JPH09102909A - 半透明表示方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インタレース方式の画像信号を出力とする２
つの画像信号の半透明合成回路を簡単化する。 【解決手段】 第１の画像信号上に第２の画像信号を重
ね合わせ合成する方式において、第１及び第２の信号を
切替えるスイッチ部１１と、画像信号の垂直空間周波数
の高域成分を低減する垂直空間フィルタ１２と、第２の
画像信号の透明度を指示する透明度信号と、第１および
第２の画像信号が偶数または奇数フィールドのいずれに
属するかを判定する手段１３とを備えることにより、比
較的簡単な構成で第１の画像信号上に第２の画像信号を
半透明合成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、インタレース方式
の画像信号を出力とする２つの画像信号の半透明合成回
路に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、家庭用テレビを情報端末として利
用するマルチメディア機器の研究開発が活発化してき
た。この場合、テレビ画面上で動画と文字等の重ね合わ
せ表示が必要となってくる。

【０００３】これまでにも簡単なメニュー画面を表示す
る際等に動画画像信号上にグラフィックシステム等が発
生した文字画像信号を重ね合わせた表示が多く使われて
きたが、最近になって、例えば放送局のロゴマークを表
示する際等に後ろの画像が透けて見える半透明表示能力
が必要になってきた。半透明表示は背景となる画像信号
とその前景として表示する画像信号とを0.5:0.5の比率
で合成することで実現できるが、このような半透明合成
を可能にしたものとしては、実公平１−９５８７５号公
報があり、これは合成する２つの画像信号それぞれに係
数を乗じたのち両者を加算することで半透明合成を実現
するものである。

【０００４】以下、図面を参照しながら上述の従来例に
ついて簡単に説明する。図３は従来例の構成を示すブロ
ック図である。図３において、３１と３２は乗算回路、
３３は加算回路である。いま、画像信号Ａおよび画像信
号Ｂを半透明合成した信号を画像信号Ｃとして出力しよ
うとした場合、係数信号Ａおよび係数信号Ｂにそれぞれ
0.5を与えれば、画像信号ＡおよびＢを0.5:0.5の比率で
合成したものが画像信号Ｃに得られ目的を達することが
できる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の方
式では、２つの乗算回路と１つの加算回路を用いるた
め、必要とする回路規模が大きくなるという課題を有し
ていた。

【０００６】本発明は上記課題に鑑み、比較的簡単な構
成で２つの画像を半透明合成するための方式を提供する
ことを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載の発明に
おける半透明表示方式は、第１のインタレース方式画像
信号上に第２のインタレース方式画像信号を重ね合わせ
合成する方式において、第１および第２の画像信号のい
ずれかを選択するスイッチ部と、前記スイッチ部の出力
画像信号の垂直空間周波数の高域成分を低減する垂直空
間フィルタと、第２の画像信号を第１の画像信号上に重
ね合わせる際の透明度を指示する透明度信号と、第１お
よび第２の画像信号が現在偶数または奇数フィールドの
いずれに属するかを検出する手段を備えたことを特徴と
する。

【０００８】請求項２に記載の発明における半透明表示
方式は、第１の半透明表示方式の特徴に加え、第１およ
び第２の画像信号が共にデジタル化されたインタレース
方式画像信号であることを特徴とする。

【０００９】請求項３に記載の発明における半透明表示
方式は、第１の半透明表示方式の特徴に加え、第１およ
び第２の画像信号が共にアナログ化されたインタレース
方式画像信号であることを特徴とする。

【００１０】請求項４に記載の発明における半透明表示
方式は、第１のノンインタレース方式画像信号上に第２
のノンインタレース方式画像信号を重ね合わせ合成する
方式において、第１および第２の画像信号のいずれかを
選択するスイッチ部と、前記スイッチ部の出力画像信号
の垂直空間周波数の高域成分を低減する垂直空間フィル
タと、前記高域成分を低減された前記出力画像信号をイ
ンタレース方式画像信号に変換するスキャンコンバータ
と、第２の画像信号を第１の画像信号上に重ね合わせる
際の透明度を指示する透明度信号と、第１および第２の
画像信号が現在偶数または奇数番目の水平走査線のいず
れに属するかを検出する手段を備えたことを特徴とす
る。

