JPH09119139A - 地中梁型枠兼用プレキャスト部材及びこれを用いた地中梁の構築方法 - Google Patents
地中梁型枠兼用プレキャスト部材及びこれを用いた地中梁の構築方法Info
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- JPH09119139A JPH09119139A JP27895095A JP27895095A JPH09119139A JP H09119139 A JPH09119139 A JP H09119139A JP 27895095 A JP27895095 A JP 27895095A JP 27895095 A JP27895095 A JP 27895095A JP H09119139 A JPH09119139 A JP H09119139A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 建物の地中梁を構築する際に、型枠の建込み
作業と配筋作業とを同時に行うことによって、地中梁の
構築作業の省力化、合理化を図ることができ、併せて型
枠の脱型作業を省略することのできる地中梁型枠兼用プ
レキャスト部材及びこれを用いた地中梁の構築方法を提
供することを目的とする。 【解決手段】 地中梁型枠兼用プレキャスト部材10
は、一対のコンクリートパネル体11,12と、両端部
がコンクリートパネル体11,12内からコンクリート
打設空間S内に突出され、これらの突出端部に、連結用
鉄筋15及び16のフック15a、16aが重ねられる
フック14a,14bを有する一対の埋込鉄筋14,1
4とから構成されるものである。
作業と配筋作業とを同時に行うことによって、地中梁の
構築作業の省力化、合理化を図ることができ、併せて型
枠の脱型作業を省略することのできる地中梁型枠兼用プ
レキャスト部材及びこれを用いた地中梁の構築方法を提
供することを目的とする。 【解決手段】 地中梁型枠兼用プレキャスト部材10
は、一対のコンクリートパネル体11,12と、両端部
がコンクリートパネル体11,12内からコンクリート
打設空間S内に突出され、これらの突出端部に、連結用
鉄筋15及び16のフック15a、16aが重ねられる
フック14a,14bを有する一対の埋込鉄筋14,1
4とから構成されるものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物の地中梁を構
築するために建込まれる地中梁型枠兼用プレキャスト部
材、及びこれを用いた地中梁の構築方法に関する。
築するために建込まれる地中梁型枠兼用プレキャスト部
材、及びこれを用いた地中梁の構築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、建物の基礎間に設けられる地中梁
を構築する工法として、例えばこの地中梁の構築予定箇
所に型枠を建込み、これの内部に鉄筋を配筋するととも
にコンクリートを打設するものがある。
を構築する工法として、例えばこの地中梁の構築予定箇
所に型枠を建込み、これの内部に鉄筋を配筋するととも
にコンクリートを打設するものがある。
【0003】詳しくは、例えば、独立基礎等の柱脚間の
床版上面に基礎梁下筋や基礎梁上筋、スターラップ等を
重ね継手によって接続しつつ配筋し、次いで、これの両
側部に型枠を設置しこれの内部にコンクリートを打設す
る。そして、このコンクリートが硬化した後には型枠を
脱型しこれを撤去する。
床版上面に基礎梁下筋や基礎梁上筋、スターラップ等を
重ね継手によって接続しつつ配筋し、次いで、これの両
側部に型枠を設置しこれの内部にコンクリートを打設す
る。そして、このコンクリートが硬化した後には型枠を
脱型しこれを撤去する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記工
法では、型枠を建込む作業と鉄筋を配筋する作業とを別
々に行うものであるため、鉄筋の配筋作業が終了するの
を待った上で、型枠の建込み作業を行わなければなら
ず、工期が遅延するという問題があった。しかも、この
工法では、打設したコンクリートが硬化した後には、型
枠を脱型及び撤去するものであるため、この脱型作業が
煩雑であるとともに、型枠の廃材が生じその処理が必要
であった。
