JPH089709A - トラクタ−の昇降制御装置 - Google Patents

トラクタ−の昇降制御装置

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JPH089709A
JPH089709A JP15128994A JP15128994A JPH089709A JP H089709 A JPH089709 A JP H089709A JP 15128994 A JP15128994 A JP 15128994A JP 15128994 A JP15128994 A JP 15128994A JP H089709 A JPH089709 A JP H089709A
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Yoshinori Doi
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Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、圃場の枕地を荒らさずに、しかも
旋回操作が容易に行える装置を提供せんとするものであ
る。 【構成】ステアリングハンドル操作と連動してリフトア
−ムが昇降すべく構成されたトラクタ−において、その
ステアリングハンドルの操作速度が所定の速度より大き
い場合には、リフトア−ムを上昇回動させる制御手段を
設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、トラクタ−の昇降制
御装置に関し、畦際等での旋回操作を容易にして作業者
に掛かる精神的及び肉体的負担を軽くさせようとするも
のである。
【0002】
【従来技術】従来、ステアリングハンドルを回して、こ
れが所定角度以上に操作されると自動的にリフトア−ム
が回動されるように連動するものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、係る従来装
置にあっては、ステアリングハンドルとリフトア−ムを
上昇させる制御バルブとが機械的に連動された構成であ
ったから、作業中に機体の進行方向を修正するためにス
テアリングハンドルを操作した場合でも、ステアリング
ハンドルの操舵角度によっては作業機が吊り上げられる
ような不具合があった。また、ステアリングハンドルを
回して前輪の操舵角が所定値に達したときは既に旋回動
作に入っているわけであり、このような状態で作業機を
吊り上げると、作業機が横移動しながら吊り上げられる
ことになって枕地が不揃いとなってそこに凹凸部が生じ
て地盤が荒れ、見た目も悪くなるという問題点があっ
た。
【0004】
【課題を解決するための技術手段】この発明は前記した
問題点に鑑みて提案するものであって、このため、次の
ような技術的手段を講じた。即ち、ステアリングハンド
ル操作と連動してリフトア−ムが昇降回動すべく連動構
成されたトラクタ−において、ステアリングハンドルの
操作速度を検出する検出器を設け、この検出器の検出値
が所定値を越えると、リフトア−ムを上昇側へ回動させ
る制御手段を設けたことを特徴とするトラクタ−の昇降
制御装置の構成とする。
【0005】
【実施例】以下、図面に基づきこの発明の実施例を説明
する。まず、構成から説明すると、1はトラクタ−で前
輪2と後輪3を備え、機体前部に搭載したエンジン5の
回転動力をミッションケ−ス6内の変速装置を介して適
宜減速し、これを前輪2と後輪3とに伝えるように構成
している。
【0006】ミッションケ−ス6の腹下部には、前輪増
速装置7が設けられ、この前輪増速装置7により、前輪
2の回転周速度を後輪3の周速度より大にする前輪増速
状態、前輪2と後輪3の回転周速度が略等しい等速四駆
状態、及び後輪3のみを駆動する後輪駆動状態とに切り
替えができるように構成している。ミッションケ−ス6
の上部には油圧シリンダケ−ス8が搭載され、その左右
両側部には作業機昇降用のリフトア−ム9、9が回動自
由に枢着されている。
【0007】油圧シリンダケ−ス8内の単動式油圧シリ
ンダ−10に作動油が供給あるいは排出されるとリフト
