JPH0310037Y2 - - Google Patents

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JPH0310037Y2
JPH0310037Y2 JP1984146637U JP14663784U JPH0310037Y2 JP H0310037 Y2 JPH0310037 Y2 JP H0310037Y2 JP 1984146637 U JP1984146637 U JP 1984146637U JP 14663784 U JP14663784 U JP 14663784U JP H0310037 Y2 JPH0310037 Y2 JP H0310037Y2
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rubber asphalt
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Description

【考案の詳細な説明】
〈産業上の利用分野〉 本考案は遮音シートに関する。より詳しくは無
機充填剤を含有したゴムアスフアルト層とその両
面にそれぞれ積層された表面層から成る遮音シー
トに関する。 〈従来の技術〉 近代社会において種々の騒音が発生して居り、
これに対する防禦策が社会的課題となつている。
前記騒音としては、自動車等の空ぶかし、テレビ
やステレオ、ピアノ、カラオケ等からの音があげ
られ、一個の室単位で考えれば、外部からその室
内に入る騒音の防止と、その室内で発生する騒音
の漏洩防止の2点から騒音防止策が必要である。 前記騒音防止のためにはその室の周囲を遮音シ
ートで被覆すればよく、前記遮音シートとして塩
化ビニール樹脂に高比重の無機充填剤を配合した
1.2mm厚の軟質シート状防音材が知られている。
この防音材は遮音性については優れた性能を示す
が塩化ビニールを用いたシートであるために引裂
強力が弱く、例えば壁面に釘で打付けて用いた場
合には自重によつて釘孔からシートが裂け、その
結果シートがずれるという可能性がある。又塩化
ビニールを用いたシートは経時変化によつて亀裂
が入り易いという性質を有し、そのために長時間
使用を前提とする遮音シートとしては問題を有す
る。さらに塩化ビニールシートは可塑剤を用いて
いるので、その可塑剤がブリードするという問題
を有し、極端な場合にはブリードした可塑剤が遮
音シートの上に張られる壁布や壁紙等の表装材を
通して表面ににじみでる場合がある。 一般に遮音性を高めるためには、音の進行方向
に質量の高い物体をおけば達成されることが知ら
れている。したがつて高比重の無機充填剤をバイ
ンダとして適切な材料の中に混入して板状にすれ
ばよいということになる。前述の従来公知の遮音
シートではこのバインダとして塩化ビニール樹脂
を用いているが、塩化ビニール樹脂の代わりに、
ゴムアスフアルトを使用することが考えられる。
又遮音シートとして天井、床、壁等に用いる場合
には前記無機充填剤とバインダとの混合物だけで
は板状又はシート状の形態の保持が不充分である
ので少なくともその片面に基布を配置することが
必要である。 一方、基布にゴムアスフアルト層を積層して防
水シートとして用いることが知られている。例え
ば特公昭56−23787号公報に開示された防水シー
トはアスフアルト組成物層、そのアスフアルト組
成物層の両面に形成されたアスフアルト組成物含
浸基布層、及びそのアスフアルト組成物含浸基布
層の各々の外面に設けられている基布層の5層か
ら構成されたシートである。 又特開昭58−31177号公報に開示された複合シ
ートは微小中空体を配合したゴムアスフアルト組
成物層の片面にシート状基材が、他方の片面に離
型紙が積層されている防水性能とともに断熱性を
同時に有するシートである。 前記2つの先行技術の防水シートで用いられる
基布は有機質あるいは無機質の繊維からなる織布
あるいは不織布もしくはフアルトのいずれでも使
用でき、特にポリエステル繊維あるいはポリプロ
ピレン繊維からなる不織布が好ましいとされてい
る。 本考案に係る遮音シートと前述の防水シートと
は建造物に対する使用条件が根本的に異なる。す
