JP3207276B2 - ユニット建物の構築方法 - Google Patents

ユニット建物の構築方法

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JP3207276B2
JP3207276B2 JP32306592A JP32306592A JP3207276B2 JP 3207276 B2 JP3207276 B2 JP 3207276B2 JP 32306592 A JP32306592 A JP 32306592A JP 32306592 A JP32306592 A JP 32306592A JP 3207276 B2 JP3207276 B2 JP 3207276B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ユニット建物の構築方
法に関し、更に詳しく述べると、鉄筋又は鉄骨鉄筋コン
クリート構造の高層ユニット建物を構築するに好適な
ニット建物の構築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鉄筋又は鉄骨鉄筋コンクリート構
造のユニット建物として、特開昭51−31019号公
報に記載のものがある。このユニット建物は、建物ユニ
ットを内型枠として、隣接配置された建物ユニットの側
壁間領域に鉄筋を吊込み設置した後、該側壁間領域にコ
ンクリートを打設する工程を、各階にわたり繰り返すこ
とにて構築されるものである。
【0003】しかしながら、上記技術ではコンクリート
壁を構造耐力上有効に配置する必要があり、建物内部の
空間のプランの制約が著しかった。
【0004】そこで、特開昭53−14919号公報に
は、建物ユニットの柱・梁部材をプレキャスト鉄筋コン
クリートラーメン部材としたユニット建物の構築方法が
記載されている。この方法では建物ユニット同士を高強
度モルタル充填式継手を介して、連結して組み立ててい
る。
【0005】建物ユニットの床面には床スラブと呼ばれ
る鉄筋コンクリート製の床版が使用され、床版の重量を
大きく設定することによって遮音性能を向上させてい
る。床版は工場で建物ユニットに敷設されるので、建物
ユニットの重量は主に柱と梁と床版とからなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記技
術では建物ユニットの柱及び梁でユニット建物の強度を
出すので、建物ユニットの柱及び梁に大きな重量が必要
となり、建物ユニットの重量の制限から、床版の重量が
大きく設定できない問題があった。
【0007】本発明は、鉄筋又は鉄骨鉄筋コンクリート
構造のユニット建物を構築するに際し、建物内部の空間
のプランの自由度を高め、かつユニット重量の増大を抑
制しつつ床版の重量を大きく設定することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項記載の本発明の
ユニット建物の構築方法は、建物ユニットの複数個を水
平及び鉛直方向に隣接配置して構築されるユニット建物
の構築方法において、前記建物ユニットが、床版と柱と
天井梁とからなり、床版が鉄筋コンクリート からなり、
床版の縁から棒状部材が突出されており、 1階層を構成
する建物ユニットを水平方向に隣接配置すると共に、柱
配筋を備えたコラムユニットを隣接配置された建物ユニ
ット間の柱領域に配置し、隣接配置された建物ユニット
の柱を捨型枠として、1階層分のコラムユニットにコン
クリートを打設する工程と、 前記隣接配置した1階層を
構成する複数の建物ユニットの上に上階層を構成する建
物ユニットを水平方向に隣接配置すると共に、梁配筋を
備えたガーダーユニットを隣接する建物ユニット間の梁
領域に配置し、隣接配置された建物ユニットの床版の縁
をコンクリートを打設する型として、棒状部材が埋設さ
れるように1階層分のガーダーユニットにコンクリート
を打設する工程とを有し、建物の各階について上記工程
を繰り返すことを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明において、建物ユニットは、鉄筋コンク
リートからなる床版の縁から棒状部材が突出されてい
る。そして、コンクリートの梁に前記床版の縁から突出
された棒状部材が埋設されることによって建物ユニット
が固定される。即ち、本発明の建物ユニットは、構築現
場にてコンクリートを打設して建物ユニットを固定する
ことにより、ユニット建物を構築するものである。従っ
て、構築されたユニット建物は、構築現場にて打設され
たコンクリートによって強度が得られるので、建物ユニ
