JPH0896355A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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JPH0896355A
JPH0896355A JP22662394A JP22662394A JPH0896355A JP H0896355 A JPH0896355 A JP H0896355A JP 22662394 A JP22662394 A JP 22662394A JP 22662394 A JP22662394 A JP 22662394A JP H0896355 A JPH0896355 A JP H0896355A
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JP
Japan
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tape
abrasive grains
dry
grinding
polishing
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JP22662394A
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English (en)
Inventor
Tomoo Shigeru
智雄 茂
Masataka Yokoyama
正孝 横山
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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  • Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 テクスチャー加工時のテクスチャーノイズや
うねりを防止して、電磁変換特性に優れた磁気記録媒体
を製造する。 【構成】 遊離砥粒と研磨テープとを用いたスラリー研
削によりテクスチャー加工を行うに当り、研磨テープと
して、保水率が400%以上、繊維強度がDry(乾
燥)時の10%モジュラス強度(縦方向)で11[kg/5
cm幅]以下であり、かつ、該10%モジュラス強度(縦
方向)のDry(乾燥)時とWet(湿潤)時との差が
8[kg/5cm幅]以下の不織布テープを用いる。 【効果】 研磨テープに砥粒が良好に担持され、効率的
な加工を行える。研磨テープによる研磨クズの拭き取り
が十分で、クリーニング効果が高い。研磨テープによる
砥粒の押し付け力が均一かつ適度で、基板表面を均一か
つ効果的に研削できる。砥粒保持力や砥粒押し付け時の
クッション性を適度にバランスさせることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録媒体の製造方法
に係り、詳しくは、基板表面に効果的なテクスチャー加
工処理を施すことにより、その表面特性を改善し、浮上
特性及び耐摩耗特性に優れ、かつ良好な電磁変換特性を
有する磁気記録媒体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータ等の情報処理技術の
発達に伴い、その外部記憶装置として磁気ディスク等の
磁気記録媒体が多用されるようになった。
【0003】従来、磁気記録媒体としてはアルミニウム
合金基板にアルマイト処理やNi−Pメッキ等の非磁性
メッキ処理を施した後に、Cr等の下地層を被覆し、次
いでCo系合金の磁性薄膜層を被覆し、更に炭素質の保
護膜で被覆したものが使用されている。
【0004】このような磁気記録媒体において、近年、
磁気記録媒体(磁気ディスク)の高密度化に伴い、磁気
ディスクと磁気ヘッドとの間隔、即ち、浮上量は益々小
さくなっており、最近では、浮上量0.15μm以下が
要求されている。このように磁気ヘッドの浮上量が著し
く小さくされることにより、磁気ディスクの表面に突起
があると、その突起と磁気ヘッドとが接触してヘッドク
ラッシュを起こし、磁気ディスク表面を傷付けることと
なる。また、ヘッドクラッシュに至らないような微小な
突起でも、磁気ヘッドとの接触で、情報の読み書きの際
の種々のエラーの原因となりやすい。
【0005】一方、磁気ディスクについては、大容量
化、高密度化と並行して小型化も進められており、スピ
ンドル回転用のモーター等も益々小さくなっている。こ
のため、モーターのトルクが不足し、磁気ヘッドが磁気
ディスク面に固着したまま浮上しないという現象が生じ
やすい。この磁気ヘッドの固着を磁気ヘッドと磁気ディ
スク表面との接触を小さくすることにより防止する手段
として、従来、磁気ディスクの基板表面に微細な溝を形
成する、「テクスチャー加工」と称する表面加工処理を
