JP2008152182A - カラーフィルタの製造方法及びカラーフィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】カラーフィルタの突起の高さを低いものとし、オーバーコート層を設けずに液晶表示装置に用いても、表示品質に支障のない廉価なカラーフィルタの製造方法、カラーフィルタを提供する。
【解決手段】樹脂ブラックマトリックス61の端部上に、周縁部を重ねて着色画素62を形成する際に、a)端部上に重なった着色画素の周縁部側面aの、現像後の断面形状を逆テーパー状にし、b)逆テーパー状の上端部bを、ポストベーク時のメルトフローにより、端部上cに接するよう垂れ下げ突起の高さを低くする。樹脂ブラックマトリックスの断面形状は、端部側面が凸状曲線状dで、上面eが平坦で傾斜角度が45度以下。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示装置用カラーフィルタに関するものであり、特に、樹脂ブラックマトリックスを用いたカラーフィルタの製造にて、平坦化処理を行わず、廉価に製造するカラーフィルタの製造方法、及び廉価なカラーフィルタに関する。
表示装置において、カラー表示、反射率の低減、コントラストの改善、分光特性制御などの目的にカラーフィルタを用いることは、有用な手段となっている。
この表示装置に用いるカラーフィルタは、多くの場合、カラーフィルタは画素として形成されて使用される。この表示装置に用いるカラーフィルタの画素を形成する方法としては、フォトリソグラフィ法が広く用いられている。
図3は、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタの一例を模式的に示した平面図である。また、図4は、図3に示すカラーフィルタのX−X’線における断面図である。
図3、及び図4に示すように、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタは、ガラス基板(50)上にブラックマトリックス(51)、着色画素(52)、透明導電膜(54)が順次に形成されたものである。
図3、及び図4はカラーフィルタを模式的に示したもので、着色画素(52)は12個表されているが、実際のカラーフィルタにおいては、例えば、対角17インチの画面に数百μm程度の着色画素が多数個配列されている。
ブラックマトリックス(51)は、遮光性を有するマトリックス状のものであり、着色画素(52)は、例えば、赤色、緑色、青色のフィルタ機能を有するものである。
ブラックマトリックスは、カラーフィルタの着色画素の位置を定め、大きさを均一なものとし、また、表示装置に用いられた際に、好ましくない光を遮蔽し、表示装置の画像をムラのない均一な、且つコントラストを向上させた画像にする機能を有している。
このブラックマトリックスの形成は、ガラス基板(50)上にブラックマトリックスの材料としてのクロム(Cr)、酸化クロム(CrOX )などの金属、もしくは金属化合物を薄膜状に成膜し、成膜された薄膜上に、例えば、ポジ型のフォトレジストを用いてエッチングレジストパターンを形成し、次に、成膜された金属薄膜の露出部分のエッチング及びエッチングレジストパターンの剥膜を行い、Cr、CrOX などの金属薄膜からなるブラックマトリックス(51)を形成するといった方法がとられている。
或いは、ガラス基板(50)上に、ブラックマトリックス形成用の黒色感光性樹脂を用いてフォトリソグラフィ法によってブラックマトリックス(51)を形成するといった方法がとられている。
この図3、及び図4に示すブラックマトリックス(51)は、ガラス基板(50)上に、ブラックマトリックス形成用の黒色感光性樹脂を用いてフォトリソグラフィ法によって形成された例であり、樹脂を用いて形成されたブラックマトリックスを樹脂ブラックマトリックス(51)と称している。
また、着色画素(52)は、この樹脂ブラックマトリックス(51)が形成されたガラス基板(50)上に、例えば、顔料などの色素を分散させたネガ型の感光性着色樹脂組成物を用いたフォトリソグラフィ法によって、すなわち、感光性着色樹脂組成物の塗布膜へのフォトマスクを介した露光、現像処理によって着色画素として形成されたものである。赤色、緑色、青色の着色画素は順次に形成されている。
着色画素(52)の膜厚は、着色画素の色特性によって異なり、1.0μm〜3.0μm程度のものである。
