JPH088970A - 送信スループット制御装置及び方法 - Google Patents

送信スループット制御装置及び方法

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JPH088970A
JPH088970A JP13685694A JP13685694A JPH088970A JP H088970 A JPH088970 A JP H088970A JP 13685694 A JP13685694 A JP 13685694A JP 13685694 A JP13685694 A JP 13685694A JP H088970 A JPH088970 A JP H088970A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】フレームリレー・プロトコルを採用した通信網
の時々刻々変わる通信容量と性能に応じて、自局からの
送信データのスループットを動的に変化させることによ
り、通信データ抜けを防止し、最大の通信効果を上げる 【構成】データ送信の要求発生時に、ある時点で送信可
能なデータ長C1を示す送信可能カウンタ30を検査し
て正ならば、送信データCsを送信可能カウンタ30か
ら減算し、回線送信処理部44により送信処理を開始す
る。送信可能カウンタ30の値C1が負または0なら
ば、送信保留データキュー40に送信データを保留させ
る。基本タイマ38のタイムアウト時に、送信可能カウ
ンタ30の値C1が正ならば、送信スループットカウン
タ34の値C2を代入する。送信可能カウンタ30の値
C1が負または0ならば、送信スループットカウンタ3
4の値C2を送信可能カウンタ30の値C1に加算す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通信網を介したデータ
通信の送信スループットを調整する送信スループット制
御装置及び方法に関し、特にフレームリレー・プロトコ
ルの通信網を介したデータ通信で送信スループットを調
整する送信スループット制御装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、通信網を介して電子計算機等同士
を接続してデータ通信を実現する通信技術の発達は目覚
ましいものがあり、高効率・高性能な新プロトコルが開
発されている。従来の通信網では、専用線や回線交換網
のように通信性能が固定のものと、DDXやISDNの
パケット交換網のように、通信容量及び性能が変化する
がフロー制御によりデータ抜けは発生しにくいものとあ
った。即ち、DDXやISDNのパケット交換網にあっ
ては、送信端末と受信端末を、通信網内の中継点を選択
的に接続して通信コネクションを確立しており、中継点
間でのデータ通信ごとにエラー検出訂正制御およびフロ
ー制御を行っている。
【0003】エラー検出訂正制御およびフロー制御を行
っているDDXやISDNのパケット交換網を使用した
データ通信にあっては、それらの制御負荷のため通信回
線の物理的な通信速度に対し、実際の通信性能である通
信スループットはかなり低くなる。例えばDDXの物理
速度は最大48Kbpsであるが、実際の通信スループ
ットは、9600bps程度に落ちてしまう。またIS
DNの物理速度は64Kbpsであるが、これも実際の
通信スループットは9600bps程度に落ちてしま
う。
【0004】このようなエラー検出訂正制御およびフロ
ー制御をもつ通信網の問題を解消して高速通信を実現す
る高効率・高性能な新プロトコルとして、フレームリレ
ー・プロトコルがある。フレームリレーは、DDXやI
SDN等のパケット交換網のように通信容量及び性能が
変化するが、網がエラー検出訂正制御およびフロー制御
をもたないため、網の制御負荷が低く、高速交換処理が
可能であり、網が空いていれば、最大物理速度近くまで
実速度が得られ、高効率で高性能なデータ通信ができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、フレームリレ
ー・プロトコルを採用した通信網は、パケット交換網の
ように通信容量及び性能が変化するが、網がエラー検出
訂正制御およびフロー制御をもたないため、網に接続し
た電子計算機等が、網の輻輳状態を把握し迅速に送信ス
ループットを変化させないと、データ抜けが発生しやす
くなり、網に接続した電子計算機等の間のプロトコルの
リトライが頻発するため、通信性能が劣化するという欠
点がある。
【0006】本発明の目的は、フレームリレー・プロト
コルを採用した通信網の時々刻々変わる通信容量と性能
に応じて、自局からの送信データのスループットを動的
に変化させることにより、通信データ抜けを防止し、最
大の通信効果を上げるようにした送信スループット制御
装置及び方法を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理説明
図である。本発明の送信スループット制御装置は、送信
可能カウンタ30、送信スループットカウンタ34、送
信保留データキュー40、送信判断制御部25およびタ
イムアウト処理部26を備える。送信可能カウンタ30
は、現時点で送信可能なデータ長C1を示す。基本タイ
マ38は、送信可能カウンタ30の更新周期を設定し、
更新周期毎にタイムアウトする。
【0008】送信スループットカウンタ34は、基本タ
イマ38の更新周期の間の通信網(フレームリレー・プ
ロトコル網)で送信可能なデータ長C2を示す。送信保
留キュー40は、送信できないデータを一時的に保留す
る。更に、回線送信処理部44は、通信網の物理回線へ
送信データを出力する。送信要求の発生時に、送信判断
制御部25は、送信可能カウンタ30を検査する。その