【００１１】請求項５に記載の発明における半透明表示
方式は、第４の半透明表示方式の特徴に加え、第１およ
び第２の画像信号が共にデジタル化されたノンインタレ
ース方式画像信号であることを特徴とする。

【００１２】請求項６に記載の発明における半透明表示
方式は、第４の半透明表示方式の特徴に加え、第１およ
び第２の画像信号が共にアナログ化されたノンインタレ
ース方式画像信号であることを特徴とする。

【００１３】

【発明の実施の形態】請求項１、２または３に記載の発
明における半透明表示方式によれば、透明度信号が透明
を指示している場合はスイッチ部が第１のインタレース
方式画像信号を選択し、不透明を指示している場合は第
２のインタレース方式画像信号を選択する。透明度信号
が半透明を指示している場合は第１および第２の画像信
号が現在偶数または奇数フィールドのいずれに属するか
の区別が検出され、偶数フィールドの場合は第１または
第２の画像信号を選択し、奇数フィールドの場合は第１
または第２の画像信号のうち偶数フィールドの場合と逆
の画像信号を選択する。続いて、そのスイッチ部が選択
した画像信号は垂直空間フィルタにより垂直空間周波数
の高域成分を低減されて出力される。

【００１４】請求項４、５または６に記載の発明におけ
る半透明表示方式によれば、透明度信号が透明を指示し
ている場合はスイッチ部が第１のノンインタレース方式
画像信号を選択し、不透明を指示している場合は第２の
ノンインタレース方式画像信号を選択する。透明度信号
が半透明を指示している場合は第１および第２の画像信
号が現在偶数または奇数番目の水平走査線のいずれに属
するかの区別が検出され、偶数の場合は第１または第２
の画像信号を選択し、奇数の場合は第１または第２の画
像信号のうち偶数の場合と逆の画像信号を選択する。続
いて、そのスイッチ部が選択した画像信号はスキャンコ
ンバータによりインタレース方式画像信号に変換され、
更に垂直空間フィルタにより垂直空間周波数の高域成分
を低減されて出力される。

【００１５】

【実施例】

（実施例１）以下、本発明の半透明表示方式の一実施例
について、図面を参照しながら説明する。

【００１６】図１は本発明の第１の実施例における全体
の構成を示すブロック図である。図１において、画像信
号Ａおよび画像信号Ｂは互いに同期したデジタル化され
たインタレース方式画像信号入力であり、同期信号は画
像信号ＡおよびＢ共通の同期信号入力であり、透明度信
号は画像信号Ｂを画像信号Ａに重ね合わせる際の画像信
号Ｂの透明度を画素単位に透明/半透明/不透明の３段階
で指示する信号入力であり、スイッチ部１１は画像信号
ＡまたはＢのうち一方を画素単位に選択するものであ
り、垂直空間フィルタ１２はスイッチ部１１で選択した
画像信号の垂直空間周波数の高域成分を低減するもので
あり、スイッチ制御部１３は透明度信号と同期信号より
スイッチ部１１が画像信号ＡまたはＢのどちらを選択す
べきかを画素単位に決定するものである。

【００１７】以上のような構成について、以下、図１を
用いてその動作を説明する。まず、透明度信号が透明を
指示している場合はスイッチ制御部１３はスイッチ部１
１が画像信号Ａを選択するように制御する。また、透明
度信号が不透明を指示している場合はスイッチ制御部１
３はスイッチ部１１が画像信号Ｂを選択するように制御
する。更に、透明度信号が半透明を指示している場合は
スイッチ制御部１３は同期信号をもとに画像信号Ａおよ
びＢが現在偶数または奇数フィールドのいずれに属する
かの検出を行ない、偶数フィールドの場合はスイッチ部
１１が画像信号Ａを選択するように制御し、奇数フィー
ルドの場合はスイッチ部１１が画像信号Ｂを選択するよ
うに制御する。

【００１８】スイッチ制御部１３が以上のようにスイッ
チ部１１を制御することで、透明度信号が半透明を指示
した場合、スイッチ部１１は画像信号ＡとＢをフィール
ド毎に交互に選択し出力するため、人間の視覚の残像特
性からあたかも画像信号ＡとＢを半透明合成したように
見える。しかし、このままでは画像信号ＡとＢの輝度差
が大きい場合にラインフリッカが発生し、見る人に不快
感をあたえる。そこで、垂直空間フィルタ１２によりス
イッチ部１１が出力した画像信号の垂直空間周波数の高
域成分を低減することでラインフリッカの発生を防止す
る。

