JP3597929B2 - トラクタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポジション制御手段およびダッシング防止制御手段を備えるトラクタの技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種トラクタのなかには、作業部が接地時に受ける反力(耕耘反力等)によって走行機体が急発進する所謂ダッシング現象を防止するため、最上げ位置から下降する作業部の下降速度を、下降経過時間に基づいて徐々に減速させるダッシング防止制御手段を備えるものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一般的なトラクタは、ポジションレバーの設定値と作業高さセンサの検出値との偏差に基づいて演算した昇降速度で作業部を昇降作動させるポジション制御手段を備え、前記ポジションレバーを最上げ位置から下降操作した場合にのみ前記ダッシング防止制御を優先的に実行するが、最上げ位置から下降操作したポジションレバーを途中で止めた場合には、前記偏差が所定値以下になった段階でダッシング防止制御からポジション制御に制御を切換えて下降停止を行うようになっている。しかるに、ポジション制御とダッシング防止制御とでは下降速度の演算方法が異なるため、制御切換時に下降速度が大きく変化し、作業者がショックを感じる場合があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することができるトラクタを提供することを目的として創作されたものであって、ポジションレバーの設定値と作業高さセンサの検出値との偏差に基づいて演算した昇降速度で作業部を昇降作動させるポジション制御手段と、下降経過時間に基づいて演算した下降速度で作業部を下降作動させるダッシング防止制御手段とを備えると共に、前記ポジションレバーを最上げ位置から下降操作した場合にダッシング防止制御を優先的に実行するトラクタであって、該トラクタに、ダッシング防止制御中、ポジション制御手段で演算された下降速度と、ダッシング防止制御手段で演算された下降速度とを比較し、遅い方の下降速度を選択して作業部を下降させる下降速度選択手段を設けたものである。つまり、ダッシング防止制御からポジション制御への切換えがスムーズに行われるため、切換時の速度変化に基づいて作業者にショックを感じさせる不都合を解消することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態の一つを図面に基づいて説明する。図面において、1はトラクタの走行機体であって、該走行機体1の後部には、昇降リンク機構2を介してロータリ等の作業部3が連結されている。そして、この作業部3は、昇降リンク機構2を吊持するリフトアーム4の油圧作動に基づいて上下昇降せしめられるが、これらの基本構成は何れも従来通りである。
【0006】
5は前記リフトアーム4を作動させるリフトシリンダであって、該リフトシリンダ5は、上昇用ソレノイド6aおよび下降用ソレノイド6bを備える電磁油圧バルブ機構6の切換操作に基づいて伸縮作動するが、上昇用ソレノイド6aおよび下降用ソレノイド6bは、後述の制御部7から出力されるパルス信号に基づいて作動するため、パルス信号のデューティ比(ON−OFF比)設定に応じてリフトシリンダ5の作動速度を制御することができるようになっている。
【0007】
8は運転席9の一側方に配設される操作パネルであって、該操作パネル8には、作業部3を昇降操作するためのポジションレバー10、耕深自動制御をON−OFFするための耕深自動スイッチ11、耕深自動制御の目標耕深を設定するための耕深設定ボリューム12等が設けられている。
【0008】
前記制御部7は、所謂マイクロコンピュータを用いて構成されるものであるが、このものは、リフトアーム4の上下揺動角を検出するアーム角センサ(作業高さセンサ)13、ポジションレバー10の操作角を検出するポジションセンサ14、リヤカバー3aの角度検出に基づいて耕深を検出する耕深センサ15等のセンサ類や、前述した耕深自動スイッチ11、耕深設定ボリューム12等の操作具類から信号を入力する一方、前述した上昇用ソレノイド6a、下降用ソレノイド6b等の作動装置類に作動信号を出力するようになっている。つまり、制御部7は、ポジションレバー10の設定高さとアーム角センサ13の検出高さとを一致させるべく作業部3を自動的に昇降制御するポジション制御手段、耕深設定ボリューム12の設定耕深と耕深センサ15の検出耕深とを一致させるべく作業部3を自動的に昇降制御する耕深自動制御手段、最上げ位置からの下降作動速度を徐々に減速して耕耘反力による走行機体1の急発進を防止するダッシング防止制御手段等の各種制御手段を予め具備するものであるが、上記制御のうち、本発明の要旨であるポジション制御(ダッシング制御を含む)の制御手順をフローチャートに基づいて以下に詳述する。
