JPH10295800A - 抗菌性付与抗血栓性材料 - Google Patents

抗菌性付与抗血栓性材料

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JPH10295800A
JPH10295800A JP9104216A JP10421697A JPH10295800A JP H10295800 A JPH10295800 A JP H10295800A JP 9104216 A JP9104216 A JP 9104216A JP 10421697 A JP10421697 A JP 10421697A JP H10295800 A JPH10295800 A JP H10295800A
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heparin
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政弘 世古
Noriko Kadota
典子 門田
Masakazu Tanaka
昌和 田中
Kana Arimori
奏 有森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡便性、汎用性に加え長期間の抗血栓性と優
れた抗血栓性を発揮することが可能な抗菌性付与抗血栓
性材料を提供する。 【解決手段】 少なくとも1種のムコ多糖類と第4級ホ
スホニウムのイオン性複合体、脂肪族系ポリウレタンを
少なくとも含有して成る抗菌性付与抗血栓性材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ムコ多糖類と第4
級ホスホニウムのイオン性複合体から成る脂溶化ムコ多
糖および脂肪族系ポリウレタンを必須成分として少なく
とも含有して成る抗菌性付与抗血栓性材料に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】加工性、弾性、可撓性に優れた人工材料
は、近年医療用材料として広く利用されるようになって
きているが、人工腎臓、人工肺、補助循環装置、人工血
管等の人工臓器や、注射器、血液バッグ、心臓カテーテ
ル等のディスポーザブル製品として今後ますます利用が
拡大することが予想される。これらの医用材料として
は、充分な機械的強度や耐久性に加えて、生体に対する
安全性、特に血液と接触した場合に血液が凝固しないこ
と、すなわち抗血栓性が要求される。
【0003】従来、医療用材料に抗血栓性を付与する手
法としては、材料表面にヘパリン等のムコ多糖類やウ
ロキナーゼ等の線溶活性因子を固定させたもの、材料
表面を修飾して陰電荷や親水性などを付与したもの、
材料表面を不活性化したものの3通りに大別できる。こ
のうちの方法(以下、表面ヘパリン法と略記する)は
さらに、(1) ポリマーと脂溶化したヘパリンのブレンド
法、(2) 脂溶化したヘパリンでの材料表面被覆法、(3)
材料中のカチオン性基にヘパリンをイオン結合させる方
法、(4) 材料とヘパリンを共有結合させる方法に細分類
される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法のうち、
の方法は、長期的に体液と接触した場合には、材料表
面にタンパクが吸着して生体膜類似表面を形成し、安定
した抗血栓性を得ることが可能である。しかし、材料を
生体内(血液接触部位)に導入した初期段階では、生体
内において種々の凝固因子等が活性化された状態にある
ため、ヘパリン投与などの抗凝血療法を施すことなしに
充分な抗血栓性を得るのは困難である。
【0005】これに対しては、導入初期段階には表面
上のヘパリンやウロキナーゼによって抗血栓性、または
生成した血栓の溶解性能が発揮されるが、長期間の使用
によって一般的に性能が低下する傾向にある。すなわ
ち、(1) 、(2) 、(3) では通常、生理条件下での長期の
使用によってヘパリン類が脱離し易く、生体内に固定し
て用いる医療用材料としては充分な性能が得られにく
い。(4) で得られる材料では、ヘパリンが共有結合され
ているため脱離しにくいという利点を有するが、従来の
結合方法では往々にして、ヘパリン構成成分であるD−
グルコサミンやD−グルクロン酸のコンフォメーション
に変化を与えてしまい、抗凝血効果を低下させてしまう
という欠点がある。
【0006】また(3) 、(4) の方法では、ヘパリンの固
定化に利用できる官能基を含む材料を選択するか、ある