カウンタ値C1が正ならば、送信要求が発生した送信デ
ータのデータ長Csを送信可能カウンタ30より減算
し、回線送信処理部44により送信処理を開始させる。
また送信可能カウンタ30の値C1が負または0なら
ば、送信保留データキュー(40)に送信データを保留
させる。
【0009】即ち本発明は、ある時点で送信可能なデー
タ長を示す送信可能カウンタ30を設け、送信時に送信
可能カウンタをチェックし、送信するか、送信可能とな
るまで待つかを制御することにより、送信スループット
を迅速に変化させる。基本タイマ38がタイムアウトし
た時は、タイムアウト処理部26が動作して、送信可能
カウンタ30の更新と、保留中のデータの送信を行う。
【0010】まずタイムアウト時に送信可能カウンタ3
0の値C1が正ならば、送信スループットカウンタ34
の値C2をそのまま送信可能カウンタ(30)に代入
(プリセット)する。一方、送信可能カウンタ30の値
C1が負または0ならば、送信スループットカウンタ3
4の値C2を送信可能カウンタ30の値C1に加算した
(C1+C2)に更新する。
【0011】この更新処理の結果、送信可能カウンタ3
4の値C1が正でかつ、送信保留データキュー40に保
留中の送信データがある場合には、保留中の送信データ
のうち一番優先順位の高い送信データのデータ長を送信
可能カウンタ30より減算し、回線送信処理部44によ
り送信処理を開始させる。回線送信処理部44は、送信
要求に基づくデータの物理回線への送信終了後に、送信
保留データキュー40に保留中の送信データがある場合
には、タイムアウト処理とは独立に、保留中の送信デー
タのうち一番優先順位の高い送信データを取り出して送
信を開始する。同時に取り出した送信データのデータ長
を送信可能カウンタ30より減算させる。
【0012】また1つの物理回線上に論理的に複数の通
信回線を設定した場合、通信網は各回線ごとに独立した
通信コネクションを形成することから、送信可能カウン
タ30、送信スループットカウンタ34、及び送信保留
データキュー40、送信判断制御部25およびタイムア
ウト処理部26を複数設ける。更に回線送信処理部44
の前段に送信待ちデータキュー46を設ける。これによ
って複数の通信コネクション単位に送信スループットを
制御することができる。
【0013】基本タイマ38には固定的に時間設定が行
われているが、これ以外に、基本タイマ38を、設定時
間が変更可能なタイマとし、通信網による単位通信系統
での最大送信データ長の送信時間をタイマ値に自動的に
設定するようにしてもよい。また送信スループットカウ
ンタ34は、更に、スループット管理部36を設ける。
スループット管理部36は、高送信スループットが必要
でかつスループット増加が可能な場合、または通信網よ
り輻輳通知を受領した場合等の送信スループットを低下
させる必要がある場合に、送信スループットカウンタ3
4の値を予め決められた比率で増減する。
【0014】またスループット管理部36は、指定され
た測定期間中に、通信網から受信した輻輳通知、および
輻輳によるデータ抜けにリトライ回数等の送信スループ
ット調整が必要な情報を測定し、この測定情報に基づい
て送信スループットカウンタ34の値を増減させるため
の比率又は値を決定することもできる。本発明の送信ス
ループット制御方法は、次の手順を備える。 送信判断過程 送信要求の発生時に、現時点で送信可能なデータ長C1
を示す送信可能カウンタ30を検査し、その値C1が正
ならば、送信要求が発生した送信データのデータ長Cs
を送信可能カウンタ30より減算すると共に回線送信処
理部44により送信処理を開始する。送信可能カウンタ
30の値C1が負または0ならば、送信保留データキュ
ー40に送信データを保留させる。 カウンタ更新過程 更新周期を設定した基本タイマ38のタイムアウトごと
に、送信可能カウンタ30の値C1が正ならば、送信ス
ループットカウンタ34の値C2を送信可能カウンタ3
0に代入する。送信可能カウンタ30の値C1が負また
は0ならば、送信スループットカウンタ34の値C2を
送信可能カウンタ30の値C1に加算する。 保留データ送信過程 カウンタ更新過程の処理の結果、送信可能カウンタ34
の値C1が正でかつ、送信保留データキュー40に保留
中の送信データがある場合には、保留中の送信データの
うち一番優先順位の高い送信データのデータ長を送信可
能カウンタ30より減算すると共に、回線送信処理部5
により送信処理を開始させる。
【0015】
【作用】本発明によれば、ある時点で送信可能なデータ
長を示す送信可能カウンタを設けて送信時にチェック
し、送信するか、送信可能となるまで待つかを制御する
ことにより、送信スループットを迅速に変化させること
ができる。送信可能カウンタは、基本タイマのタイムア
ウトごとに更新する。この更新は、送信可能カウンタが
正ならば、そのときの通信網で送信可能なデータ長をセ
ットしている送信スループットカウンタの値を送信可能
カウンタに代入する。送信可能カウンタが負または0な
らば、送信スループットカウンタの値と送信可能カウン
タの加算値を代入する。
【0016】送信要求が発生すると、送信可能カウンタ
を検査し、正ならば、送信要求が発生した送信データの
データ長を送信可能カウンタより減算し、回線送信処理
部により送信処理を開始する。このとき送信データ長が
送信可能カウンタの値以上であっても、送信処理を開始
するが、減算により送信可能カウンタの値は0又はマイ
ナスとなり、次の送信要求による送信データは、送信保
留データキューで保留される。
【0017】保留された送信データは、基本タイマのタ
イムアウト時に行われる送信可能カウンタの更新処理に
より、送信可能カウンタが正であれば、一番優先順位の
