JP2995791B2 - 複合防音床材 - Google Patents

複合防音床材

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は複合防音床材に関するものである。木質系の
床材はダニ公害の影響でマンション、公団住宅等に以前
使用されていたじゅうたん、カーペットの代替として、
清潔感と高級感が評価され近年急速に需要の拡大してい
る商品である。
[従来の技術] 従来より木質系の複合床材として、木質の床部材の裏
面にエチレン−酢酸ビニル共重合体の発泡体を貼り合わ
せたタイプのものが提案されており(例えば、特公昭61
−6224号公報)、実際にもエチレン−酢酸ビニル共重合
体やポリエチレンに相当量の炭酸カルシウムを充填した
タイプの発泡体が主として使用されている。これらの発
泡体は耐湿性、接着性ともに良好であり、さらに保温性
にも効果があるため現在の木質系の複合床材の主流を形
成している。
しかし一方、マンションや公団などの集合住宅では、
従来のじゅうたんやカーペットでは問題とされなかった
皿、茶碗の落下音や、椅子、テープル等の移動音などの
軽量衝撃音の問題が大きく取り上げられるに至ってい
る。このような軽量衝撃音は、床材の表面が木のような
硬い材質である以上、じゅうたんやカーペットと比較し
て大きな音が発生してしてしまうのは、やむをえないこ
とであるが、現在の木質の床部材の裏面にエチレン−酢
酸ビニル共重合体やポリエチレンに相当量の炭酸カルシ
ウムを充填したポリオレフィン系樹脂発泡体を張り合わ
せた複合床材の防音性能が低いことも大きな原因であ
る。
また、木質の床部材の間に硬質のポリオレフィン樹脂
系発泡体や柔軟なゴム系材料を挾み込んで、さらに木質
の床部材の裏面にポリオレフィン樹脂系やポリ塩化ビニ
ル系の発泡体を貼り合わせた複層型複合床材が提案され
ている。しかしこのタイプは床材料の厚さが薄いわりに
は、一応防音性能を発揮するが必ずしも十分なレベルと
は言い難い。
木質の床部材の間に発泡体や柔軟なゴム系材料を挾み
込んだうえさらに床部材の裏面にグラスウールやロック
ウール、架橋されたゴム系材料を数層積層させた多層系
複合床材も提案されているが、これらは防音性能は高い
が、床材としての厚みが厚くなりすぎて作業性が良くな
いうえ、現在の集合住宅が高層化しているなかで浮き床
工法や置き床工法よりは薄いとはいえ床の厚みを減らそ
うという要求に対応していないという問題がある。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、このような従来の床材にみられる欠点を改
良した、作業性、施工性にすぐれた複合防音床材を提供
することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は発泡体を用いて木質床材の軽量衝撃音の低減
を試みる場合、単に柔軟性を増して衝撃を柔らかく受け
とめるという方法ではなく、気泡の大きさを操作するこ
とが重要ではないかという発想に端を発している。
通常、発泡体の気泡構造は均一微細なものが商品性が
高いとされており、従来の木質床材に使用されているポ
リエチレン系発泡体も見かけ密度は0.10g/cm3と軽いも
のの気泡は比較的均一微細であった。ところが、我々の
検討のなかで偶然、発泡体の気泡構造を逆に大きくして
みたところ意外にも軽量衝撃音に対する防音性能が改善
されることを見い出し本発明に到達した。
即ち、本発明の要旨とするところは、木質の床部材の
裏面に100cm3の単位体積中、長径2mm以上の値を有する
気泡が50%以上の体積分率を占める発泡体、さらにはそ
の気泡間の壁の厚みが0.2mm以下で発泡体の上下両面が
スキン層でおおわれた状態である発泡体を積層させ、加
えて木質部の中間や裏面に柔軟性を有する層を一層付加
させた構成を有する複合防音床材にある。
以下、本発明を詳細に説明する。
第1図、第2図に本発明の複層型複合防音床部材の一
態様の側面図を示す。
本発明において用いられる発泡体はその樹脂の種類や
フィラーなどの組成には基本的には限定されない。その
