JPH089689B2 - 紫外線硬化性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

紫外線硬化性オルガノポリシロキサン組成物

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JPH089689B2
JPH089689B2 JP2138608A JP13860890A JPH089689B2 JP H089689 B2 JPH089689 B2 JP H089689B2 JP 2138608 A JP2138608 A JP 2138608A JP 13860890 A JP13860890 A JP 13860890A JP H089689 B2 JPH089689 B2 JP H089689B2
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    • C09D183/00Coating compositions based on macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon, with or without sulfur, nitrogen, oxygen, or carbon only; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D183/04Polysiloxanes
    • C09D183/06Polysiloxanes containing silicon bound to oxygen-containing groups

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は紫外線硬化性オルガノポリシロキサン組成
物、特には室温下で短時間の光照射により容易に硬化す
ることから、剥離紙に有用とされる紫外線硬化性オルガ
ノポリシロキサン組成物に関するものである。
(従来の技術) オルガノポリシロキサン組成物を基材表面に塗布し、
これに紫外線を照射して塗膜を硬化させて剥離性の薄膜
状シリコーン硬化物を形成させることは公知とされてお
り、ここに使用されるオルガノポリシロキサン組成物に
ついては分子中にエポキシ官能性基を含有するオルガノ
ポリシロキサンとオニウム塩系光開始剤とからなる組成
物(特開昭56−38350号公報参照)、アクリル官能性基
を含有するオルガノポリシロキサンとフリーラジカル型
光開始剤とからなる組成物(特公昭53−36515号公報参
照)が知られている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、これら公知の組成物による硬化皮膜はエポキ
シまたはアクリル官能性基による特有の表面性質を有し
ており、両者の中間的な性質を有する皮膜が得られない
という不利があることから、これについてはエポキシ官
能性基および/またはアクリル官能基を含有するオルガ
ノポリシロキサンにオニウム塩カチオン系光開始剤とフ
リーラジカル光開始剤を添加したものが提案されている
(特開昭58−213024号公報参照)が、このものはこの2
つの光開始剤の一方のみを用いた場合には硬化が不充分
となるばかりでなく、硬化表面からシリコーンの移行が
起ることがあるためにこの2つの光開始剤を同時に使用
しなければならないという欠点がある。
(課題を解決するための手段) 本発明はこのような不利を解決することのできる紫外
線硬化性オルガノポリシロキサン組成物に関するもので
あり、これはA)1分子中に少なくとも1個の(メタ)
アクリル官能性有機基および/または少なくとも1個の
エポキシ官能性有機基を含有する、25℃における粘度が
50〜3,000cpであるオルガノポリシロキサン100重量部
と、B)式 (ここにR1、R2は炭素数6〜30の非置換または置換アリ
ール基、R3は水素原子または炭素数1〜7の1価炭化水
素基、R4は水素原子または炭素数1〜5の1価炭化水素
基、R5は水素原子または炭素数1〜20の非置換または置
換1価炭化水素基)で示されるスルホン酸エステル系光
開始剤0.1〜20重量部、とよりなることを特徴とするも
