JPH09131818A - 制振防音材 - Google Patents

制振防音材

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JPH09131818A
JPH09131818A JP7291057A JP29105795A JPH09131818A JP H09131818 A JPH09131818 A JP H09131818A JP 7291057 A JP7291057 A JP 7291057A JP 29105795 A JP29105795 A JP 29105795A JP H09131818 A JPH09131818 A JP H09131818A
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JP
Japan
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layer
foam
vibration damping
soundproofing
soundproof
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JP7291057A
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English (en)
Inventor
Koichi Adachi
浩一 足立
Hisao Ikeda
尚夫 池田
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】衝撃緩衝力の高い制振防音材であり、かつ従来
とほぼ同様の歩行感覚(圧縮性能)を持つ制振遮音材を
提供すること。 【解決手段】高比重充填材と、樹脂、ゴムまたはアスフ
ァルト成分とを主成分とする防音層に、発泡体層が積層
されてなり、該発泡体層の防音層側の面に凹凸部が形成
され、該発泡体の該凹部と防音層との間で空隙部が形成
されている制振防音材。防音層と発泡体層との間で空隙
部が形成されていることにより、衝撃緩衝性を上げ音響
性能を向上させることができるとと共に、従来と変わり
のない圧縮強度となり歩行感覚を損なうことがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は住宅等の防音に用い
る制振防音材に関するものであり、特に住宅の床部への
使用に適した制振防音材に関する。
【0002】
【従来の技術】木質フローリング床及び多世帯住宅など
が近年増加していることによって、集合住宅及び一般個
建住宅において、下階への床騒音の防止に対する要求は
ますます増大している。床騒音を防止するために、近年
では上階の床下と下階の天井の間に、制振防音材や防音
材が用いられている。
【0003】木造系の床衝撃音を改善するための制振防
音材としては、例えば熱可塑性樹脂、ゴム、アスファル
ト等のバインダーと砂鉄、スラグ、鉄粉等の骨材とを混
練してシート状に加工し、その表面に緩衝層として不織
布を積層したものがある(例えば、特開昭63−259
595号公報、特公平4−65777号公報)。
【0004】また防音材としては、木質床材の下面に発
泡層を積層して衝撃緩衝力を付与し、防音効果を高めた
ものが公知である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
制振防音材は、積層された不織布の目付量が小さいと衝
撃緩衝効果が小さいため、制振防音効果が不充分であ
り、また目付量が大きいと衝撃緩衝力は増すが、圧縮時
の歪み量も増し、歩行感覚が悪くなる(柔らかすぎ
る)。また後者の防音材においても、発泡層の厚みを増
せば衝撃緩衝性は増すが、同じく歩行感覚を損なってし
まい、それぞれの衝撃緩衝性を付与する緩衝層には歩行
感覚のため厚みに制限が生じ、衝撃緩衝性を高めること
ができず、制振防音性能が不充分であった。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するためなさ
れたものであり、その目的とするところは、衝撃緩衝力
の高い制振防音材であり、かつ従来とほぼ同様の歩行感
覚(圧縮性能)を持つ制振遮音材を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明における制振防音
