JPH08323907A - 制振防音材 - Google Patents

制振防音材

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Publication number
JPH08323907A
JPH08323907A JP7413496A JP7413496A JPH08323907A JP H08323907 A JPH08323907 A JP H08323907A JP 7413496 A JP7413496 A JP 7413496A JP 7413496 A JP7413496 A JP 7413496A JP H08323907 A JPH08323907 A JP H08323907A
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JP
Japan
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layer
thickness
open
cell foam
vibration damping
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Pending
Application number
JP7413496A
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English (en)
Inventor
Koichi Adachi
浩一 足立
Masanori Nakamura
雅則 中村
Hisao Ikeda
尚夫 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防音層と連続気泡発泡体層とを積層すること
により、床衝撃音遮断性が優れた床用の制振防音材を提
供すること。 【解決手段】 (A)高比重充填材と、無加硫ゴムを主
成分とするバインダー成分とよりなる防音層、および
(B)連続気泡発泡体層が積層されている制振防音材。
この場合、上記(A)防音層の衝撃の加わる側に、
(B)連続気泡発泡体層が積層されることが好ましい。
また、上記(A)防音層と(B)連続気泡発泡体層と
(A)防音層とが積層されている制振防音材。この場
合、衝撃の加わる側の(A)防音層の厚みが、(B)連
続気泡発泡体層の厚み以下であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は住宅等の防音に用い
る制振防音材に関するものであり、特に住宅の床部への
使用に適した制振防音材に関する。
【0002】
【従来の技術】木質フローリング床および多世帯住宅な
どが近年増加していることによって、集合住宅および一
般個建住宅において、階下への床騒音の防止に対する要
求はますます増大している。床騒音を防止するために用
いられる制振防音材は、制振防音性に優れていることが
重要である。
【0003】床、特に木造系の床の衝撃音を改善するた
めの好適な制振防音材としては、例えば、特開昭63−
259595号公報には、ゴムに高比重充填材を添加し
たシートが提案されている。このシートは、通常、合板
等の床下地材上に施工され、さらにそのシート上に木質
フローリングが施工される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記シート
では床衝撃の場合に発生する床板の振動による騒音を十
分に低下できなかった。
【0005】本発明は、上記従来の課題を解決するため
になされたものであり、その目的とするところは、床衝
撃音遮断性が非常に優れた床用の制振防音材を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の制
振防音材は、(A)高比重充填材と、無加硫ゴムを主成
分とするバインダー成分とよりなる防音層、および
(B)連続気泡発泡体層が積層されていることを特徴と
し、そのことにより上記目的が達成される。
【0007】請求項2記載の発明の制振防音材は、
