JPH09125520A - 梁と柱の接合構造及び接合方法 - Google Patents

梁と柱の接合構造及び接合方法

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JPH09125520A
JPH09125520A JP30979795A JP30979795A JPH09125520A JP H09125520 A JPH09125520 A JP H09125520A JP 30979795 A JP30979795 A JP 30979795A JP 30979795 A JP30979795 A JP 30979795A JP H09125520 A JPH09125520 A JP H09125520A
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bolt
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Yukimichi Saito
行道 齋藤
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Abstract

(57)【要約】 【解決すべき課題】溶接加工や熟練加工を殆ど必要とせ
ず、工期も短くてすむ、梁と鋼管製柱との接合方法を開
示する。 【課題の解決手段】鋼管製柱1に梁5を接合するに際
し、梁5の端部に柱側へのボルト結合用の接合片2、3
の一方若しくは双方を固着すると共に、該接合片2、3
に設けたボルト孔に対応する間隔で、鋼管(1)にボル
ト7、…,8、…が貫通可能なボルト孔1b、…を穿設
し、梁5の端部に固着する接合片と所定位置に立設され
た柱1と該柱1を貫通するボルト7、8、7a、8a、
…によって締付固定し、次いで、該鋼管の前記ボルト貫
通部より下方のコンクリート圧入口54からコンクリー
トを圧入して上昇させることにより、該鋼管中にコンク
リートを充填硬化させることを特徴とする鋼管コンクリ
ート製柱と梁との接合方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼管から成る柱と
鋼材から成る梁との新規な接合構造とその方法とに関す
るものである。尚、本願においては、建築用金属管の代
表として、鋼管なる語を用いており、従って、建造物に
要求される強度が許す範囲において、鋼管とは、他の金
属管をも含むものである。
【0002】
【従来技術】鋼管から成る柱と梁とを接合する従来の方
法としては、外ダイヤフラムプレート工法と内ダイヤフ
ラムプレート工法とが代表的な方法である。前者は、図
8に示すように、先ず、柱となる鋼管100の外面に、
梁の方向に、上フランジ101及び下フランジ102を
溶接し、この上下フランジにウェブ103を溶接すると
共に、補強片104、…で、フランジの基端と共に、鋼
管を囲むように溶接して固着し、H型鋼から成る梁の継
手としての、ブラケット105を形成する。ここまでの
加工を加工工場で行ってから、これを、建設現場に運ん
で立設し、梁を接合板を介してボルトで接合する。
【0003】一方、後者の工法は、梁を接合すべき位置
において、分断された柱100を、図7に示すように、
上階の柱の下端106と、下階の柱の上端107との間
に、上下面として、方形板から成る内ダイヤフレームを
持つ、箱形の継手ボックス108を介在させた状態で、
再び溶接し、継手ボックス108には、梁の接合方向に
上、下フランジ109、110とウェブ111を溶接す
ることにより、梁を接合すべきブラケット112を形成
する。そして、同様に、梁との接合は、このブラケット
112と梁とに跨がって当接する接合板をボルト接合す
ることにより、行われる。
【0004】このような内、外ダイヤフレームプレート
工法は、ダイヤフラムプレートを加工するにあたって、
