JPH08866A - オーバロックミシンの下ルーパ - Google Patents

オーバロックミシンの下ルーパ

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JPH08866A
JPH08866A JP16071294A JP16071294A JPH08866A JP H08866 A JPH08866 A JP H08866A JP 16071294 A JP16071294 A JP 16071294A JP 16071294 A JP16071294 A JP 16071294A JP H08866 A JPH08866 A JP H08866A
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JP
Japan
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thread
lower looper
looper
sewing machine
needle
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Application number
JP16071294A
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English (en)
Inventor
Shinji Kojima
伸二 小島
Mutsumi Kiwada
睦 亀和田
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SINGER NIKKO KK
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SINGER NIKKO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 別部材を使用せず比較的簡素な構造の下ルー
パを用い、作業用空間が大きく確保された前側からのみ
の作業となり、下ルーパの糸掛け部への糸掛け作業ひい
ては下ルーパへの糸通し作業そのものが極めて容易かつ
能率的になるオーバロックミシンの下ルーパの提供。 【構成】 上糸を有して上下動する針10の下方に配置
され、左右方向に往復揺動する下ルーパ部材6の上端部
に、糸溝6bの一端に糸通し穴6aが形成され、他端側
に切欠きからなる糸掛け部6cが設けられるオーバロッ
クミシンの下ルーパであつて、下ルーパ部材6の糸掛け
部6cが針10の下方側に近づくように一側に充分に揺
動した状態で、下ルーパ部材6の上端面6fの内の少な
くとも糸係止部4aを通る垂直線X−Xとの交点から糸
掛け部6cに向けて、糸係止部4aを中心とする動径P
1〜P5が次第に短くなる形状を与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オーバロックミシンの
下ルーパに関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】オーバロックミシンは、上
糸を有して上下動する針と、上端部の糸穴に挿通した上
ルーパ糸を有し、被縫製物の移動方向と交錯状に作動す
る上ルーパと、下ルーパ糸を有する下ルーパとが協働し
て、縁かがり縫いを行う。
【0003】この種の下ルーパにあつては、下ルーパ軸
を支点として往復揺動するように下ルーパ部材が設けら
れ、下ルーパ部材の上端部に、ほぼ揺動方向に延在する
直線状の糸溝を有し、該糸溝の一端に糸通し穴が形成さ
れ、他端側に糸掛け部が設けられている。糸掛け部は、
切欠きによつて形成するものも知られている。そして、
下ルーパ糸は、糸掛け部材の糸係止部から通し、糸掛け
部に掛止させ、糸通し穴を通して装備され、糸溝に沿つ
て延在している。
【0004】しかして、従来の下ルーパにおける下ルー
パ糸の糸通し作業は、一般に、糸掛け部材の糸係止部か
ら通した下ルーパ糸を、一方の糸掛け部に裏側から通
し、糸溝に沿つて延在させて、他方の糸通し穴に表側か
ら通して行われるが、困難である。その理由は、下ルー
パ部材の配置場所付近に充分な作業用空間を確保するこ
とができず、狭隘な作業用空間にて、糸掛け部に下ルー
パ糸を掛止する作業を伴うところにある。特に、下ルー
パ部材の側方の有底角筒状をなすシリンダカバーを取り
外した状態で、糸掛け部に下ルーパ糸を掛止させる場合
には、ミシンのベッド側と下ルーパ部材との間に指を挟
む恐れがあると共に、誤つてミシンを駆動させた場合に