法では、型枠を建込む作業と鉄筋を配筋する作業とを別
々に行うものであるため、鉄筋の配筋作業が終了するの
を待った上で、型枠の建込み作業を行わなければなら
ず、工期が遅延するという問題があった。しかも、この
工法では、打設したコンクリートが硬化した後には、型
枠を脱型及び撤去するものであるため、この脱型作業が
煩雑であるとともに、型枠の廃材が生じその処理が必要
であった。
【0005】また、地中梁にあっては、梁せいが高いた
めその配筋量が比較的多く、その配筋作業が煩雑となり
やすく、これの配筋構造を合理的にしてその配筋作業を
簡略化する技術の開発が望まれていた。
めその配筋量が比較的多く、その配筋作業が煩雑となり
やすく、これの配筋構造を合理的にしてその配筋作業を
簡略化する技術の開発が望まれていた。
【0006】この発明は、かかる課題を解決すべくなさ
れたもので、建物の地中梁を構築する際に、型枠の建込
み作業と配筋作業とを同時に行うことによって、地中梁
の構築作業の省力化、合理化を図ることができ、併せて
型枠の脱型作業を省略することのできる地中梁型枠兼用
プレキャスト部材及びこれを用いた地中梁の構築方法を
提供することを目的とする。
れたもので、建物の地中梁を構築する際に、型枠の建込
み作業と配筋作業とを同時に行うことによって、地中梁
の構築作業の省力化、合理化を図ることができ、併せて
型枠の脱型作業を省略することのできる地中梁型枠兼用
プレキャスト部材及びこれを用いた地中梁の構築方法を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の地中梁型枠兼用プレキャスト部材は、コンクリ
ート打設空間を挟むように対向して配置される一対のコ
ンクリートパネル体と、両端部がコンクリートパネル体
内から前記コンクリート打設空間内に突出され、この突
出端部に連結用鉄筋端部のフックが重ねられるフックを
有する一対の埋込鉄筋とから構成されるものである(請
求項1)。
本発明の地中梁型枠兼用プレキャスト部材は、コンクリ
ート打設空間を挟むように対向して配置される一対のコ
ンクリートパネル体と、両端部がコンクリートパネル体
内から前記コンクリート打設空間内に突出され、この突
出端部に連結用鉄筋端部のフックが重ねられるフックを
有する一対の埋込鉄筋とから構成されるものである(請
求項1)。
【0008】一方、本発明の地中梁の構築方法は、請求
項1記載の地中梁型枠兼用プレキャスト部材を用いた地
中梁の構築方法であって、前記埋込鉄筋のフックと前記
連結用鉄筋のフックとが相互に重なり合い且つこれら埋
込鉄筋及び連結用鉄筋が環状に配置されるように、前記
地中梁型枠兼用プレキャスト部材を建込んで前記コンク
リートパネル体間にコンクリート打設空間を形成し、こ
れにコンクリートを打設するものである(請求項2)。
項1記載の地中梁型枠兼用プレキャスト部材を用いた地
中梁の構築方法であって、前記埋込鉄筋のフックと前記
連結用鉄筋のフックとが相互に重なり合い且つこれら埋
込鉄筋及び連結用鉄筋が環状に配置されるように、前記
地中梁型枠兼用プレキャスト部材を建込んで前記コンク
リートパネル体間にコンクリート打設空間を形成し、こ
れにコンクリートを打設するものである(請求項2)。
【0009】そして、上記構成を有する請求項1記載の
発明に係る地中梁型枠兼用プレキャスト部材によれば、
一対のコンクリートパネル体に連結用鉄筋端部のフック
が重ねられるフックを有する一対の埋込鉄筋を配設した
ので、コンクリート打設空間内にコンクリートを打設し
た際には、各鉄筋のフックによって、埋込鉄筋と連結用
鉄筋との継手部と、これの周囲のコンクリートとの一体
化を図ることができ、継手部の強度を増強することがで
きる。また、一対のコンクリートパネル体は、地中梁の
両側面を形成することとなるため、コンクリートが硬化
した後にこれを脱型、撤去する必要がなく、作業の省力
化を図ることができるとともに、廃材の発生を削減する
ことができる。
発明に係る地中梁型枠兼用プレキャスト部材によれば、
一対のコンクリートパネル体に連結用鉄筋端部のフック
が重ねられるフックを有する一対の埋込鉄筋を配設した
ので、コンクリート打設空間内にコンクリートを打設し
た際には、各鉄筋のフックによって、埋込鉄筋と連結用
鉄筋との継手部と、これの周囲のコンクリートとの一体