また、透明導電膜(54)の形成は、樹脂ブラックマトリックス(51)、着色画素(52)が形成されたガラス基板(50)上に、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)を用いスパッタ法によって透明導電膜を形成するといった方法がとられている。
樹脂ブラックマトリックス(51)は、例えば、テレビなどのように、高輝度なバックライトを用いた際に、クロムなどの金属薄膜をブラックマトリックスとして用いたときに起こる液晶表示装置での内部反射を抑制するために、金属薄膜よりも低反射性の樹脂ブラックマトリックスが要望される場合、或いは、例えば、IPS(In Plane Switching)方式に用いたときに起こる液晶表示装置での電界の乱れを抑制するために、高絶縁性を有する樹脂ブラックマトリックスが要望される場合などに採用されていた。しかし、ブラックマトリックスは、クロムなどの金属を用いたブラックマトリックスから、次第に樹脂ブラックマトリックスへと移行が進んでいる。
カラーフィルタを大量に製造する際には、一基の液晶表示装置に対応したカラーフィルタを大サイズのガラス基板に面付けした状態で製造する。例えば、対角17インチのカラーフィルタを650mm×850mm程度の大サイズのガラス基板に4面付けして製造する。
ガラス基板が大サイズ化するに伴い、ブラックマトリックスの材料としてクロムなどの金属を用い真空装置で薄膜を成膜するブラックマトリックスよりも、黒色感光性樹脂を用いてフォトリソグラフィ法によって形成する樹脂ブラックマトリックスの方が価格的に有利なものとなり、次第に樹脂ブラックマトリックスへと移行が進んでいる。また、環境に配慮してクロムなどの金属を用いることを回避する傾向にある。
樹脂ブラックマトリックス(51)は、クロムなどの金属薄膜を用いたブラックマトリックスのように、膜厚100nm〜200nm程度の薄膜では遮光のための充分な濃度を得ることはできず、例えば、1.0μm〜1.5μm程度の厚さにして必要な高濃度を得るようにしている。
樹脂ブラックマトリックス(51)は、1.0μm〜1.5μm程度の厚さを有するために、クロムなどの金属薄膜を用いたブラックマトリックスに比較して線幅の微細なブラックマトリックスを形成する際には不利なものとなる。
また、樹脂ブラックマトリックスの膜厚が、1.0μm〜1.5μm程度と厚くなると、図4に示すように、樹脂ブラックマトリックス(51)上にその周縁部を重ねて形成された着色画素(52)は、その周縁部が樹脂ブラックマトリックス(51)の端部上にて突起(盛り上がり)(53)となる。
図5は、図4に示す突起(53)の近傍を拡大した断面図である。図5に示すように、例えば、膜厚(T3)1.3μm程度、幅(W)20μm程度の樹脂ブラックマトリックス(51)が設けられ、着色画素(52)の膜厚(T1、T2)を1.8μm程度とするカラーフィルタにおいては、突起(盛り上がり)(53)の高さ(H)は、0.5μm以上となることがある。
また、例えば、樹脂ブラックマトリックス(51)の膜厚が1.5μm程度で、着色画素(52)の膜厚が2.0μm程度では、突起(盛り上がり)(53)の高さ(H)は、1.0μm以上となることがある。
この樹脂ブラックマトリックス(51)の端部上に突起(盛り上がり)(53)が形成
されたカラーフィルタを液晶表示装置に用いると、液晶の転傾などにより表示不良或いは画素周辺部の光漏れなど表示品質に悪影響を及ぼすことになる。表示品質に支障をきたす突起(盛り上がり)(53)の高さ(H)は、概ね0.5μm以上の場合である。
そこで、平坦化処理として、着色画素を形成した後に、ガラス基板上の突起を研磨する方法、或いは、オーバーコート層を設ける方法が広く採用されている。
特に、IPS方式の液晶表示装置は、主として複屈折効果により表示を行うモードであるため、基板間のギャップが変化した場合、複屈折が最適値からズレるため着色が発生し表示品質を低下させる。つまり、基板間のギャップの面内バラツキが表示特性の面内ムラとして視認される。
従って、上記樹脂ブラックマトリックス(51)の端部上の突起(53)、或いは着色画素(52)上の異物などの影響を避けて、面内ムラのない表示を得るために、IPS方式の液晶表示装置に用いられるカラーフィルタの場合には平坦化処理として、オーバーコート層の形成が行われる。
尚、図2は、ブラックマトリックスの材料としてクロムなどの金属薄膜が用いられたブラックマトリックスの一例を示す断面図である。図2に示すように、このブラックマトリックスの膜厚は100nm〜200nm程度であるので、ブラックマトリックス(51)の端部上にて突起(盛り上がり)の影響は殆どない。