なわち防水シートは、ほとんどの場合水平状態で
且つコンクリート等の躯体の上にのせられて用い
られる。従つて基布は、防水布がコンクリート等
の躯体の上にのせられ、さらにその上にコンクリ
ート又はモルタルが塗られた時に防水布とコンク
リートあるいはモルタル等の接着を良好にするた
め、およびゴムアスフアルト層単体の防水シート
ではロール状に巻いた時に各層が粘着して巻戻し
ができなくなるのを防ぐために用いられるもので
ある。したがつて防水布においては基布によつて
ゴムアスフアルト層の寸法変化を阻止する機能は
ほとんど期待されていないといつても過言ではな
い。 一方遮音シートは通常室の内側に、すなわち、
天井、壁面および床面に用いられ、且つその室内
側表面には壁紙(布)等の表装材が貼着されて用
いられる。そして前記各種表装材は装飾を目的と
するものであるために、一般的に伸びに対する抵
抗力の弱いものである。一方遮音シートは音を遮
断するために無機充填剤を含有したゴムアスフア
ルト層を相当な重量で用いることが必要であり、
その重量は通常2Kg/m2〜6Kg/m2である。した
がつて遮音シートを無機充填剤を含有したゴムア
スフアルト層と従来公知の基布とを用いて構成し
た場合において、特に天井や壁に用いた場合に
は、基布の伸びに対する抵抗力、より詳しくはタ
テ、ヨコ両方向だけでなく全放射方向での伸びに
対する抵抗力が弱く、そのために基布が無機充填
剤を含有したゴムアスフアルト層の重量に負けて
遮音シート自体が長時間の使用時においてたるん
でくる傾向がある。遮音シートがたるめば、通
常、表装材もたるみ、外観を著しく損することに
なる。 したがつて従来公知の防水布の構成中で、単に
ゴムアスフアルト層に無機充填剤を含有させただ
けの遮音シートでは長時間の使用に耐えるものが
得られないのが現状である。 〈考案が解決しようとする問題点〉 前述のように従来公知の遮音シートは、種々の
問題点を有する。本考案は前述の問題点を解消し
て、充分の遮音性を有すると共に、長期間の使用
に際しても亀裂や裂目が生じたり、たるんできた
りせず且つ層間剥離することもない耐久性の優れ
た遮音シートを提供することを目的とする。 〈問題点を解決するための手段〉 本考案者等は前述の問題点を解決すべく鋭意研
究の結果、遮音層の素材として化学的に経時変化
の少ないゴムアスフアルト層を用い、基布として
全放射方向にわたつて伸びに対する抵抗力の強い
スパンボンド法によるポリエステル繊維から成る
不織シートを用いることにより前述の問題点を解
決し得ることを見出し、本考案に到達した。すな
わち本考案の目的は無機充填剤を含有し、且つ厚
さ0.5mm〜4mmで重量1Kg/m2〜6Kg/m2である
ゴムアスフアルト層とその両面にそれぞれ積層さ
れた表面層とから成る遮音シートであつて、前記
表面層の少なくとも一方がポリエステル系繊維か
ら成るスパンボンド不織シートであることを特徴
とする遮音シートによつて達成される。 前記表面層の少なくとも一方がポリエステル系
繊維から成るスパンボンド不織シートであれば他
の表面層はどのようなシート状物を用いてもよ
い。ただし表面層の両方をポリエステル系繊維か
ら成るスパンボンド不織シートを用いればより耐
久性の優れた遮音シートを形成することができる
のでより好ましい。又本考案による遮音シートの
室内への貼着を容易にするために、表面層の片方
に接着剤層を介して剥離紙を積層して遮音シート
を形成してもよい。 以下本考案の実施例を例示する添付図面を参照
して本考案の遮音シートを詳述する。 第1図に示す本考案の遮音シートの一実施例で
は無機充填剤11を含有するゴムアスフアルト層
10の両面にポリエステル系繊維、より詳しくは
ポリエステルフイラメント23から成るスパンボ
ンド不織シート21,22が積層されている。 前記ゴムアスフアルト層10は当業界で通常用
いられるアスフアルトに天然ゴムまたは合成ゴム
を添加したシート状に形成された弾性のある層で
あり、必要に応じて合成樹脂等を添加して、温度
安定性、粘性、施工性等を改良したものを用いて
もよい。充填剤11としてはゴムアスフアルト層
10に混入することができる高比重の微細粉末で
あればよく、例えばタルク、硫酸マグネシウム、
