JPH0887391A - 印字装置 - Google Patents

印字装置

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JPH0887391A
JPH0887391A JP22533594A JP22533594A JPH0887391A JP H0887391 A JPH0887391 A JP H0887391A JP 22533594 A JP22533594 A JP 22533594A JP 22533594 A JP22533594 A JP 22533594A JP H0887391 A JPH0887391 A JP H0887391A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、端末からLAN等のネットワーク
を介して印刷依頼を受けて印字を行なうリモートプリン
タ等の印字装置に関し、1台で複数台そなえた場合と同
様の機能を果たせるようにして、コスト増を招くことな
く、複数端末からの印刷依頼を効率よく処理可能にする
ことを目的とする。 【構成】 印字実行部2とこの印字実行部2の動作を制
御する制御部3とをそなえ、外部から印刷依頼を受ける
と制御部3により印字実行部2の動作を制御して印字処
理を実行するもので、制御部3に、複数のジョブに対応
して仮想的な印字処理を行なう複数の論理プリンタ4を
そなえ、各論理プリンタ4が1ページ分の仮想的な印字
処理を完了した時点で、制御部3により印字実行部2の
動作を制御して当該1ページ分のデータを実際に印字す
るように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(目次) 産業上の利用分野 従来の技術(図22,図23) 発明が解決しようとする課題(図24,図25) 課題を解決するための手段(図1) 作用(図1) 実施例(図2〜図21) 発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばLAN(Local A
rea Network)等のネットワークに接続され、端末からネ
ットワークを介して印刷依頼を受けて印字を行なうリモ
ートプリンタ等の印字装置に関する。
【0003】
【従来の技術】一般に、LAN等のネットワークでは、
例えば図22に示すように、端末として複数(図中5
台)のパーソナルコンピュータ(以下、パソコンと略記
する)31A〜31Eがそなえられ、各パソコン31A
〜31Eからの印刷依頼はプリントサーバ32で受け付
けられ、プリントサーバ32によりリモートプリンタ
(印字装置;以下単にプリンタという)33を動作させ
て各パソコン31A〜31Eからの印刷依頼を実行して
いる。つまり、プリントサーバ32を用い、1台のプリ
ンタ33をパソコン31A〜31Eにより共有してい
る。
【0004】そして、各パソコン31A〜31Eからの
印刷依頼データは、プリントサーバ32にて受け付けら
れると、このプリントサーバ32内にそなえられるプリ
ンタ33へのキュー34にスプールされる。このように
印刷依頼データがキュー34にスプールされると、その
印刷依頼を行なった各パソコン31A〜31Eは、プリ
ントサーバ32から解放される。
【0005】このとき、プリントサーバ32から1台の
プリンタ33に対してはジョブ単位でデータの受渡しを
行なうため、図22に示すようなネットワークでは、プ
リンタ33は、あるジョブの印刷依頼を終了してから次
のジョブの印刷依頼を受けることになる。従って、図2
3(a)に示すように、プリントサーバ32において複
数のパソコン31A,31C,31E,31Bからの印
刷依頼を受け付け各印刷依頼データをキュー34に格納
している場合、図23(a),(b),(c)に示すよ
うに、プリンタ33は、その印刷依頼の受付順に印刷す
ることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような印刷方式で
は、例えば最初にパソコン31Aから10枚の印刷依頼
があり、次にパソコン31Cから1枚の印刷依頼があっ
たときにも、プリンタ33がパソコン31Aからの依頼
による10枚の印刷を終えるのを待たなければ、次のパ
ソコン31Cからの依頼による1枚のみの印刷を行なう
ことができない。また、アプリケーション等に起因する
何らかの異常が発生した場合、プリンタ33における印
刷動作が停止してしまい、待機中のジョブ全てが印刷待
ち状態になってしまう。
【0007】そこで、例えば図24に示すようなネット
ワークも提案されている。この図24に示すネットワー
クでは、複数(図中4台)のプリンタ33A〜33Dが
そなえられるとともに、プリントサーバ32内に各プリ