いは新たに導入する必要がある。このため、材料の選択
の幅が狭められたり、官能基の導入によって材料の機械
的強度が低下する可能性がある。また、操作の煩雑化に
よって、医療用材料を得る工程数が増加するという問題
もある。
【0007】このように、材料の抗血栓化の容易さ、適
用できる材料の選択の幅の広さから考えると、(1) ポリ
マーと脂溶化したヘパリンのブレンド法、もしくは(2)
脂溶化したヘパリンでの材料表面被覆法が最も優れた方
法であると言える。しかしながらこの方法の致命的欠点
は既述の通り、生理条件下での長期の使用によってヘパ
リン類が脱離し易いという点である。逆に言えば、この
欠点を克服することによって簡便性、汎用性に富む優れ
た抗血栓化を提供することが可能になる。
【0008】この問題を解決する手段として、特開平2
−270823に開示されている方法がある。この方法
は、天然ムコ多糖類と天然脂質もしくは合成脂質との複
合体を形成させることを特徴としており、ヘパリンと生
体内リン脂質の複合体で材料表面を被覆する技術が好ま
しい例として挙げられている。
【0009】しかしながら、この方法はヘパリン溶出に
伴って同時に溶出されるカチオン性物質(脂溶化剤)が
天然脂質もしくは合成脂質であるため、生体に悪影響を
及ぼしにくいという点においてのみ有用であると言え
る。すなわち、この方法によって、長期間使用時のヘパ
リンの溶出による抗凝血性の低下が解決されたとは言い
難い。
【0010】また、高栄養輸液カテーテル(以下、IV
Hと略記する)など、長期間体内に留置する必要のある
医用デバイスでは、生体−材料界面からの感染が問題で
あった。血液と材料の接触によって生成した血栓に細菌
が繁殖し、これが体内に入り込んで感染を引き起こす。
したがって、このような医用デバイスに使用される材料
には抗血栓性と抗菌性を同時に併せ持つことが要求され
る。抗菌性付与抗血栓性素材が強く望まれていたにもか
かわらず、この分野に応用可能な素材はほとんど報告さ
れていないのが現状である。
【0011】一方、抗菌性材料に関しては種々の技術が
報告されている。抗菌剤として、アンモニウム塩を含有
する抗菌性材料については例えば、特公平4−2530
1、特公平3−64143、ビグアニドを含有する抗菌
性材料に関しては例えば、特公平5−80225、特公
平2−61261、特公平3−10341、アクリジン
化合物を含有する抗菌性材料については例えば、特公平
3−76343などによって開示されている。また、特
開平7−82511、特開平7−53316、特開平4
−266912、特開平5−310820などではホス
ホニウム塩を含有する抗菌性材料について開示されてい
る。さらに、特公平6−55892ではプロテイン銀を
抗菌有効成分として含有する抗菌性材料が開示されてい
る。
【0012】これらの技術では、優れた抗菌性を発揮す
るための検討は行われているものの、抗血栓性に対する
配慮がなされていないため、長期留置用医用デバイス等
に応用可能な抗菌性付与抗血栓性素材として利用するの
は困難である。
【0013】本発明は上記従来技術の欠点を解決し、簡
便性、汎用性に加え長期間の抗血栓性を発揮することが
可能であると同時に、優れた抗菌性をも発揮する抗菌性
付与抗血栓性材料を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に鑑み鋭意研究の結果、ムコ多糖類と第4級ホスホニウ
ムのイオン性複合体を用いることが有用であることを見
出し、本発明に到達した。すなわち本発明は、少なくと
も1種のムコ多糖類と第4級ホスホニウムのイオン性複
合体および脂肪族系ポリウレタンを必須成分として少な
くとも含有して成ることを特徴とする抗菌性付与抗血栓
性材料である。本発明の抗菌性付与抗血栓性材料は、ム
コ多糖類としてヘパリンもしくはヘパリン金属塩が少な
くとも含有されることが好ましく、第4級ホスホニウム
が式[1]の構造であることが好ましい。また上記ムコ
多糖類と第4級ホスホニウムのイオン性複合体の含有量
が脂肪族ポリウレタン100重量部に対して1〜100
重量部であることが好ましい。
【0015】
【化2】
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の抗菌性付与抗血栓性材料
の必須成分である第4級ホスホニウムは、前記式[1]
の構造を有することを特徴としているが、この第4級ホ
スホニウムは1種類だけ使用しても、何種類かを同時に