硫酸バリウムあるいは鉄粉等を用いることができ
る。 前記温度安定性と粘性の改良とは、通常用いら
れるアスフアルトが0℃程度では脆くなつて容易
にヒビ割れし、一方80℃程度の温度で粘性が著し
く低下して本来の形状を保つ事ができないという
性質を有し、これを改良することを意味する。す
なわちアスフアルトに合成ゴム、エチレン酢酸ビ
ニール共重合体(以下EVAという)等の合成樹
脂、タルク等の無機充填剤を添加する事により、
−10℃程度でヒビ割れせず、150〜170℃でも軟化
しないシートを作る事ができる。 又施工性の改良とは本考案による遮音シートが
躯体に施工する場合に施工がより容易に行われる
ようにすることを意味する。遮音シートは施工に
際して寸法を豫め対象物に合せる必要があり、そ
のために電動ノコギリ等で切断する。例えば木材
等と合せて電動ノコギリで切断しようとした時
に、通常用いられるアスフアルトだけだと、電動
ノコギリ刃との摩擦によつて熱を発生し、その熱
によつてアスフアルトが軟化してノコギリ刃や木
材等にべたつき、その結果切断することができな
くなる。この場合にはアスフアルトの中に高融点
のEVA等の合成樹脂、タルク等の無機充填剤を
添加しておくことにより、遮音シートの軟化温度
をあげ、電動ノコギリでも容易に切断する事がで
きるようにすることができる。 ゴムアスフアルト層10の厚さは0.5mm〜4mm、
したがつて重量が1Kg/m2〜6Kg/m2であること
を要し、好ましくは厚さで1mm〜3mm、重量で
1.3Kg/mm2〜4Kg/m2であるとよい。重量が1
Kg/m2以下であれば遮音性低く、6Kg/m2以上で
あれば遮音性は良好であるが厚く且つ重たくなり
すぎて作業性が劣り価格も高くなつて実用的では
ない。 ゴムアスフアルト層10内の充填剤の重量比率
は、ゴムアスフアルト層に対して充填剤20%〜75
%、したがつてゴムアスフアルト組成物80%〜25
%の範囲で選定し、充填剤を含有したゴムアスフ
アルト層の比重が1.3〜2.3の範囲に収まるように
用途に応じて選定すればよい。前記比重が1.3以
下であれば遮音性が低く、比重を大きくする程遮
音性は高まるが、比重を2.3以上にすることはシ
ート形成性が劣るので好ましくない。このように
して形成された充填剤を含有したゴムアスフアル
ト層は経時的に安定であり、又従来公知の塩化ビ
ニール使いの遮音シートのようにブリード現象は
ない。 本考案の遮音シートでは基布にポリエステル系
繊維のスパンボンド不織シートを用いることを特
徴とする。ポリエステル系繊維であればゴムアス
フアルトを基布に積層する際にゴムアスフアルト
の高温に耐え、積層加工中での不織シートの寸法
安定性を高くすることができる。ここに云うポリ
エステル系繊維とは、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレテレフタレート等の単一重合体か
ら成るものおよびテレフタル酸とイソフタル酸と
エチレングリコールからなる縮合共重合体等通常
繊維用として用いられる重合体からなるものであ
る。この重合体から紡糸されたポリエステル系長
繊維の単糸デニールが1d95dのものを用いるとよ
い。 本考案の遮音シートの基布は前述のポリエステ
ル系繊維からスパンポンド法によつて作られた不
織シートであり、その目付は20g/m2〜100g/
m2の範囲で選定すればよい。20g/m2以下であれ
ば基布による補強効果が乏しく、100g/m2以上
にすることはより優れた補強効果は得られるがコ
スト高となるので好ましくない。スパンボンド法
による不織シートの形成は公知のように紡糸され
たポリエステル系繊維をランダムに配置してウエ
ブを作り、そのウエブを熱固定することによつて
行われる。本考案の遮音シートに用いられるスパ
ンボンド不織シートでは前述の熱固定を第2図に
例示するように不連続な複数の熱圧着部23で達
成している。この複数の熱圧着部23の合計面積
の不織シート21の全面積に対する比率7〜25%
の範囲で選定されるとよい。熱圧着部面積が7%
以下であれば不織シートの強度、寸法安定性が劣
り、又毛羽立ちが多くて遮音シートの基布として
