JPH08297366A - 感光性着色組成物とそれを用いたカラーフィルタ - Google Patents

感光性着色組成物とそれを用いたカラーフィルタ

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JPH08297366A
JPH08297366A JP10444695A JP10444695A JPH08297366A JP H08297366 A JPH08297366 A JP H08297366A JP 10444695 A JP10444695 A JP 10444695A JP 10444695 A JP10444695 A JP 10444695A JP H08297366 A JPH08297366 A JP H08297366A
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monomer
coloring composition
color filter
photosensitive coloring
acrylic resin
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JP10444695A
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Masahiro Ito
正浩 伊藤
Mariko Irino
麻理子 入野
Mizuhito Tani
瑞仁 谷
Yoshihiro Mori
▲吉▼弘 森
Hiroyuki Kataoka
寛行 片岡
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Osaka Organic Chemical Industry Co Ltd
Toppan Inc
Original Assignee
Osaka Organic Chemical Industry Co Ltd
Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 工程数が少なく、また露光に対する感度が高
く、またはさらに、酸素遮断膜が不要でかつ現像を過剰
に行ってもオーバーハング形状になりにくく、生産性が
高く製造コストの低減を図ることのできるカラーフィル
タ及びそれに利用される感光性着色組成物。 【構成】 エポキシ基と不飽和二重結合を有する単量体
からなる重合体に、不飽和カルボン酸と多塩基酸無水物
を付加させてなるアクリル系樹脂と、顔料と分散剤と光
重合性モノマーと光重合開始剤とを有する感光性着色組
成物。 【効果】 この感光性着色組成物を用いれば、少ない工
程数でカラーフィルタの着色樹脂層となることができ、
しかも感度が高いので、少ない露光時間で十分で、製造
時間の短縮を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラー液晶表示装置の
液晶セル内などに設けられるカラーフィルタに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】種々のカラー液晶表示装置、例えば、T
N(ツイステッド・ネマチック)型、GH(ゲスト・ホ
スト)型や、FLC(強誘電液晶)方式などのカラー液
晶表示装置、さらには、固体撮像素子などのビデオカメ
ラ、カラーFAXなど多くの電子機器等にはカラーフィ
ルタが用いられている。殆どのカラーフィルタは、透明
な基板上に、3原色、すなわち、赤色、緑色、青色の各
色の着色層が所定の位置に、例えば画素電極に対応する
位置に形成されて概略構成される。
【0003】カラーフィルタの製造方法としては、次の
ような方法が知られている。 (1)特開昭60−237403号公報に記載されてい
るものは、まず、顔料をアクリル樹脂中に分散剤などに
より分散して着色組成物を調製し、これをガラス基板上
に塗布し、乾燥後、その上に、感光性レジスト材料(ポ
ジレジスト:例えば、「AZ」ヘキスト(株)製)を被
覆し、乾燥した後、マスクを用いて露光後、現像してレ
ジストのパターンを取り去り、レジストのパターンのな
い部分をエッチングにより除去した後、残ったレジスト
を剥離して、パターン形状の着色層を形成する。
【0004】(2)特開平2−181704号公報に
は、アクリル樹脂中に色素を含有した着色組成物中に、
ビスアジド化合物やジアゾ化合物などの感光剤を添加し
て感光性着色組成物とし、これを基板上に塗布し、乾燥
後、露光、現像を行い所定形状の着色層を得る方法が記
載されている。
【0005】(3)特開平6−201913号公報に
は、アクリル樹脂からなる着色組成物中に、トリアジン
系化合物にイミダゾール系化合物を加えた光重合開始剤
と光重合性モノマーを添加して感光性着色組成物とし、
これを基板上に塗布し、乾燥後、露光、現像を行い着色
パターンを得る形成方法が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記(1)の
