JPH0650065Y2 - カップ式飲料自動販売機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、例えばコーヒー飲料やシロップ飲料等の飲料
物の販売に用いられるカップ式飲料自動販売機に関し、
詳しくは、カップに飲料を供給するための飲料供給部に
温水等を吐出し、この飲料供給部の洗浄を行う機構を備
えたカップ式飲料自動販売機に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、この種のカップ式飲料自動販売機としては、例え
ば第４図（ａ），（ｂ）に示すものが知られている。

上記従来のカップ式飲料自動販売機Ｃでは、同図に示す
如く、購買者により飲料の販売価格に達する額のコイン
が投入されて、図示せぬ飲料のセレクトボタンが押され
ると、シャッタ１が作動し、カップ載置部２が閉鎖され
る。その後、カップ運搬用のアーム３がカップ搬送位置
まで揺動駆動され、このアーム３にカップディスペンサ
４よりカップ９が搬出される。引き続き、上記カップ９
にキャニスタ５より原料が供給され、上記アーム３が上
記カップ載置部２の位置まで揺動駆動される。

上記アーム３によりカップ載置部２まで運搬された上記
カップ９には、温水が温水タンク６より給湯ノズル７を
通して供給され、上記カップ９内の原料と温水とは、ミ
キサー８により攪拌される。

上記ミキサー８は、図示せぬモータにより回転駆動さ
れ、更に、図示せぬ昇降機構によりカップ９内の原料と
温水とを攪拌することのできる攪拌位置と待機位置との
間で昇降駆動される。

上記ミキサー８によるカップ９内の攪拌が終了すると、
シャッタ１が開放され、上記購買者は、カップ９をカッ
プ載置部２から取り出すことができる。

この場合、上記カップ載置部２及びミキサー８等によ
り、カップ９に飲料を供給するための飲料供給部10が構
成されている。

他方、上記飲料供給部10の洗浄を行う場合には、まずシ
ャッタ１が閉鎖される。その後、上記ミキサー８が回転
しながら下降駆動され、このミキサー８とカップ載置部
２に向かって上記温水タンク６より温水が吐出されるこ
とにより、このミキサー８及びカップ載置部２の洗浄が
行われる。

上記飲料供給部10の洗浄は、予め設定された洗浄実施時
間の経過毎に自動的に行われるものであって、この時、
上記温水タンク６からは予め設定された時間だけ温水が
吐出され、上記ミキサー８も同様、予め設定された回数
分だけ昇降駆動される。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところが、上記従来のカップ式飲料自動販売機Ｃにおい
ては、飲料供給部10の洗浄時には、飲料販売回数に関係
なく、温水タンク６からは所定時間温水が吐出され、更
にミキサー８は所定回数分だけ昇降駆動される。

その結果、前回洗浄が行われてから今回洗浄が行われる
までの間に飲料の販売回数が極めて少ない場合には、飲
料供給部10は殆ど汚れていないにもかかわらず、予め定
められた時間内で洗浄が行われることから、電力及び温
水を無駄に使用することになる。他方、飲料販売回数が
極めて多い場合には、上記所定時間内の洗浄だけでは、
上記飲料供給部10に付着した汚れを十分に除去すること
ができない。

そこで、本考案の目的とするところは、飲料供給部10の
洗浄を効率良く行い、飲料供給部10に付着した汚れを確
実に除去することのできるカップ式飲料自動販売機を提
供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本考案が採用する主たる手
段は、その要旨とするところが、カップに飲料を供給し
て自動販売するための飲料供給部を所定の飲料販売時間
経過毎に洗浄するカップ式飲料自動販売機において、上
記所定の飲料販売時間毎の飲料販売回数をカウントする
カウント手段と、該カウント手段によりカウントした飲
料販売回数が少ない場合には飲料供給部の洗浄度合を少
なく設定し、飲料販売回数が多い場合には飲料供給部の
洗浄度合を多く設定する洗浄度合設定手段とを備えた点
に係るカップ式飲料自動販売機である。

