JPH0913213A - セパレート帯 - Google Patents

セパレート帯

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JPH0913213A
JPH0913213A JP18853895A JP18853895A JPH0913213A JP H0913213 A JPH0913213 A JP H0913213A JP 18853895 A JP18853895 A JP 18853895A JP 18853895 A JP18853895 A JP 18853895A JP H0913213 A JPH0913213 A JP H0913213A
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隆夫 渡邊
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 「袋帯結び」のみならず、本格的な結び方で
ある「本結び(抜かずの結び方)」をも容易に行なうこ
とができ、しかも、1つのタレ部に対し4通りの太鼓
面、更にそれぞれについて表裏異模様の胴巻部用帯を組
み合わせることにより8通り、従って左右表裏相異なる
4つのタレ部に対し、合計32通りの模様違い又は結び
方違いのバリエーションの提供を可能にした。 【構成】 表裏とも略中心で異模様に二分された太鼓面
部(11、12、13、14)とその両端に形成された
異模様のタレ部(15、16、17、18)とから成る
太鼓部用帯(10)と、表裏異模様の胴巻部用帯(2
0)とで1つの帯を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、太鼓部用の帯と胴巻部
用の帯とに分かれたセパレート帯に関する。
【0002】
【従来の技術】帯結びには、ふくら雀、文庫結び等、変
わり結びといわれる様々な結び方があるが、最も代表的
で一般的な結び方はお太鼓結びである。
【0003】お太鼓結びの結び方には、「本結び(抜か
ずの結び方)」及び「袋帯結び」がある。「本結び(抜
かずの結び方)」は、重くて扱いにくい丸帯の代用とし
て、昭和初期に袋帯が登場した以前から存在する本格的
な結び方であり、背中で結び目を作る際、帯を完全に抜
き切らず太鼓面を形成する結び方である。従って「本結
び(抜かずの結び方)」用の帯には、太鼓面の模様とタ
レ部の模様とが逆向きに付されている。
【0004】一方、「袋帯結び」は簡易型の結び方であ
り、結び目で帯を一旦抜き切り、太鼓を形成する。この
ため、「袋帯結び」用の帯には、太鼓面の模様とタレ部
の模様とが同一の向きに付されている。
【0005】「袋帯結び」のような簡易型の結び方で
も、太鼓面用に形成された模様が太鼓面の正面に正しく
現われるように調整するのは困難で、結果として特に若
者の着物離れが生じるに至っている。
【0006】かかる課題を解決するため、太鼓を構成す
る飾り部と胴巻部用帯とに分かれた帯が昭和半ば頃に考
案された(文化帯)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この文化帯
では飾り部の形状が固定されていたため、確かに装着は
容易であったが、簡便さ故に却って着物ならではの「帯
を結ぶ」という実感を得ることができず、また一通りに
しか装着できないため、多様な模様を楽しむということ
ができなかった。
【0008】本発明は、かかる課題を解決し、「袋帯結
び」のみならず、本格的な結び方である「本結び(抜か
ずの結び方)」をも容易に行なうことができ、しかも、
1つのタレ部に対し4通りの太鼓面、更にそれぞれにつ
いて表裏異模様の胴巻部用帯を組み合わせることにより
8通り、従って左右表裏相異なる4つのタレ部に対し合
計32通りの模様違い又は結び方の違いのバリエーショ
ンを可能にした帯を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に成された本発明に係るセパレート帯は、表裏とも略中
心で異模様に二分された太鼓面部(11、12、13、
14)とその両端に形成された異模様のタレ部(15、
16、17、18)とから成る太鼓部用帯(10)と、
表裏異模様の胴巻部用帯(20)と、から構成される。
【0010】
【作用及び効果】本願発明に係る帯の使用方法は次の通
りである。まず、太鼓部用帯(10)は装着する前に太
鼓状に形成し、その形が崩れないようクリップ等で両端
を固定し、帯揚げをかけた帯枕及び仮紐を通しておく。
【0011】長着を装着した後、胴巻部用帯(20)を
締め、その手先を、巻いた帯に預けておく。胴巻部用帯
は、通常半幅に折って用いるが、装着する者の背丈に応
じ、その幅を調整することが可能である。また一部を外
側に折り返したり、ずらして結ぶことにより、模様の出
方を楽しむこともできる。
【0012】次に、先に形成しておいた太鼓部を仮紐を
用いて胴巻部分に装着する。その後、預けてあった手先
を外し、仮紐に沿って太鼓の中に通す。最後に、帯揚
げ、帯締めを結び、仮紐及びクリップを外して着付けが
完成する。
【0013】このように、本発明に係るセパレート帯で
は、最初に胴巻部用帯(20)を装着し、次に予め太鼓
形状に整え固定された太鼓部用帯(10)を装着するこ