化を図ることができ、継手部の強度を増強することがで
きる。また、一対のコンクリートパネル体は、地中梁の
両側面を形成することとなるため、コンクリートが硬化
した後にこれを脱型、撤去する必要がなく、作業の省力
化を図ることができるとともに、廃材の発生を削減する
ことができる。
【0010】一方、請求項2記載の発明に係る地中梁の
構築方法によれば、一対のコンクリートパネル体を建込
むことによって、コンクリートを打設するための地中梁
型枠を建込む作業と埋込鉄筋の配筋作業とを併行して行
うことができ、地中梁の構築作業の合理化を図ることが
でき、工期を短縮することができる。このとき、埋込鉄
筋及び連結用鉄筋の各端部のフックを重ね合わせるため
これらの継手部の強度の増強を図ることができる。ま
た、埋込鉄筋間に連結用鉄筋を掛け渡しこれらを環状に
配置するため、配筋作業の際、連結用鉄筋を掛け渡す前
であれば、コンクリート打設空間の上部を開放した状態
で下部の鉄筋から上部の鉄筋の順に鉄筋を組み付けるこ
とができその作業が容易となる。
構築方法によれば、一対のコンクリートパネル体を建込
むことによって、コンクリートを打設するための地中梁
型枠を建込む作業と埋込鉄筋の配筋作業とを併行して行
うことができ、地中梁の構築作業の合理化を図ることが
でき、工期を短縮することができる。このとき、埋込鉄
筋及び連結用鉄筋の各端部のフックを重ね合わせるため
これらの継手部の強度の増強を図ることができる。ま
た、埋込鉄筋間に連結用鉄筋を掛け渡しこれらを環状に
配置するため、配筋作業の際、連結用鉄筋を掛け渡す前
であれば、コンクリート打設空間の上部を開放した状態
で下部の鉄筋から上部の鉄筋の順に鉄筋を組み付けるこ
とができその作業が容易となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面を参照して詳細に説明する。図1はこの第一実施
形態にかかる地中梁型枠兼用プレキャスト部材10を示
すものである。
付図面を参照して詳細に説明する。図1はこの第一実施
形態にかかる地中梁型枠兼用プレキャスト部材10を示
すものである。
【0012】地中梁型枠兼用プレキャスト部材10は、
本実施形態では、建物の地中梁を構築するために用いら
れるもので、建物の基礎の柱脚間において、捨てコンク
リート1上にコンクリート打設用の地中梁型枠として建
込まれるものである。特に、本実施形態に係る地中梁型
枠兼用プレキャスト部材10は、当該地中梁の上部に構
築されるスラブ2が薄く、これの下部に耐圧版が配設さ
れない場合に好ましいものである。
本実施形態では、建物の地中梁を構築するために用いら
れるもので、建物の基礎の柱脚間において、捨てコンク
リート1上にコンクリート打設用の地中梁型枠として建
込まれるものである。特に、本実施形態に係る地中梁型
枠兼用プレキャスト部材10は、当該地中梁の上部に構
築されるスラブ2が薄く、これの下部に耐圧版が配設さ
れない場合に好ましいものである。
【0013】そして、図1において、この地中梁型枠兼
用プレキャスト部材10は、一対のコンクリートパネル
体11,12と、これら各コンクリートパネル体11,
12の内部から外方に向けて配設されるスターラップ1
3とから概略構成されている。
用プレキャスト部材10は、一対のコンクリートパネル
体11,12と、これら各コンクリートパネル体11,
12の内部から外方に向けて配設されるスターラップ1
3とから概略構成されている。
【0014】前記一対のコンクリートパネル体11,1
2は、同図に示すように、コンクリート打設空間Sを挟
むように対向して建込まれるコンクリート製の板状の部
材であり、地中梁が構築された際には、その左右の両側
面を形成するものである。
2は、同図に示すように、コンクリート打設空間Sを挟
むように対向して建込まれるコンクリート製の板状の部
材であり、地中梁が構築された際には、その左右の両側
面を形成するものである。
【0015】このコンクリートパネル体11、12は、
本実施形態では、これの内側面の上部及び下部に切欠部
11a,12a,11c,12cが形成されその断面形
状が略凸字形をなしている。したがって、これらコンク
リートパネル体11、12を対向させて建込んだ際に
は、コンクリート打設空間Sはその上部及び下部が拡幅
された形状となる。