ンタ33A〜33Dへのキュー34A〜34Dがそなえ
られている。このようなネットワークでは、各パソコン
31A〜31Eにおいて印刷依頼対象のプリンタを予め
決めておくか、もしくは、各パソコン31A〜31Eか
らプリントサーバ32へ印刷依頼を行なう際に印刷依頼
対象のプリンタを指定するかして、パソコン31A〜3
1E毎にプリンタ33A〜33Dを設定する。
【0008】これにより、例えば図25(a)〜(d)
に示すように、各パソコン31A〜31Eからの印刷依
頼データは、設定されたプリンタ33A〜33Dへのキ
ュー34A〜34Dにスプールされ、他のパソコン31
A〜31Eの印刷終了を待ち続けることなく各プリンタ
33A〜33Dによる印刷が行なわれるようになる。し
かしながら、図24にて上述したネットワークでは、プ
リンタを、プリントサーバ32に設定したプリンタへの
キューの数だけそなえる必要があり、ネットワークを構
成するためのコストの増大を招いてしまう。
【0009】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、1台で複数台そなえた場合と同様の機能を果
たせるようにして、コスト増を招くことなく、複数端末
からの印刷依頼を効率よく処理可能にした印字装置を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理ブロ
ック図で、この図1において、1は本発明の印字装置
で、この印字装置1は、所定用紙に印字を行なう印字実
行部2と、この印字実行部2の動作を制御する制御部3
とをそなえ、外部から印刷依頼を受けると、制御部2に
より印字実行部3の動作を制御して印字処理を実行する
ものである。
【0011】そして、本発明の印字装置1の制御部3に
は、複数のジョブに対応して仮想的な印字処理を行なう
複数の論理プリンタ4がそなえられており、各論理プリ
ンタ4が1ページ分の仮想的な印字処理を完了した時点
で、制御部3により印字実行部2の動作を制御して当該
1ページ分のデータが実際に印字されるようになってい
る(請求項1)。
【0012】なお、各論理プリンタ4毎に、仮想的な印
字処理時に給紙を行なう論理ホッパと仮想的な印字処理
時に排紙を受ける論理スタッカとをそなえ、制御部3お
よび印字実行部2により実際に印字処理を行なう際に
は、論理ホッパおよび論理スタッカをそれぞれ実際の物
理ホッパおよび物理スタッカに対応させてもよい(請求
項2)。
【0013】また、各論理プリンタ4毎に、通信プロト
コルやプリンタエミュレーションを設定してもよい(請
求項3,4)。さらに、複数の論理プリンタ4において
異常が発生した場合には、複数の論理プリンタ4のうち
異常の発生した論理プリンタのみ動作を停止させるよう
にする(請求項5)。
【0014】また、印字処理についての各種設定条件,
論理ホッパおよび論理スタッカと実際の物理ホッパおよ
び物理スタッカとの対応関係,通信プロトコルやプリン
タエミュレーションを、ネットワークを介して接続され
る外部の端末により設定するように構成してもよい(請
求項6〜9)。
【0015】
【作用】図1により上述した本発明の印字装置1では、
各論理プリンタ4により1ページ分の仮想的な印字処理
を完了した時点つまり各ジョブのページを完成した時点
で、そのページについて実際の印字処理が印字実行部2
により行なわれる。従って、各論理プリンタ4での仮想
的な印字処理によってページを完成した順に実際の印字
処理が行なわれ、1つのジョブに対応した印字処理を全
て終了するのを待つことなく、他のジョブの印字出力を
得ることができる(請求項1)。
【0016】なお、各論理プリンタ4毎に論理ホッパお
よび論理スタッカをもたせ、論理ホッパおよび論理スタ
ッカと物理ホッパおよび物理スタッカとの対応関係を選
択することにより、既存のプリンタドライバを使用で
き、アプリケーション毎に印字装置1における設定を変
える必要がなくなる(請求項2)。また、所望の通信プ
ロトコルやプリンタエミュレーションを設定された論理
プリンタ4に対して印刷依頼を行なうことにより、異種
通信プロトコルや異種プリンタエミュレーションで印刷
を実行することができる(請求項3,4)。
【0017】さらに、論理プリンタ4において異常が発
生した場合には、異常の発生した論理プリンタのみ動作
を停止させ、他の論理プリンタによる印字処理は継続さ
れるので、異常論理プリンタに係わらないジョブについ
ては印字出力が行なわれ、異常発生に伴う影響を最小限
に抑えることができる(請求項5)。また、印字処理に
ついての各種設定条件,論理ホッパおよび論理スタッカ
と物理ホッパおよび物理スタッカとの対応関係,通信プ
ロトコルやプリンタエミュレーションが、ネットワーク
