JPH057727U - 魚道装置 - Google Patents

魚道装置

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JPH057727U
JPH057727U JP6247791U JP6247791U JPH057727U JP H057727 U JPH057727 U JP H057727U JP 6247791 U JP6247791 U JP 6247791U JP 6247791 U JP6247791 U JP 6247791U JP H057727 U JPH057727 U JP H057727U
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JP
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fish
passage
water
dam
upstream side
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Application number
JP6247791U
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English (en)
Inventor
龍典 高橋
欽司 田子
Original Assignee
石川島播磨重工業株式会社
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 落差が大きいダムで魚が下流側から上流側へ
移れるようにする。 【構成】 ダム堤体1の下部の下流側に、魚Fを誘い込
む通路2を設ける。該通路2の上流側に下部入口ゲート
5を開閉自在に設ける。下部入口ゲート5で遮断した上
流側にウォータリフトウェル4の下端部を連通させる。
ウォータリフトウェル4の上端部と連通する移動用通路
3をダム堤体1を貫通して水平状態に設ける。該移動用
通路3の上流側の開口部に上部出口ゲート8を開閉自在
に設ける。下部入口ゲート5の下流側と上流側に呼び水
を流して魚Fを集め、ウォータリフトウェル内に充分し
て魚Fを上方へ運ぶ。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はダムの堤体を乗り越えて魚がダムの上流側へ移れるようにするための 魚道装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
水の落差の大きいところでは、魚が上流側へ登ることが困難であるため、魚が 登り易いように従来より魚道を設けることが行われている。
【0003】 従来の魚道装置は、図5に示す如く、階段式にしたものが一般的であり、階段 状に堰止め部aを形成し、各堰止め部aに沿い上流側から下流側へ流れ落ちる水 が各段の堰止め部aごとに滞留するようにし且つ各段の各堰止め部a間は高低差 を小さくして魚bが自力で下流側から上流側へ1段ごとに登って行くことができ るようにしてある。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の階段式の魚道装置は、下流側から上流側へ順に堰止め部 aを通過して魚bが自力で登って行くものであるため、一気に登り切れるもので なければならず、全体の落差が大きいと、魚bは途中までは登ることができても それ以上登る勢いがなくなる場合が多い。また魚bが登る落差には限界があり、 上流側と下流側を短かい距離で落差を大きくとることはできない。したがって、 ダムの如き落差が大きいところには、従来の階段式の魚道装置を付けることがで きなかった。
【0005】 近年、自然保護の面等からダムの如き落差の大きいところでも魚が下流側から 上流側へ登って行けるようにしてほしいという要望が強く、その対策が検討され ているところである。
【0006】 そこで、本考案は、落差の大きいダムでも魚が上流側へ容易に移動できるよう な魚道装置を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記課題を解決するために、ダム堤体の下流側下部に、魚の誘い込 み用通路を設け、且つダム堤体の上部に前後方向へ貫通させて魚の移動用通路を 設けて、魚の誘い込み用通路と魚の移動用通路とを連通させるウォータリフトウ ェルを、堤体後面に傾斜させて設け、上記ウォータリフトウェルの下端部に下部 入口ゲートを開閉自在に設けると共に、上記魚の移動用通路のダム開口部に上部 出口ゲートを開閉自在に設け、更に、上記下部入口ゲートの上流側への呼び水お よび充水、下部入口ゲートの上流側から下流側への排水、下部入口ゲートの下流 側の魚の誘い込み通路への呼び水を行わせる設備を備えてなる構成とする。
