JP3046145B2 - 深絞り用冷延鋼板の製造方法 - Google Patents

深絞り用冷延鋼板の製造方法

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JP3046145B2
JP3046145B2 JP4175271A JP17527192A JP3046145B2 JP 3046145 B2 JP3046145 B2 JP 3046145B2 JP 4175271 A JP4175271 A JP 4175271A JP 17527192 A JP17527192 A JP 17527192A JP 3046145 B2 JP3046145 B2 JP 3046145B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は深絞り性及び形状に優れ
た冷延鋼板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】TiやNbを極低炭素鋼に添加し、鋼中
のC,Nを析出物の形で固定し、固溶の侵入型元素の存
在しないIF鋼(Interstitial atom
free steel)を用いて深絞り用冷延鋼板を
製造する方法はすでに多く開示されている(例えば、特
開昭58−107414号公報,特公昭44−1806
6号公報)。また、冷延焼鈍後の成品板の深絞り性を向
上させる方法として、熱延板を微細化することが有効で
あることが知られており、その微細化を達成するため
に、熱延後できるだけ速やかに冷却する技術が開示され
ている(例えば、特開昭58−48635号、特開昭6
1−276930号公報)。一方、熱延板を微細化する
方法に熱延圧下率を高めることが有効であることが高張
力鋼の成分系では確認されている(特開昭59−107
023号公報、特開昭58−221258号公報)。こ
の微細化方法を極低炭素鋼に適用することにより若干の
組織の微細化を図ることはできるが、従来の冷却条件で
は大圧下圧延して顕著な細粒化効果が得られないのが現
状である。
【0003】また、最終段で大圧下圧延を行なうと熱延
板の形状が劣化し、それが冷延時の操業に支障を起こす
ことがあり、多くの場合最終製品板の品質の劣化にもつ
ながる。それゆえ、形状の観点から現状では最終段の圧
下率は一般に30%以下に抑えられている。そのうえ、
現状の連続熱延設備では仕上圧延機直後に形状制御のセ
ンサーである板厚計、板幅計、クラウン測定装置などの
板形状の計測器があるため、仕上圧延後すぐに冷却を開
始することができない。一方、冷却装置を仕上圧延機直
近に設置し、板形状の計測器を後方に設置すると形状制
御の応答性が悪くなり、制御性の劣化を招くという問題
が存在する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、極低炭素鋼
の熱延冷却条件を最適化し、熱延板の組織を細粒化する
ことにより深絞り性及び形状の優れた冷延鋼板を製造す
る方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは高張力熱延
鋼板を微細化する研究を長年にわたり行ない、加工度の
増加、冷却速度の増加、冷却開始時間の短縮が細粒化に
効果的であることを見いだした。この知見を基に極低炭
素鋼の細粒化を試みたところ、成分の高純化に伴い冷却
速度の増加および冷却開始時間の短縮により必ずしも細
粒化は促進されず、表面近傍に柱状晶の粗大粒が生成す
ることが分かった。また、極低炭素鋼は大圧下圧延をし
た後、通常のパターンで冷却しても細粒化はほとんど達
成できなかった。この原因を加工度、冷却速度、冷却開
始時間を正確に制御できるラボ試験機を用いた実験で詳
細に検討したところ、大圧下圧延の直後からオーステナ
イトは急速に再結晶を起こし、加工によって導入された
転位の消滅を招き、フェライト粒の微細化が十分達成で
きないことが分かった。本来は加工度の増加に基づき、
導入される転位が多くなるので微細化は進むことが期待
されたが、加工度の増加は同時に加工発熱による温度上
昇も伴うため、熱的活性化過程による転位の消滅も顕著