特開平9−189899号公報 特開2005−357828号公報
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、ガラス基板上に樹脂ブラックマトリックス、着色画素を順次に形成するカラーフィルタの製造方法において、突起(盛り上がり)の高さを低いものとし、オーバーコート層を設けずに液晶表示装置に用いても、液晶の転傾などにより表示不良或いは画素周辺部の光漏れなど表示品質に支障をきたさない廉価なカラーフィルタを製造することのできるカラーフィルタの製造方法を提供することを課題とするものである。
また、上記カラーフィルタの製造方法を用いて製造した廉価なカラーフィルタを提供することを課題とする。
これにより、表示品質に支障をきたす高さを有する突起(盛り上がり)のないカラーフィルタの製造が可能となる。従って、表示品質に支障をきたす高さの突起(盛り上がり)が形成された際に、従来行われてきたオーバーコート層の形成などカラーフィルタの平坦化処理は不要なものとなる。
本発明は、ガラス基板上に少なくとも、樹脂ブラックマトリックス、着色画素を順次に形成するカラーフィルタの製造方法において、
1)前記ガラス基板上に樹脂ブラックマトリックスを形成し、
2)該樹脂ブラックマトリックスの端部上に、着色画素の周縁部を重ねて着色画素を形成する際に、
a)樹脂ブラックマトリックスの端部上に重なった着色画素の周縁部側面の、現像後の断面形状を逆テーパー状に形成し、
b)該逆テーパー状に形成された周縁部側面の上端部を、現像後のポストベーク時の加熱によるメルトフローにより、樹脂ブラックマトリックスの端部上に接するように垂れ下げ

ポストベーク後の樹脂ブラックマトリックスの端部上の突起(盛り上がり)の高さを、ポストベーク前の突起の高さよりも低くすることを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
また、本発明は、上記発明によるカラーフィルタの製造方法において、前記樹脂ブラックマトリックスの断面形状は、その端部側面が凸状曲線状で、その上面が平坦であり、該凸状曲線状の端部側面下部と端部側面上部とを結ぶ直線と、ガラス基板上面とのなす傾斜角度が45度以下であることを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
また、本発明は、上記発明によるカラーフィルタの製造方法において、前記ポストベーク時の加熱が、温度180℃〜250℃、時間20分間〜120分間であることを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
また、本発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法を用いて製造したことを特徴とするカラーフィルタである。
本発明は、ガラス基板上に樹脂ブラックマトリックスを形成し、樹脂ブラックマトリックスの端部上に、着色画素の周縁部を重ねて着色画素を形成する際に、a)樹脂ブラックマトリックスの端部上に重なった着色画素の周縁部側面の、現像後の断面形状を逆テーパー状に形成し、b)逆テーパー状に形成された周縁部側面の上端部を、現像後のポストベーク時の加熱によるメルトフローにより、樹脂ブラックマトリックスの端部上に接するように垂れ下げ、ポストベーク後の樹脂ブラックマトリックスの端部上の突起(盛り上がり)の高さを、ポストベーク前の突起の高さよりも低くするカラーフィルタの製造方法であるので、オーバーコート層を設けずに液晶表示装置に用いても、液晶の転傾などにより表示不良或いは画素周辺部の光漏れなど表示品質に支障をきたさない廉価なカラーフィルタを製造することのできるカラーフィルタの製造方法となる。
また、本発明は、樹脂ブラックマトリックスの断面形状は、その端部側面が凸状曲線状で、その上面が平坦であり、凸状曲線状の端部側面下部と端部側面上部とを結ぶ直線と、ガラス基板上面とのなす傾斜角度が45度以下であるので、突起の高さを効果的に低くするカラーフィルタの製造方法となる。
以下に本発明のカラーフィルタの製造方法及びカラーフィルタの実施の形態について詳細に説明する。
図1(a)〜(c)は、本発明によるカラーフィルタの製造方法の一実施例を説明する断面図である。図1(a)は、ガラス基板(50)上に形成された樹脂ブラックマトリックス(61)を拡大して示す断面図である。
