JPH09124504A - 抗菌性ペプチド組成物とその製造法 - Google Patents

抗菌性ペプチド組成物とその製造法

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JPH09124504A
JPH09124504A JP7282285A JP28228595A JPH09124504A JP H09124504 A JPH09124504 A JP H09124504A JP 7282285 A JP7282285 A JP 7282285A JP 28228595 A JP28228595 A JP 28228595A JP H09124504 A JPH09124504 A JP H09124504A
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Koji Yamauchi
恒治 山内
Hiroyuki Wakabayashi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 消化管に存在する酵素により加水分解され
ず、抗菌活性が失活しない抗菌性ペプチド組成物とその
製造法を提供する。 【解決手段】 生体内の消化酵素によって抗菌性ペプチ
ドの抗菌活性失活することを防止した組成物であって、
抗菌性ペプチド類と、この抗菌性ペプチド1モル当たり
少なくとも1モルの割合の脂肪酸類との乳化物からなる
抗菌性ペプチド組成物と、その製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はラクトフェリン類
の酵素分解物、ラクトフェリン類の酵素分解物から得ら
れる抗菌ペプチド、またはラクトフェリン類のアミノ酸
配列の一部を含む化学合成したペプチドと脂肪酸との乳
化物からなる組成物であり、生体内消化酵素によって抗
菌性が不活性化することを防止した抗菌性ペプチド組成
物と、この組成物を製造法する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】生理活性を有するタンパク質またはペプ
チドを経口投与、粘膜投与、静脈投与等の方法により生
体内に投与した場合、タンパク質またはペプチドは、生
体内のプロテアーゼ、例えば、ペプシン、トリプシン、
キモトリプシン、エラスターゼ、カルボキシペプチダー
ゼ、アミノペプチダーゼにより分解され、その生理活性
が大きく阻害されることがある。
【0003】これらの問題を解決するために従来より種
々の方法が試みられており、例えば、生理活性ペプチド
を豆類、小麦、牛乳、魚等由来のタンパク質を保護剤と
して組合わせて投与することが提案されている(特表平
6−510796号公報)。この従来の方法における保
護剤は、プロテアーゼを競合的に占拠することによっ
て、目的の生理活性ペプチドの分解を防止している。し
かしながら、目的とする生理活性ペプチドを他の大部分
を占める蛋白質と共に投与することから、結果的に生理
活性ペプチドの利用効率が低下すること、その酵素活性
阻害機序が競合的なものであって、特異性はないこと等
の問題があった。
【0004】より効率良く特異的に酵素活性を阻害する
ための方法として、プロテアーゼインヒビターの使用が
知られている。例えば、インスリン経口投与剤中にプロ
テアーゼインヒビターを添加することにより、インスリ
ンの酵素による消化を防止す方法(米国特許第4,57
9,730号)、アブロチニンをプロテアーゼインヒビ
ターとして使用し、タンパク質の経口吸収を向上させる
方法[バイオケミカル・ファーマコロジー(Biochemical
Phamacology) 第36巻、第1035〜1039ペー
ジ、1987年]等が知られている。これらのプロテア
ーゼインヒビターを用いる方法においては、タンパク質
またはペプチドの消化は特異的に阻害されるため効率が
よいが、これらのインヒビターは目的とする生理活性タ
ンパク質またはペプチドの酵素消化を阻害するばかりで
はなく、それ以外の多くのタンパク質の本来あるべき消
化も阻害するという不都合が指摘されていた。
【0005】より特異的に、しかも安全に目的の生理活
性タンパク質またはペプチドの酵素消化を防止する方法
として、リポソームまたはリピッドミクロスフォアーを
用いる方法が知られている(バイオサイエンスとバイオ
インダストリー、第53巻、第130〜133ページ、
1995年)。この方法は、リン脂質、グリセロ糖脂質
等をゲルー液晶転移温度以上で懸濁し、閉鎖構造を有す
る小胞を製造するものであり、この小胞内に目的とする
生理活性タンパク質またはペプチドを封じ込めるもので
ある。この方法において、目的とするタンパク質または
ペプチドは消化酵素により効果的に保護されるが、小胞
中のタンパク質またはペプチドが活性を発揮するために
は、小胞が生体内で一度破壊され、これらの放出が行わ
れることが必須である。従って、小胞の状態が保持され
る場合は、これらの活性が発揮されないという問題があ
った。また、小胞サイズと構造とが一定なリポソーム
を、安定に、かつ大量に製造するのは一般的には困難で
あるとされていた(野島庄七ら編、「リポソーム」、第
22〜37ページ、南江堂、1988年)。
【0006】生理活性を有するタンパク質またはペプチ
ドを生体内に投与して、その活性を効率良く発揮させる
ためには、投与したタンパク質またはペプチドが消化酵
素によって不活性化することを防止する必要がある。し
かしながら、従来、目的とするタンパク質またはペプチ
ドの生体内における酵素消化を効果的に防止して、その
生理活性を常に維持することができ、しかもそのような
不活性化処理を安定かつ大量に行うことのできる方法は
存在していなかった。そしてこのような事情は、各種の
有害細菌等に対して優れた殺菌効果を有する抗菌性ペプ
チドについても同様であり、生体内に投与した際の消化
酵素によるその不活性化を効果的に防止しうる有効な手
段が待望されていた。
【0007】この発明は、以上のとおりの事情に鑑みて
なされたものであって、抗菌性ペプチドの活性を維持
し、酵素により消化されず、かつその活性が容易に発揮
し得る組成物と、この組成物を安定かつ大量に製造する
方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記の課題
を解決するものとして、生体内の消化酵素によって抗菌
性ペプチドの抗菌作用が失活することを防止した組成物
であって、抗菌性ペプチド類と、この抗菌性ペプチド類
1モル当たり少なくとも1モルの割合の脂肪酸類との乳
化物からなることを特徴とする抗菌性ペプチド組成物を
提供する。
【0009】また、この発明の抗菌性ペプチド組成物に
おいては、前記の抗菌性ペプチド類が牛乳もしくは人乳
由来のラクトフェリン類の加水分解物、この加水分解物
から単離されたペプチド、このペプチドと同一のアミノ
酸配列を含む化学合成されたペプチド、またはこれらの
2種以上の混合物であること、抗菌性ペプチド類が配列
番号1から7のいずれかに記載されたアミノ酸配列を有