高い保留中の送信データを取り出し、そのデータ長を送
信可能カウンタから減算し、且つ回線送信処理部により
送信される。タイムアウト時以外は、回線送信処理部に
よる送信終了ごとに、同様な保留データの送信とカウン
タ更新が行われる。
【0018】この結果、ネットワークの状態変化に追従
した送信スループットの変化を迅速に行うことができ、
フレームリレー・プロトコル網を使用して高効率且つ高
性能のデータ通信ができる。
【0019】
【実施例】図2は本発明の送信スループット制御装置が
適用される通信ネットワークを用いたデータ通信回線の
説明図である。フレームリレー・ネットワーク10は、
フレームリレー・プロトコルを採用した通信網であり、
DDXやISDNなどのパケット交換網のように、通信
容量および性能は変化するがフロー制御は行っていな
い。
【0020】フレームリレーネットワーク10に対して
は、例えば送信側としてコンピュータ14がデータ通信
装置12を介して接続され、一方、受信側としてコンピ
ュータ18がデータ通信装置16を介して接続される。
データ通信装置12と16の間はフレームリレー・ネッ
トワーク10内の中継点R1〜R5を経由して通信コネ
クションが確立される。
【0021】フレームリレー・ネットワーク10はフロ
ー制御を行わないことから、ネットワーク内の中継点R
1〜R5のそれぞれの間におけるデータ伝送でエラー検
出および訂正処理は行わない。このエラー訂正はフレー
ムリレー・ネットワーク10を介して接続した送受信端
末としてのデータ通信装置12,16間で行われること
になる。
【0022】図3は図2の送信側のデータ通信装置12
に設けられる本発明の送信スループット制御装置の実施
例を示す。送信スループット制御装置は送信可能判断部
20,送信保留部22および送信処理部24で構成され
る。送信可能判断部20には送信判断制御部25、タイ
ムアウト処理部26、送信データ長カウンタ28、送信
可能カウンタ30および切替部32が設けられる。
【0023】また送信保留部22には、基本タイマ3
8、送信スループットカウンタ34、スループット管理
部36、送信保留データキュー40および保留制御部4
2が設けられる。更に送信処理部24には、回線送信処
理部44とネットワーク情報受信部48が設けられる。
送信可能判断部20に設けた送信可能カウンタ30に
は、ある時点で送信可能なデータ長を示すカウント値C
1が格納されている。即ち、送信可能カウンタ30の値
C1は装置立上げ時の初期化で0にクリアされ、送信保
留部22に設けた基本タイマ38に設定した更新周期を
与える設定時間経過時に得られるタイムアウト出力に基
づき、タイムアウト処理部26の制御によって更新され
る。
【0024】タイムアウト時の送信可能カウンタ30の
更新は、そのときのカウンタ値C1が正かあるいは負ま
たは0かによって異なる。送受信カウンタ30の値C1
が正の場合は、送信スループットカウンタ34にセット
している送信可能なデータ長を示すカウント値C2を代
入する。即ち、送受信カウンタ30のカウント値C1
は、正であればタイムアウトごとに送信スループットカ
ウンタ34の値C2に置き替えられる。
【0025】一方、送信可能カウンタ30のカウント値
C1が0または負であった場合には、そのときの送信可
能カウンタ30のカウント値C1に送信スループットカ
ウンタ34のカウント値C2を加えた値(C1+C2)
を新たなカウント値C1とする。ここで、送信スループ
ットカウンタ34のカウント値C2は、スループット管
理部36によりネットワークの状態に応じてセッティン
グされる。スループット管理部36に対しては、送受信
処理部24に設けたネットワーク情報受信部48よりネ
ットワークから送られてきた輻輳状態の受信情報が与え
られ、スループット管理部36でネットワークの輻輳状
態を認識できる。
【0026】このため、スループット管理部36はネッ
トワークの輻輳状態に応じて、そのときネットワークで
送信可能なデータ長で示される最適な送信スループット
をセッティングするようになる。更に、スループット管
理部36は、高送信スループットが必要でかつスループ
ット増加が可能な場合、予め決められた比率で増加さ
せ、逆に、ネットワーク情報受信部48からの輻輳状態
を示す受信情報からネットワークの輻輳通知を受領した
場合などの送信スループットを低下させる必要がある場
合には、送信スループットカウンタ34の値を時間の経
過に対し予め決められた比率で減少させる機能をもつ。
【0027】例えば、輻輳状態を検出すると現在の送信
スループットを一定の時間割合で減少させて、輻輳回復
可能な送信スループットに低下させる。その後に輻輳解
除通知を受信した場合には、直ちに高送信スループット
の値にカウンタ値C2を上げず、予め決められた時間比
率で送信スループットカウンタ34の値C2を増加させ
る。
【0028】更にスループット管理部36としては、送
信スループットの調整に必要な情報を指定された期間に
亘り測定し、この測定結果に基づいた送信スループット
カウンタ34の値C2を増減させるための時間比率ある
いは時間当たりの増減値を決定するようにしてもよい。
例えば、指定された測定期間中にネットワークから受信
した輻輳状態の通知および輻輳によってデータ抜けを起
こしたことに対するデータ通信装置のリトライ回数など
を測定し、この測定情報に基づいた最適な送信スループ
ットの値C2を得るための比率や増減値を決定し、送信
スループットカウンタ34の値を増減させてもよい。
【0029】更にまた、装置の立上げ時に高送信スルー
プットを設定すると、ネットワークへの影響が大きいこ
とから、スループット管理部36は立上げ時に規定の送
信スループットの値から一定割合で高送信スループット
の値に増加させる送信スループットの増加処理を行わせ
