JPH10178808A - トラクタ - Google Patents

トラクタ

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Publication number
JPH10178808A
JPH10178808A JP35500696A JP35500696A JPH10178808A JP H10178808 A JPH10178808 A JP H10178808A JP 35500696 A JP35500696 A JP 35500696A JP 35500696 A JP35500696 A JP 35500696A JP H10178808 A JPH10178808 A JP H10178808A
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JP
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working
parallel
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Application number
JP35500696A
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English (en)
Inventor
Takeji Tanaka
武二 田中
Tatsuhiko Nojima
辰彦 野島
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Mitsubishi Agricultural Machinery Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Agricultural Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業機の平行復帰動作を行う際に、昇降用油
圧シリンダもしくは傾斜用油圧シリンダへの供給流量が
不足して円滑な上昇動作や傾斜動作が阻害される不都合
を解消する。 【解決手段】 ポジションレバー11の設定高さとリフ
トアーム角センサ17の検出高さとの偏差に比例して上
昇速度を減速する減速上昇範囲内で平行復帰動作を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、傾斜自動制御機
能、平行復帰機能および平行復帰解除機能を備えるトラ
クタの技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、傾斜自動制御機能を備えるトラ
クタのなかには、作業状態の作業機が非作業高さまで上
昇操作された場合に、傾斜自動制御の実行を規制しつつ
作業機を自動的に平行姿勢に復帰させる一方、非作業状
態の作業機が作業高さまで下降操作された場合に、作業
機の平行復帰を自動的に解除して傾斜自動制御を再開さ
せるようにしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、前記平行復
帰動作や平行復帰解除動作は、作業機の昇降動作と同時
に行われるものであるため、昇降用油圧シリンダ(リフ
トアームシリンダ)もしくは傾斜用油圧シリンダ(リフ
トロッドシリンダ)への供給流量が不足して円滑な昇降
動作や傾斜動作が阻害される可能性があり、また、平行
復帰解除動作を接地位置近傍で行うようにした場合に
は、地面に対する平行復帰解除位置が車輪の沈下量等に
応じて変動するため、接地状態で平行復帰解除動作を実
行して過負荷が生じる可能性があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実
情に鑑みこれらの課題を解決することができるトラクタ
を提供することを目的として創作されたものであって、
走行機体に昇降および左右傾斜自在に連結される作業機
と、走行機体に対する作業機の高さを設定するためのポ
ジションレバーと、走行機体に対する作業機の高さを検
出するための対機高さセンサと、走行機体もしくは作業
