JPH09101086A - 高温雰囲気炉 - Google Patents
高温雰囲気炉Info
- Publication number
- JPH09101086A JPH09101086A JP29023795A JP29023795A JPH09101086A JP H09101086 A JPH09101086 A JP H09101086A JP 29023795 A JP29023795 A JP 29023795A JP 29023795 A JP29023795 A JP 29023795A JP H09101086 A JPH09101086 A JP H09101086A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- maffle
- furnace
- furnace wall
- muffle
- space
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 発熱体と炉壁との間に放電現象による絶縁不
良が生じて炉を破壊してしまうようなことがなく、被処
理物は窒化等による脆化なしに良好に熱処理ができる高
温雰囲気炉を提供する。 【解決手段】 被処理物が通過して加熱処理される黒鉛
マッフル中をアルゴンガス雰囲気とし、このマッフル内
の雰囲気を間接的に加熱するための電気抵抗黒鉛電極を
炉壁とマッフルとの間の独立した空間内に設け、この空
間には窒素ガスを供給するようにしたことを特徴とする
高温雰囲気炉。
良が生じて炉を破壊してしまうようなことがなく、被処
理物は窒化等による脆化なしに良好に熱処理ができる高
温雰囲気炉を提供する。 【解決手段】 被処理物が通過して加熱処理される黒鉛
マッフル中をアルゴンガス雰囲気とし、このマッフル内
の雰囲気を間接的に加熱するための電気抵抗黒鉛電極を
炉壁とマッフルとの間の独立した空間内に設け、この空
間には窒素ガスを供給するようにしたことを特徴とする
高温雰囲気炉。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、高温の雰囲気下で
物品を加熱処理するための工業用炉に関するものであ
る。
物品を加熱処理するための工業用炉に関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】この種の炉は、大気に対する炉の温度を
保護するために耐火材により作られる壁によって炉室が
構成される。炉室内は不活性ガスの窒素ガスによって満
たされ、ここで加熱される被処理物はこの雰囲気ガスに
よって保護される。また、これによって炉壁も保護され
る。この炉室を加熱するための電気発熱体は抵抗発熱部
を炉内に置き、これにつながる電気端子部は壁を貫通し
て室外に伸びて電源につながる。
保護するために耐火材により作られる壁によって炉室が
構成される。炉室内は不活性ガスの窒素ガスによって満
たされ、ここで加熱される被処理物はこの雰囲気ガスに
よって保護される。また、これによって炉壁も保護され
る。この炉室を加熱するための電気発熱体は抵抗発熱部
を炉内に置き、これにつながる電気端子部は壁を貫通し
て室外に伸びて電源につながる。
【０００３】この構造において、壁と発熱体の間が電気
的に絶縁されていなければならない。壁の外方の温度が
比較的低温の部分はセラミック絶縁体を用いて絶縁する
ことができるが、壁の内方の高温の部分ではこのような
絶縁体を用いることができないので、発熱体と壁の間に
間隙を設け、この間隙にも行き渡る窒素ガス雰囲気によ
って絶縁される。
的に絶縁されていなければならない。壁の外方の温度が
比較的低温の部分はセラミック絶縁体を用いて絶縁する
ことができるが、壁の内方の高温の部分ではこのような
絶縁体を用いることができないので、発熱体と壁の間に
間隙を設け、この間隙にも行き渡る窒素ガス雰囲気によ
って絶縁される。
【０００４】この種の窒素ガスを雰囲気とし、炉壁や発
熱体に炭素質や黒鉛質の材料を用いた高温雰囲気炉は、
被処理物の高温処理に適し、広く用いられている。
熱体に炭素質や黒鉛質の材料を用いた高温雰囲気炉は、
被処理物の高温処理に適し、広く用いられている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】ところが、窒素ガスを
雰囲気とするこの種の炉では、窒素と反応してはならな
い材質の被処理品の加熱を行うことはできない。このよ