施すことが行われている。
【0006】従来、テクスチャー加工を施す方法として
は、例えば固定砥粒式の研磨テープを用いるテープ研削
(特開平1−86320号等)や遊離砥粒のスラリーを
研磨テープ表面に付着させて研削を行うスラリー研削
(特開平3−147518号)等が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のテクスチャ
ー加工法のうち、テープ研削による場合には、低浮上特
性と耐摩耗性を満足すべく基板表面処理(基板表面粗さ
を低下させたり、仕上げ加工を強化する方法等)を行う
と、基板表面のテクスチャーノイズの発生(基板表面の
スクラッチ(くい込み)やガウジ(深い谷)等の発生に
よる。)等により、得られる磁気記録媒体の電磁変換特
性が大幅に低下するという問題があった。
【0008】一方、スラリー研削による場合には、上記
テープ研削の場合よりも、基板表面のテクスチャーノイ
ズの発生を低減させることができるが、うねりが発生す
るため電磁変換特性の顕著な効果は得られない。
【0009】本発明は上記従来のテクスチャー加工にお
ける問題を解決し、テクスチャーノイズやうねりの発生
を防止して、電磁変換特性に優れ、しかも低浮上特性で
耐摩耗性に優れた磁気記録媒体を製造する方法を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の磁気記録媒体
の製造方法は、基板表面にテクスチャー加工を施した
後、磁性層を形成して磁気記録媒体を製造する方法であ
って、該テクスチャー加工を遊離砥粒と研磨テープとを
用いたスラリー研削により行う磁気記録媒体の製造方法
において、該研磨テープとして、保水率が400%以
上、繊維強度がDry(乾燥)時の10%モジュラス強
度(縦方向)で11[kg/5cm幅]以下であり、かつ、該
10%モジュラス強度(縦方向)のDry(乾燥)時と
Wet(湿潤)時との差が8[kg/5cm幅]以下の不織布
テープを用いることを特徴とする。
【0011】請求項2の磁気記録媒体の製造方法は、請
求項1の方法において、該不織布テープの保水率が40
0〜1000%の範囲であり、かつ、20%モジュラス
(縦方向)のDry(乾燥)時とWet(湿潤)時との
差が10[kg/5cm幅]以下であることを特徴とする。
【0012】即ち、本発明者等は、上記基板表面に施す
テクスチャー加工処理における問題点を解決すべく鋭意
検討を重ねた結果、遊離砥粒と研磨テープを用いるスラ
リー研削によりテクスチャー加工を行うに当り、研磨テ
ープとして特定の物性を有するクリーニングテープを用
いることにより、基板表面のスクラッチやガウジ等のテ
クスチャーノイズの発生が大幅に減少し、かつテクスチ
ャー加工表面のうねりの発生も大幅に低減でき、これに
より電磁変換特性を大幅に改善することができることを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】以下、本発明につき詳細に説明する。
【0014】なお、本発明において、研磨テープの繊維
強度を示す10%モジュラス強度(縦方向)とは、この
研磨テープを縦方向に10%伸ばしたときの強度であ
り、同様に20%モジュラス強度(縦方向)とは、この
研磨テープを縦方向に20%伸ばしたときの強度であ
る。また、Dry(乾燥)時とは、研磨テープを室温2
0℃で湿度40%の条件下に放置した状態をさし、We
t(湿潤)時とは、研磨テープを水に十分浸した後、雫
を落とし、室温20℃で湿度40%の条件下に置いた状
態をさす。
【0015】以下、Dry時の10%モジュラス強度
(縦方向)を「MS(10%−Dry)」、Wet時の
10%モジュラス強度(縦方向)を「MS(10%−W
et)」、Dry時の20%モジュラス強度(縦方向)
を「MS(20%−Dry)」、Wet時の20%モジ
ュラス強度(縦方向)を「MS(20%−Wet)」と
それぞれ略記する。
【0016】本発明における磁気記録媒体の基板として
は、一般にアルミニウム合金からなる円盤状(ディスク
状)基板が用いられ、通常、該アルミニウム合金基板を
所定の厚さに加工した後、その表面を鏡面加工してか
ら、基板表面に非磁性金属、例えばNi−P合金又はN
i−Cu−P合金等を無電解メッキ処理等により約5〜
20μm程度の膜厚に成膜して表面層を形成したものが
用いられる。この基板は、その表面層上にポリッシュ加
工を施した後、テクスチャー加工を施し、特定の凹凸と
条痕パターンを形成するのが一般的である。
【0017】ポリッシュ加工は、例えば、表面に遊離砥
粒を付着して浸み込ませたポリッシュパッドの間に基板
を挟み込み、界面活性剤水溶液等の研磨液を補給しなが
ら実施される。通常の場合、このようなポリッシュ加工
により、基板の表面層を2〜5μm程度ポリッシュして