機の左右傾斜を検出するための傾斜センサと、前記ポジ
ションレバーの設定高さを目標として作業機を自動的に
昇降制御するポジション制御手段と、前記傾斜センサの
検出信号に基づいて作業機を自動的に傾斜制御する傾斜
自動制御手段と、作業状態の作業機が非作業高さまで上
昇操作された場合に作業機を自動的に平行姿勢に復帰さ
せる平行復帰手段とを備えるトラクタにおいて、前記ポ
ジション制御手段に、ポジションレバーの設定高さと対
機高さセンサの検出高さとの偏差に比例して昇降速度を
減速する減速昇降範囲を設定すると共に、平行復帰手段
の平行復帰開始高さを、ポジション制御手段の減速上昇
範囲内に設定したものである。つまり、ポジション制御
手段の減速上昇範囲内で平行復帰動作を実行するため、
昇降用油圧シリンダおよび傾斜用油圧シリンダの流量不
足を解消して上昇動作や傾斜動作の円滑性を向上させる
ことができる。
【0005】また、上記のものにおいて、上げ規制設定
器の設定値に応じて作業機の最上げ高さを変更する上げ
規制制御手段と、上げ規制設定器の設定値に応じて平行
復帰開始高さを変更する平行復帰開始高さ変更手段とを
設けたものである。つまり、上げ規制状態でも、上げ規
制高さに到達するまでに作業機を平行復帰させることが
できる許りでなく、上げ規制高さに拘わらずポジション
制御手段の減速上昇範囲内で平行復帰動作を実行するこ
とができる。
【0006】また、上記のものにおいて、上昇操作され
た作業機が平行復帰開始高さに到達するまでのあいだ傾
斜自動制御の実行を規制する傾斜自動規制手段を設けた
ものである。つまり、平行復帰開始高さに到達するまで
の上昇過程において、傾斜自動制御に基づいて作業機が
無駄に傾斜作動する不都合を解消することができる許り
でなく、傾斜用油圧シリンダへの無駄な油圧供給を無く
して上昇動作の円滑性を向上させることができる。
【0007】また、走行機体に昇降および左右傾斜自在
に連結される作業機と、該作業機の耕耘深さを検出する
耕深センサと、走行機体に対する作業機の高さを検出す
る対機高さセンサと、走行機体もしくは作業機の左右傾
斜を検出する傾斜センサと、前記傾斜センサの検出信号
に基づいて作業機を自動的に傾斜制御する傾斜自動制御
手段と、作業状態の作業機が非作業高さまで上昇操作さ
れた場合に作業機を自動的に平行姿勢に復帰させる平行
復帰手段と、非作業状態の作業機が作業高さまで下降操
作された場合に作業機の平行復帰を自動的に解除する平
行復帰解除手段とを備えるトラクタにおいて、前記平行
復帰解除手段に、作業機の上昇作動時に、耕深センサの
検出信号に基づいて作業機が地面から離間したことを判
断する離間判断手段と、該判断時に対機高さセンサの検
出高さを格納する離間高さ格納手段と、前回の上昇作動
時に格納した離間高さに基づいて平行復帰解除高さを決
定する平行復帰解除高さ決定手段とを設けたものであ
る。つまり、接地位置近傍で作業機の平行復帰を解除す
ることができるため、ポジション制御手段(もしくはダ
ッシング防止制御手段)の減速下降範囲内で作業機の平
行復帰解除動作を実行することが可能になり、しかも、
上昇作動時に耕深センサの検出信号に基づいて作業機が
地面から離間したことを判断すると共に、該判断時に格
納した対機高さセンサの検出高さに基づいて平行復帰解
除高さを決定するため、車輪の沈下量等に拘わらず一定
の対地高さで平行復帰解除動作を行うことができ、その
結果、接地状態で平行復帰解除動作を実行して過負荷が
生じる不都合も解消することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態の一つ
を図面に基づいて説明する。図面において、1はトラク
タの走行機体であって、該走行機体1の後部には、昇降
リンク機構2を介してロータリ等の耕耘作業機3が装着
されている。そして、この耕耘作業機3は、昇降リンク
機構2を吊持するリフトアーム4の上下揺動に基づいて
昇降作動する一方、昇降リンク機構2とリフトアーム4
との間に介設されるリフトロッドシリンダ5の伸縮に基
づいて左右傾斜作動するが、これらの基本構成は何れも