ットはユニット建物を構築する際のコンクリートを打設
する時の最低限の強度があればよい。
【0010】本発明において、ユニット建物は、各階の
天井の梁を支持する柱もコンクリートを打設して得られ
る。そして、ユニット建物のコンクリートを打設する柱
領域、梁領域に補強用の配筋を配置することにより、ユ
ニット建物の強度を高めることができるので、鉄筋又は
鉄骨鉄筋コンクリート構造の高層ユニット建物を構築す
ることができる。
【0011】請求項においては、建物ユニットの柱の
全てがコンクリートを打設する捨型枠である必要は無
く、建物ユニットの幾つかの柱が天井梁を支持する仮設
の柱として、打設されたコンクリートが硬化した後に取
り除かれるようにしてもよい。この場合、ユニット建物
に、建物ユニットの床面の縦横共に2倍以上の室内空間
を造ることができる。
【0012】ユニット建物が構築された後は、建物ユニ
ットの床版はコンクリートの打設により得られたユニッ
ト建物の梁に支持されるので、床版を建物ユニットの床
梁で支持する必要はなく、床梁の無い建物ユニットを使
用することができる。
【0013】上述の如く、建物ユニットの柱及び梁にユ
ニット建物の強度を出すことが要求されないので、柱及
び梁の重量を小さくすることができ、その分床版の重量
を大きく設定することができる。
【0014】更に、建物ユニット間の梁領域と柱領域に
配置する補強用の配筋を、それぞれ工場で組み立てユニ
ット化したガーダーユニットとコラムユニットとし、建
物ユニットを水平及び鉛直方向に隣接配置してユニット
建物を構築するに際して、ガーダーユニットを建物ユニ
ット間の梁領域に配置し、コラムユニットを建物ユニッ
ト間の柱領域に配置する構築方法にすれば、鉄筋又は鉄
骨鉄筋コンクリート構造の高層ユニット建物を好適に構
築できる。
【0015】従って、本発明によれば、鉄筋又は鉄骨鉄
筋コンクリート構造のユニット建物を構築するに際し、
建物内部空間のプラン自由度を高め、かつユニット重量
の増大を抑制しつつ床版の重量を大きく設定することが
できる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面に基づいて具
体的に説明する。 実施例1 図1はユニット建物の施工手順を示す模式図、図2は建
物内部に配置される建物ユニット(インナユニット)を
示す模式図、図3は建物外周部に配置される建物ユニッ
ト(アウタユニット)を示す斜視図、図4はコラムユニ
ットを示す模式図、図5はガーダーユニットを示す模式
図、図6は柱梁接合ユニットを示す模式図、図7はユニ
ット建物のユニット配置状態を示す平面図である。
【0017】ユニット建物10は、図1(A)〜(E)
に示す如く、基礎上に、複数個の建物ユニットとして
の、建物内部空間を形成するインナユニット11、建物
外周部を形成するアウタユニット12を水平及び鉛直方
向に隣接配置して構築される。そして、ユニット建物1
0は、後に詳述するように、隣接するインナユニット1
1、アウタユニット12の柱間に構成される柱領域に配
置されるコラムユニット13と、隣接するインナユニッ
ト11、アウタユニット12の床版間に構成される梁領
域に配置されるガーダーユニット14と、柱領域と梁領
域の交差領域に配置される柱梁接合ユニット15(図
6)のそれぞれに、コンクリートを打設することによっ
て、第7図に示すように、コンクリート柱13Aとコン
クリート梁14Aとを具備する鉄筋コンクリートラーメ
ン構造を構成するものである。
【0018】インナユニット11は図2(A)〜(E)
に示す如く、縁から鋼製の棒状部材22が突出された鉄
筋コンクリート製床版21と、床版21の4隅に立設し
ボルト25により接合されている4本の鋼板製柱23
と、柱23の上端部にボルト26により接合されてる4
本の鋼板製天井梁24とを有して構成された箱型構造体
である。尚、インナユニット11は、床下地27、天井
根太28、天井ボード29、更には給排水設備、光熱配
線、配管、通信設備等の内装を工場で施された後、建設
現場に搬入され、据えつけられる。
【0019】アウタユニット12は、図3に示す如く、
縁から鋼製の棒状部材32が突出された鉄筋コンクリー
ト製床版31と鋼板製柱33と、鋼板製天井梁34とを
有して構成された箱型構造体であり、外壁35、開口部
36等の外装を工場で施された後、建設現場に搬入さ
れ、据えつけられる。
【0020】ここで、インナユニット11、アウタユニ
ット12の柱23、33は、建物ユニットの外側に対し
て凹状をなすL型断面材にて構成されている。柱23、
33のL型断面の両端部は、第4図に示すように、コラ
ムユニット13の後述する補助型枠43の両端折り曲げ