のであり、これはまたA)、B)成分にさらに 式M1(M2Xp ……(2) (ここにM1はアルカリ金属またはアルカリ土類金属の陽
イオン、M2Xpは非求核性で非塩基性の陰イオン、qは1
または2の数)で示される塩0.1〜20重量部を添加して
なることを特徴とするものである。
すなわち、本発明者らは剥離紙用に適当とされる紫外
線硬化性オルガノポリシロキサン組成物を開発すべく種
々検討した結果、(メタ)アクリル官能性有機基および
/またはエポキシ官能性有機基を含有するオルガノポリ
シロキサンを紫外線照射で硬化させるために、このオル
ガノポリシロキサンに前記した式(1)で示されるスル
ホン酸エステル系の光開始剤および必要に応じ前記した
式(2)で示される塩を硬化助剤として添加して紫外線
照射をするとこのオルガノポリシロキサンが室温下でも
短時間で容易に硬化するということを見出し、ここに使
用するオルガノポリシロキサン、光開始剤としてのスル
ホン酸エステルおよび硬化助剤として塩の種類、添加量
などについての研究を進めて本発明を完成させた。
(作用) 本発明の紫外線硬化性オルガノポリシロキサンは(メ
タ)アクリル官能性有機基および/またはエポキシ官能
性有機基を含有するオルガノポリシロキサンとスルホン
酸エステル系光開始剤および必要に応じ添加される硬化
助剤とよりなるものである。
本発明の紫外線硬化性オルガノポリシロキサン組成物
を構成するA)成分としてのオルガノポリシロキサンは
1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリル官能性有
機基および/または少なくとも1個のエポキシ官能性有
機基を含有する、25℃における粘度が50〜3,000cpであ
るものとされる。
このオルガノポリシロキサンは好ましくは式 で示され、Rがメチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、オクチル基などのアルキル基、シクロヘキシル基
などのシクロアルキル基、ビニル基、アリル基などのア
ルケニル基、フェニル基、トリル基などのアリール基、
またはこれらの基の炭素原子に結合している水素原子の
一部または全部をハロゲン原子、シアノ基、水酸基、ア
ルコキシ基などで置換したクロロメチル基、トルフルオ
ロプロピル基、シアノエチル基、ヒドロキシエチル基、
メトキシエチル基などから選択される同一または異種の
非置換または置換の1価炭化水素基、Xはその少なくと
も1個が(メタ)アクリル官能性有機基および/または
エポキシ官能性有機基である1価の有機基、aは0〜3
の整数、m,nが整数であるものとされるが、この(メ
タ)アクリル官能性有機基としては式 (ここにR6は内部に炭素−炭素多重結合を含んでいても
よく、また側鎖にアルキル基、アルケニル基、アリール
基をもっていてもよい2価のアルキレン基、R7は水素原
子またはメチル基)で示されるものが例示され、エポキ
シ官能性有機基としては式 で示されるγ−グリシジルオキシプロピル基、式 で示されるβ−(グリシジルオキシカルボニル)プロピ
ル基、式 で示されるβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチ
ル基、式 で示されるβ−(4−メチル−3、4−エポキシシクロ
ヘキシル)プロピル基などが例示される。
なお、このオルガノポリシロキサンは同一分子中に
(メタ)アクリル官能性有機基とエポキシ官能性有機基
の両者を含んだものであってもよいが、これは(メタ)
アクリル官能性有機基を含有するオルガノポリシロキサ
ンとエポキシ官能性有機基を含有するオルガノポリシロ
キサンとの混合物であってもよく、このときの両者の配
合割合は(メタ)アクリル官能性有機基を含有するオル
ガノポリシロキサン1〜99重量部とエポキシ官能性有機
基を含有するオルガノポリシロキサン99〜1重量部とか
らなるものとすればよいが、これは好ましくは90〜10重
量部と10〜90重量部のからなるものとすることがよい。
また、この(A)成分としてのオルガノポリシロキサン
は特開昭58−213024号公報に記載されている方法にした
