JPH0910927A - 炉中無フラックスろう付け方法 - Google Patents
炉中無フラックスろう付け方法Info
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Abstract
ホール等を発生させない炉中無フラックスろう付け方法
を提供する。 【構成】 ろう付け温度での飽和蒸気圧の高い合金成分
を含む合金製の部材の接合部にろう材を載置して炉中で
加熱することによりろう付けする炉中無フラックスろう
付け方法において、少なくともろう付け温度域での加熱
を加圧下で行う。
Description
け方法、特に、黄銅等のように、ろう付け温度での飽和
蒸気圧の高い合金成分を含む合金部材を炉中でろう付け
する炉中無フラックスろう付け方法に関する。
ろう付け温度での飽和蒸気圧の高い合金成分を含む合
金、例えば、黄銅製部材を炉中でそのままろう付けする
場合、炉中の温度が上昇すればする程、亜鉛が蒸発し易
く、ろう付け温度では母材表面、特に、その接合部から
蒸発する亜鉛分子によって母材の濡れ性が低下し、接合
部にピンホールが発生するという問題点があることから
実用化が極めて困難であった。
ろう付けする場合、接合部にフラックスを塗布すること
によって酸化を防止し短時間加熱により亜鉛の蒸発を抑
制し、ろうの流れを促進して部材の濡れ性を向上させる
方法が実用化されている。しかしながら、フラックスを
接合部に塗布する方法では、良好なろう付けを行うこと
はできるが、母材へのフラックス塗布及びろう付け後の
ろう材除去等の表面処理が必要であり、必然的に作業性
が悪く、また、製造コストを上昇させるという問題点が
あった。
合金部材を良好にろう付けすることができるようにする
ことを目的とするものである。
成する手段として、ろう付け温度での飽和蒸気圧の高い
合金成分を含む合金製の部材の接合部にろう材を載置し
て炉中で加熱することによりろう付けする際、少なくと
もろう付け温度域での加熱を加圧下で行うようにしたも
のである。
ものとしては、例えば、丹銅、赤銅、七三黄銅、四六黄
銅等、亜鉛含有量が5〜40%のCu−Zn合金、すな
わち黄銅、Cu−Ni−Zn合金(洋銀)、あるいはC
u−Sn合金、Cu−Sn−Zn合金、Cu−Sn−Z
n−Pb合金等の青銅等が挙げられる。
れるが、通常これらの材料のろう付けに使用されるろう
材を使用することができる。
スの状態で、かつ、加圧下でろう付けを行うが、その圧
力は、通常1.2Mpa以下、好ましくは0.2〜1.
0Mpaに設定される。この場合、中性または還元性雰
囲気で行うのが好ましい。その雰囲気としては、例え
ば、窒素ガスやアルゴンガス等の中性雰囲気、あるいは
水素と窒素の混合ガスからなる還元性雰囲気が好適であ
る。水素と窒素の混合雰囲気にあっては、水素ガス濃度
は2〜50%の比率に調整される。
の溶融温度で所定時間保持した後、合金製部材とろう材
とが合金層を形成する温度で所定時間保持するようにし
てもよい。
グミュアの分子蒸発式で与えられるが、その蒸発係数は
雰囲気の圧力により変化し、圧力を上げると減少し、蒸
発量が抑制されることに着目し、少なくともろう付け温
度域での加熱を加圧下で行うことにより、飽和蒸気圧の
高い合金成分の蒸発を抑制するようにしたものである。
加圧により蒸発係数が減少する理由については確立した
理論はないが、分子は、非加圧状態(大気圧)に比べ
て、平均自由工程が短くなり、これが拡散速度に影響し
て蒸発係数が小さくなるものと推測される。このよう
に、合金成分の蒸発が抑制されると接合部の濡れ性が劣
化せず、接合部分は母材の濡れ性が低下しない。したが
って、接合部分はピンホール等の発生がなくろう付けさ
れる。
Mpa以下の場合に抑制され、0.2〜1.0Mpaの
範囲であれば確実に抑制される。また、上記加圧力が高
ければ上記合金成分の蒸発を抑制する効果も高まるが、
圧力を1.2Mpa以上とした場合は、銀ろうを溶融す
るために炉内温度を高温にする必要が生じ、また、炉の
耐久性を向上させる必要があることから適当でない。
た後、合金製部材とろう材とが合金層を形成する温度で
所定時間保持することにより、ろう材と合金製の部材と
の接合部に合金層が形成される。
ラックス炉内ろう付け方法の実施例について説明する。
まず、図1に示すように、銅からなる第1の機構部品1
