JP3579114B2 - ミシンの糸通し装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明はミシンの糸通し装置に係り、特にミシン本体に組込まれるミシンの糸通し装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
ミシン縫針の糸穴に糸を通す作業は視力の良い操作者にとっても困難な作業であり、このため各種の糸通し装置が提案されている。従来、このような糸通し装置として、ミシン縫針と平行して上下動する糸通し軸の下端に固定された糸通し用糸掛け爪を操作体によってミシン縫針の糸穴に一致する所まで降下させ、糸通し用糸掛け爪が所定位置まで降下後さらに操作体によって糸通し軸を回転させてミシン縫針の糸穴に糸通し用糸掛け爪を貫入させ、この糸通し用糸掛け爪に糸を引掛けあるいは糸を通し、しかる後に糸通し用糸掛け爪を後退させることにより糸通しを行う装置(特公昭34−10979号公報、実公昭61−35188号公報、特開平4−64386号公報、特開平4−89095号公報)、糸通しのために作動する作動腕を針棒支持体の適所に枢着させ、該作動腕の枢着部を長穴をもった円弧面にて形成させ、作動腕に固定されたツマミによって縦横自在に回動させることにより作動腕の端部に設けられた糸通し片をミシン縫針の糸穴に貫入させて糸通しを行う装置(実公昭53−35061号公報)、およびジグザグミシンの頭部の下側または押え棒に取り付けられ、ミシンの前方からボタン付レバーを押すことにより上死点に静止したミシン縫針の糸穴に小針付レバーの小針を貫入させて糸通しを行う装置(特開平3−158186号公報)が提案されている。
【0003】
しかしながら、このような糸通し装置は通常の1本針の家庭用ミシンに開発されたものであり、ルーパや布切断用のメス等を備えたオーバーロックミシンには適さなかった。また糸通し装置を糸通し用糸掛け爪等を有する糸通し軸等に設置しなければならないので、スペースが限られている2本針ミシンには適さなかった。したがって、2本針ミシンにおける糸通し作業は、指先による煩雑な作業が余儀なくされ縫製の作業能力の向上を妨げる原因となっていた。
【0004】
一方、オーバーロックミシンに適用させることができる糸通し装置として、布送り方向と交差して設けられた回転軸に固着された糸通し部材を、回転軸の他端に固着されたツマミを操作することにより回転駆動させて、針の孔に糸通し部材の糸掛け針を貫入させ、この糸通し部材の糸掛け針に糸を引掛け、しかる後に糸通し部材の糸掛け針を後退させることにより糸通しを行う装置(特開平2−104391号公報)が提案されている。しかしながら、このような糸通し装置は回転軸を他の動力伝達機構等の間隙に設けなければならず、機構が複雑化する虞があった。
【0005】
また、2本針ミシン等の複数針を備えたミシンに適用させることができる糸通し装置として、針棒の針止め部の軸部に枢着され、前後動自在の案内に鉤保護部、糸案内部が設けられた左右動自在の本体を、その限定曲げ部にて運動範囲を限定させるように軸支して、2本針の針孔に出入りを可能にすることにより糸通しを行う糸通し器(特公昭39−1782号公報)、他の動力伝達機構等の間隙に布送り方向と交差して回転軸を設け、この回転軸に対して揺動面が切換え可能である糸通し部材を取付け、この切換え操作によって糸通し部材を2本の針の何れか一方に対向させることにより糸通しを行う装置(特開平3−133483号公報)が提案されている。
【0006】
しかしながら、針棒の針止め部に枢着される糸通し器では、針棒下部の針止め本体の筒ねじ部に着脱自在に取り付けるように構成されており、2本針オーバーロックミシンのように針棒の構成が異なり、しかもルーパや布切断用のメス等を備えたオーバーロックミシンには採用することができない。また切換え操作によって糸通し位置を変更できる糸通しを行う装置では、機構が複雑化する虞があった。
【0007】
