JPH0911562A - プリント用の台紙 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 例えばプリペイドカード等の印刷を家庭用の
ビデオ信号プリンタ等で印刷することができるようにす
る。 【構成】 家庭用のビデオ信号プリンタで印刷可能な葉
書きサイズで構成され、白無垢のプリペイドカードであ
るホワイトカード７を配置する配置部３ａと、配置部３
ａの印刷動作の送り方向及び／又はその逆方向に、少な
くとも印刷動作中にホワイトカード７が湾曲したとき
に、そのエッジ部分が印刷機構に引っ掛からない高さを
部分的に得ることができるプレート層２によって台紙１
を構成する。台紙１を基台を構成するベース層６は所定
の厚みを以て弾性部材で形成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えばプリペイドカー
ド等を家庭用のビデオ信号プリンタ等で印刷することが
できるプリント用紙の台紙に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】最近では、例えば公衆電話や交通機関の
料金の支払い手段として、硬貨の代りにプリペイドカー
ドが使われる場合が増えている。このプリペイドカード
を使用することにより、わざわざ硬貨を取り出して一枚
づつ投入する必要がなくなるとともに、カード自体の表
面に描かれる様々なデザインを楽しむことができる。デ
ザインに関しては予め描画がなされていないホワイトカ
ードを購入して、好みの絵柄を印刷することも可能とさ
れ、例えば子供の誕生祝等に子供の写真等を印刷して記
念カードとして友人、知人に配布することが行われてい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、最近ではビ
デオテープ（ＶＨＳ、８ｍｍ）等に録画されている映像
の一コマを簡単に印刷することができる簡易型のビデオ
信号プリンタ等が一般家庭に普及しており、ユーザが撮
影した様々な映像を簡単印刷して保存することが可能と
されている。また、上記ビデオテープの映像をパーソナ
ルコンピュータに取り込んで各種処理を施した状態で通
常のプリンタ（カラー／モノクロ）を用いて印刷するこ
も可能とされている。しかしながら、このようなビデオ
信号用プリンタでは葉書きなどの紙に比べて剛性の高い
プラスチック製のカードで形成されているプリペイドカ
ードをそのまま印刷することは不可能であり、ユーザが
所望するオリジナルプリペイドカードを作成する場合は
印刷業者に依頼しなければならない。したがってホワイ
トカード代に加えて印刷手数料が必要となりかなり割り
高となってしまう。

【０００４】また一部の業務用のプリンタにおいて、ホ
ワイトカードを所定の台紙に貼ってダイレクトプリント
を行う機種があるが、台紙全面に印画するために台紙自
体が使い捨てになってしまう。また、このような台紙を
用いて複数枚同時に印刷することは不可能であった。さ
らに、業務用の簡易印刷システムとして昇華式プリンタ
を用いているものもあるが、この簡易印刷システムには
昇華染料受容層付の特別な業務用ホワイトカードが用い
られるが、これは一般的に販売されているものではなく
一般ユーザが簡単に入手することは困難である。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点を解決するためになされたもので、プリンタの専用サ
イズで構成され、特定サイズのプラスチックカードを配
置することができる配置部と、該配置部の印刷動作の送
り方向及び／又はその逆方向に、少なくとも印刷動作中
に上記プラスチックカードが台紙から持ち上がったとき
に等に、そのエッジ部分が印刷機構に引っ掛からない高
さを部分的に得ることができるプレート層を有するよう
にしてプリント用の台紙を構成する。

【０００６】また、プリンタの専用サイズで構成され、
特定サイズのプラスチックカードを配置することができ
る配置部と、所定の厚みを以て弾性部材で形成されてい
るベース層を有してプリント用の台紙を構成する。

【０００７】

【作用】本発明の台紙を用いることにより家庭用のビデ
オ信号プリンタを用いてプリペイドカード等、紙より剛
性の高いカード類に対して所望する絵を印刷することが
でき、容易かつ安価にオリジナルのプリペイドカード等
を作成することができるようになる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の実施例として例えば家庭用と
して使用されている簡易型のビデオ信号プリンタに対応
した葉書きサイズで構成した台紙について説明する。図
１（ａ）は本実施例の台紙、図１（ｂ）は台紙から剥離
紙を剥がした状態を示す斜視図である。

【０００９】台紙１は例えば葉書きと同等のＡ６判の大
きさで構成されている。そして長手方向、すなわち印刷
時の副走査方向の端部及び中央部分に例えば内側に頂点
２ａ、２ａ、２ａを有する三角形状のプレート２、２、
２が形成されている。ガイド層３はプレート層２の下層
に構成され、本実施例では２箇所にホワイトカードが配
置されるくぼみ部分である設置部３ａが設けられてお
り、通常は剥離紙４、４に覆われている。設置部３ａは
ホワイトカードの表面（印刷面）の面積をほぼ同等とな
るように形成されているとともに、ホワイトカードが粘
着されたときにホワイトカードの印刷面とガイド層３が
ほぼ同等の高さとなるようにくぼみ部分の深さが構成さ
れている。

