JPH09106072A - 感光性着色組成物とそれを用いたカラーフィルタ - Google Patents

感光性着色組成物とそれを用いたカラーフィルタ

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JPH09106072A
JPH09106072A JP26597095A JP26597095A JPH09106072A JP H09106072 A JPH09106072 A JP H09106072A JP 26597095 A JP26597095 A JP 26597095A JP 26597095 A JP26597095 A JP 26597095A JP H09106072 A JPH09106072 A JP H09106072A
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monomer
coloring composition
photosensitive coloring
color filter
acrylic resin
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JP26597095A
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Mizuhito Tani
瑞仁 谷
Eriko Sugama
絵理子 須釜
Yoshihiro Mori
▲吉▼弘 森
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Osaka Organic Chemical Industry Co Ltd
Toppan Inc
Original Assignee
Osaka Organic Chemical Industry Co Ltd
Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像管理幅が広く、オーバーハング現象が抑
制されて現像安定が高く、高感度な感光性着色組成物お
よびそれを利用したカラーフィルタ。 【解決手段】 エポキシ基と不飽和二重結合を有する単
量体からなる重合体に不飽和カルボン酸が付加されたア
クリル系樹脂と、顔料と分散剤と光重合性モノマーと光
重合開始剤とを有する。感度が高いので、少ない露光時
間で十分であり、製造時間の短縮を図ることができる。
しかも現像管理幅が広く、オーバーハング現象が起きに
くく、精確なパターン形状のカラーフィルタが製造され
得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー液晶表示装
置の液晶セル内などに設けられるカラーフィルタに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】種々のカラー液晶表示装置、例えば、T
N(ツイステッド・ネマチック)型、GH(ゲスト・ホ
スト)型や、FLC(強誘電液晶)方式などのカラー液
晶表示装置、さらには、固体撮像素子などのビデオカメ
ラ、カラーFAXなど多くの電子機器等にはカラーフィ
ルタが用いられている。殆どのカラーフィルタは、透明
な基板上に、3原色、すなわち、赤色、緑色、青色の各
色の着色層が所定の位置に、例えば画素電極に対応する
位置に形成されて概略構成される。
【0003】カラーフィルタの製造方法としては、次の
ような方法が知られている。 (1)特開昭60−237403号公報に記載されてい
るものは、まず、顔料をアクリル樹脂中に分散剤などに
より分散して着色組成物を調製し、これをガラス基板上
に塗布し、乾燥後、その上に、感光性レジスト材料(ポ
ジレジスト:例えば、「AZ」ヘキスト(株)製)を被
覆し、乾燥した後、マスクを用いて露光後、現像してレ
ジストのパターンを取り去り、レジストのパターンのな
い部分をエッチングにより除去した後、残ったレジスト
を剥離して、パターン形状の着色層を形成する。
【0004】(2)特開平2−181704号公報に
は、アクリル樹脂中に色素を含有した着色組成物中に、
ビスアジド化合物やジアゾ化合物などの感光剤を添加し
て感光性着色組成物とし、これを基板上に塗布し、乾燥
後、露光、現像を行い所定形状の着色層を得る方法が記
載されている。
【0005】(3)特開平2−144502号公報に
は、着色組成物中に光重合開始剤と光重合性モノマーを
添加して感光化し、基板上に塗布し、乾燥後、酸素遮断
膜を形成し、露光、現像を行い着色パターンを得る形成
方法が記載されている。このもでは、光重合開始剤とし
てアセトフェノン、ベンジルジメチルケタールなどが使
用され、また光重合開始剤を使用することにより、光重
合反応が連鎖的に進むので、上記(2)の方法よりも感
度を高くすることができる。しかし酸素阻害を受けやす
いため、酸素雰囲気下ではパターンニングが難しく、か