さらに、2本針ミシン等の複数針を備えたミシンに適用させることができる糸通し装置として、糸通し機構を移動手段により水平方向に移動させ、糸掛けフックを2本の縫針の何れか一方の縫針に対向させ、次いで、位置合わせ手段により糸掛けフックを上下方向に平行移動させ、糸掛けフックが対向した縫針の針穴と同一直線上に糸掛けフックを位置させ、それぞれの縫針の針穴に糸掛けフックを貫入させて糸通しを行う糸通し装置(特開平3−251292号公報)、および駆動カムが構成された駆動軸を回動させることにより、糸通し取り付け土台の糸通し機構部に備えられた糸通し部材を上下動させると共に枢動させて所定の縫針の位置に位置決し、操作レバーによって糸通し用糸掛け爪をミシン縫針の糸穴に一致する所まで降下させ、糸通し用糸掛け爪が所定位置まで降下後さらに操作レバーによって糸通し軸を回転させてミシン縫針の糸穴に糸通し用糸掛け爪を貫入させ、この糸通し用糸掛け爪に糸を引掛け、しかる後に糸通し用糸掛け爪を後退させることにより糸通しを行う糸通し装置(特開平5−317563号公報)が提案されている。
【0008】
しかしながら、移動手段と位置合わせ手段と備えた糸通し装置では各手段が独立して設けられているので、糸通し装置を設置するスペースが限られている複数針のミシンには適さなかった。また駆動カムが構成された駆動軸を備えた糸通し装置では操作を1ストローク運動とするために、糸通し部材を上下動させると共に枢動させなければならないので、駆動カムが複雑な構成となり、しかも部品点数が多くなっていた。
【0009】
また、一般的に縫製物はミシン正面から見てミシン縫針の左側に置かれて縫製され、右手で布を送り込み、左手で縫い合わせ操作を行うので、ミシン本体の左側に操作用の空間が必要になるにも係らず、何種類かの糸通し装置(特開平4−89095号公報、特開平3−251292号公報、特開平5−317563号公報)においてはミシン縫針の左側に設置されていた。
【0010】
さらに、殆どの糸通し装置がミシン縫針、糸通し用糸掛け爪等の破損防止や糸通し作業中によるミシンの作動を防止する安全機構を備えておらず、また安全機構を備えている糸通し装置においても機構が複雑になる等、低廉なミシンを提供することができるなくなる問題点があった。
【0011】
【発明の目的】
本発明は、このような従来の問題点を解決するためになされたもので、簡単な操作でミシン縫針の糸穴に糸を通すことができ、また誤操作による事故を確実に防止することができ、しかも機構が簡単でコンパクトなミシンの糸通し装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成する本発明のミシンの糸通し装置は、ミシン縫針が固定された針留を往復駆動するための針留駆動手段を有するミシン本体に設けられ、糸通し用糸掛け爪をミシン縫針に対向させてミシン縫針の糸穴に貫入させるミシンの糸通し装置において、針留駆動手段に針留を連結し且つ針留駆動手段から突設された針留駆動ピンと、ミシン縫針が実質的に上死点に位置するときに針留駆動ピンに係合する第1の端面カム部および第1の端面カム部と連動する第2の端面カム部が形成された板状部材と、ミシン本体に固定され板状部材の第1の端面カム部が針留駆動ピンに係合するときのみ板状部材の第2の端面カム部が摺動するフック部材と、板状部材に枢着され糸通し用糸掛け爪をミシン縫針に対向させる糸通し手段とを備え、板状部材の第2の端面カム部にはミシン縫針が実質的に上死点以外に位置するときにフック部材に引掛かる切欠が形成されたものである。
【0013】
また、本発明のミシンの糸通し装置は、板状部材に係合され、ミシン縫針が実質的に上死点に位置するときにのみミシン縫針の降下を規制する針固定部材を備えたものである。
さらに、本発明のミシンの糸通し装置においては、糸通し手段は糸通し用糸掛け爪を有する糸通しセットと、糸通しセットが固定される糸通し腕と、糸通し腕に係合され板状部材に枢着される糸通しレバーと、ミシン本体に固着され針糸通し部材および糸通しレバーがそれぞれ回動可能に軸着される取付部材とを備えたものである。また本発明のミシンの糸通し装置においては、フック部材と板状部材間に板状部材を常時フック部材方向に付勢する引張りばねを設けたものである。また本発明のミシンの糸通し装置においては、糸通し手段は糸通し用糸掛け爪を複数のミシン縫針のいずれかに位置決めさせる切換手段を設けたものである。