適さない。又25%以上であると基布としての可撓
性がなくなるので遮音シートを取扱いにくいもの
とし、さらに不織シートの中へゴムアスフアルト
層の投錨効果が少なくなり、ゴムアスフアルト層
との接合力を弱めるので好ましくない。 このようにして形成されたスパンボンド不織シ
ートは、前述のように長繊維のポリエステル繊維
がランダムに配置されて熱固定されているので、
放射方向の各方向で伸びに対する抵抗力が強い。
その傾向を本考案の遮音シートに用いるスパンボ
ンド不織布と従来公知の乾式不織シートとで比較
し、その結果を第6−A図、第6−B図、および
第6−C図に示す。なお用いた2種の不織シート
の目付、厚さ、切断強伸度の比較結果を第1表に
示す。
【表】
【表】 第6−A図は2種の不織シートのタテ方向での
伸びに対する抵抗力を示すグラフである。前述の
ように遮音シート中のゴムアスフアルト層は重量
が大きいので基布である不織シートに常に伸ばそ
うとする力が加わつている。例えば、第6−A図
において縦軸×(1Kg/3cmの強度)で示す力が
2種の不織シートに加えられている時に、スパン
ボンド不織シートではS点に対応する伸び(約1
%)が生ずるが、これに対して乾式不織シートで
はD点に対応する伸び(約3.6%)が生ずること
になり、スパンボンド不織シートの方がはるかに
伸びに対する抵抗力が高いことが判る。この傾向
は斜め方向(第6−B図)、ヨコ方向(第6−C
図)でも同様であり、したがつてスパンボンド不
織シートは第1表に示すように単に切断強伸度が
従来の乾式不織シートに優るだけでなく、放射方
向の全方向において伸びに対する抵抗力が乾式不
織シートに優ることになる。この性能が遮音シー
トの基布としてスパンボンド不織シートを用いた
時に長期間の使用に際しても遮音シートがたるむ
ことを防ぐことに役立つ。 第3図に本考案の遮音シートの他の実施例を示
す。第3図に示した実施例の遮音シート2では無
機充填剤を含有したゴムアスフアルト層10の上
表面にはポリエステル系繊維から成るスパンボン
ド不織シート21が積層され、他面には接着層3
2を介して剥離紙31が積層されている。接着層
32としてはゴムアスフアルト層10との接合を
強力にするためにゴムアスフアルトを用いるとよ
い。剥離紙31としてはクラフト紙の上にポリエ
チレンフイルムをコートし、ポリエチレンフイル
ムの上にシリコン層を積層したもの、あるいはス
パンボンド不織シートの片面にシリコン層を積層
したもの等を用いればよい。 なお遮音シートを、必要であれば、不織シー
ト、ゴムアスフアルト層、不織シート、ゴムアス
フアルト層、不織シートの順で積層して5層構造
あるいはそれ以上の多量構造のものとしてもよ
い。 又第4図に示す如く、第1図に示した遮音シー
トの上にさらに表装材40を積層したものを用い
てもよい。表装材40としては各種のものを用い
ることができ、その結果表装材を具備した遮音シ
ートを直接室内の内表面に取付けることにより一
回の作業で遮音施工と内装施工を行うことができ
る。例えば表装材40として寄せ木張材を用いれ
ば床材に、目板(天然木,合板)を用いれば壁材
に、発泡塩ビシートを用いればクツシヨンフロア
ーに、薄鉄板を用いればアコーデイオンドアーに
して、それぞれ遮音性を具備させて用いることが
できる。 次に本考案の遮音シートの製造方法の一例を第
5−A図および第5−B図を参照して簡単に説明
する。第5−A図の装置は第1図に示した遮音シ
ートの製造に用いられる装置である。スパンボン
ド不織シート21はロールから巻戻されて第5−
A図の矢印方向に走行し、先ずゴムアスフアルト
が押出機(図示せず)のノズル13から押出され
て不織シート21の上に積層される。その際ドク
タナイフ14によつてゴムアスフアルト層10の
厚さが規定されると好ましい。其後上方より他の
不織シート22が案内ロール15を経てゴムアス
フアルト層10の上に積層されて遮音シート1が
完成する。遮音シート1は1対のプレスローラ1
6,17によつて3層が確実に密着された後にロ
ール状に巻取られる。 第5−B図の装置は第3図に示した遮音シート
の製造に用いられる装置である。この装置は基本
的には第5−A図の装置と類似し、ただ接着剤付
