JP2612453B2 - 絞り性にすぐれる熱延軟鋼板の製造方法 - Google Patents

絞り性にすぐれる熱延軟鋼板の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、絞り性にすぐれる熱延軟鋼板の製造方法に
関する。
従来の技術 従来、熱延鋼板は、変態温度Ar3点以上の温度で仕上
圧延され、オーステナイト・フエライト変態によつて集
合組織がランダム化するため、r値は低く、は、約0.
8〜0.9であつて、1よりも小さい。しかし、プレス成形
に供される絞り用鋼板は、高い値を有することが必要
であるので、従来、絞り用鋼板としては、冷延鋼板が一
般に用いられている。
しかし、近年、例えば、自動車用途においては、コス
ト低減の観点から、絞り用鋼板として、冷延鋼板に代え
て、熱延鋼板の使用が検討されており、高い値を有す
る熱延鋼板の開発が要望されている。
そこで、熱延鋼板の値の向上のために、従来、熱間
圧延において仕上圧延をフエライト域で行なうことが提
案されている。例えば、特開昭59−93835号には、C量
0.2%以下の鋼を熱間圧延するに際して、(Ar3+100)
℃乃至Ar3の範囲の温度で35%以上圧延し、引き続い
て、Ar3〜550℃の範囲の温度で摩擦係数が0.2以下の潤
滑圧延によつて、50%以上圧下した後、再結晶処理を施
す方法が記載されている。同様に、特開昭61−3845号公
報には、C量0.08%以下、Mn量0.4%以下、Sol.Al量0.0
2%以上の鋼を用いて、AlNを固溶後、700〜300℃の範囲
の温度で80%以上圧延して、AlNを微細に析出させた
後、再結晶処理を施す方法が提案されている。
しかし、これらの方法のいずれにおいても、熱間圧延
後の再結晶処理は、金属組織を再結晶状態とするために
行なわれているにすぎず、従来、仕上圧延以後の冷却、
巻取及び焼鈍等との関連において、値を高める方法
は、従来、知られていない。
発明が解決しようとする問題点 本発明者らは、上述したように、仕上圧延以後の冷却
速度、巻取及び焼鈍時の加熱速度が熱延板の値に及ぼ
す影響を詳細に研究し、用いる鋼の化学成分と共に、上
記した工程条件を適正に組み合せ、箱焼鈍時の再結晶過
程において、絞り性の向上に有効な集合組織を形成させ
ることができ、かくして、絞り性にすぐれる高r値熱延
軟鋼板を得ることができることを見出して本発明に至つ
たものである。
問題点を解決するための手段 本発明による絞り性にすぐれる熱延鋼板の製造方法
は、重量%にて C 0.01%以下、 Mn 0.05〜0.30%、 Sol.Al 0.02〜0.08%、及び N 0.0030〜0.0080% を含有するアルミキルド鋼の鋳片又は鋼片を1150℃以上
の温度に均熱保持した後、熱間圧延するに際して、圧延
材の温度が700〜300℃の範囲にある間に圧下率50%以上
にて圧延し、この圧延後、30℃/秒以上の冷却速度で冷
却し、500℃以下の温度でコイルを巻取り、次いで、20
〜200℃/時の加熱速度で加熱し、再結晶温度以上であ
つて、且つ、A1変態点よりも低い度で箱焼鈍することを
特徴とする。
先ず、本発明において用いる鋼の化学組成につて説明
する。
本発明においては、C量が0.01%を越えるときは、フ
エライトの粒成長が劣り、値、延性等の機械的性質を
劣化させるのて、C量の上限を0.01%とする。
Mnは、鋼の赤熱脆性を防止するために、0.05%以上を
添加することが必要である。しかし、0.30%を越えると
きは、Cの場合と同様に、フエライトの粒成長が劣り、
ひいては、機械的性質の劣化を招くので、Mn量の上限を
0.30%とする。
Sol.Alは、箱焼鈍時の回復、再結晶段階において、高
値を得るための集合組織を形成させるために、本発明
においては、少なくとも0.02%が必要である。添加量を