ることもできる。基本タイマ38は、カウンタ更新周期
を決めるタイマであり、通信網による単位通信系統での
最大送信データ長に基づいて送信時間、例えば1秒を固
定的に設定している。また外部設定可能なタイマを使用
し、装置立上げ時に、通信網による単位通信系統での最
大送信データ長の送信時間をタイマ値に自動的に設定す
るようにしてもよい。
【0030】送信可能判断部20に対し、コンピュータ
からの送信要求に基づく送信データが送られると、送信
データ長カウンタ28にそのデータ長Csがセットされ
る。送信判断制御部25は送信要求を受けると、そのと
きの送信可能カウンタ30のカウント値C1を検査し
て、ネットワークに送信するか保留するかを決める。送
信可能カウンタ30のカウント値C1が正であれば、判
断制御部25は切替部32から送信データを送信処理部
24の回線送信処理部44に送り、ネットワークの物理
回線にデータ送信を行う。
【0031】このとき送信可能カウンタ30のカウント
値C1から送信データ長Csを検査して求めた値を新た
な送信可能カウンタ30のカウント値C1とする。ネッ
トワークで送信可能な最大データ長は決まっているが、
実際に伝送する送信データのデータ長Csはネットワー
クの最大送信可能データ長の範囲内で必要に応じて変化
する。判断制御部25は送受信可能カウンタ30のカウ
ント値C1が正であれば、カウント値Cより送信データ
長Csが短くとも長くとも、これを意識することなく回
線送信処理部44に送ってネットワークに送信させる。
【0032】一方、送信要求時に送信可能カウンタ30
のカウント値C1が0または負であれば、現在のネット
ワークの送信スループットを越えるものと判断し、この
場合には送信保留部22に設けた送信保留データキュー
40に送信データを格納して、送信を見合わせる。送信
保留データキュー40に保留された送信データは、回線
送信処理部44で先行する送信データの送信処理が終了
した場合、あるいは基本タイマ38のタイムアップによ
る送信可能カウンタ30の更新処理が行われた場合に、
送信可能カウンタ30のカウント値C1が正であること
を条件にネットワークに送信される。
【0033】回線送信処理部44が先行する送信データ
のネットワークへの送信処理が終了すると、送信終了通
知を保留制御部42が受け、送信保留データキュー40
を参照して保留データが存在するか否かチェックする。
保留データが存在すると、判断制御部25を経由して送
信可能カウンタ30のカウント値C1を検査する。カウ
ント値C1が正であれば、送信保留データキュー40に
保留中の送信データのうち一番優先順位の高い送信デー
タを取り出して回線送信処理部44に送り、ネットワー
クに対する送信を開始する。同時に、送信可能カウンタ
30のカウント値C1から送信を開始した保留送信デー
タのデータ長Csを減算した値を新たなカウント値C1
とするカウンタ更新を行う。
【0034】一方、基本タイマ38のタイムアップ時に
は、送信スループットカウント34のカウント値C2を
用いた送信可能カウンタ30の更新処理が終了した後
に、送信保留データキュー40に保留中の送信データが
ある場合には、更新後の送信可能カウンタ30のカウン
ト値C1を検査し、正であれば、そのうちの一番優先順
位の高い保留中の送信データを取り出して回線送信処理
部44に送って、ネットワークへの送信を開始させる。
同時に、送信を開始した保留中の送信データのデータ長
Csを送信可能カウンタ30のカウント値C1から減算
して新たなカウント値C1とする。
【0035】図4は図3の送信スループット制御装置に
おける処理動作を示す。装置を立ち上げると、まずステ
ップS1でイニシャライズが行われる。このイニシャラ
イズにおいて、送信可能カウンタ30のカウント値C
1、送信スループットカウンタ34のカウント値C2、
更に送信データ長カウンタ28のカウント値Csはそれ
ぞれ0にクリアされる。
【0036】クリア後に現在ネットワークより受信した
輻輳情報に応じてスループット管理部36で送信スルー
プットに対応したデータ長を示すカウント値C2を送信
スループットカウンタ34にセットし、更に送信可能カ
ウンタ30にカウント値C2と同じ値を代入してカウン
ト値C1とし、このイニシャルセットが済んでから通常
の通信処理に移行するようにしてもよい。
【0037】ステップS1のイニシャライズが済むと、
ステップS2で送信要求の有無をチェックしており、送
信要求があるとステップS3に進み、送信可能カウンタ
30のカウント値C1を検査する。カウント値C1が正
であればステップS4に進み、送信可能カウンタ30の
カウント値C1から送信データのデータ長Csを減算し
た値を新たなカウント値C1とし、ステップS5で送信
データを回線送信処理部44へ送って、ネットワークへ
の物理回線に送信させる。
【0038】一方、ステップS3で送信可能カウンタ3
0のカウント値C1が0または負であった場合には、ス
テップS6に進み、送信保留データキュー40に送信デ
ータを格納して保留させる。ステップS2で送信要求が
なかった場合には、ステップS7に進み、回線送信処理
部44による送信終了の有無をチェックする。もし先行
する送信データの送信が終了していればステップS8に
進み、送信保留データキュー40に保留中の送信データ
があるか否かチェックする。
【0039】保留中の送信データがあればステップS4
に進んで、一番優先順位の高い送信データを取り出し
て、そのデータ長Csを送信可能カウンタ30のカウン
ト値C1から引いて新たなカウント値C1とした後、ス
テップS5で、回線送信処理部44により保留中の送信
データの送信動作を開始する。ステップS8で保留中の
送信データがなかった場合、あるいはステップS7で回