【0014】
【作用】
ミシン縫針が実質的に上死点に位置するときに糸通し手段によって板状部材を降下させると、針留駆動手段から突設された連結ピンに、板状部材に形成された第1の端面カム部が係合される。さらに、板状部材を降下させると、板状部材は第1の端面カム部を連結ピンにより押されてミシン後方に回動する。この際、板状部材に形成された第2の端面カム部はフック部材に沿って摺動する。したがって、板状部材は規制されることなく糸通し手段によって降下されるので、糸通し用糸掛け爪をミシン縫針に対向させてミシン縫針の糸穴に貫入させることができる。この貫入された糸通し用糸掛け爪に糸を掛けた後、糸通し手段によって板状部材を上昇させると糸通し用糸掛け爪はミシン縫針の後方に後退することによりミシン縫針の糸穴から脱出し、これによって糸通し用糸掛け爪に引掛けられた糸はミシン縫針の糸穴に通される。
【0015】
一方、ミシン縫針が実質的に上死点以外に位置しているときに糸通し手段によって板状部材を降下させると、板状部材に形成された第1の端面カム部は針留駆動手段から突設された連結ピンに係合しなくなるので、第1の端面カム部は連結ピンによって押されず、板状部材は回動せずにそのまま降下する。したがって第2の端面カム部に形成された切欠はフック部材に引掛かるので板状部材は降下運動を規制される。そのため糸通し手段は作動せず、糸通し用糸掛け爪はミシン縫針に対向しなくなる。
【0016】
また、ミシン縫針が上死点に位置するときにのみミシン縫針の降下を規制する針固定部材を板状部材に係合させることにより、針駆動腕を固定して糸通し作業中のミシンの作動を防止することができる。
また、糸通し手段は糸通しレバーを押下するだけで、取付部材に枢着され糸通しセットが固定される糸通し腕を回転させることができる。
【0017】
また、フック部材と板状部材間に板状部材を常時フック部材方向に付勢する引張りバネを設けることにより、ミシン縫針の糸穴に糸を通した後、糸通し用糸掛け爪を自動的に元の位置に戻すことができる。
さらに、糸通し手段に糸通し用糸掛け爪を複数のミシン縫針のいずれかに位置決めさせる切換手段を設けることにより、複数針を備えたミシンにも対応させることができる。
【0018】
【実施例】
以下、本発明のミシンの糸通し装置の一実施例について図面を参照して説明する。
本発明のミシンの糸通し装置は図3に示すような1本針3本糸オーバロックミシン1に適用させることができ、このオーバロックミシン1は1個の糸巻60Aから糸案内3を介して繰り出される1本の針糸51A、および2個の糸巻60B、60Cから繰り出される2本のルーパ糸51B、51Cが用いられ、これら3本の縫糸51A、51B、51Cに対応して糸調子器4がオーバロックミシン1の内部に設けられている。さらに針留9に固定されたミシン縫針10へ縫針用の糸調子器4からの針糸51Aを案内する為の糸案内5、11がオーバロックミシン1にそれぞれ設けられている。針留9は図1に示すように針留リンク12に連結ピン13にて連結され、針留リンク12は主軸(図示せず)の回転によって上下に駆動する針留駆動手段として針留駆動腕14に針留駆動ピン15によって連結されている。なお、針留駆動ピン15はミシンの正面から見て左側に突設されている。
【0019】
このようなオーバロックミシン1において、ミシンの糸通し装置は図1および図2に示すように、主として突設された針留駆動ピン15に係合させることができる板状部材としての糸通し安全板16と、ミシン本体6に固定され糸通し安全板16が係合されるフック部材としての針固定フック台17と、糸通し安全板16に枢着され糸通し用糸掛け爪18をミシン縫針10に対向させる糸通し手段19とを備えている。
【0020】