すること、脂肪酸類が、パルミチン酸、オレイン酸、リ
ノール酸、リノレン酸、またはこれらの2種以上の混合
物であること、および脂肪酸類が、抗菌性ペプチド1モ
ルに対して10〜100モルの割合で含まれていること
を望ましい態様としてもいる。
【0010】なお、この発明の抗菌性ペプチド組成物
は、酵素消化から保護されている状態であっても抗菌性
ペプチド類がその活性を発揮すること、抗菌性ペプチド
類の保護に脂肪酸を使用すること、組成物の製造におい
て小胞を作る必要がないこと等の点において、前記のリ
ポソームおよびリピッドミクロスフォアーを使用した方
法とは本質的に異なっている。
【0011】さらにこの発明は、抗菌性ペプチド類1モ
ルに対して少なくとも1モルの割合で脂肪酸類を含む溶
媒を調製し、抗菌性ペプチド類と脂肪酸類とを乳化し、
生成した乳化物を採取することを特徴とする抗菌性ペプ
チド組成物の製造法をも提供する。この製造法において
は、溶媒が水であって、乳化が超音波で行われること、
溶媒が、エタノール、ジメチルスルホキサイドまたは水
の2種以上の組合わせであって、乳化が加水により行わ
れることを望ましい態様としてもいる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明について詳しく説
明する。なお、以下の説明において、百分率の表示は、
抗菌性活性残存率および細菌の生存率を除き、特に断り
のない限り、重量によるものである。先ず、この発明の
抗菌性ペプチド組成物(以下、「組成物」と記載するこ
とがある)について説明する。
【0013】この発明の組成物に使用する抗菌性ペプチ
ド類は、牛乳もしくは人乳由来のラクトフェリンの加水
分解物、これらの加水分解物から公知の方法(例えば、
特開平5−238948号公報)によって精製される抗
菌性ペプチド、配列番号1から7のいずれかに記載のア
ミノ酸配列を有するペプチド、またはこれらの2種以上
の混合物である。
【0014】この発明の組成物における脂肪酸類は、植
物、動物、魚類、藻類等から分離精製された食用の飽和
脂肪酸、一価の不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸等であ
り、具体的にはオレイン酸、パルミチン酸、リノール
酸、リノレン酸またはそれらの2種以上の混合物であ
る。この発明の組成物は、抗菌ペプチド類と、抗菌性ペ
プチド類1モル当たり少なくとも1モル、望ましくは1
0〜100モルの割合の脂肪酸類とからなる乳化物であ
り、必要に応じて少量の乳化剤を含有する場合もある。
【0015】次に、この組成物の製造法について説明す
る。前記抗菌類ペプチド類1モルに対して少なくとも1
モル、望ましくは10〜100モルの割合で前記脂肪酸
類を含む溶媒を調製し、物理的な力を加えること、また
は溶解度の高い溶媒から低い溶媒へ溶媒組成を急激に変
化させることにより、これらの物質を乳化する。なお、
乳化に際しては卵黄タンパク質、レシチン、グリセリン
脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルを乳化剤として
添加してもよいが、乳化剤を添加せずに乳化するのが望
ましい。
【0016】前記物理的な力による乳化は、物質の乳化
に使用されている公知の超音波処理、均質機等により行
なうことができる。具体的には、超音波処理の場合、超
音波処理の時間は溶液の量、超音波照射装置のタイプに
よって変化するが、数mlから数10ml程度の場合、
浴槽型超音波照射装置(例えば、ブランソン社製)では
1〜10分、望ましくは2〜6分程度であり、超音波照
射を断続的に行なうことにより乳化粒子の粒子径が小さ
くなる傾向にあるので、特に望ましい。
【0017】前記溶質の溶解度の異なる溶媒組成への急
激な変化による乳化は、初期の溶媒としては、脂肪酸類
と抗菌性ペプチド類の両者が溶解する溶液が必要であ
り、ジメチルスルフォキサイド、エタノール、水の少な
くとも2つの組み合わせによる混合液、好ましくはジメ
チルスルフォキサイドと水との90:10の混合液、ジ
メチルスルフォキサイドとエタノールと水との70:2
0:10の混合液、エタノールと水との65:35の混
合液等を例示することができる。
【0018】この脂肪酸類と抗菌性ペプチド類との両者
が溶解した溶液に、脂肪酸類の溶解度を低下させる溶液
を急激に添加することにより乳化が達成されるが、この
場合の溶液は水溶液であれば何であってもよく、望まし
くは蒸留水、希塩酸溶液、リン酸緩衝液、グリシン塩酸
緩衝液、酢酸酢酸ナトリウム緩衝液、グリシン水酸化ナ
トリウム緩衝液、トリス緩衝液等を例示することができ
る。
【0019】超音波処理、均質機等の物理処理または溶
媒組成の急激な変化により乳化が達成された溶液は、低
温で静置し、乳化していない余分な脂肪酸類を分離する
ことができる。このときの温度は0〜20℃、望ましく
は3〜5℃で、数分から数時間保持する。低温静置後の
溶液から、遠心または濾過により分離した脂肪酸類を容
易に除去することができる。余分な脂肪酸類を除去した
後に、緩衝成分、溶媒等の除去または置換する必要があ
る場合には透析処理、限外濾過膜処理を行うこともあ
る。透析膜または限外濾過膜は、乳化物が透過せずに、
緩衝成分、溶媒等が通過する膜であれば何でもよく、透
析膜としてはスペクトロポア1、2、4、または7(い
ずれもスペクトラム社製)等を、限外濾過膜としては、
SEP−0013、SIP−0013、SDP−005
3(いずれも旭化成社製)等を例示することができる。
【0020】以上の方法により製造されたこの発明の組
成物は、消化酵素の存在下であっても抗菌性ペプチド類
の抗菌性活性が喪失せず、かつ抗菌性活性がほぼ完全に
発揮されるという従来にない優れた特色を有している。
この発明の組成物を、そのままヒトまたは動物に摂取ま
たは投与することができ、あるいは食品、医薬品、飼料
等の生体内において消化酵素の影響を受ける可能性のあ
る物品に添加、配合、付着、含浸等を行うことができ
る。
【0021】次に試験例を示してこの発明の組成物の作
用効果を詳しく説明する。 試験例1 この試験は、この発明の組成物の酵素による消化性を調
べるために行なった。 1)試料の調製 後記参考例2と同一の方法により得たラクトフェリン由
来の抗菌性ペプチドを用いて実施例1と同一の方法によ
り調製した組成物(試料1)および後記参考例2と同一
の方法により得たラクトフェリン由来の抗菌性ペプチド
を用いて実施例2と同一の方法により調製した組成物
(試料2)を使用した。
【0022】また、後記参考例2と同一の方法により得
たラクトフェリン由来の抗菌性ペプチドをそのまま次の
消化試験に使用した試料(対照1)と、同一の抗菌性ペ
プチドを次の消化試験に使用せずに逆相高速液体クロマ
トグラフィー(以下高速液体クロマトグラフィーをHP
LCと記載する)にかけた試料(対照2)も調製した。 2)試験方法 a.酵素による消化試験 1mg/mlの濃度で試料1、2または対照1を含有す
る溶液各1mlに、1Mトリス−塩酸緩衝液(pH7.