を介して接続される外部の端末から設定されるので、本
発明の印字装置1の設置箇所まで出向いて設定作業を行
なう必要がなくなる(請求項6〜9)。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図2は本発明の一実施例としての印字装置の構成
およびこの印字装置の属するLANの構成を示すブロッ
ク図であり、この図2に示すように、本実施例のリモー
トプリンタ(印字装置;以下単にプリンタという)11
も、図22に示したものと同様、LAN等のネットワー
クを介して、端末としての複数台(図中5台)のパーソ
ナルコンピュータ(以下、パソコンと略記する)31A
〜31Eおよびプリントサーバ32に接続されている。
【0019】また、プリントサーバ32内には、図24
に示したものと同様、プリンタ11における後述の4つ
の論理プリンタ18A〜18Dへの印刷依頼データをそ
れぞれ格納する4つのキュー34A〜34Dがそなえら
れている。これにより、例えば図3(a)〜(d)に示
すように、各パソコン31A〜31Eからの印刷依頼デ
ータは、キュー34A〜34Dのいずれかにスプールさ
れる。
【0020】そして、本実施例のプリンタ11は、図2
に示すように、所定用紙に印字を行なう印字実行部12
と、この印字実行部12の動作を制御する制御部(論理
プリンタ処理部)13と、LANを介して外部のパソコ
ン31A〜31Eからの印刷依頼を受信するインタフェ
ース部(LANボード)14とをそなえ、外部のパソコ
ン31A〜31Eから印刷依頼を受けると、制御部12
により印字実行部13の動作を制御して印字処理を実行
するものである。
【0021】本実施例のプリンタ11における制御部1
3は、MPU15およびメインメモリ16を有して構成
されている。MPU15は、メインメモリ16に格納さ
れるデータに基づいて動作するもので、本実施例では、
データ振分部(論理プリンタ識別部)17,4つの論理
プリンタ18A〜18Dおよび論理プリンタ制御部19
A〜19Dとして機能を有している。なお、メインメモ
リ16は、例えば図4に示すように、プログラム領域,
参照テーブル等の領域のほか、論理プリンタ18A〜1
8Dのためのデータバッファ領域および中間データバッ
ファ領域を有して構成されている。
【0022】ここで、データ振分部17は、インタフェ
ース部14にて受信した外部からの印刷依頼データを4
つの論理プリンタ18A〜18Dのうちの一つに振り分
けその印刷依頼に応じたジョブを仮想的に実行させるも
のである。また、論理プリンタ18A〜18Dは、それ
ぞれ、論理プリンタ制御部19A〜19Dにより制御さ
れ、複数のジョブに対応して仮想的な印字処理を行なう
もので、各論理プリンタ18A〜18D毎に、図18〜
図21に示すように、仮想的な印字処理時に給紙を行な
う論理ホッパ20と、仮想的な印字処理時に排紙を受け
る論理スタッカ21とがそなえられており、印字実行部
12により実際に印字処理を行なう際には、論理ホッパ
20および論理スタッカ21をそれぞれ実際の給紙部
(物理ホッパ)22および排紙部(物理スタッカ)23
に対応させるようになっている。なお、本実施例のプリ
ンタ11には、図20,図21に示すように、給紙部2
2には、複数(図中5つ)の給紙口22a〜22eがそ
なえられるとともに、排紙部23には、複数(図中9
つ)の排紙口23a〜23iがそなえられている。
【0023】さらに、論理プリンタ制御部19A〜19
Dは、それぞれ論理プリンタ18A〜18Dでの仮想的
な印字処理動作を制御するためのもので、各論理プリン
タ18A〜18Dが1ページ分の仮想的な印字処理を完
了した時点で、印字実行部12の動作を制御して当該1
ページ分のデータを実際に印字させるようになってい
る。
【0024】なお、本実施例では、図18〜図21にて
説明するごとく、各論理プリンタ18A〜18D毎に、
通信プロトコルやプリンタエミュレーションが設定され
ている。また、論理プリンタ18A〜18Dにおいて何
らかの異常(用紙切れ,スタッカフル,通信エラー等)
が発生した場合には、論理プリンタ制御部19A〜19
Dにより、異常の発生した論理プリンタのみ動作が停止
制御されるようになっている。さらに、本実施例におい
て、印字処理についての各種設定条件,論理ホッパ20
および論理スタッカ21と給紙部22および排紙部23
との対応関係,通信プロトコルやプリンタエミュレーシ
ョンは、LANを介して接続される外部のパソコン31
A〜31E等から設定されるようになっている。
【0025】本実施例のプリンタ11における印字実行
部12は、ページ展開処理部24,転写部25,給紙部
22および排紙部23を有して構成されている。ここ