【0009】
前記ポジション制御では、まず、ポジションセンサ値とアーム角センサ値との比較に基づいて昇降作動方向を判断する。ここで、両センサ値が一致(不感帯幅を含む)している場合には、リフトアーム4を停止するが、上昇作動であると判断した場合には、ポジションセンサ値とアーム角センサ値との偏差に基づいてポジション駆動デューティ比を演算すると共に、該演算結果を上昇駆動デューティ比変数にセットし、しかる後、上昇駆動デューティ比変数に応じた上昇駆動パルスを出力するようになっている。一方、下降作動であると判断した場合には、ポジションセンサ値とアーム角センサ値との偏差に基づいてポジション駆動デューティ比を演算した後、ダッシング防止制御を実行するか否かを判断する。つまり、前記耕深自動スイッチ11がONで、かつ最上げ位置からの下降操作である場合にのみ判断結果がYESとなり、後述するダッシング防止制御を実行するが、NOと判断した場合には、演算したポジション駆動デューティ比を下降駆動デューティ比変数にセットし、しかる後、下降駆動デューティ比変数に応じた下降駆動パルスを出力するようになっている。
【0010】
さて、前記ダッシング防止制御を実行する場合は、最上げ位置からの下降経過時間に基づいてダッシング駆動デューティ比を演算するが、この演算を行った後、ダッシング駆動デューティ比とポジション駆動デューティ比とを比較すると共に、遅い方(値が小さい方)を下降駆動デューティ比変数にセットし、しかる後、下降駆動デューティ比変数に応じた下降駆動パルスを出力するようになっている。つまり、ダッシング防止制御中は、ポジション制御用下降速度とダッシング防止制御用下降速度とのうち、遅い方の下降速度を選択して作業部3を下降させるようになっている。
【0011】
次に、本実施形態の作用を従来の作用と対比しながら説明する。但し、ポジション制御では、図4に示す如く、偏差がaを越える場合は最大デューティ比を用い、偏差がa以下である場合には偏差に比例してデューティ比を減少させる一次関数を用いるものとし、また、ダッシング防止制御では、図5に示す如く、下降経過時間tがt1以下である場合には下降経過時間tに比例してデューティ比を減少させる一次関数を用い、下降経過時間tがt1を越えた以降(起し始め)は最小デューティ比を用いるものとする。また、説明中、bはダッシング防止制御からポジション制御への切換位置(従来)、cは目標値(停止位置)、dはダッシング防止制御用デューティ比からポジション制御用デューティ比への切換位置(本発明)、DPはポジション制御用デューティ比、DDはダッシング防止制御用デューティ比である。
【0012】
さて、ポジションレバー10を最上げ位置から最下げ位置まで下降操作した場合には、ポジション制御用デューティ比を用いることなく、全てダッシング防止制御用デューティ比で下降制御することになるが、ポジションレバー10を途中のc1位置(偏差がbの時点でダッシング防止制御用デューティ比の方が大きく、かつ下降量がa以内の位置)で止めた場合、従来では、偏差がb以下になった時点でダッシング防止制御用デューティ比DDb1からポジション制御用デューティ比DPb1に切換わるため、デューティ比が急激に減少する許りでなく、減速準備時間が足りずに停止位置c1をオーバーランする可能性がある。一方、本実施形態では、ポジション制御用デューティ比とダッシング防止制御用デューティ比とを比較し、遅い方のポジション制御用デューティ比を下降始めから用いるため、デューティ比切換えによるショックが無いうえに、十分な減速準備時間を確保して確実に停止位置c1で下降を停止させることができる。
【0013】
また、ポジションレバー10を最上げ位置から途中のc2位置(偏差がbの時点で両制御のデューティ比が一致する位置)で止めた場合、従来では、偏差がb以下になった時点でデューティ比切換えを行う一方、本実施例では、両制御のデューティ比が一致する時点でデューティ比切換えを行うが、何れの場合も切換えによるデューティ比変化が無いため、ショックの無いスムーズな停止を行うことができる。
【0014】
また、ポジションレバー10を最上げ位置から途中のc3位置(偏差がbの時点でポジション制御用デューティ比の方が大きい位置)で止めた場合、従来では、偏差がb以下になった時点でダッシング防止制御用デューティ比DDb3からポジション制御用デューティ比DPb3に切換わるため、デューティ比が急激に増大するが、本実施形態では、ポジション制御用デューティ比がダッシング防止制御用デューティ比に一致するまでダッシング防止制御用デューティ比を用い、しかる後、ポジション制御用デューティ比に切換えるため、ショックの無いスムーズな停止を行うことができ、また、ポジションレバー10を最上げ位置から途中のc4位置(起し始め位置)で止めた場合も、c3位置の場合と略同様の作用効果を奏することになる。