溶接加工すべき場所が多くて、手間がかかり工期が長く
なる上に、加工者に熟練が要求されるため、加工費が高
くなる欠点がある。又、柱から直角方向に突出するブラ
ケットは、運搬にあたって大きな積載スペースを必要と
するので、大型トラックでも、精々1〜2本が限度で、
極めて輸送効率が悪い。更に、ブラケットと梁との接合
は、接合板と梁鋼材との摩擦力によって固定するもので
あるため、両者を強力に圧接するためには、多数のボル
トを必要とし、締付にも手数がかかる欠点があった。
【0005】このような欠点を解消する工法として、図
5に示すようなボルト結合による方法が考案されて実施
されている。これは、柱100に梁120を、そのまま
接合板を介してボルト結合すると、柱100には、梁1
20の端部から、梁に作用するモーメントによる圧縮力
を受けて柱が凹んで変形してしまうため、先ず、柱のコ
ーナー部に、断面L状の補強板121を当てて、ボルト
孔122、…を、補強板121と柱100の当接面とを
貫通して、柱100の内部に開口するように穿設する。
【0006】このようにして設けられたボルト孔12
2、…に、梁100の端部下縁123を取り付けにあた
って位置決めし、固定するための断面T状の接合板12
4をワンサイドボルト130で固着する。ワンサイドボ
ルトは、長尺の柱の内部に、ボルトを挿入して、ナット
螺合部をボルト孔から柱の外に突出させることは、実質
的に不可能であるために、後述のような複雑な構造を備
えているボルトである。これに梁120の端部を載せて
位置決めし、あらかじめ梁端部上縁125にボルト結合
しておいた接合板126を同様にワンサイドボルト13
0を用いて、結合することにより、柱と梁の接合が完了
する。
【0007】ワンサイドボルト130は、図6に示すよ
うに、ボルト孔122に挿通可能なボルト頭131をも
ち、ボルト軸には、ボルト頭側から雄ネジ部133に向
かって、順次、第1スリーブ132、第2スリーブ13
4、グリップアジャストリング135、ワッシャー13
6、雄ネジ部を保護するカバーリング137が、遊嵌し
た構成を有している。使用に当たっては、図6のように
ボルト孔に挿入したのち、ワッシャー135を補強板に
押し付けたまま、ネジ部138により、ボルト軸を引き
出すと、第1スリーブの内側に第2スリーブが嵌入して
第1スリーブの径を拡大するので、ボルト頭は、柱内面
に当接して支持される。この状態で雄ネジ部133にナ
ットを螺合して締め付ければ、ボルト結合が一側の操作
で完了する。
【0008】このボルトを用いる工法は、確かに、溶接
加工を回避することができるが、ボルトが極めて高価な
ものになる欠点がある。又、鉄骨構造における梁と柱と
の接合は、接合箇所が変位しても梁と柱の相対角度は変
化しないで保たれる、いわゆる剛接合であることが要求
される。補強板121は、面内の力に対しては、大きな
抵抗力をして変形しにくいが、面外の力に対しては、容
易に変形する。従って、たとえ、かなり厚い補強板12
1が介設されていても、梁120のモーメントにより、
梁端部において、梁端の上端から直角に強大な引張力
が、又、下端から、同様に直角に大きな圧縮力が加わる
と、補強板は、引張力に負けて柱と共に膨出変形し、又
圧縮力により、陥没変形を生じることを、避けることは
できない。このような変形は、梁と柱との相対角度が変
わる事を意味し、従って、上記ワンサイドボルトによる
梁と柱の接合は、完全な剛接合とは、言い難い欠点があ
る。
【0009】
【解決すべき課題】本発明の目的は、鋼管から成る柱と
梁との接合において、溶接加工をほとんど必要とせず、
接合構造の形成にあたり、何らの熟練加工をも要とせ
ず、又、工期も短くてすむ、梁と鋼管柱との接合構造と
接合方法とを開示することにある。
【0010】
【課題の解決手段】本発明の第一の要旨は、鋼管から成
る柱と、梁と、該梁の端部と前記柱との間に介在し、前