製造方法では、着色組成物自体に感光性がないために、
ポジレジストの被覆、パターニング、その後のエッチン
グ、最後に不要となったポジレジストの剥離等の必要と
される工程が多く、また収率が低いなど、製造コストが
嵩み、製造上不利である。
【0007】上記(2)の製造方法では、アクリル樹脂
中に色素が含まれていることから、感度が低く、かなり
の露光量を必要としてしまい、製造時間が長くなってし
まい、やはり、製造コストが嵩み、製造上不利である。
また、この(1),(2)の製造方法であると、感光性
材料が容易に雰囲気中の酸素と反応し、その後の反応に
支障をきたすことがあるので、その感光性材料上に、ポ
リビニルアルコール(PVA)などからなる酸素遮断膜
を成膜する必要がある。したがって、その分、工程が増
加し、また製造コストが嵩むものであった。
【0008】上記(3)の製造方法では、アクリル樹脂
中に色素とトリアジン系の光重合開始剤を含有させてい
るため、感光性材料の酸素との反応が抑えられ、酸素遮
断膜を形成する必要が無く、工程が短くなるものの、基
板との密着性に劣り、オーバーハング形状になり、収率
がダウンするなどの問題がある。
【0009】本発明は前記課題を解決するためになされ
たもので、工程数が少なく、また露光に対する感度が高
く、またはさらに、酸素遮断膜が不要でかつ現像を過剰
に行ってもオーバーハング形状になりにくく、生産性が
高く製造コストの低減を図ることのできるカラーフィル
タ及びそれに利用される感光性着色組成物を提供するも
のである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の感光性着
色組成物は、エポキシ基と不飽和二重結合を有する単量
体からなる重合体に、不飽和カルボン酸を付加した後に
多塩基酸無水物を付加させてなるアクリル系樹脂と、顔
料と分散剤と光重合性モノマーと光重合開始剤とを有す
ることを特徴とするものである。
【0011】請求項2記載の感光性着色組成物は、エポ
キシ基と不飽和二重結合を有する単量体と、他の単量体
が共重合した共重合体に、不飽和カルボン酸を付加した
後に多塩基酸無水物を付加させてなるアクリル系樹脂
と、顔料と分散剤と光重合性モノマーと光重合開始剤と
を有し、前記共重合体中、エポキシ基と不飽和二重結合
を有する単量体が20wt%以上で、他方の単量体が80w
t%以下であることを特徴とするものである。
【0012】この際、不飽和カルボン酸の付加量は、重
合体中のエポキシ基に対して、0.8〜1.2mol倍量で
あることが好ましい。
【0013】また、光重合開始剤は、トリアジン系化合
物であることが望まれる。
【0014】また、アクリル系樹脂の酸価は30〜15
0であることが望ましい。
【0015】本発明のカラーフィルタは、請求項1〜5
のいずれかに記載された感光性着色組成物からなる着色
樹脂層が基板上に形成されていることを特徴とするもの
である。
【0016】
【作用】以下に、本発明を詳説する。本発明の感光性着
色組成物では、エポキシ基と不飽和二重結合を有する単
量体(以下、主単量体と称する)を有してなる重合体が
必須である。このエポキシ基と不飽和二重結合を有する
単量体としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレ
ート、3,4−エポキシブチル(メタ)アクリレート、
2−メチル−3,4−エポキシ−シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。本発明での重合体
は、この単量体のみからなる重合体であってもかまわな
いが、他の単量体と共重合したものが使用できる。
【0017】そのような、エポキシ基と不飽和二重結合
を有する単量体と共に共重合体を形成する単量体として
は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレート等の脂肪族(メタ)アクリレー
ト、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル
(メタ)アクリレート等の芳香族含有(メタ)アクリレ
ート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、メトキ
シエチル(メタ)アクリレート等の官能基(メタ)アク
リレート、スチレン及びスチレン誘導体、フェニルマレ
イミド、シクロヘキシルマレイミド等のN置換マレイミ
ド等が挙げられる。共重合体中において、主単量体は2
0wt%以上あることが望ましく、20wt%未満では感度が
低下してしまう。このように、2種類以上の単量体から
共重合体を形成することにより、高感度で密着力が強
く、オーバーハング形状によりなりにくくなる。なお、
本発明においては、以下、便宜の為、共重合体を含めて
重合体と称する。
【0018】本発明では、この重合体に不飽和カルボン
