JPH0890146A - 合成樹脂製中子を用いた鋳造方法および合成樹脂製中子 - Google Patents

合成樹脂製中子を用いた鋳造方法および合成樹脂製中子

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JPH0890146A
JPH0890146A JP30112694A JP30112694A JPH0890146A JP H0890146 A JPH0890146 A JP H0890146A JP 30112694 A JP30112694 A JP 30112694A JP 30112694 A JP30112694 A JP 30112694A JP H0890146 A JPH0890146 A JP H0890146A
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Masaru Nemoto
本 賢 根
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋳造品の内部空間から残留中子を除去して、
内部空間内面が清浄な鋳造品を得る。 【構成】 金型内に合成樹脂製中子を配置し、全型内に
溶融金属を充填する。金型により溶融金属を冷却するこ
とにより、合成樹脂製中子を有する鋳造品12が得られ
る。鋳造品12を全体として加熱し、合成樹脂製中子の
突出部を把持して引張ることにより、合成樹脂製中子を
半溶融状態で鋳造品12から引出す。鋳造品12の内部
空間18内にショットブラスト装置61によりショット
63を噴射して、内部空間18内の残留中子を除去す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合成樹脂製中子を用い
た鋳造方法および合成樹脂製中子に係り、複雑な形状の
鋳造品を容易かつ精度良く形成することができる鋳造方
法および合成樹脂製中子に関する。
【0002】
【従来の技術】鋳造品を成形するための鋳造にあたって
は、内部空間およびアンダカット部を形成する為、非崩
壊性中子または崩壊性中子が用いられている。この場
合、非崩壊性中子として、金属中子が用いられている
が、直抜きや変形抜きができるもの以外には使用でき
ず、使用範囲が特定形状に制限されている。
【0003】他方、崩壊性中子として、砂中子が一般に
使用されているが、造型が困難であるとともに、崩壊し
易く取扱いが難しいばかりでなく、鋳造時の耐圧性と鋳
造後の崩壊性との相反条件を具備するのが困難であると
いう問題点があった。
【0004】そこで、近年、砂中子の表面に特殊なコー
ティングを施すことが提案されているが、該コーティン
グ成分が鋳造品に浸透して、鋳造品に鋳巣が発生する等
の悪影響を及ぼし、不良品が発生し易くなるという大き
な問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように金属中子
は使用範囲が特定形状に限定されており、また砂中子は
崩壊し易く、取扱いが困難である。さらに砂中子にコー
ティングを施した場合は、コーティング成分が鋳造品に
浸透して鋳造品に鋳巣が発生するのみならず、鋳造後に
コーティングや砂中子成分を鋳造品から除去することが
困難であるという問題がある。
【0006】本発明はこのような点を考慮してなされた
ものであり、複雑な形状の鋳造品を精度良く形成するこ
とができるとともに、鋳造後に中子を鋳造品から引抜く
ことができる合成樹脂製中子を用いた鋳造方法および合
成樹脂製中子を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
金型内に合成樹脂製中子を配置する工程と、合成樹脂製
中子が配置された金型内に溶融金属を充てんする工程
と、金型により溶融金属を冷却して鋳造品を成形する工
程と、鋳造品および合成樹脂製中子を金型から取出した
後、この鋳造品および合成樹脂製中子を加熱して鋳造品
内から合成樹脂製中子を半溶融状態で引出し、鋳造品内
に内部空間を形成する工程と、鋳造品の内部空間に残留
する残留中子をショットブラストにより剥離除去する工
程と、からなる合成樹脂製中子を用いた鋳造方法であ
る。
【0008】請求項2記載の発明は、金型内に合成樹脂
製中子を配置する工程と、合成樹脂製中子が配置された