は、揺動する下ルーパ部材に指が衝突し、けがをする恐
れすらある。
【0005】このような下ルーパ糸の糸通し作業性を向
上させるものとして、例えば特開平5−31281号公
報に記載されるものがある。これは、下ルーパ部材の糸
掛機構を備えるもので、ミシンのベッド側に往復運動自
在に連結された操作部材と、この操作部材の運動を所定
の位置に伝達するために連結された弾性線材と、弾性線
材で移動されるように、その先端に固定され、しかも、
先端に糸を引つかけることができる引掛部を有する糸受
渡部材と、ベッド側に固定され、糸受渡部材の引掛部に
糸が掛かるセツト位置から下ルーパ部材の後端の糸道に
糸を掛ける引掛装置に案内するガイド部材とを備えてい
る。
【0006】この下ルーパ部材の糸掛機構によれば、操
作部材によつて糸受渡部材を押し出して、セツト位置か
ら引掛位置に移動させることにより、ルーパ台糸道と下
ルーパ部材の糸挿通孔に通された糸を下ルーパ部材の後
端の糸道に引つかけることができるとしている。しかし
ながら、このような糸掛機構を備える従来のオーバロッ
クミシンの下ルーパにあつては、オーバロックミシンの
本来の構成部品に加え、操作部材、弾性線材、糸受渡部
材、ガイド部材等が必要となる。このため、構造が複雑
で高価かつ故障生じやすいと共に、糸通し作動の信頼性
に若干劣るという技術的課題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような従
来の技術的課題に鑑みてなされたものであり、その構成
は次の通りである。請求項1の発明の構成は、上糸を有
して上下動する針10の下方に配置され、下ルーパ軸9
を支点として左右方向に往復揺動する下ルーパ部材6が
設けられ、該下ルーパ部材6の上端部6kに、ほぼ揺動
方向に延在する直線状の糸溝6bを有し、該糸溝6bの
一端に糸通し穴6aが形成され、他端側に切欠きからな
る糸掛け部6cが設けられると共に、糸掛け部材4の糸
係止部4aに係止させた下ルーパ糸RTを、糸掛け部6
cに掛止させ、糸溝6bに沿つて延在させて糸通し穴6
aを通して装備するオーバロックミシンの下ルーパであ
つて、下ルーパ部材6の糸掛け部6cが針10の下方側
に近づくように一側に充分に揺動した状態で、前記下ル
ーパ部材6の上端面6fの内の少なくとも前記糸係止部
4aを通る垂直線X−Xとの交点から前記糸掛け部6c
に向けて、前記糸係止部4aを中心とする動径P4〜P
5が次第に短くなる形状を与えることを特徴とするオー
バロックミシンの下ルーパである。請求項2の発明の構
成は、糸掛け部6cが、L字状をなし、一端部が上方を
向いて開放されていることを特徴とする請求項1のオー
バロックミシンの下ルーパである。請求項3の発明の構
成は、下ルーパ部材6は、コ字状をなして上端部6k及
び下端部6jを有すると共に、下端部6jが、糸溝6b
を形成した上端部6kに対して裏側に向けて突出し、上
端部6kの裏面と下端部6jの表面との間に、間隔hを
形成していることを特徴とする請求項1のオーバロック
ミシンの下ルーパである。
【0008】
【作用】請求項1の発明によれば、先ず、オーバロック
ミシンの前側のカバーを外し、下ルーパ部材6を下ルー
パ軸9を支点として一方向に揺動させ、下ルーパ部材6
の糸掛け部6cが針10の下方側に近づくように充分に
揺動した状態とする。この状態から糸掛け作業を開始す
る。すなわち、下ルーパ糸RTは、糸掛け部材4の糸係
止部4aに表側から通した後、下ルーパ部材6の上端面
6fに裏側から掛け渡す。その際、下ルーパ糸RTは、
糸係止部4aを中心とする動径P4〜P5が次第に短く
なる形状を与えた上端面6fに掛け渡す。この上端面6
fの所定箇所に下ルーパ糸RTを掛け渡す作業は、この
箇所が糸溝6bに沿つて左右方向に長く形成されている
ので、下ルーパ部材6の前側から行うことができること
とも相まつて容易である。
【0009】次に、糸掛け部材4の糸係止部4aから延
びて上端面6fに引つ掛けられた下ルーパ糸RTの先端
を引張る。下ルーパ糸RTを引張る方向は、下ルーパ糸
RTの糸掛け部6cに向かう移動を妨げない方向とすれ
ばよい。この作業も下ルーパ部材6の前側から行うこと
ができる。これにより、上端面6fの所定箇所に掛け渡
した下ルーパ糸RTが、安定位置に向けて、つまり動径
P4〜P5が短くなるように糸掛け部6cに向けて次第
に上端面6fを摺動する。
【0010】糸掛け部6cに向けて上端面6f上を摺動
する下ルーパ糸RTは、ついには糸掛け部6cに落ち込
む。かくして、下ルーパ糸RTを糸係止部4aから糸掛