に進み細粒化が達成できなかったものと考えられる。大
圧下圧延により高張力鋼では細粒化が達成でき、極低炭
素鋼では顕著な組織の微細化が達成できなかったのは、
極低炭素鋼の成分の高純化が転位の消滅を容易にしたこ
とによると考えられる。
【0006】本発明者らは極低炭素鋼の細粒化及び深絞
り性に及ぼす成分、熱延条件、熱延後の冷速、冷却開始
時間の影響を検討し、限られた条件下でのみ極低炭素鋼
の熱延板の顕著な細粒化が達成できると共に優れた深絞
り性を有する冷延鋼板が得られることが分かった。本発
明の要旨とするところは、 (1)重量%でC:0.0005%以上、0.005%
以下、N:0.005%以下、P:0.1%以下、S:
0.02%以下、Al:0.1%以下を含みTiおよび
Nbのいずれか一方または双方を0.2<(C/12+
N/14+S/32)/(Ti/48+Nb/93)<
1.4なる条件を満足するように含有し、Mn,Si,
Cr,Cu,Ni,Moの1種または2種以上の含有量
が0.1%以上、1.5%以下で残部Feおよび不可避
的不純物からなる鋼をAr3 変態点以上、Ar3 変態点
+100℃以下の温度域で少なくとも全圧下率が70%
以上の圧延を行ない、Ar3 変態点以上で仕上圧延を終
了し、圧延直後からAr3変態点−50℃までの平均冷
速50℃/sec以上で冷却し、その後0.5%以上、
10%以下の圧延をし、750℃以下で巻取、引き続
き、通常の酸洗、冷延、焼鈍を行なうことを特徴とする
深絞り用冷延鋼板の製造方法。
【0007】(2)重量%でC:0.0005%以上、
0.005%以下、N:0.005%以下、P:0.1
%以下、S:0.02%以下、Al:0.1%以下を含
みTiおよびNbのいずれか一方または双方を0.2<
(C/12+N/14+S/32)/(Ti/48+N
b/93)<1.4なる条件を満足するように含有し、
Mn,Si,Cr,Cu,Ni,Moの1種または2種
以上の含有量が0.1%以上、1.5%以下で残部Fe
および不可避的不純物からなる鋼をAr3 変態点以上、
Ar3 変態点+50℃以下の仕上温度で、かつ最終圧下
率30%以上で圧延した後、圧延直後から冷却を開始
し、圧延直後からAr3 変態点−50℃までの平均冷速
50℃/sec以上で冷却し、その後0.5%以上、1
0%以下の圧延をし、750℃以下で巻取、引き続き、
通常の酸洗、冷延、焼鈍を行なうことを特徴とする深絞
り用冷延鋼板の製造方法にある。
【0008】以下に、本発明を詳細に説明する。本発明
の成分は組織の微細化と深絞り性の両方の観点より限定
される。C量およびN量の上限を0.005%としたの
は、これ以上の添加は深絞り性を劣化させるためであ
る。C量の下限を0.0005%としたのは、これ以下
の添加では熱延板の細粒化が十分起きず、最終製品の深
絞り性が劣化するためである。Mn,Si,Cr,C
u,Ni,Moの1種または2種以上の含有量の下限を
0.1%としたのは、これ以下の添加では熱延板の細粒
化が十分起きず、最終製品の深絞り性が劣化するためで
ある。また、上限を1.5%としたのは、これ以上の添
加は深絞り性の劣化を招くためである。P,S,Alの
添加量の上限は成形性より限定されるもので、P,Al
は0.1%以上、Sは0.02%以上添加されると、熱
延時あるいは成品板のプレス加工時などで欠陥が生じる
可能性が高くなるためである。
【0009】TiおよびNbのいずれか一方又は双方を
0.2<(C/12+N/14+S/32)/(Ti/
48+Nb/93)<1.4なる関係を満足するように
添加すると限定したのは、鋼中のCおよびNを大部分析
出物の形で固定でき、かつコスト高になるTiおよびN
bの添加を最小限におさえるためである。鋼中のCおよ
びNを固定することは、圧延での集合組織制御により、
製品の深絞り性を良好ならしめるに有利な方位である
(111)<112>(554)<225>などの集積
度の高い集合組織を有する鋼板を得ることができるから
である。なお本発明において、2次加工割れの防止に
0.0050%以下のB添加しても本発明の趣旨を損な
うものではない。
【0010】つぎに、プロセス条件の限定理由について
述べる。先ず第1の発明についての条件であるが、Ar