金型内に溶融金属を充てんする工程と、金型により溶融
金属を冷却して鋳造品を成形する工程と、鋳造品および
合成樹脂製中子を金型から取出した後、この鋳造品およ
び合成樹脂製中子を加熱して鋳造品内から合成樹脂製中
子を半溶融状態で引出し、鋳造品内に内部空間を形成す
る工程と、鋳造品の内部空間に残留する残留中子を高温
高圧スチームにより吹飛ばして除去する工程と、からな
る合成樹脂製中子を用いた鋳造方法である。
【0009】請求項4記載の発明は、金型内に合成樹脂
製中子を配置する工程と、合成樹脂製中子が配置された
金型内に溶融金属を充てんする工程と、金型により溶融
金属を冷却して鋳造品を成形する工程と、鋳造品および
合成樹脂製中子を金型から取出した後、この鋳造品およ
び合成樹脂製中子を加熱して鋳造品内から合成樹脂製中
子を半溶融状態で引出し、鋳造品内に内部空間を形成す
る工程と、鋳造品を溶剤中に浸して、鋳造品の内部空間
に残留する残留中子を洗浄除去する工程と、からなる合
成樹脂製中子を用いた鋳造方法である。
【0010】請求項6記載の発明は、金型内に合成樹脂
製中子を配置する工程と、合成樹脂製中子が配置された
金型内に溶融金属を充てんする工程と、金型により溶融
金属を冷却して鋳造品を成形する工程と、鋳造品および
合成樹脂製中子を金型から取出した後、鋳造品および合
成樹脂製中子を炉内で加熱して、鋳造品から合成樹脂製
中子を溶融して除去する工程と、からなる合成樹脂製中
子を用いた鋳造方法である。
【0011】請求項7記載の発明は、金型内に合成樹脂
製中子を配置する工程と、合成樹脂製中子が配置された
金型内に溶融金属を充てんする工程と、金型により溶融
金属を冷却して鋳造品を形成する工程と、鋳造品および
合成樹脂製中子を金型から取出した後、鋳造品および合
成樹脂製中子を溶剤中に浸して鋳造品から合成樹脂製中
子を溶かし出す工程と、からなる合成樹脂製中子を用い
た鋳造方法である。
【0012】請求項8記載の発明は、内部に芯材を有す
る合成樹脂製中子である。
【0013】
【作用】請求項1,2および4記載の発明によれば、鋳
造品の内部空間に残留する残留中子を容易かつ簡単に除
去することができる。
【0014】請求項6記載の発明によれば、炉内におい
て鋳造品から合成樹脂製中子を溶融して除去することが
できる。
【0015】請求項7記載の発明によれば、溶剤中にお
いて鋳造品から合成樹脂製中子を溶かし出すことができ
る。
【0016】請求項8記載の発明によれば、鋳造後に鋳
造品を加熱して合成樹脂製中子を引出す際、芯材により
中子が補強されるので、中子を分離することなく一体と
して引出すことができる。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1乃至図8は、本発明の一実施例を示す
図である。はじめに、図4によりアルミダイカスト鋳造
装置の概略について説明する。図4に示すようにアルミ
ダイカスト鋳造装置は、固定プラテン40に固定された
鋼鉄製の固定型41と、可動プラテン42に固定された
鋼鉄製の可動型43とを備え、固定型41と可動型43
とを密着させた場合、両者の間にキャビティ45が形成
されるようになっている。
【0018】固定プラテン40の固定型41に対して反
対側に、シリンダ50が設けられ、シリンダ50内にピ
ストン51が摺動自在に配設されている。また、シリン
ダ50にはアルミニウム溶湯が投入される投入口53が
形成されている。
【0019】またシリンダ50内は、固定型41および
可動型43との間に形成されるキャビティ45とスプー
ル48を介して連通しており、スプール48のキャビテ
ィ45側出口にはゲート46が設けられている。
【0020】なお、固定型41と可動型43の間に形成
されたキャビティ45内には、合成樹脂製中子10が配
置され、この合成樹脂製中子10によって内部空間18
(図6参照)を有するアルミニウム鋳造品12が成形さ
れる(図1および第2参照)。また、鋳造品12の略中
央部には、内部空間18側へ突出する細径部16が形成
されている。
【0021】次に図1および図2により、合成樹脂製中
子10について説明する。図1および図2において、合
成樹脂製中子10は合成樹脂製、例えば耐熱性のあるポ
リカーボネート製となっており、この合成樹脂製中子1
0は鋳造後に鋳造品12からわずかに突出する突出部1