け部6cに掛け渡す作業が終了する。なお、下ルーパ糸
RTは、引き出しながら上端面6fを滑らせることによ
り、摩擦力の影響をほとんど受けることなく移動する。
【0011】このようにして、下ルーパ部材6の糸掛け
部6cへの下ルーパ糸RTの糸通し作業が終了したな
ら、下ルーパ糸RTの先端部を下ルーパ部材6の糸通し
穴6aに通す。この作業は、下ルーパ部材6の前側から
行うことができる。糸通し穴6aに通して下ルーパ部材
6の裏側に突出する下ルーパ糸RTの先端部を再度引つ
張れば、下ルーパ糸RTが下ルーパ部材6の糸溝6bに
入り込んだ状態となる。かくして、下ルーパ部材6への
下ルーパ糸RTの糸通し作業が終了する。
【0012】請求項2の発明によれば、糸掛け部6c
が、L字状をなし、一端部が上方を向いて開放されてい
るので、一旦、糸掛け部6cに入り込んだ下ルーパ糸R
Tが、糸掛け部6cから外れ難い。
【0013】請求項3の発明によれば、糸係止部4aに
係止して延在する下ルーパ糸RTは、間隔hを通りなが
ら上端面6fを滑るようになり、下ルーパ部材本体6d
の下端部6jと干渉して損傷を受けることが防止され
る。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1〜図6は下ルーパの1実施例を示す。
図1中において符号11はオーバロックミシンのアーム
部を示し、アーム部11には針棒20を介して針10が
上下動自在に支持され、ベッド部7の下方であつて上糸
を有して上下動する針10の下方に下ルーパ1が配置さ
れている。この下ルーパ1の前方は、着脱自在な前カバ
ー22によつて覆い、側方(図上で左方)は、有底角筒
状をなす着脱自在なシリンダカバー23によつて覆つて
ある。しかして、ベッド部7と布押え21との間に図外
の被縫製物を挟み付けた状態で、下ルーパ1、図示を省
略した上ルーパ及び針10が動作し、後述するように縫
製がなされる。
【0015】下ルーパ1は、下ルーパ部材6及び下ルー
パ取付け台2からなる。下ルーパ部材6は、図2に示す
ようにコ字状をなして上端部6k及び下端部6jを有す
る下ルーパ部材本体6dと、下ルーパ部材本体6dの下
端部6jから突設した取付け部6eとからなり、取付け
部6eが、下ルーパ取付け台2の上端部に止めねじ3に
よつて固着されている。また、下ルーパ取付け台2の基
端部には、止めねじ5によつて糸掛け部材4が固着され
ている。糸掛け部材4は二股状をなして、上端部に糸係
止部4aが折曲げ形成され、中間部に糸案内部4bが折
曲げ形成されている。下ルーパ取付け台2は、ベッド部
7側に回動自在に支持され、前後方向(紙面に垂直方
向)に延びる下ルーパ軸9を支点として、図1上にて左
右方向(矢印A方向)に往復揺動する。
【0016】そして、下ルーパ部材6の上端部6kの表
面には、ほぼ揺動方向に延在する直線状の糸溝6bが形
成され、糸溝6bの一端に糸通し穴6aを有し、糸溝6
bの他端は、下ルーパ部材6の上端部6kの他端部を切
欠いて形成したL字状の糸掛け部6cに開放されてい
る。L字状をなす糸掛け部6cは、図6に示すように一
端の開放部6gが上方を向いて開放され、中間には、下
ルーパ部材本体6dの上端部6kが形成する爪部6mを
有する。
【0017】この下ルーパ部材6の上端部6kの上端面
6fは、糸係止部4aを中心とする動径P1〜P5が、
糸通し穴6a側から糸掛け部6c側に向けて、次第に短
くなるように設定されている。すなわち、下ルーパ部材
6の上端面6fは、糸通し穴6a付近は通常の下ルーパ
部材6と同様の凸湾曲面を形成し、動径P1の箇所とな
る左右方向の中間部から糸掛け部6cに至るまでの間
は、図3に示す中心Oを中心とする円弧面をなしてい
る。この中心Oは、下ルーパ糸RTが係止する糸係止部
4aよりも下方に位置し、かつ、糸通し穴6a側に所定
量Sだけ偏倚している。
【0018】また、下ルーパ部材6の下ルーパ部材本体
6dの下端部6jは、図4,図5に示すように裏側に向
けて突出するように一部を折曲し、平行をなす下ルーパ
部材本体6dの上端部6kの裏面と下端部6jの表面と
の間に、側面視で表れる間隔hを形成してある。なお、
間隔hは、下ルーパ部材6の上端面6fに掛け渡した下
ルーパ糸RTが、下ルーパ部材本体6dの下端部6jと
干渉して、損傷を受けることを防止する目的で形成する
ものであり、糸掛け部6cの下方位置から一端に向けて
形成されていればよく、下ルーパ部材本体6dの他端部
を適宜に折曲させて形成することが可能である。
【0019】しかして、この上端面6fは、糸係止部4
aを通して上端面6fの任意箇所に掛止させた下ルーパ
