JPH09122224A - 抗凝血材料 - Google Patents
抗凝血材料Info
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- JPH09122224A JPH09122224A JP7285887A JP28588795A JPH09122224A JP H09122224 A JPH09122224 A JP H09122224A JP 7285887 A JP7285887 A JP 7285887A JP 28588795 A JP28588795 A JP 28588795A JP H09122224 A JPH09122224 A JP H09122224A
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Abstract
るまで優れた抗凝血性能を安定して発揮することができ
る抗凝血材料を提供する。 【手段】 抗凝血作用を有する少なくとも1種のムコ多
糖類と、下記化5で示されるホスホリルコリン残基を分
子内に有する化合物との複合体、あるいは該複合体が重
合された重合体を成分の1つとすることを特徴とする抗
凝血材料。 【化5】
Description
分に直接接触する医用材料に関し、特に抗凝血性および
機械的性質の良好な抗凝血材料に関するものである。
は、近年医療用材料として広く利用されるようになって
きているが、人工腎臓、人工肺、補助循環装置、人工血
管等の人工臓器や、注射器、血液バッグ、心臓カテーテ
ル等のディスポーザブル製品として今後益々利用が拡大
することが予想される。これらの医用材料としては、充
分な機械的強度や耐久性に加えて、生体に対する安全
性、特に血液と接触した場合に血液が凝固しないこと、
すなわち抗凝血性が要求される。
法としては、(1)材料表面にヘパリン等のムコ多糖類
やウロキナーゼ等の線溶活性因子を固定させたもの、
(2)材料表面を修飾して陰電荷や親水性などを付与し
たもの、(3)材料表面を不活性化したものの3通りに
大別できる。このうち(1)の方法(以下、表面ヘパリ
ン法と略記する)はさらに、(A)ポリマーとヘパリン
のブレンド法、(B)脂溶化したヘパリンの有機溶液で
材料表面を被覆する方法、(C)材料中のカチオン性基
にヘパリンをイオン結合させる方法、(D)材料とヘパ
リンを共有結合させる方法に細分類される。
(2)、(3)の方法は長期的に体液と接触した場合に
は、材料表面にタンパクが吸着して生体膜類似表面を形
成し、安定した抗凝血性を得ることが可能である。しか
し、材料を生体内(血液接触部位)に導入した初期段階
では、生体内において種々の凝固因子等が活性化された
状態にあるため、ヘパリン投与などの抗凝血療法を施す
ことなしに充分な抗凝血性を得るのは困難である。
表面上のヘパリンやウロキナーゼによって抗凝血性、ま
たは生成した血栓の溶解性能が発揮されるが、長期間の
使用によって一般的に性能が低下する傾向にある。すな
わち、(A)、(B)、(C)では通常、生理条件下で
の長期の使用によってヘパリン類が脱離し易く、生体内
に固定して用いる医療用材料としては充分な性能が得ら
れにくい。(D)で得られる材料では、ヘパリンが共有
結合されているため脱離しにくいという利点を有する
が、従来の結合方法では往々にして、ヘパリン構成成分
であるD−グルコサミンやD−グルクロン酸にコンフォ
メーション変化を与えてしまい、抗凝血効果を低下させ
てしまうという欠点がある。
ンの固定化に利用できる官能基を含む材料を選択する
か、あるいは新たに導入する必要がある。このため、材
料の選択の幅が狭められたり、官能基の導入によって材
料の機械的強度が低下する可能性がある。また、操作の
煩雑化によって、医療用材料を得る工程数が増加すると
いう問題もある。
特開平2−270823にはヘパリンの脂溶化法につい