うな被処理品の加熱を可能とするために、窒素ガスの代
わりに、アルゴンガスを雰囲気とし炉室をアルゴンガス
で満たすときは、しかしながら発熱体と壁構造の間に放
電現象による絶縁不良を生じ、炉を破壊してしまう。
雰囲気とするこの種の炉では、窒素と反応してはならな
い材質の被処理品の加熱を行うことはできない。このよ
うな被処理品の加熱を可能とするために、窒素ガスの代
わりに、アルゴンガスを雰囲気とし炉室をアルゴンガス
で満たすときは、しかしながら発熱体と壁構造の間に放
電現象による絶縁不良を生じ、炉を破壊してしまう。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明では、炉室の中に
マッフルケースを設けてこの中にアルゴンガスを満た
し、ここで被処理物の加熱を行うものである。即ち、処
理物はマッフルの中に置かれてアルゴンガスで保護さ
れ、一方炉室を構成する炉材の酸化防止とマッフルと炉
壁との間の空間にのぞむ発熱体の電気的保護は、該空間
に導かれた窒素ガスによって行われる。以下、本発明を
実施例により更に詳しく説明する。
マッフルケースを設けてこの中にアルゴンガスを満た
し、ここで被処理物の加熱を行うものである。即ち、処
理物はマッフルの中に置かれてアルゴンガスで保護さ
れ、一方炉室を構成する炉材の酸化防止とマッフルと炉
壁との間の空間にのぞむ発熱体の電気的保護は、該空間
に導かれた窒素ガスによって行われる。以下、本発明を
実施例により更に詳しく説明する。
【０００７】
【発明の実施の形態】 実施例１ 図１を参照して、炭素または黒鉛質の断熱材になる炉壁
１は、その外方が金属炉殻１′で覆われ、その内方が炭
素または黒鉛板１″で覆われる。この炉壁で作られる炉
室の長手方向に伸展するように長い円筒状の黒鉛からな
るマッフル２が設けられる。マッフルと炉室とはシール
材６で封塞されていて互いに独立している。５は冷却室
である。
１は、その外方が金属炉殻１′で覆われ、その内方が炭
素または黒鉛板１″で覆われる。この炉壁で作られる炉
室の長手方向に伸展するように長い円筒状の黒鉛からな
るマッフル２が設けられる。マッフルと炉室とはシール
材６で封塞されていて互いに独立している。５は冷却室
である。
【０００８】マッフル２と冷却室５中をローラー３′で
駆動されるコンベアベルト３が矢符方向に循環する。こ
のコンベアベルト３も炭素質又は黒鉛質材料で作られ、
高耐熱性であることが好ましい。４はコンベアベルトに
よって炉室中を移動して加熱処理される被処理物であ
る。７はアルゴンガスをマッフル中に送る供給管であ
り、８はその出口である。９は発熱体１０が設けられた
炉壁１とマッフル２との間の空間１３中に窒素ガスを送
る供給管である。
駆動されるコンベアベルト３が矢符方向に循環する。こ
のコンベアベルト３も炭素質又は黒鉛質材料で作られ、
高耐熱性であることが好ましい。４はコンベアベルトに
よって炉室中を移動して加熱処理される被処理物であ
る。７はアルゴンガスをマッフル中に送る供給管であ
り、８はその出口である。９は発熱体１０が設けられた
炉壁１とマッフル２との間の空間１３中に窒素ガスを送
る供給管である。
【０００９】発熱体１０は図２に図示される通り黒鉛の
発熱棒であり、その端部には金属端子１０′が設けら
れ、これは電源に接続する。発熱体の両端は炉壁１を貫
通する孔中に支持され、その外方部はセラミック絶縁体
１１により、またその内方部は間隙１２によって炉壁か
ら絶縁される。
発熱棒であり、その端部には金属端子１０′が設けら
れ、これは電源に接続する。発熱体の両端は炉壁１を貫
通する孔中に支持され、その外方部はセラミック絶縁体
１１により、またその内方部は間隙１２によって炉壁か
ら絶縁される。
【００１０】上記の構造を持つ高温雰囲気炉を用いて、
炭化ケイ素を成型乾燥したグリーン状被処理物を２００
０℃で焼結した。焼結品には窒素雰囲気中５００℃以上
で加熱したときに窒化ケイ素の生成によって見られるよ
うな脆化が全く生じなかった。
炭化ケイ素を成型乾燥したグリーン状被処理物を２００
０℃で焼結した。焼結品には窒素雰囲気中５００℃以上
で加熱したときに窒化ケイ素の生成によって見られるよ
うな脆化が全く生じなかった。
【００１１】また、発熱体からの空隙１２における放電
はなく、発熱体は絶縁体１１と空隙１２中の窒素によっ
て炉壁から絶縁されて、炉は正常に運転した。
はなく、発熱体は絶縁体１１と空隙１２中の窒素によっ
