JPH09118995A - 金属乾燥法 - Google Patents

金属乾燥法

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JPH09118995A
JPH09118995A JP8691896A JP8691896A JPH09118995A JP H09118995 A JPH09118995 A JP H09118995A JP 8691896 A JP8691896 A JP 8691896A JP 8691896 A JP8691896 A JP 8691896A JP H09118995 A JPH09118995 A JP H09118995A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水系の金属表面処理や金属洗浄の分野におい
て、乾燥ムラ、シミを防止するための乾燥方法を提供す
る。 【解決手段】 金属表面処理剤、或いは、金属洗浄剤で
処理した後、次いで、下記式(1)で示される化合物を
含有する水溶液からなる処理剤で処理した後、水洗する
ことなく、乾燥することを特徴とする金属の乾燥方法。 【化1】 (式中R1、R2、R3、R4は水素又は炭素数1〜5
のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基であり、こ
れらの基は置換基を有しても良く、又、これらの基は同
一であっても異なっていても良い。又、式中Xは水酸
基、又は、炭酸基、重炭酸基であり、nは1又は2であ
る。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水系の金属表面処理
や金属洗浄の分野において、乾燥ムラ、シミを防止する
ための乾燥方法に関するものである。更に詳しくは、金
属表面処理剤での処理、或いは、金属洗浄剤での洗浄後
に、式(1)で示される化合物を含有する水溶液からな
る処理剤で処理した後、乾燥する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、水系の金属表面処理や金属洗浄の
分野において、乾燥ムラ、シミを防止するための乾燥工
程における金属の酸化防止方法としては、溶剤による水
切り置換法、真空乾燥法、窒素雰囲気での乾燥などが挙
げられる。しかし、真空乾燥法は設備費が高価になり、
作業能率も低い。又、窒素雰囲気での乾燥も設備費が高
価であり、更に多量の窒素を使用することからコストが
高くなり、これらの乾燥方法は特殊な製品の場合に適用
され、一般的には溶剤による水切り置換法が工業的には
採用されている。
【0003】水が付着したまま乾燥すると多くの場合、
金属表面の酸化による変色が発生し製品価値が落ちる。
溶剤による水切り置換法はリンス(最終仕上げ)水洗
後、フロン又は塩素系溶剤で処理し、金属表面の水を置
換除去する方法である。
【0004】しかし、上記の水切り置換法で使用される
溶剤であるフロン又は塩素系溶剤は環境破壊を引き起こ
すことから、これらの使用は世界的に規制されてきてお
り、これに代わる代替技術が強く求められている。代替
技術として、イソプロピルアルコール等の低毒性溶剤の
使用が提案されているが、これら溶剤は引火性(可燃
性)であり、フロン又は塩素系溶剤に比べ安全性に問題
があり、設備費が高価になる欠点がある。
【0005】又、水洗工程での金属酸化が問題となる場
合、金属酸化防止法として水洗工程において、溶存酸素
を除去する脱酸素剤、腐食抑制剤、不動態皮膜形成剤等
を使用する方法が知られている。
【0006】水洗工程における酸化は、水に溶解した酸
素に起因し、従って、水中の溶存酸素をできるだけ除去
することにより、水中での金属酸化を防止することがで
きる。一般的に脱酸素剤としては、ヒドラジン、ヒドロ
キシルアミン、亜硫酸ソーダ、重亜硫酸ソーダ等の還元
剤が使用される。
【0007】又、腐食抑制剤としては、一般的にアミン
化合物を使用する。腐食抑制剤の作用は、金属表面に均
一に吸着被覆し、金属と酸素の接触を断つことで金属酸
化を防止することにある。不動態皮膜形成剤としては、
重クロム酸塩、クロム酸塩、亜硝酸塩等の酸化剤を用
い、金属表面に耐食性の不動態皮膜を形成し、それ以上
の酸化を防止する。
【0008】一方、乾燥工程における金属酸化防止技術
としては、溶剤を用いた水切り置換法が主体であった。