本実施形態では、これの内側面の上部及び下部に切欠部
11a,12a,11c,12cが形成されその断面形
状が略凸字形をなしている。したがって、これらコンク
リートパネル体11、12を対向させて建込んだ際に
は、コンクリート打設空間Sはその上部及び下部が拡幅
された形状となる。
【0016】また、前記スターラップ13は、コンクリ
ートパネル体11,12の内部からコンクリート打設空
間Sに配筋される環状をなすもので、本実施形態では、
その両端部がコンクリートパネル体11,12内からコ
ンクリート打設空間S内に突出され、これらの突出した
両端部にフック14a,14bを有する一対の埋込鉄筋
14,14と、この一対の埋込鉄筋14,14の前記フ
ック14a,14b間に掛け渡される上部連結用鉄筋1
5及び下部連結用鉄筋16とから構成される。
ートパネル体11,12の内部からコンクリート打設空
間Sに配筋される環状をなすもので、本実施形態では、
その両端部がコンクリートパネル体11,12内からコ
ンクリート打設空間S内に突出され、これらの突出した
両端部にフック14a,14bを有する一対の埋込鉄筋
14,14と、この一対の埋込鉄筋14,14の前記フ
ック14a,14b間に掛け渡される上部連結用鉄筋1
5及び下部連結用鉄筋16とから構成される。
【0017】前記埋込鉄筋14,14は、コンクリート
パネル体11,12の内部に、これの高さ方向に沿っ
て、且つ前記切欠部11a,12a,11c,12cの
内側面近くに配設されている。また、この埋込鉄筋1
4,14の両端部に形成されたフック14a,14b
は、前記切欠部11a,12a,11c,12cの内側
面からコンクリート打設空間Sに向けて突出されてい
る。
パネル体11,12の内部に、これの高さ方向に沿っ
て、且つ前記切欠部11a,12a,11c,12cの
内側面近くに配設されている。また、この埋込鉄筋1
4,14の両端部に形成されたフック14a,14b
は、前記切欠部11a,12a,11c,12cの内側
面からコンクリート打設空間Sに向けて突出されてい
る。
【0018】一方、連結用鉄筋15,16は、本実施形
態では折り曲げられて略U字形をなす鉄筋であり、これ
の両端部にもフック15a,16aが形成されている。
なお、この連結用鉄筋15、16の水平部15b,16
bの長さは、対向して建込まれたコンクリートパネル体
11,12の切欠部11a,12a,11c,12cの
内側面間の距離に略等しく設定されている。
態では折り曲げられて略U字形をなす鉄筋であり、これ
の両端部にもフック15a,16aが形成されている。
なお、この連結用鉄筋15、16の水平部15b,16
bの長さは、対向して建込まれたコンクリートパネル体
11,12の切欠部11a,12a,11c,12cの
内側面間の距離に略等しく設定されている。
【0019】よって、連結用鉄筋15、16をフック1
4a、14b間に掛け渡した際には、コンクリート打設
空間Sの切欠部11a,12a,11c,12cに連結
用鉄筋15,16の両端部が収まることなり、これら垂
直端部15c,16cの各フック15a,16aは、切
欠部11a,12a,11c,12c内で埋込鉄筋1
4,14のフック14a,14bと重ね継手部を構成す
る。
4a、14b間に掛け渡した際には、コンクリート打設
空間Sの切欠部11a,12a,11c,12cに連結
用鉄筋15,16の両端部が収まることなり、これら垂
直端部15c,16cの各フック15a,16aは、切
欠部11a,12a,11c,12c内で埋込鉄筋1
4,14のフック14a,14bと重ね継手部を構成す
る。
【0020】上記構成を有する地中梁型枠兼用プレキャ
スト部材10によれば、一対の埋込鉄筋14,14の垂
直端部には各々フック14a,14bを設け、これらフ
ック14a,14bは上下の連結用鉄筋15,16のフ
ック15a、16aと重ね継手部を構成するため、コン
クリート打設空間S内にコンクリートを打設した際に
は、この重ね継手部とこれらの周囲のコンクリートとの
一体化を図ることができる。
スト部材10によれば、一対の埋込鉄筋14,14の垂
直端部には各々フック14a,14bを設け、これらフ
ック14a,14bは上下の連結用鉄筋15,16のフ
ック15a、16aと重ね継手部を構成するため、コン
クリート打設空間S内にコンクリートを打設した際に