材は、高比重充填材と、樹脂、ゴムまたはアスファルト
成分とを主成分とする防音層に、発泡体層が積層されて
なり、該発泡体層の防音層側の面に凹凸部が形成され、
該発泡体の該凹部と防音層との間で空隙部が形成されて
いることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
(防音層)本発明に使用される防音層は、樹脂、ゴム、
またはアスファルトをバインダー(粘結材)とし、高比
重充填材を混合してシート状に形成されたものである。
【0009】以下に、各材料について説明する。
【0010】(高比重充填材)高比重充填材は、比重が
好ましくは2以上、さらに好ましくは4以上の充棋材で
ある。比重が2未満では制振防音性が不十分である。高
比重充填材としては、砂鉄、鉄粉、酸化鉄、炭酸カルシ
ウム、ジルコンサンド、クロマイトサンド、製鉄スラグ
粉、珪砂、鉛粉、酸化スズ、酸化亜鉛、硫酸バリウム、
硫化鉄、マイカ、水酸化アルミニウム、タルク、クレー
などが用いられる。
【0011】高比重充填材の性状は、粉体、繊維状、あ
るいは鱗片状などのいずれも使用可能であるが、混合の
観点からは粉体が好ましい。該高比重充填材の粒径は2
mm以下が好ましい。更に好ましくは5μm〜500μ
mである。2mmを超えると均一な混合が困難であるた
め得られる制振防音材の性能が不均一となり易い。
【0012】(樹脂、ゴム、アスファルト)樹脂として
は熱可塑性樹脂が好ましく、例えば塩化ビニル、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン、アクリル系樹脂等が好適に用
いられる。
【0013】ゴムは、天然ゴム、またはSBR、NB
R、CR、BR、IRなどの合成ゴムであって、加硫処
理されていないゴムが好適である。後述する如く、本発
明における防音層の形成が容易な点で、樹脂またはゴム
はエマルジョン化したものが好適に使用される。
【0014】例えば、アクリル系エマルジョン、塩化ビ
ニル系エステル共重合エマルジョン、SBRエマルジョ
ン、NBRエマルジョンなどが好適に用いられる。
【0015】またアスファルトとしては、例えば天然ア
スファルトや、ストレートアスファルト、ブローンアス
ファルト、カットバックアスファルト等の石油アスファ
ルトを使用することができる。
【0016】これらは、単独に用いても2種以上混合し
ても良い。
【0017】以上の樹脂、ゴム、アスファルトには、粘
度調整のための可塑剤や、増粘剤、ゲル化剤などの加工
助剤や顔料などが配合されてもよい。
【0018】また上記エマルジョンを使用するときは、
エマルジョンに充填材を混合、調整したスラリー状のも
のが、原料取扱い上、および成形効率上、好ましい。
【0019】防音層に含まれる高比重充填材の割合は7
0〜99.5重量%が好ましく、更に好ましくは80〜
99重量%である。高比重充填材の含有割合が70重量
%未満では、衝撃音遮断に優れた高比重の防音材が得ら
れ難い。また99.5重量%を超えると樹脂、ゴム、ア
スファルト等のバインダー成分との均一な混合が困難と
なる。
【0020】上記樹脂、ゴム、アスファルト等のバイン
ダー成分(以下バインダー成分という)は、その固形分
重量が上記高比重充填材100重量部に対して、好まし
くは0.5〜30重量部、さらに好ましくは1〜20重
量部の割合で配合される。配合量が0.5重量部未満で
は、高比重充填材がバインダー成分によって十分に保持
されないので、得られる制振防音材の強度が不十分であ
る。配合量が30重量部を超えると、得られる制振防音
材の制振防音性が低下する。
【0021】防音層の全体の厚みは、1〜10mmが好
ましく、更に好ましくは2〜5mmである。1mm未満
では制振防音性が不充分であり、また製造も困難とな
る。10mmを超えると制振防音材が重くなりすぎ施工
性が劣る。
【0022】防音層の製造方法は通常シート状に賦形で
きれば特に限定されるものではなく、押出成形、カレン
ダー成形の他、塗布積層する方法、吹き付け塗装する方
法、その他プレス成形、注型成形等が好適に用いられ
る。
【0023】(発泡体層)上記防音層に積層される発泡
体層は、発泡体より形成される。一般に、発泡体は、主