で、ページ展開処理部24は、ラスタメモリ26および
ビデオデータ転送処理部27を有し、各論理プリンタ1
8A〜18Dが1ページ分の仮想的な印字処理を完了し
た時点で、各論理プリンタ制御部19A〜19Dからの
指示を受けて動作し、その1ページ分のデータをラスタ
メモリ26に展開するものである。ラスタメモリ26
は、例えば図5に示すように、中間データバッファ領
域,描画ワーク領域およびビットマップ領域を有して構
成されている。また、ビデオデータ転送処理部27は、
ラスタメモリ26のビットマップ領域に展開されたデー
タ(ビデオデータ)を転写部25へ転送するためのもの
である。
【0026】転写部25は、給紙部22(給紙口22a
〜22e)から指定された用紙の供給を受け、その用紙
に対してページ展開処理部24からのデータを転写し、
転写後の用紙を指定された排紙部23(排紙口23a〜
23i)へ排出するものである。一方、本実施例のイン
タフェース部(LANボード)14は、図6に示すよう
に、LAN制御LSI35,MPU36,メモリ37お
よびDPRAM(デュアルポートRAM)38を有して
構成されている。
【0027】ここで、LAN制御LSI35は、LAN
から受信したデータが自プリンタ11に対するものであ
る場合にメモリ37へ取り込むとともに、MPU36に
対して割込みをかけるものである。また、MPU36
は、メモリ37に格納されるデータに基づいて動作する
もので、本実施例では、プロトコル識別部36Aおよび
プロトコル処理部36Bとしての機能を有するもので、
プロトコル識別部36Aは、受信したデータの通信プロ
トコルを識別するものであり、プロトコル処理部36B
は、プロトコル識別部36Aにより識別された通信プロ
トコルに応じてプロトコル処理を実行するものである。
【0028】さらに、メモリ37は、例えば図7に示す
ように、プログラム領域および参照テーブル等の領域の
ほか、LAN制御LSI35用のバッファ領域およびプ
ロトコル1〜n用のデータバッファ領域を有して構成さ
れている。DPRAM38は、制御部13(データ振分
部17)に対してデータを出力するためのもので、例え
ば図8に示すように、参照テーブル等の領域およびプロ
トコル1〜n用のデータバッファ領域を有して構成され
ている。
【0029】なお、本実施例において、プリントサーバ
32を介して各パソコン31A〜31Eから転送されて
くるデータは、例えば図9に示すように、ヘッダ,転送
先アドレス,転送元アドレスやデータ部分のほかに、通
信プロトコルを指定するプロトコル識別コードと、論理
プリンタ18A〜18Dを指定する論理プリンタ識別コ
ードとを有して構成されている。
【0030】次に、上述のごとく構成されたプリンタ1
1の動作を、図10〜図17に示すフローチャートに従
って説明する。まず、図10〜図12によりインタフェ
ース部14の動作について説明する。LAN制御LSI
35では、図10に示すように、常時、LANから受信
したデータが自プリンタ11に対するものであるか否か
を判定し(ステップS11)、自プリンタ11に対する
ものである場合には、メモリ37のLSI用バッファ領
域に取り込むとともに(ステップS12)、MPU36
に対して割込みをかける。
【0031】そして、MPU36では、プロトコル識別
部36Aにおいて、図11に示すように、メモリ37の
LSI用バッファ領域に書き込まれたデータを読み出し
(ステップS21)、そのデータのプロトコル識別コー
ド(図9参照)とメモリ37のテーブルとを参照して
(ステップS22)、そのデータの通信プロトコルを識
別する(ステップS23)。その識別結果に応じたプロ
トコル用のデータバッファ領域にデータを複写し(ステ
ップS24)、データ複写を行なった旨をプロトコル処
理部36Bへ通知する(ステップS25)。
【0032】通知を受けたプロトコル処理部36Bで
は、図12に示すように、データ複写の行なわれたメモ
リ37のプロトコル用のデータバッファ領域のデータを
読み出し(ステップS31)、対応する通信プロトコル
による処理を実行した後(ステップS32)、DPRA
M38およびメモリ37のテーブルを参照し(ステップ
S33)、プロトコル処理後のデータをDPRAM38
における対応するプロトコル用のデータバッファ領域に
格納してから(ステップS34)、制御部13のMPU
15に対して割込みをかける。
【0033】そして、制御部13および印字実行部12
では、概略的に図13に示すような処理が行なわれる。
つまり、インタフェース部14で受信されプロトコル処
理を施されたデータを、データ振分部17により指定の
論理プリンタ18A〜18Dへ振り分け(ステップS4
1)、論理プリンタ制御部19A〜19Dにより各論理