増すことによつて、焼鈍時の加熱速度を大きくしても、
高値を得ることができる反面、コスト増加を招くの
で、添加量の上限は0.08%とする。
Nは、高値を得るための集合組織を形成させるため
に、少なくとも0.0030%の添加を必要とする。しかし、
過多に添加するときは、製品中に固溶Nが残存し、歪時
効が起こりやすくなつて、延性等の機械的性質を劣化さ
せるので、添加量は0.0080%以下とする。
本発明による方法は、上記した化学成分を有するアル
ミキルド鋼を1150℃以上の温度に均熱保持した後、熱間
圧延するに際して、圧延材の温度が700〜300℃の範囲に
ある間に圧下率50%以上にて圧延し、この圧延後、30℃
/秒以上の冷却速度で冷却し、500℃以下の温度でコイ
ルを巻取り、次いで、20〜200℃/時の加熱速度で加熱
し、再結晶温度以上であつて、且つ、A1変態点よりも低
い温度で箱焼鈍するものである。
以下、本発明における製造条件について、実験に基づ
いて説明する。
C 0.0030%、 Si 0.01%、 Mn 0.16%、 P 0.009%、 S 0.001%、 Sol.Al 0.035%、及び N 0.0036% を含有するアルミキルド鋼の鋼片を1180℃に均熱保持し
た後、1000℃にて70%の粗圧延後、900〜200℃の温度で
60%の仕上圧延を行ない、35℃/秒の冷却速度で冷却し
た。ここで、900℃で仕上圧延した圧延材については、7
30℃での巻取をシミユレートする熱処理を行ない。他
方、800〜200℃で仕上圧延した圧延材については、圧延
後、35℃/秒の冷却速度で室温まで冷却後、加熱速度40
℃/時で加熱し、700℃で2時間均熱し、次いで、炉冷
する箱焼鈍を施した。
以上の製造条件を第1表に示し、また、そのなかで
に及ぼす仕上圧延温度の影響を第1図に示す。これらの
結果から明らかなように、仕上圧延温度が低いほど、焼
鈍後の値が高く、仕上圧延温度が700〜200℃の範囲に
あるとき、値は1.0を越えている。しかし、仕上圧延
温度が300℃より低く、200℃までの範囲にあるときは、
第1表に示すように、青熱脆性に起因するとみられる圧
延割れが発生する。従つて、本発明においては、高値
を得るために、仕上圧延温度を700〜300℃の範囲とす
る。
次に、上記のように、仕上圧延温度が低いほど、値
が高くなるのは、圧延時に蓄積された歪エネルギーが焼
鈍での再結晶集合組織形成に有効に作用するためである
とみられる。従つて、圧下率は50%以上が必要である。
焼鈍前に残存する歪量は、仕上圧延の圧下率のみなら
ず、圧延後の冷却速度や巻取温度の影響を受ける。
そこで、前記と同じアルミキルド鋼の鋼片を1180℃に
均熱保持した後、仕上圧延温度700 ℃、圧下率60%で圧延し、圧延後、35℃/秒の冷却速度
で冷却し、巻取を600〜400℃の間の温度で行なつて、巻
取温度の影響を調べた。他方、冷却速度を20〜50℃/秒
の間で変化させ、巻取を500℃で行なつて、冷却速度の
影響も調べた。これらの製造条件を第2表に示し、結果
を第2図に示す。
これらの結果から、1.0以上の高値を得るために
は、圧延後の冷却速度を30℃/秒以上とし、巻取温度を
500℃以下とすることが必要であることが示される。
更に、前記と同じアルミキルド鋼の鋼片を1180℃に均
熱保持した後、仕上圧延温度700℃、圧下率60%で圧延
し、圧延後、35℃/秒の冷却速度で冷却し、400℃で巻
取つた。
この熱間圧延板を20〜400℃/時の範囲の加熱速度で
加熱し、700℃で2時間均熱する箱焼鈍を施した。比較
のために、加熱速度10℃/秒で加熱し、800℃で1.5分間
均熱する連続焼鈍を行なつた。結果を第3図に示す。上
記結果から、箱焼鈍時の加熱速度を20〜200℃/時とす
ることによって、1.0以上の高値を得ることができる