に2つに分類される。ポリスチレン発泡体、ポリエチレ
ン発泡体等に代表される独立気泡発泡体と軟質ポリウレ
タンフォームに代表される連続気泡発泡体である。本発
明では上記のいずれを用いても良い。
【0024】発泡体層に形成される凹凸部の該凹部およ
び凸部の平面的形状は、多角形状、円形状、楕円形状、
ストライプ状、網目状等、規則性のあるものでも、ない
ものでも特に限定されない。また複数種類の形状を組み
合わせてもよい。該凹凸部の断面形状も特に限定されな
い。
【0025】通常、1つの凹部の平面視の面積は5mm
2以上が好ましく、更に好ましくは10mm2以上または
該凹部が連続的につながっているものがよい。凹部の平
面視の面積が5mm2未満の場合、該発泡体の発泡時に
生成した気泡の空隙との差が小さいため凹部の効果が小
さく衝撃緩衝性が不十分である。
【0026】該発泡体層における凹部の面積率は5〜8
0%が好ましく、さらに好ましくは20〜60%であ
る。該凹部の面積率が80%を超えると、初期歪みが大
きく、衝撃力で凸部が押しつぶされるため、衝撃緩衝性
能が悪い。また5%未満であると凹部と防音層との間で
形成される空隙部の面積が小さくなるため、凹凸部を有
さない発泡体を積層した場合と比較しても衝撃緩衝性が
改善され難いので、制振防音性能の向上が不十分であ
る。
【0027】発泡体層の発泡倍率としては、低すぎると
衝撃緩衝性の効果が少なくなるので10倍以上が好まし
い。
【0028】また発泡体層の厚みとしては、発泡体の発
泡倍率によっても異なるが、小さすぎると衝撃緩衝性が
不充分となり、大きすぎると圧縮歪み量が増し、歩行時
に沈みすぎるので1mm〜5mmが好ましく、更に好ま
しくは1.5mm〜4.0mmである。
【0029】また凹部の深さとしては、浅すぎると衝撃
緩衝性が不充分となり、深すぎると、圧縮歪み量が増
し、歩行時に制振防音材が沈みすぎるので、0.1mm
〜2.5mmが好ましく、さらに好ましくは0.5mm
〜2.0mmである。
【0030】本発明に用いる凹凸部を有する発泡体層
は、発泡シートを得た後加熱プレスしたものや、凹凸部
が形成されている型枠内で発泡させた発泡シート等を使
用して形成することができ、特に限定されない。
【0031】(制振防音材の製造方法と全体構成)本発
明の制振防音材は、上記防音層と、凹凸部を有するシー
ト状発泡体層が積層されたもので、凹凸部は発泡体層の
少なくとも防音層側の面にあればよく、両面でもよい。
また防音層と積層した凹凸部を有する発泡体層の裏面側
にさらに別の防音層を積層してもよい。つまり、一対の
防音層で凹凸部を有する発泡体層をサンドイッチする構
成としてもよい。この場合、両面に凹凸部のある発泡シ
ートを用いてもよい。
【0032】本発明の制振防音材において、防音層と発
泡体層とを積層する方法は特に限定されるものではな
く、接着剤による積層や加熱による接着、防音層を塗布
するときや塗装するときに同時積層する方法など、使用
する材料に応じて適宜選択されてよい。
【0033】本発明の制振防音材は、通常、住宅の床構
造に使用される合板、パーティクルボード、OSBボー
ド、MFDボード等の床下地材やフローリング材等の床
仕上げ材の間にサンドイッチ状に接着積層されて用いら
れる。接着方法は、通常、接着剤を用いて施工される。
【0034】さらに本発明の制振防音材の取扱い強度を
向上させる手段としては、合成繊維不織布を、発泡体層
を積層していない側の防音層の表面に積層させることは
非常に有効な手段である。
【0035】合成繊維としては、ナイロン、ポリエステ
ル、ポリエチレン、ポリプロピレン等が用いられる。合
成繊維不織布の製造方法としては、スパンボンド法、メ
ルトブロー法、フラッシュ紡糸法、トウ開繊法、バース
トファイバー法等のいずれの方法を用いてもよい。
【0036】該合成繊維不織布の目付(m2当たりのg
重量)の好適な範囲は、10〜150gの範囲であり、
さらに好ましくは、20〜50gの範囲である。目付が
10g未満では、不織布の精度に問題が生じやすく、1
50gを超えると床と一体化させるために接着剤を塗布
する際に接着剤が不織布に染み込み、作業が困難となり
やすい。
【0037】本発明の制振防音材の全体の厚みは、2〜
10mmが好ましく、更に好ましくは3〜7mmであ
る。2mm未満では制振防音性が小さく、また製造も困