ての技術が開示されている。この方法は、天然ムコ多糖
類と天然脂質もしくは合成脂質との複合体を形成させる
ことを特徴としており、ヘパリンと生体内リン脂質の複
合体で材料表面を被覆する技術が好ましい例として挙げ
られている。
わたって使用した場合のヘパリンの溶出による抗凝血性
の低下が完全に解決されたとは言い難い。この特許に開
示された方法は、ヘパリンの脂溶化剤として天然脂質も
しくは合成脂質を使用しているために、ヘパリンの溶出
に伴って放出される脂溶化剤が生体に悪影響を及ぼしに
くいという点においてのみ有用であると言える。
ている物質のひとつであるリン脂質を模倣した構造の抗
凝血材料についても報告されている(例えば、特開平3
−39309、特開平5−177119など)。代表的
な例である2−メタクリロイルオキシエチルホスホリル
コリンを含む共重合体は、細胞膜外壁の構成成分の1つ
であるホスファチジルコリンと類似の構造を有し、生体
由来のリン脂質を積極的に吸着させることによって生体
膜類似表面を形成し、優れた血液適合性を得ている。し
かしながら、この方法はリン脂質の吸着による生体膜類
似表面の形成によって血液適合性を得るものであり、導
入初期にはその性能が充分に発揮されにくい。
2(1991)では次のような方法が報告されている。
すなわち、2−ジメチルアミノエチルメタクリレートの
アミノ基を長鎖アルキルブロミドで4級化し、これをヘ
パリンとイオン結合させる。この操作によって脂溶化し
たヘパリン−脂溶化剤を溶液中で他の成分と共重合さ
せ、ヘパリン固定化材料を得る。この材料ではヘパリン
脂溶化剤を架橋しているために、ヘパリン−脂溶化剤複
合体が溶出することは抑制されているが、長期の使用に
よってこの複合体が解離してヘパリンが溶出する可能性
は残っている。ヘパリン溶出後の材料には4級アンモニ
ウム基がむき出しとなってしまうため、血液適合性の観
点からは好ましくない。つまり、この材料は導入初期に
は優れた抗凝血性を発揮できるが、長期使用によって抗
凝血性が低下してしまうことが考えられる。
の欠点を解決し、導入初期、長期使用時、いずれの場合
にも安定して優れた抗凝血性を発揮することが可能な抗
凝血材料を提供するものである。
抗凝血作用を有する少なくとも1種のムコ多糖類と、前
記化1で示されるホスホリルコリン残基を分子内に有す
る化合物(以下単に化1と略記する)との複合体を含む
こと、あるいは該複合体が重合された重合体を成分の1
つとする高分子化合物であることを特徴とする。
示されるホスホリルコリン残基(炭素−炭素二重結合を
含有するカルボン酸誘導体残基を同時に含む構造の化合
物;以下単にホスホリルコリンと略記する)あるいは化
1のAが化3で示されるホスファチジルコリン残基(炭
素−炭素多重結合を含有する脂肪族炭化水素基を同時に
含む構造の化合物;以下単にホスファチジルコリンと略
記する)と少なくとも1種のムコ多糖類との複合体であ
ることを特徴とする。
効果によって、材料の生体への導入時、および導入後初
期の優れた抗凝血性が発揮される。本発明の抗凝血材料
では抗凝血性ムコ多糖類の遊離が低いレベルに抑制され
るので長期の抗凝血性が得られるが、万一材料表面の抗
凝血性ムコ多糖類が剥離した場合でも生体膜類似の構造
を持つホスホリルコリン残基含有材料を使用しているた
め、抗凝血性が維持される。
合体単独、もしくは他の成分との共重合体として架橋す
ることを特徴とするが、この材料は抗凝血材料として単
独で使用してもよく、他の基材にコーティングして使用
してもよい。また、他の材料とブレンドして使用するこ
とも可能である。本発明の抗凝血材料をコーティング剤
もしくはブレンド剤として使用する場合の基材として
は、特に限定されるものではなく、ポリエーテルウレタ
ン、ポリウレタン、ポリウレタンウレア、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン等、