がって、=SiH含有オルガノポリシロキサンにエポキシ
化合物をヒドロシリル付加し、つづいてω−ハロオレフ
インをヒドロシリル付加し、ついで塩基の存在下にハロ
ゲンをアクリレート置換することによって製造すること
ができるが、上記した式(2)で示されるオルガノポリ
シロキサンについてはその合成の容易性からaの値は0
または1とすることがよく、m+nについてはこのオル
ガノポリシロキサンの25℃における粘度が50cp未満また
は3,000cpを越えると基材への塗工性が著しく低下する
ことから50〜3,000cpの範囲のものとすることが必要と
されるので、このような粘度となるような数値とするこ
とが必要とされ、n/m+nの値には特に制限はないが、
この組成物から作られる硬化薄膜が粘着物質に対してす
ぐれた剥離性を示すというためには0.01〜0.20とするこ
とがよい。
また、本発明の紫外線硬化性オルガノポリシロキサン
を構成するB)成分としてのスルホン酸エステル系光開
始剤は式 で示され、R1、R2はフェニル基、トリル基、キシリル
基、ビフェニル基、ナフチル基、アントニル基、フェナ
ントリル基などのような炭素6〜30のアリール基、また
は芳香族環上にアルキル基、アルケニル基、アリール基
などの炭化水素基またはこれらの基の炭素原子に結合す
る水素原子の一部または全部をハロゲン原子、シアノ
基、水酸基、アルコキシ基で選択したクロロメチル基、
シアノエチル基、ヒドロキシエチル基、メトキシエチル
基などから選択される同一または異種の非置換または置
換1価炭化水素を1個以上もつもの、さらには芳香族環
を構成する炭素原子に結合する水素原子の一部または全
部をハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基で置換したも
の、R2としてはフリール基、チエニル基、ピローリル
基、ピリジル基などの芳香族複素環式基なども例示さ
れ、R3は水素原子または炭素数1〜7のアルキル基、ア
ルケニル基、アリール基などの1価炭化水素基、R4は水
素原子または炭素数1〜5のアルキル基、アルケニル
基、アルコキシ基などの1価炭化水素、R5は水素原子、
炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基、アリール基
またはこれらの基の炭素原子に結合している水素原子の
一部または全部をハロゲン原子、シアノ基、水酸基、ア
ルコキシ基、ニトロ基などで置換した1価炭化水素であ
るものとされ、これには2−ヒドロキシ−3−オキシ−
2,3−ジフェニルプロピル=メタンスルホナート、2−
ヒドロキシ−3−オキシ−2,3−ジフェニルプロピル=
P−トルエンスルホナート、2−ヒドロキシ−3−オキ
シ−2,3−ジフェニルプロピル=オクタンスルホナー
ト、2−ヒドロキシ−3−オキシ−2,3−ジフェニルプ
ロピル=トリフルオロメタンスルホナート、2−メトキ
シ−3−オキシ−2,3−ジフェニルプロピル=メタンス
ルホナート、2−ヒドロキシ−2−(P−メチルフェニ
ル)−3−オキシ−3−フェニルプロピル=メタンスル
ホナート、2−ヒドロキシ−2−(P−ヒドロキシフェ
ニル)−3−オキシ−3−フェニルプロピル=メタンス
ルホナートなどが例示される。
なお、このB)成分としてのスルホン酸エステル系光
開始剤の配合量は前記したA)成分としてのオルガノポ
リシロキサン100重量部に対して0.5重量部未満では少量
すぎてこの組成物が紫外線を照射したときに硬化性の乏
しいものとなり、20重量部を越える量とするとこの組成
物の硬化性は向上するものの硬化した薄膜の表面性能に
悪影響が生じ、例えば剥離特性が劣化するので、これは
0.5〜20重量部とすることが必要とされるが、この好ま
しい範囲は1〜10重量部とされる。
つぎに本発明の紫外線硬化性オルガノポリシロキサン
を構成するC)成分としての塩は上記したA)成分と
B)成分とから組成物を光照射による硬化するときの硬
化助剤とされるものであり、これを添加すればこの組成
物の光照射による硬化をより早く行なうことができるよ
うになる。このものは 式M1(M2Xp ……(2) で示され、M1はNa+、K+、Mg2+、Ca2+などで例示される