を、該機構部品1の上に銀ろう3(BAg−7)を載置
し、その上に黄銅からなる第2の機構部品2を載置した
状態でバッチ式電気炉に装入する。
って、炉内の温度、圧力及び雰囲気を制御してろう付け
を行う。まず、上記バッチ式電気炉の炉内を真空排気装
置により約1paに減圧する。約1paの圧力に減圧し
たところで炉内に水素ガスを0.2l/minの流量で
供給し、炉内圧力を19.3〜40paに保持する。炉
内圧力が上記したものなったところで、電気炉のヒータ
を稼働し、炉内温度を600°Cまで上昇させ、この温
度で保持する。この時点で、上記第1と第2の機構部品
1、2及び銀ろう3の酸化を防止するとともに、黄銅
(銅−亜鉛合金)に含まれる亜鉛の蒸発をろう付け温度
において抑制するために、上記水素ガスを1.8l/m
inの流量で2.5分間供給し、続いて窒素ガスを4.
0l/minの流量で2.0分間供給して炉内を0.2
Mpaに保持する。
して均熱した後、720°Cまで炉内温度を上昇させ、
この温度で20分間維持してろう付けを行い、第1の機
構部品1と銀ろう3の合金層4及び第2の機構部品2と
銀ろう1との合金層5を形成する。その後、ろう付け処
理を終了するまで炉内圧力を0.2Mpaに保持し、炉
内温度及び機構部品1、2を室温まで自然冷却してろう
付け処理を終了する。
部品1と第2の機構部品2の接合部分の状態を調べるた
めに、A部分及びB部分を切り取って金属顕微鏡で組織
を観察した。上記A部分及びB部分の組織を図3及び図
4にそれぞれ示した。図3、4から明らかなように、第
1の機構部品1と銀ろう3の間、及び銀ろう3と第2の
機構部品2との間には、それぞれ合金層4及び5が形成
されていることが確認できる。また、銀ろう3及び上記
合金層4、5には接合部の強度を低下させるピンホール
等は発生していないことが確認できた。
下に設定したが、亜鉛の含有率等に応じて1.2Mpa
を最大値として設定することができる。
に係る無フラックスろう付け方法によれば、少なくとも
ろう付け温度域での加熱を加圧下で行っているので、ろ
う付け温度での飽和蒸気圧の高い合金成分の蒸発が防止
される。これにより、雰囲気は良好な状態で維持され、
母材の濡れ性が低下することはないので、接合部はピン
ホール等が発生することなくろう付けされる。このよう
に、フラックスを使用せずともろう付けを行うことがで
きるので、ろう付け作業のコストダウンが図れる。
後、合金とろうとが合金層を形成する温度で所定時間保
持してろう付けすることにより、母材とろう材との合金
層が形成され、理想的なろう付けが実現する。
ーブ等を示した説明図である。
銅)、3…銀ろう、4…銀ろうと第1の機構部品との合
金層、5…銀ろうと第2の機構部品との合金層。
Claims (1)
- 【請求項1】 ろう付け温度での飽和蒸気圧の高い合金
成分を含む合金製の部材の接合部にろう材を載置して炉
中で加熱することによりろう付けする炉中無フラックス
ろう付け方法において、少なくともろう付け温度域での
加熱を加圧下で行うことを特徴とする炉中無フラックス
ろう付け方法。
Priority Applications (1)
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JP7155937A JP2686243B2 (ja) | 1995-06-22 | 1995-06-22 | 炉中無フラックスろう付け方法 |
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JP7155937A JP2686243B2 (ja) | 1995-06-22 | 1995-06-22 | 炉中無フラックスろう付け方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=15616783
Family Applications (1)
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- 1995-06-22 JP JP7155937A patent/JP2686243B2/ja not_active Expired - Lifetime
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