従来より使用されている材質、また、将来使用されるで
あろう材質が広く適用できる。また、既存、および新規
の材質からなる血液透析膜、血漿分離膜、吸着剤等の血
液処理剤に抗凝血性を付与する目的でコーティングする
ことも可能である。コーティング方法についても、塗布
法、スプレー法、ディップ法等、特に制限なく適用でき
る。コーティングもしくはブレンドと、重合のタイミン
グに関しても適宜変えることが可能である。すなわち、
抗凝血性ムコ多糖類−化1の複合体をコーティング後、
化1の炭素−炭素多重結合を利用して重合する方法、抗
凝血性ムコ多糖類−化1複合体の重合を行った後、得ら
れたポリマーをコーティングする方法のいずれも可能で
ある。また、本発明の抗凝血材をブレンド剤として利用
する場合には、抗凝血性ムコ多糖類−化1複合体を基材
となるポリマーにブレンドした後適当な方法で重合を行
う方法、抗凝血性ムコ多糖類−化1複合体の重合を行っ
た後、得られたポリマーをブレンドする方法のいずれも
可能である。
ホリルコリン残基と、炭素−炭素多重結合を有するユニ
ットを同時に含有することが必須である(本炭素−炭素
多重結合が本発明における架橋体の生成に機能するもの
である)。炭素−炭素多重結合を有するユニットにおけ
る炭素数は2〜50、好ましくは5〜40である。ま
た、このユニットは他の官能基を含有していてもよい。
他の官能基として例を挙げれば、材料に親水性を付与す
るための水酸基、材料に陰電荷を与えるためのカルボキ
シル基、スルホン酸基、材料の光による反応性を向上さ
せるためのジアゾ基、アジド基などがある。なかでも化
1のAが化2で示されるホスホリルコリン、および化1
のAが化3で示されるホスファチジルコリンが好まし
い。前記ホスファチジルコリンは天然物、合成物いずれ
を使用することも可能である。これらの化合物は単独で
使用してもよく、2種以上の混合物を使用してもよい。
アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、2−メタ
クリロイルオキシエチルホスホリルコリンなどが例示さ
れるが、化1のAが化2によって示される構造の化合物
であれば、これらに限定されない。ホスファチジルコリ
ンとしては、1,2−ジアクリロイルホスファチジルコ
リン、1,2−ジメタクリロイルホスファチジルコリ
ン、1−アクリロイル−2−メタクリロイルホスファチ
ジルコリン、1−メタクリロイル−2−アクリロイルホ
スファチジルコリン、1−パルミトイル−2−オレオイ
ルホスファチジルコリン、1−ミリストイル−2−オレ
オイルホスファチジルコリンなどが例示されるが、化1
のAが化3によって示される構造の化合物であれば、こ
れらに限定されない。
コリン残基を有する化合物と、抗凝血作用を有するムコ
多糖類との複合体を含むあるいは該複合体が重合された
重合体を成分の1つとする高分子化合物であることを特
徴としているが、このムコ多糖類としてはヘパリン、コ
ンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、デルマタン硫酸、ケ
ラタン硫酸等、あるいはこれらの金属塩が挙げられる
が、中でもヘパリンもしくはヘパリン金属塩が特に好ま
しい。
複合体を得る方法は特に限定されないが、例えば、ムコ
多糖類の弱酸性緩衝液溶液もしくは分散液と、化1の弱
酸性緩衝液溶液もしくは分散液を混合し、得られた沈澱
を回収、凍結乾燥する方法などが挙げられる。この際の
緩衝液に使用される溶質としては、2−(N−モルホリ
ノ)エタンスルホン酸、ピペラジン−1,4−ビス(2
−エタンスルホン酸)、N−(2−アセトアミド)−2
−アミノエタンスルホン酸、N,N−ビス(2−ヒドロ
キシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸、3−(N
−モルホリノ)プロパンスルホン酸、3−(N−モルホ