酸を付加する。不飽和カルボン酸としては、例えば、ア
クリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ビニル安息香酸
等が挙げられるが、感度の面でアクリル酸、メタクリル
酸が好ましい。このような不飽和カルボン酸の付加量
は、重合体中のエポキシ基に対し、0.8〜1.2mol倍
が好ましい。0.8mol倍よりも少ないと、感度が低下
し、光硬化しずらく現像性が低下し、1.2mol倍よりも
多いと、ガラス等からなる基板との密着性が小さくな
り、現像時にオーバーハングになりやすくなるからであ
る。
【0019】次に、この重合体に、多塩基酸無水物を付
加する。多塩基酸無水物を付加することにより、重合体
中にカルボン酸基が導入され、アルカリ現像が可能とな
る。カルボン酸基が導入されることにより、調製される
アクリル系樹脂の酸価が決まるが、アクリル系樹脂の酸
価は好ましくは30〜150であり、さらに好ましくは
40〜120である。酸価が30未満では現像性が低下
し、150よりも高いと耐水性が低下するからである。
多塩基酸無水物としては、例えば、無水フタル酸、テト
ラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メ
チルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無
水フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等が挙げ
られる。
【0020】こうして調製されたアクリル系樹脂の分子
量は、5000〜100000が好ましく、10000
〜60000であればより好ましい。分子量が5000
未満では感度が不足し、100000より大きいと現像
性が低下するからである。
【0021】このアクリル系重合体には、顔料と分散剤
が添加される。顔料としては、例えば、赤色(Red)とし
てC.I.No.9、97、122、123、149、1
68、177、180、192、215など、緑色(Gre
en)としてはC.I.No.7、36、青色(Blue)としては
C.I.No.15、22、60、64などが用いられ
る。また、カラーフィルタの分光調整の為など、必要に
応じて、任意の顔料を2〜3点混ぜ合わせて調整する。
【0022】分散剤としては界面活性剤、顔料の中間
体、染料の中間体、「ソルスパース」(ゼネカ(株)
製)などの広範囲のものが使用される。好ましくは、有
機色素の誘導体であり、母体となる有機色素としてはア
ゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキ
ノン系、ベリレン系、チオインジコ系、ギオキサン系、
金属錯塩系である。また、これらの有機色素のなかで、
置換基を有し、色素の分散に有効な誘導体であって、水
酸基、カルボキシル基、スルホン基、カルボンアミド
基、スルホンアミド基等のものから選ばれる少なくとも
1種の置換基を有する誘導体が好適である。
【0023】また、本発明に使用する色素と分散剤の母
体有機色素とは、通常は相関係から同一のものが組み合
わせられるが、必ずしも一致している必要はない。これ
ら顔料および分散剤の割合は、特に限定されるものでは
ないが、アクリル系樹脂に対する顔料の添加量は50〜
150重量部程度、分散剤は顔料の1〜10重量部程度
とすることが好ましい。
【0024】さらに、感光性とすべく、光重合性モノマ
ーと光重合開始剤が添加される。光重合性モノマーとし
ては、2官能、3官能、多官能モノマーがある。2官能
モノマーとして、例えば、1,6−ヘキサンジオールジ
アクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ネ
オペンチルグリコールジアクリレート、トリエチレング
リコールジアクリレートなどがある。3官能モノマーと
して、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリス
(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートなどがあ
る。多官能モノマーとしては、例えば、ジトリメチロー
ルプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトー
ルペンタおよびヘキサアクリレートなどがある。これら
のモノマーは、大阪有機化学工業(株)、昭和高分子
(株)、東亜合成(株)、日本化薬(株)などで市販さ
れている。光重合性モノマーの添加量は、特に限定され
るものではないが、アクリル系樹脂の20〜150重量
%程度が好ましい。20wt%よりも少ないと、重合が不
完全になりやすく、150wt%よりも多いと、相対的に
色素量が低下し、色の濃さが不足するからである。
【0025】また、光重合開始剤としては、トリアジン
系化合物として、2,4,6−トリス(トリクロロメチ