0aを有している。
【0022】また合成樹脂製中子10の表面のうち、鋳
造品12の肉厚部12aに対応する(接する)部分に
は、強力な耐熱性を有するシリコンゴム11が塗布され
ている。鋳造品12の肉厚部12aは熱の逃げが遅くな
る部分であり、このため肉厚部12aの近傍のポリカー
ボネート製の中子10が溶融することも考えられるが、
シリコンゴム11を塗布することによりポリカーボネー
ト製中子10の溶融を未然に防止することができる。さ
らにまた、図1に示すように合成樹脂製中子10は内部
に芯材、例えば鋼製の圧縮スプリング15を有してい
る。この圧縮スプリング15は、後述するように、中子
引出しの際に中子10を補強して中子10が分離するこ
となく、一体として引出されるよう機能する。
【0023】次に、図3により中子引出装置について説
明する。図3に示すように中子引出装置は鋳造後の鋳造
品12を固定する固定装置20と、固定装置20に固定
された鋳造品12を加熱するバーナ27とを有してい
る。このうち固定装置20には、鋳造品12の中空部1
2b(図1および図2)に係合する係合ピン21が固着
されている。
【0024】また、図3に示すように、固定装置20の
側方には、鋳造品12から突出する中子10の突出部1
0aを把持して引張る把持装置30が設けられている。
この把持装置30は、フレーム28に揺動軸23,23
を介して揺動自在に取付けられた一対の把持爪22,2
2を有しており、この一対の把持爪22,22により中
子の突出部10aを把持するようになっている。すなわ
ち一対の把持爪22,22は、連結軸25を介して互い
に連結され、連結軸25を図3の矢印L方向に、図示し
ない空圧シリンダで移動させることにより、閉方向に作
動するようになっている。
【0025】またフレーム28は図示しない油圧シリン
ダにより駆動する駆動軸31により、図3の左右方向に
移動するようになっており、フレーム28の左右方向の
移動は一対のガイド32,32により案内される。
【0026】次に合成樹脂製中子を用いた鋳造方法につ
いて説明する。まず、図4において、固定型41の所定
位置に合成樹脂製中子10が装着され、その後、固定プ
ラテン40および固定型41に対して、可動プラテン4
2および可動型43が接近し、固定型41と可動型43
が密着する。この場合、固定型41と可動型43との間
にキャビティ45が形成され、キャビティ45内に中子
10が配置されることになる。
【0027】次にシリンダ50の投入口53から、約6
80℃のアルミニウム溶湯55が投入され、次にアルミ
ニウム溶湯55が、ピストン51によりスプール48側
へ押出される。スプール48内に入ったアルミニウム溶
湯55は、ゲート46からキャビティ45内に噴射さ
れ、固定型41、可動型43および中子10により形成
れされた鋳造空間内に充填される(図5参照)。ゲート
46からキャビティ45内に流入するアルミニウム溶湯
55は霧状に噴射され、温度は約600℃となる。
【0028】次にキャビティ45内に充填されたアルミ
ニウム溶湯55は、固定型41および可動型43により
急速に冷却され、アルミニウム鋳造品12が成形され
る。
【0029】この間、アルミニウム溶湯55からポリカ
ーボネート製の合成樹脂製中子10側へも伝熱が行われ
る。しかしながら、一般に合成樹脂製中子10の熱伝導
度は、鋼鉄製の固定型41および可動型43に比較する
ときわめて小さいので(例えばポリカーボネートの熱伝
導率4.6×10-4cal/s・cm℃に対して、鉄の
熱伝導率は0.18cal/s・cm℃である。)、ア
ルミニウム溶湯55から合成樹脂製中子10への伝熱量
は小さくなる。このため、合成樹脂製中子10が鋳造中
に溶融することはなく、従って、形状精度の優れた鋳造
品12を成形することができる。
【0030】また、鋳造品12の肉厚部12a近傍の合
成樹脂製中子10表面には、強耐熱性シリコンゴム11
が塗布されているので、肉厚部12aからの熱の逃げが
遅くなっても、合成樹脂製中子10が溶融することはな
い。
【0031】次に固定型41から可動型43を引離し、
固定型41と可動型43との間のキャビティ45からア
ルミニウム鋳造品12を合成樹脂製中子10とともに取
り出す(図1および図2)。
【0032】次に鋳造品12および合成樹脂製中子10
を、図3に示す固定装置20上にセットする。この場