線送信終了が得られていなかった場合には、ステップS
9に進み、基本タイマ38のタイムアウトをチェックす
る。基本タイマ38がタイムアウトしたならば、ステッ
プS10に進み、図5にサブルーチンとして示すタイム
アウト処理を実行する。基本タイマ38がタイムアウト
していなければステップS2に戻る。
【0040】図5のタイムアウト処理は、まずステップ
S1で送信可能カウンタ30のカウント値C1を検査す
る。カウント値C1が正であればステップS2に進み、
送信可能カウンタ30のカウント値C1として、現在送
信スループットカウンタ34にセットしているカウント
値C2を代入する。一方、送信可能カウンタ30のカウ
ント値C1が0または負であった場合にはステップS3
に進み、0または負の値をもつ送信可能カウンタ30の
カウント値C1に、送信スループットカウンタ34で示
す現在のネットワークで送信可能なスループットのカウ
ント値C2を加算した値を、新たなカウント値C1とし
て代入する。
【0041】ステップS2またはS3の送信可能カウン
タ30の更新が済むと、ステップS4に進み、保留デー
タがあるか否かチェックする。保留データがあれば、ス
テップS5で再び更新後の送信可能カウンタ30のカウ
ント値C1を検査する。正であればステップS6に進
み、一番優先順位の高い保留中の送信データをとり出し
て回線送信処理部44からネットワークへの送信を開始
する。
【0042】同時にステップS7で、送信可能カウンタ
30のカウント値C1から送信を開始する保留中の送信
データのデータ長Csを減算した値を新たなカウント値
C1とする。ステップS4で保留中の送信データがなけ
れば、ステップS5〜S7の処理は行わない。図6は図
3の実施例における送信要求時の送信判断処理と、基本
タイマ38のタイムアップ時のタイムアップ処理の機能
構成を示している。
【0043】送信要求に基づき送信データが与えられる
と、そのときの送信可能カウンタ30を参照し、カウン
ト値C1が0以上即ち正であれば送信可能と判断し、回
線送信処理部44に送ってネットワークに対する送信動
作を開始させる。また、この場合、送信可能カウンタ3
0のカウント値C1はカウント値C1から送信データの
データ長Csを減算した値に更新される。
【0044】一方、送信要求時に送信可能カウンタ30
のカウント値C1が0以下即ち0または負であった場合
には、ネットワークに送信せずに送信保留データキュー
40に格納して保留する。基本タイマ38がタイムアウ
トすると、送信スループットカウンタ34のネットワー
クの復調状態に適合した送信スループットを与えるデー
タ長に対応したカウント値C2に基づいた送信可能カウ
ンタ30の更新が行われる。この更新は送信可能カウン
タ30のカウント値C1が0より大きければ、即ち正で
あれば、送信スループットカウンタ34のカウント値C
2をそのまま代入する。
【0045】送信可能カウンタ30のカウント値C1が
0以下即ち0または負であれば、現在の送信可能カウン
タ30のカウント値C1に送信スループットカウンタ3
4のカウント値C2を加算した(C1+C2)を新たな
カウント値C1とする。図7は図6の機能ブロックにお
ける送信判断処理の時間的な変化を、送信可能カウンタ
30、送信保留データキュー40および回線送信処理部
44について示している。
【0046】まず送信可能カウンタ30には、に示す
ように正のカウント値C1がセットされていたとする。
この状態で、に示すデータ長Cs1の送信要求が行わ
れると、このとき送受信可能カウンタ30のカウント値
C1はに示すように正であることから、送信データを
そのまま回線送信処理部44に送ってネットワークに送
信を開始する。
【0047】この送信開始に伴い、に示すように送受
信可能カウンタ30のカウント値C1はそれまでのカウ
ント値C1から送信データ長Cs1を差し引いた値に減
算され、この場合、C1−Cs1とすると、C1=0と
なる。次に、に示すデータ長Cs2の送信要求が行わ
れたとすると、に示したように、このとき送信可能カ
ウンタ30のカウント値C1は0であることから、送信
保留データキュー40にデータ長Cs2の送信データを
保留させる。
【0048】続いて、で基本タイマ38がタイムアウ
トすると、に示す送信可能カウンタ30のカウント値
C1の更新が行われ、正の値となる。ここで、送信保留
データキュー40に保留中の送信データがあることか
ら、更新後の送信可能カウンタ30のカウント値C1を
検査し、正であることから、保留中の送信データを取り
出して回線送信処理部44よりネットワークに対する送
信を開始する。
【0049】図8は、図6の機能ブロックにおいて送信
可能カウンタ30のカウント値C1が正のとき、それよ
りも長いデータ長をもつ送信要求が行われたときの動作
の時間的な経過を示している。まずに示すように、送
受信可能カウンタ30のカウント値C1は正であり、こ
の状態でに示すカウント値C1より長いデータ長Cs
1をもつ送信データの送信要求が行われると、送信デー
タはそのまま回線送信処理部44に送られてネットワー
クに対する送信が開始される。同時にに示すように、
カウント値C1からデータ長Cs1を差し引いた送受信
可能カウンタ30の更新が行われ、更新後のカウント値
C1はこの場合、負の値をもつ。
【0050】このため、でのデータ長Cs1の半分
のデータ長Cs2をもつ送信要求が行われると、カウン
ト値C1は負であることから、送信保留データキュー4
0に保留される。保留後にで基本タイマ38がタイム
アウトすると、でカウント値C1の更新が行われ、こ
の場合、C1=0となる。続いて、でデータ長Cs3
の送信要求が行われると、このときカウント値C1は0
であることから、送信保留データキュー40に保留され