リノ)−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、2−[4
−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]エタ
ンスルホン酸が好ましく、特に好ましくは2−(N−モ
ルホリノ)エタンスルホン酸(以下MESと略記す
る)、ピペラジン−1,4−ビス(2−エタンスルホン
酸)(以下PIPESと略記する)、3−(N−モルホ
リノ)プロパンスルホン酸(以下MOPSと略記する)
である。
1複合体は、たとえば架橋(重合)されて本発明の抗凝
血材料となる。架橋方法については特に制限はなく、紫
外線、可視光線、熱、電子線、プラズマ線、ラジカル開
始剤の使用等、公知の手段が広く適用可能である。この
際に共重合成分として抗凝血性ムコ多糖類−化1複合体
以外の成分が添加されてもよい。共重合成分としては、
アクリル酸、メタクリル酸など陰電荷を含む化合物や、
アクリルアミド、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
(HEMA)など親水性に富んだ化合物、アクリル酸ア
ルキル、メタクリル酸アルキルなどが例示されるが、こ
れらの化合物に限定されることはない。共重合成分は単
独で使用されてもよいし、何種類かを同時に使用し、抗
凝血性ムコ多糖類−化1複合体を含む多元共重合体とす
ることも可能である。
るムコ多糖類とホスホリルコリン残基を有する化合物と
の複合体が得られる。本発明の抗凝血材料では、材料表
面に抗凝血性ムコ多糖が多量に導入されている初期段階
ではもちろん、生体成分との接触が長期にわたって、万
一抗凝血性多糖類が材料から溶出した場合でも、血液適
合性に優れたホスホリルコリン残基の効果によって良好
な抗凝血性が維持できる。すなわち、生体成分との接触
初期から長期間接触後に到るまで、安定して良好な抗凝
血性を発揮する材料が得られる。このような利点を活か
して、本発明の抗凝血材料およびその製造方法は各種の
医療用器具あるいは機器類に広く適用できる。具体的に
は、血液透析膜や血漿分離膜およびこれらのコーティン
グ剤、血液中老廃物の吸着用コーティング剤として使用
できる。また、人工肺用の膜素材(血液と酸素の隔壁)
や人工心肺におけるシート肺のシート材料、大動脈バル
ーン、血液バッグ、カテーテル、カニューレ、シャン
ト、血液回路等広範な分野に用いられ得る。
No.5,355−360,1990)に従って合成し
た2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン
(以下MPCと略記する)14.80gをpH5.5の
MES緩衝液に溶解させ、全量で148mlとした。ヘ
パリンナトリウム塩10.00gをpH5.5のMES
緩衝液に溶解させ、全量で100mlとした。双方の溶
液を氷冷下で混合し、そのまま4℃で15時間静置させ
た後、3300rpmで遠心分離して沈殿物を回収し、
これを凍結乾燥させることによってMPC−ヘパリン複
合体を得た。このMPC−ヘパリン複合体はベンゼン、
DMF、THF、クロロホルム等の有機溶媒に可溶であ
った。
−Hepと略記する)8.70g、メタクリル酸n−ブ
チル(以下BMAと略記する)7.54g、HEMA
6.90g、AIBN0.15gをDMF100mlに
溶解させた。アルゴンガスによって反応容器内を充分に
置換した後、この容器を60℃の振盪恒温槽に浸漬し、
穏やかに振盪しながら24時間にわたって加熱し、重合
反応を行った。反応終了後反応溶液を冷却し、ヘキサン
に注ぎ込んで生じた沈澱物を回収した。続いて得られた
沈澱を再度溶解し、ジエチルエーテルに注ぎ込んで生じ
た沈澱物を回収して減圧乾燥によりMPC−Hep/B
MA/HEMA三元共重合体Aを得た。
液とした。この溶液20gを水平に保った12cm×1
2cmのガラス板上に均一に載せ、40℃で8時間窒素