なり多量の露光量が必要となる。そこで、ポリビニルア
ルコール(PVA)などの酸素遮断膜を形成し、酸素の
影響を受けにくい状態でパターニングすることが行われ
る。また近年、酸素遮断膜を不要とするものも研究され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記(1)の
製造方法では、着色組成物自体に感光性がないために、
ポジレジストの被覆、パターニング、その後のエッチン
グ、最後に不要となったポジレジストの剥離等の必要と
される工程が多く、また収率が低いなど、製造コストが
嵩み、製造上不利である。上記(2)の製造方法では、
アクリル樹脂中に色素が含まれていることから、感度が
低く、かなりの露光量を必要としてしまい、製造時間が
長くなってしまい、やはり、製造コストが嵩み、製造上
不利である。
【0007】上記(3)の製造方法では、(2)の方法
よりは感度が高いものの、アクリル樹脂中に色素が含ま
れていることにより感度は依然不十分で、多くの露光量
を必要としてしまう。また、PVAなどの酸素遮断膜を
形成する必要があり、工程が長くなり、収率が悪く製造
上好ましくない。また、上記いずれの方法であっても、
現像条件の管理幅が狭く、パターンの裾の部分が細るオ
ーバーハング現象が生じやすく、安定して量産するには
問題がある。
【0008】本発明は前記課題を解決するためになされ
たもので、現像管理幅が広く、オーバーハング現象が抑
制されて現像安定が高く、さらに高感度な感光性着色組
成物およびそれを利用したカラーフィルタを提供するも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の感光性着色組成
物は、エポキシ基と不飽和二重結合を有する単量体から
なる重合体に不飽和カルボン酸が付加されたアクリル系
樹脂と、顔料と分散剤と光重合性モノマーと光重合開始
剤とを有することを特徴とするものである。この際、ア
クリル系樹脂が、エポキシ基と不飽和二重結合を有する
単量体と、該単量体と共重合可能な他の単量体の共重合
した共重合体に不飽和カルボン酸が付加されたものであ
って、共重合体中、エポキシ基と不飽和二重結合を有す
る単量体が20wt%以上100wt%未満、他方の単量体を
80wt%以下の組成比で含有されているものであること
が望ましい。さらに、アクリル系樹脂の分子量が300
0〜60000であることが望ましい。
【0010】さらにまた、不飽和カルボン酸がアクリル
酸またはメタクリル酸であることが望ましい。また、ア
クリル系樹脂の酸価が30〜150であることが望まし
い。さらに、分散剤が有機顔料誘導体であることが望ま
しい。本発明のカラーフィルタは、本発明の感光性着色
組成物からなる着色樹脂層が基板上に形成されているこ
とを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳説する。本発
明の感光性着色組成物では、エポキシ基と不飽和二重結
合を有する単量体(以下、主単量体と称する)を有して
なる重合体が必須である。このエポキシ基と不飽和二重
結合を有する単量体としては、例えば、グリシジル(メ
タ)アクリレート、3,4−エポキシブチル(メタ)ア
クリレート、2−メチル−3,4−エポキシ−シクロヘ
キシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。本発明で
の重合体は、この単量体のみからなる重合体であっても
かまわないが、他の単量体と共重合したものが使用でき
る。
【0012】そのような、エポキシ基と不飽和二重結合
を有する単量体と共に共重合体を形成する単量体として
は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレート等の脂肪族(メタ)アクリレー
ト、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル
(メタ)アクリレート等の芳香族含有(メタ)アクリレ
ート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、メトキ
シエチル(メタ)アクリレート等の官能基(メタ)アク
リレート、スチレン及びスチレン誘導体、フェニルマレ
イミド、シクロヘキシルマレイミド等のN置換マレイミ
ド等が挙げられる。共重合体中において、主単量体は2
0wt%以上あることが望ましく、20wt%未満ではレジス
トの感度が低下してしまう。このように、2種類以上の
単量体から共重合体を形成することにより、高感度で密
着力が強く、オーバーハング形状によりなりにくくな
る。なお、本発明においては、以下、便宜の為、共重合
体を含めて重合体と称する。
【0013】本発明では、この重合体に不飽和カルボン
酸を付加する。不飽和カルボン酸としては、例えば、ア
クリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ビニル安息香酸