る。
【0051】続いて、で基本タイマ38がタイムアウ
トすると、(10)(図中はマル10)に示すように送
信可能カウンタ30のカウント値C1の更新が行われて
正となり、したがって送信保留データキュー40に保留
している2つの送信データの内、で保留した優先順位
の高い方の送信データを取り出して回線送信処理部44
からネットワークに送信を開始する。
【0052】この図8に示すように、送信スループット
カウンタ34のカウント値C2の代入で更新された送信
可能カウンタ30のカウント値C1を越えるようなデー
タ長の送信要求が行われた場合には、送信可能カウンタ
30の値が正である限り、長いデータ長の送信要求をそ
のまま受け入れてネットワークに送信する。送信データ
長が長いことから、このとき送信可能カウンタ30のカ
ウント値は負の値となり、基本タイマのタイムアウトに
伴う更新で正の値になるまでは、送信要求が行われた送
信データは送信保留データキュー40に保留され、ネッ
トワークに対する送信は行われない。その結果、ネット
ワークの輻輳状態に対応した送信スループットに適合し
た送信動作が自動的に行われることになる。
【0053】図9はネットワークの輻輳状態の時間変化
に対する本発明の送信スループット制御の一例を示して
いる。まずネットワークの最大送出スループットは例え
ば8KB/sであり、ネットワーク側が通常状態で保証
する最低通信スループットで定義される認定情報速度C
IRがその半分の4KB/sであり、更に最小送出スル
ープットMINを1KB/sとしている。
【0054】まず、システム立上げによるスタート時の
時刻t0〜t1については、この実施例にあってはスロ
ースタート制御を行っている。即ち、図3の送信保留部
22に設けたスループット管理部36は、イニシャル処
理で送信スループットカウンタ34にカウント値C2と
してC2=1KB/sの最小送出スループットのカウン
ト値を設定し、以後、時間の経過に伴って所定比率で直
線的に最大送出スループットMAX=8KB/sまで増
加させる。
【0055】このような送出スループットのスロースタ
ート制御により、システム立上げ時に一時的にネットワ
ークが輻輳状態に陥ることを防止できる。時刻t1から
は送信スループットカウンタ30のカウント値C2はC
2=8KB/sの最大送出スループットのカウント値と
なり、最も高い効率でデータ伝送が行われる。この高送
出スループットによるデータ送信中の時刻t2でネット
ワークより輻輳通知を受信すると、スループット管理部
36は送信スループットカウンタ34のカウント値C2
を認定情報速度CIRに対応した最低通信スループット
であるC2=4KB/sに下げる。これによって送信ス
ループットは半分となり、輻輳中のネットワークに対す
る負担を軽減させる。
【0056】送信スループットを輻輳に対応して下げた
ことに伴い、時刻t3でネットワークより輻輳回復通知
を受信すると、時刻t3〜t4にかけてスロースタート
制御と同様に所定の比率で直線的に送信スループットを
最大送出スループットMAX=8KB/sまで増加させ
る。ここで、ネットワークの輻輳状態に対する送信スル
ープットの追従精度は、送信可能カウンタ30の更新周
期を決める基本タイマ38の設定時間を小さな値にする
ことで実現できる。例えばデータ通信装置がネットワー
クの認定情報速度CIRに適合した送信データ長4KB
をタイマ設定時間を決める基準送信データ長とした場
合、基本タイマの設定時間は1秒に設定される。
【0057】勿論、1秒以外でもよく、例えば半分の
0.5秒であってもよい。逆に基本タイマ38の設定時
間をあまり長くしすぎると、基本タイマによる送信可能
カウンタ30の更新周期の中のある特定の時間帯に送信
が集中し、送信スループットのムラが大きくなることか
ら、可能な限り設定時間は短くすることが望ましい。図
10は本発明の第2実施例を示し、送信スループットの
制御系を1つのデータ通信装置に2系統設けた場合を例
にとっている。このような送信スループットを複数系統
設ける理由は、例えば図11に示すように、送信側のデ
ータ通信装置12がフレームリレー・ネットワーク10
を介して複数の受信側のデータ通信装置16−1〜16
−3との間で通信コネクションを形成できることによ
る。
【0058】即ち、送信側のデータ通信装置12は物理
的に1つの回線でフレームリレー・ネットワーク10に
接続されるが、物理的な1回線を時分割による多重使用
で論理的に複数回線を形成し、各論理回線ごとにフレー
ムリレー・ネットワーク10内には受信側のデータ通信
装置16−1〜16−3との間で通信コネクションを確
立する。
【0059】このようにネットワーク内に複数の通信コ
ネクションが確立されるデータ伝送については、送信側
のデータ通信装置12に確立可能な通信コネクション分
の送信スループット制御系統を設け、各通信コネクショ
ンごとに送信スループットの制御を行う。図10の実施
例は、2系統の送信スループット制御系を設けた場合を
例にとっている。ここで送信保留部22の基本タイマ3
8、送信処理部24の回線送信処理部44およびネット
ワーク情報受信部48は、共通部として設けられる。そ
れ以外の処理部は、送信スループット制御系ごとに独立
して2系統設けられている。更に、送信処理部24に設
けた回線送信処理部44の前段には、送信待ちデータキ
ュー46が新たに追加される。各系統における送信スル
ープット制御のための処理動作は、図3に示した1系統
の場合と同じになる。
【0060】図12は図11の送信スループット制御系
統を2系統設けた場合の機能ブロックを示しており、各
系統において送信要求が生じたときには送信可能カウン
タ30−1,30−2のカウント値を検査し、正であれ
ば、送信待ちデータキュー46を経由して回線送信部4