は、この重ね継手部とこれらの周囲のコンクリートとの
一体化を図ることができる。
【0021】また、一対のコンクリートパネル体11,
12に、これの内部からコンクリート打設空間S内にス
ターラップ13の一部を構成する埋込鉄筋14、14を
配設したので、これを建込んだ際には既に打設空間S内
にスターラップ13の一部が既に配設されていることと
なりその後の配筋作業やコンクリート打設作業を迅速に
行うことができる。
12に、これの内部からコンクリート打設空間S内にス
ターラップ13の一部を構成する埋込鉄筋14、14を
配設したので、これを建込んだ際には既に打設空間S内
にスターラップ13の一部が既に配設されていることと
なりその後の配筋作業やコンクリート打設作業を迅速に
行うことができる。
【0022】さらに、一対のコンクリートパネル体1
1,12は、地中梁の対向する両側面を形成することと
なるため、コンクリートが硬化した後にこれを脱型、撤
去する必要がなく作業の省力化を図ることができるとと
もに、廃材の発生を削減することができる。
1,12は、地中梁の対向する両側面を形成することと
なるため、コンクリートが硬化した後にこれを脱型、撤
去する必要がなく作業の省力化を図ることができるとと
もに、廃材の発生を削減することができる。
【0023】併せて、本実施形態では、コンクリートパ
ネル体11,12の上下端部に切欠部11a,12a,
11c,12cを設け、ここにおいて埋込鉄筋14と連
結用鉄筋15,16とが重ね継手を構成するようにした
ため、埋込鉄筋14と連結用鉄筋15,16とを強固に
定着することができる。
ネル体11,12の上下端部に切欠部11a,12a,
11c,12cを設け、ここにおいて埋込鉄筋14と連
結用鉄筋15,16とが重ね継手を構成するようにした
ため、埋込鉄筋14と連結用鉄筋15,16とを強固に
定着することができる。
【0024】次に、上記地中梁型枠兼用プレキャスト部
材10を用いて地中梁を構築する場合の作業手順を以下
に説明する。本実施形態では、図1に示すように、コン
クリートパネル体11,12の建込みと併せて、上下の
連結用鉄筋15,16、及び梁下筋17や梁上筋18の
配筋作業を行う。
材10を用いて地中梁を構築する場合の作業手順を以下
に説明する。本実施形態では、図1に示すように、コン
クリートパネル体11,12の建込みと併せて、上下の
連結用鉄筋15,16、及び梁下筋17や梁上筋18の
配筋作業を行う。
【0025】例えば、先ず下部の連結用鉄筋16を配筋
しこれを基準として梁下筋17を配筋し、これを挟み込
むようにコンクリートパネル体11,12を建込む。こ
のコンクリートパネル体11,12は、建物の基礎の柱
脚間に打設された捨てコンクリート上面に建込まれ、そ
の下部を断面L字形のアングル部材19で捨てコンクリ
ート上面に固定される。その後、梁上筋18を仮固定し
つつ配筋し、次いで上部の連結用鉄筋15をコンクリー
ト打設空間Sを上方から塞ぐように配筋するとともに、
梁上筋18を固定する。
しこれを基準として梁下筋17を配筋し、これを挟み込
むようにコンクリートパネル体11,12を建込む。こ
のコンクリートパネル体11,12は、建物の基礎の柱
脚間に打設された捨てコンクリート上面に建込まれ、そ
の下部を断面L字形のアングル部材19で捨てコンクリ
ート上面に固定される。その後、梁上筋18を仮固定し
つつ配筋し、次いで上部の連結用鉄筋15をコンクリー
ト打設空間Sを上方から塞ぐように配筋するとともに、
梁上筋18を固定する。
【0026】そして、これらの地中型枠兼用プレキャス
ト部材10の建込み作業及び配筋作業が終了したら、コ
ンクリート打設空間Sにコンクリートを打設して作業を
終了する。なお、かかるコンクリートの打設の際、本実
施形態では、当該地中梁の上部に配設される上部連結用
鉄筋15の水平部分15b及び梁上筋18が、この地中
梁の上方に構築されるスラブ2内に埋設されるように、
コンクリート打設空間Sと床スラブ型枠内とを連通さ
せ、ここにコンクリートを打設することによって、地中
梁とスラブ2とを一体的に構築する。
ト部材10の建込み作業及び配筋作業が終了したら、コ
ンクリート打設空間Sにコンクリートを打設して作業を
終了する。なお、かかるコンクリートの打設の際、本実
施形態では、当該地中梁の上部に配設される上部連結用
