JPH0892541A - 2液型複合ラミネートフィルム用接着剤組成物 - Google Patents
2液型複合ラミネートフィルム用接着剤組成物Info
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- JPH0892541A JPH0892541A JP25481894A JP25481894A JPH0892541A JP H0892541 A JPH0892541 A JP H0892541A JP 25481894 A JP25481894 A JP 25481894A JP 25481894 A JP25481894 A JP 25481894A JP H0892541 A JPH0892541 A JP H0892541A
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Abstract
油接着性、耐油接着性などの諸性能を改善するだけでな
く、食品の風味を損なう溶出物を出来る限り少なくした
2液型ドライラミネート用接着剤組成物の提供を図る。 【構成】 スチレン/無水マレイン酸の共重合ポリマー
で変性した数平均分子量1,000〜150,000の
末端に少量のイソシアネート基を含有するポリエステル
ポリウレタンポリマーに対して、添加剤としてテルペン
系炭化水素の無水マレイン酸付加物を加えた樹脂組成物
溶液を主剤とし、有機ポリイソシアネートを硬化剤とし
て配合する。分末端にイソシアネート基を含有するポリ
エステルポリウレタンポリマーのイソシアネート基含有
量は、0,5重量%以下とすることが望ましい。
Description
ィルム、金属箔、金属蒸着フィルムなどをラミネートし
てつくる複合ラミネートフィルムの製造時に使用され
る、耐熱接着性、耐熱水接着性、耐酸接着性、耐油接着
性、耐油接着性などに優れ、且つレトルトパウチから食
品の風味に悪影響を及ぼすような溶出分の少ない複合ラ
ミネートフィルム用接着剤組成物に関する。
業用包装材料として、各種プラスチック類、例えばポリ
エチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリ塩化ビニリデンなどのフィルムとア
ルミ箔などの金属箔をラミネートした複合ラミネートフ
ィルム及び上記プラスチックフィルム同士をラミネート
した複合ラミネートフィルムが既に広く使用されてい
る。
属箔を接着する方法として、例えばポリエステルポリオ
ール又はポリエステルポリウレタンポリオール、有機ポ
リイソシアネート及びエポキシ樹脂の組合せを基幹とし
た様々の技術が開発されて来ている。一方、特に食品包
装用の分野では、食生活の向上、簡便化と言う時代の流
れに沿って、パックされる食品も多様且つ高級化するに
従い、内容物組成も複雑化して、各種ソース類、醤油、
食酢、動植物油脂、各種香辛料、アルコール含有物等
々、その組み合わせの多様化は止まるところを知らな
い。また同時に食品の殺菌温度も100°C(ボイ
ル)、120°C(レトルト)更に135°C(ハイレ
トルト)へと上昇し、高温時に於ける耐水、耐油、耐酸
接着性などの厳しい性能がラミネートフィルムに要求さ
れているが、この傾向は今後も内容物の複雑化と共に益
々強まって行くものと思われる。
む食品の包装用として従来の接着性能を改善したウレタ
ン系接着剤組成物が使用されるようになった。例えば、
ポリマーポリオールとポリイソシアネート系よりなるウ
レタン接着剤にトリメリット酸無水物などを加えたも
の、またポリオール成分にオルトリン酸及びその誘導体
などを加えたものが提案されている。これらは、酸性食
品を内容物とする場合の、接着力の改善がみとめられる
が、未だ不充分な点が多い。例えば食酢成分の強いもの
や、これに動物油脂が含有された混合物をパックして長
期保存後のアルミ箔とCPP(未延伸ポリプロピレン)
間の剥離発生状況を観察すると、なおも弱点のあること
がわかる。
較的若い人を対象とした味の濃いものが一般的であった
が、最近国民の高齢化が急速に進むという社会的変化に
伴なって、病院、老人ホーム等向けの業務用レトルト食