合、鋳造品12の中空部12bを、固定装置20の係合
ピン21に係合させて固定する。
【0033】次にバーナ27により鋳造品12を全体的
に加熱し、ポリカーボネート製の合成樹脂製中子10を
約280〜350℃まで加熱する。ポリカーボネートの
軟化点は160℃であり、溶融点は380〜400℃な
ので、合成樹脂製中子10を約280〜350℃まで加
熱すると中子10全体が半溶融状態となる。なお、合成
樹脂製中子10のうち、突出部10aについては、あま
り加熱せず硬化状態を維持しておく。
【0034】次に把持装置30のフレーム28を、全体
として鋳造品12側へ接近させ、次に一対の把持爪2
2,22により、合成樹脂製中子10の突出部10aを
把持する。この状態で駆動軸31により、フレーム28
全体を鋳造品12から引離す方向へ移動させることによ
って、鋳造品12内に配置された合成樹脂製中子10
を、半溶融状態で一体として鋳造品12から図3の右方
向へ引出すことができる。
【0035】この場合、合成樹脂製中子10は内部に圧
縮スプリング15を有しているので、この圧縮スプリン
グ15によって中子10が補強される。このため中子1
0は分離することなく、一体として鋳造品12から引出
される。
【0036】このようにして、内部空間18を有する鋳
造品12が得られ、その後、鋳造品12が固定装置20
から取外される。上述のように、鋳造品12の略中央部
には、内部空間18側へ突出する細径部16が形成され
ているので、細径部16近傍の内部空間18内面に中子
10の残留物が付着して残ることがある。すなわち、合
成樹脂製中子10を半溶融状態で鋳造品12から引出す
際、内部空間18側へ突出する細径部16に中子10の
一部が引掛り、これが残留物として残ってしまうことが
ある。この場合は、内部空間18に残留する残留中子を
除去する必要がある。以下、残留中子の除去方法につい
て述べる。
【0037】まず、図6によりショットブラストにより
残留中子を剥離除去する方法について述べる。
【0038】図6に示すように、鋳造品12の一方の開
口60a近傍に、ノズル62を有するショットブラスト
装置61を接近させ、ノズル62から多数のショット6
3を鋳造品12の内部空間18内に噴射(ブラスト)す
る。そして、噴射されたショット63により、内部空間
18、とりわけ細径部16近傍内面に残留するポリカー
ボネート製残留中子を剥離して除去する。内部空間18
内面から剥離された残留中子は、その後、他方の開口6
0bからショット63とともに排出される。
【0039】なお、上述したショットブラスト装置61
によるショットブラスト作業中、鋳造品12を200℃
程度まで加熱することにより、残留中子の剥離除去が容
易となる。ショット63としては、アルミナ粉、ガラス
粉、シリカ粉、黒鉛粉、食塩粉、その他不錆金属粉が用
いられる。
【0040】次に図7により、高温高圧スチームにより
残留中子を剥離除去する方法について述べる。
【0041】図7に示すように、鋳造品12の一方の開
口60a近傍に、ノズル66を有するスチーム噴射装置
65を接近させ、ノズル66から高温高圧スチーム67
(例えば300℃〜500℃のスチーム)を噴射する。
そして噴射されたスチーム67により、細径部16近傍
の内部空間18内面に残留するポリカーボネート製残留
中子を剥離して除去する。内部空間18内面から剥離さ
れた残留中子は、その後、他方の開口60bからスチー
ム67とともに排出される。
【0042】次に図8により、溶剤により残留中子を剥
離除去する方法について述べる。
【0043】図8に示すように、容器68中に溶剤71
を収容し、この溶剤71内に鋳造品12を浸す。この場
合、鋳造品12の内部空間18内面に残留するポリカー
ボネート製残留中子を、溶剤材71により洗浄して溶解
除去することができる。
【0044】ポリカーボネート製の残留中子を溶解除去
する溶剤としては、以下のような炭化水素系溶剤が用い
られる。
【0045】メチレンクロライド(ジクロロメタンまた
は塩化メチレン)、NMP(N−メチル−2−オレフィ
ン)、DMP(NN−ジメチルホルムアミド)、MFK
(メチルエチルケトン)、酢酸エチル(エステル)。
【0046】また、図8に示すように、溶剤71中に超
音波発生装置70を配置し、この超音波発生装置70に