糸RTが滑りながら糸掛け部6cに向けて移動可能なよ
うに形成するものであり、動径P1〜P5は、糸通し穴
6a側の動径P1から糸掛け部6c側の動径P5に向け
て、次第に短くなつている。この動径P1〜P5の長さ
の関係は、糸掛け部材4がベッド部7側に固着される場
合には、下ルーパ部材6が針10の下方側に向けて右方
に充分に揺動した状態で成立するように設定する。
【0020】このような下ルーパ部材6は、図5に示す
ように糸案内部4b、糸係止部4a、糸掛け部6c及び
糸通し穴6aに下ルーパ糸RTを次々に通した状態で、
下ルーパ軸9を支点として揺動し、矢印A方向の往復揺
動運動を行い、上糸を有して上下動する針10と、上ル
ーパ糸を有し、被縫製物の移動方向と交錯状に作動する
上ルーパと協働して、1本針3本糸の縁かがり縫い、1
本針2本糸の縁かがり縫い等を被縫製物の厚さ等に応じ
て変更して行う。例えば、針10の糸穴に通した上糸,
図外の上ルーパの糸穴に通した上ルーパ糸及び下ルーパ
部材6の糸通し穴6aに通した下ルーパ糸RTの3本の
糸によつて、1本針3本糸の縁かがり縫いを行い、針1
0の糸穴及び下ルーパ部材6の糸通し穴6aにそれぞれ
糸通しした2本の糸によつて、1本針2本糸の縁かがり
縫いを行う。
【0021】次に、上記実施例の作用について説明す
る。先ず、シリンダカバー23はベッド部7に取り付け
たままで前カバー22を取り外すと共に、下ルーパ部材
6を下ルーパ軸9を支点として右方向に揺動させ、図1
に示すように下ルーパ部材6の糸掛け部6cが針10の
下方側に近づくように充分に揺動した状態とする。この
状態から糸掛け作業を開始する。すなわち、下ルーパ糸
RTは、図3に示すように糸掛け部材4の糸案内部4b
を経て糸係止部4aに表側から通した後、下ルーパ部材
6の上端面6fに裏側から掛け渡す。この上端面6fに
下ルーパ糸RTを掛け渡す作業は、具体的にはループ状
とした下ルーパ糸RTを下ルーパ部材6の上端部6kの
一端側から通して行われる。しかして、下ルーパ糸RT
を上端面6fに掛け渡す作業は、上端面6fが糸溝6b
に対応して左右方向に長く形成されているので、下ルー
パ部材6の前側から行うことができることとも相まつて
容易である。
【0022】次に、糸掛け部材4の糸係止部4aから延
びて上端面6fに引つ掛けられた下ルーパ糸RTを引張
る。下ルーパ糸RTを引張る方向は、上端面6fの中心
Oを通る方向から糸係止部4aの方向に適当に偏らせれ
ば確実である。この作業も下ルーパ部材6の前側から行
うことができる。これにより、上端面6fに掛け渡した
下ルーパ糸RTが次第に糸掛け部6cに向けて上端面6
fを摺動する。すなわち、下ルーパ部材6の上端面6f
には、糸掛け部6cに向けて、糸係止部4aを中心とす
る動径P1〜P5が次第に短くなるように設定されてい
るので、下ルーパ糸RTが安定位置に向けて、つまり糸
掛け部6cに向けて次第に摺動する。下ルーパ部材6
は、下端部6jが、糸溝6bを形成した上端部6kに対
して裏側に向けて突出するように折曲し、平行に延びる
上端部6kの裏面と下端部6jの表面との間に間隔hを
形成しているので、糸係止部4aに係止して延在する下
ルーパ糸RTは、間隔hを通りながら上端面6fを滑る
ようになる。従つて、下ルーパ糸RTが、下ルーパ部材
本体6dの下端部6jと干渉して、損傷を受けることが
防止される。
【0023】糸掛け部6cに向けて上端面6f上を摺動
する下ルーパ糸RTは、ついには図6に示すP5箇所を
経て上方を向いた開放部6gから糸掛け部6cに落ち込
む。糸掛け部6cに入り込んだ下ルーパ糸RTは、糸掛
け部6cがL字状をなしているので、図6に示す爪部6
mに係止して外れ難い。かくして、下ルーパ糸RTを糸
係止部4aから糸掛け部6cに掛け渡す作業が終了す
る。なお、下ルーパ糸RTは、引き出しながら上端面6
fを滑らせることにより、摩擦力の影響をほとんど受け
ることなく移動する。
【0024】このようにして、下ルーパ部材6の糸掛け
部6cへの下ルーパ糸RTの糸通し作業が終了したな
ら、下ルーパ糸RTの先端部を下ルーパ部材6の糸通し
穴6aに通す。この作業は、下ルーパ部材6の前側から
行うことができる。糸通し穴6aに通して下ルーパ部材
6の裏側に突出する下ルーパ糸RTの先端部を再度引つ
張れば、下ルーパ糸RTが下ルーパ部材6の糸溝6bに
入り込んだ状態となる。かくして、下ルーパ部材6への
下ルーパ糸RTの糸通し作業が終了する。
【0025】ところで、上記実施例にあつては、下ルー
パ取付け台2、下ルーパ部材6及び糸掛け部材4を、そ