プリンタ18A〜18Dを制御しながら、各論理プリン
タ18A〜18Dにおいて振り分けられたデータに対し
て仮想的な印字処理を行なう。
【0034】そして、各論理プリンタ制御部19A〜1
9Dにより各論理プリンタ18A〜18Dが1ページ分
の印字処理を完了したか否かを監視し(ステップS4
2)、1ページ分の印字処理を完了した場合には、ペー
ジ展開処理部24におけるバッファがフル状態か否かを
判定し(ステップS43)、フル状態でなければ、各論
理プリンタ18A〜18Dで完成された1ページ分のデ
ータをページ展開処理部24へ送信し、このページ展開
処理部24によりページ展開を行なった後(ステップS
44)、転写部25により所定の用紙に対して実際の印
字処理(転写処理)を実行する(ステップS45)。
【0035】以下、図14〜図17を参照しながら、デ
ータ振分部17,論理プリンタ18A〜18D,論理プ
リンタ制御部19A〜19,ページ展開処理部24およ
び転写部25の動作をそれぞれ詳細に説明する。データ
振分部17では、図14に示すように、インタフェース
部14におけるDPRAM38から所定の通信プロトコ
ルのデータを読み出し(ステップS51)、メインメモ
リ16のテーブルを参照して(ステップS52)、その
データの印字処理を行なうべき指定の論理プリンタを識
別する(ステップS53)。そして、そのデータを、メ
インメモリ16における指定の論理プリンタ用のデータ
バッファ領域(図4参照)へ複写してから(ステップS
54)、指定の論理プリンタ18A〜18Dおよび論理
プリンタ制御部19A〜19Dへ印字処理対象のデータ
が到来した旨を通知する(ステップS55)。
【0036】各論理プリンタ18A〜18Dおよび各論
理プリンタ制御部19A〜19Dでは、データ振分部1
7からの通知を受けると、図15に示すように、メイン
メモリ16における自論理プリンタ用のデータバッファ
領域のデータを読み出し(ステップS61)、メインメ
モリ16のテーブルを参照して(ステップS62)、自
論理プリンタに対応したプリンタエミュレーション処理
(コマンド解析等)を行なう(ステップS63)。
【0037】そして、読み出したデータを中間データに
変換してから(ステップS64)、その中間データを、
メインメモリ16における自論理プリンタ用の中間デー
タバッファ領域にスタックする(ステップS65)。こ
の後、自論理プリンタの改ページ相当のコマンドを認識
すると、つまり、1ページ分のデータについての仮想的
な印字処理を完了した場合(ステップS66)、メイン
メモリ16における自論理プリンタ用の中間データバッ
ファ領域にスタックされた中間データに、自論理プリン
タに対応したIDを付加して(ステップS67)、その
中間データをラスタメモリ26の中間データバッファ領
域(図5参照)に複写し(ステップS68)、データ展
開処理部24へ中間データを複写した旨を通知する(ス
テップS69)。
【0038】データ展開処理部24では、論理プリンタ
制御部19A〜19Dからの通知を受けると、図16に
示すように、ラスタメモリ26の中間データバッファ領
域から1ページ分の中間データを読み出し(ステップS
71)、ラスタメモリ26のテーブルを参照して(ステ
ップS72)、コマンド解析を行ない(ステップS7
3)、ラスタメモリ26の描画ワーク領域を使用しなが
ら1ページ分のデータについての描画処理を行なう(ス
テップS74)。
【0039】そして、描画処理を終了すると、その描画
処理結果をラスタメモリ26のビットマップ領域に書き
込み(ステップS75)、ビットマップ領域へのデータ
の展開を終了すると(ステップS76)、ビデオデータ
転送処理部27へデータの展開終了を通知し(ステップ
S77)、ビデオデータ転送処理部27により展開され
たデータをビットマップ領域から転写部25へ転送する
(ステップS78)。
【0040】転写部25では、ページ展開処理部24か
ら展開データを転送されると、図17に示すように、印
刷処理を開始し(ステップS81)、指定された給紙部
22の給紙口22a〜22eから給紙を行なって(ステ
ップS82)、転写処理を行なった後(ステップS8
3)、指定された排紙部23の排紙口23a〜23iへ
転写処理を施された用紙を排出する(ステップ84)。
【0041】ところで、次に、図18,図19により、
各論理プリンタ18A〜18Dの概念をより具体的に説
明すると、プリンタ11は、パソコン31A〜31D側
から見ると、例えば図18や図19に示すような構成の
プリンタに印刷依頼を行なっているように見える。つま
り、図18に示す例では、論理プリンタ18Aが、通信
プロトコル1で通信処理を行ない、論理ホッパ20とし
ての給紙口22a,22c,22dと論理スタッカ21