溶剤を用いた水切り置換法には、金属を還元又は洗浄す
る能力はなく、水洗工程以降、即ち乾燥工程における金
属酸化を防止することにある。
【0009】通常、乾燥工程は大気中で行われ、絶えず
酸素が存在する雰囲気であり、存在する酸素を脱酸素剤
等で除去して金属酸化を防止することは困難であり、水
中における酸化防止を目的とした溶存酸素を除去する手
段を適用することは不可能である。従って、溶剤による
水切り置換を行い水分を除去することにより、充分なる
酸素が供給されても乾燥ムラ、シミの発生を防止する乾
燥が可能となる。
【0010】乾燥工程において、金属表面に付着した水
が水膜を形成している乾燥初期段階では、金属酸化速度
は遅い。しかし、乾燥が進むに伴って金属表面の水膜が
破壊され、直接金属表面が露出し、且つ湿った雰囲気の
乾燥後期段階では、大気中の酸素が連続的に充分なる量
で供給され、金属表面温度も高いため、金属の酸化は急
激に進行する。
【0011】溶剤を用いた水切り置換による乾燥法を適
用する一般的な金属表面処理工程では、水洗工程におけ
る金属酸化は極く少なく、多くの場合、特別の手段を採
用しなくとも、水洗工程で発生する金属酸化量では、最
終製品の変色等の現象まで結びつかない。しかし、乾燥
工程における金属酸化量は大きく、前述のように溶剤に
よる水切り置換を実施しないで乾燥すると、従来技術で
は変色が発生し欠陥製品となる。
【0012】前述したように、乾燥工程における金属酸
化を脱酸素剤を用いて防止することは困難なばかりでな
く、脱酸素剤等を含んだ水洗水が付着したまま乾燥する
と脱酸素剤成分が金属表面に析出(蒸発乾固)し、乾燥
ムラ、シミの原因となる。又、析出した脱酸素剤成分が
次工程に悪影響を及ぼすため、リンス水洗水は出来るだ
け清浄に保つことが不可欠であった。
【0013】腐食抑制剤の使用では、乾燥工程における
金属酸化を防止できても、金属表面には腐食抑制剤が存
在し、乾燥ムラ、シミにならなくとも清浄な金属表面を
得ることは不可能である。従って、後の工程において、
吸着した腐食抑制剤の悪影響が生じる場合があり、次工
程の処理前に腐食抑制剤を除去する必要が生じる。又、
不動態皮膜形成剤の使用も乾燥ムラ、シミのない外観の
良好な製品を得ることはできるが、金属表面は均一な酸
化膜(不動態皮膜)で被覆されるため、腐食抑制剤の場
合と同様に清浄な金属表面を得ることは不可能である。
従って、後の工程において均一な酸化膜の悪影響が生
じ、次工程前に酸化膜(不動態皮膜)を除去する必要が
生じる。
【0014】一方、水切り置換法を用いた乾燥の場合
は、水分の除去にて金属の酸化を防止し、使用した溶剤
は乾燥工程にて蒸発飛散し、金属表面に残らない。従っ
て、乾燥ムラ、シミの発生しない良好な外観得ると同時
に、金属は清浄な表面が得られる理想的な乾燥方法であ
る。
【0015】しかし、これら溶剤の使用は環境を破壊す
るため、代替技術が強く求められている。代替技術とし
て、水中での金属酸化防止技術を直接利用しても、前記
の様に種々なる欠陥を有し、満足し得る金属の乾燥を実
施することは困難である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は環境破壊を起
こす溶剤類による水切り置換工程を必要とせず、水が付
着したまま乾燥してもムラ、シミの発生を防止すると同
時に、清浄な金属表面を得る金属の乾燥方法を提供する
ことである。
【0017】
【課題を解決するための手段】環境破壊を起こすフロ
ン、塩素系溶剤等を用いた水切り置換による乾燥法の代
替技術が現在強く望まれている。そこで、本発明者等
は、式(1)で示される化合物を含有する水溶液を用い
た乾燥前処理剤は、金属酸化を効果的に防止できると同
時に、乾燥した金属表面に乾燥前処理剤の成分が付着す
ることなく、清浄な金属表面が得られることを見い出し
た。
【0018】水系金属表面処理や水系金属洗浄で用いら
れている各種プロセスにおいて、金属に水が付着したま
ま乾燥すると、多くの場合、金属酸化に起因する変色が
発生し乾燥ムラ、シミとなる。しかし、本発明は、金属
表面処理剤或いは金属洗浄剤での処理後、乾燥工程に先
立ち、式(1)で示される化合物を含有する水溶液を用
い、金属を処理することにより、水が付着したまま乾燥
しても、乾燥工程における金属酸化を防止し、乾燥ム
ラ、シミの発生を抑制すると共に清浄な金属表面を得る
乾燥方法に関する。即ち、本発明は式(1)で示される