れぞれ別部材にて形成して組付けたが、これらを一体に
形成することも可能である。また、図3に示す糸係止部
4aを通る垂直線X−Xと下ルーパ部材6の上端面6f
との交点(P4箇所)を基準として、少なくとも糸掛け
部6c側の上端面6fが、糸係止部4aを中心とする動
径が次第に短くなるように設定されていればよい。これ
は、下ルーパ部材6の上端面6fの糸係止部4aを通る
垂直線X−Xとの交点よりも糸通し穴6a側の上端面6
fは、通常の下ルーパ部材6であつても糸係止部4aを
中心とする動径が次第に短くなつているためである。加
えて、下ルーパ部材6の上端面6fの糸係止部4aを通
る垂直線X−Xとの交点(P4箇所)よりも糸掛け部6
c寄りに、下ルーパ糸RTを掛け渡す作業もさほど困難
ではない。
【0026】
【発明の効果】以上の説明によつて理解されるように、
本発明によれば、別部材を使用せず比較的簡素な構造の
下ルーパを用い、下ルーパ糸を上端面の所定箇所に案内
させながら移動させ、切欠きからなる糸掛け部に掛止さ
せるので、作業用空間が大きく確保された前側からのみ
の作業となる。その結果、安価かつ故障の恐れがない下
ルーパを使用して、下ルーパの糸掛け部への糸掛け作業
ひいては下ルーパへの糸通し作業そのものが極めて容易
かつ能率的になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係るオーバロックミシ
ンの要部を示す正面図。
【図2】 同じく下ルーパを示す正面図。作用説明図。
【図3】 同じく作用説明図。
【図4】 同じく下ルーパを示す側面図。
【図5】 同じく下ルーパの要部を示す正面図。
【図6】 同じく糸掛け部を拡大して示す正面図。
【符号の説明】
1:下ルーパ、2:下ルーパ取付け台、4:糸掛け部
材、4a:糸係止部、6:下ルーパ部材、6a:糸通し
穴、6b:糸溝、6c:糸掛け部、6f:上端面、6
g:開放部、6j:下端部、6k:上端部、9:下ルー
パ軸、10:針、P1〜P5:動径、RT:下ルーパ
糸、X−X:垂直線、h:間隔。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上糸を有して上下動する針(10)の下
    方に配置され、下ルーパ軸(9)を支点として左右方向
    に往復揺動する下ルーパ部材(6)が設けられ、該下ル
    ーパ部材(6)の上端部(6k)に、ほぼ揺動方向に延
    在する直線状の糸溝(6b)を有し、該糸溝(6b)の
    一端に糸通し穴(6a)が形成され、他端側に切欠きか
    らなる糸掛け部(6c)が設けられると共に、糸掛け部
    材(4)の糸係止部(4a)に係止させた下ルーパ糸
    (RT)を、糸掛け部(6c)に掛止させ、糸溝(6
    b)に沿つて延在させて糸通し穴(6a)を通して装備
    するオーバロックミシンの下ルーパであつて、下ルーパ
    部材(6)の糸掛け部(6c)が針(10)の下方側に
    近づくように一側に充分に揺動した状態で、前記下ルー
    パ部材(6)の上端面(6f)の内の少なくとも前記糸
    係止部(4a)を通る垂直線(X−X)との交点から前
    記糸掛け部(6c)に向けて、前記糸係止部(4a)を
    中心とする動径(P4〜P5)が次第に短くなる形状を
    与えることを特徴とするオーバロックミシンの下ルー
    パ。
  2. 【請求項2】 糸掛け部(6c)が、L字状をなし、一
    端部が上方を向いて開放されていることを特徴とする請
    求項1のオーバロックミシンの下ルーパ。
  3. 【請求項3】 下ルーパ部材(6)は、コ字状をなして
    上端部(6k)及び下端部(6j)を有すると共に、下
    端部(6j)が、糸溝(6b)を形成した上端部(6
    k)に対して裏側に向けて突出し、上端部(6k)の裏
    面と下端部(6j)の表面との間に、間隔(h)を形成
    していることを特徴とする請求項1又は2のオーバロッ
    クミシンの下ルーパ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005278953A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Janome Sewing Mach Co Ltd 環縫いミシンのスリット付きルーパ及びスリット付きルーパを備えたミシン

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