記柱側へは、該柱を貫通するボルトにより固着されてい
ると共に、前記梁の端部側へは溶接及び/又はボルト結
合により固着している接合片とを有し、前記鋼管中に
は、ボルト貫通部より下方から上昇するように充填され
たコンクリート硬化物が満たされていることを特徴とす
る鋼管製柱と梁との接合構造にある。
【0011】上記鋼管柱と梁との接合構造は、梁と柱と
の間に介在する接合片を、柱貫通ボルトが固定し、しか
も、梁のモーメントによる、梁端から柱へ加わる押圧力
は、柱内に下から圧入されることにより密に充填され硬
化したコンクリートが受けるので、柱の変形は生ぜず、
強固な接合構造となっている。
【0012】本発明の第二の要旨は、鋼管から成る柱に
梁を接合するに際して、柱の梁接合部と梁の端部との間
に1以上の接合片を介在させ、該接合片を梁端部に固着
すると共に、該接合片に設けたボルト孔によって、該接
合片を鋼管を貫通するボルトによってボルト結合し、次
いで、該鋼管の前記ボルト貫通部より下方から鋼管中に
コンクリートを圧入して上昇させることにより、該鋼管
中にコンクリートを充填することを特徴とする、鋼管コ
ンクリート製柱と梁との接合方法にある。
【0013】本発明の第三の要旨は、鋼管から成る柱に
梁を接合するに際して、梁の端部にボルト結合用の1以
上の接合片を、固着すると共に、該接合片に設けたボル
ト孔に対応する間隔で、前記鋼管にボルトが貫通可能な
ボルト孔を穿設し、前記接合片と所定位置に立設された
前記鋼管とを該鋼管を貫通するボルトによって締付固定
し、次いで、該鋼管の前記ボルト貫通部より下方から鋼
管中にコンクリートを圧入して上昇させることにより、
該鋼管中にコンクリートを充填して硬化させることを特
徴とする、鋼管コンクリート製柱と梁との接合方法にあ
る。
【0014】上記第三要旨にかかる工法は、後記第四要
旨にかかる発明と同様に、第二要旨にかかる発明をより
具体化したものに過ぎないが、予め、梁の端部に接合片
を固着しておき、柱に設けられたボルト孔に、接合片を
合わせて、ボルト結合すれば、一応の結合が、終了す
る。接合部の鋼管柱内には、多数のボルトが、貫通した
状態になるが、この鋼管柱の中に、接合部より下方か
ら、ごく一般的には、地階の柱の下端付近に設けたコン
クリート圧入口から、コンクリート圧送手段、例えば、
コンクリート圧送車により、コンクリート逆流防止手
段、例えば、逆止弁等を介して、上方に向けてコンクリ
ートを充填して鋼管コンクリート構造の柱とする。
【0015】コンクリートは、下から隙間を充填しつつ
上昇するので、多数のボルトが交差する梁柱接合部の内
部も、空隙を発生させることなく、極めて緻密な鉄筋コ
ンクリート構造を形成することができる。この鉄筋コン
クリート硬化組織は、梁から受ける引張力と圧縮力に対
して、十分な抵抗力を示して、鋼管製柱を補強し、接合
部の鋼管が変形し、破壊されることはない。鋼管は、横
断面形状が多角形でも、円形でも適用できる。円形鋼管
の場合は、接合片が、柱のなす曲面に当接する形状を持
ち、且つ、柱を貫通するボルトの締付力が、その当接面
に及ぼされれて、十分な力で柱面に圧接することができ
るような、ボルト頭部やナットと接合片との当接面を形
成しておくことが望ましい。
【0016】横断面が方形の柱に用いる接合片の好まし
い形状としては、立設された鋼管側面に密接可能な面と
該密接可能な面に穿設されたボルト孔とを有し、梁鋼材
の端部に溶接若しくはボルト結合されて一体的に固着可
能な形状を挙げることができる。
【0017】本発明の第四の要旨は、鋼管から成る柱に
梁を接合するに際して、ボルト結合用の1以上の接合片
を、前記鋼管に、該鋼管を貫通するボルトによって固着
し、次いで、所定位置に立設された前記鋼管に、前記接
合片を介して前記梁を固着し、前記ボルト貫通部より下
方から鋼管中にコンクリートを圧入して上昇させること
により、該鋼管中にコンクリートを充填して硬化させる