従来通りである。
【0009】6は前記リフトアーム4を作動させるリフ
トアームシリンダであって、該リフトアームシリンダ6
は、上昇用ソレノイド7aおよび下降用ソレノイド7b
を備える電磁油圧バルブ機構7の切換操作に基づいて伸
縮作動するが、上昇用ソレノイド7aおよび下降用ソレ
ノイド7bは、後述の制御部8から出力されるインチン
グ駆動パルス信号に基づいて間欠駆動するため、パルス
信号のデューティ値(ON時間比率)に応じて耕耘作業
機3の昇降速度を制御することができるようになってい
る。尚、本実施形態では、単一の油圧ポンプから供給さ
れる油圧を分配してリフトアームシリンダ6およびリフ
トロッドシリンダ5を作動させるため、一方のシリンダ
が大流量を要求した場合に、他方のシリンダ作動に影響
を及ぼす可能性がある。
【0010】9は運転席10が設けられる操作部であっ
て、該操作部9には、耕耘作業機3を昇降操作するため
のポジションレバー11、耕深自動制御をON−OFF
するための耕深自動スイッチ12、耕深自動制御の目標
耕深を設定するための耕深設定ボリューム13、傾斜自
動制御をON−OFFするための傾斜自動スイッチ1
4、傾斜自動制御の目標傾斜を設定するための傾斜設定
ボリューム15、上げ規制制御の上げ規制高さを設定す
るための上げ規制高さ設定ボリューム16等が配設され
ている。
【0011】前記制御部8は、マイクロコンピュータを
用いて構成されるものであるが、制御部8の入力側に
は、リフトアーム4の上下揺動角を検出するリフトアー
ム角センサ(対機高さセンサ)17、リフトロッドシリ
ンダ5のシリンダ長を検出するリフトロッド長センサ1
8、ポジションレバー11の操作角を検出するポジショ
ンセンサ19、耕耘作業機3の後端部に上下揺動自在に
設けられるリヤカバー3a(耕深に応じて接地角が変化
する均平板)の上下揺動角に基づいて耕耘作業機3の耕
耘深さを検出する耕深センサ20、走行機体1の左右傾
斜角を検出する傾斜センサ21等のセンサ類や、前述し
た耕深自動スイッチ12、耕深設定ボリューム13、傾
斜自動スイッチ14、傾斜設定ボリューム15、上げ規
制高さ設定ボリューム16等の操作具類が所定の入力イ
ンターフェース回路を介して接続される一方、出力側に
は、前述した上昇用ソレノイド7a、下降用ソレノイド
7b、リフトロッドシリンダ用電磁油圧バルブ22の伸
長用ソレノイド22a、縮小用ソレノイド22b等の作
動装置類が所定の出力インタフェース回路を介して接続
されている。そして、制御部8は、ポジションレバー1
1の設定高さとリフトアーム角センサ17の検出高さと
の偏差が設定偏差よりも大きい場合には耕耘作業機3を
高速で昇降させ、かつ前記偏差が設定偏差よりも小さい
場合には偏差に比例して昇降速度を減速する「ポジショ
ン制御」、耕深設定ボリューム13の設定深さを目標と
して耕耘作業機3を自動的に昇降制御する「耕深自動制
御」、傾斜設定ボリューム15の設定傾斜を目標として
耕耘作業機3を自動的に傾斜制御する「傾斜自動制
御」、耕耘作業開始時に耕耘作業機3の下降速度をダッ
シング減速終了位置まで徐々に減速させる「ダッシング
防止制御」、耕耘作業機3の最上げ高さを上げ規制高さ
設定ボリューム16の設定高さに応じて変更する「上げ
規制制御」等の制御ルーチンを具備するものであるが、
以下、本発明に関連する「リフトアーム昇降出力」、
「平行復帰高さセット」、「平行復帰解除高さセット」
および「傾斜制御」の制御手順をフローチャートに基づ
いて説明する。但し、前記「ダッシング防止制御」は、
耕深自動スイッチ12がONで、かつ耕耘作業機3が最
上げの状態でポジションレバー11が最下げ位置(耕深
自動実行領域)まで下降操作された場合に「ポジション
制御」の代りに実行されるものとする。
【0012】前記「リフトアーム昇降出力」では、「ポ
ジション上昇処理」の実行条件を満たしているか否かを
判断する第一判断ステップと、非耕深自動制御であるか
否かを判断する第二判断ステップと、「ポジション下降
処理」の実行条件を満たしているか否かを判断する第三
判断ステップと、「耕深上昇処理」の実行条件を満たし