ア−ム9、9が上昇しあるいは下降する。12は上げ、
中立、下げの3位置を有する油圧制御弁である。13、
13は左右後輪3、3の後車軸上に設置されたブレ−キ
装置であって油圧で作動し、後述するようにマイコンか
らなるコントロ−ラ15からの指令により、あるいはブ
レ−キペダル16、16をオペレ−タが直接踏み込むこ
とにより、作動油がブレ−キ装置13、13のシリンダ
−17、17内に流入してブレ−キ装置13、13が作
動する。18a、18bは前記油圧制御弁12の上昇用
と下降用のソレノイドである。
【0008】20はステアリングハンドルであり、その
回動基部には操舵角センサ22が設けられ、ステアリン
グハンドル20の操舵量を検出すべく構成している。こ
の実施例では、操舵角センサ22はアナログセンサを利
用したが、操舵角度に比例してパルス信号を出力させる
方式のものを用いても良い。23はブレ−キ装置13を
作動させるための切替弁であって、左旋回用と右旋回用
のソレノイド23a、23bによって切り替えられる。
この切替弁23が切り替えられると前記前輪増速装置7
が作動して前輪2が後輪3の周速より大きい速度で回転
駆動される。
【0009】図中符号24は分流弁、25は油圧ポンプ
である。図3は横軸に時間、縦軸にステアリング操舵角
を採ったものである。同図中の符号(イ)で示す領域
は、方向修正操作域であり、それ以外の領域は旋回を前
提としてステアリングハンドル20を大きく舵取りした
領域を示している。操舵角センサ22が検出した値はコ
ントロ−ラ15内で処理され、単位時間当たりの操舵角
が所定値より大か否かが判別される。即ち、ステアリン
グハンドル20を急いで回したか否かがこの操舵角セン
サ22で判別され、所定値以内であれば、旋回動作と見
做さず、従って、リフトア−ム9、9を上昇させず、所
定値以上であれば、旋回動作と見做してコントロ−ラ1
5から上昇指令を出力し、油圧制御弁12を上昇側に切
り替えてリフトア−ム9、9を上昇側へ回動させる。
【0010】更に、この実施例では、ステアリングハン
ドル20を操作する速度が所定値を越えているときにリ
フトア−ム9を上昇させ、略同時に旋回内側の後輪ブレ
−キ装置13を作動させ、ついで前輪増速装置7を作動
させて前輪2の回転周速度を上げるべく連動構成してい
る。また、この実施例では、ステアリングハンドル20
の操作速度のみならず、操舵角そのものも常に監視し、
前輪2が旋回を前提とした所定の操舵角に達した場合に
もリフトア−ム9が上昇し、前輪増速装置7が作動し、
且つ後輪ブレ−キ装置13が作動するように連動構成し
ている。
【0011】そして、ステアリングハンドル20の戻し
操作速度が所定値以上の場合、あるいは操舵角が所定値
以下になった場合には、前記の制御を全て解除するよう
に構成している。図5はその作用を説明したものであ
り、同フロ−チャ−トから明らかなように、ステアリン
グハンドル20の操作速度が大きいか(ステップS
1)、あるいは操舵角が所定角度を越えているとき(ス
テップS2)には、リフトア−ム9が上昇(ステップS
5)し、ついで片ブレ−キが作動し(ステップS6)、
前輪2の増速制御がなされる(ステップS7)。そし
て、ステアリングハンドル20の操作速度が小さくなっ
て、操舵角が所定値以下となり、且つ中立(略直進)状
態となったときには、片ブレ−キを解除する(ステップ
S8)と共に、前輪増速状態を解除し(ステップS
9)、作業機を下降させる(ステップS10)ように制
御している。
【0012】なお、図4のブロック図に記載したように
左右のブレ−キペダル16、16の回動基部にブレ−キ
スイッチ27a、27bを設け、このスイッチ27a、
27bの入切によってリフトア−ム9が上昇すべく改良
を行っても良い。ブレ−キが効き始める手前の所謂遊び
の領域でスイッチ27a、27bがONとなり、リフト
ア−ム9が上昇すべく連動構成し、オペレ−タがこの遊
びの部分を通り越して更にブレ−キペダル16を踏み込
むと片側のブレ−キ装置が作動して機体は急旋回をする
ことができる。この場合、機体が急旋回を行う前に作業
機が上昇しているので、枕地を作業機で引っ掻いて圃場
を荒らすようなことがない。旋回を終えてブレ−キペダ