ことを特徴とする、鋼管コンクリート製柱と梁との接合
方法にある。
【0018】この接合方法は、先ず、接合片を鋼管に貫
通ボルトでボルト結合してから、建設現場で、柱を立設
し、この予め鋼管側にボルト結合されている接合片に梁
端を固着する工程を含む接合方法であり、したがって、
接合片を2以上用いて、一方の接合片は、梁端に予め固
着し、他方の接合片は鋼管側に予めボルト結合して、建
設現場で、該接合片を梁側に固着すると共に、梁側に予
め固着されている接合片を鋼管側にボルト結合すること
により、梁と柱の連結を完成する場合を含むものであ
る。コンクリートの充填方法や作用効果は、第二或いは
第三要旨にかかる発明の場合と実質的な相違はない。以
下に好ましい実施形態を例示する。
【0019】
【発明の実施形態】図1〜3は,本発明の第1実施形態
を示すものである。断面形状が、四角形の鋼管から成る
柱1は、予め、工場加工の段階において、梁5の端部下
側に固着すべき接合片2、2を鋼管1にボルト結合す
る。接合片2、2は、断面がT字形で、図1において、
奥行き方向の寸法、即ち、図2において横幅Wが、梁5
となるべき鋼材の横幅に合わせて決められている。具体
的な製造方法としては、例えば、2枚の矩形の鋼板の一
方の端部を他方の鋼板の中央部に断面が略T字形をなす
ように溶接して一体化するか、より能率的には、略T字
形をなすように一体鋳造することが、考えられる。上側
となるべき接合片3、3も、接合片2、2と、構造上或
いは材質上何ら差のない、同一のものである。
【0020】この接合片2(或いは3)は、柱1となる
べき鋼管(1)の側面1aに当接すべき垂直片2aと、
H型鋼から成る梁鋼材の下面に当接すべき水平片2bと
を有し、垂直片2aには、鋼管への固定用ボルト孔4
a、4a、…が、横方向に穿設されている。又、水平片
2bには、梁鋼材とのボルト接合のためのボルト孔4
b、4b、…が、縦方向に穿設されている。下側の接合
片2、2と、鋼管(1)とのボルト結合は、図1に示す
ように、梁5及び6の接合面となるべき鋼管側面に、接
合片2のボルト孔4a、4a、…に対応して、同一間隔
で、一側の接合面から他側の接合面に抜けるボルト貫通
孔1b、1b,1b、1b,…を穿設し、ボルト7、
7、…により、これら貫通孔1bとボルト孔4aとを挿
通して、ナット締めすればボルト結合は終了する。
【0021】図1においては、柱1の左右両側に、梁
5、6を夫々接合する場合を示しているので、柱の接合
面の左右対応位置に、一対の接合片2、2を当接した状
態で、両接合片を同時にボルト結合しているが、一方の
梁6を設けない場合は、当然のことながら、図1におい
て、左側の接合片2、3は、不要で、したがってボルト
7、…の頭は、柱1に直接当接することになる。尚、以
下においては、説明を簡単にするために、柱1の右側に
梁5のみを接合するものとして説明し、梁6の接合は、
一切省略する。
【0022】一方、梁5となるべきH型鋼材の端部の上
下付近には、接合片2のボルト孔4b、4b、…に対応
して、同一の間隔で、ボルト孔5a、5a、…を穿設す
る。この梁5端部の上下面に設けたボルト孔5a、…の
うち、梁5の上面にあたる部分に設けたボルト孔を介し
て、上側の接合片3をボルト接合する。ここまでの加工
を加工工場において済ませる。一方鋼管(1)には、1
階となる部分に、コンクリート圧入口54を設けてお
く。
【0023】建設現場に、上記の鋼材を運搬し、柱1を
常法に基づいて所定の位置に設けた基礎52上に立設す
る。この柱1に梁5を接合するにあたり、柱1に既にボ
ルトによって固着されている下側の接合片2を位置決め
台として使用し、梁5の端部の下面を当接するように載
せて、接合片2のボルト孔5bと、梁5の下面に設けた
ボルト孔5a、…とを合わせて、これにボルトを挿通し
て締付固定する。
【0024】次に、予め梁5の端部にボルト接合してお