糸通し安全板16には針留駆動ピン15に係合する第1の端面カム部16aと、針固定フック台17に形成された切欠17aに引掛かる切欠16cを有する第2の端面カム部16bとが形成されている。糸通し安全板16の第2の端面カム部16bは針固定フック台17の切欠17aに嵌め込まれる。
糸通し手段19は糸通し用糸掛け爪18を有する糸通しセット20と、糸通しセット20が固定される1本針用糸通し腕21と、この1本針用糸通し腕21に係合され糸通し安全板16に枢着される1本針用糸通しレバー22と、ミシン本体6に固着され1本針用糸通し腕21および1本針用糸通しレバー22がそれぞれ枢着される取付部材としての糸通し取付台23とを備えている。
【0021】
1本針用糸通し腕21は糸通し取付台23の一端にスペーサ24と、このスペーサ24に遊嵌された波座金25とを介してねじ26にて回動可能に取着されている。これにより、1本針用糸通し腕21を波座金25の弾発力によってガタなくスムースに回転させることができる。
1本針用糸通しレバー22はL字形腕部22aと先端部が弓形に形成された腕部22bと取付穴が穿孔された取付部22cとから成る。L字形の腕部22aには連結腕22dが略中央に設けられ、この連結腕22dは糸通し安全板16の下端部16dにスペーサ29を介してねじ30にて回動可能に取着されている。また、腕部22bには弓形の長穴22eが穿設され、この弓形の長穴22eに1本針用糸通し腕21に形成された腕部21aが挿入される。また、取付部22cは糸通し取付台23の他端にスペーサ31を介してねじ32にて回動自在に取着されている。なお、L字形の腕部22aの先端には糸通し操作時の操作を楽にするために、指掛けとしての糸通しレバーキャップ33が固着されている。
【0022】
糸通し取付台23はミシン本体6に固着された押え棒取付板27に固定されている。この押え棒取付板27は布押え7が固定された押え棒8をミシン本体6に取り付けるものである。具体的には押え棒取付板27に穿孔された孔27aに、糸通し取付台23に形成された凸部23aを係合させ、ねじ28を押え棒取付板27に穿設された長穴27cに差込んで糸通し取付台23のねじ穴23bに捩じ込むことにより固定させる。
【0023】
このように構成された糸通し装置には安全機構として、ミシン縫針10が実質的に上死点に位置するときにミシン縫針10の降下を規制する針固定部材としての針固定フック34が設けられている。針固定フック34は針固定フック台17に形成された腕部17bにスペーサ35を介してねじ36にて回動可能に取着されている。また、針固定フック34には弓状の長穴34aが形成され、この弓状の長穴34aに糸通し安全板16に形成された凸部16eが挿入される。さらに、針固定フック34には下端フック部34bが形成され、糸通し操作によって糸通し安全板16が降下すると、この針固定フック34がスペーサ35を支軸に反時計方向に回転する。その後、針固定フック34は針留駆動腕14から突設された針留駆動ピン15によって係止される。
【0024】
また、針固定フック台17のばね掛け穴17cと、糸通し安全板16に形成された腕部16fのばね掛け穴16gとの間に引張りバネとしての糸通しレバーばね37を引掛けることにより、糸通し安全板16を上方に付勢させると同時にミシン正面側にも付勢させ、糸通し安全板16の切欠16cの底部と針固定フック台17の切欠17aの端部とを確実に当接させることができるので、1本針用糸通しレバー22に係合された1本針用糸通し腕21を常時、収納位置に待機させることができる。
【0025】
このような構成において1本針用糸通しレバー22を押下することにより回転させると、糸通し安全板16が下方に引かれる。この際、ミシン縫針10が上死点近傍にある時には図4に示すように、糸通し安全板16の第1の端面カム部16aの傾斜面が針留駆動ピン15に当接し、当接後、さらに1本針用糸通しレバー22を押下すると、糸通し安全板16は針留駆動ピン15に押されて第1の端面カム部16aの傾斜面に沿ってカム頂点に達するまでミシン後方に回転移動する。