【００１９】以上の動作により、比較的簡単な構成で、
２つのインタレース画像信号を半透明合成することが可
能になる。

【００２０】なお、本実施例では、透明度信号が半透明
を指示している場合に、画像信号ＡおよびＢが偶数フィ
ールドに属する場合は画像信号Ａを選択し、奇数フィー
ルドの場合は画像信号Ｂを選択する場合について説明し
たが、奇数フィールドに属する場合は画像信号Ａを選択
し、偶数フィールドの場合は画像信号Ｂを選択すること
としても同様の効果を有する。あるいはフィールドの偶
奇と画像信号ＡおよびＢの対応を一定時間毎に変更する
ことにしても同様の効果を有する。

【００２１】また、本実施例では、画像信号の垂直空間
周波数の高域成分を低減する方式の垂直空間フィルタを
用いた例について説明したが、その他のインタレース方
式画像信号のラインフリッカを低減する方式に基づくフ
ィルタを代わりに用いても同様の効果を有する。

【００２２】更に、本実施例では、デジタル化されたイ
ンタレース方式画像信号を入力とする場合について説明
したが、アナログ化されたインタレース方式画像信号を
入力とする場合でも同様の効果を有する。

【００２３】（実施例２）以下、本発明の半透明表示方
式の第２の実施例について、図面を参照しながら説明す
る。

【００２４】図２は本発明の第２の実施例における全体
の構成を示すブロック図である。図２において、画像信
号Ａおよび画像信号Ｂは互いに同期したデジタル化され
たノンインタレース方式画像信号入力であり、同期信号
は画像信号ＡおよびＢ共通の同期信号入力であり、透明
度信号は画像信号Ｂを画像信号Ａに重ね合わせる際の画
像信号Ｂの透明度を画素単位に透明/半透明/不透明の３
段階で指示する信号入力であり、スイッチ部２１は画像
信号ＡまたはＢのうち一方を画素単位に選択するもので
あり、スキャンコンバータ２２はノンインタレース方式
画像信号をインタレース方式画像信号に変換するもので
あり、垂直空間フィルタ２３はスキャンコンバータ２２
でインタレース方式に変換された画像信号の垂直空間周
波数の高域成分を低減するものであり、スイッチ制御部
２４は透明度信号と同期信号よりスイッチ部２１が画像
信号ＡまたはＢのどちらを選択すべきかを画素単位に決
定するものである。

【００２５】以上のような構成について、以下図２を用
いてその動作を説明する。まず、透明度信号が透明を指
示している場合はスイッチ制御部２４はスイッチ部２１
が画像信号Ａを選択するように制御する。また、透明度
信号が不透明を指示している場合はスイッチ制御部２４
はスイッチ部２１が画像信号Ｂを選択するように制御す
る。更に、透明度信号が半透明を指示している場合はス
イッチ制御部２４は同期信号をもとに画像信号Ａおよび
Ｂが現在偶数または奇数番目の水平走査線のいずれに属
するかの検出を行ない、偶数番目の水平走査線の場合は
スイッチ部２１が画像信号Ａを選択するように制御し、
奇数番目の水平走査線の場合はスイッチ部２１が画像信
号Ｂを選択するように制御する。

【００２６】続いて、スイッチ部２１の出力した画像信
号をスキャンコンバータ２２でインタレース方式画像信
号に変換するが、この時点で得られるインタレース方式
画像信号では、透明度信号が半透明を指示した場合、画
像信号ＡとＢをフィールド毎に交互に選択し出力するた
め、人間の視覚の残像特性からあたかも画像信号ＡとＢ
を半透明合成したように見える。しかし、このままでは
画像信号ＡとＢの輝度差が大きい場合にラインフリッカ
が発生し、見る人に不快感をあたえる。そこで、垂直空
間フィルタ２３によりインタレース方式画像信号の垂直
空間周波数の高域成分を低減することでラインフリッカ
の発生を防止する。