【0008】 又、ウォータリフトウェルを筒状にして鉛直に配設した構成とすることもでき る。
【0009】
【作用】
上部出口ゲートを閉じ、下部入口ゲートを開けた状態で呼び水により魚がウォ ータリフトウェルの下方位置に集まって来ると、下部入口ゲートを閉じて魚を閉 じ込める。次いで、ウォータリフトウェル内に充分すると、該ウォータリフトウ ェル内の水位が上がり、これにつれて魚も水位の変動に応じて上方へ移動し、魚 の移動用通路内まで水位が達すると、上部出口ゲートを開けることにより魚は自 力で上流側へ出ることになる。魚に負担がかからないので、高い落差のダムにも 設置できる。
【0010】
【実施例】
以下、図面に基づき本考案の実施例を説明する。
【0011】 図1及び図2は本考案の一実施例を示すもので、ダム堤体1の下流側に、魚F が自力で登って来ることができるように僅かな落差をつけた魚の誘い込み用通路 2を所要幅、たとえば、2〜3m位の幅で形成し、又、ダム堤体1の上部には、 該堤体1を前後方向に貫通させて所要幅(3m位)の魚の移動用通路3を形成し 、上記魚の誘い込み用通路2と魚の移動用通路3とを連絡する所要の幅及び高さ (たとえば、3m幅、3m高位)のウォータリフトウェル4を、堤体1の後面の 傾斜壁面に沿わせて設置し、誘い込み用通路2、ウォータリフトウェル4、移動 用通路3で一連の魚道とする。上記ウォータリフトウェル4の下端部には、魚の 誘い込み用通路2を遮断し得る下部入口ゲート5を開閉自在に備え、堤体1の下 部に設置した架台6上の巻上装置7にて下部入口ゲート5を巻上下して開閉させ るようにし、又、上記魚の移動用通路3の上流側開口部には、上部出口ゲート8 を備え、堤体1の上部に設置した架台9上の巻上装置10により上部出口ゲート 8を巻上下させることによって開閉させるようにする。更に、上記堤体1には、 上流側から下流側へ常時導水する導水路11を形成し、該導水路11に接続した 導水管12を、図3に一例を示す如く2つに分岐させて、一方をウォータリフト ウェル4の下部(下部入口ゲート5の上流側)に向けて注水する呼び水兼充水用 の充水管13とすると共に、他方を誘い込み用通路2に向けて流水させる呼び水 管14とし、充水管13の途中には充水弁15を、又、呼び水管14の途中には 呼び水弁16をそれぞれ取り付けた構成とし、又、ウォータリフトウェル4の下 端部に、下部入口ゲート5の上流側より下流側へ排水させる排水管17を設けて 、該排水管17の途中には排水弁18を取り付け、下部入口ゲート5を開けない でウォータリフトウェル4内の水を排水管17で抜くことができるようにする。
【0012】 ダムの下流側からダムの上流側へ魚を登らせようとする場合は、上部出口ゲー ト8を下降して魚の移動用通路3の上流側を閉じると共に、下部入口ゲート5を 吊上げて開け、充水弁15及び呼び水弁16を開けてウォータリフトウェル4の 下部と魚の誘い込み用通路2に呼び水を常時流し、ダム堤体1の下流側の魚Fが 誘い込み用通路2に誘い込まれて登って来るようにする。
【0013】 多数の魚Fが誘い込み用通路2に誘い込まれて来てウォータリフトウェル4の 下部に集まって来ると、下部入口ゲート5を下降して閉じて魚Fが下流側へ逃げ ないようにすると共に止水し、充水管13からの注水によりウォータリフトウェ ル4内に充水して水位を上げて行く。ウォータリフトウェル4内の水位の上昇に 伴い魚Fは上方へ移動するが、魚Fは遊泳状態のまま上方へ移動できるので、魚 Fに負担がかかることはない。
【0014】 ウォータリフトウェル4内への充分により水位が魚の移動用通路3内まで、す なわち、ダム上流側の水位(NWL)まで上げられると、上部出口ゲート8を開 き、魚の移動用通路3とダム上流側とを連通させる。これにより魚Fは移動用通 路3内を通り上流側に移ることができる。この際、魚の移動用通路3内が暗いと きは、内部の天井部分に照明器具を設置して、該移動用通路3内を魚Fが通過す るとき内部を明るくするようにすればよい。
【0015】 魚Fがすべて上流側に出ると、上部出口ゲート8を閉め、充水弁15を閉じ、 排水弁18を開けて、ウォータリフトウェル4内の水を下流側へ排水させるよう にする。ウォータリフトウェル4内の水が排水され終ると、排水弁18を閉じる と共に下部入口ゲート5を開け、且つ充水弁15を開けてウォータリフトウェル 4の下部に注水し、魚Fを誘い込ませるようにする。魚Fが誘い込み用通路2か らウォータリフトウェル4の下部へ多数誘い込まれて集まって来ると、再び下部 入口ゲート5を閉じて前記したと同じ要領で魚Fをウォータリフトウェル4内を 上方へ移動させるようにする。