気流下で乾燥後、40℃で減圧乾燥を15時間行い、厚
さ約60μmのフィルムAを得た。このフィルム上での
血漿相対凝固時間について以下の方法で評価を行った。
フィルムAを直径約3cmの円形に切り抜き、直径10
cmの時計皿の中央にはりつけた。このフィルム上にウ
サギ(日本白色種)のACD加血漿200μlを取り、
0.025mol/lの塩化カルシウム水溶液200μ
lを加え、時計皿を37℃の恒温槽に浮かせながら液が
混和するように穏やかに振盪した。塩化カルシウム水溶
液を添加した時点から血漿が凝固(血漿が動かなくなる
時点)までの経過時間を測定し、同様の操作をガラス上
で行った場合の血漿凝固に要した時間で割り、相対凝固
時間として表した。ただし、ガラス板上での凝固時間の
12倍を超えても血漿が凝固しない場合には評価を中断
し、相対凝固時間は>12と表した。結果は後記表1に
示した。
ト法を用いた元素分析により定量した。合成高分子材料
中にイオウは含まれていないので、定量されたイオウは
全てMPC−Hepのヘパリンに由来すると考えること
ができ、ヘパリンのイオウ含量から算出して、フィルム
中のヘパリン含量を算出することができる。後記表1に
ヘパリン含量として算出した値を示した。
し、この溶液に40〜60メッシュのガラスビーズを3
0分浸漬した後ガラスフィルターで濾過し、窒素気流下
40℃で8時間、40℃で減圧乾燥を15時間行ってガ
ラスビーズ表面に共重合体Aをコートした。ヒト血清の
PBS(−)2倍希釈液1mlにこのコーティングビー
ズ100mgを浸漬し、穏やかに振盪しながら37℃で
30分間インキュベートした。この液をサンプルとして
Mayer法(Mayer,M.M.,”Comple
ment and Complement fixat
ion” Experimental Immunoc
hemistry 2nd Ed.p.133−24
0,C.C.Thomas Publisher ,1
961)により溶血補体価(CH50)を測定した。結
果は、ビーズを加えない上記希釈血清1mlにおける補
体価を100%とし、百分率によって後記表1に示し
た。
℃の振盪恒温槽で2週間にわたって溶出を行った。PB
S(−)は毎日交換した。以下、溶出後のフィルムをフ
ィルムA’と呼ぶ。フィルムAと同様の方法でフィルム
A’での血漿相対凝固時間について評価を行った。ま
た、フィルムAの場合と同様にフィルムA’のイオウ含
量から含有ヘパリン量を算出した。これらの結果を後記
表1に示した。
調製し、各溶液に既存の人工肺用ポリプロピレン製多孔
質ホローファイバーを浸漬して引き揚げ、40℃で12
時間乾燥することによってホローファイバーへのコーテ
ィングを行った。このホローファイバーを使用しin
vivoで抗血栓性を評価した。実験方法は次の通りで
ある。ペントバルビタ─ル麻酔下でウサギ(日本白色
種,♂,2.5〜3.0kg)の大腿静脈を剥離して、
末梢側を糸で結紮し、糸から2〜3cmのところを血管
鉗子でクランプした。結紮部分の中枢側を眼下剪刀で血
管径の1/4〜1/3切り、そこから試料であるホロー
ファイバーを10cm、中枢側に向かって挿入した。挿
入位置から1cmほどのところで、血管外に出ているホ
ローファイバーの端部を縫いつけ、ホローファイバーが
流されるのを防止した。切開部分を縫合し、抗生物質を
投与して、以後試料を取り出すまで2週間にわたって飼
育した。2週間後、ヘパリン加ペントバルビタールで麻
酔下、正中切開を施し、腹部大動脈より適当なチューブ
を用いて脱血してウサギを犠死させた後、ホローファイ
バーを挿入した部分の血管を切断した。血管を切開して
ホローファイバーと血管内部を写真に撮るとともに、目
視で観察し5段階評価を行った。結果は後記表1に示し
た。
段階評価とは次の通りである。a:血小板凝集、血栓生
成、フィブリン生成いずれも観察されない。b:フィブ