〔作用〕

本考案に係るカップ式飲料自動販売機では、飲料販売回
数が少ない場合には飲料供給部の洗浄度合を少なく設定
し、他方、飲料販売回数の多い場合には、上記飲料供給
部の洗浄度合を多く設定する。洗浄度合を例えば洗浄回
数で表した場合、飲料販売回数が少なく、飲料供給部が
殆ど汚れていない場合の該飲料供給部の洗浄回数は少な
くて所要時間も短く、他方、飲料販売回数が多く、飲料
供給部がかなり汚れている場合には、該飲料供給部の洗
浄が比較的多くの回数長い時間にわかって行われる。洗
浄度合を決定する要素としては、上記の外に、洗浄水の
量，圧力，洗浄時間，洗浄周期等が上げられる。

〔実施例〕

以下、添付図面を参照して、本考案を具体化した実施例
につき説明し、本考案の理解に供する。尚，以下の実施
例は、本考案を具体化した一例であって、本考案の技術
的範囲を限定する性格のものではない。

ここに、第１図（ａ），（ｂ）は本考案の一実施例に係
るカップ式飲料自動販売機の要部の構成を示すものであ
って、同図（ａ）は平面図，同図（ｂ）は同図（ａ）に
おけるＢ矢視部の正面図、第２図は上記カップ式飲料自
動販売機において飲料供給部の洗浄を行う場合の手順を
示すフローチャート、第３図は同タイムチャートであ
る。

また、第４図（ａ），（ｂ）に示した前記従来のカップ
式飲料自動販売機Ｃと共通する要素には、同一の符号を
使用して説明する。

この実施例に係るカップ式飲料自動販売機Ｄは、第１図
（ａ），（ｂ）に示す如く、従来のカップ式飲料自動販
売機Ｃと基本的構造をほぼ同様とし、このカップ式飲料
自動販売機Ｃとの相違点は、前記飲料供給部10の洗浄の
度合を、所定の飲料販売時間が経過した時の飲料販売回
数に応じて設定するようにしたことである。

即ち、カップ載置部２に、該カップ載置部２からのカッ
プ９の取り出しを検知するための検出器11が配備されて
おり、この検出器11からの信号を飲料販売回数として計
算するためのカウンタＣ（カウント手段）及び上記飲料
販売回数に応じた洗浄度合を記憶するためのメモリＭが
制御装置12内に設けられている。更に上記制御装置12
は、上記メモリＭの記憶内容から最適の洗浄度合を選択
して設定する洗浄度合設定手段をも構成している。

この場合、上記洗浄度合は、例えばミキサー８を回転さ
せながら昇降する時の昇降回数Ｎ（洗浄回数に相当）に
より定義され、上記ミキサー８が昇降駆動されている
間、温水タンク６からは温水が連続的に吐出される。そ
して、上記メモリＭに記憶されたミキサー８の昇降回数
Ｎの値は、上記飲料販売回数が少ない場合には小さな値
に、他方、この飲料販売回数が多くなるに従って大きな
値にそれぞれ設定されている。

次に、第２図及び第３図に基づいて、上記カップ式飲料
自動販売機Ｄにおいて飲料供給部10の洗浄を行う場合の
手順に付いて説明する。

尚、第２図中のS1,S2,S3,…は、各動作ステップを表
す。

まず、S1において、S2で予め定められた所定の飲料販売
時間が経過したと判断されるまでの間、上記カップ式飲
料自動販売機Ｄは飲料を販売することの可能な状態で待
機する。そして、飲料の販売が行われる毎に、カップ載
置部２からカップ９が取り出されるのを検出器11により
検出し、この検出器11からの信号が、飲料販売回数とし
てカウンタＣにより計数される。

S2において所定の飲料販売時間が経過したと判断された
場合、S3においてその時のカウンタＣの計数値に基づ
き、ミキサー８の昇降回数Ｎの値の設定が行われる。こ
の場合に設定される上記ミキサー８の昇降回数Ｎの値
は、上記販売回数が少ない場合には小さな値に、他方上
記販売回数が多い場合には大きな値にそれぞれ設定され
る。

引き続き、S4においてシャッタ１が閉鎖され、S5におい
て飲料供給部10の洗浄が行われる。この場合、上記ミキ
サー８が回転しながら昇降駆動され、温水タンク６から
はカップ載置部２及び上記ミキサー８に向かって連続的
に温水が吐出される。

上記S5における飲料供給部10の洗浄動作は、ミキサー８
の１回の昇降動作を１単位としてS6においてＮの値から
減算することにより計数される。そして、S7において上
記昇降回数Ｎの値が０になったと判断されるまで、上記
S5において洗浄動作が繰り返し実施される（第３図参
照）。