ル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシスチリル)
−4,6-ヒ゛ス(トリクロロメチル)-s-トリアシ゛ン、2-フェニル-4,6−ビス(ト
リクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキ
シフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s
−トリアジン、2−(p−クロロフェニル)−4,6−
ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−
(4′−メトキシ−1′−ナフチル)−4,6−ヒス
(トリクロロメチル)−s−トリアジンなど、およびこ
れらの混合物が適用できる。
【0026】さらに、アセトフェノン系化合物として
は、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェ
ニル)プロパン−1−オン、ジエトキシアセトフェノ
ン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−エニル(4−ド
デシル)プロパン−1−オンなどがある。ベンゾフェノ
ン系化合物としては、ベンゾフェノン、4,4−ジエチ
ルアミノベンゾフェノン、3,3−ジメチル−4−メト
キシベンゾフェノン、o−ベンゾフェノン安息香酸メチ
ルなどがある。チオキサンソン系化合物としては、2,
4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピル
チオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソンなど
がある。
【0027】また、イミダゾール系化合物としては、2
−(2,3−ジクロロフェニル)−4,5−ジフェニルー
イミダゾール二量体、2−(2,3−ジクロロフェニ
ル)−4,5−ビス(3−メトキシフェニル)−イミダ
ゾール二量体、2−(2,3−ジクロロフェニル)−4,
5−ビス(4−メトキシフェニル)−イミダゾール二量
体、2−(2,3−ジクロロフェニル)−4,5−ビス
(4−クロロフェニル)−イミダゾール二量体、2−
(2,3−ジクロロフェニル)−4,5−ジ(2−フリ
ル)−イミダゾール、2,2′−ビス(2−クロロフェ
ニル)−4,5,4′,5′−テトラフェニル−1−2′
−ビイミダゾール、「HB22」(保土ケ谷化学(株)
製)などがある。これら光重合開始剤の、トリアジン系
化合物、アセトフェノン系化合物、ベンゾフェノン系化
合物、チオキサンソン系化合物、イミダゾール系化合物
は、併用して用いることもできる。また、トリアジン系
化合物を使用することで、露光工程時に、酸素遮断膜を
不要とすることができるので、その使用が特に好まし
い。
【0028】なお、光重合開始剤の添加量は特に限定さ
れるものではないが、トリアジン系化合物を1種または
2種を用いる場合の添加量は、光重合性モノマーの5〜
50重量%、好ましくは10〜30重量%とするとが望
ましい。また、トリアジン系化合物と他の光重合開始剤
との混合で用いる場合の添加量は、トリアジン系化合物
が、光重合性モノマーの1〜50重量部、好ましくは5
〜30重量部、他のアセトフェノン系化合物、ベンゾフ
ェノン系化合物、チオキサンソン系化合物、イミダゾー
ル系化合物については、光重合性モノマーの1〜40重
量部、好ましくは5〜20重量部の割合で添加すること
が望ましい。
【0029】また、本発明の感光性着色組成物には、必
要に応じて、溶剤を添加する。溶剤としては、メタノー
ル、エタノール、トルエン、キシレン、エチルセロソル
ブ、エチルセロソルブアセテート、ジグライム、シクロ
ヘキサノン、エチルベンゼン、酢酸イソミル、酢酸nア
ミル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリ
コール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレン
グリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、液体
ポリエチレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノ
ール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエ
チルエーテル、乳酸エチルなどが用いられる。これら
は、樹脂のモノマー組成、光重合性モノマー、光重合開
始剤などによって溶解性が異なるので、単一または複数
の溶剤組成の溶剤を適宜選択する。
【0030】また、他の添加物、例えば、アゾビスイソ
ブチルニトリルのような重合開始剤、ベンジルジメチル
アミンのような触媒等を必要に応じて添加することもで
きる。
【0031】上記アクリル系樹脂と顔料等との添加、混