使用してもよい。第4級ホスホニウムのリン原子に結合
する4つの炭化水素鎖のうち、一つは炭素数1〜25、
好ましくは3〜20、さらに好ましくは6〜20のアル
キル基である。他の3つの炭化水素鎖は、炭素数1〜1
2、好ましくは1〜8のアルキル基、または炭素数6〜
12、好ましくは6〜10のアリール基、炭素数7〜2
0、もしくは7〜12のアラルキル基である。
【0017】本発明における第4級ホスホニウムとして
は具体的に、例えばトリブチルラウリルホスホニウム、
トリブチルミリスチルホスホニウム、トリブチルセチル
ホスホニウム、トリブチルステアリルホスホニウム、ト
リフェニルラウリルホスホニウム、トリフェニルミリス
チルホスホニウム、トリフェニルセチルホスホニウム、
トリフェニルステアリルホスホニウム、ベンジルジメチ
ルラウリルホスホニウム、ベンジルジメチルミリスチル
ホスホニウム、ベンジルジメチルセチルホスホニウム、
ベンジルジメチルステアリルホスホニウムなどが例示さ
れるが、式[1]によって示される構造の化合物であれ
ば、これらに限定されない。
【0018】本発明におけるムコ多糖類としては、例え
ばヘパリン、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、デル
マタン硫酸、ケラタン硫酸およびこれらの金属塩等が挙
げられ、中でもヘパリンもしくはヘパリン金属塩が、特
に抗血栓性に優れており、また報告例が多いことからも
好ましい。
【0019】ムコ多糖類と第4級ホスホニウムとのイオ
ン性複合体(以下、脂溶化ムコ多糖と略記する)を得る
方法は特に限定されないが、例えば、ムコ多糖類の水溶
液もしくは水分散液と、第4級ホスホニウム塩の水溶液
もしくは水分散液を混合し、得られた沈澱を回収、凍結
乾燥する方法などが挙げられる。この際に使用する水に
替えて、弱酸性緩衝液を使用することも可能である。
【0020】上記緩衝液に使用される溶質としては、例
えば2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸、ピペラ
ジン−1,4−ビス(2−エタンスルホン酸)、N−
(2−アセトアミド)−2−アミノエタンスルホン酸、
N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエ
タンスルホン酸、3−(N−モルホリノ)プロパンスル
ホン酸、3−(N−モルホリノ)−2−ヒドロキシプロ
パンスルホン酸、2−[4−(2−ヒドロキシエチル)
−1−ピペラジニル]エタンスルホン酸が好ましく、特
に好ましくは2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸
(以下MESと略記する)、ピペラジン−1,4−ビス
(2−エタンスルホン酸)(以下PIPESと略記す
る)、3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸(以
下MOPSと略記する)が挙げられる。
【0021】本発明は、上記脂溶化ムコ多糖および脂肪
族系ポリウレタンを必須成分として少なくとも含有して
成ることを特徴とする。脂溶化ムコ多糖が脂肪族系ポリ
ウレタンを少なくとも成分の一つとする高分子材料(基
材)に導入されることにより基材表面が不活性化すると
同時に、一部は基材から徐放することよって抗血栓性、
抗菌性が発揮されるものと考えられる。
【0022】本発明の抗菌性付与抗血栓性材料では、脂
肪族系ポリウレタンと脂溶化ムコ多糖の親和性により、
生体成分との接触によっても脂溶化ムコ多糖の徐放が制
御され、長期間の溶出後も非常に優れた抗血栓性を維持
することが可能である。さらに、脂溶化剤として機能す
る第4級ホスホニウムの効果によって、抗血栓性と同時
に抗菌性をも材料に導入することが可能である。
【0023】本発明の抗菌性付与抗血栓性材料は脂溶化
ヘパリンを添加する基材として脂肪族系ポリウレタンが
少なくとも成分の一つであることを特徴とする。基材と
なり得る高分子材料は、例えばポリハロゲン化ビニル、
ポリハロゲン化ビニリデン、ポリウレタン、ポリウレタ
ンウレア、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン等が考えられるが、鋭意研究を行った
結果、詳細な機構は不明であるものの脂肪族系ポリウレ
タンを少なくとも成分の一つとして含むことにより長期
の安定した抗血栓性、抗菌性が発揮されることを見出し
た。
【0024】使用される基材は脂肪族系ポリウレタンが