化合物を含有する水溶液からなる処理剤で処理した後、
水洗することなく乾燥することを特徴とする乾燥方法に
関する。
【0019】
【化2】
【0020】(式中R1、R2、R3、R4は水素又は
炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル
基であり、これらの基は置換基を有しても良く、又、こ
れらの基は同一であっても異なっていても良い。又、式
中Xは水酸基、又は、炭酸基、重炭酸基であり、nは1
又は2である。)
【0021】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる水系金属表面
処理プロセスとしては、無電解メッキ、電気メッキ、陽
極酸化、酸洗、アルカリ洗、化学研磨、電解研磨、機械
研磨、金属着色処理、エッチング、化成処理等のプロセ
スが挙げられ、水系金属洗浄プロセスとしては、脱脂、
酸洗浄、アルカリ洗浄、電解洗浄等のプロセスが挙げら
れる。
【0022】これら各種の金属表面処理や金属洗浄のプ
ロセスにおいて、リンス水洗後、乾燥に先立ち金属を式
(1)で示される化合物を含有した水溶液で処理する
か、又は、リンス水洗の水に式(1)で示される化合物
を添加した水溶液で、水洗を兼ねた処理をした後、金属
を乾燥させる。これにより乾燥ムラ、シミの発生を抑制
し、外観が良好でかつ清浄な金属を得ることができる。
【0023】本発明に使用する式(1)で示される化合
物の沸点又は分解温度は乾燥条件で異なるが、180℃
以下の化合物が最適である。沸点又は分解温度が180
℃を超える化合物は、金属酸化の防止効果は高いが、乾
燥した金属表面に乾燥前処理剤の成分が付着し、乾燥ム
ラ、シミの原因となると同時に清浄な金属表面を得るこ
とが困難になる。乾燥温度を高くすれば、この欠陥を防
止できるが、取り扱い性、経済性の観点から好ましくな
い。180℃以下の沸点又は分解温度を有する化合物
が、金属酸化の防止効果も高く、乾燥ムラ、シミのない
良好な外観を得ると同時に清浄な金属表面を確保でき取
り扱いの点からも最適である。
【0024】式(1)で示される化合物について、最適
な化合物を具体的に例示すると、アンモニウムヒドロキ
シド、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ
エチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアン
モニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒド
ロキシド、コリン、ノイリン、エチルトリメチルアンモ
ニウム、ジエチルジメチルアンモニウム、トリエチルメ
チルアンモニウム、トリメチルイソプロピルアンモニウ
ムヒドロキシド、tert−ブチル−トリメチルアンモ
ニウムヒドロキシド、アリルトリメチルアンモニウムヒ
ドロキシド、炭酸アンモニウム、炭酸テトラメチルアン
モニウム、炭酸テトラエチルアンモニウム、炭酸トリメ
チルヒドロキシエチルアンモニウム、重炭酸アンモニウ
ム、重炭酸テトラメチルアンモニウム、重炭酸テトラエ
チルアンモニウム、重炭酸トリメチルヒドロキシエチル
アンモニウム等が挙げられる。
【0025】本発明の実施に際して、水溶液中における
式(1)で示される化合物の濃度は特に制限はないが、
少なくとも処理液のPHを8.5以上に保つことが好ま
しい。PH8.5未満でも効果はあるが、金属の種類、
形状、水質、乾燥方法によっては、乾燥ムラ、シミが発
生する場合がある。又、乾燥ムラ、シミに関して上限濃
度としては、一般的には、取り扱い性、経済性等を考慮
して処理液のPHを11を超えることは不適当である。
【0026】式(1)で示される化合物を含有する水溶
液による処理方法は、浸漬、噴霧等の手段による。処理
工程が多段の場合、最終水洗槽で式(1)で示される化
合物を含有する処理液のPHを少なくとも8.5以上に
保持すれば、その他の水洗槽のPHは特に制限はなく任
意である。
【0027】処理時間は金属の種類、形状、処理方法等
により異なり特に制限はない。しかし、実用的には10
〜600秒が好ましい。10秒未満の場合、製品に乾燥
ムラ、シミが発生する場合がある。600秒を超えて
も、処理効果それ自体には問題はないが、生産性、経済
性の観点より不適当である。式(1)で示される化合物
を含有する水溶液の処理温度も特に制限はないが、室温