としての排紙口23a,23dとをそなえ、プリンタエ
ミュレーション3で動作するものとして構成されてい
る。
【0042】また、図19に示す例では、論理プリンタ
18Bが、通信プロトコル2で通信処理を行ない、論理
ホッパ20としての給紙口22a,22b,22eと論
理スタッカ21としての排紙口23b,23eとをそな
え、プリンタエミュレーション1で動作するものとして
構成されている。そして、このような論理プリンタ18
A,18Bでは、パソコン31A〜31Dから印刷を受
けた場合には、エミュレーションコマンドにより指定さ
れた給紙口の用紙に印刷し、やはりエミュレーションコ
マンドにより指定された排紙口にその用紙を排出するよ
うになっている。
【0043】さらに、図20,図21により、本実施例
のプリンタ11における各種設定条件について説明す
る。各論理プリンタ18Aがどのようなプリンタである
かについてはネットワーク管理者により設定され、その
設定内容としては、通信プロトコル,プリンタエミュレ
ーションのほか、物理的な給紙口22a〜22eのうち
ユーザが選択することができる給紙口(論理ホッパ2
0)の割当や、物理的な排紙口23a〜23iのうちユ
ーザが選択することができる排紙口(論理スタッカ2
1)の割当などがある。
【0044】図20では例えば論理プリンタ18Aにつ
いての設定が示されており、この論理プリンタ18Aで
は、通信プロトコル1およびプリンタエミュレーション
3が設定されるとともに、物理的な給紙口22a,22
c,22dがそれぞれ論理ホッパ20の給紙元A,B,
Cとして割り当てられ、物理的な排紙口23a,23d
がそれぞれ論理スタッカ21の排紙先A,Bとして割り
当てられている。
【0045】また、図21では例えば論理プリンタ18
Bについての設定が示されており、この論理プリンタ1
8Bでは、通信プロトコル2およびプリンタエミュレー
ション1が設定されるとともに、物理的な給紙口22
a,22b,22eがそれぞれ論理ホッパ20の給紙元
A,B,Cとして割り当てられ、物理的な排紙口23
b,23eがそれぞれ論理スタッカ21の排紙先A,B
として割り当てられている。
【0046】図20,図21に示す論理プリンタ18
A,18Bのいずれにおいても、実際に仮想的な印字処
理を行なう際には、エミュレーションコマンドにより論
理ホッパ20の給紙元および論理スタッカ21の排紙先
を切換・選択するようになっている。このように、本発
明の一実施例によれば、各論理プリンタ18A〜18D
によりページ分の仮想的な印字処理を完了した時点でそ
のページについて実際の印字処理を行なうことにより、
ページを完成した順に実際の印字処理が行なわれるの
で、1つのジョブに対応した印字処理を全て終了するの
を待つことなく、他のジョブの印字出力を得ることがで
きる。また、ユーザは物理的に1台のプリンタ11をあ
たかも自分専用のプリンタのごとく使用できるので、コ
スト増を招くことなく、複数のパソコン31A〜31D
からの印刷依頼を極めて効率よく処理できる。
【0047】このとき、論理ホッパ20および論理スタ
ッカ21と物理的な給紙口22a〜22eおよび排紙口
23a〜23iとの対応関係を選択することにより、既
存のプリンタドライバを使用でき、アプリケーション毎
に設定を変えることなく、目的の印字出力を得ることが
できる。また、通信プロトコルやプリンタエミュレーシ
ョンを各論理プリンタ18A〜18D毎に設定しておく
ことにより、ユーザは、他のジョブを意識することなく
所望の通信プロトコルやプリンタエミュレーションを設
定された論理プリンタ18A〜18Dに対して印刷依頼
を行なえば、異種通信プロトコルや異種プリンタエミュ
レーションで印刷を実行でき、印字処理に際して極めて
高い自由度が得られ、1台のプリンタ11で各種処理に
臨機応変に対応できる。
【0048】さらに、論理プリンタ18A〜18Dで異
常(用紙切れ,スタッカフル,通信エラー等)が発生し
た場合には、論理プリンタ制御部19A〜19Dにより
異常の発生した論理プリンタ18A〜18Dのみ動作が
停止され、他の論理プリンタによる印字処理は継続され
るので、異常論理プリンタに係わらないジョブについて
は必要最小限の印刷待ちで印字出力を行なえ、異常発生
に伴う影響が最小限に抑制することができる。
【0049】また、各種設定条件,論理ホッパおよび論
理スタッカと物理ホッパおよび物理スタッカとの対応関
係,通信プロトコルやプリンタエミュレーションを、L
ANを介してパソコン31A〜31Eから遠隔設定でき
るので、プリンタ11の設置箇所まで出向くことなく各
種設定を行なえ、特にプリンタ11からパソコン31A
〜31Eから離れた箇所に設置されるようなシステム構
成の場合などに極めて有効である。