その表面を平均表面粗さRaが50Å以下、望ましくは
30Å以下に鏡面仕上げする。このポリッシュ加工に用
いられる遊離砥粒としては、代表的には、アルミナ系ス
ラリーのポリプラ700やポリプラ103(共に(株)
フジミインコーポレーテッドの登録商標)、ダイヤモン
ド系スラリー、SiC系スラリー等が挙げられる。ポリ
ッシュパッドとしては、代表的には、Surfin10
0やSurfinXXX−5(共に(株)フジミインコ
ーポレーテッドの登録商標)等の発泡ウレタン等が用い
られる。
【0018】本発明におけるテクスチャー加工は、遊離
砥粒と特定の研磨テープとを用いるスラリー研削により
行われる。
【0019】このテクスチャー加工において、研磨テー
プとしては、保水率が400%以上、好ましくは400
〜1000%の範囲であり、かつ、下記繊維強度の不織
布テープが用いられる。
【0020】MS(10%−Dry):11[kg/5cm
幅]以下、好ましくは5〜10[kg/5cm幅]の範囲 MS(10%−Dry)とMS(10%−Wet)との
差:8[kg/5cm幅]以下、好ましくは1〜5[kg/5cm
幅]の範囲 MS(20%−Dry)とMS(20%−Wet)との
差:好ましくは10[kg/5cm幅]以下、より好ましくは
2〜7[kg/5cm幅]の範囲 この研磨テープの保水率が400%未満では砥粒がうま
く担持されず、また、テクスチャー加工表面の研磨クズ
の拭き取りが十分でなく、クリーニング効果が不十分で
ある。
【0021】また、研磨テープのMS(10%−Dr
y)が11[kg/5cm幅]より高いと遊離砥粒を含むスラ
リーによりWet(湿潤)状態の研磨テープがディスク
面に押え付けられ、水分がしぼりだされて固くなってD
ry状態となり基板表面に砥粒が強く押え付けられ、ス
クラッチやガウジ等のテクスチャーノイズが発生しやす
くなる。更に、MS(10%−Dry)とMS(10%
−Wet)との差が8[kg/5cm幅]より大きいと研磨テ
ープによる砥粒の押し付け力が不均一となり、基板表面
を均一に研削することができず、スクラッチやガウジ等
が発生しやすくなる。
【0022】研磨テープの繊維強度が、上記範囲であれ
ば、遊離砥粒に対する砥粒保持力や砥粒押し付け時のク
ッション性が適当にバランスして、基板表面に対するス
クラッチやガウジ等の発生を著しく効果的に抑制するこ
とができる。
【0023】なお、研磨テープとしては、例えばナイロ
ン、アクリル、セルロース、ポリエステル、レーヨン、
或いはこれらを組み合わせた材質よりなる不織布テープ
が用いられる。
【0024】研磨テープとしてナイロンパイル、ポリエ
ステルパイル等のバフテープ(植毛テープ)を用いた場
合には、保水率が100〜130%程度であり、砥粒の
担持量が極めて少ないため研削時間が長くなり、かつ、
植毛部分の押え付けが強いため、基板表面に対するスク
ラッチやガウジの発生を完全に抑制することができず、
更にテクスチャー加工表面のうねりの発生も抑制するこ
とができない。また、研磨テープとして材質が木綿用の
ものを用いた場合には保水率が低い上に、繊維強度のD
ry時とWet時のモジュラス強度差が上記範囲より大
きくなり、研磨テープによる砥粒の押し付け力が強くか
つ不均一であるため、砥粒が基板表面に強く押え付けら
れてくい込み易くなり、スクラッチやガウジが発生しや
すくなる。
【0025】上記した研磨テープと共に用いる遊離砥粒
としては、例えば、WA(ホワイトアルミナ)系、Si
C(シリコンカーバイト)系、ダイヤモンド系等を用い
ることができ、その砥粒径としては1〜10μmの砥粒
が好適に用いられる。このような遊離砥粒は、液体(水
又は水をベースとする液体)中に分散剤と共に懸濁させ
た液体スラリーの形態で研磨液として用いられる。
【0026】以下に本発明に係るテクスチャー加工方法
を、図1(a)(正面図)及び図1(b)(側面図)を
参照して詳細に説明する。
【0027】図示の如く、矢印Aの方向に回転している
ディスク状基板1の表裏両面に、各々2本ずつ、計4本
の研磨テープ2をコンタクトローラ3で押し付けると共
に、研磨テープ2の研磨面側に研磨液ノズル5より、上
記した遊離砥粒を懸濁させてなる研磨液を供給してスラ
リー研削を行う。コンタクトローラ3はローラ押えシリ
ンダ4により基板1の表面に研磨テープ2を所定の力で
押圧している。研磨テープ2は矢印Bの方向に走行して
おり、基板1の面には常に新しいテープ面が接触する状
態で研磨される。また、研磨テープ2はコンタクトロー
ラ3の往復動により矢印Cの方向に往復動(振動)して
基板1の全面を研磨できると共に、基板1上に研磨テー
プ2により研磨されて形成される条痕の交差する角度
(クロス角度)が10〜40°程度の角度を有するよう
に構成されている。
【0028】本発明における、上記テクスチャー加工の
研削条件としては、遊離砥粒を懸濁した研磨液スラリー