(A)高比重充填材と、無加硫ゴムを主成分とするバイ
ンダー成分とよりなる防音層、(B)連続気泡発泡体
層、および(A)高比重充填材と、無加硫ゴムを主成分
とするバインダー成分とよりなる防音層が、この順で積
層されていることを特徴とし、そのことにより上記目的
が達成される。
【0008】請求項3記載の発明の制振防音材は、
(A)防音層の衝撃の加わる側に、(B)連続気泡発泡
体層が積層されていることを特徴とする請求項1記載の
制振防音材であり、施工時に(B)連続気泡発泡体層を
衝撃の加わる側に配置させることで請求項1の制振防音
材の効果をより高め、床衝撃音遮音性を向上する。
【0009】請求項4記載の発明の制振防音材は、衝撃
の加わる側の(A)防音層の厚みが、(B)連続気泡発
泡体層の厚み以下であることを特徴とする請求項2記載
の制振防音材であり、施工時に(B)連続気泡発泡体層
の厚み以下の(A)防音層を、衝撃の加わる側に配置さ
せることで請求項2の制振防音材の効果をより高め、床
衝撃音遮音性を向上する。
【0010】(高比重充填材)本発明に用いられる高比
重充填材は、好ましくは比重が2以上、さらに好ましく
は4以上の充填材である。比重が2未満では制振防音性
が低下する。高比重充填材としては、砂鉄、鉄粉、酸化
鉄、炭酸カルシウム、ジルコンサンド、クロマイトサン
ド、製鉄スラグ粉、珪砂、鉛粉、酸化スズ、酸化亜鉛、
硫酸バリウム、硫化鉄、マイカ、水酸化アルミニウム、
タルク、クレー等が用いられる。上記高比重充填材の性
状は、粉体、繊維状、あるいは燐片状等のいずれも使用
可能であるが、混合の観点からは粉体が好ましい。上記
高比重充填材の粒径は、3μm〜2mmが好ましい。さ
らに好ましくは5μm〜500μmである。2mmを超
えると均一な混合が困難であるため、得られる制振防音
材の性能が不均一となり易く、またカサ比重が大きくな
りすぎ、多量の高比重充填材を混入することが困難とな
るおそれがある。3μm未満であると、カサ比重が小さ
くなりすぎ、多量の高比重充填材を混入することが困難
であるため、比重の高いシートを得るのが困難であり、
制振性の高い制振防音材を得ることが困難となるおそれ
がある。
【0011】(無加硫ゴム)本発明に用いられる無加硫
ゴムは、天然ゴム、SBR、NBR、CR、BR、IR
などのゴムであって、加硫処理されていないゴムであ
る。製造上の観点からエマルジョン化可能なものが好適
に使用され得る。例えばSBRエマルジョン、NBRエ
マルジョンなどが好適に用いられ得る。
【0012】(防音層に含まれる高比重充填材と無加硫
ゴムの割合)上記防音層に含まれる高比重充填材の割合
は80〜99.5重量%が好ましく、さらに好ましくは
85〜99重量%である。高比重充填材の含有割合が8
0重量%未満では、衝撃音遮断に優れた高比重の防音材
が得られ難い。また、99.5重量%を超えるとバイン
ダー成分との均一な混合が困難となる傾向にある。
【0013】上記無加硫ゴムは、その固形分重量が、上
記高比重充填材100重量部に対して好ましくは0.5
〜20重量部、さらに好ましくは1〜15重量部の割合
で配合される。配合量が0.5重量部未満では、高比重
充填材が該ゴムによって十分に保持されないので、得ら
れる制振防音材の強度が低下する。配合量が20重量部
を超えると、得られる制振防音材の制振防音性が低下す
る。
【0014】上記防音層には、その他の成分として、例
えば、バインダーとして使用するゴムおよびゲル化剤と
して使用し得るウレタンプレポリマーの軟度調節のため
の可塑剤や、増粘剤、ゲル化剤等の加工助剤や顔料等が
配合されてもよい。例えば、可塑剤としてはDOPが挙
げられ、増粘剤としてはメチルセルロースが挙げられ、
ゲル化剤としてはウレタンプレポリマーが挙げられる。
【0015】(防音層の製造方法)防音層の製造方法
は、一例として次の工程に従って製造することができ
る。
【0016】(1)高比重充填材と無加硫ゴムのエマル
ジョンを含有する水系スラリーを調製する工程、(2)
該水系スラリーを、合成繊維不織布または連続気泡発泡