5)を添加し、最終濃度を50mMに調整した。この混
合溶液に1mg/mlの濃度のトリプシン(シグマ社
製)10μlを添加し、37℃で30分間反応させ、の
ち1M酢酸ナトリウム緩衝液(pH4.3)0.5ml
を添加して反応を停止した。 b.逆相HPLCによる抗菌性ペプチド酵素分解の分析 前記酵素反応溶液を、TSK−GEL120Tカラム
(東ソー社製。6.0×150mm)を装着したHPL
Cに供給し、溶出液A(0.05%トリフルオロ酢酸)
と溶離液B(90%アセトニトリルの0.05%トリフ
ルオロ酢酸)との比率95:5の混合液を0.8ml/
分の流速で5分間通液し、15分間を要して両液の比率
を40:60までリニアグラジエントで変化させ、のち
同一溶液で通液し、溶出液の280nmにおける吸光度
を連続的に測定し、自動的に記録し、抗菌性ペプチドの
酵素による分解を測定した。 3)試験結果 この試験の結果は図1、図2、図3および図4に示すと
おりである。図1、図2図3および図4は、それぞれ試
料1、試料2、対照1および対照2のクロマトグラムで
あり、各図とも縦軸および横軸は、それぞれ吸光度およ
び保持時間を示す。
【0023】図3から明らかなように、何の処理もして
いない抗菌性ペプチド(対照1)は、酵素により完全に
分解されているが、図1および図2のこの発明の組成物
は、酵素によりほとんど消化されず、図4に示す酵素処
理していない対照2とほぼ同一であることが認められ
た。この結果から、この発明の組成物は、消化酵素によ
り分解されず、抗菌性活性を喪失しないことが判明し
た。
【0024】なお、参考例3から参考例8と同一の方法
により製造した抗菌性ペプチド類を使用した場合、およ
び消化酵素としてキモトリプシン、エラスターゼ、カル
ボキシペプチダーゼ、アミノペプチダーゼを使用した場
合にもほぼ同様な結果が得られた。 試験例2 この試験は、抗菌性ペプチド類と脂肪酸類との最適な割
合を調べるために行なった。 1)試料の調製 オレイン酸(ナカライテスク社製)367mgに90%
ジメチルスルフォキサイド溶液を添加し、1.3mlに
調整した1Mオレイン酸溶液、およびこの溶液を90%
ジメチルスルフォキサイド溶液で100倍に希釈した
0.01Mオレイン酸溶液を調製し、参考例2と同一の
方法により製造した抗菌性ペプチド10mgに、表1に
示す量のオレイン酸溶液を添加し、90%ジメチルスル
フォキサイド溶液により全量を1.0mlに調整し、実
施例2と同一の方法により抗菌性ペプチドとオレイン酸
との乳化物を調製した。 2)試験方法 試験例1と同一の方法によった。 3)試験結果 この試験の結果は、図5から図10に示すとおりであ
る。図5から図9は、各種濃度のオレイン酸を含有する
試料を酵素消化した後のクロマトグラムであり、縦軸お
よび横軸は、それぞれ吸光度および保持時間を示す。ま
た、図10は、図5から図9の各クロマトグラムの面積
から計算される酵素消化されていない抗菌性ペプチドの
割合(縦軸)と、オレイン酸/抗菌性ペプチドのモル比
(横軸)との関係を示す。
【0025】図5ないし図9から明らかなとおり、オレ
イン酸/抗菌性ペプチドの比が大きくなるに従い、酵素
により消化されない抗菌性ペプチドが増加することが明
らかであり、図10からオレイン酸/抗菌性ペプチドの
モル比が約1以上の場合、顕著に酵素に消化されないこ
とから、この発明の組成物においては、モル比が1以
上、望ましくは10〜100、であることが判明した。
【0026】なお、参考例3から参考例8と同一の方法
により製造した抗菌性ペプチド類を使用した場合、およ
び消化酵素としてキモトリプシン、エラスターゼ、カル
ボキシペプチダーゼ、アミノペプチダーゼを使用した場
合にもほぼ同様な結果が得られた。
【0027】
【表1】
【0028】試験例3 この試験は、使用する脂肪酸類の種類を調べるために行
なった。 1)試料の調製 オレイン酸、パルミチン酸、リノール酸、リノレン酸、
オレイン酸とパルミチン酸との当量混合物、オレイン酸
のリノール酸との当量混合物およびオレイン酸とリノレ
ン酸との当量混合物を用いたことを除き、実施例1と同
一の方法により試料を調製した。また、対照として参考
例2と同一の方法により抗菌性ペプチドを調製した。 2)試験方法 試験例1と同一の方法により試験した。なお、逆相HP
LCにより得られたクロマトグラムの面積から、酵素消
化されていない抗菌性ペプチドの割合を計算し、表2に
示した。 3)試験結果 この試験の結果は、表2に示すとおりである。表2から
明らかなとおり、オレイン酸、パルミチン酸、リノール
酸、リノレン酸、オレイン酸とパルミチン酸との当量混
合物、オレイン酸とリノール酸との当量混合物およびオ
レイン酸とリノレン酸との当量混合物のいずれの組合わ
せにおいても、この発明の組成物は酵素により顕著に消
化されていないことが判明した。なお、脂肪酸の組合わ
せの種類および抗菌性ペプチドの種類を変更して試験し
たが、ほぼ同様な結果が得られた。
【0029】
【表2】
【0030】試験例4 この試験は、この発明の組成物の抗菌活性を調べるため
に行なった。 1)試料の作製 オレイン酸、リノール酸およびリノレン酸を用いたこと
を除き、実施例1と同一の方法によりこの発明の組成物
を調製した。また、参考例2と同一の方法により製造し
た牛ラクトフェリン加水分解物、並びにオレイン酸、リ
ノール酸およびリノレン酸を用いたことを除き、実施例
1と同一の方法によりこの発明の組成物を調製した。
【0031】対照試料として、トランスフェリン(シグ
マ社製)の加水分解物(この加水分解物には抗菌性が存
在しない)、並びにオレイン酸リノール酸およびリノレ
ン酸を用いたことを除き、実施例1と同一の方法により
対照の組成物を調製した。 2)試験方法 次の割合で緩衝液、試料液、滅菌水および細菌を混合
し、37℃に30分間放置し、4℃に冷却した100m