より溶剤71内に超音波を発生させることにより、内部
空間18内面に残留するポリカーボネート製残留中子を
迅速に溶解除去することができる。
【0047】以上説明したように、本実施例によれば、
ポリカーボネート製の合成樹脂製中子10を用いること
により、容易かつ精度良くアルミニウム製造品12を形
成することができる。鋳造後は鋳造品12を加熱して合
成樹脂製中子10を半溶融状態で引出すだけで、中子1
0を鋳造品12から取除くことができる。また、鋳造品
12の内部空間18内面に残留する残留中子は、ショッ
トブラスト、高温高圧スチームまたは溶剤を用いること
により、容易かつ簡単に除去することができる。
【0048】次に図9により本発明の他の実施例につい
て説明する。図9に示す実施例は、合成樹脂製中子10
として圧縮スプリングのないポリカーボネート製の中子
を用い、また固定型41と可動型43との間のキャビテ
ィからアルミニウム鋳造品12および合成樹脂製中子1
0を取り出し、そのまま鋳造品12および合成樹脂製中
子10を炉内で加熱したものであり、他は図1乃至図8
に示す実施例と略同一である。
【0049】図9に示すように合成樹脂製中子10とし
て、圧縮スプリングのないポリカーボネート製の中子が
用いられ、固定型41と可動型43との間のキャビティ
内に中子10を配置して鋳造した後、固定型41と可動
型43との間のキャビティからアルミニウム鋳造品12
および合成樹脂製中子10が取り出される。次にアルミ
ニウム鋳造品12および合成樹脂製中子10は、炉80
内の受皿81上に載置され、炉80内でポリカーボネー
トの溶融点(380〜400℃)〜600℃まで加熱さ
れる。一般に、アルミニウム鋳造品12を600℃程度
まで加熱すると内部でひけが生じることも考えられる
が、無孔性のアルミニウム鋳造品12を用いた場合、ひ
けが生じることはなく600℃程度でも十分対応するこ
とができる。
【0050】炉80内で加熱することにより、アルミニ
ウム鋳造品12から合成樹脂製中子10が溶融し、鋳造
品12から流出して、合成樹脂製中子10のポリカーボ
ネート成分が受皿81内に貯えられる。なお、固定型4
1と可動型43との間のキャビティからアルミニウム鋳
造品12および合成樹脂製中子10を取り出した後、炉
内で加熱する代わりにこのアルミニウム鋳造品12およ
び合成樹脂製中子10を溶剤71中に浸し(図8参
照)、アルミニウム鋳造品12から合成樹脂製中子10
を溶かし出してもよい。
【0051】なお、上記各実施例において、、鋳造方法
の一つとしてアルミニウムダイカスト鋳造を行う場合に
ついて説明したが、本発明の鋳造方法を重力鋳造法、低
加圧鋳造法や精密鋳造法、その他の鋳造法に適用するこ
とができる。また、鋳造品はアルミニウムに限ることな
く、鉛、亜鉛、マグネシウム、マンガン、あるいはこれ
らの合金についても用いることができる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1,2およ
び4記載の発明によれば、鋳造品の内部空間に残留する
残留中子を容易かつ簡単に除去することができる。この
ため、残留中子が残留せず内面が清浄な鋳造品を得るこ
とができる。
【0053】請求項6記載の発明によれば、炉内におい
て鋳造品から合成樹脂製中子を溶融して除去する子とが
できる。このため、内面が清浄な鋳造品を得ることがで
きる。
【0054】請求項7記載の発明によれば、溶剤中にお
いて鋳造品から合成樹脂製中子を溶かし出すことができ
る。このため内面が清浄な鋳造品を得ることができる。
【0055】請求項8記載の発明によれば、中子を分離
することなく一体として鋳造品から引出すことができ
る。このため鋳造品の内部空間に残留する残留中子の量
を最小限に押さえることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す合成樹脂製中子および
鋳造品を示す部分断面図。
【図2】図1に示す合成樹脂製中子および鋳造品を示す
平面図。
【図3】合成樹脂製中子用の中子引出装置を示す平面
図。
【図4】アルミダイカスト鋳造装置を示す概略図。
【図5】固定型および可動型内における合成樹脂製中子
と鋳造品の配置を示す断面図。
【図6】鋳造品の内部空間に残留する残留中子をショッ
トブラストにより除去する方法を示す図。