成分の一つとして含有されていれば、他の高分子材料と
のブレンドであってもよい。脂肪族系ポリウレタン以外
の基材成分としては例えばポリハロゲン化ビニル、ポリ
ハロゲン化ビニリデン、ポリウレタン、ポリウレタンウ
レア、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポ
リエチレン等が例示される。ブレンド系の基材を使用す
る場合の脂肪族系ポリウレタンの含量は好ましくは20
〜100%であり、さらに好ましくは40〜100%で
ある。
【0025】脂溶化ムコ多糖を基材となる高分子材料と
混合する際の添加量は、高分子材料100重量部に対し
て脂溶化ムコ多糖を0.1〜200重量部とするのが好
ましくは、1〜100重量部で添加するのがさらに好ま
しい(以下、重合体100重量部に対して添加剤1重量
部を加えた場合、添加剤添加量は1phr であると表現す
る)。
【0026】本発明の抗菌性付与抗血栓性材料は脂溶化
ムコ多糖の他、無機系抗菌剤が添加されてもよい。無機
系抗菌剤としては、例えば、銀、銅、亜鉛等の金属を有
効成分とする抗菌剤や抗菌性ガラス等が使用できる。銀
を有効成分とする抗菌剤として具体的には、例えば銀ゼ
オライト、銀−リン酸ジルコニウム複合体、銀セラミッ
クスなどを利用することが可能である。また、プロテイ
ン銀やスルファジアジン銀など、金属の有機化合物錯体
も本発明において無機系抗菌剤として使用することが可
能である。これらの無機系抗菌剤のうち、本発明におい
ては銀系抗菌剤もしくは抗菌性ガラスが好ましく用いら
れ、中でも銀ゼオライトがさらに好ましく用いられる。
【0027】本発明において無機系抗菌剤を添加した場
合には、脂溶化剤として機能する第4級ホスホニウムと
の相乗効果によって、より優れた抗菌性および広い抗菌
性スペクトルを材料に導入することができる。
【0028】本発明において、無機系抗菌剤を基材とな
る高分子材料に導入する場合の添加量は、基材高分子材
料100重量部に対して好ましくは0.1〜50phr で
あり、さらに好ましくは1〜30phr 程度の量で添加す
るのが推奨される。また、脂溶化ムコ多糖と無機抗菌剤
の添加量比は50:1〜1:4が好ましく、25:1〜
1:1がさらに好ましい。
【0029】本発明の抗菌性付与抗血栓性材料はさら
に、他の構造体に導入することも可能である。構造体の
素材としては特に限定されるものではなく、例えばポリ
エーテルウレタン、ポリウレタン、ポリウレタンウレ
ア、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステ
ル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート
等、従来より使用されている材質、また将来使用される
であろう材質が広く利用できる。また、既存および新規
の材質からなる血液透析膜、血漿分離膜、吸着材等の血
液処理材に抗血栓性を付与する目的で導入することも可
能である。
【0030】構造体への導入方法も特に限定されない
が、通常のブレンド法、コーティング法等が適用可能で
ある。コーティング方法についても、塗布法、スプレー
法、ディップ法等、特に制限なく適用できる。これらの
方法のうち、ムコ多糖類に熱履歴を与えることのない条
件で行なうことが好ましい。
【0031】本発明の抗菌性付与抗血栓性材料は生体成
分との接触初期段階ではもちろん、接触が長期にわたっ
た後も良好な抗血栓性が維持できる。また、第4級ホス
ホニウムの効果によって抗血栓性と同時に優れた抗菌性
をも導入することができる。
【0032】本発明の抗菌性付与抗血栓性材料は各種の
医療用具あるいは機器類に使用される素材の抗血栓化に
広く適用できる。具体的には、血液透析膜や血漿分離膜
およびこれらのコーティング剤、血液中老廃物吸着材の
コーティング剤に適用できる。また、人工肺用の膜素材
(血液と酸素の隔壁)や人工心肺におけるシート肺のシ
ート材料、大動脈バルーン、血液バッグ、カテーテル、
カニューレ、シャント、血液回路等広範な分野に用いら
れ得る。本発明の抗菌性付与抗血栓性材料が抗菌性を同
時に有する特長を利用し、従来生体−材料界面からの感
染が問題であったIVHなどに適用することも特に好ま
しい。
【0033】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明す
る。なお、実施例により本発明が特に制限されるもので
はない。
【0034】〈実施例1〉ヘパリンナトリウム塩10.