等が挙げられるが、感度の面でアクリル酸、メタクリル
酸が好ましい。このような不飽和カルボン酸の付加量
は、重合体中のエポキシ基に対し、0.8〜1.2mol倍
が好ましい。0.8mol倍よりも少ないと、感度が低下
し、光硬化しずらく現像性が低下し、1.2mol倍よりも
多いと、ガラス等からなる基板との密着性が小さくな
り、現像時にオーバーハングになりやすくなるからであ
る。
【0014】こうして調製されたアクリル系樹脂の分子
量は、3000〜100000が好ましく、5000〜
80000であればより好ましい。分子量が3000未
満では感度が不足し、100000より大きいと現像性
が低下するからである。また、アクリル系樹脂の酸価
は、共重合組成と不飽和カルボン酸の付加量で決定され
るが、30〜150であることが好ましい。60〜12
0であればより好ましい。酸価が30未満では現像性が
低下し、150より多いとレジストの耐水性が低下する
からである。
【0015】このアクリル系重合体には、顔料と分散剤
が添加される。顔料としては、例えば、赤色(Red)とし
てC.I.No.9、97、122、123、149、1
68、177、180、192、215など、緑色(Gre
en)としてはC.I.No.7、36、青色(Blue)としては
C.I.No.15、22、60、64などが用いられ
る。また、カラーフィルタの分光調整の為など、必要に
応じて、任意の顔料を2〜3点混ぜ合わせて調整する。
【0016】分散剤としては界面活性剤、顔料の中間
体、染料の中間体、「ソルスパース」(ゼネカ(株)
製)などの広範囲のものが使用される。好ましくは、有
機色素の誘導体、即ち、有機顔料誘導体であり、母体と
なる有機色素としてはアゾ系、フタロシアニン系、キナ
クリドン系、アントラキノン系、ベリレン系、チオイン
ジコ系、ギオキサン系、金属錯塩系である。また、これ
らの有機色素のなかで、置換基を有し、色素の分散に有
効な誘導体であって、水酸基、カルボキシル基、スルホ
ン基、カルボンアミド基、スルホンアミド基等のものか
ら選ばれる少なくとも1種の置換基を有する誘導体が好
適である。
【0017】また、本発明に使用する色素と分散剤の母
体有機色素とは、通常は相関係から同一のものが組み合
わせられるが、必ずしも一致している必要はない。これ
ら顔料および分散剤の割合は、特に限定されるものでは
ないが、アクリル系樹脂に対する顔料の添加量は50〜
150重量部程度、分散剤は顔料の1〜10重量部程度
とすることが好ましい。
【0018】さらに、感光性とすべく、光重合性モノマ
ーと光重合開始剤が添加される。光重合性モノマーとし
ては、2官能、3官能、多官能モノマーがある。2官能
モノマーとして、例えば、1,6−ヘキサンジオールジ
アクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ネ
オペンチルグリコールジアクリレート、トリエチレング
リコールジアクリレートなどがある。3官能モノマーと
して、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリス
(2−ヒドロキシエチル)イソシアネートなどがある。
多官能モノマーとしては、例えば、ジトリメチロールプ
ロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペ
ンタおよびヘキサアクリレートなどがある。これらのモ
ノマーは、大阪有機化学工業(株)、昭和高分子
(株)、東亜合成(株)、日本化薬(株)などで市販さ
れている。光重合性モノマーの添加量は、特に限定され
るものではないが、アクリル系樹脂の20〜150重量
%程度が好ましい。20wt%よりも少ないと、重合が不
完全になりやすく、150wt%よりも多いと、相対的に
色素量が低下し、色の濃さが不足するからである。
【0019】また、光重合開始剤としては、トリアジン
系化合物として、2,4,6−トリス(トリクロロメチ
ル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシスチリル)
−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジ
ン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)
−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−
4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、
2−(p−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロ
ロメチル)−s−トリアジン、2−(4′−メトキシ−