合は、まずアクリル系樹脂と顔料とを複数本(2本、3
本またはそれ以上)のロールを用いて練り合わせて、チ
ップ化し、その後、分散剤と溶剤を用いてチップを溶解
して、ペーストを作製する。そして、そのペーストに光
重合性モノマーと光重合性開始剤を添加して感光性着色
組成物とすることが好ましい。
【0032】本発明の感光性着色組成物であると、露光
に対する感度が高く、しかも、ガラス等の基板上に成膜
した際に、基板との密着性が高く、現像した際に、オー
バーハングになりにくくなる。
【0033】本発明による感光性着色組成物を用いるこ
と以外において、カラーフィルタの製造方法は、従来か
らの方法を適用することができ、例えば、特開平3−5
3201号公報、特開平2−199403号公報、特開
平2−199404号公報、特開平2−144502号
公報などに記載されている方法を適用することができ
る。すなわち、まず、基板上に、上記本発明の感光性着
色組成物を均一に塗布し、これに、所定形状のパターン
に露光して感光性着色組成物を部分的に光硬化した後
に、現像して光硬化した感光性着色組成物をパターン状
に残して着色樹脂層を形成すれば良い。基板としては、
カラーフィルタに適用できるものであれば特に限定され
るものではないが、通常、ガラス板が用いられる。感光
性着色組成物の基板上への塗布は、グラビアコーター、
グラビアオフセットコーター、グラビアリバースコータ
ー、バーコーター、リップコーター、ナイフコーター、
スピンナー、シルクスクリーンあるいはロールコーター
等によって行い得る。必要に応じて、カラーフィルタ表
面にアクリル樹脂を塗布し乾燥して保護膜を形成する。
本発明のカラーフィルタであると、製造するのに、工程
数が少なく、しかも用いる感光性着色組成物の感度が高
いので、露光時間を短縮することができる。また、光重
合開始剤としてトリアジン系化合物を使用したものであ
ると、酸素遮断膜が不要となり、より工程を短縮化でき
る。しかも、本発明の感光性着色組成物であると、基板
との密着性が高いので、現像時のオーバーハングを抑制
することができる。したがって、生産性が高く、製造コ
ストの低減を図ることができる。
【0034】
【実施例】
A)感光性着色組成物の調製 まず、単量体であるグリシジルメタクリレート50部
と、これと共重合可能な単量体であるメチルメタクリレ
ート50部を、シクロヘキサノン300部の溶剤に溶解
した。そして、窒素雰囲気下でアゾビスイソブチルニト
リル1部を加え、80℃5時間で反応させ、共重合体を
得た。得られた共重合体に、アクリル酸25部と、ベン
ジルジメチルアミン0.5部を加え、100℃15時間
反応させた後、多塩基酸無水物であるテトラヒドロ無水
フタル酸25部を加え、100℃で5時間反応させてア
クリル系樹脂を得た。そのアクリル系樹脂の重量平均分
子量は、GPC、ポリスチレン換算で30000であっ
た。また、その酸価は60であった。
【0035】次に、そのアクリル系樹脂の濃度が10%
になるようにシクロヘキサノンで希釈した。そして、こ
の希釈樹脂90.1gに対し、顔料(C.I.No.15(青色
用)、C.I.No.177(赤色用)、C.I.No.36(緑色用))
を各9.0g、分散剤として各顔料の誘導体を0.9gを
添加し、3本ロールで十分混練して、青色、赤色、緑色
の各ワニスを調製した。さらに、ワニスの100gに対
して、光重合性モノマーとしてトリメチロールプロパン
トリアクリレートを0.4gと、光重合開始剤として、
2−(p−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリク
ロロメチル)−s−トリアジンを0.02gとを加えて
良く撹拌し感光性着色組成物を調製した。
【0036】B)カラーフィルタの作製 まず、透明なガラス基板上に、上記調製した青色の感光
性着色組成物をスピンコート(1000r.p.m、40秒
間)し、乾燥させた。70℃で20分間プリベーク後、
画素サイズ30μm×100μmのマスクを用い、紫外線
露光機を使用して露光した。露光量は、150mJ/cm2
した。そして、2.5%炭酸ナトリウム溶液で現像後、
良く水洗した。柔らかいスポンジで擦り基板に付着した
顔料を除去し、さらに水洗乾燥後、230℃で1時間ベ
ークして所定形状のパターンの青色の着色樹脂層を定着
させた。同様に、赤色の着色樹脂層と、緑色の着色樹脂
層とを基板上にパターニングした。
【0037】C)試験例1 上記本実施例の感光性着色組成物と以下に示す比較例の
感光性着色組成物とでそれぞれカラーフィルタを作製す
る際に必要な露光量を調べた。
【0038】(比較例の感光性着色組成物の調製)比較
例の感光性着色組成物は、まず、アクリル樹脂として、
メタクリル酸20部と、ヒドロキシエチルメタクリレー
ト15部と、メチルメタクリレート10部と、ブチルメ
タクリレート55部とをエチルセロソルブ300部に溶
解し、窒素雰囲気下でアゾビスイソブチルニトリル0.