ことが示される。生産性の観点からは、加熱速度は、40
〜200℃/時の範囲が好ましい。
焼鈍温度としては、加工組織が完全に再結晶する温
度、即ち、650℃以上を必要とする。しかし、過度に高
くするときは、鋼組織がオーステナイト化するため、製
品の集合組織がランダム化し、値が低下するので、焼
鈍温度はA1点よりも低い温度とする。
以上の結果から、本発明の方法によれば、焼鈍前の鋼
板の加工歪エネルギーを高めると共に、AlとNとの固溶
量を増加し、箱焼鈍時にAlNの析出効果を利用して、適
正な再結晶集合組織を形成させることによって、高値
が得られるものとみられる。従つて、箱焼鈍前の鋼板の
AlとNの固溶量を増加する意味から、鋼片加熱時にAlと
Nとを十分に固溶させることが必要であるので、本発明
においては、鋼片加熱温度を1150℃以上とする。
発明の効果 以上のように、本発明の方法によれば、アルミキルド
鋼の化学成分を調整し、この鋼スラブの加熱条件、熱間
圧延条件及び冷却条件を適正に組み合わせると共に、箱
焼鈍時の条件を規定して、絞り性向上に有効な集合組織
を形成させることによつて、絞り性にすぐれる熱延軟鋼
板を得ることができる。
実施例 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は
これら実施例により何ら限定されるものではない。
第3表に示す化学成分を有する以外に、Si量0.01〜0.
04%、Mn量が0.15〜0.22%、Pが0.009〜0.012%、及び
Sが0.005〜0.010%の範囲にあるアルミキルド鋼を溶製
し、20mm厚とした。このスラブを第3表に示す条件にて
圧延して、熱間圧延板を製造した。尚、仕上圧延に先立
つて、1000℃にて70%の圧下率 で粗圧延を施すと共に、焼鈍後、1.5%のスキンパス圧
延を施して、r値の測定に供した。
第3表において、鋼番号1〜3のスラブは、加熱以後
の製造条件は、本発明で規定する範囲にあるが、それぞ
れC量、Sol.Al量及びN量が本発明で規定する範囲内に
なく、値が1.0に至らない。他方、鋼番号4〜10は、
化学成分は、本発明で規定する範囲にあるものの、それ
ぞれスラブ加熱温度、仕上圧延温度、圧下率、冷却速
度、巻取温度、箱焼鈍の加熱速度及び箱焼鈍の均熱温度
の少なくともいずれかが本発明で規定する範囲をはずれ
ているために、値が1.0よりも小さい。更に、鋼番号1
1は、仕上圧延温度が低すぎるために、圧延割れが発生
し、熱間圧延板が得られなかつた。
これらに対して、本発明による鋼番号12は、値が1.
0を越えている。
【図面の簡単な説明】
第1図は、極低Cアルミキルド鋼の熱間圧延において、
仕上圧延温度と値との関係を示すグラフ、第2図は、
焼鈍における加熱速度と値との関係を示すグラフ、第
3図は焼鈍における加熱温度と値との関係を示すグラ
フである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%にて C 0.01%以下、 Mn 0.05〜0.30%、 Sol.Al 0.02〜0.08%、及び N 0.0030〜0.0080% を含有するアルミキルド鋼の鋳片又は鋼片を1150℃以上
    の温度に均熱保持した後、熱間圧延するに際して、圧延
    材の温度が700〜300℃の範囲にある間に圧下率50%以上
    にて圧延し、この圧延後、30℃/秒以上の冷却速度で冷
    却し、500℃以下の温度でコイルを巻取り、次いで、20
    〜200℃/時の加熱速度で加熱し、再結晶温度以上であ
    つて、且つ、A1変態点よりも低い温度で箱焼鈍すること
    を特徴とする絞り性にすぐれる熱延軟鋼板の製造方法。
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