いた接合片3のボルト孔4a、4a、…と、柱側に予め
ボルト孔4a、…に対応して穿設しておいた貫通ボルト
孔とを、ボルト7と全く同じボルト8、8、…により挿
通して、締付固定すれば、柱1と梁5とのボルト結合が
完了する。このようなボルト結合工程を、柱1のすべて
の梁接合箇所において行う。梁5と同じ高さで直角をな
す方向から、柱1にもう1本の梁がボルト結合するとき
は、接合片2(或いは3)の垂直片2aに設けられてい
るボルト孔4a、4a、…の位置とは、やや上方(若し
くは下方)に、ボルト孔の位置をずらして設けた接合片
12(或いは13)を用いて、直交するボルト7a、
…,8a、…を貫通させることにより、柱1を貫通する
ボルト同士(7、…と7a、…、及び、8、…と8a、
…)が、互いに干渉しあうことを避けることができる。
【0025】このようにして、柱1について、すべての
梁をボルト結合してから、柱1の下端付近に予め設けて
あるコンクリート圧入口54にコンクリート圧送装置の
ホースを接続して、柱1内に、コンクリートを充填す
る。コンクリート圧入口54は、例えば、柱1に設けた
開口にフランジ継手部材を固着した構造である。又、コ
ンクリート圧送装置としては、一般に使用されているコ
ンクリート圧送車56が適当で、その圧送ホース57の
送出端を開閉弁(若しくは逆止弁)57を介して圧入口
54に接続して行う。柱1内に注入され、柱内を上昇す
る生コンクリートは、ボルト7、8、7a、8aが、交
差している箇所であっても、空隙を残す事なくボルト間
を充填しつつ上昇して、柱1のすべてにわたって、均一
に隙間なくコンクリートを充填することができる。充填
したコンクリートが硬化すると、鋼管コンクリート製柱
と梁との接合が完了する。
【0026】図4は、本発明の他の実施形態を示すもの
で、前記の方法では、接合片は、作業手順に応じて、柱
側と梁側の、何れにでも、先に固定することができる場
合を例示した。図4に示す場合は、接合片22として、
方形板状の鋼板の上縁及び下縁の付近に、ボルト孔2
4、24、…を穿設したものを使用し、この接合片22
を梁25の側端縁25aに溶接して、一体的に固着す
る。柱21と梁25とのボルト結合は、作業性をよくす
るために、柱21に、断面L状の位置決め台23を予め
溶接(若しくはネジ止め)して設けておくのが望まし
い。
【0027】ボルト結合にあたって、この位置決め台2
3上に、梁25の端部に固着する接合片22を載せて、
接合片22のボルト孔24、…と、該ボルト孔24、…
に対応して、柱21に穿設した貫通ボルト孔21a、2
1a、…とを合わせて、ボルト27、27、…を、柱を
貫通させて締め付け固定する。複数の柱が、取付部で交
差する場合のボルト相互の干渉を避ける構造やその後の
コンクリート充填工程は、前記と全く同じである。勿
論、柱21に接合片2を当接した状態で、柱側にドリル
で貫通ボルト孔21a、…を設けてもよい。
【0028】柱が円筒形である場合や多角形である場合
でも、接合片の、柱に当接する部分の形状や、ボルトの
挿通方向を適宜変更することにより、基本的に上記方法
により、対応できる。又、上例の実施形態で示すよう
に、工場加工の段階で、接合片を梁、或いは柱の何れか
一方若しくは双方に固着しておくことが、能率的である
が、これは、建設現場の特殊性に応じて、適宜選択すれ
ばよい。
【0029】
【効果】本願発明にかかる梁と柱の接合構造及び接合方
法は、ボルトによる締結とコンクリートの下方からの充
填という簡単な工程により実現し、従来方法における、
溶接工程を激減若しくは皆無にすることにより、梁と梁
との接合にかかる手間を大幅に短縮することができる。
又、熟練作業者を必要とする加工も減少し、柱に腕木な
どかさ張るものが無いので、運搬も容易で、建設コスト
を大幅に軽減することができる。本願接合構造は、梁か
ら柱に及ぼされる引張力をボルトが、また、梁のモーメ