体シート上に塗布して積層する工程、および(3)該ス
ラリー中の水分を乾燥除去する工程。
【0017】上記工程(1)において、高比重充填材と
無加硫ゴムのエマルジョンとの混合には、攪拌羽根を有
する混合機およびスクリュー式混合機などを利用するこ
とができる。
【0018】水は、上記高比重充填材100重量部に対
して好ましくは5〜40重量部、さらに好ましくは10
〜25重量部の割合で配合される。
【0019】上記工程(2)において、水系スラリーを
シート状に賦形する方法としては上記以外に、押出機を
用いる方法、吹き付け塗装などの方法が用いられ、その
他プレス成形、注型成形などにより所望形状、通常はシ
ート状に賦形可能である。
【0020】上記水系スラリーを塗付する基材として
は、合板などの木質パネル、石膏ボードなどが用いられ
てもよい。
【0021】上記工程(3)において、加熱方法として
は、通常の方法が採用され得、例えば、熱風加熱炉、加
熱板が使用され得る。
【0022】(連続気泡発泡体層)一般に、発泡体は、
主に2つに分類される。ポリスチレン発泡体等に代表さ
れる独立気泡発泡体と軟質ポリウレタンフォームに代表
される連続気泡発泡体である。
【0023】独立気泡か連続気泡かの見分けは、はっき
りとした規定はないが、通常独立気泡率を測定すること
で決められる(測定法:ASTM−D2856)。
【0024】独立気泡率とは、全体積中に存在するクロ
ーズドセル(孔が開いていない完全な泡)を体積百分率
で示したものである。独立気泡率が低い、つまり連続気
泡率が高いものを連続気泡発泡体と称している。
【0025】連続気泡率が高くなると、発泡体内部を空
気が行き来できるために、吸音性や衝撃吸収性が高くな
ると考えられる。また、圧縮永久歪も小さいと考えられ
る。本発明で用いられる連続気泡発泡体層の好適な独立
気泡率は20%以下である。20%を超えると、上記理
由により、衝撃吸収性の低下や圧縮永久歪の増大を招
く。
【0026】連続気泡発泡体層は、通常シート形状とな
るが、その厚みは1mmから5mmまでが好適な範囲で
ある。1mm未満では衝撃吸収性が劣り、5mmを超え
ると床材の下に制振防音材を施工した際に歩行感が低下
する。
【0027】また発泡体の材質としては、特に限定はさ
れないが、最も汎用的に使用されている軟質ポリウレタ
ン発泡体が衝撃緩衝材としての実績も多く好適である。
【0028】(制振防音材の全体構成)本発明の制振防
音材は、上記防音層、連続気泡発泡体層を積層したこと
に特徴を有する。
【0029】この防音材は、通常、住宅の床構造に使用
される合板、パーチクルボード、オリエンテッドストラ
ンドボード(OSB)、ミデイアムデンスティファイバ
ーボード(MDF)等の床下地材や寄木フローリング材
等の床仕上げ材の間にサンドイッチ状に積層接着されて
用いられる。
【0030】このフローリング材等の床に衝撃が加わっ
た場合、連続気泡発泡体層が衝撃を吸収し、音響性能を
向上させる。
【0031】接着方法は、通常、接着剤を用いて施工さ
れるが、溶剤系の接着剤を多量に塗布した場合には、連
続気泡発泡体層に接着剤がしみ込むことにより連続気泡
を塞ぐため、連続気泡発泡体の本来の緩衝性が大きく低
下し、音響性能向上の効果が小さくなることがある。こ
の場合、請求項2や請求項4に示すように連続気泡発泡
体層を上下の防音層間に配置した積層形態が好適とな
る。
【0032】本発明では、連続気泡発泡体層を設けるこ
とにより、衝撃を吸収し、音響性能を向上させるが、防
音層と連続気泡発泡体層が各一層づつ積層されている場
合には、請求項3に記載するように、防音層の衝撃の加
わる側に連続気泡発泡体層を積層することで、フローリ
ング等の仕上げに加わった衝撃を緩衝するために積層さ
れている連続気泡発泡体層の緩衝性能を十分に引き出
し、衝撃力吸収性の効果をより高め、床衝撃音遮音性を
向上することができる。
【0033】同様に、2つの防音層に連続気泡発泡体層
がサンドイッチ状に挟まれた構成の場合、請求項4のよ
うに、衝撃の加わる側の防音層の厚みを、連続気泡発泡