品の需要が急増しつつあると言う。病人や高齢者向けの
食品は概してうす味であるため、レトルトパウチから食
品中に溶出する微量成分によって、食味に悪影響の出な
いよう要望が出されている。この食品包装用ラミネート
フィルムからの溶出物については、従来から、食品衛生
法によって厳しく規制されている(厚生省告示370
号、84号、20号)。また外国でも例えばアメリカの
FDAによる厳しい規制がある。(CFRセクション1
77、1390)。これらの規制は、微量溶出物の量に
よる規制であるが、これに加えて食品の味を損なう恐れ
のある更に微量の溶出物をチェックする官能検査も必要
となって来ている。これは食品包装用途の製品としては
当然のことであろう。尚、レトルト滅菌時において、食
品の風味が損なわれることを避ける目的で、無菌包装シ
ステムも開発されている。無菌室に於いて加熱せずに充
填包装するこの方式は合理的な優れた手段であるが、多
額の資金を要する点に問題があり、今後もレトルト滅菌
方式は継続されるものと思われる。
着剤の持つ技術上の課題を解決すべく種々検討した結
果、耐熱接着性、耐熱水接着性、耐酸接着性、耐油接着
性、耐油接着性などの諸性能を改善するだけでなく、食
品の風味を損なう溶出物を出来る限り少なくしたドライ
ラミネート用接着剤組成物を提供せんとするものであ
る。
チレン/無水マレイン酸の共重合ポリマーで変性した数
平均分子量1,000〜150,000の末端に少量の
イソシアネート基を含有するポリエステルポリウレタン
ポリマーに対して、添加剤としてテルペン系炭化水素の
無水マレイン酸付加物を加えた樹脂組成物溶液を主剤と
し、有機ポリイソシアネートを硬化剤として配合する2
液型複合ラミネートフィルム用接着剤組成物を提供する
ことにより、上記の課題を解決するものである。
発明に係る接着剤組成物において、分子末端にイソシア
ネート基を含有するポリエステルポリウレタンポリマー
のイソシアネート基含有量が、0,5重量%以下である
ことを特徴とするものを提供する。
着剤、特に高温滅菌工程を必要とするレトルトパウチに
使用するラミネートフィルム用接着剤は、ポリマーポリ
オール成分とポリイソシアネート成分の2成分系に添加
剤を加えた系が使われて来た。すなわちポリマーポリオ
ール成分は必須のものとされて来たのである。また中に
は、分子末端にイソシアネート基を有するポリウレタン
ポリイソシアネート樹脂成分のみを用いる1液型のもの
も提案されているが、これらは、最近の複雑化した内容
物に対応した厳しい接着性能の要求には応じることが出
来なくなっている。
ン/無水マレイン酸共重合ポリマーと高分子錯体付加物
を形成させることによって変性した、末端に少量のイソ
シアネート基を含有するポリエステルポリウレタンポリ
マーと、これに硬化剤として有機ポリイソシアネートオ
リゴマーを配合した2液型の系が、従来から用いられて
来たポリマーポリオールとポリイソシアネートの2成分
系から成るものよりも色々の点で一層優れた接着性能を
示すことを発見した。すなわち、本願発明による接着剤
組成物においてはポリマーポリオール成分の必要はな
い。言い換えれば、各種フィルム同志、或いはフィルム
とアルミ箔との接着に於いて強力な接着力を示すための
要素となるのは、この2成分系における硬化剤のイソシ
アネートオリゴマー及び主剤のポリウレタンポリマーと
高分子コンプレックスを形成しているスチレン/無水マ
レイン酸共重合ポリマーであることが明らかになったの
である。
は、実際使用するに際して、2液を混合した後の溶液系
内には水酸基を含むポリマーが存在しないため、イソシ
アネート基と水酸基による架橋反応は起こらず、従って
ポットライフ(可使時間)が長くなる特徴も有してい
る。これは使用者に作業上の便宜を提供することにもな
るであろう。
い。2液混合後、大気中の湿気の入らないように密閉し
た容器内においても、やがてゲル化が起こる。既知文献
(Journal of Polymer Scien
ce,PartA−1,Vol7,2757(196
9)によると、下記の化学式(化1)に示すように、ピ
ロメリット酸無水物はジフェニルメタンジイソシアネー