係合部43Aと係合し得る折り曲げ係合部23Aを備え
ている。又、インナユニット11、アウタユニット12
天井梁24、34は、建物ユニットの外側に対して凹
状をなすL型部と上部に対して平坦な平坦部とからなる
略Z型断面材にて構成されている。天井梁24、34の
Z型断面の下横端部は、第5図に示すように、ガーダー
ユニット14の後述する補助型枠53の両端折り曲げ部
53Aと係合し得る折り曲げ係合部24Aを備えてい
る。
【0021】コラムユニット13は、図4(A)、
(B)に示す如く、横断面中心部を貫通する鋼管製パイ
プ41を備えるとともに、コンクリートを打設可能とさ
れる柱配筋42を上記パイプ41回りに備えている。
又、コラムユニット13は、ユニット建物の柱領域をな
す隣接するインナユニット11、アウタユニット12の
複数の柱23、33の間隙に設置される鋼板製補助型枠
43を備えており、相対する補助型枠43を互いに継な
ぎ筋44にて連結している。尚、継なぎ筋44は、各補
助型枠43に溶接されている棒鋼製補強リブ45に溶接
されている。
【0022】ここで、コラムユニット13の柱配筋42
は、柱長手方向に延びる柱主筋46と、各柱主筋46を
囲む如くに配設される補強筋47と、上述の継なぎ筋4
4とから構成されている。尚、補助型枠43は両端部に
折り曲げ係合部43Aを備えており、柱23、33の折
り曲げ係合部23Aと係合し得るようになっている。
【0023】即ち、ユニット建物10にあっては、隣接
するインナユニット11、アウタユニット12の柱2
3、33と、それら柱間隙に設置される補助型枠43と
が、柱領域のコラムユニット13へのコンクリート柱1
3A打設のための捨型枠を構成するようになっている。
【0024】ガーダーユニット14は図5(A)、
(B)に示す如く、コンクリートを打設可能とされる梁
配筋51を備えている。又、ガーダーユニット14は、
ユニット建物の梁領域をなす上階の隣接するインナユニ
ット11、アウタユニット12の床版21、31の縁と
下階のインナユニット11、アウタユニット12の天井
梁24、34の間隙に設置される鋼板製補助型枠52、
53を備えており、相対する両側面の補助型枠52、5
2を互いに通線パイプ54にて連結し、底面の補助型枠
53を梁配筋51の継なぎ筋55により支持している。
補助型枠52は上階のインナユニット11、アウタユニ
ット12の床版21、31と下階の天井梁24、34と
の間に設置され、補助型枠53は左右のインナユニット
11、アウタユニット12の天井梁24、34の間に設
置される。通線パイプ54、継なぎ筋55は、各補助型
枠52、53に溶接されている。尚、ユニット建物の最
下階の床梁においては、ユニット建物の梁の下部の型枠
を基礎で構成してもよい。
【0025】ここで、ガーダーユニット14の梁配筋5
1は、梁長手方向に延びる梁主筋56と、各梁主筋56
を囲む如くの補強筋57と、上述の継なぎ筋55とから
構成されている。尚、補助型枠52は下端部に下階イン
ナユニット11、アウタユニット12の天井梁24、3
4に載る折り曲げ部52Aを備え、上端部に上階インナ
ユニット11、アウタユニット12の床版21、31を
支える折り曲げ部52Bを備えている。又、補助型枠5
3は両端部に折り曲げ係合部53Aを備えており、天井
梁24、34の折り曲げ係合部24Aと係合し得るよう
になっている。
【0026】即ち、ユニット建物10にあっては、隣接
するインナユニット11、アウタユニット12の床版2
1、31、天井梁24、34と、それら梁間隙に設置さ
れる補助型枠52、53とが、ガーダーユニット14へ
のコンクリート梁14打設のための型を構成するように
なっている。又、床版21、31の縁から突出された棒
状部材22、32は、ガーダーユニット14の上に配置
され、ユニット建物の梁領域に納まるようになってい
る。
【0027】柱梁接合ユニット15は、図6(A)、
(B)に示す如く、横断面中心部を貫通する鋼管製中間
パイプ61を備えるとともに、コンクリートを打設可能
とされる柱配筋62と梁配筋63とを備える。
【0028】ここで、柱梁接合ユニット15の柱配筋6
2は、柱長手方向に延びる柱主筋64と、各柱主筋64
を囲む如くに配設される補強筋65とから構成されてい
る。又、柱梁接合ユニット15の梁配筋63は、梁長手
方向に延びる梁主筋66と、各梁主筋66を囲む如くに
配設される補強筋67とから構成されている。
【0029】尚、パイプ41、61はストレート形状の
上端部を備えるとともに、下のパイプ41、61の上端
部に対して嵌合し易い受口形状の下端部68を備えるこ
ととしている。そして、上下にコラムユニット13を柱