て炉壁から絶縁されて、炉は正常に運転した。
【００１２】マッフル内へのアルゴンの供給量は、マッ
フル内へもたらされる外乱を補償し得る量とし、供給管
９によって発熱体１０が設けられた空間１３へ送られる
窒素ガスの量は、炉壁を通って大気が外部から浸透し得
ない量とした。
フル内へもたらされる外乱を補償し得る量とし、供給管
９によって発熱体１０が設けられた空間１３へ送られる
窒素ガスの量は、炉壁を通って大気が外部から浸透し得
ない量とした。
【００１３】実施例２ アルミニウム５％を含むステンレス鋼を使ってラジエー
ター形状に組立てた組立体の溶接を、前記した炉中を通
して１２５０℃に加熱して行った。組立て接合部におい
て材料の拡散接合が生じ、良好な溶接品を得た。この接
合品にアルミニウムの窒化によってみられるが如き脆化
は全く認められず、発熱体からの放電もなかった。
ター形状に組立てた組立体の溶接を、前記した炉中を通
して１２５０℃に加熱して行った。組立て接合部におい
て材料の拡散接合が生じ、良好な溶接品を得た。この接
合品にアルミニウムの窒化によってみられるが如き脆化
は全く認められず、発熱体からの放電もなかった。
【００１４】実施例３ 上記実施例１，２と同様に、粉末ステンレスのプレス成
型品を上記した高温雰囲気炉中で１２８０℃で焼結し
た。その結果、炉は正常に運転し、焼結品の表面に窒化
クロム等の金属窒化物が生じることもなく、良好な焼結
品が得られた。
型品を上記した高温雰囲気炉中で１２８０℃で焼結し
た。その結果、炉は正常に運転し、焼結品の表面に窒化
クロム等の金属窒化物が生じることもなく、良好な焼結
品が得られた。
【００１５】
【発明の効果】本発明の高温雰囲気炉は、炉内に設けた
電気抵抗発熱体の放電現象による絶縁不良のためにその
運転を停止するような不都合がなく、しかも被処理物を
窒化等による材質の脆化なしに熱処理することができる
効果を有する。
電気抵抗発熱体の放電現象による絶縁不良のためにその
運転を停止するような不都合がなく、しかも被処理物を
窒化等による材質の脆化なしに熱処理することができる
効果を有する。
【図１】本発明になる高温雰囲気炉の説明的断面図であ
る。
る。
【図２】図１の高温雰囲気炉のＩＩ−ＩＩ線による説明
的拡大断面図である。
的拡大断面図である。
１−炭素質の炉壁 ２−黒鉛マッフル ７−マッフルヘのアルゴンガス雰囲気の供給管 ９−炉壁とマッフルとの空間への窒素ガス雰囲気の供給
管 １０一炉壁とマッフルとの空間に設けられた電気抵抗発
熱体 １３−炉壁とマッフルとの間の空間
管 １０一炉壁とマッフルとの空間に設けられた電気抵抗発
熱体 １３−炉壁とマッフルとの間の空間
Claims (1)
- 【請求項１】 炭素または黒鉛質の炉壁内にあり被加熱
処理物が通過するマッフルを設けかつこのマッフルにア
ルゴンガスを供給する手段が設けられ、炉壁とマッフル
との間のマッフルから独立した空間内に電気抵抗発熱手
段を設けかつこの空間に窒素ガスを供給する手段が設け
られてなることを特徴とする高温雰囲気炉。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29023795A JPH09101086A (ja) | 1995-10-02 | 1995-10-02 | 高温雰囲気炉 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29023795A JPH09101086A (ja) | 1995-10-02 | 1995-10-02 | 高温雰囲気炉 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09101086A true JPH09101086A (ja) | 1997-04-15 |
Family
ID=17753539
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29023795A Pending JPH09101086A (ja) | 1995-10-02 | 1995-10-02 | 高温雰囲気炉 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09101086A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006234291A (ja) * | 2005-02-25 | 2006-09-07 | Fuji Electric Systems Co Ltd | 誘導加熱式乾留炉 |