00gをイオン交換水に溶解させ、全量で100mlとし
た。塩化トリ−n−ブチルラウリルホスホニウム(以
下、TBLP・Clと略記する)16.76gをイオン
交換水に溶解させ、全量で168mlとした。双方の溶液
を氷冷下で混合し、そのまま4℃で15時間静置して懸
濁液を得た。この懸濁液を3300rpm で遠心沈降させ
て沈殿を回収し、さらに蒸留水を加え懸濁させた後遠心
分離によって沈殿を洗浄する操作を3回繰り返し、その
後沈殿を乾燥させてTBLP・Clとヘパリンの複合体
(以下TBLP−Hepと略記する)を得た。このTB
LP−Hepはベンゼン、DMF、THF、クロロホル
ム等の有機溶媒に可溶であった。
【0035】市販脂肪族系ポリウレタン(Tecoflex(商
品名)EG80A 、以下Tecoと略記する)をTHFに溶
解して5%溶液とした。このTeco溶液1000gに
対し、上記で得たTBLP−Hep15.00gを加え
て、一様な溶液とした。このTBLP−Hep/Tec
oブレンド溶液20gを水平に保った12cm×12cmの
ガラス板上に均一に載せ、40℃で8時間窒素気流下で
乾燥後、40℃で減圧乾燥を15時間行い、厚さ約60
μmのフィルムを得た(以下このTBLP−Hep/T
ecoブレンド材料を材料A、材料Aから得たフィルム
をフィルムAと略記する)。フィルムAには、TBLP
−Hepが30phr 添加されていることになる。
【0036】上記で得たフィルムA上での血漿相対凝固
時間について以下の方法で評価を行った。フィルムAを
直径約3cmの円形に切り抜き、直径10cmの時計皿の中
央にはりつけた。このフィルム上にウサギ(日本白色
種)のクエン酸加血漿200μlを取り、0.025mo
l /lの塩化カルシウム水溶液200μlを加え、時計
皿を37℃の恒温槽に浮かせながら液が混和するように
穏やかに振盪した。塩化カルシウム水溶液を添加した時
点から血漿が凝固(血漿が動かなくなる時点)までの経
過時間を測定し、同様の操作をガラス上で行った場合の
血漿凝固に要した時間で割り、相対凝固時間として表し
た。ただし、ガラス板上での凝固時間の12倍を超えて
も血漿が凝固しない場合には評価を中断し、相対凝固時
間は>12と表した。結果は表1に示した。
【0037】材料A溶液をTHFで希釈して2%とし、
この溶液に40〜60メッシュのガラスビーズを30分
浸漬した後ガラスフィルターで濾過し、窒素気流下40
℃で8時間、40℃で減圧乾燥を15時間行ってガラス
ビーズ表面に材料Aをコートした。正常ヒト血清のPB
S(-) 2倍希釈液1mlにこのコーティングビーズ100
mgを浸漬し、穏やかに振盪しながら37℃で30分間イ
ンキュベートした。この液をサンプルとしてMayer
法(Mayer,M.M.,”Complemnt andComplementfixatio
n”Experimental Immunochemistry 2nd Ed.;p133〜2
40 ,C.C.ThomasPublisher,1961)により溶血補体価
(CH50)を測定した。結果は、ビーズを加えない上
記希釈血清1mlにおける補体価を100%とし、百分率
によって表1に示した。
【0038】フィルムAの抗菌性を以下の方法で評価し
た。なお、一連の操作は全て無菌的に行った。ブロース
液(滅菌生理食塩水で50倍希釈)により、約1×10
7 個/mlの濃度とした緑膿菌液(以下この菌液を菌原液
と呼ぶ)を調製した。この菌原液の濃度は、次のように
測定した。菌原液を104 倍に希釈した後100μlを
普通寒天板にまき、24時間後に形成された緑膿菌のコ