トと反応してポリジフェニルメタンピロメリットイミド
〔II〕を高温時生成するが、そこに至る前の中間体であ
るアダクトポリマー〔I〕は溶媒中比較的低温で生成
し、安定に分離され、固有粘度0.10を有する7員環
リングを持ったポリマーであることが明らかにされてい
る。
なすポリエステルポリウレタンポリマーと高分子錯体を
形成しているスチレン/無水マレイン酸の共重合ポリマ
ーと、硬化剤として加えた有機ポリイソシアネートと
は、上記文献中のイミド基を含むアダクトポリマー
〔I〕の生成に相応する重合反応を起こして架橋が行な
われるものと推定される。そして、このイミド基を含む
架橋反応はウレタン化よりも反応速度は遅いが、レトル
ト加熱処理時には加速されて本願発明による接着剤の強
い接着力を構成する一因となっていると考えられる。
尚、本願発明における主剤中にはポリエステルポリウレ
タンポリマーの分子末端に含有される少量のイソシアネ
ート基と、スチレン/無水マレイン酸の共重合ポリマー
とが共存する。しかし、このイソシアネート基の含有濃
度が0.5重量%以下の場合には、6ケ月以上保存後、
若干の粘度上昇は認められるが、ゲル化等の現象は起こ
らなかった。本願発明による接着剤組成物は、優れた接
着性能を示すだけでなく、従来市販されて来た類似の接
着剤と較べると、レトルトパウチ内への食味を損なう溶
出物が非常に少なく、官能検査で優れた評価を得たのは
驚くべき発見であった。
ートとしては、たとえばヘキサメチレンジイソシアネー
ト、フェニレンジイソシアネート、2,4あるいは2,
6−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−
4,4′−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン
−4,4′−ジイソシアネート、イソフォロンジイソシ
アネート、ω,ω′−ジイソシアネート−1,3ジメチ
ルベンゼン(キシリレンジイソシアネート)、ω,ω′
−ジイソシアネート−1,4−ジメチルベンゼン、テト
ラメチルキシリレンジイソシアネート、ω,ω′−ジイ
ソシアネート−1,3−ジメチルシクロヘキサン、ω,
ω′−ジイソシアネート1,4−ジメチルシクロヘキサ
ン、及びこれらの混合物などのポリイソシアネート単量
体、上記ポリイソシアネート単量体から誘導されたダイ
マー、トリマー、ビューレット化合物、アロファネート
化合物及びたとえばトリメチロールプロパン、グリセリ
ンなどの分子量200未満の低分子量ポリオールとの付
加体、あるいは、たとえば分子量が約200〜30,0
00のポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオー
ル、ポリエステルポリエーテルポリオールなどの付加体
などが挙げられる。
ト基をその分子末端に含有するポリエステルポリウレタ
ンポリマーの原料として用いられるポリエステルポリオ
ールとしては、官能基数が約2〜6、好ましくは約2〜
4で分子量が約500〜100,000、好ましくは
3,000〜20,000の化合物が挙げられる。
は、たとえば、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン
酸、アゼライン酸、セバチン酸などの二塩基酸もしくは
それらのジアルキルエステルまたはそれらの混合物と、
たとえばエチレングリコール、プロピレングリコール、
ジエチレングリコール、ブチレングリコール、ネオペン
チルグリコール、1,6−ヘキサンジオールなどのグリ
コール類もしくはそれらの混合物とを反応させて得られ
るポリエステルポリオールが挙げられる。
のイソシアネート基を含有するポリウレタンポリイソシ
アネートポリマーは、その分子中にウレタン結合を有し
ているポリマーで、例えば分子量約500〜20,00
0のポリエステルポリオールと前述の有機ポリイソシア
ネートとを反応させて得られる。その数平均分子量は、
1,000〜150,000好ましくは2,000〜1
00,000のものである。また,このポリウレタンポ
リマー中に含有されるイソシアネート基の量は、0.5
