JPH09108479A

JPH09108479A - 洗濯機の制御方法

Info

Publication number: JPH09108479A
Application number: JP7272296A
Authority: JP
Inventors: Yoshio Niwase; 好夫庭瀬; Isao Hiyama; 功桧山
Original assignee: Hitachi Ltd
Current assignee: Hitachi Ltd
Priority date: 1995-10-20
Filing date: 1995-10-20
Publication date: 1997-04-28

Abstract

(57)【要約】【課題】洗い後の脱水工程時に洗剤発泡による障害を低
減し、モータの異臭，発煙等の発生を低減し、円滑な洗
濯工程を行う。【解決手段】風呂水を使用した洗濯工程で、且つ含水量
の多い衣類では、洗い工程を一定時間終了した後、風呂
水を吸水しながら撹拌することにより洗濯液を希釈させ
排水，脱水工程を行う。その他の洗濯工程では従来同
様、洗い工程後排水，脱水工程を行わせる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は洗い後の洗濯工程を
円滑に行い、且つすすぎ性能の向上を図るようにした洗
濯機の制御方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の洗濯工程は、水を使用する場合と
風呂水を使用する場合どちらでも洗い後に排水工程を行
い脱水工程を行うため、洗い時に風呂水を使用する場
合、水温が高いため、洗剤に含まれる界面活性剤の働き
が良くなるため泡が立ち易くなり、洗濯兼脱水槽と外槽
の間に泡が発生（洗剤発泡障害）する現象が起こり易く
なる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、風
呂水使用における洗濯工程の脱水工程時に洗剤発泡障害
が発生した場合、モータにかかる負担が大きくなる。し
かし脱水工程は強制的に行われるため、モータに流れる
電流の増大から、モータから異臭，発煙等が発生する。
また、洗濯兼脱水槽が定格回転数まで達しないうちに次
の工程に進むため、衣類内の水分に含まれる洗濯水が十
分に脱水できないため、すすぎ性能の低減という問題も
生じる。

【０００４】本発明の目的は、洗い後の洗濯工程を円滑
に行い、且つすすぎ性能の向上を図り前記の問題を生じ
させないようにすることにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、風呂水使用における洗濯工程の際、洗い時に使用し
た洗濯液を希釈させてから脱水工程を行う必要がある。
従って風呂水使用における洗濯工程の際は洗い終了前に
風呂水を吸水しながら撹拌する。それと同時に一定の水
位を保つよう排水を行い、一定時間終了後排水，脱水工
程を行いすすぎ，脱水工程を行う。しかし、モータのコ
ンデンサ端子間電圧の逆起電力の検知により決定した布
質検知で、衣類に含まれる含水量が少ない場合洗い終了
後、排水，脱水工程を行い、すすぎ工程を行う。また、
風呂水を使用しない洗濯工程の際も洗いに使用される洗
濯液の温度が低いため、上記と同様、洗い終了後、排
水，脱水工程を行い、すすぎ工程を行う。

【０００６】上記手段により、風呂水使用で含水量が多
い布質の場合は洗い時に使用された洗濯液が脱水工程時
には希釈されるため、洗剤発泡障害が発生しにくくな
り、モータの異臭，発煙の発生等の問題が低減される。
しかも風呂水使用のみ上記手段を行うため実質使用され
る水の量は従来の洗濯工程とほぼ同じであり、また脱水
工程時に洗濯兼脱水槽が定格回転数まで達するため、す
すぎ性能の向上が図れる。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面に基づいて
説明する。本発明の一実施例を採用した洗濯機図１に示
すように、鋼板性の外枠１内の吊り棒２およびコイルば
ねや弾性ゴムからなる防振装置３によって合成樹脂製の
外槽４を吊架する構成となっている吊り棒２および防振
装置３は４個設けている。

【０００８】洗濯するための水を溜める外槽４内には、
合成樹脂製の洗濯兼脱水槽５を回転自在に設ける。洗濯
兼脱水槽５には多数の脱水孔５ａを設け、中央底部には
パルセータ若しくはアジテータからなる撹拌翼６を回転
可能に設ける。洗い作業、およびすすぎ作業時には洗濯
兼脱水槽５を静止させ撹拌翼６を時計方向および反時計
方向に回転させる。また、脱水回転時は洗濯兼脱水槽５
を一方向に回転させる。撹拌翼６および、洗濯兼脱水槽
５の回転は、駆動装置７により行われる。

【０００９】駆動装置７はモータ８と、このモータ８の
回転を撹拌翼６、若しくは洗濯兼脱水槽５に伝達するた
めのプーリ９ａ，９ｂやベルト９ｃからなる伝達手段９
と洗いおよびすすぎ工程時に撹拌翼６のみを回転させた
り、あるいは脱水工程時に洗濯兼脱水槽５を回転させた
りするクラッチ装置１０とその切換を行うソレノイド１
１，排水を司る排水装置１５からなる。