この場合、上記S5における洗浄動作は、前記したように
飲料販売回数に応じて実施されるため、飲料販売回数が
比較的少なく飲料供給部10が殆ど汚れていない場合、ミ
キサー８の少ない昇降回数及び温水タンク６からの温水
の少ない吐出量により効率良くこの部分の汚れが除去さ
れる。

他方、飲料販売回数が多く、上記飲料供給部10がかなり
汚れた場合には、上記ミキサー８を比較的多くの回数昇
降駆動し、更に、温水タンク６より多量の温水をと吐出
することにより、上記飲料供給部10の汚れが確実に除去
される。

上記したようにして飲料供給部10の洗浄が行われ、S7に
おいてミキサー８の昇降回数Ｎの値が０になったと判断
された場合、S8においてシャッタ１が開放され、更に、
上記９において上記カウンタＣの値がリセットされる。

上記したようにして飲料供給部10の洗浄が効率良く行わ
れる。

尚、上記実施例におていは、洗浄場合としてミキサー８
の昇降回数、即ち洗浄回数により定義した場合を例に説
明したが、この洗浄度合を設定する要素としては、上記
の外に、洗浄水の量，圧力，洗浄時間，洗浄周期等が挙
げられる。

〔考案の効果〕

本考案は、上記したように、カップに飲料を供給して自
動販売するための飲料供給部を所定の飲料販売時間経過
毎に洗浄するカップ式飲料自動販売機において、上記所
定の飲料販売時間毎の飲料販売回数をカウントするカウ
ント手段と、該カウント手段によりカウントした飲料販
売回数が少ない場合には飲料供給部の洗浄度合を少なく
設定し、飲料販売回数が多い場合には飲料供給部の洗浄
度合を多く設定する洗浄度合設定手段とを備えたことを
特徴とするカップ式飲料自動販売機である。

従って、上記構成においては、飲料販売時間毎の飲料販
売回数をカウント手段によりカウントし、該カウント手
段によりカウントした飲料販売回数が少ない場合には飲
料供給部の洗浄度合を少なく設定し、飲料販売回数が多
い場合には飲料供給部の洗浄度合を多く設定することに
より、飲料供給部の汚れに応じた最適の洗浄度合にて該
飲料供給部の洗浄を行うことができ、飲料販売回数が比
較的少なく上記飲料供給部がほとんど汚れていない場合
での長時間の無駄な洗浄動作や飲料販売回数が多く上記
飲料供給部がかなり汚れた場合での短時間の洗浄動作に
よる不完全な洗浄を行うことがなく、最適な洗浄度合に
て確実に上記飲料供給部の汚れを除去することができ、
該飲料供給部の洗浄を効率良く行うことができる効果を
奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ），（ｂ）は本考案の一実施例に係るカップ
式飲料自動販売機の要部構成を示すものであって、同図
（ａ）は平面図，同図（ｂ）は同図（ａ）におけるＢ矢
視部の正面図、第２図は上記カップ式飲料自動販売機に
おいて飲料供給部の洗浄を行う場合の手順を示すフロー
チャート、第３図は同タイムチャート、第４図（ａ），
（ｂ）は従来のカップ式飲料自動販売機の要部の構造を
示すものであって、同図（ａ）は平面図，同図（ｂ）は
同図（ａ）におけるＡ矢視部の正面図である。 〔符号の説明〕 ２……カップ載置部、６……温水タンク ８……ミキサー、９……カップ 10……飲料供給部、11……検出器 12……制御装置（洗浄度合設定手段） Ｃ……カウンタ（カウント手段） Ｄ……カップ式飲料自動販売機 Ｍ……メモリ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】カップに飲料を供給して自動販売するため
   の飲料供給部を所定の飲料販売時間経過毎に洗浄するカ
   ップ式飲料自動販売機において、 上記所定の飲料販売時間毎の飲料販売回数をカウントす
   るカウント手段と、該カウント手段によりカウントした
   飲料販売回数が少ない場合には飲料供給部の洗浄度合を
   少なく設定し、飲料販売回数が多い場合には飲料供給部
   の洗浄度合を多く設定する洗浄度合設定手段とを備えた
   ことを特徴とするカップ式飲料自動販売機。