3 変態点以上、Ar3 変態点+100℃以下の温度域で
の全圧下率の下限を70%としたのは、これ以下の全圧
下率では、下記の冷却条件を満足しても熱延板の微細化
が十分達成できず、最終製品の深絞り性が劣化するため
である。また、熱延の仕上温度をAr3 変態点以上と限
定したのは、それ以下の温度で仕上圧延を行なうと、加
工粒あるいはフェライトの再結晶粒が生成し、十分な細
粒化が達成できず、最終製品の深絞り性が劣化するため
である。
【0011】圧延直後からAr3 変態点−50℃までの
平均冷速を50℃/sec以上と限定したのは、これ以
下の冷速で冷却すると、熱延板の微細化が十分達成でき
ず、最終製品の深絞り性が劣化するためである。また、
引き続き行なう圧延は形状補正のために行なうもので、
それに必要な最低圧下率が0.5%である。一方、上限
圧下率を10%としたのは、圧下率がそれ以上になると
冷却中及び巻取工程においてひずみの緩和を図ろうと組
織の粗大化が起こる可能性が高いためである。そして、
それに伴い最終製品の深絞り性が劣化する。巻取温度の
上限を750℃としたのは、それ以上の巻取温度では上
記の組織の粗大化が起こる可能性が高いためである。
【0012】次に第2の発明についての条件であるがA
3 変態点以上、Ar3 変態点+50℃以下の仕上温度
で、かつ最終圧下率30%以上で圧延した後、圧延直後
から冷却を開始し、圧延直後からAr3 変態点−50℃
までの平均冷速50℃/sec以上で冷却するというプ
ロセス条件の限定は熱延板の組織を微細化するためのも
のである。熱延の仕上温度がAr3 変態点以下である
と、加工粒あるいはフェライトの再結晶粒が生成し、十
分な細粒化が達成できない。一方、仕上温度がAr3
態点+50℃以上になるとオーステナイト中の転位密度
が低く、変態後のフェライト組織が微細にならない。
【0013】最終圧下率の下限を30%としたのは、こ
れ以下の圧下率ではフェライト組織が顕著に微細化しな
いためである。しかし、顕著な微細化を達成するには下
記する冷却条件との組み合わせが必須である。すなわ
ち、冷却を圧延直後から開始し、その冷速を限定するこ
とにより本発明鋼の顕著な微細化が可能になる。圧延直
後からAr3 変態点−50℃までの平均冷速を50℃/
s以上に限定したのは、これ以上の冷速で冷却すること
により変態後のフェライト組織が顕著に微細になるため
である。
【0014】また、引き続き行なう圧延は形状補正のた
めに行なうもので、それに必要な最低圧下率が0.5%
である。一方、上限圧下率を10%としたのは、圧下率
がそれ以上になると冷却中及び巻取工程においてひずみ
の緩和を図ろうと組織の粗大化が起こる可能性が高いた
めである。そして、それに伴い最終製品の深絞り性が劣
化する。巻取温度の上限を750℃としたのは、それ以
上の巻取温度では上記の組織の粗大化が起こる可能性が
高いためである。
【0015】上記の形状補正圧延はAr3 変態点−50
℃以下、巻取までのどの時点で行なってもよいが、仕上
圧延機の最終段の圧延機を利用することによって、形状
制御のセンサーである板厚計、板幅計、クラウン測定装
置などの板形状の計測器を現状の設置位置で使用できる
利点がある。この場合、最終段の前のパス間に冷却装置
を設置し、最終段に達するまでにAr3 変態点−50℃
まで冷却する必要がある。本発明鋼は冷延後めっき工程
をへて表面処理鋼板として使用されることは本発明の趣
旨を何ら損するものではない。
【0016】
【実施例】 実施例1 本発明の実施例を、比較例と共に説明する。表1に示し
た成分組成を有する鋼を種々の条件で製造した。ここで
変態点は1℃/sで冷却した時の変態開始温度をフォー
マスターを用いて求めた値である。各実験の製造条件、
熱延板の結晶粒度、熱延板の急峻度及び成品板のr値を
表2に示す。粒度番号はASTM−No.である。急峻
度は板幅方向の波形状を分母を振幅、分子を波の高さで
表したものである。スラブ加熱温度は1200℃で、仕
上げ板厚は4mmである。冷延率は80%で、焼鈍は連
続焼鈍炉で820℃で100秒間行なった。ただし、実
験20は780℃の連続溶融亜鉛めっきラインにて合金