図1(a)に示すように、この樹脂ブラックマトリックス(61)の断面形状は、その両端部側面が凸状曲線状(d)であり、その上面(e)が平坦である。言わばドーム状を呈している。凸状曲線状の端部側面下部(f)と端部側面上部(g)とを結ぶ直線(h)と、ガラス基板上面(i)とのなす傾斜角度(j)が45度以下であることが好ましい。
このような樹脂ブラックマトリックス(61)の形成には、断面形状をドーム状に形成するのに好適な、後記実施例にて示す樹脂ブラックマトリックス形成用の黒色感光性樹脂を用いる。
樹脂ブラックマトリックスの両端部側面が垂直であると、樹脂ブラックマトリックスの端部上の高さが高くなるので、現像後のポストベーク時の加熱によるメルトフローを行って
も、端部上の突起(盛り上がり)の高さが低くなる度合いは小さなものとなる。
図1(b)は、樹脂ブラックマトリックス(61)の端部上に、着色画素の周縁部を重ねて着色画素を形成する際の状態を示したものである。図1(b)は、着色画素を形成するための現像後の状態である。
図1(b)に示すように、樹脂ブラックマトリックス(61)の端部上に重なった着色画素の周縁部側面(a)は、逆テーパー状に形成されている。着色画素(62)の周縁部上面には、高さ(H2)の突起(盛り上がり)(63)が形成されている。
このような着色画素(62)の形成には、周縁部側面の断面形状を逆テーパー状に形成に形成するのに好適な、後記実施例にて示す感光性着色樹脂組成物を用いる。
尚、逆テーパーの度合いは、現像速度および現像時間を調整することで、比較的容易にコントロールすることが可能である。例えば、過現像をすることによって、逆テーパーが形成され易くなる。
図1(c)は、着色画素を形成するための現像後のポストベーク時の加熱によるメルトフローによって、着色画素(62)の周縁部側面(a)の上端部(b)が、樹脂ブラックマトリックス(61)の端部上に垂れ下がって接している状態を示したものである。
図1(c)に示すように、周縁部側面の上端部(b)が、樹脂ブラックマトリックスの端部上(c)に垂れ下がり接することによって、ポストベーク後の樹脂ブラックマトリックスの端部上(c)の突起(盛り上がり)(63’)の高さ(H3)は、ポストベーク前の突起(63)の高さ(H2)よりも低いものとなっている(H3<H2)。
このポストベーク時の加熱は、温度180℃〜250℃、時間20分間〜120分間であることが好ましい。温度180℃以下ではメルトフローが促進せず、また、250℃以上では樹脂の分解により画素のダメージが大きくなる。
以下に実施例により本発明を具体的に説明する。
〔樹脂ブラックマトリックス形成用の黒色感光性樹脂の調製〕
以下の組成にて、黒色感光性樹脂A、黒色感光性樹脂B、黒色感光性樹脂Cを調製した。
<黒色感光性樹脂A>
・カーボンブラック 5.00重量部
・分散剤 0.50重量部
・アクリル樹脂 6.00重量部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリエート 2.80重量部
・開始剤 0.70重量部
・PGMAc 85.00重量部
・合計 100.00重量部。
<黒色感光性樹脂B>
・カーボンブラック 6.00重量部
・分散剤 0.50重量部
・アクリル樹脂 4.30重量部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリエート 3.50重量部
・開始剤 0.70重量部
・シクロヘキサノン 37.00重量部
・PGMAc 48.00重量部
・合計 100.00重量部。
<黒色感光性樹脂C>
・カーボンブラック 6.00重量部
・分散剤 0.50重量部
・アクリル樹脂 5.10重量部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリエート 2.80重量部
・開始剤 0.60重量部
・PGMAc 85.00重量部
・合計 100.00重量部。
〔着色画素形成用の感光性着色樹脂組成物の調製〕
赤色、緑色、青色の各感光性着色樹脂組成物1は、逆テーパーの形成、メルトフローによる垂れ下がりに対応した感光性着色樹脂組成物である。以下の組成にて、各色の感光性着色樹脂組成物1を調製した。
<赤色感光性着色樹脂組成物1>
・C.I.ピグメントレッド 254 3.26重量部
・C.I.ピグメントレッド 177 1.08重量部
・分散剤 0.10重量部
・アクリル樹脂 4.19重量部
・モノマー 3.58重量部
・開始剤 1.79重量部
・シクロヘキサノン 40.00重量部