Mトリス−塩酸緩衝液(pH7.0)を0.8ml添加
して混合し、混合液0.1mlを標準寒天培地(栄研科
学社製)に播種し、常法により生菌数を計数し、緩衝液
に抗菌性ペプチドを添加しない対照に対する生存率
(%)を計算して抗菌活性を試験した。なお、表3にお
いて、細菌の生存率は値が低いほど抗菌活性が強いこと
を示している。 200mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.0) 100(μl) 各試料(ペプチド濃度として80μg/ml) 30 滅菌水 50 Str. aureus JCM2161(106 cfu/ml) 20 3)試験結果 この試験の結果は、表3に示すとおりである。表3から
明らかなとおり、ラクトフェリンの加水分解物およびラ
クトフェリン由来の抗菌性ペプチドと、オレイン酸、リ
ノール酸およびリノレン酸との乳化物からなる組成物
は、強い抗菌活性を保持していることが明らかであり、
この結果は、この組成物がリポソームとは全く異なった
構造を有していることを示している。また、抗菌性活性
のないトランスフェリンの加水分解物と脂肪酸との組成
物も抗菌活性を示さないことから、抗菌性ペプチドと脂
肪酸の組成物およびラクトフェリンの加水分解物と脂肪
酸の組成物が抗菌活性を示すのは、脂肪酸の抗菌活性に
よるものではなく、抗菌性ペプチド類そのものの抗菌活
性であることが認められる。なお、脂肪酸の組合わせの
種類および抗菌性ペプチドの種類を変更して試験した
が、ほぼ同様な結果が得られた。
【0032】
【表3】
【0033】試験例5 この試験では、この発明の組成物または抗菌性ペプチド
そのものを動物に経口投与し、便中へ排泄されるペプチ
ドを調べるために行った。 1)試料の調製 参考例2と同一の方法により製造した抗菌性ペプチドの
1mM溶液のpHを、塩酸により2.5に調製し、ペプ
チドに対して200倍量(モル比)の14CH3I(アマ
シャム社製)を添加し、生成する2相溶液を室温暗所で
24時間撹袢し、水に対して透析した。この溶液のうち
半分を使用し、実施例2と同一の方法によりこの発明の
組成物を調製した。 2)試験方法14 Cで標識した抗菌性ペプチドおよびオレイン酸からな
る放射性標識抗菌性ペプチド組成物の溶液を、それぞれ
滅菌水で希釈して0.2mMの濃度に調製し、このうち
1mlをゾンデを用いて、7週齢雄Balb/cマウス(日本
エスエルシーから入手)に投与した。投与後4時間から
48時間迄の便をすべて回収し、回収した便を6Mグア
ニジン塩酸(和光純薬社製)3mlに懸濁し、5000
rpmで30分間遠心(日立制作所製。モデルCR5L
D)して上清を回収し、10mM塩酸に対して透析し
た。透析内液をButyl ToyopearlHW55sゲル濾過カラム
(東ソー社製。1.0×70cm)を装着したHPLC
(ファルマシア社製)に通液し、10mM塩酸溶液で溶
出し、溶出液を25mlずつフラクションコレクターで
集め、各々のフラクションのタンパク質濃度を280n
mにおける吸光度および放射能を測定し、抗菌性ペプチ
ドを検出して試験した。なお、図11および図12図に
は、抗菌性ペプチドが溶出される部分のみを図示した。 3)試験結果 この試験の結果は、図11および図12図に示すとおり
である。図11は、14Cで標識した抗菌性ペプチドその
ものを投与したマウスの便(対照)のクロマトグラムで
あり、図12は、14Cで標識した抗菌性ペプチドをオレ
イン酸と乳化して投与したマウスの便(試料)のクロマ
トグラムであり、いずれの図も左縦軸、右縦軸および横
軸は、それぞれ吸光度、放射能、およびフラクション番
号である。図中○および△は、それぞれ吸光度および放
射能を示す。
【0034】これらの図から明らかなとおり、試料で
は、抗菌性ペプチドに相当する溶出位置に強い放射活性
が認められるが、対照では、その位置の放射活性は、検
出限界以下であった。この結果から、オレイン酸と乳化
した抗菌性ペプチドは、マウスの消化酵素による分解を
免れて便中に排出されたことが明らかであり、この発明
の組成物は、生体内において抗菌性活性を喪失しないこ
とが判明した。 参考例1 CM−セファロースFF(ファルマシア社製)を3lの
カラムに充填し、4lの100mM塩酸を通液し、水洗
し、イオン交換体を平衡化した。4℃に冷却したpH
6.9のヒト脱脂乳22lをカラムに500ml/分の
流速で通液し、透過液を回収し、再び同様にカラムに通
液した。次に、500ml/分の流速で蒸留水を通液
し、10%食塩水4lを2l/分の流速で通液し、イオ
ン交換体に吸着した塩基性タンパク質溶液3.5lを得
た。
【0035】この回収液に硫酸アンモニウムを飽和度8
0%になるように添加し、タンパク質を沈殿させ、遠心
分離(3000×g)して沈殿物を回収し、飽和度80
%の硫酸アンモニウム溶液で洗浄し、脱イオン水200
mlを添加して溶解し、溶解液を限外濾過膜モジュール
(旭化成社製。SLP0053)を用いて限外濾過し、
のち水を添加し、同装置を用いてダイアフィルトレーシ
ョンを行い、脱塩し、凍結乾燥し、粉末状のヒトラクト
フェリン約17gを得た。
【0036】得られたヒトラクトフェリン凍結乾燥物を
電気泳動法により分離し、純度を測定した結果、約97
%であった。 参考例2 脱脂乳から分離したウシラクトフェリン(森永乳業社
製。純度約90%)10gを5%(w/v)の濃度で蒸
留水に溶解し、1規定塩酸を添加してpHを3.0に調
整し、ペプシン(和光純薬工業社製)を基質の3%の割
合で添加し、37℃で4時間加水分解し、のち80℃に
15分間加熱してペプシンを失活させ、1規定水酸化ナ
トリウムを添加してpHを7.0に調整し、1500×
gで30分間遠心して不溶物を除去し、凍結乾燥し、抗
菌性ペプチドを含有する粉末状のペプチド混合物約7.