めっきを行なった。
【0017】本発明の範囲である実験番号1、7、9、
10、15、16、18、19、20は熱延板の粒径も
細かく、成品板のr値も高い。また、熱延板の急峻度も
小さい。形状制御圧延の圧下率が本発明の範囲外の実験
番号2の材料は熱延板の急峻度が大きく、冷延の作業性
が悪く、成品板の形状でも部分的に不良部が存在した。
一方、形状制御圧延の圧下率が本発明の範囲より大きか
った実験番号5の材料は、部分的に熱延板で粗大粒が生
成し、成品板のr値が高くならなかった。熱延板での同
様の粗大粒は巻取温度が本発明の範囲以上であった実験
番号4の材料にも見られた。仕上圧延終了からAr3
態点−50℃までの平均冷速が本発明の範囲以下の実験
番号3の材料は、熱延板の組織が十分微細にならず、成
品板のr値が高くならなかった。仕上温度が変態点以下
となった実験番号6の材料では熱延組織が部分的に加工
組織を呈し、成品板のr値が高くならなかった。
【0018】Ar3 変態点+100℃〜Ar3 変態点の
温度域での全圧下率が本発明の範囲以下の実験番号8の
材料は、熱延板の組織が十分微細にならず、成品板のr
値が高くならなかった。C量が本発明範囲を超えた実験
番号11の材料は、熱延板の組織は微細であったが、成
品板のr値が高くならなかった。逆に、C量が本発明範
囲以下である実験番号17の材料は、熱延板が粗粒にな
り、成品板のr値が比較的低い。(C/12+N/14
+S/32)/(Ti/48+Nb/93)<1.4の
関係を満足しない実験番号12の材料は、成品板のr値
が高くならなかった。
【0019】Mn,Si,Cr,Cu,Ni,Moの1
種または2種以上の含有量が本発明の範囲以下であった
実験番号13の材料は、熱延板が粗粒になり、成品板の
r値が高くならなかった。逆に本発明の範囲以上添加さ
れた実験番号14の材料は、熱延板組織は微細になるが
成品板のr値は低い。連続溶融めっきラインを通した本
発明の範囲内の実験番号20の材料でも高いr値が得ら
れており、連続焼鈍以外の焼鈍プロセスでも本発明鋼は
優れた特性を示す。表中には記していないが本発明鋼は
r値の異方性も低くなり、表中の本発明鋼では一般にΔ
rの絶対値が0.3以下であった。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】実施例2 本発明の実施例を、比較例と共に説明する。表1に示し
た成分組成を有する鋼を種々の条件で製造した。ここで
変態点は1℃/sで冷却した時の変態開始温度をフォー
マスターを用いて求めた値である。各実験の製造条件、
熱延板の結晶粒度、熱延板の急峻度及び成品板のr値を
表3に示す。粒度番号はASTM−No.である。急峻
度は板幅方向の波形状を分母を振幅、分子を波の高さで
表したものである。スラブ加熱温度は1200℃で、仕
上げ板厚は4mmである。冷延率は80%で、焼鈍は連
続焼鈍炉で820℃で100秒間行なった。ただし、実
験21は780℃の連続溶融亜鉛めっきラインにて合金
めっきを行なった。
【0023】本発明の範囲である実験番号21、22、
29、31、35、36、38、39、41は熱延板の
粒径も細かく、成品板のr値も高い。また、熱延板の急
峻度も小さい。最終段の圧下率が本発明の範囲以下であ
った実験番号23の材料は熱延板の組織が十分微細にな
らず、成品板のr値が高くならなかった。形状制御圧延
の圧下率が本発明の範囲外の実験番号24の材料は熱延
板の急峻度が大きく、冷延の作業性が悪く、成品板の形
状でも部分的に不良部が存在した。一方、形状制御圧延
の圧下率が本発明の範囲より大きかった実験番号27の
材料は、部分的に熱延板で粗大粒が生成し、成品板のr
値が高くならなかった。熱延板での同様の粗大粒は巻取
温度が本発明の範囲以上であった実験番号26の材料に
も見られた。
【0024】仕上圧延終了からAr3 変態点−50℃ま
での平均冷速が本発明の範囲以下の実験番号25の材料
は、熱延板の組織が十分微細にならず、成品板のr値が
高くならなかった。仕上温度が変態点以下となった実験
番号28の材料では熱延組織が部分的に加工組織を呈
し、成品板のr値が高くならなかった。また、仕上温度