リン生成または血小板凝集は見られるが血栓生成は観察
されない。c:フィブリン生成または血小板凝集が見ら
れ血栓生成がわずかに観察される。d:フィブリン生成
または血小板凝集が見られ血栓生成がかなり観察され
る。e:フィブリン生成または血小板凝集が見られ大量
の血栓生成が観察される。
p8.70g、BMA7.54g、市販ポリウレタン
(Pellethane(商品名)、以下PUと略記す
る)6.90g、AIBN0.15gをDMF100m
lに溶解させた。アルゴンガスによって反応容器内を充
分に置換した後、この容器を60℃の振盪恒温槽に浸漬
し、穏やかに振盪しながら24時間にわたって加熱し、
重合反応を行った。反応終了後反応溶液を冷却し、ヘキ
サンに注ぎ込んで生じた沈澱物を回収した。続いて得ら
れた沈澱を再度溶解し、ジエチルエーテルに注ぎ込んで
生じた沈澱物を回収して減圧乾燥によりMPC−Hep
/BMA/PU共重合体Bを得た。
相対凝固時間、ヘパリン含量、補体価、in vivo
抗血栓性を測定した。結果は表1に示した。また、実施
例1と同様の方法で共重合体Bから得たフィルムBの溶
出試験を実施し、得られた溶出フィルムB’の血漿相対
凝固時間、ヘパリン含量についても測定した。結果は前
記表1に示した。
p8.70g、BMA7.54g、AIBN0.15g
をDMF70mlに溶解させた。アルゴンガスによって
反応容器内を充分に置換した後、この容器を60℃の振
盪恒温槽に浸漬し、穏やかに振盪しながら24時間にわ
たって加熱し、重合反応を行った。反応終了後反応溶液
を冷却し、ヘキサンに注ぎ込んで生じた沈澱物を回収し
た。続いて得られた沈澱を再度溶解し、ジエチルエーテ
ルに注ぎ込んで生じた沈澱物を回収して減圧乾燥により
MPC−Hep/BMA共重合体を得た。この共重合体
10.00gをTHFに溶解して全量で100mlと
し、PU6.00gをTHFに溶解して全量で60ml
とした溶液と混合した。この操作により、(MPC−H
ep/BMA共重合体)/PUブレンドポリマーCの溶
液を得た。
同様の方法により、ブレンドポリマーCの血漿相対凝固
時間、ヘパリン含量、補体価、in vivo抗血栓性
を測定した。結果は表1に示した。また、実施例1と同
様の方法でブレンドポリマーCから得たフィルムCの溶
出試験を実施し、得られた溶出フィルムC’の血漿相対
凝固時間、ヘパリン含量についても測定した。結果は前
記表1に示した。
EMA5.21g、AIBN0.15gをDMF100
mlに溶解させた。アルゴンガスによって反応容器内を
充分に置換した後、この容器を60℃の振盪恒温槽に浸
漬し、穏やかに振盪しながら24時間にわたって加熱
し、重合反応を行った。反応終了後反応溶液を冷却し、
ヘキサンに注ぎ込んで生じた沈澱物を回収した。続いて
得られた沈澱を再度溶解し、ジエチルエーテルに注ぎ込
んで生じた沈澱物を回収して減圧乾燥によりMPC/B
MA/HEMA三元共重合体Dを得た。
相対凝固時間、ヘパリン含量、補体価、in vivo
抗血栓性を測定した。結果は表1に示した。また、実施
例1と同様の方法で共重合体Dから得たフィルムDの溶
出試験を実施し、得られた溶出フィルムD’の血漿相対
凝固時間、ヘパリン含量についても測定した。結果は前
記表1に示した。
る化合物2−メタクリロイルオキシエチルジメチルステ
アリルアンモニウムブロミド、以下MSABと略記す
る)26.00gをpH5.5のMES緩衝液に溶解さ
せ、全量で260mlとした。ヘパリンナトリウム塩1
0.00gをpH5.5のMES緩衝液に溶解させ、全
量で100mlとした。双方の溶液を氷冷下で混合し、
そのまま4℃で15時間静置して沈澱を得た。この沈澱
を3300rpmで遠心沈降させて回収し、凍結乾燥さ
せることによってMSAB−ヘパリン複合体を得た。こ
のMSAB−ヘパリン複合体はベンゼン、DMF、TH
F、クロロホルム等の有機溶媒に可溶であった。