1′−ナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)
−s−トリアジンなど、およびこれらの混合物が適用で
きる。
【0020】さらに、アセトフェノン系化合物として
は、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェ
ニル)プロパン−1−オン、ジエトキシアセトフェノ
ン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−エニル(4−ド
デシル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメ
チルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタ
ノン−1などがある。ベンゾフェノン系化合物として
は、ベンゾフェノン、4,4−ジエチルアミノベンゾフ
ェノン、3,3−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノ
ン、o−ベンゾフェノン安息香酸メチルなどがある。チ
オキサンソン系化合物としては、2,4−ジエチルチオ
キサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン、
2,4−ジメチルチオキサンソンなどがある。
【0021】また、イミダゾール系化合物としては、2
−(2,3−ジクロロフェニル)−4,5−ジフェニルー
イミダゾール二量体、2−(2,3−ジクロロフェニ
ル)−4,5−ビス(3−メトキシフェニル)−イミダ
ゾール二量体、2−(2,3−ジクロロフェニル)−4,
5−ビス(4−メトキシフェニル)−イミダゾール二量
体、2−(2,3−ジクロロフェニル)−4,5−ビス
(4−クロロフェニル)−イミダゾール二量体、2−
(2,3−ジクロロフェニル)−4,5−ジ(2−フリ
ル)−イミダゾール、2,2′−ビス(2−クロロフェ
ニル)−4,5,4′,5′−テトラフェニル−1,2′−
ビイミダゾール、「HB22」(保土ケ谷化学(株)
製)などがある。これら光重合開始剤の、トリアジン系
化合物、アセトフェノン系化合物、ベンゾフェノン系化
合物、チオキサンソン系化合物、イミダゾール系化合物
は、併用して用いることもできる。また、トリアジン系
化合物を使用することで、露光工程時に、酸素遮断膜を
不要とすることができるので、その使用が特に好まし
い。
【0022】なお、光重合開始剤の添加量は特に限定さ
れるものではないが、トリアジン系化合物を1種または
2種を用いる場合の添加量は、光重合性モノマーの5〜
50重量%、好ましくは10〜30重量%とすることが
望ましい。また、トリアジン系化合物と他の光重合開始
剤との混合で用いる場合の添加量は、トリアジン系化合
物が、光重合性モノマーの1〜50重量部、好ましくは
5〜30重量部、他のアセトフェノン系化合物、ベンゾ
フェノン系化合物、チオキサンソン系化合物、イミダゾ
ール系化合物については、光重合性モノマーの1〜40
重量部、好ましくは5〜20重量部の割合で添加するこ
とが望ましい。
【0023】また、本発明の感光性着色組成物には、必
要に応じて、溶剤を添加する。溶剤としては、メタノー
ル、エタノール、トルエン、キシレン、エチルセロソル
ブ、エチルセロソルブアセテート、ジグライム、シクロ
ヘキサノン、エチルベンゼン、酢酸イソミル、酢酸nア
ミル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリ
コール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレン
グリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、液体
ポリエチレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノ
ール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエ
チルエーテル、乳酸エチルなどが用いられる。これら
は、樹脂のモノマー組成、光重合性モノマー、光重合開
始剤などによって溶解性が異なるので、単一または複数
の溶剤組成の溶剤を適宜選択する。
【0024】また、他の添加物、例えば、アゾビスイソ
ブチルニトリルのような重合開始剤、ベンジルジメチル
アミンのような触媒等を必要に応じて添加することもで
きる。
【0025】上記アクリル系樹脂と顔料等との添加、混
合は、まずアクリル系樹脂と顔料とを複数本(2本、3
本またはそれ以上)のロールを用いて練り合わせて、チ
ップ化し、その後、分散剤と溶剤を用いてチップを溶解
して、ペーストを作製する。そして、そのペーストに光
重合性モノマーと光重合性開始剤を添加して感光性着色
組成物とすることが好ましい。
【0026】本発明の感光性着色組成物であると、露光