ているか否かを判断する第四判断ステップと、「耕深下
降処理」の実行条件を満たしているか否かを判断する第
五判断ステップと、「ダッシング防止下降処理」の実行
条件を満たしているか否かを判断する第六判断ステップ
とを有しており、ここで、第一判断ステップがYESの
場合には「ポジション上昇処理」を実行し、また、第一
判断ステップがNOで、かつ第二および第三判断ステッ
プがYESの場合には「ポジション下降処理」を実行
し、また、第一判断ステップがNOで、かつ第二判断ス
テップがYESで、かつ第三判断ステップがNOの場合
には「ポジション停止処理」を実行し、また、第一およ
び第二判断ステップがNOで、かつ第四判断ステップが
YESの場合には、耕深フラグをセットした後「耕深上
昇処理」を実行し、また、第一、第二および第四判断ス
テップがNOで、かつ第五および第六判断ステップがY
ESの場合には「ダッシング防止下降処理」を実行し、
また、第一、第二および第四判断ステップがNOで、か
つ第五判断ステップがYESで、かつ第六判断ステップ
がNOの場合には、耕深フラグをセットした後「耕深下
降処理」を実行し、さらに、第一、第二、第四および第
五判断ステップがNOの場合には、耕深フラグをセット
した後「耕深停止処理」を実行するが、第一判断ステッ
プがYESで、かつ耕深フラグがセットされている場合
には、耕深センサ20の検出信号に基づいてリヤカバー
角が最低角であるか否か、もしくはリヤカバー角変化が
なくなったか否かを判断するようになっている。そし
て、何れかの判断がYESになった場合には、耕耘作業
機3が地面から離間したと判断し、このときのリフトア
ーム角センサ値を所定の記憶領域に格納すると共に、耕
深フラグをリセットするステップと、リフトアーム位置
格納フラグをセットするステップとを実行するようにな
っている。
【0013】また、「平行復帰高さセット」では、ま
ず、上げ規制制御状態であるか否かを判断し、該判断が
NOである場合には、予め設定される平行復帰設定高さ
を平行復帰高さ変数にセットする一方、YESと判断し
た場合には、平行復帰設定高さから上げ規制量(上げ規
制高さ設定ボリューム16による最上げ高さの変更量)
を減算し、その演算値を平行復帰高さ変数にセットする
が、何れの平行復帰高さも、ポジションレバー11を最
上げ操作した際の減速上昇範囲内に設定されるようにな
っている。即ち、作業状態でポジションレバー11を最
上げ位置まで操作した場合、「ポジション制御」がポジ
ションレバー11の設定高さとリフトアーム角センサ1
7の検出高さとの偏差に比例して上昇速度を減速する減
速上昇範囲内で平行復帰動作を行うため、高速上昇範囲
で平行復帰動作を行うものの如く、リフトアームシリン
ダ6やリフトロッドシリンダ5への供給流量が不足する
不都合を解消することができるようになっている。
【0014】また、「平行復帰解除高さセット」では、
まず、リフトアーム位置格納フラグがセットされている
か否かを判断し、該判断がNOである場合には、予め設
定される平行復帰解除設定高さを平行復帰解除高さ変数
にセットする一方、YESと判断した場合には、リフト
アーム格納位置データに、固定値であるオフセットデー
タ(地面から平行復帰解除高さまでのオフセット量)を
加算して平行復帰解除高さ変数にセットするようになっ
ている。即ち、作業始めは、平行復帰解除設定高さを暫
定的にセットして平行復帰解除動作を行うが、前記リフ
トアーム位置が格納された後は、前回上昇時に格納した
リフトアーム位置に基づいて平行復帰解除高さを決定す
るため、車輪の沈下量等に拘わらず一定の対地高さで耕
耘作業機3の平行復帰を解除することができるようにな
っている。
【0015】また、「傾斜制御」では、まず、耕深自動
制御がON状態であるか否かを判断すると共に、作業始
めでないか否かを判断し、何れかの判断がNOである場
合には初期データセットを実行する。次に、リフトアー
ム角センサ値に基づいて耕耘作業機3が平行復帰高さ以
上であるか否かを判断し、この判断がNOで、かつ傾斜
自動スイッチ14がONである場合には「傾斜自動制