体層の厚み以下にすることで、フローリング等の仕上げ
材に加わった衝撃を緩衝するために積層されている連続
気泡発泡体層の緩衝性能をより発揮させ、衝撃力吸収性
の効果をより高め、床衝撃音遮音性を向上することがで
きる。
【0034】請求項4記載の制振防音材の衝撃の加わる
側の防音層厚みは、連続気泡発泡体層の厚み×1/20
以上でかつ連続気泡発泡体層の厚み以下が好ましく、さ
らに好ましくは連続気泡発泡体層の厚み×1/10以上
でかつ連続気泡発泡体層の厚み×2/3以下である。制
振防音材の衝撃の加わる側の防音層厚みが、連続気泡発
泡体層の厚みの1/20未満であると、防音層が取り扱
い時に材料破壊を生じ易くなる。衝撃の加わる側の防音
層厚みが、連続気泡発泡体層の厚みを超えると、連続気
泡発泡体層の衝撃力吸収性をやや低下させる場合があ
り、特に床仕上げ材(フローリング)の厚みが厚い場合
には、音響性能向上の効果が少なくなる。
【0035】さらに、本発明の防音材の取扱い強度等を
向上させる手段として、合成繊維不織布を表面の防音層
に積層させることは非常に有効な手段である。
【0036】合成繊維不織布としては、合成繊維の防糸
工程と繊維ウェブ形成工程及びボンディング工程を持つ
ことにより製造される合成繊維長繊維不織布が、防音層
の取扱い強度を向上させる点で好ましい。
【0037】合成繊維としては、ナイロン、ポリエステ
ル、ポリエチレン、ポリプロピレン、等が用いられる。
製造方法としては、スパンボンド法、メルトブロー法、
フラッシュ防糸法、トウ開繊法、バーストファイバー法
等のいずれの方法を用いてもよい。
【0038】合成繊維不織布の目付(m2当たりのg重
量)の好適な範囲は、10〜150の範囲であり、さら
に好ましくは、20〜50の範囲である。目付が10未
満では、不織布の精度に問題が生じやすく、150を超
えると床と一体化させるために接着剤を塗布する際に接
着剤が不織布に染み込み、作業が困難となり易い。
【0039】本発明の制振防音材全体の厚みは、2〜1
5mmが好ましく、さらに好ましくは3〜8mmであ
る。2mm未満では製造が困難となり、15mmを超え
ると制振防音材が重くなりすぎ施工性が劣る。
【0040】
【作用】本発明の制振防音材は、高比重充填材と、無加
硫ゴムを主成分とするバインダー成分とよりなる防音
層、および連続気泡発泡体層が積層されている。このよ
うに、防音層は高比重充填材を含有することにより高比
重となり他の音源に対する遮音性に優れる。また、防音
層では、内部損失の大きな無加硫ゴムを高比重充填材の
バイダーとして用いることにより、損失係数が大きく制
振性能に優れる。
【0041】さらに、本発明の制振防音材では、連続気
泡発泡体層が積層されていることにより、該制振防音材
に衝撃力吸収性を与えるとともに、連続気泡ゆえの空気
の移動時の摩擦により吸音や制振の効果を発揮すること
ができる。
【0042】さらに、請求項2記載の発明に示すよう
に、連続気泡発泡体層を上下の防音層間に配置すること
により、この制振防音材を床材と接着する際に、防音層
を床材に接着剤などを用いて接着固定することができ、
接着剤を塗布することが困難な連続気泡発泡体層の欠点
をなくすことができる。
【0043】また、請求項3記載の発明に示すように、
施工時に連続気泡発泡体層を衝撃の加わる側に配置させ
ることで衝撃力吸収性の効果をより高め、床衝撃音遮音
性を向上することができる。
【0044】そして、請求項4記載の発明は、施工時に
連続気泡発泡体層厚み以下の防音層を、衝撃の加わる側
に配置させることで請求項2の効果を保持しつつ、衝撃
力吸収性の効果をより高め、床衝撃音遮音性を向上する
ことができる。
【0045】
【実施例】
(実施例1)図1に示す制振防音材を作成した。
【0046】1.使用原材料 以下の材料を使用した。
【0047】(合成繊維不織布層)スパンボンドポリエ
ステル不織布(6301A:東洋紡績(株)製品)目付
け量30g/m2 (連続気泡発泡体層)軟質ポリウレタン連続気泡発泡シ
ート(ソフランエーテルフォーム360s:東洋ゴム工