重量%以下、望ましくは0.1〜0.3重量%である。
レイン酸の共重合ポリマーは、たとえばアトケム社のS
MAレジン(商標)やモンサント社のスクリプセット
(商標)等の商品名で知られているもので、分子量は約
1,000〜350,000、好ましくは約1,000
〜120,000である。スチレンと無水マレイン酸と
の共重合比は、1:1〜5:1、好ましくは約1:1〜
2:1のものが使用される。スチレンと無水マレイン酸
との共重合ポリマーの量は全接着剤組成物に対して1〜
30重量%、好ましくは2〜15重量%である。
リマーは、後述のように、本願発明に於ける主剤ポリマ
ーと加熱することによって一種の高分子錯体付加物を形
成するが、その結果接着力の大幅な増強効果が認められ
た。
類の無水マレイン酸付加物は、スチレン/無水マレイン
酸共重合ポリマーの補足的役割を果たすもので、これを
適宜加えることによってフィルムの表面特性に適応して
接着性能を一層向上させることができる。この化合物
は、テルペン炭化水素類に無水マレイン酸を付加反応さ
せた誘導体で、例えば油化シエルエポキシ株式会社のエ
ピキュアYH−306H、YH−307及びYH−30
8Hなどを用いることが出来る。添加量は、全接着剤組
成物に対して0.1〜5重量%好ましくは0.3〜3重
量%である。これらの添加は本願発明に用いるポリウレ
タンポリマーの合成後加熱下に行う。
力改善のため効果があるとされている高価なシランカッ
プリング剤の添加を行わずとも、充分な接着性能を示
す。そして、耐熱水接着性、耐熱接着性、耐油接着性、
耐酸接着性、耐内容物接着性などで優れた性能を示すば
かりでなく、レトルトパウチからの食味阻害物質の溶出
量を既存製品よりも遙かに少なくすることが出来る特性
もあわせ持っている。
は、それ単独では、普通硬化剤として用いられている、
例えば、3モルのイソフォロンジイソシアネートと1モ
ルのトリメチロールプロパンとの反応生成物、3モルの
キシリレンジイソシアネートと1モルのトリメチロール
プロパンとの反応生成物及びイソフォロンジイソシアネ
ートのトリマー体などのポリイソシアネートオリゴマー
とは、酢酸エチル溶媒中で相溶せず、また本願発明にお
ける主剤の中核となるポリエステルポリウレタンポリマ
ーの共存下にも相溶しない。
処理(加熱温度は60〜200℃程度が好ましい)をし
た後には、室温で前記ポリイソシアネート硬化剤と相溶
するようになる。スチレン/無水マレイン酸共重合ポリ
マー中の酸無水基は、ポリウレタンポリマー中の少量の
イソシアネート基と反応することも考えられるが、しか
しそれだけでは上記の現象は説明できない。これはスチ
レン/無水マレイン酸共重合ポリマーの分子が、その多
くの極性基を介してポリウレタンポリマーの分子連鎖と
からみ合い、別の特性をもった一種の高分子錯体付加物
を形成することによるものと思われる。尚、ポリイソシ
アネート硬化剤の添加量は、スチレン/無水マレイン酸
共重合ポリマーを付加した主剤に対して3〜25重量
%、好ましくは5〜15重量%である。
るポリエステルポリウレタンポリイソシアネートポリマ
ーは、ポリエステルポリマーポリオールと有機ポリイソ
シアネートの付加重合反応によって水酸基価0、イソシ
アネート基含量0.5重量%以下のものを合成する。
尚、これの分析は、通常の化学分析と赤外吸収スペクト
ル分析によって確認され得る。次に、このポリウレタン
ポリマーに、スチレン/無水マレイン酸共重合ポリマー
と、テルペン類炭化水素のマレイン化物を加え、加熱し
て高分子付加錯体を形成させ、変成ポリエステルポリウ
レタンポリマーとする。
着剤による比較例を示すが、本願発明はこの実施例に限
定されるものではなく、特許請求の範囲の主旨を逸脱し
ない範囲で適宜変更して実施し得る。例えば、必要に応
じて、シランカップリング剤、リン酸及びリン酸誘導
体、抗酸化剤、界面活性剤等の添加剤を適宜加えて実施
することも可能である。尚、実施例の部或いは%は、何
れも重量部或いは重量%である。
セバシン酸202部、ネオペンチルグリコール156
部、アジピン酸146部にテトラブチルチタネート0.