ロニー数を計測した。このコロニー数をN個とすると、
菌原液の濃度Cは C=104 ×N/0.1=105 ×N[個/ml] と示される。
【0039】この菌原液100μlをブロース液(滅菌
生理食塩液で40倍希釈)で希釈して全量で40mlに調
製した(以下この液を浸漬原液と呼ぶ)。浸漬原液に、
あらかじめ5cm×5cmに裁断してEOG滅菌したフィル
ムA上を浸漬し、37℃で24時間培養した。培養後、
浸漬原液を滅菌生理食塩水で10倍系列で104 倍まで
希釈した(以下10n 倍希釈液と略記する)。それぞれ
の希釈液100μlを普通寒天培地上にき、24時間後
普通寒天板上に形成された緑膿菌のコロニー数が30な
いし300個のプレートについて計測した。計測して得
られたコロニー数をNn 個とすると、25cm2 のフィル
ムAとの接触後の菌数Na は次の式で与えられる。 Na =40×10n ×Nn /0.1
【0040】フィルムAと接触する前の菌原液の濃度は
前記Cの通りであり、使用した原液量は100μlであ
るから、フィルムA接触前の菌数Nb は次式で示され
る。 Nb =104 ×N
【0041】浸漬原液40ml中での25cm2 の大きさの
フィルムとの接触によるNb →Naの個数変化を表1に
示した。接触によって菌数が減少するということはフィ
ルムの抗菌性が発揮されていることを示す。
【0042】材料AのTHF4%溶液を調製し、これに
既存の人工肺用ポリプロピレン製多孔質ホローファイバ
ーを浸漬して引き揚げ、40℃で12時間乾燥すること
によってホローファイバーへのコーティングを行った。
このホローファイバーを使用しin vivo で抗血栓性を評
価した。実験方法は次の通りである。
【0043】ペントバルビタール麻酔下でウサギ(日本
白色種、♂、2.5〜3.0kg)の大腿静脈を剥離し
て、末梢側を糸で結紮し、糸から2〜3cmのところを血
管鉗子でクランプした。結紮部分の中枢側を眼下剪刀で
血管径の1/4〜1/3切り、そこから試料であるホロ
ーファイバーを10cm、中枢側に向かって挿入した。挿
入位置から1cmほどのところで、血管外に出ているホロ
ーファイバーの端部を縫いつけ、ホローファイバーが流
されるのを防止した。切開部分を縫合し、抗生物質を投
与して、以後試料を取り出すまで2週間にわたって飼育
した。
【0044】2週間後、ヘパリン加ペントバルビタール
で麻酔下、正中切開を施し、腹部大動脈より適当なチュ
ーブを用いて脱血してウサギを犠死させた後、ホローフ
ァイバーを挿入した部分の血管を切断した。血管を切開
してホローファイバーと血管内部を写真に撮るととも
に、目視で観察し5段階評価を行った。結果は表1に示
した。
【0045】フィルムAをクエン酸加牛血漿に浸漬し、
37℃の振盪恒温槽で2週間にわたって溶出を行った。
クエン酸加牛血漿は一日おきに交換した。以下、溶出後
のフィルムをフィルムA’と呼ぶ。フィルムAと同様の
方法でフィルムA’での血漿相対凝固時間、抗菌性につ
いて評価を行った。結果は表1に示した。
【0046】
【表1】
【0047】表1におけるin vivo 抗血栓性の5段階評
価とは次の通りである。 a:血小板凝集、血栓生成、フィブリン生成いずれも観
察されないb:フィブリン生成または血小板凝集は見ら
れるが血栓生成は観察されない c:フィブリン生成または血小板凝集が見られ血栓生成
がわずかに観察される d:フィブリン生成または血小板凝集が見られ血栓生成
がかなり観察される e:フィブリン生成または血小板凝集が見られ大量の血
栓生成が観察される
【0048】〈実施例2〉ヘパリンナトリウム塩10.