御」を実行する一方、判断がNOで、かつ傾斜自動スイ
ッチ14がOFFである場合には「傾斜手動制御」(図
示しない手動傾斜スイッチの操作信号に基づいてリフト
ロッドシリンダ5を伸縮させる制御)を実行するが、前
記判断がYESである場合には、平行復帰フラグをセッ
トした後、「平行復帰制御」を実行して耕耘作業機3を
自動的に平行姿勢に復帰させるようになっている。そし
て、平行復帰フラグをセットした後は、仮令耕耘作業機
3が平行復帰高さ未満になったとしても、平行復帰解除
高さ以下となるまでは「平行復帰制御」を継続するが、
平行復帰解除高さ以下であると判断した場合には、平行
復帰フラグをリセットして前記「傾斜自動制御」もしく
は「傾斜手動制御」を実行するようになっており、以上
が「傾斜制御」の基本的な制御手順である。
【0016】さて、「傾斜制御」では、耕耘作業機3が
平行復帰高さ未満である場合、ポジションレバー11が
前記平行復帰高さに対応する操作位置よりも所定量α
(ポジションヒステリシス範囲)を越えて上昇側に操作
されているか否かを判断し、該判断がYESである場合
には、リフトアーム角センサ値に基づいて耕耘作業機3
が平行復帰解除高さ以上であるか否かを判断する。そし
て、この判断がYESである場合には、リフトロッド停
止フラグをセットした後、リフトロッドシリンダ5の作
動を停止状態に維持する「リフトロッド停止」を実行す
るようになっている。即ち、ポジションレバー11を略
最上げ位置まで上昇操作した場合、耕耘作業機3が平行
復帰解除高さを越え、かつ平行復帰高さ未満の上昇範囲
においては、「傾斜自動制御」に基づく耕耘作業機3の
傾斜作動を規制するようになっている。
【0017】ところで、ポジションレバー11を略最上
げ位置まで一旦上昇操作した後、平行復帰高さ対応位置
未満まで下降操作した場合は、リフトロッド停止フラグ
をリセットして「傾斜自動制御」もしくは「傾斜手動制
御」を実行するが、ポジションレバー11の操作位置に
基づいて「リフトロッド停止」の実行条件および解除条
件を判断するにあたり、平行復帰高さ対応位置(解除判
断位置)の上方にヒステリシス範囲αを介して実行判断
位置を設定しているため、A/D変換データのふらつき
等に基づいて誤った判断を下す不都合を解消し、制御の
安定性を向上させることができるようになっている。
尚、ポジションレバー11がヒステリシス範囲内に位置
しているにも拘わらず、リフトアーム昇降制御の誤差
(不感帯)等に基づいて耕耘作業機3(リフトアーム
4)が平行復帰高さの下方で停止した場合には、耕耘作
業機3が傾斜姿勢のまま上昇停止する不都合が生じる可
能性があるが、本実施形態では、「リフトロッド停止」
の実行中、ポジションレバー11の設定高さとリフトア
ーム角センサ17の検出高さとの偏差が設定値よりも小
さくなったか否かを判断すると共に、該判断がYESで
ある場合に、平行復帰フラグをセットして「平行復帰制
御」を実行するため、上記不都合の発生を防止すること
ができるようになっている。
【0018】一方、平行復帰状態でポジションレバー1
1を下降操作した場合には、前述した様に耕耘作業機3
が平行復帰解除高さまで下降した時点で「平行復帰制
御」を解除することになるが、ポジションレバー11の
下降操作を平行復帰解除高さ対応位置の上方で止めた場
合であっても、「平行復帰制御」を解除することができ
るようになっている。つまり、本実施形態では、平行復
帰フラグがセットされ、かつ耕耘作業機3が平行復帰高
さと平行復帰解除高さとの間に位置する場合、ポジショ
ンレバー11の設定高さとリフトアーム角センサ17の
検出高さとの偏差が設定値よりも小さくなったか否かを
判断すると共に、該判断がYESである場合に平行復帰
フラグをリセットするため、平行復帰解除高さの上方で
も必要に応じて「傾斜自動制御」を実行することができ
るようになっている。
【0019】ところで、平行復帰状態でポジションレバ
ー11をゆっくりと下降操作した場合には、下降操作直
後に前記偏差が設定値よりも小さくなり、意に反して平
行復帰が解除される可能性があるが、本実施形態では、
平行復帰高さの下方に所定幅の不感域を設定すると共