【図7】鋳造品の内部空間に残留する残留中子を高温高
圧スチームにより除去する方法を示す図。
【図8】鋳造品の内部空間に残留する残留中子を溶剤に
より除去する方法を示す図。
【図9】鋳造品および合成樹脂製中子を炉内に収納した
状態を示す図。
【符号の説明】
10 合成樹脂製中子 11 シリコンゴム 12 鋳造品 20 固定装置 22,22 一対の把持爪 27 バーナ 30 把持装置 41 固定型 43 可動型 45 キャビティ 55 アルミニウム溶湯 61 ショットブラスト装置 65 スチーム噴射装置 70 超音波発生装置 71 溶剤 80 炉

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金型内に合成樹脂製中子を配置する工程
    と、 合成樹脂製中子が配置された金型内に溶融金属を充てん
    する工程と、 金型により溶融金属を冷却して鋳造品を成形する工程
    と、 鋳造品および合成樹脂製中子を金型から取出した後、こ
    の鋳造品および合成樹脂製中子を加熱して鋳造品内から
    合成樹脂製中子を半溶融状態で引出し、鋳造品内に内部
    空間を形成する工程と、 鋳造品の内部空間に残留する残留中子をショットブラス
    トにより剥離除去する工程と、 からなる合成樹脂製中子を用いた鋳造方法。
  2. 【請求項2】金型内に合成樹脂製中子を配置する工程
    と、 合成樹脂製中子が配置された金型内に溶融金属を充てん
    する工程と、 金型により溶融金属を冷却して鋳造品を成形する工程
    と、 鋳造品および合成樹脂製中子を金型から取出した後、こ
    の鋳造品および合成樹脂製中子を加熱して鋳造品内から
    合成樹脂製中子を半溶融状態で引出し、鋳造品内に内部
    空間を形成する工程と、 鋳造品の内部空間に残留する残留中子を高温高圧スチー
    ムにより吹飛ばして除去する工程と、 からなる合成樹脂製中子を用いた鋳造方法。
  3. 【請求項3】合成樹脂製中子としてポリカーボネート製
    中子を用い、高温高圧スチームとしては300℃〜50
    0℃のスチームが用いられることを特徴とする請求項2
    記載の合成樹脂製中子を用いた鋳造方法。
  4. 【請求項4】金型内に合成樹脂製中子を配置する工程
    と、 合成樹脂製中子が配置された金型内に溶融金属を充てん
    する工程と、 金型により溶融金属を冷却して鋳造品を成形する工程
    と、 鋳造品および合成樹脂製中子を金型から取出した後、こ
    の鋳造品および合成樹脂製中子を加熱して鋳造品内から
    合成樹脂製中子を半溶融状態で引出し、鋳造品内に内部
    空間を形成する工程と、 鋳造品を溶剤中に浸して、鋳造品の内部空間に残留する
    残留中子を洗浄除去する工程と、 からなる合成樹脂製中子を用いた鋳造方法。
  5. 【請求項5】残留中子を溶剤により洗浄除去する際、溶
    剤中に超音波を発生させて残留中子を洗浄除去すること
    を特徴とする請求項4記載の合成樹脂製中子を用いた鋳
    造方法。
  6. 【請求項6】金型内に合成樹脂製中子を配置する工程
    と、 合成樹脂製中子が配置された金型内に溶融金属を充てん
    する工程と、 金型により溶融金属を冷却して鋳造品を成形する工程
    と、 鋳造品および合成樹脂製中子を金型から取出した後、鋳
    造品および合成樹脂製中子を炉内で加熱して、鋳造品か
    ら合成樹脂製中子を溶融して除去する工程と、からなる
    合成樹脂製中子を用いた鋳造方法。
  7. 【請求項7】金型内に合成樹脂製中子を配置する工程
    と、 合成樹脂製中子が配置された金型内に溶融金属を充てん
    する工程と、 金型により溶融金属を冷却して鋳造品を形成する工程
    と、 鋳造品および合成樹脂製中子を金型から取出した後、鋳
    造品および合成樹脂製中子を溶剤中に浸して鋳造品から
    合成樹脂製中子を溶かし出す工程と、 からなる合成樹脂製中子を用いた鋳造方法。
  8. 【請求項8】内部に芯材を有する合成樹脂製中子。
  9. 【請求項9】芯材はコイルばねであることを特徴とする
    請求項8記載の合成樹脂製中子。
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