00gをイオン交換水に溶解させ、全量で100mlとし
た。塩化トリ−n−ブチルセチルホスホニウム(以下、
TBCP・Clと略記する)19.07gをイオン交換
水に溶解させ、全量で191mlとした。双方の溶液を氷
冷下で混合し、そのまま4℃で15時間静置して懸濁液
を得た。この懸濁液を3300rpm で遠心沈降させて沈
殿を回収し、さらに蒸留水を加え懸濁させた後遠心分離
によって沈殿を洗浄する操作を3回繰り返し、その後沈
殿を乾燥させてTBCP・Clとヘパリンの複合体(以
下、TBCP−Hepと略記する)を得た。このTBC
P−Hepはベンゼン、DMF、THF、クロロホルム
等の有機溶媒に可溶であった。
【0049】脂溶化ヘパリンをTBLP−HepからT
BCP−Hepに変えた以外は実施例1と同様の方法
で、TBCP−Hep/Tecoブレンド材料B、およ
び材料Bから成るフィルムBを得た。この材料Bおよび
フィルムBを用いて、実施例1と同様の方法で血漿相対
凝固時間、補体価、抗菌性、in vivo 抗血栓性を測定し
た。また、実施例1と同様の方法でフィルムBの溶出試
験を実施し、得られた溶出フィルムB’の血漿相対凝固
時間、抗菌性についても測定した。結果は表1に示し
た。
【0050】〈比較例1〉実施例1で使用した脂肪族系
ポリウレタンTecoを市販芳香族系ポリウレタン(Pe
llethane(商品名)2363-80AE ;以下、Pellと略記
する)に変えた以外は実施例1と同様の方法で、TBL
P−Hep/Pellブレンド材料C、および材料Cか
ら成るフィルムCを得た。この材料CおよびフィルムC
を用いて、実施例1と同様の方法で血漿相対凝固時間、
補体価、抗菌性、in vivo 抗血栓性を測定した。また、
実施例1と同様の方法でフィルムCの溶出試験を実施
し、得られた溶出フィルムC’の血漿相対凝固時間、抗
菌性についても測定した。結果は表1に示した。
【0051】〈比較例2〉実施例1で使用した脂肪族系
ポリウレタンTecoを市販ポリ塩化ビニル(ジオクチ
ルフタレートを50phr含有、以下、PVCと略記す
る)に変えた以外は実施例1と同様の方法で、TBLP
−Hep/PVCブレンド材料C、および材料Dから成
るフィルムDを得た。この材料DおよびフィルムDを用
いて、実施例1と同様の方法で血漿相対凝固時間、補体
価、抗菌性、in vivo 抗血栓性を測定した。また、実施
例1と同様の方法でフィルムDの溶出試験を実施し、得
られた溶出フィルムD’の血漿相対凝固時間、抗菌性に
ついても測定した。結果は表1に示した。
【0052】〈比較例3〉実施例1で得たTBLP−H
ep100mgにベンゼンを加えて全量で100gとし、
TBLP−Hep/ベンゼン溶液を得た。12cm×12
cmのTecoフィルム上にこの溶液3.00gを均一に
載せ、40℃で8時間窒素気流下で乾燥後、40℃で減
圧乾燥を15時間行い、厚さ約60μmのフィルムを得
た(以下、このTBLP−HepによるTecoコーテ
ィングフィルムをフィルムEと略記する)。
【0053】このTBLP−Hep/ベンゼン溶液でコ
ーティングを行って補体価とin vivo 抗血栓性を、フィ
ルムEを用いて血漿相対凝固時間と抗菌性を実施例1と
同様の方法で測定した。また、実施例1と同様の方法で
フィルムEの溶出試験を実施し、得られた溶出フィルム
E’の血漿相対凝固時間および抗菌性についても測定し
た。結果は表1に示した。
【0054】〈比較例4〉実施例2で得たTBCP−H
ep100mgにベンゼンを加えて全量で100gとし、
TBCP−Hep/ベンゼン溶液を得た。12cm×12
cmのTecoフィルム上にこの溶液3.00gを均一に
載せ、40℃で8時間窒素気流下で乾燥後、40℃で減
圧乾燥を15時間行い、厚さ約60μmのフィルムを得
た(以下、このTBCP−HepによるTecoコーテ
ィングフィルムををフィルムDと略記する)。
【0055】このTBCP−Hep/ベンゼン溶液でコ
ーティングを行って補体価とin vivo 抗血栓性を、フィ
ルムFを用いて血漿相対凝固時間と抗菌性を実施例1と
同様の方法で測定した。また、実施例1と同様の方法で
フィルムFの溶出試験を実施し、得られた溶出フィルム
F’の血漿相対凝固時間および抗菌性についても測定し
た。結果は表1に示した。
【0056】〈比較例5〉脂溶化ヘパリンを導入してい
ないTecoフィルム(フィルムG)を用いて血漿相対