AB−Hepと略記する)11.50g、メタクリル酸
n−ブチル(以下BMAと略記する)7.54g、HE
MA6.90g、AIBN0.15gをDMF100m
lに溶解させた。アルゴンガスによって反応容器内を充
分に置換した後、この容器を60℃の振盪恒温槽に浸漬
し、穏やかに振盪しながら24時間にわたって加熱し、
重合反応を行った。反応終了後反応溶液を冷却し、ヘキ
サンに注ぎ込んで生じた沈澱物を回収した。続いて得ら
れた沈澱を再度溶解し、ジエチルエーテルに注ぎ込んで
生じた沈澱物を回収して減圧乾燥によりMSAB−He
p/BMA/HEMA三元共重合体Eを得た。
相対凝固時間,ヘパリン含量,補体価,in vivo
抗血栓性を測定した。結果は前記表1に示した。また実
施例1と同様の方法で共重合体Eから得たフィルムEの
溶出試験を実施し、得られた溶出フィルムE’の血漿相
対凝固時間,ヘパリン含量についても測定した。結果は
前記表1に示した。
た抗血栓性を示している。ヘパリンを素材中に含まず、
抗血栓性発揮をMPCの構造に頼っている比較例1の素
材では、血漿相対凝固時間が本発明の抗凝血材料に劣っ
ている。MPCは血液中のタンパク質や脂質を積極的に
吸着し、疑似生体膜化することによって優れた抗血栓性
が発揮されるため、初期の抗血栓性にやや問題が残ると
いう事実を示唆するデータと考えられる。ヘパリンとの
複合体を形成する成分の構造が本発明のものと異なって
いる比較例2の素材では、溶出前には固定化ヘパリンの
効果によって血漿相対凝固時間は優れたレベルにある
が、2週間の溶出後ではヘパリンの一部が解離し、素材
中のアンモニウム基がむき出しになってしまうため、相
対凝固時間がわずかに低下してしまっている。すなわち
この素材では長期の抗血栓性にやや問題が残ると言え
る。
タを見ると、比較例2の素材では、ヘパリン溶出後むき
出しになったアンモニウム基の影響であろうか、かなり
抗血栓性が劣る。この試験方法では血液中のタンパク質
や脂質と材料とが接触する機会に恵まれるため、MPC
を導入した比較例1の材料は比較的良好な性能を示した
が、本発明の抗凝血材料には若干劣っていた。本発明の
抗凝血材料では、固定化ヘパリンとホスホリルコリン構
造の相乗効果により、非常に優れた性能が発揮されてい
ることがわかる。
との接触初期から長期接触後にいたるまで優れた抗凝血
性能を安定して発揮することができ、血液適合性医用材
料の素材、または血液適合性向上のためのコーティング
剤やブレンド剤として優れた適性を有している。
Claims (5)
- 【請求項1】 抗凝血作用を有する少なくとも1種のム
コ多糖類と、下記化1で示されるホスホリルコリン残基
を分子内に有する化合物との複合体を含むことを特徴と
する抗凝血材料。 【化1】 化1において、 Aは炭素−炭素多重結合を少なくとも1つ有し、ホスホ
リルコリン残基と安定な結合を形成することのできる、
炭素数2〜50の残基を示す。 - 【請求項2】 請求項1記載の複合体が重合された重合
体を成分の1つとすることを特徴とする抗凝血材料。 - 【請求項3】 化1におけるAが下記化2の構造を有す
ることを特徴とする請求項1または2記載の抗凝血材
料。 【化2】 化2においてnは1〜20の整数を、 Rは水素原子もしくは炭素数1〜3のアルキル基をそれ
ぞれ表す。 - 【請求項4】 化1におけるAが下記化3の構造を有す
ることを特徴とする請求項1または2記載の抗凝血材
料。 【化3】 化3において、 R1、R2は少なくともどちらか一方が、少なくとも1つ
の炭素−炭素多重結合を有する脂肪族炭化水素基を表
し、それぞれ同じ、もしくは異なっていてもよい。 - 【請求項5】 抗凝血作用を有するムコ多糖類がヘパリ
ン、もしくはヘパリン金属塩であることを特徴とする請
求項1または2記載の抗凝血材料。
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