JP2813031B2 - 木質防音床材 - Google Patents

木質防音床材

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は木質防音床材に関し、詳しくは集合住宅等に
おいてコンクリート床スラブ等の床下地上に接着剤等で
直貼りされ、床衝撃音を低減する目的で使用される木質
防音床材に関するものである。
〔従来の技術〕
従来より木質系の複合床材として、木質の床部材の裏
面にエチレン−酢酸ビニル共重合体の発泡体を貼り合わ
せたタイプのものが提案されており(例えば、特公昭61
−6224号公報)、実際にもエチレン−酢酸ビニル共重合
体やポリエチレンに相当量の炭酸カルシウムを充填した
タイプの発泡体が主として使用されている。これらの発
泡体は耐湿性、接着性ともに良好であり、さらに保温性
にも効果があるため現在の木質系の複合床材の主流を形
成している。
しかし一方、マンションや公団などの集合住宅では、
従来のじゅうたんやカーペットでは問題とされなかった
皿、茶碗の落下音や、椅子、テープル等の移動音などの
軽量衝撃音の問題が大きくとり上げられるに至ってい
る。このような軽量衝撃音は、床材の表面が木のような
硬い材質である以上、じゅうたんやカーペットと比較し
て大きな音が発生してしまうのは、やむをえないことで
あるが、現在の木質の床部材の裏面にエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体やポリエチレンに相当量の炭酸カルシウム
を充填したポリオレフィン系樹脂発泡体を貼り合わせた
複合床材の防音性能が低いことも大きな原因である。
そこで、高い防音性能を得る為にはクッション材層と
して柔かくて厚いものを使用したり、また木質板基材層
の厚みを薄くしたり木質板基材の表層近くまで強制的に
切溝等を刻設し曲げ剛性を著しく低下させたりすること
が数多く提案されている。しかしながらこれらの床材
は、防音性能は改善されるものの歩行感の悪化や荷重に
よる床の沈み込みの問題や、床材自身の強度や耐久性が
劣るといった問題、更には床材自身が本来の木質系床材
の持つ特性からかけ離れたものになるといった問題を持
っていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、その目
的とするところは木質板基材を上面として下面にクッシ
ョン材層を設けてなる構成において、緩衝材層を厚くし
たり極度に柔らかくすることなく、また木質板基材を薄
くしたり曲げ剛性を著しく低下させたりすることなく良
好な防音性能を得ることが出来る木質防音床材を提供す
ることにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は発泡体を用いて木質床材の軽量衝撃音の低減
を試みる場合、単に発泡体の柔軟性を増して衝撃を柔ら
かく受けとめるという方法ではなく、気泡の大きさを操
作することが重要ではないかという発想に端を発してい
る。
通常、発泡体の気泡構造は均一微細なものが商品性が
高いとされており、従来の木質床材に使用されているポ
リエチレン系発泡体も見かけ密度は0.10g/cm3と軽いも
のの気泡は比較的均一微細であった。ところが、我々の
検討のなかで偶然、発泡体の気泡構造を逆に大きくして
みたところ意外にも軽量衝撃音に対する防音性能が改善
されること、さらに木質板基材に切り込み溝を刻設する
ことで相乗効果が発現することを見い出し本発明に到達
した。
即ち、本発明の要旨とするところは、木質板基材を上
面とし軟質高分子発泡体層を下面として構成される木質
防音床材において、上記木質板基材には裏面よりその板
厚の20%〜70%の深さの切り込み溝が板厚方向に刻設さ
れ上記軟質高分子発泡体が100cm3の単位体積中長径2mm
以上の値を有する気泡が50%以上の体積分率を占める軟
質高分子発泡体から成ることを特徴とする木質防音床材
にあり、さらには軟質高分子発泡体が凹凸を有し少なく
ともその凸部の気泡構成が長径2mm以上の値を有する気
泡が凸部体積中50%以上の体積分率を占める軟質高分子
発泡体である木質防音床材にある。
以下、本発明を詳細に説明する。
第2図、第3図は本発明の木質防音床材の一態様の斜
視図、断面図を示す。
本発明において用いられる木質板基材は切り込み溝を
設けることで基材部の振動モードを分割させ、また剛性
率を低下させるという2つの効果を有する。これにより
軟質高分子発泡体に伝わる振動エネルギーの伝達損失を
大きくさせることや、下面の軟質高分子発泡体との接触
面積を減ぜられて軟質高分子発泡体の緩衝性能を向上さ
せること、及び接触面が切り込み溝により小区分され
て、衝撃エネルギーが広範囲へ拡散することを防ぐこと