・PGMAc 46.00重量部
・合計 100.00重量部。
<緑色感光性着色樹脂組成物1>
・C.I.ピグメントグリーン 36 5.40重量部
・C.I.ピグメントイエロー 150 0.90重量部
・分散剤 0.14重量部
・アクリル樹脂 4.70重量部
・モノマー 1.93重量部
・開始剤 1.93重量部
・シクロヘキサノン 41.00重量部
・PGMAc 44.00重量部
・合計 100.00重量部。
<青色感光性着色樹脂組成物1>
・C.I.ピグメントブルー 15:6 3.72重量部
・C.I.ピグメントバイオレット 23 0.93重量部
・分散剤 0.10重量部
・アクリル樹脂 4.90重量部
・モノマー 3.28重量部
・開始剤 2.07重量部
・シクロヘキサノン 41.00重量部
・PGMAc 44.00重量部
・合計 100.00重量部。
赤色、緑色、青色の各感光性着色樹脂組成物2は、順テーパーの形成に対応した感光性着色樹脂組成物である。以下の組成にて、各色の感光性着色樹脂組成物2を調製した。
<赤色感光性着色樹脂組成物2>
・C.I.ピグメントレッド 254 3.68重量部
・C.I.ピグメントレッド 177 1.08重量部
・分散剤 0.10重量部
・アクリル樹脂 6.52重量部
・モノマー 1.97重量部
・開始剤 0.65重量部
・シクロヘキサノン 66.00重量部
・エチルエトキシプロピオネート 20.00重量部
・合計 100.00重量部。
<緑色感光性着色樹脂組成物2>
・C.I.ピグメントグリーン 36 3.53重量部
・C.I.ピグメントイエロー 150 3.40重量部
・分散剤 0.10重量部
・アクリル樹脂 4.20重量部
・モノマー 1.53重量部
・開始剤 1.24重量部
・シクロヘキサノン 66.00重量部
・エチルエトキシプロピオネート 20.00重量部
・合計 100.00重量部。
<青色感光性着色樹脂組成物2>
・C.I.ピグメントブルー 15:6 4.19重量部
・C.I.ピグメントバイオレット 23 0.40重量部
・分散剤 0.10重量部
・アクリル樹脂 3.71重量部
・モノマー 4.77重量部
・開始剤 1.83重量部
・シクロヘキサノン 65.00重量部
・エチルエトキシプロピオネート 20.00重量部
・合計 100.00重量部。
<実施例1>
ガラス基板上に、上記黒色感光性樹脂Aを用いフォトリソグラフィ法で厚さ1.4μmの樹脂ブラックマトリックスAを形成した。形成した樹脂ブラックマトリックスAの断面SEM写真から、断面形状は、その両端部側面が凸状曲線状で、その上面が平坦なドーム状であり、傾斜角度が略45度であることを確認した。
次に、上記赤色感光性着色樹脂組成物1を用い厚さ2.0μmの塗膜を形成し、フォトマスクを介した露光後に現像を行った。現像後の赤色着色画素の周縁部側面の断面SEM写真から、断面形状は逆テーパー状であることを確認した。
続いて、温度230℃、20分間のポストベークを行い、冷却後の断面SEM写真から、メルトフローにより赤色着色画素の周縁部側面の上端部が樹脂ブラックマトリックスAの端部上に垂れ下がり端部上に接していることを確認した。
緑色着色画素、及び青色着色画素についても、各々上記緑色感光性着色樹脂組成物1、青色感光性着色樹脂組成物1を用い、同様な方法で着色画素を形成した。
断面SEM写真から、メルトフローにより各々の周縁部側面の上端部が樹脂ブラックマトリックスAの端部上に垂れ下がり端部上に接していることを確認した。
<比較例1>
ガラス基板上に、上記黒色感光性樹脂Bを用いフォトリソグラフィ法で厚さ1.4μmの樹脂ブラックマトリックスBを形成した。断面SEM写真から、断面形状はドーム状であり、傾斜角度が略60度であることを確認した。
次に、実施例1と同様に、上記赤色感光性着色樹脂組成物1を用い厚さ2.0μmの塗膜を形成し、赤色着色画素、緑色着色画素、及び青色着色画素を形成した。
<比較例2>
ガラス基板上に、上記黒色感光性樹脂Cを用いフォトリソグラフィ法で厚さ1.4μmの樹脂ブラックマトリックスCを形成した。断面SEM写真から、断面形状はドーム状でなく、側面は垂直(傾斜角度が略90度)であることを確認した。
次に、実施例1と同様に、上記赤色感光性着色樹脂組成物1を用い厚さ2.0μmの塗膜を形成し、赤色着色画素、緑色着色画素、及び青色着色画素を形成した。
<比較例3>
実施例1と同様に、ガラス基板上に、上記黒色感光性樹脂Aを用いフォトリソグラフィ法で厚さ1.4μmの樹脂ブラックマトリックスAを形成した。断面SEM写真から、断面形状はドーム状であり、傾斜角度が略45度であることを確認した。