凝固時間、抗菌性を測定した。また、実施例1と同様の
方法でフィルムGの溶出試験を実施し、得られた溶出フ
ィルムG’の血漿相対凝固時間、抗菌性についても測定
した。結果は表1に示した。
【0057】表1に示した結果からわかるように、本発
明の抗菌性付与抗血栓性材料は優れた抗血栓性、抗菌性
を示しており、溶出後も性能が維持されている。基材と
なる高分子材料として芳香族系ポリウレタンやポリ塩化
ビニルを使用した比較例1、2ではやや性能が劣ってい
る。脂肪族系ポリウレタンと脂溶化ムコ多糖の相互作用
が性能の維持に特に好ましいことがわかる。
【0058】また、高分子材料を含有せずに、フィルム
表面に脂溶化ムコ多糖をコーティングした比較例3、4
では、溶出前の性能は比較的良好であるものの、血漿溶
出による性能の低下が大きいことがわかる。高分子材料
を含有しない状態では脂溶化ムコ多糖は血漿による溶出
で剥離しやすく、性能の低下を招いていると考えられ
る。
【0059】
【発明の効果】本発明の抗菌性付与抗血栓性材料は、優
れた抗血栓性、抗菌性を有しており、その性能は材料調
製直後のみならず長期間の溶出操作後も維持される。ま
た、本発明の抗菌性付与抗血栓性材料はコーティングな
どの方法によって導入することで既存の構造体に簡便に
抗血栓性、抗菌性を付与することができ、医療用材料の
抗血栓化、抗菌化を行う材料として優れた適性を有して
いる。
フロントページの続き (72)発明者 田中 昌和 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 有森 奏 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(a)および(b)を必須成分とし
    て少なくとも含有して成ることを特徴とする抗菌性付与
    抗血栓性材料。 (a)少なくとも1種のムコ多糖類と、第4級ホスホニ
    ウムのイオン性複合体から成る脂溶化ムコ多糖 (b)脂肪族系ポリウレタン
  2. 【請求項2】 ムコ多糖類としてヘパリンもしくはヘパ
    リン金属塩が少なくとも含有される請求項1記載の抗菌
    性付与抗血栓性材料。
  3. 【請求項3】 第4級ホスホニウムが下記式[1]の構
    造である、請求項1または2に記載の抗菌性付与抗血栓
    性材料。 【化1】 式[1]において、R1 、R2 、R3 は炭素数1〜12
    のアルキル基、または炭素数6〜12のアリール基、ま
    たは炭素数7〜20のアラルキル基、R4 は炭素数1〜
    25のアルキル基で、それぞれ同じでも異なっていても
    よい。
  4. 【請求項4】 脂肪族系ポリウレタン100重量部に対
    して、脂溶化ムコ多糖が1〜100重量部含有されてい
    る、請求項1〜3のいずれかに記載の抗菌性付与抗血栓
    性材料。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1057492A1 (en) * 1997-12-05 2000-12-06 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha Blood-compatible composition and medical device using same
JP2001000535A (ja) * 1999-06-21 2001-01-09 Toyobo Co Ltd 抗菌性抗血栓性材料のコーティング方法
US6967003B2 (en) * 2001-09-28 2005-11-22 Dainippon Ink And Chemicals, Inc. Artificial lung of membrane type

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JP2001000535A (ja) * 1999-06-21 2001-01-09 Toyobo Co Ltd 抗菌性抗血栓性材料のコーティング方法
US6967003B2 (en) * 2001-09-28 2005-11-22 Dainippon Ink And Chemicals, Inc. Artificial lung of membrane type

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