鉄筋15の水平部分15b及び梁上筋18が、この地中
梁の上方に構築されるスラブ2内に埋設されるように、
コンクリート打設空間Sと床スラブ型枠内とを連通さ
せ、ここにコンクリートを打設することによって、地中
梁とスラブ2とを一体的に構築する。
【0027】このような作業手順の地中梁の構築方法に
よれば、スターラップ13の一部を構成する埋込鉄筋1
4が配設された一対のコンクリートパネル体11,12
を建込むことによって、地中梁型枠を建込む作業と、配
筋作業とを併行して行うことができ、これらの作業が容
易となるうえ、作業現場によって種々異なる施工条件や
施工手順に対応することができる。
よれば、スターラップ13の一部を構成する埋込鉄筋1
4が配設された一対のコンクリートパネル体11,12
を建込むことによって、地中梁型枠を建込む作業と、配
筋作業とを併行して行うことができ、これらの作業が容
易となるうえ、作業現場によって種々異なる施工条件や
施工手順に対応することができる。
【0028】また、スターラップ13を、一対の埋込鉄
筋14間に連結用鉄筋15,16を掛け渡すため、配筋
作業の際、コンクリート打設空間Sの上部を開放した状
態で、下部の連結用鉄筋16、梁下筋17等の下部の鉄
筋から梁上筋18、上部の連結用鉄筋15等の上部の鉄
筋の順に鉄筋を組み付けることができその作業が容易と
なる。
筋14間に連結用鉄筋15,16を掛け渡すため、配筋
作業の際、コンクリート打設空間Sの上部を開放した状
態で、下部の連結用鉄筋16、梁下筋17等の下部の鉄
筋から梁上筋18、上部の連結用鉄筋15等の上部の鉄
筋の順に鉄筋を組み付けることができその作業が容易と
なる。
【0029】次に、本発明の第二実施形態について図2
を参照にして説明する。本実施形態に係る地中梁型枠兼
用プレキャスト部材20は、当該地中梁の上部に構築さ
れるスラブ2が厚く、またこれの下部に耐圧版3が配設
される場合に適したものである。
を参照にして説明する。本実施形態に係る地中梁型枠兼
用プレキャスト部材20は、当該地中梁の上部に構築さ
れるスラブ2が厚く、またこれの下部に耐圧版3が配設
される場合に適したものである。
【0030】すなわち、本実施形態では、前述した第一
実施形態と比較して、同図に示すように、スターラップ
23の上部をコンクリートパネル体21,22から高く
突出させる必要があるとともに、下部の連結鉄筋26を
耐圧版3に埋設させる必要がある。
実施形態と比較して、同図に示すように、スターラップ
23の上部をコンクリートパネル体21,22から高く
突出させる必要があるとともに、下部の連結鉄筋26を
耐圧版3に埋設させる必要がある。
【0031】本実施形態では、前記スターラップ23を
一対の埋込鉄筋24,24と上下の連結用鉄筋25,2
6とから構成し、埋込鉄筋24,24の上端部をコンク
リートパネル体21,22の上端面21b,22bから
突出させ、これに設けられたフック24a,24a間に
上部連結用鉄筋25を掛け渡す。一方、これら一対の埋
込鉄筋24,24の下端部は、前述した第一実施形態と
同様に、これに設けられたフック24bがコンクリート
パネル体21,22の下部に設けられた切欠部21a,
22a内に突出するように配設する。
一対の埋込鉄筋24,24と上下の連結用鉄筋25,2
6とから構成し、埋込鉄筋24,24の上端部をコンク
リートパネル体21,22の上端面21b,22bから
突出させ、これに設けられたフック24a,24a間に
上部連結用鉄筋25を掛け渡す。一方、これら一対の埋
込鉄筋24,24の下端部は、前述した第一実施形態と
同様に、これに設けられたフック24bがコンクリート
パネル体21,22の下部に設けられた切欠部21a,
22a内に突出するように配設する。
【0032】また、前記下部連結鉄筋26はその水平部
分26bを耐圧版3内に埋設させるとともに、両端部2
6c,26cを耐圧版3の上面から突出させ、これに設
けられたフック26a,26aがコンクリートパネル体
21,22下部の切欠部21a,22a内に収まるよう
に設定する。
分26bを耐圧版3内に埋設させるとともに、両端部2
6c,26cを耐圧版3の上面から突出させ、これに設
けられたフック26a,26aがコンクリートパネル体
21,22下部の切欠部21a,22a内に収まるよう
に設定する。