難となり、10mmを超えると制振防音材が重くなりす
ぎ施工性が劣る。
【0038】(作用)この発明による制振防音材は、高
比重充填材と、樹脂、ゴムまたはアスファルト成分とを
主成分とする防音層に、発泡体層が積層されてなる制振
防音材であって、該発泡体層が、少なくとも防音層側の
面に凹凸部を有するシート状発泡体であり、かつ該発泡
体の凸部表面のみが防音層に積層(接着、融着、塗工)
されて、凹部に基づく空隙部が形成されているので、該
発泡体層の厚みを増したり、発泡倍率を高くすることな
く、発泡体層の凹部に基ずく空隙部により、衝撃緩衝性
を上げることができる。また圧縮性に関しても、従来の
発泡体と同様の発泡倍率の発泡体を用いて発泡体層を形
成することができるため、得られる制振防音材の圧縮強
度は従来と変わりがなく、従って、歩行感覚を損なうこ
となく衝撃緩衝性を上げ、制振防音性を向上することが
できる。
【0039】
【実施例】以下に、本発明を実施例に基づいて詳細に説
明する。
【0040】(実施例1)図1に実施例1の制振防音材
の積層断面図を示す。また制振防音材の製造に用いた発
泡シートの簡略斜視図を図5に示す。
【0041】(A)使用原材料 以下の材料を使用した。
【0042】(発泡体層)ポリエチレン製独立発泡シー
ト:30倍発泡品(厚み4.0mm)を加熱プレスして
片面に凹凸部をつけたもの。図5に示すように、該発泡
シート6の凹部4の形状は1辺が10mmの正方形であ
り、凹部4の面積率約50%、凸部5の厚み約3.5m
m、凹部4の厚み約2.5mmであった。
【0043】(防音層) 1)高比重充填材:砂鉄、比重4.6、粒径200メッ
シュパス 2)バインダー成分:ポリ塩化ビニル樹脂(東ソー株式
会社製、リューロンペースト300) (B)制振防音材の製造 制振防音材は、以下のようにして製造した。
【0044】砂鉄100重量部、ポリ塩化ビニル樹脂1
5重量部、熱安定剤1.5重量部、可塑剤(DOP)1
0重量部を混合し、押出機により(金型温度:100
℃)シート状に押し出しながら(厚み約2.5mm)、
図1に示すように、上記ポリエチレン製独立発泡シート
1の凹凸部1a側が防音層2側となるように防音層2上
に積層し、次いでこの積層体を160℃に加熱して発泡
シート1の凸部表面を防音層2に融着させ制振防音材を
連続的に得た。
【0045】得られた制振防音材は、図1に示すよう
に、発泡体層1と防音層2との間に、発泡体層1の表面
に形成した該凹凸部1aの凹部に基ずく空隙部3が多数
形成されていた。
【0046】得られた制振防音材の特徴は以下の通りで
あった。
【0047】 ・全体厚み:6.0mm ・防音層の材料構成 砂鉄約 約86.0重量% その他バインダー成分 約14.0重量% ・全体重量:4.5kg/m2 (実施例2)図2に実施例2の制振防音材の積層断面図
を示す。
【0048】(A)使用原材料 以下の材料を使用した。
【0049】(合成繊維不織布層) スパンボンドポリエステル不織布(東洋紡績社製:63
01A) 目付量30g/m2 (発泡体層)軟質ポリウレタン連続発泡シート:43倍
発泡品(厚み4.0mm)を加熱プレスして片面に凹凸
部をつけたもの。凹部の形状は5mm幅の編み目状であ
り、凹部の面積率約50%、凸部の厚み約3.5mm、
凹部の厚み約2.5mmであった。
【0050】(防音層) 1)高比重充填材:砂鉄、比重:4.6、粒径200メ
ッシュパス 2)バインダー成分:無加硫ゴム、カルボキシ変性スチ
レン・ブタジエンゴム(SBR)、比重:1.0のエマ
ルジョン(固形分濃度48%)を使用(日本合成ゴム社
製:JSR−0619) 3)増粘剤:メチルセルロース(MC)(信越化学社
製:メトローズ90SH30000) (B)制振防音材の製造 制振防音材は、以下のようにして製造した。
【0051】1)スラリー調製工程
【0052】
【表1】
【0053】表1に示す配合のスラリーを攪拌羽根を用
いて攪拌混合した。
【0054】2)スラリーの塗布工程 図2に示すように、上記工程1)で得られた混合スラリ
ーを、型枠とナイフコー夕一を用いて上記合成繊維不織
布13上に厚み約2.5mmに塗工し、防音層12を形
成した。さらに、その上に上記軟質ポリウレタン発泡シ
ート11の凹凸部11aが防音層12側になるように積
