JPH0896244A - 飲料自動販売機のかす処理制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】フィルタ抽出方式の飲料自動販売機において、
飲料抽出後の原料かすがかす容器から溢れることを防止
する。 【構成】飲料抽出後の原料かすをかす容器９に排出する
場合、かす容器９が空の状態から満杯になるまでの販売
可能回数を予めＲＡＭ１３に設定しておき、かす容器９
内の原料かすを廃棄した後にカウンタ１８でカウントし
た販売回数が前記販売可能回数に達したら販売を停止し
て、かす容器９から原料かすが溢れないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、飲料原料から飲料を
抽出してレギュラー飲料を販売する飲料自動販売機に関
し、特に飲料抽出後の原料かすを処理するための制御装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】販売の度に定量の飲料原料を吐出し、こ
れに湯を通してフィルタ越しにカップ１杯分のレギュラ
ーコーヒーやレギィラーティーを抽出する飲料自動販売
機が知られている（実公平３−１０９０６号、特開平３
−１２５２９８号などの公報参照）。その場合、飲料抽
出後の原料かすは着脱式のかす容器に排出され、この容
器は満杯になると取り外されてかすの廃棄が行なわれて
いる。

【０００３】図４はこの種の自動販売機の一例の要部構
成を示すものである。図において、フィルタブロック１
で支えられたペーパーフィルタ２で下部開口が閉塞され
たシリンダ３に、原料投入口４から粒状の飲料原料が投
入され、また湯供給口５から湯が供給されると、シリン
ダ３の上部開口がバルブ６で閉塞され、エアポンプ７か
らシリンダ３内にエアが送入される。これにより、湯と
原料はエアで攪拌・加圧され、フィルタ２を通して飲料
が抽出される一方、残った原料かすはペーパーフィルタ
２上に溜まる。飲料抽出が完了するとフィルタブロック
１が下降し、フィルタ送り装置８が作動してロールに巻
かれた帯状のペーパーフィルタ２が矢印方向に一定長さ
送られるとともに、原料かすはバケツ状のかす容器９に
排出される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このような自動販売機
において、かす容器９が原料かすで満杯になると、これ
を自動販売機から取り外して原料かすを廃棄し、再び自
動販売機内に装着している。ところが、従来、かす容器
９の原料かすの廃棄が間に合わず、原料かすがかす容器
９から溢れて周囲を汚すことがしばしばあり、不衛生で
あるとともに清掃に手間がかかるという問題があった。
また、原料かすが溢れないように早めにルートサービス
に出向くと、必要以上にサービス間隔を縮めることがあ
り、作業効率が悪くなるという問題があった。そこで、
この発明は、レギュラー飲料の自動販売機において、原
料かすがかす容器から溢れることを防止したかす処理制
御装置を提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、販売の度に定量の原料からカップ１杯
分の飲料を抽出するとともに、飲料抽出後の原料かすを
かす容器に排出する飲料自動販売機において、かす容器
のかす収容量に見合う販売可能回数を設定する手段と、
前記かす容器内の原料かすが廃棄されてからの販売回数
をカウントする手段と、このカウント手段でカウントさ
れた前記販売回数が前記設定手段で設定された前記販売
可能回数に達した時点で自動販売機を売切状態とする制
御手段とを設けるものとする。

【０００６】

【作用】この発明においては、かす容器のかす収容量に
見合う販売可能回数を予め設定しておく一方、原料かす
を廃棄してかす容器が空になってからの販売回数をカウ
ントし、この販売回数が前記販売可能回数に達した時点
で自動販売機を売切状態として販売を停止する。これに
より、かす容器のかす収容量以上の販売は行なわれない
ので、原料かすがかす容器から溢れることがない。

【０００７】

【実施例】図１はこの発明の実施例を示す制御装置のブ
ロック図である。図において、自動販売機全体を制御す
る制御部１０はＣＰＵ１１、その制御プログラムを格納
したＲＯＭ１２、制御データを記憶するＲＡＭ１３など
からなり、この制御部１０には利用者が購入飲料を指定
する商品選択釦１４、図４に示した飲料抽出機構やカッ
プ収納搬出機構などを含む販売機構１５、かす容器９が
装着されていることを検知するマイクロスイッチからな
るセンサ１６、ＲＡＭ１３にデータを設定入力するキー
ボード１７、飲料抽出（販売）回数をカウントするＬＳ
Ｉからなるカウンタ１８などが接続されている。