が達成され軽量床衝撃音性能改善効果が得られる。とり
わけ250〜500Hzの中音域における減音効果が大きく発現
する。また、木質板基材は通常厚さ5mm〜12mm程度の合
板、繊維板、パーティクルボードの表面に厚さ0.2mm〜
1.5mm程度の各種突板やロータリー単板等の化粧単板を
貼着したものが用いられる。また場合によっては、床材
の反り対策として裏面にも表面とほぼ同厚みの突板や単
板が貼着されることがある。
木質板基材に裏面より上方に向けて切り込まれる溝
は、通常木質板の縦方向、横方向あるいは縦横両方向に
適宜の間隔で1〜3mm程度の溝巾にて設けられるもので
ある。この切り込み溝の本数や巾は、使用される板状体
のサイズや構成、材質、密度等の物理的性質に応じて適
宜選択されるものであるが、好ましくは軟質高分子発泡
体層との接触面積が90%以下になるように刻設される。
切り込み溝の深さは木質板の板厚の20〜70%としたの
は、20%未満ではこの切り込み溝の効果を充分に発揮す
ることが出来ず、70%を超えると効果は充分に発揮され
るが、荷重に対する床材の強度や耐久性の悪化を招いた
り、床材自身が反りや変形等を生じてその商品価値を損
ねたりする。
本発明において用いられる発泡体はその樹脂の種類や
フィラーなどの組成には基本的には限定されない。その
理由は、防音性能に影響を与える要因が第1に気泡の大
きさであり次に気泡壁の厚みであるため、軟質高分子発
泡体の種類を特定化することなくこれらの要因を支配す
ることが可能であるからである。
従って、本発明に用いられる発泡体の種類は特に限定
されるものではないが、ポリエチレン、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポ
リウレタン、スチレン−ブタジエン共重合体、ブタジエ
ン−アクリロニトリル共重合体、ブチルゴム、クロロプ
レンゴムなどの軟質高分子もしくはこれらのブレンドし
たものの発泡体が使いやすい。更に、ポリエチレン、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、ゴムなどに代表されるよ
うなガラス転移温度の低い高分子の場合には架橋させる
こともできる。このうち発泡体の少なくとも片面はスキ
ン層でおおわれている方がコンクリートからの水分の移
行による板の反りを防止できること、またもう1方の側
が不織布などで補強されている方が木質床材全体の強度
を向上させ耐久性を付与できることまで考慮するとポリ
塩化ビニルペーストレンジが最も使いやすい。また必要
に応じて炭酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、シ
ラスバルーン、ガラス繊維などの無機充填剤、難燃剤、
粉末ゴム等を含むこともできる。
軟質高分子発泡体は気泡の大きさが最も長い径すなわ
ち長径が2mm以上であるものが100cm3の単位体積中に体
積分率で50%以上あること、望ましくは長径が3mm以上
であるものが同じく30%以上あることが要求される。こ
の条件より値が小さい場合防音性能が悪化する場合があ
る。また気泡の大きさがあまり大きい場合、具体的には
長径50mmのものが体積分率で50%をこえると荷重に対す
る圧縮強度が低下するためかえって実用性が悪化する時
がある。
また長径2mm以上の気泡間の壁の厚みは0.2mm以下、望
ましくは0.1mm以下であることが要求される。気泡間の
壁の厚みが0.2mmをこえると音の伝搬する割合が大きく
なり防音性能は低下する。さらに発泡体の上下どちらか
の面がスキン層でおおわれておりもう1方の面が不織布
で補強されている場合木質部との接着性が極めて良くな
り優れた作業性と床材としての耐久性を確認することが
できる。
また本発明の木質防音床材の木質部を重ねて用い、そ
の中間に柔軟なゴムシートや、軟質高分子発泡体を挾み
込んだり、あるいは木質部の裏面にフェルト等の繊維集
合体を必要に応じて付加して防音性能を向上させること
もできる。
また発泡体に凹凸をつけて空隙率を向上させ、さらに
防音性能を高めることもできる。
この場合、発泡体凸部内の気泡構成は凹凸付与前の状
態を維持していること。すなわち少なくともその凸部内
に気泡構成は長径2mm以上の値を有する気泡が凸部体積
中50%以上の体積を占めることが必要である。
本発明に用いる軟質高分子発泡体は、通常の発泡体を
製造する方法である化学発泡剤を用いる化学発泡法、あ
るいは窒素などの気体を強制的に混入させるガス注入
法、さらには樹脂内に特定の溶剤に可溶する成分を混入
させておき成形後に溶剤で可溶成分を抽出する溶剤抽出
法等の方法で製造することができる。
本発明による木質防音床材は、現在の床材の製造方法
をなんら変更することなく製造することができる。すな