アルカリ金属またはアルカリ土類金属の陽イオン、M2Xp
はBF4 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、SbC l4 -、ClO4 -、HSO4 -
などで例示される非求核性で非塩基性の陰イオン、qは
1または2の数であるもので、硬化促進性、入手の容易
さからはNaSbF6、NaPF6などが望ましいものとされるも
のであるが、この添加量は前記したA)成分としてのオ
ルガノポリシロキサン100重量部に対して、0.1重量部未
満ではこの組成物の硬化性向上にあまり寄与しないし、
20重量部よりも多くすると硬化皮膜の表面特性に悪影響
が及ぼされるので、0.1〜20重量部の範囲とする必要が
ある。
本発明の紫外線硬化性オルガノポリシロキサン組成物
は上記したA)成分とB)成分および必要に応じ添加さ
れるC)成分の所定量を均一に混合することによって得
ることができるが、これにはまた必要に応じ(メタ)ア
クリルおよび/またはエポキシ官能性単量体などの反応
性希釈剤、基材への密着向上剤、レベリング剤、帯電防
止剤、消泡剤、顔料などを添加してもよいし、これは有
機溶剤で希釈して使用してもよい。
このようにして得られた本発明の紫外線硬化性オルガ
ノポリシロキサン組成物は短時間の紫外線照射によって
容易に硬化することから、粘着剤の背面処理剤や金属、
プラスチックの保護コーテイング剤、塗料用ベースとし
て使用できるが、この使用はこのものを紙、各種プラス
チックフイルム、アルミニウムなどの金属箔にバーコー
ター、グラビヤコーター、リバースコーターなどを用い
て、またはスプレー法で0.1〜200μm程度の薄膜になる
ように塗布すればよく、この塗膜はこれに紫外線を照射
すれば室温でも短時間で容易に硬化させることができ
る。
なお、この紫外線の光源としては水銀アーク灯、中圧
水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプな
どが例示されるが、上記した塗膜を硬化させるために
は、例えば高圧水銀ランプ(80w/cm)を使用すれば8cm
の距離から0.1〜10秒照射すればよい。
(実施例) つぎに本発明に使用されるスルホン酸エステル系光開
始剤の合成例、実施例をあげるが、例中の部は重量部
を、粘度は25℃での測定値を示したものであり、例中に
おける剥離力、残留接着率は下記方法による測定値を示
したものである。
[剥離力] オルガノポリシロキサン組成物を薄膜状フィルムまた
はシート状の基材表面に所定量塗布し、所定強度の紫外
線を照射して硬化皮膜を形成させたのち、この硬化皮膜
面にアクリル系溶剤型接着剤・オリバインBPS−8170
[東洋インキ製造(株)製、商品名]またはアクリル系
エマルジョン型粘着剤・オリバインBPW−3110H[東洋イ
ンキ製造(株)製、商品名]を塗布して100℃で3分間
熱処理をする。
ついで、この処理面に秤量64g/m2の上質紙を貼合せ、
25℃で20g/cm2の荷重下に20時間エージングしたのち試
料を5cm幅に切断し、引張り試験機を用いて180℃の角
度、剥離速度0.3m/分で貼合せ紙を引張り、剥離するの
に要する力(g/5cm)を測定した。
[残留接着率] 剥離力測定の場合と同様の方法で基材表面にオルガノ
ポリシロキサン組成物の硬化皮膜を形成させ、その表面
にポリエステル・ルミラー31Bテープ[日東電工(株)
製、商品名]を貼合せ、20g/cm2の荷重をかけて70℃で2
0時間エージングしたのち、テープをはがしテフロン板
に貼りつけた。
ついで、このテープをテフロン板から180℃の角度、
剥離速度0.3m/分で剥して剥離に要する力(g)を測定
し、この硬化皮膜を代わりに清浄なテフロン板を用いた
以外は上記と同様にして剥離力を測定し、前者の剥離力
の後者の剥離力に対する割合を残留接着力とするが、こ
れはその割合の大きい程未硬化の部分が少なく、粘着剤
にシリコーンが移行することによってテープの粘着力が
低下されていないことを意味するものである。
(合成例)スルホン酸エステル系光開始剤の合成 パラホルムアルデヒド(純度75%)17部、水酸化カリ
ウム2.6部をジメチルスルホキシド580部に分散させ、こ