理由は、防音性能に影響を与える要因が第1に気泡の大
きさであり次に気泡壁の厚みであるため、軟質高分子発
泡体の種類を特定化することなくこれらの要因を支配す
ることが可能であるからである。
従って、本発明に用いられる発泡体の種類は特に限定
されるものではないがポリエチレン、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリ
ウレタン、スチレン−ブタジエン共重合体、ブタジエン
−アクリロニトリル共重合体、ブチルゴム、クロロプレ
ンゴムなどの軟質高分子もしくはこれらのブレンドした
ものの発泡体が使いやすい。但し、ポリエチレン、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、ゴムなどに代表されるよう
なガラス転移温度の低い高分子の場合には架橋させるこ
ともできる。ただし発泡体上下両面がスキン層でおおわ
れていることまで考慮するとポリ塩化ビニルペーストレ
ジンが最も使いやすい。また必要に応じて炭酸カルシウ
ム、タルク、クレー、マイカ、シラスバルーン、ガラス
繊維などの無機充填剤、難燃剤、粉末ゴム等を含むこと
もできる。
高分子発泡体は気泡の大きさが最も長い径すなわち長
径が2mm以上であるものが100cm3の単位体積中に体積分
率で50%以上あること、望ましくは長径が3mm以上であ
るものが同じく30%以上あることが要求される。この条
件より値が小さい場合防音性能が悪化する。また気泡の
大きさがあまり大きい場合、具体的には長径50mmをこえ
ると荷重に対する圧縮強度が低下するためかえって実用
性が悪化する。
また長径2mm以上の気泡間の壁の厚みは0.2mm以下、望
ましくは0.1mm以下であることが要求される。気泡間の
壁の厚みが0.2mmをこえると音の伝搬する割合が大きく
なり防音性能は低下する。さらに発泡体の上下両面がス
キン層でおおわれている場合木質部との接着性が極めて
良くなり優れた作業性と床材としての耐久性を確認する
ことができる。
また木質の床部材の中間や裏面に柔軟なゴムシートや
高分子発泡体あるいはグラスウールなどの繊維集合体を
必要に応じて一層もしくはそれ以上付加して防音性能を
工場させることもできる。
また発泡体に凹凸をつけて空隙率を向上させ、さらに
防音性能を高めることもできる。
この場合、発泡体凸部内の気泡構成は凹凸付与前の状
態を維持していること。すなわち少なくともその凸部内
の気泡構成は長径2mm以上の値を有する気泡が凸部体積
中50%以上の体積を占めることが必要である。
本発明に用いる軟質高分子発泡体は、通常の発泡体を
製造する方法である化学発泡剤を用いる化学発泡法、あ
るいは窒素などの気体を強制的に混入させるガス注入
法、さらには樹脂内に特定の溶剤に可溶する成分を混入
させておき成形後に溶剤で可溶成分を抽出する溶剤抽出
法等の方法で製造することができる。
[実施例] 以下本発明を実施例により説明する。
(実施例1) ポリ塩化ビニルペースト樹脂(リューロンペースト72
5(東ソー(株)製)100重量部をベースに可塑剤として
DOP[フタル酸ジ−2−エチルヘキシル](ピニサイザ
ー80:花王社製)65重量部、雲母(スゾライトマイカ40
S:クラレ社製)20重量部、シラスバルーン(サンキライ
トY−02:三機工業社製)3重量部、発泡剤としてアゾ
ジカルボンアミド(ビニホール#AC−3M:永和化成工業
社製)6重量部、発泡助剤および安定剤としてナトリウ
ムと亜鉛の複合系であるマークFL−21(アデカ・アーガ
ス化学社製)6重量部を配合しミキサーにて混合撹拌し
ゾル状態としたものを目付100g/m2の不織布上に厚み0.7
mmで塗布し、温度190℃の条件下で4分加熱した後、厚
み約4.0mmの発泡体を得た。得られた発泡体を表面より
厚み6mm、縦30cm、横30cmの木質の床部材の裏面に張り
合わせ、複合床材を得た。
(実施例2) 実施例1の配合においてDOPの配合量を70重量部に変
更した以外は同じ配合のものをミキサーにて混合撹拌し
ゾル状態としたものを目付100g/cm2の不織布上に厚み0.