2部の混合物を、N2 ガス気流下220〜230°Cで
エステル化反応を行ない、次に徐々に減圧にして230
〜260°Cで1mmHg下6時間エステル化反応を行
なった。数平均分子量8,000、水酸基価30のポリ
エステルポリオールを得た。これを樹脂とする。
部、1,3−ブチレングリコール135部、ネオペンチ
ルグリコール94部、ジエチレングリコール95部、テ
トラブチルチタネート0.3部を用いて、エステル交換
反応とエステル化反応を上記樹脂の例に準じて行なっ
た。数平均分子量7,000、水酸基価20のポリエス
テルポリオールを得た。これを樹脂とする。
ポリイソシアネートポリマー) 上記樹脂100部を酢酸エチル100部に溶解した
後、ジブチル錫ジラウレート0,03部、イソフォロン
ジイソシアネート8部、酢酸エチル8部を加え、80〜
90°CでN2 ガス気流下6時間反応させて、数平均分
子量11,000、水酸基価0、イソシアネート基含量
0.3%のポリエステルポリウレタンポリマー酢酸エチ
ル溶液を得た。これを樹脂とする。
ポリイソシアネートポリマー) 上記樹脂100部とキシリレンジイソシアネート6部
を上記のように反応させて、数平均分子量12,00
0、水酸基価0、イソシアネート基0.3%のポリエス
テルポリウレタンポリマー酢酸エチル溶液を得た。これ
を樹脂とする。
共重合ポリマー変性ポリエステルポリウレタンポリマ
ー) 上記樹脂の酢酸エチル溶液(NV50%)200部に
スチレン/無水マレイン酸共重合ポリマー(アトケム社
製品1,000A、分子量1,600)15部、エピキ
ュアYH−308H(油化シエル社製品)2部及び酢酸
エチル17部を加え80〜90°Cで攪拌下にN2 ガス
気流中2時間加熱した。これを樹脂とする。
共重合ポリマー変性ポリエステルポリウレタンポリマ
ー) 上記樹脂の酢酸エチル溶液(NV50%)200部、
スチレン/無水マレイン酸共重合ポリマー15部、エピ
キュアYH−306(油化シエル社製品)2部を用いて
上記樹脂の場合と同条件にて加熱し、スチレン/無水
マレイン酸共重合ポリマー変性ポリエステルポリウレタ
ンポリマーを得た。これを樹脂とする。
るポリエステル(アジピン酸/イソフタル酸/エチレン
グリコール=2/2/5(モル比))900gと、MD
I 500gとを90°Cで6時間反応させて、イソシ
アネート含有量5.8%のポリウレタンポリイソシアネ
ートポリマーを得た。固形分50%の酢酸エチル溶液1
00gにγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン
1.0gを加えた。これを樹脂とする。
レングリコールよりなるポリエステルグリコール(分子
量1,600)160g、TDI 17.4g酢酸エチ
ル177.4g、ジブチル錫ジラウレート0.03gの
混合液を、60°Cで5時間反応させた。この反応液に
イソフタル酸/アゼライン酸=2/1(モル比)、エチ
レングリコール/ジエチレングリコール/ネオペンチル
グリコール2/1/1(モル比)から成るポリエステル
グリコール(分子量10,000)200g、エチレン
グリコール5g、酢酸エチル279g、エポキシ樹脂
(分子量900、エピコート1001)70g、γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン3.8g、ポリ
リン酸0.2gを加え、1時間反応させて、水酸基価2
2、固形分50%のエポキシ変性ポリエステルポリウレ
タンポリオールを得た。これを樹脂とする。
ングリコール/ネオペンチルグリコール=2/1(モル
比)よりなるポリエステルグリコール(数平均分子量
2,000)100g、イソフォロンジイソシアネート
11.1g、酢酸エチル111.1g、ジブチル錫ジラ
ウレート0.03gの混合液を65°Cで7時間反応後
トリメチロールプロパン4.0gを加え、更に1時間反
応させて固形分50%のポリウレタンポリオールの溶液
を得た。この樹脂溶液100gに対してピロメリット酸
1gを加えた。これを樹脂とする。
示すように、上述の樹脂の酢酸エチル溶液(NV50
%)に、ポリイソシアネート硬化剤としてタケネートD
−110N及びD−140N(武田薬品製)の等量混合
物を配合して実施例1の接着剤を得た。同様に、上述の
樹脂、樹脂、樹脂及び樹脂により、実施例2、
比較例1、比較例2及び比較例3の接着剤を得た。実施
例2、比較例2及び比較例3では、実施例1と同様、各
樹脂の酢酸エチル溶液(NV50%)に、ポリイソシア
ネート硬化剤としてタケネートD−110N及びD−1
40N(武田薬品製)の等量混合物を配合したが、比較
例1では硬化剤を配合せず、酢酸エチルで希釈(NV5
0%)とするに止めた。