わち、ロールコータ等の接着剤を塗布する装置により木
質板基材に接着剤を塗布し、軟質高分子発泡体と貼り合
わせることにより得ることができる。
〔実施例〕
以下本発明を実施例により説明する。
(実施例1) ポリ塩化ビニルペースト樹脂(リューロンペースト72
5(東ソー(株)製)100重量部をベースに可塑剤として
DOP[フタル酸ジ−2−エチルヘキシル](ピニサイザ
ー80:花王社製)65重量部、雲母(スゾライトマイカ40
S:クラレ社製)20重量部、シラスバルーン(サンキライ
トY−01:三機工業社製)3重量部、発泡剤としてアゾ
ジカルボンアミド(ビニホール#AC−3M:永和化成工業
社製)6重量部、発泡剤および安定剤としてナトリウム
と亜鉛の複合系であるマークFL−21(アデカ・アーガス
化学社製)6重量部を配合しミキサーにて混合攪拌しゾ
ル状態としたものを目付100g/m2の不織布上に厚み0.7mm
で塗布し、温度190℃の条件下で4分加熱した後、厚み
約4.0mmの発泡体を得た。得られた発泡体を幅75mm、長
さ450mm厚み8mm(表面単板1mm,合板6mm,裏面単板1mm)
の大きさを有し、切り込み溝として深さ3.5mm,溝幅2.5m
m,ピッチ12.5mmの設定で縦溝を刻設し、また深さ3.5mm,
溝幅2.5mm,ピッチ90mmの設定で横溝を刻設した木質板基
材に貼り合わせ木質防音床材を得た。
(実施例2) 実施例1で得た発泡体に凹凸を付与し、凹部が厚み2m
m、凸部が直径10mm、高さ2mmの形状で凸部と凸部の中心
間隔が19mmの凹凸模様を形成させて総厚4mmの発泡体を
得た。得られた発泡体を実施例1で用いたのと同じ床材
の裏面に発泡体の平らな面と接着させ防音床材を得た。
(比較例1) 実施例1で得た発泡体に、同じく実施例1で用いた木
質床板基材の仕様を切り込み溝を全く入れないように変
更したものと貼り合わせて木質床材を得た。
(比較例2) 現在の木質系複合床材用の緩衝材として使用されてい
る構成が気泡の均一微細で長径2mm以上の気泡はほとん
どみられない厚み4mmのポリオレフィン樹脂系発泡体
(ライオンボード,一般グレードF:ライオン(株)社
製)を実施例1で用いた木質板基材と貼り合わせて木質
防音床材を得た。(防音性能の評価) 得られた木質床材をJIS A 1418に基づき150mmコンク
リートスラブ上で軽量床衝撃音レベルを測定した。結果
を第1図および表1に示す。
本評価により実施例1,2はそれぞれL−55,L−50(日
本建築学会床衝撃音適用等級の許容基準2級)に適合す
るすぐれた性能を発現している。一方比較例の方はいず
れもL−60というレベルにとどまっており本発明の有効
性が明らかとなった。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかな様に本発明によれば木質板基
材と軟質高分子発泡体の2層構造という極めて簡単な構
成によりL−55,50という日本建築学会床衝撃音適用等
級の許容基準2級を満たすことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、防音性能評価の結果を示した図である。第2
図,第3図は本発明の防音床材の具体例を示す斜視図と
断面図である。 1……木質板基材 2……軟質高分子発泡体
フロントページの続き (72)発明者 堀 和成 東京都中央区日本橋本町3丁目8番4号 三井木材工業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04F 15/18 602 E04F 15/04 601

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】木質板基材を上面とし軟質高分子発泡体層
    を下面として構成される木質防音床材において、上記木
    質板基材には裏面よりその板厚の20%〜70%の深さの切
    り込み溝が板厚方向に刻設され、上記高分子発泡体が10
    0cm3の単位体積中長径2mm以上の値を有する気泡が50%
    以上体積分率を占める高分子発泡体からなることを特徴
    とする木質防音床材。
  2. 【請求項2】軟質高分子発泡体が凹凸を有し少なくとも
    その凸部の気泡構成が長径2mm以上の値を有する気泡が
    凸部体積中50%以上の体積分率を占める軟質高分子発泡
    体である請求項1項記載の木質防音床材。
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JP2593779B2 (ja) * 1993-02-15 1997-03-26 株式会社ノダ 床 材
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