販西日本(株)製品) 厚み2.5mm (防音層) (1)高比重充填材:砂鉄、比重=4.6、粒径=50
メッシュパス (2)無加硫ゴム:カルボキシ変性スチレン・ブタジエ
ンゴム(SBR)、比重=1.0のエマルジョン(固形
分濃度=48%)を使用(日本合成ゴム(株)製品:J
SR−0619) (3)増粘剤:メチルセルロース(MC)(信越化学
(株)製品:メトローズ90SH30000) (4)可塑剤:フタル酸ジオクチル(DOP) 2.制振防音材の製造 制振防音材は、以下のようにして製造した。
【0048】(1)スラリーの混合工程
【0049】
【表1】
【0050】上記配合のスラリーを撹拌羽根を用いて撹
拌混合した。
【0051】(2)スラリーの塗布工程 図1を参照して説明する。
【0052】上記工程(1)で得られた混合スラリー
を、型枠とナイフコーターを用いて上記合成繊維不織布
3上に厚み1mmに塗工積層して防音層2aを形成し
た。さらに、その上に上記軟質ポリウレタン発泡シート
1を積層した。さらに、この軟質ポリウレタン発泡シー
ト1上に、型枠とナイフコーターを用いて、上記(1)
で得られた混合スラリーを厚み1mmに塗工積層して防
音層(2b)を形成した。
【0053】最後に、この上に上記合成繊維不織布3を
積層し、軽く圧縮して接着した。
【0054】(3)乾燥工程 上記工程(2)で得られた5層構造の積層体を、約50
℃に保たれた乾燥室内で24時間乾燥した。
【0055】以上、(1)〜(3)の工程を経て制振防
音材11を得た。
【0056】製造中に使われた水は、(3)の乾燥工程
で蒸発除去されていて、層間の剥離もなく一体化されて
いた。
【0057】得られた制振防音材11の特性は以下の通
りであった。
【0058】 ・全体厚み=約3.9mm ・防音層2a厚み=約1.0mm ・防音層2b厚み=約1.0mm ・連続気泡発泡体層1の厚み=約1.9mm ・防音層の材料構成 砂鉄 98.0重量% その他バイダー成分 2.0重量% ・全体重量=6.0kg/m2
【0059】(実施例2)図2に示す制振防音材を作成
した。
【0060】実施例1のスラリーの塗布工程(2)を次
のように変更したこと以外は、全て実施例1と同様にし
て制振防音材を得た。
【0061】上記実施例1の工程(1)で得られたスラ
リーを、型枠とナイフコーターを用いて合成繊維不織布
3上に厚み2mmに塗工積層して防音層2cを形成し
た。
【0062】その上に軟質ポリウレタン発泡シート1を
積層し、軽く圧縮して接着させた。
【0063】得られた制振防音材12の特性は以下の通
りであった。
【0064】 ・全体厚み=4.0mm ・防音層2c厚み=約2.0mm ・連続気泡発泡体層1の厚み=約2.0mm ・防音層材料構成 砂鉄 98.0重量% その他バイダー成分 2.0重量% ・全体重量=5.9kg/m2
【0065】(実施例3)図3に示す制振防音材を作成
した。
【0066】1.使用原材料 以下の材料を使用した。
【0067】(合成繊維不織布層)スパンボンドポリエ
ステル不織布(6301A:東洋紡績(株)製品)目付
け量30g/m2 (連続気泡発泡体層)軟質ポリウレタン発泡シート(ソ
フランエーテルフォーム360s:東洋ゴム工販西日本
(株)製品) 厚み2.5mm (防音層) (1)高比重充填材:砂鉄、比重=4.6、粒径=50
メッシュパス (2)無加硫ゴム:カルボキシ変性スチレン・ブタジエ
ンゴム(SBR)、比重=1.0のエマルジョン(固形
分濃度=48%)を使用(日本合成ゴム(株)製品:J
SR−0619) (3)増粘剤:メチルセルロース(MC)(信越化学
(株)製品:メトローズ90SH30000) (4)ゲル化剤:ウレタンプレポリマー(第一工業製薬
(株)製品:モノタック305) 2.制振防音材の製造 制振防音材は、以下のようにして製造した。
【0068】(1)スラリーの混合工程
【0069】
【表2】
【0070】上記配合のスラリーを撹拌羽根を用いて撹
拌混合した。
【0071】(2)スラリーの塗布工程 図3を参照して説明する。