の砥粒濃度が0.05〜1.0重量%、研磨液の供給量
が4〜12ml/分、ディスクの回転数が通常50〜5
00rpm、好ましくは50〜300rpm、研磨テー
プのディスクの径方向への往復動数(オシレーション振
動数)が50回/分以上、好ましくは100〜5000
回/分、シリンダの押付圧力が1.0〜3.0kg/c
2 ・G、研磨時間が5〜30秒、テープの送り速度が
1〜10mm/sの範囲内で用いられる。
【0029】なお、図1に示す方法においては、研磨テ
ープと基板との間に遊離砥粒を含有するスラリーを供給
しこのスラリーを研削の直前でテープ上に塗布している
が、スラリーは事前にテープ上に塗布して用いてもかま
わない。
【0030】本発明においては、上記したテクスチャー
加工を施すことにより、基板表面の平均粗さRaが12
0Å以下、好ましくは20〜120Å、より好ましくは
30〜100Åで、最大突起高さRpが400Å以下、
好ましくは50〜300Åの凹凸を形成し、かつ、形成
された条痕の交差する角度(クロス角度)が10〜40
°、好ましくは10〜35°の条痕パターンの表面形状
を、基板表面に形成するのが望ましい。なお、ここで基
板の表面形状は、JIS表面粗さ(B0601)により
規定された定義を用いることとする。
【0031】このような表面平均粗さRa及び最大突起
高さRpは、上記スラリー研削条件、特に砥粒径、ディ
スク周速度(回転数)、テープ送り速度、研磨テープの
往復動数(オシレーション振動数)、シリンダの押付圧
力、研磨時間を上記範囲内で適宜調整することにより達
成できる。
【0032】一方、テクスチャーの条痕が交差する角度
(クロス角度)は、特にディスク周速度と研磨テープの
往復動数(オシレーション振動数)を上記範囲内で調整
することにより達成することができる。
【0033】本発明においては、上記テクスチャー加工
後の基板表面に、更に第2段のテクスチャー仕上げ加工
処理を施してもよく、これにより、浮上特性等をより一
層改善することができる。このテクスチャー仕上げ加工
の処理方法は特に限定されるものではなく、WA系、G
C(グリーンカーボン)系等の固定砥粒式の研磨テー
プ、又はWA系、SiC系、ダイヤモンド等の遊離砥粒
を用いた研磨テープ等を用いて実施される。
【0034】この第2段のテクスチャー仕上げ加工処理
は、前記第1段のテクスチャー加工処理において形成さ
れた表面形状の表面平均粗さRaやクロス角度を実質的
に変化させることなく、基板表面のバリやカエリ等の突
起を研磨により選択的に除去し、該表面の最大突起高さ
Rpが望ましくは50〜250Å程度となるように行う
のが好ましい。
【0035】この第2段の仕上げ加工処理を、遊離砥粒
と研磨テープとを用いて行う場合、研磨テープとしては
セルロース、ナイロン、レーヨン等の不織布テープが好
適に用いられる。また、遊離砥粒としては、例えば、砥
粒径0.5〜6μmのWA系、SiC系、ダイヤモンド
系等の砥粒が用いられ、該遊離砥粒は水をベースとする
液体中に分散剤と共に懸濁させた液体スラリーの形態で
研磨液として用いられる。第2段のテクスチャー装置と
しては図1に示したものと同様の装置が用いられる。ま
た、スラリー研削条件としては、特に制限されるもので
はなく、通常、ディスク回転数50〜500rpm、研
磨テープの往復動数(オシレーション振動数)50〜2
500回/分、シリンダの押付圧力1.0〜3.0kg
/cm2、研磨時間3〜30秒の範囲内で実施される。
【0036】上記テクスチャー加工処理を施した基板の
表面には、次いで下地層として、通常の場合、クロムを
スパッタリングにより形成する。このCr下地層の膜厚
は通常50〜2000Åの範囲とされる。
【0037】次いで、基板のCr下地層上に、磁性層及
び保護層を順次形成する。
【0038】磁性層としては、Co−Cr,Co−N
i、或いは、Co−Cr−X,Co−Ni−X,Co−
W−X等で表わされるCo系合金の薄膜層が好適であ
る。なお、ここでXとしては、Li,Si,Ca,T
i,V,Cr,Ni,As,Y,Zr,Nb,Mo,R
u,Rh,Ag,Sb,Hf,Ta,W,Re,Os,
Ir,Pt,Au,La,Ce,Pr,Nd,Pm,S
m、及び、Euよりなる群から選ばれる1種又は2種以
上の元素が挙げられる。
【0039】このようなCo系合金からなる磁性層は、
通常、スパッタリング等の手段によって基板の下地層上
に被着形成され、その膜厚は、通常、100〜1000
Åの範囲とされる。
【0040】この磁性層上に形成される保護層としては
炭素質膜が好ましく、炭素質保護層は、通常、アルゴ
ン、He等の希ガスの雰囲気下又は少量の水素の存在下
で、カーボンをターゲットとしてスパッタリングにより
アモルファス状カーボン膜や水素化カーボン膜として被
着形成される。この保護層の膜厚は、通常、50〜50