以上が好ましい。乾燥効率を上げるため、80℃以上の
湯洗をしても処理効果に問題はなく、むしろ優れた外観
の金属を得ることができる利点がある。
【0028】本発明に用いられる金属としては、鉄、
銅、ニッケル、クロム、コバルト、鉛、亜鉛、アルミニ
ウム、チタン、スズ、金、銀等及び(又は)これらの合
金及び(又は)樹脂、ガラス、セラミックス等の表面に
接着、圧着、メッキ、蒸着、イオンプレーティング、等
の手段により金属化した製品に適用できる。
【0029】本発明の方法において、式(1)で示され
る化合物の乾燥工程における金属酸化防止機構それ自体
は解明されていないが、以下のような挙動を示すものと
推測される。
【0030】即ち、式(1)で示される化合物は、金属
表面に吸着し均一な被覆膜を形成し、金属と酸素の接触
を防止する。金属に吸着した成分は、水及び非吸着成分
に比べ、蒸発飛散が起こり難く、乾燥工程の終期段階ま
で均一な被覆膜を形成している。
【0031】水及び非吸着成分が蒸発飛散した後、金属
に吸着した成分も蒸発飛散するが、この段階では金属の
置かれた雰囲気が乾いているため、溶剤による水切り置
換の場合と同様に、金属と酸素が接触しても実用上問題
となるほど金属の酸化は起こらず乾燥ムラ、シミを防止
し外観の良好な乾燥品を得ることが出来る。
【0032】又、金属との吸着が強く、蒸発飛散が起こ
り難い場合でも、本発明で使用される化合物は自己分解
性を有するため、最終的には分解飛散し、清浄な金属表
面を得ることができる。式(1)で示される化合物はそ
れ自身は勿論、酸素との酸化生成物及び自己分解生成物
も全てが乾燥工程にて蒸発飛散可能な物質であり、フロ
ン、塩素系溶剤と同様に蒸発残分は発生しない。
【0033】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、以下の実施例に限定されるものでは
ない。実施例中、%は特に指定のない限り重量とする。
【0034】実施例1 ベアリング部品(SS400製)を化学研磨しバリ取り
・光輝化処理後、水洗する。次いで、アンモニウムヒド
ロキシドを30ppm含む水溶液を添加し、PH9.5
に調整した水溶液を用い室温で120秒間浸漬処理を施
し、遠心脱水機で液切りし、80℃の箱型乾燥機中で乾
燥する。
【0035】実施例2 実施例1に使用したアンモニウムヒドロキシド溶液を添
加する代わりに、テトラメチルアンモニウムヒドロキシ
ドを200ppm添加し、PH10.3に調整した水溶
液を用いた以外は実施例1と同様に行った。
【0036】実施例3 銅張り積層板を整面後、水溶性ドライフイルムを圧着
し、パターンフイルムを重ね露光する。次いで、連続コ
ンベアーラインにて1%炭酸ソーダ水溶液で現像し、未
硬化部のドライフイルムを溶解除去して、不要部の金属
銅を露出させる。次いで、塩化銅エッチング溶液にて、
露出した金属銅を溶解除去した後、3%苛性ソーダ水溶
液で硬化部のドライフイルムを溶解除去する。次いで、
コリンを10ppm含む水溶液を添加し、PH8.8に
調整した水溶液をスプレー水洗機で室温で20秒間噴霧
水洗する。次いで、絞りロール及びエアーナイフで液切
りした後、コンベアー式熱風乾燥機で乾燥する。この様
にして印刷配線回路基板を製造した。
【0037】実施例4 テストピース(鉄−ニッケル合金)を化学研磨しバリ取
り・光輝化処理する。次いで、室温でアンモニウムヒド
ロキシドを100ppm含む水溶液を添加し、PH1
0.8に調整した水溶液で10秒間水洗する。これをエ
アーブローにて液切りした後、80℃の箱形乾燥機で乾
燥する。
【0038】実施例5 潤滑油の付着した熱間工具鋼をアルカリ洗浄した後、水
洗する。次いで、テトラメチルアンモニウムヒドロキシ
ドを50ppm含む水溶液を添加し、PH9.0に調整
した水溶液に80℃、30秒間浸漬しする。これを10
0℃に保持した遠心脱水機で乾燥する。
【0039】実施例6 無機フィラ−を含有する液晶ポリマ−(ポリプラスッチ
ックス社製ベクトラC−820)を用い、射出成形によ
り部品搭載用凹みを有する成形基板を得た。この成形品
全面に無電解メッキを施す。次に、電着型フォトレジス
トを用いて、メッキレジストパタ−ンを形成した。こう
して得られた基板に光沢ニッケルメッキを10〜30μ
m付け回路パタ−ンを形成し、更に金ストライクメッキ
を行った後、ワイヤボンディング用金メッキにて 0.