与のためのノズル18とドクタナイフ19が更に
設けられていることと、不織シート22の代わり
に剥離紙31が供給されることのみ異なる。 〈実施例〉 次に本考案の遮音シートの具体的実施例を示し
併せて従来公知の遮音シートとの遮音特性の比較
をなす。 実施例1と比較例 ポリエステルスパンボンド(旭化成スパンボン
ドE1040)を基布として用意する。この基布は
単糸デニール1.8dのポリエステル長繊維を用いて
作られ、目付40g、厚さ0.15mm熱圧着部の面積比
率は11%である。 ゴムアスフアルト組成物としてブローンアスフ
アルト75%、熱可塑性ゴム(旭化成タフプレン
)15%、高弗化オイル(ブライトストツク)15
%の混合物を用い、これに無機充填剤としてタル
クを用いる。重量比率はタルク30%、ゴムアスフ
アルト組成物70%であり、したがつて、充填剤混
合後のゴムアスフアルト層の比重は1.5となる。
前記ポリエステルスパンボンド2枚と充填剤を含
有したゴムアスフアルト組成物を用いて第5−A
図に略示した装置によつて第1図に示した構造の
遮音シートを作り実施例1とした。なおこの時の
充填剤を含有したゴムアスフアルト層の厚さは2
mmでありその目付は2950gであつた。 比較例としては実施例1との構成充填剤のみを
用いずに実施例1と同様に製造した遮音シートを
用意した。 実施例1と比較例の遮音特性をJIS1416の方法
によつて周波数を変えて試料数5で測定した。得
られた結果を第2表に示す。 次に本考案による遮音シートの寸法安定性の評
価結果を示す。 実施例1の遮音シートと実施例1に用いられた
ゴムアスフアルト組成物とを20℃から60℃迄温度
をあげて寸法の変化を調べた。ゴムアスフアルト
組成物はタテ(長さ)方向に約1%伸びたが、実
施例1のポリエステルスパンボンド不織シートを
積層した遮音シートの伸びは0%であつた。 又実施例1の遮音シートに用いたポリエステル
スパンボンド不織シートと、従来公知の乾式不織
シートとの高温時(160℃)における収縮率を調
べると、スパンボンド不織シートが約0.5%であ
るのに対して、乾式不織シートでは約2%収縮し
た。又同じポリエステルスパンボンド不織シート
と乾式不織シートとの湿潤時(20℃×95%
RH.24hr)における収縮率を調べると、スパンボ
ンド不織シートが0%であるのに対して、乾式不
織シートは約3.5%収縮した。
【表】 第2表により本考案の遮音シートは無機充填剤
を含有することにより優れた遮音効果を有するこ
とが判明した。又長期間使用に対しても充分の耐
久性を有する遮音シートが得られた。 実施例 2 ポリエステルスパンボンド(旭化成スパンボン
ド E5050)を基布として用意する。この基布は
単糸デニール1.8dのポリエステル系繊維を用いて
作られた目付50g、厚さ0.19mm熱圧着部の面積比
率は20%である。 ゴムアスフアルト組成物と無機充填剤としては
実施例1と同じものを用いた。 剥離紙としてはクラフト紙、ポリエチレンフイ
ルム、シリコン層の3層構造から成り目付100
g/m2のものを用いた。 前記材料を用いて第5−B図の装置を用いて第
3図に示した構造の遮音シートを作り実施例2と
した。この時に用いた剥離紙接着用の接着剤とし
ては下記の組成のゴムアスフアルト組成物を用い
た。 68〜80ストレートアスフアルト 50部 熱可塑性ゴム(旭化成タフプレン ) 20部 タキフアイヤー(安原油脂YSレジンDX−
100) 15部 軟化剤(日本石油化学ポリブテンHV−300)
15部 得られた遮音シートは優れた遮音性を有すると
共に長期使用に際しても亀裂や裂目が生じたり、
たるんだりすることのない遮音シートであり、さ
らに剥離紙をはがすことにより容易に室内の躯体
に貼付けることができるという特徴を有する。 実施例 3 第1実施例と同様のポリエステルスパンボンド
(旭化成スパンボンド E5050)を基布として用
意する。その上にブローンアスフアルト20%、旭
化成タフブレン 5%、タルク60%、EVA10%、
高融点EVA樹脂粉体5%のコンパウンドを、厚
さ2mmに積層しその上にさらに前記ポリエステル
スパンボンドを積層して貼り合せた。でき上つた
遮音シートは目付3030g/m2(比重1.5)の剛性