【００１０】駆動装置７は外槽４の底面に鋼板製の支持
板１２を用いて固定する。外槽４には外槽４内の水の圧
力を水位センサ１３に伝達するＰ．Ｓチューブ１４を接
続する導入口４ａが設けてある。

【００１１】外枠１の上部には洗濯物を投入する投入口
１７ａとコントローラ等の電気部品を収納する操作箱１
７ｂとを形成した合成樹脂製のトップカバー１７が設け
られてある。投入口１７ａには合成樹脂製のフタ１８を
設ける。

【００１２】操作箱１７ｂの上面には操作パネル２１が
取付けてあり、操作箱１７ｂ内には給水電磁弁２４を設
ける。

【００１３】操作箱１７ｂ内に配置した水位センサ１３
は外槽４内の水の圧力を検出することにより、規定水位
まで水が溜ったかどうか判定する。水位センサ１３には
コア，コイル，ばねなどから構成される。

【００１４】操作箱１７ｂ内には洗濯兼脱水槽５内に自
動で風呂水を吸水する風呂水ポンプ２８を設ける。

【００１５】洗濯，すすぎ，脱水工程等を制御するコン
トローラ部は収納箱３１内に配置する。

【００１６】操作パネル２１には、電源スイッチボタン
２９および外部操作スイッチ３０が配置されている。

【００１７】図２は操作パネル２１を示した。この操作
パネル２１には表示部３２，外部操作スイッチ３０，ス
タートボタン３３が設けられている。表示部３２には、
水位，洗い，すすぎ，脱水，予約時間，コース設定の情
報が表示される。外部操作スイッチ３０には水位切換，
洗い，すすぎ，脱水，予約時間，各洗濯コースを選択設
定するセレクトスイッチのボタンが設けられている。ス
タートボタン３３には、風呂水ポンプ２８を使用するお
湯使用スタートボタン３３ａと、風呂水ポンプ２８を使
用しない水使用スタートボタン３３ｂが設けられてい
る。

【００１８】図３は洗濯機全体の回路を簡略して示して
いる。中央処理回路３４，駆動回路３５は、コントロー
ラ部としてまとめられて洗濯機本体の収納箱３１に配置
されている。モータ８，給水電磁弁２４としての給水
弁，排水装置１５としての排水弁，風呂水を吸水する風
呂水ポンプ２８，洗濯，すすぎ，脱水等のセレクトスイ
ッチ３６，水位センサ１３，布量・布質を判定するため
の布量・布質センサ３７，脱水中の異常振動防止等を図
る安全スイッチ５０をもっている。

【００１９】図４は布量・布質検知を行う布量・布質セ
ンサ３７の回路を示している。布量検知制御とは、まず
洗濯兼脱水槽５内に適当な衣類を投入し、電源スイッチ
ボタン２９を押し、スタートボタン３３を押すことによ
りモータ８が運転する。モータ８の運転は中央処理回路
３４の指令によりトライアック３７ａと３７ｂのゲート
に必要に応じ、交互に信号を送ることによりモータ８が
正逆回転を行う。モータ８の正逆回転から、図１に示す
回転伝達方式で撹拌翼６を正逆回転させ衣類を動かす。
この時、モータ８のオフ時に発生する逆起電力の駆動用
コンデンサ８ａの端子間電圧をホト・トライアックカプ
ラ３８より直流矩形波パルスに変換し、インバータ３９
で直流矩形波を反転させ、その信号を中央処理回路３４
に送る。これらの制御により、衣類の大小から撹拌翼６
に加わる抵抗が変化し、この変化の度合いを検知し布量
判定を行う。布量判定後、布質検知制御を行う。この
時、お湯使用スタートボタン３３ａを押した場合、コン
トローラ部からの信号で風呂水ポンプ２８に通電され、
風呂水が洗濯兼脱水槽５内に吸水される。また水使用ス
タートボタン３３ｂを押した場合、コントローラ部から
の信号で給水電磁弁２４に通電され、洗濯兼脱水槽５内
に給水される。規定水位まで吸水若しくは給水したこと
を水位センサ１３が検知すると、布量検知制御と同様、
モータ８が正逆回転を行い、発生する逆起電力の駆動用
コンデンサ８ａの端子間電圧の信号Ｔ₁を中央処理回路
３４に送る。次に布量検知制御により判定した水位ま
で、洗濯兼脱水槽内５に吸水若しくは給水を行い、布量
判定水位まで吸水若しくは給水したことを水位センサ１
３が検知すると、布量検知制御と同様、モータ８が正逆
回転を行い、発生する逆起電力の駆動用コンデンサ８ａ
の端子間電圧の信号Ｔ₂を中央処理回路３４に送る。こ
れらＴ₁及びＴ₂の信号の変化から布質の判定を行った
後洗い撹拌を行う。

