JPS6026813B2 - 防振鋼材の製造方法 - Google Patents

防振鋼材の製造方法

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JPS6026813B2
JPS6026813B2 JP51033102A JP3310276A JPS6026813B2 JP S6026813 B2 JPS6026813 B2 JP S6026813B2 JP 51033102 A JP51033102 A JP 51033102A JP 3310276 A JP3310276 A JP 3310276A JP S6026813 B2 JPS6026813 B2 JP S6026813B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、パネル、ダクトあるいはその他の振動、騒音
が発生する鋼構造部材に用いて振動軽減や騒音の減少に
有効な鋼材の製造方法に関するものである。
近年、交通騒音ならびに工場騒音などが公害として社会
問題化しており、吸音、遮音の観点から防音壁等の騒音
防止設備が検討され、実際に設置されている。
さらに構造物が振動することにより騒音が放射される場
合もいまいまである。このような場合には、例えば防振
塗料の塗布、ゴム、プラスチックを貼り合わせたりする
などの方法で鋼横造物に防振処理を施すことによる騒音
防止対策が考えられている。
これに対し、構造部材自身に防振特性を与えるための材
料として、例えばMn−Cu 合金や片状黒鉛鋳鉄など
が知られているが、前者は50qo以上の温度で防振性
が劣化し、しかも加工法、溶接性に乏しく後者もまた加
工性、溶接性が極めて悪い。
最近、侍開昭50−71512号公報にあるような振動
減衰合金も新しく開発されたが加工性、溶接性が良好で
なく、そのうえ高価である。
このような現状に対して、比較的安価で加工性*溶接性
が共に良好で安定して大量生産の出釆る−般鋼材に防振
特性をもたせることが可能であれば、その工業的価値は
計り知れないものがある。
本発明はこのような目的のために提供された振動軽減や
騒音の減少に有効な鋼材及びその製造方法に関するもの
である。本発明の特徴は次の通りである。
{1} CSO.1%、Mhミ0.5%を含み残部は実
質的に鉄である鋼をスラブあるいはビレット、ブルーム
とした後熱間圧延をおこない、次いで10%以下の歪を
加えた後、再結晶温度以上A3変態点以下の温度範囲で
1分以上の暁銘を施し、下記式(1)で示すQの値を5
5以下とすることを特徴とする防振鋼材の製造方法。
Q=。
y×N……(1)。
y:降伏点あるいは0.2%ひずみでの応力(kg/協
)N:結晶粒度番号 N=1十流log{500偽2(Lさぞ)}M:観察倍
率L(L):互いに直交する線分のうち1方向の線分の
長さの総和(肌)、n,(舷):L,(L)によって切
断された結晶粒数の総和■ CSO.1%,MmSO.
5%を含み、残部は実質的に鉄である鋼をスラブとした
後熱間圧延をおこなってから通常の冷間圧延をおこない
、次いで再結晶温度以上A3変態点以下の温度範囲で4
の砂以上の焼錨をおこない「次いで10%以下の歪を加
えた後、再結晶温度以上ん変態点以下の温度範囲で4の
砂以上の焼鈍を施し、下記式(1)で示すQの値を55
以下とすることを特徴とする防振鋼材の製造方法。
Q=。
y×N……(1)。
y:降伏点あるいは0.2%ひずみでの応力(k9/磯
)N:結晶粒度番号 N:1十流log欄偽2(羊濃)} M:観察倍率 L(L):互いに直交する線分のうち1方向の線分の長
さの総和(肋)、n,(山):L,(})によって切断
された結晶粒数の総和以下、鋼板を例にとって詳細に説
明する。
防振鋼板の有すべき基本特性は鋼板を打撃した時に発生
する振動が小さいこと及び振動減衰が大きいことである
このような基本特性は、例えば一定の条件で鋼板を打撃
した際に発生する音を電気信号(mV)に変換し第1図