こにベンゾイン100部をジメチルスルホキシド240部に分
散させた溶液を10分間かけて滴下し、この反応混合物を
15分間撹拌してから希塩酸を加えて反応を停止させ、水
900部を加えた。
この水性溶液を酢酸エチルで抽出し、その有機層を飽
和食塩水で洗浄し、減圧濃縮したところ、α−ヒドロキ
シメチルベンゾイン113部が得られた(収率>99%)。
ついでこのα−ヒドロキシメチルベンゾイン100部と
メタンスルホン酸クロライド47部をテトラヒドロフラン
280部に溶解し、この溶液にトリエチルアミン46部を30
分かけて滴下し、2時間加熱還流させたのち放冷して塩
酸塩をろ別し、減圧濃縮したところ、2−ヒドロキシ−
3−オキシ−2,3−ジフェニルプロピル=メタンスルホ
ナートの粗結晶130部が得られた(収率>99%)。
つぎにこの粗結晶を酢酸エチル/ヘキサンを用いて再
沈澱させたところ、純粋な結晶98部が得られたが、この
ものをIRスペクトル、NMRスペクトルで分析したとこ
ろ、このものは2−ヒドロキシ−3−オキシ−2,3−ジ
フェニルプロピル=メタンスルホナートであることが同
定された (以下これをスルホン酸エステル光開始剤[I]と略記
する)。
実施例1 平均組成式が [ここにAはアクリロキシプロピル基、Eはβ−(3,4
−エポキシシクロヘキシル)エチル基]で示される、1
分子中にアクリル基とエポキシ基の両者を含有している
オルガノポリシロキサン100部に、前記した合成例で得
たスルホン酸エスル系光開始剤[I]5部を添加混合
し、この混合物をポリエチレンラミネート紙に膜厚約1
μmになるように塗布した。
ついでこの塗膜にそれから8cmの距離に設置した2kwの
高圧水銀灯(80w/cm)2本から紫外線を0.4秒間照射し
たところ、この塗膜は良好に硬化し、そのBPS8170の剥
離力は43g/5cm、BPW3110Hの剥離力は50g/5cmで容易に剥
離し、このものの残留接着力は97%と高く、テープの接
着力は維持されていた。
また、上記におけるオルガノポリシロキサンとスルホ
ン酸エステル系光開始剤[I]との混合物に六フッ化ア
ンチモン酸ナトリウム5部を添加したものについて上記
の同様の試験を行なったところ、この場合には紫外線照
射は0.2秒で塗膜は良好に硬化し、BPS−8170の剥離力は
30g/5cm、BPW−3110Hの剥離力は35g/5cmで容易に剥離
し、残留接着力も97%であった。
実施例2 平均組成式が (ここにAはアクリロキシプロピル基)で示されるアク
リル基含有オルガノポリシロキサン70部と平均組成式が (Eはβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル
基)で示されるエポキシ基含有オルガノポリシロキサン
30部との混合物に合成例で得たスルホン酸エステル系光
開始剤[I]5部を添加混合し、この混合物をポリエチ
レンラミネート紙に膜厚約1μmになるように塗布し、
実施例1と同じ方法でこの塗膜に紫外線を0.6秒照射し
たところ、塗膜は良好に硬化し、この硬化膜のBPS8170
の剥離力は24g/5cm、BPW−3110Hの剥離力は20/5cmと軽
剥離であり、残留接着力も92%でテープの粘着力はほぼ
維持されていた。
また、上記におけるオルガノポリシロキサンとスルホ
ン酸エステル系光開始剤[I]との混合物に六フッ化ア
ンチモン酸ナトリウムを5部添加したものについて上記
と同様の試験を行なったところ、この場合には紫外線照
射0.4秒で塗膜は良好に硬化し、BPS8170の剥離力は28g/
5cm、BPW−3110Hの剥離力は35g/5cmと軽剥離であり、残
留接着力も95%であった。
実施例3 平均組成式が (ここにAは前記に同じ)で示されるアクリル基含有オ
ルガノポリシロキサン100部に、前記した合成例で得た
スルホン酸エステル開始剤[I]5部および六フッ化ア
ンチモン酸ナトリウム5部を添加混合し、この混合物を
ポリエチレンラミネート紙に膜厚約1μmとなるように
塗布し、これに実施例1と同じ方法で紫外線を0.2秒間
照射したところ、塗膜は良好に硬化し、この硬化皮膜の
BPS−8170の剥離力は45g/5cm、BPW−3110Hでは53g/5cm