【００２７】以上の動作により、比較的簡単な構成で、
インタレース方式の画像信号を出力とする、２つのノン
インタレース画像信号の半透明合成が可能になる。

【００２８】なお、本実施例では、透明度信号が半透明
を指示している場合に、画像信号ＡおよびＢが偶数番目
の水平走査線に属する場合は画像信号Ａを選択し、奇数
番目の水平走査線の場合は画像信号Ｂを選択する場合に
ついて説明したが、奇数番目の水平走査線に属する場合
は画像信号Ａを選択し、偶数番目の水平走査線の場合は
画像信号Ｂを選択することとしても同様の効果を有す
る。あるいは水平走査線の偶奇と画像信号ＡおよびＢの
対応を一定時間毎に変更することにしても同様の効果を
有する。

【００２９】また、本実施例では、スキャンコンバータ
の次段に垂直空間フィルタを用いた例について説明した
が、反対に垂直空間フィルタの次段にスキャンコンバー
タを用いても同様の効果を有する。

【００３０】更に、本実施例では、画像信号の垂直空間
周波数の高域成分を低減する方式の垂直空間フィルタを
用いた例について説明したが、その他のインタレース方
式画像信号のラインフリッカを低減する方式に基づくフ
ィルタを代わりに用いても同様の効果を有する。

【００３１】そのほか、本実施例では、デジタル化され
たノンインタレース方式画像信号を入力とする場合につ
いて説明したが、アナログ化されたノンインタレース方
式画像信号を入力とする場合でも同様の効果を有する。

【００３２】

【発明の効果】本発明の請求項１、２または３記載の発
明における半透明表示方式によれば、比較的簡単な構成
で、２つのインタレース画像信号を半透明合成すること
が可能になる。

【００３３】また本発明の請求項４、５または６記載の
発明における半透明表示方式によれば、比較的簡単な構
成で、インタレース方式の画像信号を出力とする、２つ
のノンインタレース画像信号の半透明合成が可能にな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例の構成を示すブロック図

【図２】本発明の第２の実施例の構成を示すブロック図

【図３】従来例の構成を示すブロック図

【符号の説明】

１１、２１ スイッチ部 １２、２３ 垂直空間フィルタ １３、２４ スイッチ制御部 ２２ スキャンコンバータ ３１、３２ 乗算回路 ３３ 加算回路

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】第１のインタレース方式画像信号上に第２
   のインタレース方式画像信号を重ね合わせ合成する方式
   において、第１および第２の画像信号のいずれかを選択
   するスイッチ部と、前記スイッチ部の出力画像信号の垂
   直空間周波数の高域成分を低減する垂直空間フィルタ
   と、第２の画像信号を第１の画像信号上に重ね合わせる
   際の透明度を指示する透明度信号と、第１および第２の
   画像信号が現在偶数または奇数フィールドのいずれに属
   するかを検出する手段を備えたことを特徴とする半透明
   表示方式。
2. 【請求項２】前記第１および第２の画像信号が共にデジ
   タル化されたインタレース方式画像信号であることを特
   徴とする請求項１記載の半透明表示方式。
3. 【請求項３】前記第１および第２の画像信号が共にアナ
   ログ化されたインタレース方式画像信号であることを特
   徴とする請求項１記載の半透明表示方式。
4. 【請求項４】第１のノンインタレース方式画像信号上に
   第２のノンインタレース方式画像信号を重ね合わせ合成
   する方式において、第１および第２の画像信号のいずれ
   かを選択するスイッチ部と、前記スイッチ部の出力画像
   信号の垂直空間周波数の高域成分を低減する垂直空間フ
   ィルタと、前記高域成分を低減された前記出力画像信号
   をインタレース方式画像信号に変換するスキャンコンバ
   ータと、第２の画像信号を第１の画像信号上に重ね合わ
   せる際の透明度を指示する透明度信号と、第１および第
   ２の画像信号が現在偶数または奇数番目の水平走査線の
   いずれに属するかを検出する手段を備えたことを特徴と
   する半透明表示方式。
5. 【請求項５】前記第１および第２の画像信号が共にデジ
   タル化されたノンインタレース方式画像信号であること
   を特徴とする請求項４記載の半透明表示方式。
6. 【請求項６】前記第１および第２の画像信号が共にアナ
   ログ化されたノンインタレース方式画像信号であること
   を特徴とする請求項４記載の半透明表示方式。