【0033】このような本実施形態に係る地中梁型枠兼
用プレキャスト部材20によれば、一対の埋込鉄筋2
4,24の上端部をコンクリートパネル体21,22の
上端面21b,22bから突出させたため、埋込鉄筋2
4と上部連結用鉄筋25との定着部分を当該地中梁の上
方に構築されるスラブ内に納めることができる。また、
下部連結用鉄筋26の一部を耐圧版3内に埋設したた
め、コンクリート打設空間S内にコンクリートを打設し
た際には、当該地中梁と耐圧版3とのより強固な一体化
を図ることができる。
用プレキャスト部材20によれば、一対の埋込鉄筋2
4,24の上端部をコンクリートパネル体21,22の
上端面21b,22bから突出させたため、埋込鉄筋2
4と上部連結用鉄筋25との定着部分を当該地中梁の上
方に構築されるスラブ内に納めることができる。また、
下部連結用鉄筋26の一部を耐圧版3内に埋設したた
め、コンクリート打設空間S内にコンクリートを打設し
た際には、当該地中梁と耐圧版3とのより強固な一体化
を図ることができる。
【0034】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、上記構成
を有する請求項1記載の発明に係る地中梁型枠兼用プレ
キャスト部材によれば、埋込鉄筋の突出端部に連結用鉄
筋端部のフックが重ねられるフックを設けたため、コン
クリート打設空間内にコンクリートを打設した際に、各
鉄筋のフックによって埋込鉄筋と連結用鉄筋との継手部
と、これの周囲のコンクリートとの一体化を図ることが
でき、継手部の強度を増強することができる。また、一
対のコンクリートパネル体は、地中梁の両側面を形成す
ることとなるため、コンクリートが硬化した後にこれを
脱型、撤去する必要がなく、作業の省力化を図ることが
できるとともに、廃材の発生を削減することができる。
を有する請求項1記載の発明に係る地中梁型枠兼用プレ
キャスト部材によれば、埋込鉄筋の突出端部に連結用鉄
筋端部のフックが重ねられるフックを設けたため、コン
クリート打設空間内にコンクリートを打設した際に、各
鉄筋のフックによって埋込鉄筋と連結用鉄筋との継手部
と、これの周囲のコンクリートとの一体化を図ることが
でき、継手部の強度を増強することができる。また、一
対のコンクリートパネル体は、地中梁の両側面を形成す
ることとなるため、コンクリートが硬化した後にこれを
脱型、撤去する必要がなく、作業の省力化を図ることが
できるとともに、廃材の発生を削減することができる。
【0035】一方、請求項2記載の発明に係る地中梁の
構築方法によれば、一対のコンクリートパネル体を建込
むことによって、コンクリートを打設するための地中梁
型枠を建込む作業と埋込鉄筋の配筋作業とを併行して行
うことができ、地中梁の構築作業の合理化を図ることが
でき、工期を短縮することができる。このとき、埋込鉄
筋及び連結用鉄筋の各端部のフックを重ね合わせるため
これらの継手部の強度の増強を図ることができる。ま
た、埋込鉄筋間に連結用鉄筋を掛け渡しこれらを環状に
配置するため、配筋作業の際、連結用鉄筋を掛け渡す前
であれば、コンクリート打設空間の上部を開放した状態
で下部の鉄筋から上部の鉄筋の順に鉄筋を組み付けるこ
とができその作業が容易となる。
構築方法によれば、一対のコンクリートパネル体を建込
むことによって、コンクリートを打設するための地中梁
型枠を建込む作業と埋込鉄筋の配筋作業とを併行して行
うことができ、地中梁の構築作業の合理化を図ることが
でき、工期を短縮することができる。このとき、埋込鉄
筋及び連結用鉄筋の各端部のフックを重ね合わせるため
これらの継手部の強度の増強を図ることができる。ま
た、埋込鉄筋間に連結用鉄筋を掛け渡しこれらを環状に
配置するため、配筋作業の際、連結用鉄筋を掛け渡す前
であれば、コンクリート打設空間の上部を開放した状態
で下部の鉄筋から上部の鉄筋の順に鉄筋を組み付けるこ
とができその作業が容易となる。
【図1】本発明に係る地中梁型枠兼用プレキャスト部材
の第一実施形態を示す断面図である。
の第一実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明に係る地中梁型枠兼用プレキャスト部材
の第二実施形態を示す断面図である。
の第二実施形態を示す断面図である。