で容易に剥離し、このものの残留接着率は98%と高く、
テープの接着力は維持されていた。
実施例4 平均組成式が (ここにEは前記に同じ)で示されるエポキシ基含有オ
ルガノポリシロキサン100部に、前記した合成例で得た
スルホン酸エステル開始剤[I]5部と六フッ化アンチ
モン酸ナトリウム5部を添加混合し、この混合物をポリ
エチレンラミネート紙に膜厚約1μmとなるように塗布
し、実施例1と同じ方法でこの塗膜に紫外線を0.2秒間
照射したところ、この塗膜は良好に硬化し、この硬化皮
膜のBPS−8170の剥離力は19g/5cm、BPW−3110Hでは17g/
5cmと軽剥離であり、残留接着率も95%で、テープの接
着力は維持されていた。
比較例 実施例1で使用したアクリル基エポキシ基含有ジメチ
ルポリシロキサン100部に市販の光開始剤・ダロキュア
ー1173(メルク社製、商品名)を5部添加混合し、実施
例1と同じ方法でこのものの紫外線硬化性をしらべたと
ころ、この塗膜は1.5秒照射してもスミヤー、ラブオフ
がみられ、硬化性の劣るものであった。
(発明の効果) 本発明は紫外線硬化性オルガノポリシロキサン組成物
に関するもので、これは前記したようにA)(メタ)ア
クリル官能性有機基および/またはエポキシ官能性有機
基を含有するオルガノポリシロキサンとB)スルホン酸
エステル系光開始剤およびC)必要に応じ添加される硬
化助剤とからなるものであるが、このものは室温下でも
短時間の光照射で容易に硬化させることができるので粘
着剤の背面処理剤や金属、プラスチックの保護コーティ
ウング剤、塗料ベースとして有用とされるが、この硬化
膜がすぐれた剥離性を示すということから特には剥離紙
用として有用とされるものである。
フロントページの続き (72)発明者 原 保昭 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社シリコーン電子材料技術研 究所内 (56)参考文献 特開 昭64−186(JP,A) 特開 昭59−159820(JP,A) 特開 昭56−43352(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A)1分子中に少なくとも1個の(メタ)
    アクリル官能性有機基および/または少なくとも1個の
    エポキシ基官能性有機基を含有する、25℃における粘度
    が50〜3,000cpであるオルガノポリシロキサン 100重量
    部、 B)式 (ここにR1、R2は炭素数6〜30の非置換または置換アリ
    ール基、R3は水素原子または炭素数1〜7の1価炭化水
    素基、R4は水素原子または炭素数1〜5の1価炭化水素
    基、R5は水素原子または炭素数1〜20の非置換または置
    換1価炭化水素基)で示されるスルホン酸エステル系光
    開始剤 0.1〜20重量部、 とからなることを特徴とする紫外線硬化性オルガノポリ
    シロキサン組成物。
  2. 【請求項2】A)成分としてのオルガノポリシロキサン
    100重量部とB)成分としてのスルホン酸エステル系光
    開始剤0.1〜20重量部に、C)成分として式M1(M2Xp
    (ここにM1はアルカリ金属またはアルカリ土類金属の
    陽イオン、M2Xpは非求核性で非塩基性の陰イオン、qは
    1または2の数)で示される塩0.1〜20重量部を添加し
    てなる請求項1に記載した紫外線硬化性オルガノポリシ
    ロキサン組成物。
  3. 【請求項3】A)成分としてのオルガノポリシロキサン
    が、1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリル官能
    性有機基を含有するオルガノポリシロキサン1〜99重量
    部と、1分子中に少なくとも1個のエポキシ官能性有機
    基を含有するオルガノポリシロキサン99〜1重量部とか
    らなるものである請求項1に記載した紫外線硬化性オル
    ガノポリシロキサン組成物。
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