が本発明範囲を超えた実験番号40の材料は熱延板の組
織が十分微細にならず、成品板のr値が高くならなかっ
た。C量が本発明範囲を超えた実験番号30の材料は、
熱延板の組織は微細であったが、成品板のr値が高くな
らなかった。逆に、C量が本発明範囲以下である実験番
号37の材料は、熱延板が粗粒になり、成品板のr値が
比較的低い。(C/12+N/14+S/32)/(T
i/48+Nb/93)<1.4の関係を満足しない実
験番号32の材料は、成品板のr値が高くならなかっ
た。
【0025】Mn,Si,Cr,Cu,Ni,Moの1
種または2種以上の含有量が本発明の範囲以下であった
実験番号33の材料は、熱延板が粗粒になり、成品板の
r値が高くならなかった。逆に本発明の範囲以上添加さ
れた実験番号34の材料は、熱延板組織は微細になるが
成品板のr値は低い。連続溶融めっきラインを通した本
発明の範囲内の実験番号41の材料でも高いr値が得ら
れており、連続焼鈍以外の焼鈍プロセスでも本発明鋼は
優れた特性を示す。表中には記していないが本発明鋼は
r値の異方性も低くなり、表中の本発明鋼では一般にΔ
rの絶対値が0.3以下であった。
【0026】
【表3】
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、熱延と冷却の条件を制
御することにより、形状もよく、従来の冷延鋼板より高
いr値を持つ超加工性鋼板を製造することができ、今ま
で一回成形が不可能と思われていたプレス材料の加工が
可能になり、工業的に価値の高い発明である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 9/48,8/04 C22C 38/00 - 38/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%でC:0.0005%以上、0.
    005%以下、N:0.005%以下、P:0.1%以
    下、S:0.02%以下、Al:0.1%以下を含みT
    iおよびNbのいずれか一方または双方を0.2<(C
    /12+N/14+S/32)/(Ti/48+Nb/
    93)<1.4なる条件を満足するように含有し、M
    n,Si,Cr,Cu,Ni,Moの1種または2種以
    上の含有量が0.1%以上、1.5%以下で残部Feお
    よび不可避的不純物からなる鋼をAr3 変態点以上、A
    3 変態点+100℃以下の温度域で少なくとも全圧下
    率が70%以上の圧延を行ない、Ar3 変態点以上で仕
    上圧延を終了し、圧延直後からAr3 変態点−50℃ま
    での平均冷速50℃/sec以上で冷却し、その後0.
    5%以上、10%以下の圧延をし、750℃以下で巻
    取、引き続き、通常の酸洗、冷延、焼鈍を行なうことを
    特徴とする深絞り用冷延鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】 重量%でC:0.0005%以上、0.
    005%以下、N:0.005%以下、P:0.1%以
    下、S:0.02%以下、Al:0.1%以下を含みT
    iおよびNbのいずれか一方または双方を0.2<(C
    /12+N/14+S/32)/(Ti/48+Nb/
    93)<1.4なる条件を満足するように含有し、M
    n,Si,Cr,Cu,Ni,Moの1種または2種以
    上の含有量が0.1%以上、1.5%以下で残部Feお
    よび不可避的不純物からなる鋼をAr3 変態点以上、A
    3 変態点+50℃以下の仕上温度で、かつ最終圧下率
    30%以上で圧延した後、圧延直後から冷却を開始し、
    圧延直後からAr3 変態点−50℃までの平均冷速50
    ℃/sec以上で冷却し、その後0.5%以上、10%
    以下の圧延をし、750℃以下で巻取、引き続き、通常
    の酸洗、冷延、焼鈍を行なうことを特徴とする深絞り用
    冷延鋼板の製造方法。
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