層した。ただし、凹部は防音層12に接しない状態で発
泡シート11を積層した。積層後、発泡シート11と防
音層12が接着するようにローラー(長さ50cm、重
量2kg)で圧着した。
【0055】3)乾燥工程 上記工程2)で得られた3層構造の積層体を、約50℃
に保たれた乾燥室内で1時間乾燥させた。
【0056】得られた制振防音材は、発泡体層11の凹
凸部11aの凹部基ずく空隙部14が遮音層12と発泡
体層11との間に多数形成されていた。
【0057】得られた制振防音材の特徴は以下の通りで
あった。
【0058】 ・全体厚み:6.0mm ・防音層の材料構成 砂鉄 98.0重量% その他バインダー成分 2.0重量% ・全体重量:6.0kg/m2 (実施例3)図3に実施例3の制振防音材の積層断面図
を示す。
【0059】(A)使用原材料 (発泡体層)軟質ポリウレタン連続発泡シート:43倍
発泡品(厚み4.5mm)を加熱プレスして両面に凹凸
部をつけたもの。凹部の形状は1辺が10mmの正方形
であり、凹部の面積率約40%、凸部の厚み約3.5m
m、凹部の厚み約1.5mmであった。
【0060】発泡体層以外は上記実施例2と同様の材料
を使用した。
【0061】(B)制振防音材の製造 1)スラリー調製工程 上記実施例2と同様に混合した。
【0062】2)スラリーの塗布工程 図3に示すように、混合スラリーを、型枠とナイフコー
ターを用いて上記合成繊維不織布25上に厚み1.8m
mに塗工し防音層24を形成した。さらに、別工程で同
様に型枠とナイフコーターを用いて上記合成繊維不織布
21上に混合スラリーを厚み1.8mmに塗工し、防音
層22を形成した。
【0063】次に、上記軟質ポリウレタン発泡シート2
3を、塗工したスラリー側(不織布側の反対)に挟み込
んで積層した。
【0064】3)乾燥工程 上記工程2)で得られた5層構造の積層体を、約50℃
に保たれた乾燥室内で1時間乾燥させた。
【0065】得られた制振防音材は、発泡体層23の凹
凸部23aの凹部基ずく空隙部26が、発泡体層23と
遮音層22、24との間に多数形成されていた。
【0066】得られた制振防音材の特徴は以下の通りで
あった。
【0067】 ・全体厚み:7.0mm ・防音層の材料構成砂鉄 98.0重量% その他バインダー成分 2.0重量% ・全体重量:9.0kg/m2 (実施例4)図4に実施例4の制振防音材の積層断面図
を示す。
【0068】(A)使用原材料 以下の材料を使用した。
【0069】(発泡体層)ポリエチレン製独立発泡シー
ト:30倍発泡品(厚み4.0mm)を加熱プレスして
片面に凹凸部をつけたもの。凹部の形状は1辺10mm
の正方形であり、凹部の面積率約50%、凸部の厚み約
3.5mm、凹部の厚み約2.5mmであった。
【0070】(防音層) 1)高比重光填材:酸化鉄系フィラー、比重5.0、粒
径400メッシュパス 2)バインダー成分:ブローンアスファルト (B)制振防音材の製造 制振防音材は、以下のようにして製造した。
【0071】酸化鉄系フィラー100重量部、ブローン
アスファルト20重量部を加熱混練して厚さ2.5mm
のシート状防音層33を形成した。次に、図4に示すよ
うに、上記ポリエチレン発泡シート31の凹凸部31a
側が防音層33に接するように両面テープ32で防音層
33上に接着積層し、制振防音材を得た。
【0072】得られた制振防音材は、発泡体層31の凹
凸部1aの凹部基ずく空隙部34が発泡体層31と防音
層33との間に多数形成されていた。
【0073】得られた制振防音材の特徴は以下の通りで
あった。
【0074】 ・全体厚み:6.0mm ・防音層の材料構成 フィラー 約83.0重量% その他バインダー成分 約17.0重量% ・全体重量:7.2kg/m2 (比較例1)発泡体層にポリエチレン製独立発泡シート
(30倍発泡品、厚み2.5mm、凹凸部無し)を用い
た以外は、実施例1と同様の材料で、同様の方法で制振
防音シートを製造した。
【0075】(比較例2)衝撃緩衝材である発泡体層の
代わりに、スパンボンドポリエステル不織布(東洋紡績
社製、4451NB、厚み4mm)を用いた以外は、実
施例2と同様の材料で、同様の方法で制振防音シートを
製造した。
【0076】(比較例3)発泡体層に軟質ポリウレタン
連続発泡シート(43倍発泡品、厚み5.0mm、凹凸