4からネットワークに送信し、送信可能カウンタ30−
1の値から送信データ長を差し引いた更新を行う。
【0061】また、送信可能カウンタ30−1,30−
2のカウント値が0または負であれば、ネットワークへ
送信せずに送信保留データキュー40−1,40−2に
格納して保留する。基本タイマ38がタイムアウトする
と、送信スループットカウンタ34−1,34−2のカ
ウント値C2に基づいた送信可能カウンタ30−1,3
0−2の更新が行われる。即ち、送信可能カウンタ30
−1,30−2のカウント値が正であれば、送信スルー
プットカウンタ34−1,34−2のカウント値がその
まま代入される。ここで送信スループットカウンタ34
−1,34−2のカウント値は、図11に示したように
ネットワーク内の回線コネクションが異なっており、回
線コネクションごとに輻輳状態が異なることから、それ
ぞれに対応した特有の送信スループットのカウント値が
セットされ、送信可能カウンタ30−1,30−2は、
各通信コネクション固有のカウント値に更新される。
【0062】このカウンタ更新も送信可能カウンタ30
−1,30−2のカウント値が正であれば、送信スルー
プットカウンタ34−1,34−2のカウント値をその
まま代入する。0または負の場合には、送信可能カウン
タ30−1,30−2に送信スループットカウンタ34
−1,34−2のそれぞれの値を加算した値を新たなカ
ウント値とする。
【0063】送信可能カウンタ30−1,30−2の更
新後に保留中の送信データがあれば、更新後の送信可能
カウンタ30−1,30−2の値が正であることを条件
に送信保留データキュー40−1,40−2の中から優
先順位の一番高い保留中の送信データを取り出し、送信
待ちデータキュー46を経由して回線送信処理部44よ
りネットワークに対する送信を開始する。
【0064】この保留中の送信データの送信開始につい
ても、送信を開始した保留中の送信データのデータ長を
送信可能カウンタ30−1,30−2のカウント値から
減算した値への更新が行われる。尚、図10の実施例は
2系統の送信スループット制御系を設けた場合を例にと
っているが、必要に応じて任意の数の制御系統を設ける
ことができる。
【0065】また、図3および図10の実施例は回路ブ
ロックの実施例として示しているが、これらの回路機能
はプロセッサを使用したデータ通信装置のソフトウェア
として実現できるものである。更に、本発明は上記の実
施例に示した数値による限定は受けない。
【0066】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、フレームリレー・ネットワークなどのフロー制御を
行わない通信網の輻輳状態に応じた通信容量および性能
変化に対し、データ送信側で迅速に送信スループットを
変化させてネットワークの通信容量および性能の変化に
追従させることができ、ネットワークの通信スループッ
トをデータ通信装置の送信スループットが上回ることに
よるデータ抜けの発生や、これに伴うプロトコルのリト
ライの頻発を防ぎ、通信性能を劣化させることなく、ネ
ットワークの状態を最大限に活かした高能率で高性能の
データ通信を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図
【図2】本発明が適用されるネットワーク構成図
【図3】本発明の実施例を示したブロック図
【図4】本発明の処理動作を示したフローチャート
【図5】図4のタイムアウト処理の詳細を示したフロー
チャート
【図6】図2の実施例の機能を示したブロック図
【図7】送信可能カウンタ値と送信データ長が同一の場
合の送信判断処理を示した説明図
【図8】送信可能カウンタ値より送信データ長が大きい
場合の送信判断処理を示した説明図
【図9】通信網の輻輳状態に対する送信スループットの
制御を示した説明図
【図10】本発明の他の実施例を示したブロック図
【図11】図10の実施例が適用されるネットワークの
説明図
【図12】図10の実施例の機能を示したブロック図
【符号の説明】
10:フレームリレー・ネットワーク 12,16,16−1〜16−3:データ通信装置 14,18:コンピュータ 20:送信可能判断部 22:送信保留部 24:送信処理部 25:送信判断制御部 26:タイムアウト処理部 28:送信データ長カウンタ(Cs) 30:送信可能カウンタ(C1) 32:切替部 34:送信スループットカウンタ(C2) 36:スループット管理部 38:基本タイマ 40:送信保留データキュー 42:保留制御部 44:回線送信処理部 46:送信待ちデータキュー 48:ネットワーク情報受信部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗田 真広 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】現時点で送信可能なデータ長(C1)を示
    す送信可能カウンタ(30)と、 前記送信可能カウンタ(30)の更新周期を設定し、該
    更新周期毎にタイムアウトする基本タイマ(38)と、 前記基本タイマ(38)の更新周期の間に通信網で送信
    可能なデータ長(C2)を示す送信スループットカウン
    タ(34)と、 送信できないデータを一時的に保留する送信保留データ
    キュー(40)と、 前記通信網の物理回線へ送信データを出力する回線送信
    処理部(44)と、 送信要求の発生時に前記送信可能カウンタ(30)を検
    査し、その値(C1)が正ならば、送信要求が発生した
    送信データのデータ長(Cs)を前記送信可能カウンタ
    (30)より減算すると共に前記回線送信処理部(4