【0026】
また、糸通し安全板16が下方に引かれながら後方へ回転移動されると、針固定フック台17の切欠17aの端部に当接していた糸通し安全板16の切欠16cの底部が離れ、さらに針固定フック台17の切欠17aの端部に糸通し安全板16の第2の端面カム部16bの切欠16cが引掛からずに、糸通し安全板16の第2の端面カム部16bの傾斜面が針固定フック台17の切欠17aの端部を摺動する。したがって、図5に示すように糸通し安全板16は針固定フック台17の切欠17aの端部にストッパ部16hが当接されるまで降下される。
【0027】
この間、針固定フック34は長穴34aに挿入された糸通し安全板16の凸部16eの降下によって回転されるので、針固定フック34の下端フック部34bは針留駆動ピン15に係合する(図6、図7)。これにより針留駆動腕14の下方への動きを止めることができるので、糸通し作業中にミシン縫針10が降下してしまうことを防止することができる。
【0028】
また、糸通し操作によって1本針用糸通しレバー22が押下されるときには、前述した糸通し安全板16や針固定フック34の動作とは別に、1本針用糸通しレバー22の腕部22bの弓形の長穴22eに挿入された1本針用糸通し腕21の腕部21aが押し下げられる(図6、図7、図8)。これにより1本針用糸通し腕21がスペーサ24を支軸に回転するので、1本針用糸通し腕21に固定された糸通しセット20はミシン後方の収納位置から回転移動し、糸通しセット20に固定された糸通し用糸掛け爪18はミシン縫針の後方から貫入する。
【0029】
ここですでに糸道順序にしたがって通しておいた針糸51Aを糸通しセット20の糸通し用糸掛け爪18に引掛けるようにして引張り、1本針用糸通しレバー22から手を離す。1本針用糸通しレバー22から手を離すことにより、1本針用糸通しレバー22は糸通し安全板16を介して糸通しレバーバネ37の付勢力によって復帰し、糸通しセット20は回転しながらミシン縫針10の後方に後退する。同時に糸通し用糸掛け爪18はその鈎状の先端で針糸51Aを引掛けた状態でミシン縫針10の糸穴10aを脱出して後退する。そして、ミシン縫針10の糸穴10aをループ状に通された縫糸を引張り、その先端を引抜くことにより糸通し動作が完了する。
【0030】
一方、ミシン縫針10が実質的に上死点以外に位置するときには図9および図10に示すように、1本針用糸通しレバー22を押下させると糸通し安全板16の第1の端面カム部16aの傾斜面が針留駆動ピン15に当接されないので、糸通し安全板16はミシン後方に回転移動せずに下方に引かれる。糸通し安全板16がミシン後方に回転移動せずに下方に引かれると、糸通し安全板16の切欠16cの底部が離れず針固定フック台17の切欠17aの端部に引掛かるので、それ以上1本針用糸通しレバー22を押下させることができなくなる。これにより1本針用糸通し腕21は回転し得ないので、誤操作によるミシン縫針10、糸通し用糸掛け爪18の破損を防止することができる。
【0031】
なお、本実施例においては1本針3本糸オーバロックミシン1に適用させていたが、これに限らず2本針4本糸オーバロックミシンに適用させてもよい。この2本針4本糸オーバロックミシンに適用させる糸通し装置は、1本針3本糸オーバロックミシン1に適用される糸通し装置の糸通し手段19を取り替えるだけで使用することができる。
【0032】
このような2本針4本糸オーバロックミシンに使用される糸通し手段は、1本針3本糸オーバロックミシン1に適用される糸通し取付台23および糸通し用糸掛け爪18を有する糸通しセット20と、糸通し用糸掛け爪18を所定のミシン縫針の位置に位置決めさせる切換手段41(図11)と、糸通し取付台23の一端に枢着される2本針用糸通しレバー42(図11)とを備えている。
【0033】
切換手段41は糸通し取付台23の一端に枢着される糸通し腕台43と、糸通しセット20が固定される2本針用糸通し腕44と、2本針用糸通し腕44に固定された糸通しセット20の糸通し用糸掛け爪18を所定のミシン縫針の糸穴の位置に移動させる糸通し切換レバー45とを備えている。