の高いシートであつて、第2実施例の第2表に示
すと同等の遮音効果を有する。 この遮音シートを、通常床材に用いられる厚さ
2mmの合板に接着剤で貼合せた。この状態での遮
音シートを市販の電動ノコギリで床の形状に合わ
せて切断加工したが、アスフアルトによるベタつ
きもなく、切断作業を容易に行うことができた。 〈考案の効果〉 本考案の遮音シートは前述のように構成されて
いるので、遮音シートとしての基本的物性である
遮音性について優れた数値を示す他に下記の長所
を有する。 a ポリエステル系繊維を用いているので、加工
中のゴムアスフアルトの高温に耐え加工中での
寸法安定性および製品としての熱および水分に
対する寸法安定性が高い。 b ポリエステル系繊維から成るスパンボンド不
織シートを基布として用いているので、強度が
高いと共に長期間使用時において遮音シートが
たるんでくることがなく、且つこの性能につい
ての方向性が少い。 c スパンボンド不織シート中の繊維の交絡を適
切に選定しているのでゴムアスフアルト組成物
への投錨効果が優れ、遮音シートの層間剥離が
なく耐久性が高い。 d 無機充填剤のバインダとしてゴムアスフアル
ト組成物を用いているので、亀裂やブリード現
象を生ずることがなく、且つ良好なクツシヨン
性を有する。 e その他ポリエステル系繊維とゴムアスフアル
ト組成物を用いているので、耐久性、防湿性を
有する遮音シートであり、且つその製法が簡単
であり、従来公知の遮音シートに比し大量に且
つより安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の遮音シートの一実施例を示す
斜視図であり、第2図は第1図に示した遮音シー
トに用いられるポリエステル系繊維から成るスパ
ンボンド不織シートの平面図であり、第3図は本
考案の遮音シートの他の実施例を示す斜視図であ
り、第4図は本考案の遮音シートの片面に表装材
を積層して一体とした複合シートを示す斜視図で
あり、第5−A図は第1図に示した遮音シートを
製造する際に用いられる装置の一例を示す略示正
面図であり、第5−B図は第3図に示した遮音シ
ートを製造する際に用いられる装置の一例を示す
略示正面図であり、第6−A図、第6−B図、第
6−C図は本考案の遮音シートに用いられるポリ
エステル系繊維から成るスパンボンド不織シート
と従来公知の乾式不織シートの伸びに対する抵抗
値を示すグラフであり、第6−A図はタテ方向、
第6−B図は斜め方向、第6−C図はヨコ方向で
抵抗値をそれぞれ示す。 1,2……遮音シート、3……複合シート、1
0……ゴムアスフアルト層、11……無機充填
剤、21,22……ポリエステル系繊維から成る
スパンボンド不織シート、23……熱圧着部、3
1……剥離紙、32……接着剤層、40……表装
材。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 無機充填剤を含有し、且つ厚さ0.5mm〜4mm
    で重量1Kg/m2〜6Kg/m2であるゴムアスフア
    ルト層とその両面にそれぞれ積層された表面層
    とから成る遮音シートであつて、前記表面層の
    少なくとも一方がポリエステル系繊維から成る
    スパンボンド不織シートであることを特徴とす
    る遮音シート。 2 前記表面層の両方がポリエステル系繊維から
    成るスパンボンド不織シートである実用新案登
    録請求の範囲第1項記載の遮音シート。 3 前記表面層の一方がポリエステル系繊維から
    成る不織シートであり、他の表面層が接着剤層
    を介して積層された剥離紙である実用新案登録
    請求の範囲第1項記載の遮音シート。
JP1984146637U 1984-09-29 1984-09-29 Expired JPH0310037Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1984146637U JPH0310037Y2 (ja) 1984-09-29 1984-09-29

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