ル16から足を離すと作業機は下降することになり、再
び、耕耘作業を継続することができる。
【0013】但し、この場合に機体を停止させるべく両
ブレ−キペダル16を同時に踏み込んだ場合は、作業機
が上昇すると反って危険なのでブレ−キ操作とリフトア
−ム9の上昇とを連動させないようにすることが望まし
い。また、自動旋回モ−ド中であっても、人為的に手動
によるブレ−キペダル操作があった場合には、手動モ−
ドを優先させて片側ブレ−キ装置が作動するようにして
もよい。常態においては、ステアリングハンドル20の
操舵角センサ22だけを監視し、この操舵角センサ22
の検出結果から旋回動作を検出して片ブレ−キ装置を作
動させるものであるが、オペレ−タが人為的に足でブレ
−キペダル16を踏み込んだ場合には、その自動制御モ
−ドを解除すると共に、オペレ−タの足踏み操作を優先
するように構成してもよい。
【0014】このようにすると、軟弱圃場のように自動
制御モ−ドでは後輪で荒らすような場所では人為的な操
作が最優先されるため、圃場を後輪で引っ掻いて荒らす
といった不都合がなくなる。図6、図7は、パルスのデ
ュ−ティ制御によってブレ−キ制動力を調整できるよう
にしたものである。即ち、ステアリングハンドル20の
操舵角を検出する操舵角センサ22から前輪2の操舵角
度を検出し、その操舵角に応じてパルス信号のデュ−テ
ィ比を変更するようにしている。図6は横軸にステアリ
ング操舵角、縦軸にデュ−ティ比を採っている。操舵角
が大きい程デュ−ティ比を大きくしている。図7は横軸
に時間、縦軸にステアリング操舵角を採ったものであ
り、方向修正領域ではパルス信号を発せず、方向修正領
域を越えると、ステアリングハンドルの操舵角に応じて
パルスのデュ−ティ比が変更される。
【0015】
【発明の効果】この発明は前記の如く、ステアリングハ
ンドル操作と連動してリフトア−ムが昇降回動すべく連
動構成されたトラクタ−において、ステアリングハンド
ルの操作速度を検出する検出器を設け、この検出器の検
出値が所定値を越えると、リフトア−ムを上昇側へ回動
させる制御手段を設けたことを特徴とするトラクタ−の
昇降制御装置であるから、旋回操作に連動してリフトア
−ムが上昇操作されることになり、作業機で圃場を引っ
掻くといった不具合が生じることがなく、畦際での旋回
動作を円滑、且つ良好に行うことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】トラクタ−全体の側面図である。
【図2】油圧回路図である。
【図3】横軸に時間、縦軸にステアリング操作角を採っ
たグラフである。
【図4】ブロック図である。
【図5】作用を説明したフロ−チャ−トである。
【図6】ステアリング角とデュ−ティ比との関係を示し
た図である。
【図7】ステアリング角とパルス信号との関係を説明し
たタイムチャ−トである。
【符号の説明】
1 トラクタ− 2 前輪 3 後輪 5 エンジン 6 ミッションケ−ス 7 前輪増速装置 8 油圧シリンダケ−ス 9 リフトア−ム 12 油圧制御弁 13 ブレ−キ装置 15 コントロ−ラ 16 ブレ−キペダル 20 ステアリングハンドル 22 操舵角センサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステアリングハンドル操作と連動してリフ
    トア−ムが昇降回動すべく連動構成されたトラクタ−に
    おいて、ステアリングハンドルの操作速度を検出する検
    出器を設け、この検出器の検出値が所定値を越えると、
    リフトア−ムを上昇側へ回動させる制御手段を設けたこ
    とを特徴とするトラクタ−の昇降制御装置。
JP15128994A 1994-07-01 1994-07-01 トラクタ−の昇降制御装置 Expired - Fee Related JP3230123B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021125095A1 (ja) * 2019-12-18 2021-06-24 株式会社クボタ 作業機
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