【0050】なお、上述した実施例では、プリンタ11
に論理プリンタを4つそなえた場合について説明した
が、本発明はこれに限定されるものではない。また、物
理ホッパとして給紙部,物理スタッカとしての排紙部や
論理ホッパ,論理スタッカ等の数も、上述した実施例
(例えば図20,図21に示すもの)の数に限定される
ものではない。
【0051】さらに、上述した実施例では、各パソコン
31A〜31Eからの印刷依頼がプリントサーバ32で
受け付けられ、このプリントサーバ32を介してプリン
タ11による印字処理が行なわれるようになっている
が、本発明は、これに限定されるものではなく、端末と
しての各パソコン31A〜31Eからプリンタ11に対
して直接的に印刷依頼を行なうように構成してもよく、
この場合も、上述した実施例と同様の作用効果が得られ
ることは言うまでもない。
【0052】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の印字装置
によれば、各論理プリンタによりページ分の仮想的な印
字処理を完了した時点でそのページについて実際の印字
処理を行なうことにより、ページを完成した順に実際の
印字処理が行なわれるので、1つのジョブに対応した印
字処理を全て終了するのを待つことなく、他のジョブの
印字出力を得ることができ、また、ユーザは物理的に同
一(1台)のプリンタをあたかも専用のプリンタのごと
く使用でき、コスト増を招くことなく、複数端末からの
印刷依頼を極めて効率よく処理できる効果がある(請求
項1)。
【0053】このとき、論理ホッパおよび論理スタッカ
と物理ホッパおよび物理スタッカとの対応関係を選択す
ることにより、既存のプリンタドライバを使用でき、ア
プリケーション毎に設定を変えることなく、目的の印字
出力を得ることができる(請求項2)。また、通信プロ
トコルやプリンタエミュレーションを各論理プリンタ毎
に設定しておくことにより、ユーザは、他のジョブを意
識することなく所望の通信プロトコルやプリンタエミュ
レーションを設定された論理プリンタに対して印刷依頼
を行なえば、異種通信プロトコルや異種プリンタエミュ
レーションで印刷を実行でき、印字処理に際して極めて
高い自由度が得られ、1台の装置で各種処理に臨機応変
に対応できる効果もある(請求項3,4)。
【0054】さらに、論理プリンタでの異常発生時に
は、異常の発生した論理プリンタのみ動作が停止され、
他の論理プリンタによる印字処理は継続されるので、異
常論理プリンタに係わらないジョブについては必要最小
限の印刷待ちで印字出力を行なえ、異常発生に伴う影響
が最小限に抑制される(請求項5)。また、各種設定条
件,論理ホッパおよび論理スタッカと物理ホッパおよび
物理スタッカとの対応関係,通信プロトコルやプリンタ
エミュレーションを外部の端末から遠隔設定できるの
で、印字装置の設置箇所まで出向くことなく各種設定を
行なえ、特に印刷装置が端末から離れた箇所に設置され
るようなシステム構成の場合などに有効である(請求項
6〜9)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理ブロック図である。
【図2】本発明の一実施例としての印字装置の構成およ
びこの印字装置の属するLANの構成を示すブロック図
である。
【図3】(a)〜(d)は本実施例のプリントサーバに
おける複数のキューにそれぞれ格納される印刷依頼デー
タの状況を示す図である。
【図4】本実施例の印字装置におけるメインメモリの構
成を示す図である。
【図5】本実施例の印字装置におけるラスタメモリの構
成を示す図である。
【図6】本実施例の印字装置におけるインタフェース部
(LANボード)の構成を示すブロック図である。
【図7】本実施例のインタフェース部におけるメモリの
構成を示す図である。
【図8】本実施例のインタフェース部におけるDPRA
Mの構成を示す図である。
【図9】本実施例における転送データの構成を示す図で
ある。
【図10】本実施例のインタフェース部におけるLAN
制御LSIの動作を説明するためのフローチャートであ
る。
【図11】本実施例のインタフェース部におけるプロト
コル識別部の動作を説明するためのフローチャートであ
る。
【図12】本実施例のインタフェース部におけるプロト
コル処理部の動作を説明するためのフローチャートであ
る。
【図13】本実施例の印字装置の動作の流れを概略的に
説明するためのフローチャートである。
【図14】本実施例の印字装置におけるデータ振分部
(論理プリンタ識別部)の動作を説明するためのフロー
チャートである。
【図15】本実施例の印字装置における論理プリンタお
よび論理プリンタ制御部の動作を説明するためのフロー
チャートである。