に、該不感域では前記偏差に拘わらず平行復帰解除を実
行しないようにしているため、下降操作直後に意に反し
て平行復帰が解除される不都合を防止することができる
ようになっている。
【0020】叙述の如く構成されたものにおいて、傾斜
姿勢の耕耘作業機3をポジションレバー操作に基づいて
上昇操作した場合に、「ポジション制御」の減速上昇範
囲内で平行復帰動作を実行するため、リフトアームシリ
ンダ6およびリフトロッドシリンダ5の流量が不足する
ことがなく、その結果、上昇動作や傾斜動作の円滑性を
向上させることができる。
【0021】また、上げ規制状態においては、上げ規制
高さ設定ボリューム16の設定値に応じて平行復帰高さ
を変更するため、上げ規制状態であっても、上げ規制高
さに到達するまでに耕耘作業機3を確実に平行復帰させ
ることができる許りでなく、上げ規制高さに拘わらず
「ポジション制御」の減速上昇範囲内で平行復帰動作を
実行することができる。
【0022】また、ポジションレバー11を略最上げ位
置まで上昇操作した場合、耕耘作業機3が平行復帰解除
高さを越え、かつ平行復帰高さ未満の上昇範囲において
は、「リフトロッド停止」を実行して「傾斜自動制御」
に基づく耕耘作業機3の傾斜作動を規制するため、「傾
斜自動制御」に基づいて耕耘作業機3が無駄に傾斜作動
する不都合を解消することができる許りでなく、リフト
ロッドシリンダ5への無駄な油圧供給を無くして上昇動
作の円滑性を向上させることができる。
【0023】また、前記「リフトロッド停止」の実行条
件および解除条件をポジションレバー11の操作位置に
基づいて判断するにあたり、平行復帰高さ対応位置(解
除判断位置)の上方にヒステリシス範囲αを介して実行
判断位置を設定しているため、A/D変換データのふら
つき等に基づいて誤った判断を下すことを防止すること
ができ、その結果、意に反して制御が切換わる不都合を
解消して制御の安定性を向上させることができる。
【0024】また、前回上昇時に格納したリフトアーム
位置に基づいて平行復帰解除高さを決定するため、車輪
の沈下量等に拘わらず一定の対地高さで耕耘作業機3の
平行復帰を解除することができ、その結果、「ポジショ
ン制御」(もしくは「ダッシング防止制御」)の減速下
降範囲内で耕耘作業機3の平行復帰解除動作を実行する
ことが可能になる許りでなく、接地状態で平行復帰解除
動作を実行して過負荷が生じる不都合も解消することが
できる。
【0025】また、平行復帰状態の耕耘作業機3が平行
復帰高さと平行復帰解除高さとの間に位置する場合は、
ポジションレバー11の設定高さとリフトアーム角セン
サ17の検出高さとの偏差が設定値よりも小さくなった
か否かを判断すると共に、該判断がYESである場合に
平行復帰を解除するため、平行復帰解除高さの上方でも
必要に応じて「傾斜自動制御」を実行することができ
る。
【0026】また、平行復帰高さの下方に所定幅の不感
域を設定すると共に、該不感域では前記偏差に拘わらず
平行復帰解除を実行しないため、ポジションレバー11
をゆっくりと下降操作した場合に、下降操作直後に意に
反して平行復帰が解除される不都合を防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トラクタの側面図である。
【図2】制御部の入出力を示すブロック図である。
【図3】「リフトアーム昇降出力」を示すフローチャー
トである。
【図4】「平行復帰高さセット」を示すフローチャート
である。
【図5】「平行復帰解除高さセット」を示すフローチャ
ートである。
【図6】「傾斜制御」を示すフローチャートである。
【図7】「傾斜制御」の作用を示すグラフ図である。
【図8】(A)は「ポジション制御」(上昇時)の作用
を示すグラフ図、(B)は「ポジション制御」(下降
時)の作用を示すグラフ図、(C)は「ダッシング防止