び比較例について、表1に示すように配合した後、酢酸
エチルでNV25%に希釈し、ラミネーターを使用して
固形分塗布量3,5g/m2 となるようにPET(12
μ厚)/Al箔(9μ厚)/CPP(70μ厚)を3層
に貼り合わせて、次に述べる各種の接着性試験を行っ
た。
剤を用いて製作したラミネートフィルムに関して、テレ
ピン油テスト(テレピン油中に試験片を25°Cで24
時間浸漬し、Al箔/CPP間の剥離状況を観察)を行
い、その結果を表2示す。
P間のCPP側に100gの荷重をかけ、100°Cオ
ーブン中に40秒間放置し、剥離した距離を測定)の結
果を示す。
の結果を示す。耐内容物テストは、夫々のラミネートフ
ィルムを40°Cで72時間エージング後、15cm×2
0cmの平袋をつくり、これに食酢/ケチャップ/サラダ
油=1/1/1の混合液を注入し、135°C、20分
間、3,8kgの加圧下で熱水加熱滅菌後、60°Cで2
週間及び4週間保存した後のAl箔/CPP間の剥離発
生状況観察及びAl箔表面の腐食状況観察を行ったもの
である。
件のレトルト前、直後及び2週間及び4週間保存後の接
着強度を測定したもので、上述の表1に示した各実施例
及び比較例について、夫々のラミネートフィルムから2
00mm×15mmの大きさの試験片を切り取り、インスト
ロン型引張試験機を用い、T型剥離により、クロスヘッ
ドスピード50mm/分で接着強度を測定した。測定値は
Al箔と末延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)との
間の接着強度(g/15mm幅)を5個の試験片の平均値
で示した(表4参照)。
の実施例1に係る接着剤組成物並びにレトルトパウチ用
ドライラミネート接着剤として市販されている市販品
A,B,Cを夫々使用してPET(12μ厚)/Al箔
(9μ厚)/CPP(70μ厚)のラミネートフィルム
を作成した。各ラミネートフィルムを40°C及び60
°Cで7日間エージング後、130mm×100mmの平袋
を作った。これに活性炭処理をした蒸留水10mlを注
入、溶融して封じた後、135°Cで30分間加熱後、
この水をとり出し、活性炭処理をした蒸留水で10倍希
釈したものについて、紫外線吸収スペクトル分析を行な
い、その結果を図1乃至図4に示した。図1は実施例1
に関し、図2は市販品Aに関し、図3は市販品Bに関
し、図4は市販品Cに関して夫々行った紫外線吸収スペ
クトル分析のグラフであり、各図において、(L)はラ
ミネートフィルムを40°Cで、(H)はラミネートフ
ィルムを60°Cで、夫々7日間エージングしたものに
関するものである。
長185.0〜400.0nm間の吸収を測定した(日
本分光製、UV IDEC−610Cを使用)。各図の
グラフの縦軸は透過度T%、横軸は波長(185〜40
0nm)を示す。尚、溶出物の比較に用いた本願発明に
よる接着剤組成物の処方は実施例に示した通りである
が、市販品A,B,Cは、レトルトパウチ用ドライラミ
ネート接着剤として市販されているものを用いたもの
で、その処方は不明。
の加熱滅菌後の水について、官能検査を行なった。評点
は5点評価で、テストパネラーは5名。各人各製品毎に
3検体をチェックし、その結果を表5に示した。評点は
次の通りとした。 1:無味 2:わずかに味がする 3:味がする 4:可成り味がする 5:評価外(味、臭いが明らかに強い)
願発明による接着剤組成物は既存市販品と較べた場合、
明らかに食味阻害物質の溶出量の少ないことがUV吸収
スペクトル分析及び、官能検査において確認された。
施例は、比較例に比して、優れた耐熱接着性、耐熱水接
着性、耐酸接着性、耐油接着性などの諸性能を改善する
だけでなく、食味を阻害する溶出物を最小限に止めるこ
とが可能となる等の諸性能を示すことが確認された。
着性、耐酸接着性、耐油接着性などの諸性能を改善し
て、すべての食品を始めとする各種内容物に対して実用
可能な2液型ドライラミネート用接着剤組成物を提供し
得たものである。
記の諸性能を示すと共に、6ケ月以上保存してもゲル化
等の現象が発生せず、長期の保存に耐え得る2液型ドラ
イラミネート用接着剤組成物を提供し得たものである。
分析のグラフであり、(L)はラミネートフィルムを4
0°Cで、(H)はラミネートフィルムを60°Cで、
夫々7日間エージングしたものに関するものである。
分析のグラフであり、(L)はラミネートフィルムを4
0°Cで、(H)はラミネートフィルムを60°Cで、
夫々7日間エージングしたものに関するものである。
分析のグラフであり、(L)はラミネートフィルムを4
0°Cで、(H)はラミネートフィルムを60°Cで、
夫々7日間エージングしたものに関するものである。
分析のグラフであり、(L)はラミネートフィルムを4