9gを得た。
【0037】25mlのカルボキシメチルトヨパール
(商標。東ソー社製。650M)を100mM第一リン
酸ナトリウム−第二リン酸ナトリウム緩衝液(pH7.
8)で十分洗浄し、平衡化したスラリーに前記緩衝液に
溶解した抗菌性ペプチド混合物溶液を添加し、ビーカー
中でマグネティックスターラーで撹袢しながら十分に吸
着させた。抗菌性ペプチド混合物を吸着したカチオン交
換体をカラム(長さ5cm、直径3cm)に充填し、前
記緩衝液を用いて、洗浄液の280nmにおける吸光度
が0.03以下になるまで5ml/分の流速で洗浄し
た。同様に洗浄液の280nmにおける吸光度が0.0
3以下になるまで5ml/分の流速で100mM塩化ナ
トリウム、100mM第一リン酸ナトリウム−第二リン
酸ナトリウム緩衝液(pH7.8)をカラムに通液し、
非特異的にゲルに吸着したペプチドを洗浄した。2M酢
酸アンモニウム(pH7.8)をカラムに通液し、抗菌
性ペプチドを含む溶液10mlを得た。得られた抗菌性
ペプチド溶液を水で平衡化した脱塩用のPD10カラム
(ファルマシア社製)に5回に分けて注入し、脱塩した
抗菌性ペプチド溶液を取得し、この溶液を凍結乾燥し、
粉末状の抗菌性ペプチド約18mgを得た。
【0038】得られた精製ペプチドは、常法のアミノ酸
分析、アミノ酸配列分析、元素分析および質量分析によ
り、配列番号1に記載するアミノ酸配列を有することを
確認した。 参考例3 ペプチドシンセサイザー(ファルマシアLKB バイオテク
ノロジー社製。LKB Biolynx 4170)を使用し、シェパー
ド等の方法[ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイエテ
ィー・パーキンI(Journal of Chemical Society Perki
n I) 、第538頁、1981年]による固相ペプチド
合成法に基づいて次のようにして合成した。
【0039】NovaSynKA 誘導体樹脂(Fmoc-Cys(Acm)-No
vaSynKA 。カルビオケム―ノバビオケム社製)0.1m
eq(1g)を用いて、前記ペプチドシンセサイザーの
合成プログラムにより脱保護基反応および縮合反応を反
復してペプチド鎖を延長した。即ち、20%ピペリジン
/ジメチルフォルムアミド(関東化学社製、以下DMF
と記載する)によりアミノ保護基である9−フルオレニ
ルメトキシカルボニル(以下Fmocと記載する)基を
切断除去し、DMFで洗浄し、のちFmoc−アミノ酸
活性エステル/N-ヒドロキシベンゾトリアゾール(以下
HOBtと記載する)各0.5mmolを反応させ、D
MFで洗浄する操作を反復した。縮合反応後、必要に応
じてカイザーテストを行ないカップリングが完全であっ
たことを確認した。合成には0.5mmolのカートリ
ッジを用いた。ペプチド鎖の伸張反応が全て終了した
後、20%ピペリジン/DMFによりFmoc基を切断
し、DMFで洗浄後10%無水酢酸/DMFでアセチル
化を行なった。カイザーテストによりアセチル化が完了
したことを確認した後、樹脂をDMF、tert−ペンチル
アルコール(関東化学社製)、酢酸(関東化学社製)、
tert−ペンチルアルコール(関東化学社製)、DMF、
ジエチルエーテル(国産化学社製)の順で十分洗浄し、
真空乾燥した。
【0040】前記の保護ペプチド樹脂650mgにエタ
ンジチオール(渡辺化学社製)1.0ml、m-クレゾー
ル(渡辺化学社製)200ml、チオアニソール(渡辺
化学社製)2.4mlを室温、アルゴン気流下で15分
間攪拌し、のち氷冷下で更に10分間攪拌した。これに
トリフルオロ酢酸(渡辺化学社製、以下TFAと記載す
る)15mlを添加して10分間攪拌し、トリメチルシ
リルブロミド(渡辺化学社製)2.6mlを添加して5
0分間攪拌した。グラスフィルターで樹脂を濾過して除
去し、濾液を直ちに減圧濃縮した。残査に予め冷却した
ジエチルエーテル(国産化学社製)を添加し、遠沈管に
移し、遠心分離(2500rpmで5分間)し、上清を
廃棄し、冷ジエチルエーテルを新たに添加して十分攪拌
し、再び遠心分離する操作を4回反復した。ペプチド沈
殿物を真空乾燥し、水に溶解して凍結乾燥を行ない粗製
ペプチド約94.3mgを得た。
【0041】Cys(Acm)ペプチド94.3mgにAgBF
4 (10eq、渡辺化学社製)/anisole (10eq、
渡辺化学社製)/TFA溶液を加え4℃、60分間攪拌
し、ジエチルエ−テル(国産化学社製)を添加し、前記
の遠心分離によるペプチドの精製を行ない、真空乾燥し
てSHフリ−ペプチドを得た。SH基フリ−ペプチドに
50%DMSO(渡辺化学社製)/1N HCl(和光
純薬社製)を加えて、室温で7時間攪拌した。ジスルフ
ィド生成のモニタ−は高速液体クロマトグラフィ−(H
PLC)にて行った。水を添加して合成吸着剤HP20
(三菱化学社製)カラムに供給して吸着させ、水で十分
洗浄し、60%CH3 CN/1N AcOH(関東化学
社製)でペプチドを溶出させ、遠心濃縮後水を添加して
凍結乾燥し、粗製ペプチド61.1mgを得た。
【0042】前記粗製ペプチドを水に溶解し、遠心分離
(15000rpmで5分間)を行ない、上清を0.4
5mmフィルターで濾過し、この溶液を高速液体クロマ
トグラフィー(HPLC)に供し、ペプチドを精製し
た。HPLCはLKB2151高圧グラジエントシステ
ム(ファルマシア社製)を用い、カラムは逆相系の市販
カラム(東ソー社製。ODS120T。21.5×30
0mm)を用いた。溶離液は0.1%TFA/水をA
液、80%アセトニトリル/A液をB液として、A液か
らB液への濃度直線勾配により溶出した。クロマトグラ
ムはほぼ単一のピークと認められ、相当する画分を分取
した。この分取操作を数回反復し、凍結乾燥し、精製し