75部を加え、70℃5時間で反応させた。得られたア
クリル系樹脂の濃度が10%になるようにエチルセルソ
ルブで希釈した。そして、この希釈樹脂90.1gに対
し、顔料(C.I.No.15(青色用)、C.I.No.177(赤色
用)、C.I.No.36(緑色用))を各9.0g、分散剤とし
て各顔料の誘導体を0.9gを添加し、3本ロールで十
分混練して、青色、赤色、緑色の各ワニスを調製した。
【0039】さらに、ワニスの100gに対して、光重
合性モノマーとしてトリメチロールプロパントリアクリ
レートを0.4gと、トリアジン系重合開始剤として、
2−(p−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリク
ロロメチル)−S−トリアジンを0.02gとを加え、
さらにエポキシ樹脂(「UVR−6199」旭電化工業
(株)製)を0.02g加えて撹拌し感光性着色組成物
を調製した。
【0040】(試験)必要露光量の試験は、残膜率、即
ち、現像時に膜厚が成膜時の98%以上となるように光
硬化させるのに必要な露光量を調べたものである。その
結果、本実施例のものであると、15mJ/cm2であっ
たが、比較例のものであると、80mJ/cm2が必要で
あった。このことから、本実施例の感光性着色組成物
は、比較例の感光性着色組成物に比して5倍以上の感度
を有するものであることがわかる。したがって、本実施
例の感光性着色組成物であると、感度が高いことから、
短時間で十分に光硬化するので、現像性に幅ができる。
【0041】D)試験例2 上記本実施例のカラーフィルタと以下に示す比較例のカ
ラーフィルタを作製した際のオーバーハングの状態を調
べた。
【0042】(比較例のカラーフィルタの作製)まず、
ガラス基板上に、r−グリシドキシプロピルメチルエト
キシシランをスピンコートし、乾燥させた。そして、さ
らに、上記調製した青色の感光性着色組成物をスピンコ
ート(1000r.p.m、40秒間)し、乾燥させた。7
0℃で20分間プリベーク後、画素サイズ30μm×1
00μmのマスクを用い、紫外線露光機を使用して露光
した。露光量は、150mJ/cm2とした。そして、2.5
%炭酸ナトリウム溶液で現像後、良く水洗した。柔らか
いスポンジで擦り基板に付着した顔料を除去し、さらに
水洗乾燥後、230℃で1時間ベークして所定形状のパ
ターンの青色の着色樹脂層を定着させた。同様に、赤色
の着色樹脂層と、緑色の着色樹脂層とを基板上にパター
ニングした。
【0043】(試験結果)本実施例のものであると、オ
ーバーハングは認められず、順テーパー状となってお
り、高精度なパターン形状の着色樹脂層が形成されてい
たが、比較例のものであると、オーバーハング形状が認
められ、精確なパターン形状の着色樹脂層が形成されて
いなかった。
【0044】
【発明の効果】本発明の感光性着色組成物を用いれば、
少ない工程数でカラーフィルタの着色樹脂層となること
ができ、しかも感度が高いので、少ない露光時間で十分
で製造時間の短縮を図ることができる。また、光重合開
始剤としてトリアジン系化合物を使用したものである
と、酸素遮断膜が不要となり、さらに工程数を削減し、
製造コストを低減することができる。しかも、基板との
密着性が高いので、現像後にもオーバーハング形状とな
りにくく、収率が低下することがなく、生産性が高い。
また、本発明のカラーフィルタであると、上記本願独自
の感光性着色組成物を利用するものであるので、短時間
で高精度に製造され得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷 瑞仁 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 (72)発明者 森 ▲吉▼弘 大阪府大阪市中央区安土町1丁目7番20号 大阪有機化学工業株式会社内 (72)発明者 片岡 寛行 大阪府大阪市中央区安土町1丁目7番20号 大阪有機化学工業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ基と不飽和二重結合を有する単
    量体からなる重合体に、不飽和カルボン酸を付加した後
    に多塩基酸無水物を付加させてなるアクリル系樹脂と、
    顔料と分散剤と光重合性モノマーと光重合開始剤とを有
    することを特徴とする感光性着色組成物。
  2. 【請求項2】 エポキシ基と不飽和二重結合を有する単
    量体と、他の単量体が共重合した共重合体に、不飽和カ
    ルボン酸を付加した後に多塩基酸無水物を付加させてな
    るアクリル系樹脂と、顔料と分散剤と光重合性モノマー
    と光重合開始剤とを有し、前記共重合体中、エポキシ基
    と不飽和二重結合を有する単量体が20wt%以上で、他
    方の単量体が80wt%以下であることを特徴とする感光
    性着色組成物。
  3. 【請求項3】 不飽和カルボン酸の付加量が、重合体中
    のエポキシ基に対して、0.8〜1.2mol倍量であるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の感光性着色組成
    物。
  4. 【請求項4】 前記光重合開始剤が、トリアジン系化合
    物であることを特徴とする請求項1,2,3のいずれか
    に記載の感光性着色組成物。
  5. 【請求項5】 前記アクリル系樹脂の酸価が30〜15
    0であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
    載の感光性着色組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の感光性
    着色組成物からなる着色樹脂層が基板上に形成されてい
    ることを特徴とするカラーフィルタ。
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