0°Cで、(H)はラミネートフィルムを60°Cで、
夫々7日間エージングしたものに関するものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 (a)スチレン/無水マレイン酸共重合
ポリマーで変性した数平均分子量1,000〜150,
000のポリエステルポリウレタンポリイソシアネート
と(b)テルペン系炭化水素の無水マレイン酸付加物と
(c)有機ポリイソシアネートとを配合して成る2液型
複合ラミネートフィルム用接着剤組成物。 - 【請求項2】 分子末端にイソシアネート基を含有する
ポリエステルポリウレタンポリマーのイソシアネート基
含有量が0,5重量%以下である請求項1記載の2液型
複合ラミネートフィルム用接着剤組成物。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP25481894A JP3541064B2 (ja) | 1994-09-22 | 1994-09-22 | 2液型複合ラミネートフィルム用接着剤組成物 |
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---|---|---|---|
JP25481894A JP3541064B2 (ja) | 1994-09-22 | 1994-09-22 | 2液型複合ラミネートフィルム用接着剤組成物 |
Publications (2)
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JPH0892541A true JPH0892541A (ja) | 1996-04-09 |
JP3541064B2 JP3541064B2 (ja) | 2004-07-07 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP25481894A Expired - Lifetime JP3541064B2 (ja) | 1994-09-22 | 1994-09-22 | 2液型複合ラミネートフィルム用接着剤組成物 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3541064B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002102916A1 (en) * | 2001-06-15 | 2002-12-27 | National Starch And Chemical Investiment Holding Corporation | Reactive hot melt adhesive |
Families Citing this family (2)
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EP3156211B1 (de) | 2015-10-16 | 2018-09-26 | Henkel AG & Co. KGaA | Verfahren zum schweissen der kunststoffe polyamid und poly (meth) acrylat |
EP3315290B1 (de) * | 2016-10-28 | 2020-02-26 | Henkel AG & Co. KGaA | Verfahren zum schweissen eines polyolefin-kunststoffes mit einem weiteren kunststoff |
-
1994
- 1994-09-22 JP JP25481894A patent/JP3541064B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
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WO2002102916A1 (en) * | 2001-06-15 | 2002-12-27 | National Starch And Chemical Investiment Holding Corporation | Reactive hot melt adhesive |
US6613836B2 (en) | 2001-06-15 | 2003-09-02 | National Starch And Chemical Investment Holding Corporation | Reactive hot melt adhesive |
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