【0072】上記工程(1)で得られた混合スラリー1
00重量部に対して、ゲル化剤のウレタンプレポリマー
1重量部を撹拌羽根を用いて混合し、型枠とナイフコー
ターを用いて上記合成繊維不織布3上に厚み1.5mm
に塗工積層して防音層2eを形成した。さらに、その上
に上記軟質ポリウレタン発泡シート1を積層した。さら
に、この軟質ポリウレタン発泡シート1上に、型枠とナ
イフコーターを用いて同様に、上記混合スラリー100
重量部に対してゲル化剤のウレタンプレポリマー1重量
部を混合し、このものを厚み0.5mmに塗工積層して
防音層2dを形成した。
【0073】最後に、この上に上記合成繊維不織布3を
積層し、軽く圧縮して接着した。
【0074】(3)乾燥工程 上記工程(2)で得られた5層構造の積層体を、約50
℃に保たれた乾燥室内で24時間乾燥した。
【0075】以上、(1)〜(3)の工程を経て制振防
音材13を得た。
【0076】製造中に使われた水は、(3)の乾燥工程
で蒸発除去されていて、層間の剥離もなく一体化されて
いた。
【0077】得られた制振防音材13の特性は以下の通
りであった。
【0078】 ・全体厚み=約4.0mm ・防音層2d厚み=約0.5mm ・防音層2e厚み=約1.5mm ・連続気泡発泡体層1の厚み=約2.0mm ・防音層の材料構成 砂鉄 97.5重量% その他バイダー成分 2.5重量% ・全体重量=5.9kg/m2 (実施例4)図4に示す制振防音材を作成した。
【0079】実施例3のスラリーの塗布工程(2)を次
のように変更したこと以外は、全て実施例3と同様にし
て制振防音材を得た。
【0080】上記実施例3の工程(1)で得られた混合
スラリー100重量部に対して、ゲル化剤のウレタンプ
レポリマー1重量部を撹拌羽根を用いて混合し、型枠と
ナイフコーターを用いて合成繊維不織布3上に厚み1.
5mmに塗工積層して防音層2fを形成した。
【0081】その上に軟質ポリウレタン発泡シート1を
積層し、軽く圧縮して接着させた。
【0082】得られた制振防音材14の特性は以下の通
りであった。
【0083】 ・全体厚み=約3.6mm ・防音層2f厚み=約1.5mm ・連続気泡発泡体層1の厚み=約2.1mm ・防音層材料構成 砂鉄 97.5重量% その他バイダー成分 2.5重量% ・全体重量=4.6kg/m2 (実施例5)図5に示す制振防音材を作成した。
【0084】連続気泡発泡体層には以下のものを用い、
実施例3のスラリーの塗布工程(2)を次のように変更
したこと以外は、全て実施例3と同様にして制振防音材
を得た。
【0085】(連続気泡発泡体層)軟質ポリウレタン発
泡シート(ソフランエーテルフォーム816:東洋ゴム
工販西日本(株)製品) 厚み2.5mm 上記実施例3の工程(1)で得られた混合スラリー10
0重量部に対して、ゲル化剤のウレタンプレポリマー1
重量部を撹拌羽根を用いて混合し、型枠とナイフコータ
ーを用いて合成繊維不織布3上に厚み3.0mmに塗工
積層して防音層2gを形成した。
【0086】その上に軟質ポリウレタン発泡シート4を
積層し、軽く圧縮して接着させた。さらに、この軟質ポ
リウレタン発泡シート4上に、型枠とナイフコーターを
用いて同様に、上記混合スラリー100重量部に対して
ゲル化剤のウレタンプレポリマー1重量部を混合したも
のを厚み0.5mmに塗工積層して防音層2hを形成し
た。
【0087】最後に、この上に上記合成繊維不織布3を
積層し、軽く圧縮して接着した。
【0088】得られた制振防音材15の特性は以下の通
りであった。
【0089】 ・全体厚み=約5.5mm ・防音層2g厚み=約3.0mm ・防音層2h厚み=約0.5mm ・連続気泡発泡体層4の厚み=約2.0mm ・防音層の材料構成 砂鉄 97.5重量% その他バイダー成分 2.5重量% ・全体重量=10.5kg/m2 以上実施例1〜5は連続気泡発泡体層を用いたため、成
形時に、スラリーがしみ込み、最終製品では、連続気泡
発泡体層の厚みは約2mmとなった。
【0090】(比較例1)実施例1において、連続気泡