とにより、簡易に太鼓結びを行なうことができる。また
太鼓の形成は、簡易な「袋帯結び」のみならず、本格的
な「本結び(抜かずの結び方)」でも容易に行なうこと
ができるため、帯結びの実感が損なわれない。
【0014】なお帯は本来、結び目を設けてきつく締め
ないと安定性を欠き、本願発明のようにセパレートで
は、すぐ緩んでしまうという先入観を持たれる場合も多
いが、帯が緩み易いか否かは帯の材質に由来するもので
(例えば、ポリエステル製の帯は緩み易い。)帯がセパ
レートであるか否かとは無関係である。
【0015】更に、通常の1本の帯を結ぶ場合には、結
び目が背骨を圧迫するため、着物を着て長時間椅子に座
ると背中が痛む場合があったが、本発明ではそもそも結
び目が存在しないため、かかる問題は生じない。
【0016】また長時間乗物で移動する場合は、移動中
は太鼓部を取り外し、目的地に到着した時に容易に再装
着することも可能である。
【0017】帯を畳む場合も、通常の1本の帯では、太
鼓面に皺をつけぬよう十分注意する必要があるが、本願
発明ではまず全体を2つ折にし、次にその両側を内側へ
折り返すことにより、容易に処理することができる。
【0018】また、タレ部と太鼓面部との組み合わせ、
更に、胴巻部との組み合わせにより、本発明のセパレー
ト帯では多様な模様及び結び方のバリエーションを提供
しうる。その詳細は、次の実施例に記載する通りであ
る。
【0019】
【実施例】本発明の一実施例であるセパレート帯を図1
に示す。このように、太鼓部用帯(10)を略中央で2
分して、片面で太鼓面部2面及びタレ部2面を設け、更
に、胴巻部の両面を異模様とすることにより、1つのタ
レ部に対し4通りの太鼓面、更にそれぞれについて表裏
異模様の胴巻部用帯を組み合わせることにより8通り、
従って図1において左右表裏相異なる4つのタレ部に対
し、合計32通りの異模様又は結び方の違いのバリエー
ションを提供しうる。
【0020】すなわち、タレ部(15)を例に上げる
と、この1のタレ部(15)に対し図2(a)〜(d)
に示すように4通りの太鼓を形成することが可能であ
る。図2において(a)及び(d)は「袋帯結び」によ
るもので、太鼓面には太鼓面部(11)及び(14)が
現われる。一方、図2(b)及び(c)は「本結び(抜
かずの結び方)」によるもので、太鼓面には太鼓面部
(12)及び(13)が現われる。胴巻部用帯(20)
は表裏異色となっているため、これら4種類の太鼓の結
び方と組み合わせることにより、1つのタレ部(15)
について合計8通りの組み合わせが可能である。
【0021】また、いずれの結び方においても太鼓部で
は帯地が二重になっているため、横から見ると本格的な
二重太鼓に見え、正式な装いとして使用することができ
る。
【0022】なお、少なくとも1のタレ部と、1の太鼓
面部と、胴巻部用帯の1面の模様を同一にすることによ
り、少なくとも1種類は同一模様で胴巻部、太鼓面部及
びタレ部を揃えることができる。この場合、どのような
結び方をするかに応じて、太鼓部用帯(10)のタレ部
と太鼓面部の模様の向きを逆にするか或いは同じにし
て、太鼓に結んだときに両部の模様が正しい向きに現わ
れるようにしておく。例えば図1の例では、タレ部(1
5)に対して、それに隣接する部分の裏側の太鼓面部
(13)の模様を同一とし、その向きを逆としている。
これにより、図2(c)の「本結び(抜かずの結び
方)」をしたとき、太鼓面部とタレ部とでは、同一模様
が同一の向きに現われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例のセパレート帯の太鼓部用
帯の表面(a)、裏面(b)及び胴巻部用帯(c)の平
面図。
【図2】 1つのタレ部に対して可能な4種の太鼓面を
現わすための各種結び方の説明図。
【符号の説明】
10…太鼓部用帯 11〜14…太鼓面部 15〜18…タレ部 20…胴巻部用帯

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表裏とも略中心で異模様に二分された太
    鼓面部(11、12、13、14)とその両端に形成さ
    れた異模様のタレ部(15、16、17、18)とから
    成る太鼓部用帯(10)と、 表裏異模様の胴巻部用帯(20)と、 から構成されるセパレート帯。
  2. 【請求項2】 少なくとも1のタレ部と、1の太鼓面部
    と、胴巻部用帯の1面の模様を同一にした請求項1記載
    のセパレート帯。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5156145B1 (ja) * 2012-10-31 2013-03-06 芳子 菊地 名古屋帯
JP5207566B1 (ja) * 2012-10-15 2013-06-12 芳子 菊地 名古屋帯
JP5224563B1 (ja) * 2013-01-31 2013-07-03 芳子 菊地 付け帯

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JP5207566B1 (ja) * 2012-10-15 2013-06-12 芳子 菊地 名古屋帯
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