    4)により送信処理を開始し、前記送信可能カウンタ
    (30)の値(C1)が負または0ならば、前記送信保
    留データキュー(40)に送信データを保留させる送信
    判断制御部(25)と、 前記基本タイマ(38)のタイムアウト時に、前記送信
    可能カウンタ(30)の値(C1)が正ならば、前記送
    信スループットカウンタ(34)の値(C2)を前記送
    信可能カウンタ(30)に代入し、前記送信可能カウン
    タ(30)の値(C1)が負または0ならば、前記送信
    スループットカウンタ(34)の値(C2)を前記送信
    可能カウンタ(30)の値(C1)に加算するカウンタ
    更新を行い、この処理の結果、前記送信可能カウンタ
    (34)の値(C1)が正でかつ、前記送信保留データ
    キュー(40)に保留中の送信データがある場合には、
    保留中の送信データのうち一番優先順位の高い送信デー
    タを取り出してそのデータ長を前記送信可能カウンタ
    (30)より減算すると共に、前記回線送信処理部(4
    4)により送信処理を開始させるタイムアウト処理部
    (26)と、を備えたことを特徴とする送信スループッ
    ト制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の送信スループット制御装置
    に於いて、前記回線送信処理部(44)は、送信要求に
    基づくデータの物理回線への送信終了後に、前記送信保
    留データキュー(40)に保留中の送信データがある場
    合には、保留中の送信データのうち一番優先順位の高い
    送信データを取り出し、そのデータ長を前記送信可能カ
    ウンタ(30)より減算させると共に、送信を開始する
    ことを特徴とする送信スループット制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の送信スループット制御装置
    に於いて、前記送信可能カウンタ(30)、送信スルー
    プットカウンタ(34)、及び送信保留データキュー
    (40)、送信判断制御部(25)およびタイムアウト
    処理部(26)を複数設け、更に前記回線送信処理部
    (44)の前段に送信待ちデータキュー(46)を設
    け、複数の通信系統単位に送信スループットを制御可能
    としたことを特徴とする送信スループット制御装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の送信スループット制御装置
    に於いて、前記基本タイマ(38)は、設定時間が変更
    可能なタイマであり、前記通信網による単位通信系統で
    の最大送信データ長の送信時間をタイマ値に自動的に設
    定することを特徴とする送信スループット制御装置。
  5. 【請求項5】請求項1記載の送信スループット制御装置
    に於いて、前記送信スループットカウンタ(34)は、
    高送信スループットが必要でかつスループット増加が可
    能な場合、又は前記通信網より輻輳通知を受領した場合
    等の送信スループットを低下させる必要がある場合に、
    前記送信スループットカウンタ(34)の値を予め決め
    られた比率で増減するスループット管理部(36)を設
    けたことを特徴とする送信スループット制御装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の送信スループット制御装置
    に於いて、前記スループット管理部(36)は、指定さ
    れた測定期間中に、前記通信網から受信した輻輳通知ま
    たは輻輳によるデータ抜けによるリトライ回数等の送信
    スループット調整が必要な情報を測定し、該測定情報に
    基づいて前記送信スループットカウンタ(34)の値を
    増減させるための比率又は値を決定することを特徴とす
    る送信スループット制御装置。
  7. 【請求項7】送信要求の発生時に、現時点で送信可能な
    データ長(C1)を示す送信可能カウンタ(30)を検
    査し、その値(C1)が正ならば、送信要求が発生した
    送信データのデータ長(Cs)を前記送信可能カウンタ
    (30)より減算すると共に前記回線送信処理部(4
    4)により送信処理を開始し、前記送信可能カウンタ
    (30)の値(C1)が負または0ならば、送信保留デ
    ータキュー(40)に送信データを保留させる送信判断
    過程と、 更新周期を設定した基本タイマ(38)のタイムアウト
    ごとに、前記送信可能カウンタ(30)の値(C1)が
    正ならば、前記送信スループットカウンタ(34)の値
    (C2)を前記送信可能カウンタ(30)に代入し、前
    記送信可能カウンタ(30)の値(C1)が負または0
    ならば、前記送信スループットカウンタ(34)の値
    (C2)を前記送信可能カウンタ(30)の値(C1)
    に加算するカウンタ更新過程と、 前記カウンタ更新過程の処理の結果、前記送信可能カウ
    ンタ(34)の値(C1)が正でかつ、前記送信保留デ
    ータキュー(40)に保留中の送信データがある場合に
    は、保留中の送信データのうち一番優先順位の高い送信
    データのデータ長を前記送信可能カウンタ(30)より
    減算すると共に、前記回線送信処理部(44)により送
    信処理を開始させる保留データ送信過程と、からなるこ
    とを特徴とする送信スループット制御方法。
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