【0015】
叙述の如く構成されたものにおいて、ポジションレバー10の設定値とアーム角センサ13の検出値との偏差に基づいて演算した昇降速度で作業部3を昇降作動させるポジション制御と、最上げ位置からの下降経過時間に基づいて演算した下降速度で作業部3を下降作動させるダッシング防止制御とを実行するものであるが、ダッシング防止制御中は、ポジション制御用デューティ比とダッシング防止制御用デューティ比とを比較し、遅い方を選択して作業部3を下降制御するため、ダッシング防止制御からポジション制御への切換えがスムーズに行われることになり、その結果、切換時の速度変化に基づいて作業者にショックを感じさせる不都合を解消できる許りか、確実な下降停止を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トラクタの側面図である。
【図2】制御部の入出力を示すブロック図である。
【図3】ポジション制御を示すフローチャートである。
【図4】ポジション制御の駆動デューティ比を示すグラフ図である。
【図5】ダッシング制御の駆動デューティ比を示すグラフ図である。
【図6】従来の作用を示すグラフ図である。
【図7】従来の作用と本発明の作用を対比したグラフ図である。
【図8】従来の作用と本発明の作用を対比したグラフ図である。
【符号の説明】
1 走行機体
3 作業部
4 リフトアーム
7 制御部
10 ポジションレバー
13 アーム角センサ
14 ポジションセンサ
Claims (1)
- ポジションレバーの設定値と作業高さセンサの検出値との偏差に基づいて演算した昇降速度で作業部を昇降作動させるポジション制御手段と、下降経過時間に基づいて演算した下降速度で作業部を下降作動させるダッシング防止制御手段とを備えると共に、前記ポジションレバーを最上げ位置から下降操作した場合にダッシング防止制御を優先的に実行するトラクタであって、該トラクタに、ダッシング防止制御中、ポジション制御手段で演算された下降速度と、ダッシング防止制御手段で演算された下降速度とを比較し、遅い方の下降速度を選択して作業部を下降させる下降速度選択手段を設けたトラクタ。
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JP35306695A JP3597929B2 (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | トラクタ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP35306695A JP3597929B2 (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | トラクタ |
Publications (2)
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JPH09182506A JPH09182506A (ja) | 1997-07-15 |
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ID=18428334
Family Applications (1)
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JP35306695A Expired - Fee Related JP3597929B2 (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | トラクタ |
Country Status (1)
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JP3688205B2 (ja) * | 2001-02-02 | 2005-08-24 | 株式会社クボタ | 作業車 |
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1995
- 1995-12-28 JP JP35306695A patent/JP3597929B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH09182506A (ja) | 1997-07-15 |
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