梁接合ユニット15により接合するに際し、上下のコラ
ムユニット13のパイプ41は、図4(C)に示す如
く、柱梁接合ユニット15のパイプ61を介して互いに
連通せしめられる。
【0030】以下、ユニット建物10の構築方法につい
て説明する。 (1)隣接する下階層のインナユニット11、アウタユ
ニット12の天井梁24、34又は基礎で構成されるユ
ニット建物10の梁領域にガーダーユニット14を配置
する(図1(C)参照)。
【0031】(2)柱梁接合ユニット15をユニット建
物10の柱領域と梁領域の交差領域に配置する(図6
(B)参照)。このとき、下のコラムユニット13のパ
イプ41のストレート形状の上端部に柱梁接合ユニット
15のパイプ61の受口形状下端部68を嵌合せしめ
る。又、下のコラムユニット13の柱主筋46と柱梁接
合ユニット15の柱主筋64とを溶接、特殊継手にて接
合しガーダーユニット14の梁主筋56と柱梁接合ユニ
ット15の梁主筋66とを溶接、特殊継手にて接合す
る。
【0032】(3)上階層のインナユニット11、アウ
タユニット12を吊り込み、床版21、31の縁が梁領
域に沿うようにインナユニット11、アウタユニット1
2を水平方向に隣接配置する(図1(A)、図7参
照)。このとき、床版21、31はガーダーユニット1
4の折り曲げ部52Bに載り、床版21、31の縁から
突出した棒状部材22、32はガーダーユニット14の
上に配置される。
【0033】(4)隣接配置されたインナユニット1
1、アウタユニット12の床版21、31の縁、及び既
に枠の構成されたユニット建物10の梁領域の下部をコ
ンクリートを打設する型として、棒状部材22、32が
埋設されるように1階層分のガーダーユニット14及び
柱梁接合ユニット15にコンクリートを打設し、コンク
リート梁14Aを形成する。
【0034】(5)コラムユニット13を隣接配置され
たインナユニット11、アウタユニット12のL型断面
材からなる柱23、33間に構成されるユニット建物1
0の柱領域に配置する(図1(B)参照)。このとき、
下の柱梁接合ユニット15のパイプ61のストレート形
状の上端部にコラムユニット13のパイプ41の受口形
状下端部68を嵌合せしめる。又、下の柱梁接合ユニッ
ト15の柱主筋64とコラムユニット13の柱主筋46
とを溶接、特殊継手にて接合する。
【0035】(6)隣接配置されたインナユニット1
1、アウタユニット12の柱23、33、及び補助型枠
43をコンクリートを打設する捨型枠として、1階層分
のコラムユニット13にコンクリートを打設し、コンク
リート柱13Aを形成する。
【0036】(7)ユニット建物10の各階について、
下のインナユニット11、アウタユニット12の天井梁
24、34で構成されるユニット建物10の梁領域にガ
ーダーユニット14を配置するものとして、上述の
(1)〜(6)を繰り返す。
【0037】尚、ユニット建物10にあっては隣接する
インナユニット11、アウタユニット12の全ての柱2
3、33を建物ユニット10の柱領域を構成する枠とす
る必要は無く、一部のインナユニット11、アウタユニ
ット12の柱をコンクリートを充填しない仮設の柱とし
て、ユニット建物10全体のコンクリート打設完了後に
各階層の構造耐力を確保した段階で、仮設の柱をそのボ
ルト止めをはずして撤去し、広い居室空間等を得ること
ができる。
【0038】又、ユニット建物10にあっては、ガーダ
ーユニット14、コラムユニット13の1階層分づつコ
ンクリートを打設することを必須とせず、全階層分等の
1階層より広い上下間の梁領域、柱領域の枠を完成させ
た段階で、1階層より広い上下間のガーダーユニット1
4、コラムユニット13に1度にコンクリートを打設す
るものとしてもよい。コンクリートを打設するにあた
り、図1(D)に示すごとく、柱領域内で連結されたパ
イプ41、61をコンクリートの圧送路として用いるこ
ともできる。
【0039】尚、上述(3)のインナユニット11、ア
ウタユニット12を配置するまでの間に、通線パイプ5
4にダクト69を接続するなど、上下の建物ユニット間
の処理を施す(図1(E)参照)。
【0040】次に、本実施例の作用について説明する。
隣接するインナユニット11、アウタユニット12の間
の柱領域、梁領域に配置したコラムユニット13、ガー
ダーユニット14のそれぞれに、コンクリートを打設す
ることにて、鉄筋コンクリートラーメン構造を構成する
こととなる。
【0041】従って、インナユニット11、アウタユニ
ット12の側壁間領域にコンクリートを打設するものに
比して、建物内部空間のプラン自由度を高めることがで
きる。