に対する感度が高く、しかも、現像した際に、オーバー
ハングになりにくく、パターン形状の良いものとなる。
【0027】本発明による感光性着色組成物を用いるこ
と以外において、カラーフィルタの製造方法は、従来か
らの方法を適用することができ、例えば、特開平3−5
3201号公報、特開平2−199403号公報、特開
平2−199404号公報、特開平2−144502号
公報などに記載されている方法を適用することができ
る。すなわち、まず、基板上に、上記本発明の感光性着
色組成物を均一に塗布し、これに、所定形状のパターン
に露光して感光性着色組成物を部分的に光硬化した後
に、現像して光硬化した感光性着色組成物をパターン状
に残して着色樹脂層を形成すれば良い。基板としては、
カラーフィルタに適用できるものであれば特に限定され
るものではないが、通常、ガラス板が用いられる。感光
性着色組成物の基板上への塗布は、グラビアコーター、
グラビアオフセットコーター、グラビアリバースコータ
ー、バーコーター、リップコーター、ナイフコーター、
スピンナー、シルクスクリーンあるいはロールコーター
等によって行い得る。必要に応じて、カラーフィルタ表
面にアクリル樹脂を塗布し乾燥して保護膜を形成する。
本発明のカラーフィルタであると、製造するのに、工程
数が少なく、しかも用いる感光性着色組成物の感度が高
いので、露光時間を短縮することができる。また、光重
合開始剤としてトリアジン系化合物を使用したものであ
ると、酸素遮断膜が不要となり、より工程を短縮化でき
る。しかも、本発明の感光性着色組成物であると、基板
との密着性が高いので、現像時のオーバーハングを抑制
することができる。したがって、生産性が高く、製造コ
ストの低減を図ることができる。
【0028】
【実施例】
A)感光性着色組成物の調製 まず、単量体であるグリシジルメタクリレート50部
と、これと共重合可能な単量体であるメチルメタクリレ
ート50部を、シクロヘキサノン300部の溶剤に溶解
した。そして、窒素雰囲気下でアゾビスイソブチルニト
リル1部を加え、80℃5時間で反応させ、共重合体を
得た。得られた共重合体に、アクリル酸25部と、ベン
ジルジメチルアミン0.5部を加え、100℃15時間
反応させてアクリル系樹脂を得た。そのアクリル系樹脂
の重量平均分子量は、GPC、ポリスチレン換算で25
000であった。また、その酸価は60であった。
【0029】次に、そのアクリル系樹脂の濃度が10%
になるようにエチルセロソルブで希釈した。そして、こ
の希釈樹脂90.1gに対し、顔料(C.I.No.15(青色
用)、C.I.No.177(赤色用)、C.I.No.36(緑色用))
を各9.0g、分散剤として各顔料の誘導体を0.9gを
添加し、3本ロールで十分混練して、青色、赤色、緑色
の各ワニスを調製した。さらに、ワニスの100gに対
して、光重合性モノマーとしてトリメチロールプロパン
トリアクリレートを0.4gと、光重合開始剤として、
2−(p−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリク
ロロメチル)−s−トリアジンを0.02gとを加えて
良く撹拌し感光性着色組成物を調製した。
【0030】B)カラーフィルタの作製 まず、透明なガラス基板上に、上記調製した青色の感光
性着色組成物をスピンコート(1000r.p.m、40秒
間)し、乾燥させた。70℃で20分間プリベーク後、
画素サイズ30μm×100μmのマスクを用い、紫外線
露光機を使用して露光した。必要な露光量は、50mJ/c
m2であった。そして、2.5%炭酸ナトリウム溶液で現
像後、良く水洗した。柔らかいスポンジで擦り基板に付
着した顔料を除去し、さらに水洗乾燥後、230℃で1
時間ベークして所定形状のパターンの青色の着色樹脂層
を定着させてカラーフィルタを作製した。同様に、赤色
の着色樹脂層と、緑色の着色樹脂層とを基板上にパター
ニングした。緑色のカラーフィルタの感度は50mJ/c
m2、赤色のカラーフィルタの感度は、30mJ/cm2であっ
た。このように本実施例の感光性着色組成物は、極めて
高感度であり、しかもこれを用いて作製されたカラーフ
ィルタのパターン形状を走査電子顕微鏡(SEM)で観
察したところ、オーバーハングもなく良好であった。し
たがって、本実施例の感光性着色組成物であると、感度
が高いことから、短時間で十分に光硬化するので、現像
性に幅ができる。尚、カラーフィルタとしては、必要に
応じて、その表面にアクリル樹脂を塗布、乾燥して保護
膜を形成する。
【0031】(比較例の感光性着色組成物の調製)比較
例の感光性着色組成物は、まず、アクリル樹脂として、
メタクリル酸20部と、ヒドロキシエチルメタクリレー
ト15部と、メチルメタクリレート10部と、ブチルメ
タクリレート55部とをエチルセロソルブ300部に溶
解し、窒素雰囲気下でアゾビスイソブチルニトリル0.