【図16】本実施例の印字装置におけるページ展開処理
部の動作を説明するためのフローチャートである。
【図17】本実施例の印字装置における転写部の動作を
説明するためのフローチャートである。
【図18】本実施例の論理プリンタの概念を説明するた
めのブロック図である。
【図19】本実施例の論理プリンタの概念を説明するた
めのブロック図である。
【図20】本実施例の印字装置における各種設定条件に
ついて説明するためのブロック図である。
【図21】本実施例の印字装置における各種設定条件に
ついて説明するためのブロック図である。
【図22】リモートプリンタを有するLANの構成例を
示すブロック図である。
【図23】(a)〜(c)はプリントサーバにおけるキ
ューに格納される印刷依頼データの状況を示す図であ
る。
【図24】複数台のリモートプリンタを有するLANの
構成例を示すブロック図である。
【図25】(a)〜(d)はプリントサーバにおける複
数のキューにそれぞれ格納される印刷依頼データの状況
を示す図である。
【符号の説明】
1 印字装置 2 印字実行部 3 制御部 4 論理プリンタ 11 リモートプリンタ(印字装置) 12 印字実行部 13 制御部(論理プリンタ処理部) 14 インタフェース部(LANボード) 15 MPU 16 メインメモリ 17 データ振分部(論理プリンタ識別部) 18A〜18D 論理プリンタ 19A〜19D 論理プリンタ制御部 20 論理ホッパ 21 論理スタッカ 22 給紙部(物理ホッパ) 22a〜22e 給紙口 23 排紙部(物理スタッカ) 23a〜23i 排紙口 24 ページ展開処理部 25 転写部 26 ラスタメモリ 27 ビデオデータ転送処理部 31A〜31E パーソナルコンピュータ(端末) 32 プリントサーバ 34A〜34D キュー 35 LAN制御LSI 36 MPU 36A プロトコル識別部 36B プロトコル処理部 37 メモリ 38 DPRAM(デュアルポートRAM)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定用紙に印字を行なう印字実行部と、
    該印字実行部の動作を制御する制御部とをそなえ、外部
    から印刷依頼を受けると、該制御部により該印字実行部
    の動作を制御して印字処理を実行する印字装置であっ
    て、 該制御部に、複数のジョブに対応して仮想的な印字処理
    を行なう複数の論理プリンタをそなえ、 前記の各論理プリンタが1ページ分の仮想的な印字処理
    を完了した時点で、該制御部により該印字実行部の動作
    を制御して当該1ページ分のデータを実際に印字するこ
    とを特徴とする、印字装置。
  2. 【請求項2】 前記の各論理プリンタ毎に、仮想的な印
    字処理時に給紙を行なう論理ホッパと仮想的な印字処理
    時に排紙を受ける論理スタッカとをそなえ、 該制御部および該印字実行部により実際に印字処理を行
    なう際には、該論理ホッパおよび該論理スタッカをそれ
    ぞれ実際の物理ホッパおよび物理スタッカに対応させる
    ことを特徴とする、請求項1記載の印字装置。
  3. 【請求項3】 前記の各論理プリンタ毎に、通信プロト
    コルを設定することを特徴とする、請求項1記載の印字
    装置。
  4. 【請求項4】 前記の各論理プリンタ毎に、プリンタエ
    ミュレーションを設定することを特徴とする、請求項1
    記載の印字装置。
  5. 【請求項5】 前記複数の論理プリンタにおいて異常が
    発生した場合には、前記複数の論理プリンタのうち異常
    の発生した論理プリンタのみ動作を停止させることを特
    徴とする、請求項1記載の印字装置。
  6. 【請求項6】 ネットワークを介して接続される外部の
    端末により、印字処理についての各種設定条件が設定さ
    れることを特徴とする、請求項1記載の印字装置。
  7. 【請求項7】 ネットワークを介して接続される外部の
    端末により、該論理ホッパおよび該論理スタッカと前記
    実際の物理ホッパおよび物理スタッカとの対応関係が選
    択・設定されることを特徴とする、請求項2記載の印字
    装置。
  8. 【請求項8】 ネットワークを介して接続される外部の
    端末により、前記通信プロトコルが設定されることを特
    徴とする、請求項3記載の印字装置。
  9. 【請求項9】 ネットワークを介して接続される外部の
    端末により、前記プリンタエミュレーションが設定され
    ることを特徴とする、請求項4記載の印字装置。
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