次に、上記赤色感光性着色樹脂組成物2を用い厚さ2.0μmの塗膜を形成し、フォトマスクを介した露光後に現像を行った。現像後の赤色着色画素の周縁部側面の断面SEM写真から、断面形状は順テーパー状であることを確認した。樹脂ブラックマトリックスAの端部上に着色画素の周縁部が重なっていなかった。
続いて、温度230℃、20分間のポストベークを行い、冷却後の断面SEM写真から、赤色着色画素の周縁部側面の形状変化は確認できなかった。
緑色着色画素、及び青色着色画素についても、各々上記緑色感光性着色樹脂組成物2、青色感光性着色樹脂組成物2を用い、同様な方法で着色画素を形成した。
断面SEM写真から、各々の周縁部側面の形状変化は確認できなかった。
実施例1、比較例1〜比較例3の結果を表1に示す。表1に示すように、実施例1において、突起(盛り上がり)の高さが低く、また画素周辺部の光漏れはなく、良好な結果が得られている。
Figure 2008152182

(a)は、ガラス基板上に形成された樹脂ブラックマトリックスを拡大して示す断面図である。(b)は、樹脂ブラックマトリックスの端部上に、着色画素の周縁部を重ねて着色画素を形成する際の状態を示した説明図である。 (c)は、加熱によるメルトフローによって、着色画素の上端部が、樹脂ブラックマトリックスの端部上に垂れ下がり接している状態を示した説明図である。 クロムなどの金属薄膜が用いられたブラックマトリックスの一例を示す断面図である。 液晶表示装置に用いられるカラーフィルタの一例を模式的に示した平面図である。 図3に示すカラーフィルタのX−X’線における断面図である。 図4に示す突起の近傍を拡大した断面図である。
符号の説明
50・・・ガラス基板
51・・・樹脂ブラックマトリックス
52・・・着色画素
53・・・突起(盛り上がり)
54・・・透明導電膜
61・・・本発明における樹脂ブラックマトリックス
62・・・本発明における着色画素
63・・・本発明における現像後の突起
63’・・・本発明におけるポストベーク後の突起
H・・・突起(盛り上がり)の高さ
H2・・・現像後の突起の高さ
H3・・・ポストベーク後の突起の高さ
a・・・着色画素の周縁部側面
b・・・周縁部側面の上端部
c・・・樹脂ブラックマトリックスの端部
d・・・樹脂ブラックマトリックスの端部側面の凸状曲線状
e・・・樹脂ブラックマトリックスの上面
f・・・凸状曲線状の端部側面下部
g・・・凸状曲線状の端部側面上部
h・・・端部側面下部と端部側面上部を結ぶ直線
i・・・ガラス基板上面
j・・・直線(h)とガラス基板上面とのなす傾斜角度

Claims (4)

  1. ガラス基板上に少なくとも、樹脂ブラックマトリックス、着色画素を順次に形成するカラーフィルタの製造方法において、
    1)前記ガラス基板上に樹脂ブラックマトリックスを形成し、
    2)該樹脂ブラックマトリックスの端部上に、着色画素の周縁部を重ねて着色画素を形成する際に、
    a)樹脂ブラックマトリックスの端部上に重なった着色画素の周縁部側面の、現像後の断面形状を逆テーパー状に形成し、
    b)該逆テーパー状に形成された周縁部側面の上端部を、現像後のポストベーク時の加熱によるメルトフローにより、樹脂ブラックマトリックスの端部上に接するように垂れ下げ、
    ポストベーク後の樹脂ブラックマトリックスの端部上の突起(盛り上がり)の高さを、ポストベーク前の突起の高さよりも低くすることを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  2. 前記樹脂ブラックマトリックスの断面形状は、その両端部側面が凸状曲線状で、その上面が平坦であり、該凸状曲線状の端部側面下部と端部側面上部とを結ぶ直線と、ガラス基板上面とのなす傾斜角度が45度以下であることを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタの製造方法。
  3. 前記ポストベーク時の加熱が、温度180℃〜250℃、時間20分間〜120分間であることを特徴とする請求項1又は2記載のカラーフィルタの製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法を用いて製造したことを特徴とするカラーフィルタ。
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