【００１０】ガイド層３の下層は粘着シート５で形成さ
れており、印刷を行うときには例えば図１（ｂ）に示さ
れているように剥離紙４、４を剥がして粘着シート５を
露出させて設置部３ａにホワイトカードを配置して粘着
する。すなわち、印刷を行わない通常時には粘着シート
５は剥離紙４、４によって保護することができる。ま
た、ホワイトカードを１枚だけ印刷するときはいずれか
一方の剥離紙４のみを剥がして、ホワイトカードを配置
すればよい。ベース層６は台紙１の基台となっており、
所定の厚み及び弾性を有する例えばゴム材等によって構
成されている。

【００１１】図２（ａ）（ｂ）は台紙１にホワイトカー
ドを配置する場合の概要を示す図である。ホワイトカー
ド７、７は例えば約０．２３ｍｍの厚さとされるプラス
チック製のカードであり、通常のプリペイドカードと同
様に使用することができるものであるが、表面が例えば
白い無地でありユーザが所望の絵を印刷することが可能
なものである。

【００１２】このホワイトカード７、７を、図２（ａ）
に示されているように剥離紙４、４を剥がし粘着シート
５、５を露出させた状態で、矢印で示されているように
配置部３ａに配置することにより、粘着シート５、５に
粘着して固定され、図２（ｂ）に示されているように一
体化され台紙１ごとプリンタに供給されることとなる。
このとき、上記したようにホワイトカード７、７の表面
とガイド層３はほぼ同等の高さを形成するようになる。

【００１３】次に台紙１の階層構造について説明する。
図３は図２に示したＡ−Ａの一部断面を摸式図に示す図
であり、図３（ａ）はホワイトカード配置前、図３
（ｂ）はホワイトカード配置後を示しており、台紙１の
両端部及び中央部分の図示は省略している。最上層を構
成するプレート層２は後述するように実際に台紙１をプ
リンタに設置して印刷を行う時に、ホワイトカードのエ
ッジ部分がプリンタのサーマルヘッドの保護カバー等を
乗り越えてしまうことを防止するとともに、プレート層
２自体が障害物とならないようにするため、例えば０．
２ｍｍ程度の厚さのプラスチック材等で構成される。

【００１４】ガイド層３は例えばクラフト材等で構成さ
れ、図３（ｂ）に示されているように粘着シート５にホ
ワイトカード７が粘着されたときに、このホワイトカー
ド７の表面とほぼ同等の高さとなるように、０．２ｍｍ
程度の厚さで形成されている。台紙１の基台となるベー
ス層６は弾性を有しているゴム材等によって例えば０．
３ｍｍ程度の厚さで構成されている。そして、後述する
ように印刷時にはこの厚みによって後述するサーマルヘ
ッドに対する圧力を上げることができるとともに、剛性
をやわらげることができるようになる。

【００１５】以下本実施例の台紙１にホワイトカード７
を粘着して印刷を行う場合の概要を説明する。図４
（ａ）は印刷中の台紙１及びサーマルヘッド、プラテン
を断面的に、また図４（ｂ）は台紙１及びサーマルヘッ
ド、プラテンを斜視図で示す図である。

【００１６】これらの図でサーマルヘッド８は所定数の
発熱素子８ａを有して構成され、昇華型のインクリボン
９を加熱して台紙１に粘着されているホワイトカード等
の印刷用紙にインクを塗布させる。保護カバー１０、１
１は印刷時に台紙１とサーマルヘッド８の間隔を維持す
るとともに、インクリボン９のガイドとなるように構成
されている。プラテン１２は供給された印刷用紙を所定
の圧力でインクリボン９に押し付けることによって、印
刷用紙に対して鮮明な印刷ができるようにしている。

【００１７】これらの図に示されているような構造で
は、台紙１はリボンカセットの構造によりサーマルヘッ
ド８とプラテン１２によって湾曲された状態で送られる
こととなる。このために、台紙１に貼り付けられたホワ
イトカード７は矢印Ａに示されている方向に剥がされる
力が加わり、エッジ部分が捲られ上方に突出しやすくな
る。この場合、通常給／排紙時はサーマルヘッド８が台
紙１から離間しているので、走行経路で引っ掛かること
は無いが、印刷動作に入るとサーマルヘッド８が下がる
のでインクリボン９を介して保護カバー１０等の印刷機
構とホワイトカード７が接触して引っ掛かりジャミング
が発生する。

【００１８】また、実施例に挙げている昇華型のカラー
プリンタは、Ｒ（赤）、Ｇ（緑）、Ｂ（青）の補色であ
るＹ（イエロー）、Ｍ（マゼンダ）、Ｃ（シアン）を各
一回ずつ合計３回の印刷を行うが、一回の印刷が終了す
ると台紙１を元の位置に戻して再び印刷が開始されるよ
うになっている。この際、サーマルヘッド８は台紙１か
ら若干離れるだけなので、ホワイトカード７のエッジ部
分が捲られていると上記した場合と同様にジャミングが
発生する。