糸通し腕台43はL字形に折曲され、折曲された一方の板面には孔43aおよび逃穴43bが穿設され、凸部43cが形成されている。また2本針用糸通し腕44には長穴44aおよび案内溝44bが穿設され、凸部44cが形成されている。さらに糸通し切換レバー45にはねじ穴45a、駆動カム穴45bが穿設され、ばね掛け45cが形成されている。このような糸通し腕台43の折曲された一方の板面を中心に2本針用糸通し腕44と糸通し切換レバー45とが重ねられ、糸通し切換レバー45のねじ穴45aに2本針用糸通し腕44の長穴44aおよび糸通し腕台43の孔43aに挿嵌されたスペーサ46を介してねじ47が捩じ込まれることにより回動可能に組合わされる。この際、糸通し腕台43の凸部43cは2本針用糸通し腕44の案内溝44bに挿入され、2本針用糸通し腕44の凸部44cは糸通し腕台43の逃穴43bを貫通して糸通し切換レバー45の駆動カム穴45bに挿入される。
【0034】
また、糸通し腕台43の折曲された他方の板面が糸通し取付台23の一端にスペーサ24と、このスペーサ24に遊嵌された波座金25とを介してねじ26にて回動可能に取着されている。これにより、針糸通し腕台43を波座金25の弾発力によってガタなくスムースに回転させることができる。さらに、糸通し腕台43の他方の板面に穿孔されたばね掛け穴43eと、糸通し切換レバー45のばね掛け45cとの間に糸通し切換レバーばね48が引掛けられ、糸通し切換レバー45を回転させた双方向のどちらか一方に2本針用糸通し腕44を常時付勢させる。
【0035】
2本針用糸通しレバー42は1本針用糸通しレバー22と略同じような形状で、L字形腕部42aと先端部が弓形に形成された腕部42bと取付穴が穿孔された取付部42cとから成る。L字形の腕部42aには連結腕42dが先端から若干後方に設けられ、この連結腕42dは糸通し安全板16の下端部16dにスペーサ29を介してねじ30にて回動可能に取着されている。また、腕部42bには弓形の長穴42eが穿設され、この弓形の長穴42eに糸通し腕台43に形成された腕部43dが挿入される。また、取付穴42cは糸通し取付台23の他端にスペーサ31を介してねじ32にて回動自在に取着されている。なお、L字形の腕部42aの先端には糸通し操作時の操作を楽にするために、指掛けとしての糸通しレバーキャップ33が固着されている。
【0036】
なお、この2本針4本糸オーバロックミシンにおいて糸通し取付台23をミシン本体6に固着された押え棒取付板27に固定するには、押え棒取付板27に穿孔された孔27bに糸通し取付台23に形成された凸部23aを係合させ、ねじ28を押え棒取付板27に穿設された長穴27cに差込んで糸通し取付台23のねじ穴23bに捩じ込むことにより固定する(図2)。この際、2本針用糸通し腕44に固定された糸通しセット20が回動するときに布押え7等の押え装置を交わすことができるように、糸通し取付台23の取付位置を調整する。この糸通し取付台23の取付位置の調整は、ミシン縫針の糸穴がミシン駆動軸に直交する方向に取付けられているので、糸通しセット20がミシン駆動軸の直角方向に対して10度以下に傾斜交差して回動するように調整することが望ましい。
【0037】
このように構成された糸通し手段40の切換手段41において、糸通し切換レバー45を回動させると、図12に示すような切換動作が行なわれる。なお、図12において、太破線(糸通し切換レバー45)、太一点鎖線(糸通し腕台43)および太二点鎖線(2本針用糸通し腕44)は左針として使用されるミシン縫針10″の糸穴10″aに一致させるときの各部品の動作位置を表わし、細破線(糸通し切換レバー45)および細二点鎖線(2本針用糸通し腕44)は右針として使用されるミシン縫針10′の糸穴10′aに一致させるときの各部品の動作位置を表わす。
【0038】