に示すごとく高精度のメモリーオッシロスコープに記録
して、ある一定時間(sec)経過までの面積S(mV
,sec)を測定してその大小を比較することによって
も評価できる。
ここでSが小さい程、防振特性が優れていると云える。
第2図は降伏点あるいは0.2%ひずみでの応力(以下
、単に降伏点とよぶ):oyと結晶粒度番号:Nとの積
を表わすqの値を広範囲に変化させた鋼板の防振特性を
示す図である。
Qの値が55以下では防振性が優れ(Sが4・こい)、
Qの値が34以下の場合には防振特性がさらに顕著に向
上する。ここで結晶粒度とは常温における相の結晶粒度
を指す。
本発明鋼の製造にあたっては鋼板はパネル、ダクト等の
構造物に加工されるので、まづ鋼板自身が軟質で加工性
が良好であげればならない。このためCSO.1%,M
hSO.5%の成分とする必要がある。良好な防振特性
を得るためには上述のごとく降伏点と結晶粒度番号との
積(Q)を55以下に調整することが必要である。
このために熱延鋼板の場合は上記成分の鋼を熱間圧延し
た後10%以下の歪を加え、これを暁鈍する。この場合
歪付付加条件はQの値を支配する重要条件であり、10
%を超える歪ではその後の燐鈍条件を広範囲に変えても
Qの値を55以下にすることができない。歪付加後の焼
鈍では、蛾鈍温度が再結晶温度未満では結晶粒が十分成
長せず防振特性が向上しない。
他方A3変態点を超える温度では結晶粒が大きくならな
いばかりでなく、粗大パーラィトが生じ優れた防振特性
が得られない。暁鈍時間は十分な粒成長と降伏点低下を
図るために1分以上でなければならない。寸法精度や表
面性状の優れた薄手の鋼板を製造するにあたっては、前
記成分の鋼を熱間圧延し、通常の冷間圧延をおこなった
後まづ1回目の晩鎚をおこない、この1回目の焼鈍にお
いて、最終製品のQの値を55以下にするために均一整
粒としなければならず。このために再結晶温度以上で糠
鈍する必要がある。またん変態点を超える焼錨では粗大
パーラィトが生成するために防振性が向上しないので競
錨温度はん点以下としなければならない。また均一整粒
を得るためには焼錨時間は4の砂以上でなければならな
い。この1回目の焼錨を行なった後、鋼板10%以下の
歪を加え、再び焼錨をおこなう。この場合の歪の星はQ
の値を支配する重要条件であって、10%を超える歪で
は最終焼錨条件を広範囲に変えてもQ値を満足させるこ
とができない。2回目の燐鈍では、焼鈍温度が再結晶温
度未満では充分な結晶粒の成長が得られず、A3変態点
を超える温度では最終製品が渡粒となったり、パーライ
トが生じてしまうために防眼性が向上しない。
暁鈍時間は充分な結晶粒成長と降伏点を低下させるため
に4の砂以上おこなわれなければならない。本発明の実
施にあたって、特に好ましい製造方法は次の通りである
すなわち、熱延鋼板の場合は、熱間圧延後に680oo
以下、さらに好ましくは550qo以下の温度で捲取る
こと、熱延後、3〜6%の歪を加えること、この歪付加
を300℃以下でおこなうとその後の燐鈍を670〜7
1000で10分以上おこなうことである。冷延鋼板の
場合、熱延後に680qo以下、さらに好ましくは55
0℃以下で捲取ることはその後の第1回目の暁錨を65
0午0以上750qo以下でおこなうこと、歪付加量を
3〜6%とすること、その歪付加を30ぴ○以下でおこ
なうこと、2回目の燐鈍を670oo〜710ooで1
0分以上おこなうことである。さらに蓮続焼錨炉と歪付
加設備(例えば調費圧延機、レベラー)を直列に配列し
た蓮続焼錨処理設備で1回目の焼鈍及びそれに続く歪付
加を連続しておこなうのも能率的な方法であり特に好ま
しい。本発明の効果はそれぞれの特許請求の範囲に記載
した全ての条件が満足された場合に完成されるものであ
って特許請求の範囲に記載した、いくつかの条件の相乗
効果を意図したものである。
本発明の効果は、亜鉛、アルミなどの溶融メッキや電気
メッキを施しても損われず、むしろ耐候性向上の面で有