10,20 地中梁型枠兼用プレキャスト部材 11,12,21,22 コンクリートパネル体 14,24 埋込鉄筋 15,25,16,26 連結用鉄筋 S コンクリート打設空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 正之 東京都千代田区神田司町2丁目3番地 株 式会社大林組東京本社内 (72)発明者 田村 悦徳 東京都千代田区神田司町2丁目3番地 株 式会社大林組東京本社内 (72)発明者 白石 達 東京都千代田区神田司町2丁目3番地 株 式会社大林組東京本社内
Claims (2)
- 【請求項1】 コンクリート打設空間を挟むように対向
して配置される一対のコンクリートパネル体と、両端部
が該コンクリートパネル体内から前記コンクリート打設
空間内に突出され、この突出端部に連結用鉄筋端部のフ
ックが重ねられるフックを有する一対の埋込鉄筋とから
構成されることを特徴とする地中梁型枠兼用プレキャス
ト部材。 - 【請求項2】 請求項1記載の地中梁型枠兼用プレキャ
スト部材を用いた地中梁の構築方法であって、前記埋込
鉄筋のフックと前記連結用鉄筋のフックとが相互に重な
り合い且つこれら埋込鉄筋及び連結用鉄筋が環状に配置
されるように、前記地中梁型枠兼用プレキャスト部材を
建込んで前記コンクリートパネル体間にコンクリート打
設空間を形成し、これにコンクリートを打設することを
特徴とする地中梁の構築方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27895095A JPH09119139A (ja) | 1995-10-26 | 1995-10-26 | 地中梁型枠兼用プレキャスト部材及びこれを用いた地中梁の構築方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27895095A JPH09119139A (ja) | 1995-10-26 | 1995-10-26 | 地中梁型枠兼用プレキャスト部材及びこれを用いた地中梁の構築方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09119139A true JPH09119139A (ja) | 1997-05-06 |
Family
ID=17604328
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27895095A Pending JPH09119139A (ja) | 1995-10-26 | 1995-10-26 | 地中梁型枠兼用プレキャスト部材及びこれを用いた地中梁の構築方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09119139A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018178609A (ja) * | 2017-04-18 | 2018-11-15 | 株式会社福岡技建工業 | 建築方法及び建築物 |
JP2023060617A (ja) * | 2021-10-18 | 2023-04-28 | 清 菊川 | 建物の立ち上がり基礎のu字形捨て型枠 |
JP2024092792A (ja) * | 2022-12-26 | 2024-07-08 | 清 菊川 | 建物の立ち上がり基礎の逆u字形捨て型枠 |
-
1995
- 1995-10-26 JP JP27895095A patent/JPH09119139A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018178609A (ja) * | 2017-04-18 | 2018-11-15 | 株式会社福岡技建工業 | 建築方法及び建築物 |
JP2023060617A (ja) * | 2021-10-18 | 2023-04-28 | 清 菊川 | 建物の立ち上がり基礎のu字形捨て型枠 |
JP2024092792A (ja) * | 2022-12-26 | 2024-07-08 | 清 菊川 | 建物の立ち上がり基礎の逆u字形捨て型枠 |
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