【0042】又、各インナユニット11、アウタユニッ
ト12の柱23、33、天井梁24、34は、ユニット
建物を構築する際のコンクリートを打設する時の最低限
の強度があればよく、しかも建物ユニットは床梁を有し
ていないので、柱及び梁の重量を小さくすることがで
き、その分床版の重量を大きく設定することができる。
【0043】又、建物ユニット10の梁領域と柱領域に
配置する補強用の配筋が、コラムユニット13とガーダ
ーユニット14であり、取扱性がよく、配筋ユニットに
補助型枠43、52、53が連結しているのでコンクリ
ート打設のための構成が著しく簡素であって、コンクリ
ート打設のための作業工数を著しく低減でき、鉄骨鉄筋
コンクリート構造の高層ユニット建物を好適に構築でき
る。
【0044】建物ユニットの内部に内装を施したインナ
ユニット11、及び建物ユニットの外部に外装を施した
アウタユニット12を工場において製作することによ
り、現場での作業工数を著しく低減でき、施工性を向上
できる。
【0045】従って、本発明によれば、建物内部空間の
プラン自由度の高い、床版の重量の大きな高層の鉄筋又
は鉄骨鉄筋コンクリート構造のユニット建物10を好適
に構築することができる。
【0046】尚、本発明の実施においては、ユニット建
物の柱領域にコラムユニット13を設置する前に、コラ
ムユニット13に柱梁接合ユニット15を一体化したコ
ラムユニット13’を用いて、柱梁接合ユニット15を
省くこともできる。その場合には、コラムユニット1
3’は、図4(D)に示す如く、柱配筋42は、柱領域
部の柱主筋46と柱梁接合部の柱主筋71と各柱主筋4
6を囲む如くに配設される補強筋47と梁長手方向に延
びる梁主筋72とを備えることとなる。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、鉄筋又は
鉄骨鉄筋コンクリート構造のユニット建物を構築するに
際し、建物内部空間のプラン自由度を高め、かつユニッ
ト重量の増大を抑制しつつ床版の重量を大きく設定する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はユニット建物の施工手順を示す模式図で
ある。
【図2】図2はインナユニット(建物ユニット)を示す
模式図である。
【図3】図3はアウタユニット(建物ユニット)を示す
斜視図である。
【図4】図4はコラムユニットを示す模式図である。
【図5】図5はガーダーユニットを示す模式図である。
【図6】図6は柱梁接合ユニットを示す模式図である。
【図7】図7はユニット建物のユニット配置状態を示す
平面図である。
【符号の説明】
10 ユニット建物 11 インナユニット(建物ユニット) 12 アウタユニット(建物ユニット) 13 コラムユニット 14 ガーダーユニット 15 柱梁接合ユニット 21 床版 22 棒状部材 23 柱 24 天井梁 31 床版 32 棒状部材 33 柱 34 天井梁 42 柱配筋43 補助型枠 51 梁配筋52 補助型枠 53 補助型枠

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物ユニットの複数個を水平及び鉛直方
    向に隣接配置して構築されるユニット建物の構築方法に
    おいて、前記建物ユニットが、床版と柱と天井梁とからなり、床
    版が鉄筋コンクリートからなり、床版の縁から棒状部材
    が突出されており、 1階層を構成する建物ユニットを水平方向に隣接配置す
    ると共に、柱配筋を備えたコラムユニットを隣接配置さ
    れた建物ユニット間の柱領域に配置し、隣接配置された
    建物ユニットの柱を捨型枠として、1階層分のコラムユ
    ニットにコンクリートを打設する工程と、 前記隣接配置した1階層を構成する複数の建物ユニット
    の上に上階層を構成する建物ユニットを水平方向に隣接
    配置すると共に、梁配筋を備えたガーダーユニットを隣
    接する建物ユニット間の梁領域に配置し、隣接配置され
    た建物ユニットの床版の縁をコンクリートを打設する型
    として、棒状部材が埋設されるように1階層分のガーダ
    ーユニットにコンクリートを打設する工程とを有し、 建物の各階について上記工程を繰り返すことを特徴とす
    ユニット建物の構築方法。
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JPH06173348A (ja) 1994-06-21

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