利である。また最後に2%以下の調質圧延をおこなった
後でも本発明の効果は損なわれない。さらに、冷間加工
、溶接などによりパイプ、箱などあるいは複雑な構造物
としてからも十分な防振特性を有する。なお、上述の説
明においては鋼板の例にとって説明したが鋼板に限らず
型鋼、鋼管、捧鋼、線材などに適用しても有効である。
実施例 1 C:0.03%,Mn:0.22%を含有する通常のキ
ャップド鋼スラブを熱間圧延した後に55000の温度
で捲取り、次いで4%の調質圧延を施した。
その後、700oo×30分の焼錨を行い徐冷してQの
値が5.76なる試料を得た。これに対して比較材とし
て上記捲取温度で捲取後直ちに700℃×30分の焼鎚
をおこなった試料を用意した。この場合のQの値は24
0.6であった。これらの試料の防振特性Sは表1に示
す通り大きな差異を有し、本発明材が極めて優れた防振
特性をもっていることが明らかである。表 1 実施例 2 C:0.06%,Mn:0.25%を含有する通常のキ
ャップド鋼スラブを熱間圧延した後に550午○の温度
で捲取り70%の冷間圧延を経たのち、競鈍炉と調質圧
延機を直列に配列した連続暁鈍処理設備で700qo×
1分の焼鎚をおこない、次いで4%の調質圧延を施した
この後、700qo×30分の暁鈍をおこない徐冷して
Qの値が11.76なる試料を得た。これに対して比較
材として上記冷間圧延後直ちに700qo×30分の燐
鈍をおこなった試料を用意した。この場合のQの値は3
7.81であった。これらの試料の防振特性Sは表2に
示す通り大きな差異を有し、本発明材が極めて優れた防
振特性をもっていることが明らかである。表 2
【図面の簡単な説明】
第1図は防振特性の評価法の説明図面、第2図は降伏点
(〇y)×結晶粒度番号(N)と防振特性(S)の関係
を示すグラフである。 多/図 第2図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 C≦0.1%,Mn≦0.5%を含み残部は実質的
    に鉄である鋼をスラブあるいはビレツト、ブルームとし
    た後熱間圧延をおこない、次いで10%以下の歪を加え
    た後、再結晶温度以上A_3変態点以下の温度範囲で1
    分以上の焼鈍を施し、下記式(I)で示すαの値を55
    以下とすることを特徴とする防振鋼材の製造方法。 α=σ_y×N……(I) σ_y:降伏点あるいは0.2%ひずみでの応力(kg
    /mm^2)N:結晶粒度番号 N=1+1/(0.301)log{500(M/(1
    00))^2((n_1×n_2)/(L_1×L_2
    ))}M:観察倍率L_1(L_2):互いに直交する
    線分のうち1方向の線分の長さの総和(mm)、n_1
    (n_2):L_1(L_2)によつて切断された結晶
    粒数の総和2 C≦0.1%,Mn≦0.5%を含み、
    残部は実質的に鉄であ鋼をスラブとした後熱間圧延をお
    こなつてから通常の冷間圧延をおこない、次いで再結晶
    温度以上A_3変態点以下の温度範囲で40秒以上の焼
    鈍をおこない、次いで10%以下の歪を加えた後、再結
    晶温度以上A_3変態点以下の温度範囲で40秒以上の
    焼鈍を施し、下記式(I)で示すαの値を55以下とす
    ることを特徴とする防振鋼材の製造方法。 α=σ_y×N……(I) σ_y:降伏点あるいは0.2%ひずみでの応力(kg
    /mm^2)N:結晶粒度番号 N=1+1/(0.301)log{500(M/(1
    00))^2((n_1×n_2)/(L_1×L_2
    ))}M:観察倍率L_1(L_2):互いに直交する
    線分のうち1方向の線分の長さの総和(mm)、n_1
    (n_2):L_1(L_2)によつて切断された結晶
    粒数の総和
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