【０００８】センサ１６はかす容器９が装着されてアク
チュエータ１６ａが押された図示状態で接点がＯＮし、
原料かすの廃棄のためにかす容器９が取り外されてアク
チュエータ１６ａが開放されると接点がＯＦＦする。キ
ーボード１７からはかす容器９が空の状態から満杯にな
るまでのかす収容量に見合う販売可能回数が設定入力さ
れ、このデータはＲＡＭ１３に記憶される。このデータ
はかす廃棄時にセンサ１６がＯＮ→ＯＦＦ動作すると、
カウンタ１８にＲＡＭ１３内の上記回数データがセット
されるが、後述するようにカウンタ１８がカウントした
販売回数をクリアするようにしてもよい。

【０００９】このような自動販売機において、利用者に
より図示しないコインメックに必要金額のコインが投入
され、次いで商品選択釦１４が押されると、制御部１０
は販売機構１５を駆動して飲料の抽出・提供を行なうと
ともに、カウンタ１８に販売信号を送出する。一方、カ
ウンタ１８はこの販売信号を入力する度に、セットされ
た販売可能回数から１を減じ、この回数が０になったら
ゼロカウント信号を制御部１０に送出する。これによ
り、制御部１０はかす容器９が満杯として販売を停止す
る。

【００１０】図２は上記制御動作をフローチャートで示
したものである。図２において、制御部１０は販売の有
無をチェックし（ステップＳ１）、販売があれば販売信
号をカウンタ１８に送出してそのセット回数を−１させ
る（ステップＳ２）。次いで、カウンタ１８からのゼロ
カウント信号の有無をチェックし（ステップＳ３）、信
号があればかす容器９が満杯になったと判断して売切処
理をする（ステップＳ４）。続いて、センサ１６からの
信号がＯＮからＯＦＦになったかをチェックし、（ステ
ップＳ５）、ＯＦＦ信号があれば原料かすの廃棄のため
にかす容器９が取り外されたと判断してカウンタ１８に
ＲＡＭ１３内の抽出可能回数データをリセットする（ス
テップＳ６）。その後、センサ１６からの信号がＯＦＦ
からＯＮになったかをチェックし、（ステップＳ７）、
ＯＮ信号があればかす容器９が装着されたと判断し、売
切解除の処理をして販売待機とする（ステップＳ８）。

【００１１】図３にカウンタ１８に販売回数をカウント
させる実施例のフローチャートを示す。この場合は、ス
テップＳ２でカウンタ１８に販売信号が入力されると、
カウンタ１８は販売回数を＋１して、そのカウント値を
制御部１０に送出する。制御部１０はステップＳ３で、
このカウント値とＲＡＭ１３内の設定回数と比較し、カ
ウント値が設定回数に達したらステップＳ４で売切処理
をする。また、ステップＳ５でセンサ１６からＯＦＦ信
号を入力したら、ステップＳ６でカウンタ１８内のカウ
ント値をクリアする。その後、ステップＳ７でセンサ１
６からＯＮ信号があれば、ステップＳ８で売切解除の処
理をする。その他の処理は図２の場合と同じである。

【００１２】

【発明の効果】この発明は、かす容器内の原料かすを廃
棄した後の販売回数がかす容器のかす収容量に見合う販
売可能回数に達したら売切処理をして販売を停止するよ
うにしたので、かす容器から原料かすが溢れる心配がな
い。その場合、上記実施例に示したように、かす容器の
取り外しにより販売可能回数を自動リセットし、このか
す容器の再装着により売切処理を解除するようにすれ
ば、販売可能回数のリセット忘れがなくなるとともに、
かす容器が装着されるまでは販売が中止されるので、か
す容器の装着忘れによる自動販売機内の汚損も防止され
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例を示す制御装置のブロック図
である。

【図２】図１の制御装置の動作を示すフローチャートで
ある。

【図３】図１の制御装置の異なる動作を示すフローチャ
ートである。

【図４】この発明を適用する飲料自動販売機の要部構成
図である。

【符号の説明】

９ かす容器 １６ センサ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】販売の度に定量の原料からカップ１杯分の
   飲料を抽出するとともに、飲料抽出後の原料かすをかす
   容器に排出する飲料自動販売機において、 かす容器のかす収容量に見合う販売可能回数を設定する
   手段と、前記かす容器内の原料かすが廃棄されてからの
   販売回数をカウントする手段と、このカウント手段でカ
   ウントされた前記販売回数が前記設定手段で設定された
   前記販売可能回数に達した時点で自動販売機を売切状態
   とする制御手段とを設けたことを特徴とする飲料自動販
   売機のかす処理制御装置。