制御」の作用を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1 走行機体 2 昇降リンク機構 3 耕耘作業機 3a リヤカバー 4 リフトアーム 5 リフトロッドシリンダ 6 リフトアームシリンダ 8 制御部 11 ポジションレバー 16 上げ規制高さ設定ボリューム 17 リフトアーム角センサ 20 耕深センサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行機体に昇降および左右傾斜自在に連
    結される作業機と、走行機体に対する作業機の高さを設
    定するためのポジションレバーと、走行機体に対する作
    業機の高さを検出するための対機高さセンサと、走行機
    体もしくは作業機の左右傾斜を検出するための傾斜セン
    サと、前記ポジションレバーの設定高さを目標として作
    業機を自動的に昇降制御するポジション制御手段と、前
    記傾斜センサの検出信号に基づいて作業機を自動的に傾
    斜制御する傾斜自動制御手段と、作業状態の作業機が非
    作業高さまで上昇操作された場合に作業機を自動的に平
    行姿勢に復帰させる平行復帰手段とを備えるトラクタに
    おいて、前記ポジション制御手段に、ポジションレバー
    の設定高さと対機高さセンサの検出高さとの偏差に比例
    して昇降速度を減速する減速昇降範囲を設定すると共
    に、平行復帰手段の平行復帰開始高さを、ポジション制
    御手段の減速上昇範囲内に設定したトラクタ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上げ規制設定器の設
    定値に応じて作業機の最上げ高さを変更する上げ規制制
    御手段と、上げ規制設定器の設定値に応じて平行復帰開
    始高さを変更する平行復帰開始高さ変更手段とを設けた
    トラクタ。
  3. 【請求項3】 請求項1において、上昇操作された作業
    機が平行復帰開始高さに到達するまでのあいだ傾斜自動
    制御の実行を規制する傾斜自動規制手段を設けたトラク
    タ。
  4. 【請求項4】 走行機体に昇降および左右傾斜自在に連
    結される作業機と、該作業機の耕耘深さを検出する耕深
    センサと、走行機体に対する作業機の高さを検出する対
    機高さセンサと、走行機体もしくは作業機の左右傾斜を
    検出する傾斜センサと、前記傾斜センサの検出信号に基
    づいて作業機を自動的に傾斜制御する傾斜自動制御手段
    と、作業状態の作業機が非作業高さまで上昇操作された
    場合に作業機を自動的に平行姿勢に復帰させる平行復帰
    手段と、非作業状態の作業機が作業高さまで下降操作さ
    れた場合に作業機の平行復帰を自動的に解除する平行復
    帰解除手段とを備えるトラクタにおいて、前記平行復帰
    解除手段に、作業機の上昇作動時に、耕深センサの検出
    信号に基づいて作業機が地面から離間したことを判断す
    る離間判断手段と、該判断時に対機高さセンサの検出高
    さを格納する離間高さ格納手段と、前回の上昇作動時に
    格納した離間高さに基づいて平行復帰解除高さを決定す
    る平行復帰解除高さ決定手段とを設けたトラクタ。
JP35500696A 1996-12-20 1996-12-20 トラクタ Pending JPH10178808A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008074129A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Kubota Corp 作業車のptoクラッチ操作構造
JP2008074130A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Kubota Corp 作業車のptoクラッチ操作構造
ES2307379A1 (es) * 2005-11-22 2008-11-16 Kubota Corporation Aparato hidraulico para vehiculo de trabajo.

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