【００２０】洗い工程終了後、排水工程を行うが、お湯
使用スタートボタン３３ａを押して洗濯工程を開始した
場合、風呂水ポンプ２８により風呂の残り湯を洗い時の
洗濯液として使用する。風呂水は常温水に対し水温が高
いため、洗剤に含まれる界面活性剤の働きが良くなるた
め泡立ちが良くなり、脱水工程時に洗濯兼脱水槽５と外
槽４の間に泡が発生（洗剤発泡障害）する現象が起こり
やすくなる。

【００２１】そこで、洗剤発泡障害を低減するための洗
濯工程の制御方法を図５のフローチャートにより説明す
ると、洗濯工程のスタートから布量検知制御により布量
の検知（ステップ５１）を行う。次に、押したスタート
ボタン３３がお湯使用スタートボタン３３ａか、水使用
スタートボタン３３ｂかを確認する(ステップ５２)。水
使用スタートボタン３３ｂの場合、給水電磁弁２４から
水を給水（ステップ５３）し、布質検知制御により布質
検知（ステップ５４）後、撹拌（ステップ５５）を行
い、排水，脱水工程を行う（ステップ５６，５７）。し
かし、ステップ５２でお湯使用スタートボタン３３ａの
場合、風呂水ポンプ２８により風呂の残り湯を洗い時の
洗濯液として使用するため、風呂水吸水（ステップ５
８）を行い布質検知制御により布質検知（ステップ５
９）を行う。布質検知（ステップ５９）から含水量が多
いか少ないかを判定（ステップ６０）し、含水量が多い
布質と判定した場合、一定時間撹拌（ステップ６１）終
了後、風呂水ポンプ２８により風呂の残り湯を洗濯兼脱
水槽５内に吸水を行いながら撹拌を行う（ステップ６
２）。その後、排水，脱水工程を行う（ステップ５６，
５７）。ステップ６０で含水量が少ない布質と判定した
場合、水使用スタートボタン３３ｂを押した場合と同様
の洗濯工程となり、撹拌（ステップ５５）終了後、排
水，脱水工程を行う（ステップ５６，５７）。

【００２２】

【発明の効果】本発明によれば、風呂水使用時の洗濯工
程で且つ含水量の多い布質の場合は、洗い時に使用され
た洗濯液が脱水工程時には希釈されるため、洗剤発泡障
害が発生しにくくなり、モータの異臭，発煙の発生等の
問題が低減される。またそれに伴い脱水工程時に洗濯兼
脱水槽が定格回転数まで達するため、すすぎ性能の向上
が図れる。しかも洗濯液の希釈には風呂水を使用するた
め、実際使用する水の量は従来の洗濯工程とほぼ同じで
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す全自動洗濯機の断面
図。

【図２】本発明の一実施例を示す操作パネルの説明図。

【図３】洗濯機全体の回路図。

【図４】布量・布質検知の一実施例の回路図。

【図５】本発明の一実施例を示すフローチャート。

【符号の説明】

５…洗濯兼脱水槽、６…撹拌翼、８…モータ、１１…ソ
レノイド、１３…水位センサ、２１…操作パネル、２４
…給水電磁弁、２８…風呂水ポンプ、３０…外部操作ス
イッチ。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】洗濯兼脱水槽あるいは撹拌翼を駆動するモ
ータと、前記モータのコンデンサ端子間電圧の逆起電力
の検知により布質を検知し洗濯工程を制御し、洗い，す
すぎ，脱水工程を自動で行う制御装置と、前記制御装置
を操作する操作部と、前記制御装置で設定水位まで自動
で給水する給水装置と、前記制御装置で設定水位まで風
呂水を自動で吸水する吸水装置と、前記制御装置で自動
で排水を行う排水装置と、前記洗濯兼脱水槽と前記撹拌
翼を切り替える際、前記排水装置が連動しないクラッチ
装置とを備え、前記吸水装置を使用する洗濯工程では洗
い工程終了前に前記吸水装置で吸水を行いながら撹拌を
行い、排水，脱水工程終了後前記給水装置で給水し、す
すぎ工程を行うことを特徴とする洗濯機の制御方法。
【請求項２】請求項１において、前記制御により検知し
た布質の含水量が少ないと判定した場合、洗い工程後に
前記排水装置で排水を行い、脱水工程終了後、前記給水
装置で給水し、すすぎ工程を行う洗濯機の制御方法。
【請求項３】請求項１において、前記給水装置を使用す
る洗濯工程では洗い工程後に前記排水装置で排水工程を
行い、脱水工程終了後、前記給水装置で給水し、すすぎ
工程を行う洗濯機の制御方法。
【請求項４】請求項１または３において、前記操作部内
の選択ボタンが、前記給水装置を使用する場合と前記吸
水装置を使用する場合とに分かれ、各洗濯工程を行う洗
濯機の制御方法。