75部を加え、70℃5時間で反応させた。得られたア
クリル系樹脂の濃度が10%になるようにエチルセルソ
ルブで希釈した。そして、この希釈樹脂90.1gに対
し、顔料(C.I.No.15(青色用)、C.I.No.177(赤色
用)、C.I.No.36(緑色用))を各9.0g、分散剤とし
て各顔料の誘導体を0.9gを添加し、3本ロールで十
分混練して、青色、赤色、緑色の各ワニスを調製した。
【0032】さらに、ワニスの100gに対して、光重
合性モノマーとしてトリメチロールプロパントリアクリ
レートを0.4gと、トリアジン系重合開始剤として、
2−(p−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリク
ロロメチル)−S−トリアジンを0.02gと、2,2'
−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4',5'−テト
ラフェニル−1,2'−ビイミダゾールを0.02g加え
て撹拌し感光性着色組成物を調製した。そして、この感
光性着色組成物を用いて、上記実施例と同様にしてカラ
ーフィルタを作製した。カラーフィルタの各色別の感度
は青色が150mJ/cm2、赤色が100mJ/cm2、緑色が2
00mJ/cm2であった。また、各色のパターン形状を上記
同様に観察したところ、特に青色と緑色の部分でオーバ
ーハング現象がみられ、精確なパターン形状の着色樹脂
層が形成されていなかった。
【0033】
【発明の効果】本発明の感光性着色組成物を用いれば、
少ない工程数でカラーフィルタの着色樹脂層を製造する
ことができ、しかも感度が高いので、少ない露光時間で
十分であり、製造時間の短縮を図ることができる。しか
も現像管理幅が広く、オーバーハング現象が起きにく
く、精確なパターン形状のカラーフィルタが製造され得
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/032 501 G03F 7/032 501 (72)発明者 森 ▲吉▼弘 大阪府大阪市中央区安土町1丁目7番20号 大阪有機化学工業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ基と不飽和二重結合を有する単
    量体からなる重合体に不飽和カルボン酸が付加されたア
    クリル系樹脂と、顔料と分散剤と光重合性モノマーと光
    重合開始剤とを有することを特徴とする感光性着色組成
    物。
  2. 【請求項2】 前記アクリル系樹脂が、エポキシ基と不
    飽和二重結合を有する単量体と、該単量体と共重合可能
    な他の単量体の共重合した共重合体に不飽和カルボン酸
    が付加されたものであって、 前記共重合体中、エポキシ基と不飽和二重結合を有する
    単量体が20wt%以上100wt%未満、他方の単量体を8
    0wt%以下の組成比で含有されていることを特徴とする
    請求項1記載の感光性着色組成物。
  3. 【請求項3】 前記アクリル系樹脂の分子量が3000
    〜60000であることを特徴とする請求項1または2
    記載の感光性着色組成物。
  4. 【請求項4】 前記不飽和カルボン酸がアクリル酸また
    はメタクリル酸であることを特徴とする請求項1または
    2記載の感光性着色組成物。
  5. 【請求項5】 前記アクリル系樹脂の酸価が30〜15
    0であることを特徴とする請求項1または2記載の感光
    性着色組成物。
  6. 【請求項6】 前記分散剤が有機顔料誘導体であること
    を特徴とする請求項1または2記載の感光性着色組成
    物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の感光性
    着色組成物からなる着色樹脂層が基板上に形成されてい
    ることを特徴とするカラーフィルタ。
JP26597095A 1995-10-13 1995-10-13 感光性着色組成物とそれを用いたカラーフィルタ Pending JPH09106072A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008152182A (ja) * 2006-12-20 2008-07-03 Toppan Printing Co Ltd カラーフィルタの製造方法及びカラーフィルタ
JP2012022048A (ja) * 2010-07-12 2012-02-02 Fujifilm Corp 着色感光性樹脂組成物、硬化膜及びその製造方法、カラーフィルタ、並びに、表示装置

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JP2012022048A (ja) * 2010-07-12 2012-02-02 Fujifilm Corp 着色感光性樹脂組成物、硬化膜及びその製造方法、カラーフィルタ、並びに、表示装置

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