0Åの範囲とされる。なお、保護層上に、摩擦係数を小
さくするために、更に潤滑膜を形成させても良い。
【0041】
【作用】本発明に係る特定の物性を有する研磨テープを
用いてスラリー研削を行うことにより、 研磨テープに砥粒が良好に担持され、効率的な加工
を行える。 研磨テープにより、テクスチャー加工表面の研磨ク
ズの拭き取りを十分に行えるため、クリーニング効果が
高い。 基板表面に砥粒が強く押え付けられることがなく、
研磨テープによる砥粒の押し付け力は均一かつ適度なも
のとなり、基板表面を均一かつ効果的に研削できる。 遊離砥粒に対する砥粒保持力や砥粒押し付け時のク
ッション性を適度にバランスさせることができる。 といった作用効果が奏され、スクラッチやガウジ等のテ
クスチャーノイズの発生、更にはテクスチャー加工表面
のうねりの発生を防止して、良好なテクスチャー加工を
行える。
【0042】請求項2の方法によれば、より効果的なテ
クスチャー加工を行える。
【0043】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を
より詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0044】実施例1,2,比較例1,2 (株)フジミインコーポレーション製の研磨Dia砥粒
「GTX」(平均砥粒径1μm)と表1に示す物性を有
する不織布からなるクリーニングテープを使用し、市販
のNi−P合金メッキ処理を施したアルミニウム製ディ
スク基板に図1に示す方法に従ってテクスチャー加工を
実施した。加工処理条件はディスク回転数:300rp
m、オシレーション振動数:1900回/分、シリンダ
の押付圧力:2.0kg/cm2 ・G、クリーニングテ
ープの送り速度:5mm/秒、研磨時間:25秒とし
た。なお、研磨液の砥粒濃度は0.4重量%、研磨液供
給量は9ml/分とした。
【0045】テクスチャー加工処理を施した基板の表面
に、スパッタリングにより順次Cr下地層(膜厚100
0Å)、Co−Cr−Ta磁性層(膜厚500Å)及び
カーボン保護層(膜厚200Å)を形成した後、クリー
ニング処理し、磁気ディスクを作製した。
【0046】得られた磁気ディスクについて表面形状
(Ra,Rp、クロス角度)、ヘッド安定浮上高さ、C
SS特性及び電磁変換特性を測定し、その結果を表2に
示した。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】表1,2より、本発明によれば、テクスチ
ャーノイズ等を防止して、電磁変換特性に優れ、しか
も、低浮上特性で耐摩耗性に優れた磁気記録媒体を製造
することができることが明らかである。
【0050】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の磁気記録媒
体の製造方法によれば、基板表面に効果的なテクスチャ
ー加工を施すことにより、その表面特性を改善し、浮上
特性及び耐摩耗性に優れると共に、著しく良好な電磁変
換特性を有する磁気記録媒体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明に係るテクスチャー加工の
一実施例方法を説明する正面図、図1(b)は同側面図
である。
【符号の説明】
1 基板 2 研磨テープ 3 コンタクトローラ 4 ローラ押えシリンダ 5 研磨液ノズル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板表面にテクスチャー加工を施した
    後、磁性層を形成して磁気記録媒体を製造する方法であ
    って、該テクスチャー加工を遊離砥粒と研磨テープとを
    用いたスラリー研削により行う磁気記録媒体の製造方法
    において、該研磨テープとして、保水率が400%以
    上、繊維強度がDry(乾燥)時の10%モジュラス強
    度(縦方向)で11[kg/5cm幅]以下であり、かつ、該
    10%モジュラス強度(縦方向)のDry(乾燥)時と
    Wet(湿潤)時との差が8[kg/5cm幅]以下の不織布
    テープを用いることを特徴とする磁気記録媒体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1の方法において、該不織布テー
    プの保水率が400〜1000%の範囲であり、かつ、
    20%モジュラス(縦方向)のDry(乾燥)時とWe
    t(湿潤)時との差が10[kg/5cm幅]以下であること
    を特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
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