た抗菌性ペプチド約30.5mgを得た。
【0043】精製ペプチドは、常法のアミノ酸分析、ア
ミノ酸配列分析、元素分析および質量分析を実施し、目
的とする配列番号2に記載のアミノ酸配列を有すること
を確認した。 参考例4 使用するアミノ酸の順序が異なることを除き、参考例3
と同様の操作を行なった。アシル化保護ペプチド樹脂の
収量は約581mg、脱保護、脱樹脂後の粗製ペプチド
の収量は約83.3mgであり、精製した抗菌性ペプチ
ド約59.9mgを得た。参考例3と同一の試験方法に
より配列番号3に記載のアミノ酸配列を有することを確
認した。 参考例5 参考例1と同様に精製したヒトラクトフェリン10g
(純度97%)を用い参考例2と同様の操作を行なっ
た。脱塩後の抗菌性ペプチドの収量は約25mgであっ
た。
【0044】得られた精製ペプチドは、常法のアミノ酸
分析、アミノ酸配列分析、元素分析および質量分析によ
り、配列番号4に記載するアミノ酸配列を有することを
確認した。 参考例6 使用するアミノ酸の順序が異なることを除き、参考例5
と同様の操作を行なった。アシル化保護ペプチド樹脂の
収量は約830mg、脱保護、脱樹脂後のCys(Acm)粗製
ペプチドの収量は約201.0mg、酸化した粗製ペプ
チド169.2mg、精製した抗菌性ペプチド約62.
1mgを得た。参考例3と同一の試験方法により配列番
号5に記載のアミノ酸配列を有することを確認した。 参考例7 使用するアミノ酸の順序が異なることを除き、参考例3
と同様の操作を行なった。アシル化保護ペプチド樹脂の
収量は約570mg、脱保護、脱樹脂後の粗製ペプチド
の収量は約59.5mgであり、精製した抗菌性ペプチ
ド約38.2mgを得た。参考例3と同一の試験方法に
より配列番号6に記載のアミノ酸配列を有することを確
認した。 参考例8 使用するアミノ酸の順序が異なることを除き、参考例3
と同様の操作を行なった。アシル化保護ペプチド樹脂の
収量は約750mg、脱保護、脱樹脂後のCys(Acm)粗製
ペプチドの収量は約186.8mgであり、酸化した粗
製ペプチド131.2mg、精製した抗菌性ペプチド約
51.4mgを得た。参考例3と同一の試験方法により
配列番号7に記載のアミノ酸配列を有することを確認し
た。
【0045】次に実施例を示してこの発明を更に詳しく
説明するが、この発明は以下の例に限定されるものでは
ない。
【0046】
【実施例】 実施例1 10mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.0)9mlに、
参考例2と同一の方法により調製したラクトフェリン由
来の抗菌性ペプチド0.1g、オレイン酸(ナカライテ
スク社製)1gを懸濁し、超音波槽(ブランソン社製。
モデル3200)で5分間超音波処理し、氷中で5分間
冷却し、のち超音波処理と冷却とを2回反復し、4℃に
冷却し、10mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.0)8
8mlを添加して充分に懸濁し、30分間氷中に静置
し、0.45μmのポアサイズを有するセルロースアセ
テートフィルタ(アドバンテック社製)で濾過し、オレ
イン酸および抗菌性ペプチドが乳化した組成物約100
mlを得た。 実施例2 90%ジメチルスルホキサイド(メルク社製)9ml
に、参考例2と同一の方法により調製したラクトフェリ
ン類由来の抗菌性ペプチド0.1g、オレイン酸(ナカ
ライテスク社製)1gを溶解し、この混合液に蒸留水8
8mlをすばやく添加し、ゆるやかに撹袢し、4℃に3
0分間静置し、のち4℃で15分間3000rpmで遠
心(日立製作所製。モデルCR5DL)し、得られた上
清を0.20μmのポアサイズを有するセルロースアセ
テートフィルタ(アドバンテック社製)で濾過し、濾液
を分子量1000カットの透析膜(スペクトラム社製)
を用い、10mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.0)に
対して透析してジメチルスルホキサイドを除去し、再び
前記0.20μmポアサイズセルロースアセテートフィ
ルタで濾過し、オレイン酸および抗菌性ペプチドが乳化
した組成物約100mlを得た。 実施例3 リノレン酸(ナカライテスク社製)10kgおよび参考
例2と同一の方法により調製した抗菌ペプチド1kg
を、1500lの攪拌機およびジャケット付きタンク中
の90%ジメチルスルフォキサイド溶液100lに溶解
し、攪拌しながら400l/分の割合で2分15秒間加
水し、攪拌機を停止してジャケットに冷水(4℃)を通
液し、一昼夜冷却し、のち連続遠心機に通液し、不溶物
を除去し、UF膜モジュール(旭化成社製。SEP−3
013)を装着したUF処理装置(旭化成社製)によ
り、ダイアフィルトレーション処理し、加水を停止して
濃縮し、リノレン酸および抗菌性ペプチドが乳化した組
成物約100lを得た。 実施例4 リノレン酸(ナカライテスク社製)500g、リノール
酸(ナカライテスク社製)500gおよび参考例2と同
一の方法により調製した抗菌性ペプチド100gを、水
30lに添加して混合し、均質機(三丸機械工業社製)
に圧力4000psiで通液し、リノレン酸、リノール
酸および抗菌性ペプチドが乳化した組成物約30lを得
た。 実施例5 参考例3と同一の方法により調製した抗菌性ペプチドを
用いたこと、および脂肪酸としてパルミチン酸(ナカラ
イテスク社製)を用いたことを除き、実施例1と同一の
方法によりパルミチン酸および抗菌性ペプチドが乳化し
た組成物約100mlを得た。 実施例6 参考例4と同一の方法により調製した抗菌性ペプチドを
用いたこと、およびリノール酸(ナカライテスク社製)
を用いたことを除き、実施例2と同一の方法によりリノ
ール酸および抗菌性ペプチドが乳化した組成物約100