部無し)を用いた以外は、実施例3と同様の材料で、同
様の方法で制振防音シートを製造した。
【0077】音響評価 残響室法による軽量床衝撃音レベルの評価 実施例1〜4及び比較例1〜3にて得られた防音材を、
厚み15mmのパーティクルボードと厚み6.2mmの
寄せ木フローリング材との間に接着剤及び釘併用で施工
し、評価用床を作成した。
【0078】この評価用床を上下残響室間の2m×8m
の開口部にセットした。評価用床にタッピングマシン
(軽量床衝撃音発生器:JIS A 1418)による
衝撃を加え、下階の残教室での騒音レベルを測定した。
その結果を表2に示す。
【0079】
【表2】
【0080】圧縮評価 本圧縮評価では、歩行感覚の代替え評価として短期の圧
縮評価を行った。
【0081】実施例1〜4及び比較例1〜3にて得られ
た防音材を、厚み15mmのパーティクルボードと厚み
6.2mmの寄せ木フローリング材との間に接着剤で施
工し、450mm×450mmのサンプルを得た。
【0082】次に、サンプルの中心部にφ50の円柱を
介して80kgの荷重をかけ、1分後の歪み量を測定し
た。
【0083】上記の短期圧縮試験では、戸建て住宅のフ
ローリングでは、歪み量が0.5〜2.5mmぐらいが
柔らかくもなく硬くもなく快適であり、歩行感が優れて
いると判断できる。
【0084】その結果を表3に示す。
【0085】
【表3】
【0086】
【発明の効果】本発明による制振防音材は、高比重充填
材と、樹脂、ゴムまたはアスファルト成分を主成分とす
る防音層に、凹凸部を有する発泡体層が積層され、防音
層と発泡体層との間で空隙部が形成されているので、発
泡体層の厚みを増したり、発泡倍率を高くすることな
く、制振防音材の衝撃緩衝性を上げ、音響性能を向上さ
せることができる。また、従来の発泡体と同様の発泡倍
率を有する発泡体層を用いることができるため、従来と
変わりのない圧縮強度となり歩行感覚を損なうことがな
い。
【0087】以上の様に、従来は衝撃緩衝性を向上させ
ると圧縮性(歩行感覚)に関して問題となったり、圧縮
性(歩行感覚)のよい範囲では衝撃緩衝性が向上でき
ず、音響性能の向上が見込めなかったが、本発明によ
り、従来と変わりのない圧縮性(歩行感覚)を持ちつ
つ、衝撃緩衝性を向上させて音響性能を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例である実施例1の制振防音材の断
面簡略図である。
【図2】本発明の一例である実施例2の制振防音材の断
面簡略図である。
【図3】本発明の一例である実施例3の制振防音材の断
面簡略図である。
【図4】本発明の一例である実施例4の制振防音材の断
面簡略図である。
【図5】本発明の一例である実施例1の制振防音材に使
用した発泡シートの簡略斜視図である。
【符号の説明】
1 発泡体層 2 防音層 3 空隙部 4 凹部 5 凸部 6 発泡シート 11 発泡体層 12 防音層 13 不織布 14 空隙部 21 不織布 22 防音層 23 発泡体層 24 防音層 25 不織布 26 空隙部 31 発泡体層 32 両面テープ 33 防音層 34 空隙部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E04B 1/98 E04B 1/98 S E04F 15/18 601 8702−2E E04F 15/18 601A G10K 11/16 G10K 11/16 D 11/162 A

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高比重充填材と、樹脂、ゴムまたはアス
    ファルト成分とを主成分とする防音層に、発泡体層が積
    層されてなる制振防音材であって、 該発泡体層の防音層側の面に凹凸部が形成され、該発泡
    体の該凹部と防音層との間で空隙部が形成されているこ
    とを特徴とする制振防音材。
JP7291057A 1995-11-09 1995-11-09 制振防音材 Pending JPH09131818A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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