ントにより柱に加わる圧縮力を、ボルト間を上昇するよ
うにして柱内に確実に隙間なく密に充填され硬化したコ
ンクリートが、受けるので、極めて強固で、完全なラー
メン構造を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における梁と柱のボルト結合構造の一実
施形態を示す説明図である。
【図2】図1において示された接合片の形状を示す斜視
図である。
【図3】図1のボルト結合終了後の柱へのコンクリート
充填工程を示す説明図である。
【図4】本発明の他の実施形態の要部を示す説明図であ
る。
【図5】従来技術の一例を示す説明図である。
【図6】図5の従来技術において用いるボルトの構成を
示す説明図である。
【図7】内ダイヤフラムプレート工法の1例を示す説明
図である。
【図8】外ダイヤフラムプレート工法の1例を示す説明
図である。
【符号の説明】
1 柱 1b ボルト孔 2、3、12、13 接合片 2a 垂直片 2b 水平片 4a、4b ボルト孔 5 梁 54 コンクリート圧入口 55 開閉弁 56 コンクリート圧送車

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼管から成る柱と、梁と、該梁の端部と前
    記柱との間に介在し、前記柱側へは、該柱を貫通するボ
    ルトにより固着されていると共に、前記梁の端部側へは
    溶接及び/又はボルト結合により固着している接合片と
    を有し、前記鋼管中には、ボルト貫通部より下方から上
    昇するように充填されたコンクリート硬化物が満たされ
    ていることを特徴とする鋼管製柱と梁との接合構造。
  2. 【請求項2】鋼管から成る柱に梁を接合するに際して、
    柱の梁接合部と梁の端部との間に1以上の接合片を介在
    させ、該接合片を梁端部に固着すると共に、該接合片に
    設けたボルト孔によって、該接合片を鋼管を貫通するボ
    ルトによってボルト結合し、次いで、該鋼管の前記ボル
    ト貫通部より下方から鋼管中にコンクリートを圧入して
    上昇させることにより、該鋼管中にコンクリートを充填
    することを特徴とする、鋼管コンクリート製柱と梁との
    接合方法。
  3. 【請求項3】鋼管から成る柱に梁を接合するに際して、
    梁の端部にボルト結合用の1以上の接合片を固着すると
    共に、該接合片に設けたボルト孔に対応する間隔で、前
    記鋼管にボルトが貫通可能なボルト孔を穿設し、前記梁
    の端部に固着する接合片と所定位置に立設された前記鋼
    管とを該鋼管を貫通するボルトによって締付固定し、次
    いで、該鋼管の前記ボルト貫通部より下方から鋼管中に
    コンクリートを圧入して上昇させることにより、該鋼管
    中にコンクリートを充填することを特徴とする、鋼管コ
    ンクリート製柱と梁との接合方法。
  4. 【請求項4】鋼管から成る柱に梁を接合するに際して、
    ボルト結合用の1以上の接合片を、前記鋼管に、該鋼管
    を貫通するボルトによって固着し、次いで、所定位置に
    立設された前記鋼管に、前記接合片を介して前記梁を固
    着し、前記ボルト貫通部より下方から鋼管中にコンクリ
    ートを圧入して上昇させることにより、該鋼管中にコン
    クリートを充填して硬化させることを特徴とする、鋼管
    コンクリート製柱と梁との接合方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105155684A (zh) * 2015-08-14 2015-12-16 浙江东南网架股份有限公司 用于混凝土核心筒结构的钢框架一体化构件及其装配方法

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