mlを得た。 実施例7 参考例5と同一の方法により調製した抗菌性ペプチドを
用いたこと、並びにオレイン酸およびリノール酸(いず
れもナカライテスク社製)各0.5gを用いたことを除
き、実施例1と同一の方法によりオレイン酸、リノール
酸および抗菌性ペプチドが乳化した組成物約100ml
を得た。 実施例8 参考例6で作成した抗菌性ペプチドを用いたこと、並び
に脂肪酸としてオレイン酸、リノール酸およびリノレン
酸(いずれもナカライテスク社製)各0.33gを用い
たことを除き、実施例2と同一の方法によりオレイン
酸、リノール酸、リノレン酸および抗菌性ペプチドが乳
化した組成物約100mlを得た。 実施例9 参考例7と同一の方法により調製した抗菌性ペプチドを
用いたこと、並びに脂肪酸としてパルミチン酸およびリ
ノール酸(いずれもナカライテスク社製)各0.5gを
用いたことを除き実施例1と同一の方法により、パルミ
チン酸、リノール酸および抗菌性ペプチが乳化した組成
物約100mlを得た。 実施例10 参考例8と同一の方法により調製したヒトラクトフェリ
ンを用い、参考例2と同一の方法により調製したヒト・
ラクトフェリンのペプシン消化ペプチド混合物を用いた
こと、並びに脂肪酸としてオレイン酸およびリノレン酸
(いずれもナカライテスク社製)各0.5gを用いたこ
とを除き、実施例2と同一の方法によりオレイン酸、リ
ノレン酸および抗菌性ペプチドが乳化した組成物約10
0mlを得た。 実施例11 参考例2と同一の方法により調製したウシラクトフェリ
ン由来の抗菌性ペプチド混合物を用いたこと、およびリ
ノレン酸(ナカライテスク社製)を用いたことを除き、
実施例2と同一の方法によりリノレン酸および抗菌性ペ
プチドが乳化した組成物約100mlを得た。 実施例12 参考例1と同一の方法により調製したヒトクトフェリン
を用いて参考例2と同一の方法により調製したヒトラク
トフェリン由来の抗菌性ペプチド混合物を用いたこと、
およびオレイン酸(ナカライテスク社製)を用いたこと
を除き、実施例1と同一の方法によりオレイン酸および
抗菌性ペプチドが乳化した組成物約100mlを得た。
【0047】
【発明の効果】以上詳しく説明したとおり、本発明は、
消化酵素の加水分解により生じる抗菌性ペプチドの抗菌
作用の失活を防止した組成物であって、抗菌性ペプチド
類と、この抗菌性ペプチド1モル当たり少なくとも1モ
ルの割合の脂肪酸類との乳化物からなる抗菌性ペプチド
組成物およびその製造法であり、この発明によって以下
のとおりの効果が奏せられる。 1)生体内で分解されず、生理活性が喪失しない組成物
が得られる。 2)プロテアーゼ・インヒビター等を使用していないの
で、安全な組成物が得られる。 3)乳化するのみなので、安価に大量の組成物を製造す
ることができる。
【0048】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:25 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:このペプチド、およびこのペプチドをフラ
グメントとして含むペプチド。下記配列において、3番
の Cysと20番の Cysがジスルフィド結合している。
【0049】 配列: Phe Lys Cys Arg Arg Trp Gln Trp Arg Met Lys Lys Leu Gly Ala 1 5 10 15 Pro Ser Ile Thr Cys Val Arg Arg Ala Phe 20 25 配列番号:2 配列の長さ:18 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列: Cys Arg Arg Trp Gln Trp Arg Met Lys Lys Leu Gly Ala Pro Ser 1 5 10 15 Ille Thr Cys 配列番号:3 配列の長さ:16 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列: Met Lys Lys Leu Gly Ala Pro Ser Ile Thr Cys Val Arg Arg Ala 1 5 10 15 Phe 配列番号:4 配列の長さ:47 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列の特徴:配列の長さ36および配列の長さ11のペ
プチドからなり、配列の長さ36のペプチドの9番目の
Cys と26番目のCys とがジスルフィド結合し、配列の
長さ36のペプチドの35番目のCys と配列の長さ11
のペプチドの10番目のCys とがジスルフィド結合して
いる。
【0050】 配列: Val Ser Gln Pro Glu Ala Thr Lys Cys Phe Gln Trp Gln Arg Asn 1 5 10 15 Met Arg Lys Val Arg Gly Pro Pro Val Ser Cys Ile Lys Arg Asp 20 25 30 Ser Pro Ile Gln Cys Ile 35 Gly Arg Arg Arg Arg Ser Val Gln Trp Cys Ala 1 5 10 配列番号:5 配列の長さ:45 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列: Gly Arg Arg Arg Arg Ser Val Gln Trp Cys Ala Val Ser Gln Pro 1 5 10 15 Glu Ala Thr Lys Cys Phe Gln Trp Gln Arg Asn Met Arg Lys Val 20 25 30 Arg Gly Pro Pro Val Ser Cys Ile Lys Arg