| JP2007093160A (ja) * | 2005-09-30 | 2007-04-12 | Dowa Holdings Co Ltd | 熱処理炉 |
| JP2007212097A (ja) * | 2006-02-13 | 2007-08-23 | Ngk Insulators Ltd | 腐食性ガスを発生する製品の焼成炉 |
| JP2010203767A (ja) * | 2010-04-12 | 2010-09-16 | Dowa Holdings Co Ltd | 熱処理炉 |
| JP2011033333A (ja) * | 2010-09-24 | 2011-02-17 | Metawater Co Ltd | 誘導加熱式乾留炉 |
| JP2012102901A (ja) * | 2010-11-08 | 2012-05-31 | Allied Material Corp | 回転炉 |
| JP2012132607A (ja) * | 2010-12-21 | 2012-07-12 | Taiyo Nippon Sanso Corp | 熱処理炉及び熱処理炉の運転方法 |
| KR20200087246A (ko) | 2017-12-21 | 2020-07-20 | 씨에프씨 디자인 인크. | 탄소/탄소 복합재료로 제조된 원통로용 머플 구조 |
| WO2021039677A1 (ja) * | 2019-08-27 | 2021-03-04 | 関東冶金工業株式会社 | 熱処理炉 |
-
1995
- 1995-10-02 JP JP29023795A patent/JPH09101086A/ja active Pending
Cited By (12)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006234291A (ja) * | 2005-02-25 | 2006-09-07 | Fuji Electric Systems Co Ltd | 誘導加熱式乾留炉 |
| JP4667905B2 (ja) * | 2005-02-25 | 2011-04-13 | メタウォーター株式会社 | 誘導加熱式乾留炉 |
| JP2007093160A (ja) * | 2005-09-30 | 2007-04-12 | Dowa Holdings Co Ltd | 熱処理炉 |
| JP2007212097A (ja) * | 2006-02-13 | 2007-08-23 | Ngk Insulators Ltd | 腐食性ガスを発生する製品の焼成炉 |
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| JP2011033333A (ja) * | 2010-09-24 | 2011-02-17 | Metawater Co Ltd | 誘導加熱式乾留炉 |
| JP4668358B2 (ja) * | 2010-09-24 | 2011-04-13 | メタウォーター株式会社 | 誘導加熱式乾留炉 |
| JP2012102901A (ja) * | 2010-11-08 | 2012-05-31 | Allied Material Corp | 回転炉 |
| JP2012132607A (ja) * | 2010-12-21 | 2012-07-12 | Taiyo Nippon Sanso Corp | 熱処理炉及び熱処理炉の運転方法 |
| KR20200087246A (ko) | 2017-12-21 | 2020-07-20 | 씨에프씨 디자인 인크. | 탄소/탄소 복합재료로 제조된 원통로용 머플 구조 |
| DE112018005977T5 (de) | 2017-12-21 | 2020-08-06 | Cfc Design Inc. | Kohlenstoff/Kohlenstoff-Verbundwerkstoff-Muffelstruktur für zylindrische Öfen |
| WO2021039677A1 (ja) * | 2019-08-27 | 2021-03-04 | 関東冶金工業株式会社 | 熱処理炉 |
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