この切換手段41による切換動作は例えば糸通し切換レバー45の操作腕45dを右側に回転させると、糸通し切換レバー45の駆動カム穴45bは2本針用糸通し腕44の凸部44cをスペーサ46の中心方向に移動させ、糸通しセット20がミシン縫針10′の糸穴10′aに一致するように2本針用糸通し腕44を右下方に移動させる。また、糸通し切換レバー45の操作腕45dを例えば左側に回転させると、糸通し切換レバー45の駆動カム穴45bは2本針用糸通し腕44の凸部44cをスペーサ46の遠心方向に移動させ、糸通しセット20がミシン縫針10″の糸穴10″aに一致するように2本針用糸通し腕44を左上方に移動させる。
【0039】
このように切換手段41の糸通し切換レバー45によって、右針として使用されるミシン縫針10′と左針として使用されるミシン縫針10″の何れかを選択した後、2本針用糸通しレバー42を押下することにより回転させると、前述した1本針3本糸オーバロックミシン1と同様に糸通しセット20に固定された糸通し用糸掛け爪18を所定のミシン縫針の糸穴に導くことができる。
【0040】
即ち、ミシン縫針10′、10″が実質的に上死点に位置しているときには図13、図14および図15に示すように、糸通し安全板16のカム作用によって2本針用糸通し腕44に固定された糸通しセット20はミシン後方の収納位置から回転移動され、糸通しセット20に固定された糸通し用糸掛け爪18は、予め選択されたミシン縫針の後方から貫入される。また、ミシン縫針10′、10″が実質的に上死点以外に位置しているときには図16に示すように、2本針用糸通しレバー42を押下させると糸通し安全板16の第1の端面カム部16aの傾斜面が針留駆動ピン15に当接しないので、糸通し安全板16はミシン後方に回転移動されずに下方に引かれ、糸通し安全板16の切欠16cは針固定フック台17の切欠17aの端部に引掛かる。したがって、それ以上、2本針用糸通しレバー42を押下させることができなくなるので、誤操作を防止することができる。
【0041】
なお、本実施例においてはオーバロックミシンに適用させていたが、これに限らず、すべてのミシンに設置させることができる。
【0042】
【発明の効果】
以上の実施例からも明らかなように、本発明のミシンの糸通し装置は、糸通し手段によって板状部材を降下させるという簡単な操作で、ミシン縫針が実質的に上死点に位置するときには糸通し用糸掛け爪をミシン縫針に対向させてミシン縫針の糸穴に貫入させることができ、且つミシン縫針が実質的に上死点以外に位置するときには糸通し手段をロックして不作動とし、糸通し用糸掛け爪がミシン縫針の糸穴に貫入することを防ぐことができる。また糸通し作業中には針留駆動手段が作動しないようにすることができる。したがって、操作者の熟練度に係らず極めて容易に且つ誤操作なく糸通し作業を行なうことができる。
【0043】
また、部品点数が少なく簡単な機構で構成されていることにより、組立が容易になり而も組立精度が出しやすいので、低廉で高品質なミシンの糸通し装置を提供することができる。さらに、糸通し装置の殆どの部品をミシン正面から見てミシン縫針の右側に設置させることができるので、作業空間を大きく確保でき縫製作業が楽になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のミシンの糸通し装置の一実施例を示す斜視図。
【図2】図1に示すミシンの糸通し装置の分解斜視図。
【図3】図1に示すミシンの糸通し装置が適用される1本針3本糸オーバロックミシンの全体図。
【図4】ミシン縫針が上死点に位置しているときの図1に示すミシンの糸通し装置の動作説明図。
【図5】ミシン縫針が上死点に位置しているときの図1に示すミシンの糸通し装置の動作説明図。
【図6】ミシン縫針が上死点に位置しているときの図1に示すミシンの糸通し装置の針留駆動ピン、糸通し安全板、1本針用糸通し腕および針固定フックの関係を示す動作説明図。
【図7】ミシン縫針が上死点に位置しているときの図1に示すミシンの糸通し装置の針留駆動ピン、糸通し安全板、1本針用糸通し腕および針固定フックの関係を示す動作説明図。