3μm付けた。この後、基板から、メッキレジスト、非
回路部の無電解銅メッキを除去した。最後に、アンモニ
ウムヒドロキシドを5ppmを添加して、PH8.8に
調整した水溶液にて室温で30秒間超音波洗浄を行い、
エア−ブロ−した後、80℃の熱風乾燥器にて乾燥し
た。
【0040】実施例7 テストピース(黄銅)に銀メッキ3μmを付け、水洗
後、炭酸アンモニウム500ppmを添加してPHを1
0.2に調整した水溶液に60秒間浸漬した。この後、
80℃の熱風乾燥器にて乾燥した。
【0041】実施例8 実施例4に使用したアンモニウムヒドロキシドを添加す
る代わりに、重炭酸アンモニウムを1000ppm添加
し、PH10.3に調整した水溶液を用いた以外は実施
例4と同様に行った。
【0042】比較例1 実施例1のPH9.5に調整したアンモニウムヒドロキ
シド水溶液による、乾燥前処理を行わない以外は実施例
1と同様に行った。
【0043】比較例2 実施例3の水洗水にコリン溶液を添加しなかった以外
は、実施例3と同様に行った。
【0044】比較例3 実施例4の水洗水にアンモニウムヒドロキシド溶液を添
加をしなかった以外は、実施例4と同様に行った。
【0045】比較例4 実施例5のPH9.0に調整したテトラメチルアンモニ
ウムヒドロキシド水溶液による、乾燥前処理を実施しな
かった以外は、実施例5と同様に行った。
【0046】比較例5 実施例6のPH8.8に調整したアンモニウムヒドロキ
シド水溶液による、乾燥前処理を実施しなかった以外
は、実施例6と同様に行った。
【0047】比較例6 実施例7のPH10.2に調整した炭酸アンモニウム溶
液による乾燥前処理を実施しなかった以外は、実施例7
と同様に行った。
【0048】上記各種処理後の金属製品を目視観察し、
乾燥ムラ、シミ等の外観を下記基準で4段階に評価し
た。 ◎乾燥ムラ、シミ等の外観の欠陥はなく、非常に優れる ○乾燥ムラ、シミ等の外観の欠陥は殆どなく、優れる △乾燥ムラ、シミ等の外観の欠陥が、若干発生しやや劣
る。 ×乾燥ムラ、シミ等の外観の欠陥が、目立ち劣る
【0049】上記の結果を表1に示す。 表1 実施例No. 1 2 3 4 5 6 7 8 評価結果 ◎ ○ ○ ○ ◎ ○ ○ ◎ 比較例No. 1 2 3 4 5 6 評価結果 × × △ △ × ×
【0050】
【発明の効果】本発明の方法による金属乾燥品は、フロ
ン又は塩素系溶剤を用いた水切り置換法による乾燥品と
同様に金属表面が清浄で、且つ乾燥ムラ、シミのない良
好な外観が得られる。従って環境を破壊するフロン、又
は塩素系溶剤の使用を廃止可能とする。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属表面処理剤、或いは、金属洗浄剤で
    処理した後、次いで、下記式(1)で示される化合物を
    含有する水溶液からなる処理剤で処理した後、水洗する
    ことなく、乾燥することを特徴とする金属の乾燥方法。 【化1】 (式中R1、R2、R3、R4は水素又は炭素数1〜5
    のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基であり、こ
    れらの基は置換基を有しても良く、又、これらの基は同
    一であっても異なっていても良い。又、式中Xは水酸
    基、又は、炭酸基、重炭酸基であり、nは1又は2であ
    る。)
  2. 【請求項2】 式(1)で示される化合物がアンモニウ
    ムヒドロキシド、炭酸アンモニウム、および重炭酸アン
    モニウムよりなる群から選択する請求項1記載の乾燥方
    法。
  3. 【請求項3】 式(1)で示される化合物がテトラメチ
    ルアンモニウムヒドロキシド、コリン、およびノイリン
    よりなる群から選択する請求項1記載の乾燥方法。
  4. 【請求項4】 式(1)で示す化合物を含有し、その濃
    度がPH8.5以上を保持するように調整した処理剤で
    処理する請求項1記載の乾燥方法。
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