発泡体層(軟質ポリウレタン発泡シート)の代替として
独立気泡発泡体層を用いたこと以外は、実施例1と全て
同様にして制振防音材を得た。用いた独立気泡発泡体
は、ポリエチレン発泡体(厚み1.2mm、発泡倍率2
0倍、商品名ソフトロン 積水化学(株)製品)であっ
た。
【0091】得られた制振防音材の特性は以下の通りで
あった。
【0092】 ・全体厚み=3.2mm ・防音層厚み=約1.0mm ・防音層厚み=約1.0mm ・連続気泡発泡体層の厚み=約1.2mm ・防音層材料構成 砂鉄 98.0重量% その他バイダー成分 2.0重量% ・全体重量=6.3kg/m2 (比較例2)実施例1において、連続気泡発泡体層を使
用せず、スラリーの塗布工程を次のように変更したこと
以外は、実施例1と同様にして制振防音材を得た。
【0093】混合スラリーを、型枠とナイフコーターを
用いて合成繊維不織布上に厚み2mmに塗工積層した。
【0094】この上に合成繊維不織布を積層し、軽く圧
縮して接着した。
【0095】得られた制振防音材の特性は以下の通りで
あった。
【0096】 ・全体厚み=2.0mm ・防音層材料構成 砂鉄 98.0重量% その他バイダー成分 2.0重量% ・全体重量=6.0kg/m2 (比較例3)実施例4において、連続気泡発泡体層(軟
質ポリウレタン発泡シート)の代替として独立気泡発泡
体層を用いたこと以外は、実施例4と全て同様にして制
振防音材を得た。用いた独立気泡発泡体は、ポリエチレ
ン発泡体(厚み1.2mm、発泡倍率20倍、商品名ソ
フトロン 積水化学(株)製品)であった。
【0097】得られた制振防音材の特性は以下の通りで
あった。
【0098】 ・全体厚み=2.7mm ・防音層厚み=約1.5mm ・連続気泡発泡体層の厚み=約1.2mm ・防音層材料構成 砂鉄 98.0重量% その他バイダー成分 2.0重量% ・全体重量=4.6kg/m2 (評価) 残響室法による軽量床衝撃音レベルの評価 図6に示すように、実施例1〜4及び比較例1〜3にて
得られた防音材22を、厚み15mmのパーティクルボ
ード23と厚み6.2mmの寄せ木フローリング材21
との間に接着剤及び釘併用で施工し、評価用床31を作
成した。
【0099】なお、実施例2の制振防音材は防音層2c
を、衝撃の加わる側であるフローリング材の方へ配置さ
せ(図2参照)、実施例4、比較例3の制振防音材は、
発泡体層1を衝撃の加わる側であるフローリング材の方
へ配置させた(図4参照)。
【0100】また、実施例3の制振防音材は、0.5m
mで塗工した防音層2dを、衝撃の加わる側であるフロ
ーリング材の方へ配置させ(図3参照)、実施例5の制
振防音材は、3.5mmで塗工した防音層2gを、衝撃
の加わる側であるフローリング材の方へ配置させた(図
5参照)。
【0101】実施例1は防音層が連続気泡発泡体層を挟
んで対称構成であるため、施工時の位置関係は上下同様
である。
【0102】この評価用床を上下残響室間の2m×3m
の開口部にセットした。
【0103】上記床にタッピングマシンによる衝撃を加
え、下階の残響室での騒音レベルを測定した。
【0104】その結果を表3に示す。
【0105】
【表3】
【0106】軽量床衝撃音の音響評価は、125Hz〜
500Hzが総合的な音響性能との性能に関わるため、
この領域の優れているものが音響性能に優れた制振防音
材と判断できる。
【0107】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、防音層が
高比重であるので他の音源に対する遮音性に優れ、また
損失係数が大きいので制振性能に優れている。さらに、
連続気泡発泡体層が積層されているので、制振防音材に
衝撃力吸収性を与え、かつ吸音や制振の効果を発揮する
ことができる。
【0108】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の制振防音材が有する上記利点に加えて、連続気泡発
泡体層を使用したことによる床材等に対する接着性の低
下を解消することができる。