【0016】 上記において、ウォータリフトウェル4内の排水は、下部入口ゲート5を開け ることによっても行うことができるが、下部入口ゲート5を開けて排水させると 、ウォータリフトウェル4内のヘッドが高く排水時の水流の勢いが強すぎて、折 角誘い込み用通路2に集まって来た魚を押し流してしまうことになるので好まし くない。この点、本考案では、下部入口ゲート5を閉じたまま排水管17で排水 させるので、集まった魚Fに影響を与えることがない。
【0017】 次に、図4は本考案の他の実施例を示すもので、ウォータリフトウェル4とし て筒状のもの4´を用いて鉛直に設置し、該ウォータリフトウェル4´の上端部 と魚の移動用通路3とを上方を開放するか又は上面に透明の材料を用いた連絡用 通路19で連通させたものである。その他の構成は図1に示したものと同じであ り、同一のものには同一の符号が付してある。
【0018】 この実施例でも、上部出口ゲート8を閉じた状態でウォータリフトウェル4´ の下部に沢山の魚Fが集まって来たときに下部入口ゲート5を閉じ、次いで充水 管13によりウェル4´内に充分すれば、図1の実施例の場合と同様にウェル4 ´内の水位の上昇に伴い魚Fも上方へ移動させることができ、水位が上流側の水 位(NWL)まで達すると、上部出口ゲート8を開くことにより魚Fを連絡用通 路19から移動用通路3を通して上流側へ出すことができる。
【0019】 なお、本考案は上記実施例のみに限定されるものではなく、たとえば、図4に 示す筒状のウォータリフトウェル4´を図1の如くダム堤体1の後面と平行に斜 めに配設して連絡用通路を省略するようにしてもよく、又、ウオータリフトウエ ルを堤体1内に設けるようにしてもよく、更に、充水管13と呼び水管14には 別々に弁15,16を設けた場合を示したが、1つの弁で充水と呼び水に切り換 えられるようにしてもよく、その他本考案の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更 を加え得ることは勿論である。
【0020】
【考案の効果】
以上述べた如く、本考案の魚道装置によれば、ウォータリフトウェル内に閉じ 込めた魚を、該ウォータリフトウェル内の水位を上げることによって上方へ移動 させた後、ダム堤体を貫通する移動用通路を通して上流側に移すようにしてある ので、下流側から上流側へ登るのに魚に負担をかけることがないため、高落差の ダムに適用しても魚を下流側から上流側へ移すことができ、又、構成上、既設の ダムにも容易に取り付けて使用することができる、等の優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の概要を示す切断側面図であ
る。
【図2】図1のA−A矢視図である。
【図3】充水管、呼び水管、排水管の関係の一例を示す
概略図である。
【図4】本考案の他の実施例を示す切断側面図である。
【図5】従来の一般的な例を示す切断側面図である。
【符号の説明】
1 ダム堤体 2 魚の誘い込み用通路 3 魚の移動通路 4,4´ ウォータリフトウェル 5 下部入口ゲート 7 巻上装置 8 上部出口ゲート 10 巻上装置 11 導水路 12 導水管 13 充水管 14 呼び水管 17 排水管 F 魚

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダム堤体の下流側下部に、魚を誘い込む
    ための誘い込み用通路を設け、且つダム堤体の上部に魚
    を上流側へ移動させる移動用通路を前後方向に貫通させ
    て水平状態に設け、上記下部にある魚の誘い込み用通路
    と上部にある魚の移動用通路とを連絡させるようにする
    ウォータリフトウェルをダム堤体の後面側に設け、上記
    ウォータリフトウェルの下端側に誘い込み用通路を遮断
    する下部入口ゲートを開閉自在に設けると共に、上記移
    動用通路の上流側開口部に上部出口ゲートを開閉自在に
    設け、更に、上記下部入口ゲートの上流側への呼び水お
    よび充水と、下部入口ゲートの上流側から下流側への排
    水と、下部入口ゲートの下流側への呼び水とを行わせる
    設備を備えてなることを特徴とする魚道装置。
  2. 【請求項2】 ウォータリフトウェルをダム堤体の後面
    に沿わせて配設する請求項1記載の魚道装置。
  3. 【請求項3】 ウォータリフトウェルを筒状にして鉛直
    に配設した請求項1記載の魚道装置。
JP6247791U 1991-07-15 1991-07-15 魚道装置 Pending JPH057727U (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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