【００１９】そこで、本発明では台紙１が走行する順方
向、逆方向の一部分に頂点２ａが位置するようプレート
層２を形成して、図４（ｂ）に示されているように台紙
１が走行するときにインクリボン９を介して頂点２ａが
保護カバー１０に当接して楔状に食い込むことにより、
サーマルヘッド８が押し上げられてエッジ部分が保護カ
バー１０等に当接しないようにしている。なお、例えば
三角形の頂点のみによってサーマルヘッド８を押し上げ
るようにしているのは、プレート層２自体が印刷動作の
妨げにならないようにしているためである。

【００２０】また、通常の紙よりも剛性の高いプラスチ
ック製のホワイトカード７に精度の良い綺麗な印刷を行
うためには、ベース層６に所定の厚みを持たせてサーマ
ルヘッド８との密着度を上げる必要があるが、台紙１に
厚みを与え剛性が増してしまうと、台紙１と発熱素子８
ａの密着性が悪くなりインクリボン９にシワが寄り綺麗
な印刷を行うことができなくなる。この場合、台紙１に
対するサーマルヘッド８の圧力を増すことによって密着
性を改善することができるが、圧力を増した状態で通常
の用紙に印刷を行うとサーマルヘッド８が用紙に食い込
んでしまい綺麗に印刷することが困難になる。

【００２１】そこで、台紙１を用いたときのみにサーマ
ルヘッド８に対する圧力が上がるように、ベース層６に
例えば０．３ｍｍ程度の厚みを与えつつ例えばゴム材な
どの弾性を有している材料で構成することにより、適度
な柔軟性を有した状態で所定の厚みを得、インクリボン
９とホワイトカード７が良好な圧接状態となるようにし
ている。

【００２２】なお、上記実施例ではプレート層２は頂点
２ａが一ヵ所とされている三角形状で構成したが、例え
ば図５に示されているように２個の三角形からなるプレ
ート層１３、１３、１３を形成してホワイトカード７の
一辺における２箇所の頂点１３ａ、１３ａ、１３ａ・・
・でサーマルヘッド８を押し上げるようにしても良い
し、図６に示されているように円弧で形成されたプレー
ト層１４、１４、１４を構成して円弧の端部１４ａ、１
４ａ、１４ａでサーマルヘッド８を押し上げるようにす
ることもできる。また、台紙１に同時に配置されるホワ
イトカードは２枚に限らず、一個の配置部のみを設けて
ても良いし、例えば実施例に示した葉書きサイズ（Ａ４
判）よりも大きいサイズで構成して２枚以上のホワイト
カード７を配置して同時に多数枚の印刷を行うことも可
能である。

【００２３】さらに、台紙１を構成する各層の厚みは印
刷されるカードの剛性等によって変更することが可能で
あり、各種カードに対応して最適な状態で印刷を行うこ
とが可能である。また、本実施例ではプリペイドカード
を被印刷体として挙げたが、プラスチック製のカードで
あれば例えば会員証やサービスカードの印刷を行うこと
もできる。

【００２４】

【発明の効果】以上、説明したように本発明を用いるこ
とにより、例えば紙以外のプラスチック製のカードに対
して家庭用のビデオ信号プリンタ等を用いて印刷を行う
ことができるので、ユーザが所望する絵柄でオリジナル
の各種プリペードカードを簡単に作成することができ
る。したがって印刷にかかるコストを大幅に削減するこ
とが可能になる。また、一枚の台紙で同時に２枚以上の
印刷を行うことができるとともに、台紙自体を再利用す
ることができるのでランニングコストを安くすることが
できる。さらに、異なる形状のカードに対応した台紙を
用いることにより同一のプリンタであらゆるカードの印
刷を行うことができるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の台紙の全体を示す斜視図であ
る。

【図２】実施例の台紙にホワイトカードを配置する概要
を示す図である。

【図３】実施例の台紙の階層構造を示す図である。

【図４】実施例の台紙を用いた印刷動作を説明する図で
ある。

【図５】本発明の変形例の台紙を示す斜視図である。

【図６】本発明の変形例の台紙を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 台紙 ２ プレート層 ２ａ 頂点 ３ ガイド層 ３ａ 設置部 ５ 粘着シート ６ ベース層

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 特定サイズのプラスチックカードを配置
   することができる配置部と、 該配置部の印刷動作の送り方向及び／又はその逆方向
   に、少なくとも印刷動作中に上記プラスチックカードの
   エッジ部分が印刷機構に引っ掛からない高さを部分的に
   得ることができるプレート層と、 を有して構成されていることを特徴とするプリント用の
   台紙。
2. 【請求項２】 特定サイズのプラスチックカードを配置
   することができる配置部と、 所定の厚みを以て弾性部材で形成されているベース層
   と、 を有して構成されていることを特徴とするプリント用の
   台紙。