【0109】また、請求項3記載の発明に示すように、
施工時に連続気泡発泡体層を衝撃の加わる側に配置させ
ることで衝撃力吸収性の効果を高め、請求項1の制振防
音材の効果をさらに高め床衝撃音遮音性を向上すること
ができる。
【0110】請求項4記載の発明は、施工時に連続気泡
発泡体層の厚み以下の防音層を、衝撃の加わる側に配置
させることで請求項2の制振防音材の効果を保持しつ
つ、衝撃力吸収性の効果をさらに高め、請求項2の制振
防音材よりさらに床衝撃音遮音性を向上することができ
る。
【0111】このように、本発明の制振防音材は、連続
気泡発泡体層のもつ高い緩衝性や振動制振性及び防音層
のもつ高い質量に基づく他の音源に対する遮音性によ
り、総合的に防音性能が極めて高い。また、表面に防音
層を有する制振防音材は、その表面の接着剤塗布性も良
好であるので、木質フローリング材の防音材として有効
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例である実施例1の制振防音材の断
面簡略図である。
【図2】本発明の一例である実施例2の制振防音材の断
面簡略図であり、上下関係は施工時の方向を示す。
【図3】本発明の一例である実施例3の制振防音材の断
面簡略図であり、上下関係は施工時の方向を示す。
【図4】本発明の一例である実施例4の制振防音材の断
面簡略図であり、上下関係は施工時の方向を示す。
【図5】本発明の一例である実施例5の制振防音材の断
面簡略図であり、上下関係は施工時の方向を示す。
【図6】本発明の制振防音材の実際の施工時の断面簡略
図である。
【符号の説明】
1、4 軟質ポリウレタン発泡シート 2a、2b、2c、2d、2e、2f、2g、2h 防
音層 3 合成繊維不織布 11、12、13、14、15、22 制振防音材 21 フローリング材 23 パーティクルボード 31 評価用床
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E04B 1/82 E04B 1/82 H 1/98 1/98 H

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)高比重充填材と、無加硫ゴムを主
    成分とするバインダー成分とよりなる防音層、および
    (B)連続気泡発泡体層が積層されていることを特徴と
    する制振防音材。
  2. 【請求項2】 (A)高比重充填材と、無加硫ゴムを主
    成分とするバインダー成分とよりなる防音層、(B)連
    続気泡発泡体層、および(A)高比重充填材と、無加硫
    ゴムを主成分とするバインダー成分とよりなる防音層
    が、この順で積層されていることを特徴とする制振防音
    材。
  3. 【請求項3】 前記(A)防音層の衝撃の加わる側に、
    (B)連続気泡発泡体層が積層されていることを特徴と
    する請求項1記載の制振防音材。
  4. 【請求項4】 衝撃の加わる側の(A)防音層の厚み
    が、(B)連続気泡発泡体層の厚み以下であることを特
    徴とする請求項2記載の制振防音材。
JP7413496A 1995-03-30 1996-03-28 制振防音材 Pending JPH08323907A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003056099A (ja) * 2001-08-09 2003-02-26 Ig Tech Res Inc 防火複合板
CN106696381A (zh) * 2017-01-18 2017-05-24 青岛沙木新材料有限公司 垫高阻尼减振静音地板

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JP2003056099A (ja) * 2001-08-09 2003-02-26 Ig Tech Res Inc 防火複合板
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