2mmで塗布し、温度190℃の条件下で4分加熱した後厚み
約2.0mmの発泡体(A)を得た。また同じくDOPの配合量
を55重量部に、さらにイソパラフィンとナフテンの混合
系希釈剤(D−40エクソン化学(株)社製)15重量部を
加えた以外は同じく配合のものを同様の不織布上に厚み
0.8mmで塗布し同一条件で加熱発泡させ厚み約4.0mmの発
泡体(B)を得た。得られた発泡体を表面より厚み3.5m
m、縦30cm、横30cmの木質の床部材の下に発泡体(A)
を接着剤を用いて貼り合わせ、以下厚み5.5mmの同じ大
きさの木質の床部材、続いて発泡体(B)を貼り合わせ
た4層構造の複合床材を得た。
(実施例3) 実施例2の構成で発泡体(B)を同じ厚みの軟質ウレ
タン系発泡体(モルトプレンSA2:井上エムテーピー
((株)社製)に変更し4層構造の複合床材を得た。
(実施例4) 実施例1の発泡体に凸部が直径10mm、高さ2.0mmの形
状で凸部と凸部の中心間隔が19mmの凹凸模様を形成させ
て得られた発泡体を表面より厚み6mm、縦30cm、横30cm
の木質の床部材の裏面に貼り合わせ複合床材を得た。
(比較例1) 現在の木質系複合床材用の緩衝剤として使用されてい
る厚み4mmのポリオレフィン樹脂系発泡体(ライオンボ
ード、一般グレードF:ライオン(株)社製)を縦30cm、
横30cm、に裁断し、同じ大きさの厚み6mmの木質部材の
裏面に貼り合わせ複合床材を得た。
(比較例2) ポリ塩化ビニルペースト樹脂(リューロンペースト72
5:東ソー(株)社製)100重量部をベースに可塑剤とし
てDOP[フタル酸ジ−2−エチルヘキシル](ビニサイ
ザー80花王社製)60重量部、シリカ(ニップシールK:日
本シリカ社製)5重量部、発泡剤としてアゾジカルボン
アミド(ビニホール#AC−R:永和化成工業社製)3重量
部、発泡助剤および安定剤としてナトリウムと亜鉛の複
合系であるマークFL−21(アデカ・アーガス社製)3重
量部を配合しミキサーにて混合撹拌し、ゾル状態とした
ものを目付100g/cm2の不織布上に厚み1.0mmで塗布し、
温度190℃の条件下で4分加熱し厚み4mmの発泡体を得
た。
得られた発泡体を表面より厚み6mm、縦30cm、横30cm
の木質の床部材の裏面に張り合わせ複合床材を得た。
(防音性能の評価) 床スラブ厚15cmのコンクリート裸床の上に両面粘着テ
ープを用いて実施例1、2、3、4比較例1、2によっ
て得られた試料を90cm四方になるように固定し、通常の
床衝撃音の評価に使用されるタッピングマシンをハンマ
ーの打点が対角線上にかつ中心点に対称となるように配
置し、駆動させた時に階下で発生する音を測定した。そ
の音の大きさを1オクターブ分析器により解析し、軽量
衝撃音レベルの決定に最も強い影響を与える125、250、
500Hzの音圧レベルを測定した。結果を表1に示す。
合わせて長径2mm以上の値を有する気泡の比率、その
気泡間壁、見かけ密度、スキン層の有無を示す。実施例
1、2、3、4は比較例1、2と比較して125Hz、250H
z、500Hzの各周波数でそれぞれ3dB以上、4dB以上、11dB
以上の改善効果を得ている。見かけ密度との比較におい
ても単純な空隙率が決定因子ではないことがわかる。
(気泡体積分率の評価) 得られた発泡体を厚み1mm単位でスライスし光学顕微
鏡により縦10cm×横10cmの領域内に長径2mm以上の気泡
の割合を求めた。この操作を30回繰り返し平均を求め体
積分率とした。但し実施例4については凸部のみ評価し
た。実施例1、2、3、4と比較例1、2の結果を表に
示す。
[発明の効果] 以上の説明から明らかなように本発明によれば、軽量
衝撃音に対する防音性能を気泡の大きさを設計しない場
合と比較して125Hz、250Hz、500Hzの周波数においてそ
れぞれ3dB以上、4dB以上、11dB以上の改善効果を得てい
る。しかも、取り扱いは通常の発泡体と全く変わらない
すぐれた作業性、施工性を確保している。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は、本発明の複合防音床材の具体例を示
す側面図である。 1……軟質高分子発泡体

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】木質の床部材の裏面に、100cm3の単位体積
    中長径2mm以上の値を有する気泡が50%以上の体積分率
    を占める高分子発泡体を積層させた構成を有する複合防
    音床材。
  2. 【請求項2】高分子発泡体が、長径2mm以上の値を有す
    る気泡間の壁の厚みが0.2mm以下で発泡体の上下両面が
    スキン層でおおわれた状態である特許請求の範囲第
    (1)項記載の複合防音床材。
  3. 【請求項3】木質の床部材の中間、あるいは裏面に柔軟
    性を有する層を一層付加させた構成を有する特許請求の
    範囲第(1)項記載の複合防音床材。
  4. 【請求項4】高分子発泡体が凹凸を有し、少なくともそ
    の凸部の気泡構成が長径2mm以上の値を有する気泡が凸
    部体積中50%以上の体積分率を占める高分子発泡体を積
    層させた構成を有する特許請求の範囲第(1)項記載の
    の複合防音床材。
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