Asn Ser Pro Leu Gln 35 40 45 配列番号:6 配列の長さ:11 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列: Gly Arg Arg Arg Arg Ser Val Gln Trp Cys Ala 1 5 10 配列番号:7 配列の長さ:36 配列の型:アミノ酸 トポロジ−:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列: Val Ser Gln Pro Glu Ala Thr Lys Cys Phe Gln Trp Gln Arg Asn 1 5 10 15 Met Arg Lys Val Arg Gly Pro Pro Val Ser Cys Ile Lys Arg Asn 20 25 30 Ser Pro Ile Gln Cys Ile 35
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の組成物の酵素処理後のクロマトグラ
ムである。
【図2】この発明の他の組成物の酵素処理後のクロマト
グラムである。
【図3】抗菌性ペプチドそのものの酵素処理後のクロマ
トグラムである。
【図4】酵素処理していない抗菌性ペプチドそのものの
クロマトグラムである。
【図5】抗菌性ペプチドとオレイン酸との比が0.03
である乳化試料の酵素処理後のクロマトグラムである。
【図6】抗菌性ペプチドとオレイン酸との比が0.3で
ある乳化試料の酵素処理クロマトグラムである。
【図7】抗菌性ペプチドとオレイン酸との比が3である
乳化試料の酵素処理後のクロマトグラムである。
【図8】抗菌性ペプチドとオレイン酸との比が30であ
る乳化試料の酵素処理後のクロマトグラムである。
【図9】抗菌性ペプチドとオレイン酸との比が100で
ある乳化試料の酵素処理後のクロマトグラムである。
【図10】酵素消化されていない抗菌性ペプチドの割合
と、オレイン酸/抗菌ペプチドのモル比との関係を示
す。
【図11】14Cで標識した抗菌性ペプチドそのものを投
与したマウスの便のクロマトグラムである。
【図12】14Cで標識した抗菌性ペプチドをオレイン酸
と乳化して投与したマウスの便のクロマトグラムであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 47/12 C07K 1/12 C07K 1/12 7/06 ZNA 7/06 ZNA 7/08 7/08 14/79 14/79 A61K 37/14 (72)発明者 山内 恒治 神奈川県座間市東原5−1−83 森永乳業 株式会社栄養科学研究所内 (72)発明者 若林 裕之 神奈川県座間市東原5−1−83 森永乳業 株式会社栄養科学研究所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体内の消化酵素によって抗菌性ペプチ
    ドの抗菌活性が失活することを防止した組成物であっ
    て、抗菌性ペプチド類と、この抗菌性ペプチド類1モル
    当たり少なくとも1モルの割合の脂肪酸類との乳化物か
    らなることを特徴とする抗菌性ペプチド組成物。
  2. 【請求項2】 抗菌性ペプチド類が、牛乳もしくは人乳
    由来のラクトフェリン類の加水分解物、この加水分解物
    から単離されたペプチド、このペプチドと同一のアミノ
    酸配列を含む化学合成されたペプチド、またはこれらの
    2種以上の混合物である請求項1の抗菌性ペプチド組成
    物。
  3. 【請求項3】 抗菌性ペプチド類が、配列番号1から7
    のいずれかに記載されたアミノ酸配列を有する請求項1
    または2の抗菌性ペプチド組成物。
  4. 【請求項4】 脂肪酸類が、パルミチン酸、オレイン
    酸、リノール酸、リノレン酸、またはこれらの2種以上
    の混合物である請求項1、2または3の抗菌性ペプチド
    組成物。
  5. 【請求項5】 脂肪酸類が、抗菌性ペプチド類1モルに
    対して10〜100モルの割合で含まれている請求項
    1、2、3または4の抗菌性ペプチド組成物。
  6. 【請求項6】 抗菌性ペプチド類1モルに対して少なく
    とも1モルの割合で脂肪酸類を含む溶媒を調製し、抗菌
    性ペプチド類と脂肪酸類とを乳化し、生成した乳化物を
    採取することを特徴とする抗菌性ペプチド組成物の製造
    法。
  7. 【請求項7】 溶媒が水であって、乳化が超音波で行わ
    れる請求項1の抗菌性ペプチド組成物の製造法。
  8. 【請求項8】 溶媒が、エタノール、ジメチルスルホキ
    サイドまたは水の2種以上の組合わせであって、乳化が
    加水により行われる請求項1の抗菌性ペプチド組成物の
    製造法。
  9. 【請求項9】 抗菌性ペプチド類が、牛乳もしくは人乳
    由来のラクトフェリン類の加水分解物、この加水分解物
    から単離されたペプチド、このペプチドと同一のアミノ
    酸配列を含む化学合成されたペプチド、またはこれらの
    2種以上の混合物である請求項6、7または8の抗菌性
    ペプチド組成物の製造法。
  10. 【請求項10】 抗菌性ペプチド類が、配列番号1から
    7のいずれかに記載されたアミノ酸配列を有する請求項
    6、7、8または9の抗菌性ペプチド組成物の製造法。
  11. 【請求項11】 脂肪酸類が、パルミチン酸、オレイン
    酸、リノール酸、リノレン酸、またはこれらの2種以上
    の混合物である請求項6、7、8、9または10の抗菌
    性ペプチド組成物の製造法。
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