【図8】図1に示すミシンの糸通し装置の1本針用糸通し腕の腕部と、1本針用糸通し腕の弓形の長穴との関係を示す動作図。
【図9】ミシン縫針が上死点以外に位置しているときの図1に示すミシンの糸通し装置の動作説明図。
【図10】ミシン縫針が上死点以外に位置しているときの図1に示すミシンの糸通し装置の針留駆動ピン、糸通し安全板、1本針用糸通し腕および針固定フックの関係を示す動作説明図。
【図11】本発明のミシンの糸通し装置の他の実施例を示す分解斜視図。
【図12】図11に示すミシンの糸通し装置に使用される切換手段の動作説明図。
【図13】本発明のミシンの糸通し装置の他の実施例を示す斜視図。
【図14】ミシン縫針が上死点に位置しているときの図13に示すミシンの糸通し装置の動作説明図。
【図15】ミシン縫針が上死点に位置しているときの図13に示すミシンの糸通し装置の動作説明図。
【図16】ミシン縫針が上死点以外に位置しているときの図13に示すミシンの糸通し装置の動作説明図。
【符号の説明】
1‥‥‥ミシンの糸通し装置
6‥‥ミシン本体
9‥‥‥針留
10、10′、10″‥‥‥ミシン縫針
10a、10′a、10″a‥‥‥糸穴
14‥‥‥針留駆動腕(針留駆動手段)
15‥‥‥針留駆動ピン
16‥‥‥糸通し安全板(板状部材)
16a‥‥‥第1の端面カム部
16b‥‥‥第2の端面カム部
16c‥‥‥切欠
17‥針固定フック台(フック部材)
18‥‥‥糸通し用糸掛け爪
19、40‥‥糸通し手段
34‥‥‥針固定フック(針固定部材)
20‥‥‥糸通しセット
21、44‥‥‥糸通し腕
22、42‥‥‥糸通しレバー
23‥‥‥糸通し取付台(取付部材)
37‥‥‥糸通しレバーバネ(引張りバネ)
41‥‥‥切換手段
Claims (5)
- ミシン縫針が固定された針留を往復駆動するための針留駆動手段を有するミシン本体に設けられ、糸通し用糸掛け爪を前記ミシン縫針に対向させて前記ミシン縫針の糸穴に貫入させるミシンの糸通し装置において、前記針留駆動手段に前記針留を連結し且つ前記針留駆動手段から突設された針留駆動ピンと、前記ミシン縫針が上死点に位置するときに前記針留駆動ピンに係合する第1の端面カム部および前記第1の端面カム部と連動する第2の端面カム部が形成された板状部材と、前記ミシン本体に固定され前記板状部材の前記第1の端面カム部が前記針留駆動ピンに係合するときのみ前記板状部材の前記第2の端面カム部が摺動するフック部材と、前記板状部材に枢着され前記糸通し用糸掛け爪を前記ミシン縫針に対向させる糸通し手段とを備え、前記板状部材の前記第2の端面カム部には前記ミシン縫針が上死点以外に位置するときに前記フック部材に引掛かる切欠が形成されたことを特徴とするミシンの糸通し装置。
- 前記板状部材に係合され、前記ミシン縫針が上死点に位置するときにのみ前記ミシン縫針の降下を規制する針固定部材を備えたことを特徴とする請求項1記載のミシンの糸通し装置。
- 前記糸通し手段は前記糸通し用糸掛け爪を有する糸通しセットと、前記糸通しセットが固定される糸通し腕と、前記糸通し腕に係合され前記板状部材に軸着される糸通しレバーと、前記ミシン本体に固着され前記針糸通し腕および前記糸通しレバーがそれぞれ枢着される取付部材とを備えたことを特徴とする請求項1記載のミシンの糸通し装置。
- 前記フック部材と前記板状部材間に前記板状部材を常時前記フック部材方向に付勢する引張りバネを設けたことを特徴とする請求項1記載のミシンの糸通し装置。
- 前記糸通し手段は前記糸通し用糸掛け爪を複数のミシン縫針のいずれかに位置決めさせる切換手段を設けたことを特徴とする請求項1記載のミシンの糸通し装置。
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1995
- 1995-04-19 JP JP09367995A patent/JP3579114B2/ja not_active Expired - Lifetime
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