JP3192214B2 - ミシンの糸通し装置 - Google Patents

ミシンの糸通し装置

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JP3192214B2 JP13390892A JP13390892A JP3192214B2 JP 3192214 B2 JP3192214 B2 JP 3192214B2 JP 13390892 A JP13390892 A JP 13390892A JP 13390892 A JP13390892 A JP 13390892A JP 3192214 B2 JP3192214 B2 JP 3192214B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】この発明はミシンの糸通し装置に
係わり、特に複数針を備えたミシンの糸通し装置に関す
る。
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ミシン
縫針の糸穴に糸を通す作業は視力の良い操作者にとって
も困難な作業であり、このため各種の糸通し装置が提案
されている。従来、複数針を備えたミシンのための糸通
し装置として、糸掛けフックを備えた糸通し機構と、こ
の糸通し機構を二本針ミシンの縫針間で往復動させる移
動手段と、各縫針の針穴高さに糸通し機構の糸掛けフッ
クを対向させる位置合せ手段とを備えた糸通し装置が提
案されている(特開平3−251292号公報)。この
ような従来の二本針ミシンの糸通し装置について図12
(a)、(b)を参照して説明をする。図12(a)
は、二本針ミシンの糸通し位置を示す平面図であり、図
において縫針N1、N2の針穴01、02に縫糸を通す
ための糸通し機構Dは、枠体F、糸掛け体6を有する回
動軸2等を備え、レバーLによりこれらを降下させるこ
とで、回動軸2に貫設される当接ピン3を枠体Fに設け
た図示しない傾斜孔に沿って滑動させ、糸掛け体6を縫
針方向へ回動させることができるようになっている。こ
の糸通し機構Dを設置する設置板7は、枠体Fを上下に
滑動可能に支持すると共に、この枠体Fを上昇状態に付
勢する上昇バネS2の上端を保持している。次に、図1
2(b)は図12(a)に示す二本針ミシンの糸通し装
置をX方向から示したもので、糸掛けフック6aを並立
する二本の縫針N1、N2のいずれか一方の縫針に対向
させるため、水平方向に往復動させる移動手段を表して
いる。この移動手段は回動機構Cと係止機構Bとからな
っている。回動機構Cは、ミシン機枠Mに固定される固
定体C1と、この固定体C1にピンPにより回動可能に
支持される回動腕C2とを備えていて、回動腕C2の先
端は設置板7を固定しており、回動腕C2の回動が設置
板7に設置された糸通し機構Dを水平方向に往復動させ
る。また、係止機構Bは設置板7の、即ち糸通し機構D
の移動量を決めるもので、円柱棒B2と幅合せ板B1と
からなっている。円柱棒B2は、弾性材により形成さ
れ、設置板7に立設されている。そして、幅合せ板B1
は円柱棒B2と係合する図示しないU字形状の貫通孔を
有し、ミシン機枠Mに固定されている。この幅合せ板B
1は、貫通孔により円柱棒B2を針幅分Wに移動量を決
めることができる。このように固定体C1にピンPによ
り回動可能に支持される回動腕C2を軸として、円柱棒
B2を移動することにより設置板7に設置された糸通し
機構Dを移動させて、所定の縫針N1、N2の位置に対
向させることができる。次に糸掛けフック6aを備えた
糸掛け体6を、高さ位置の異なる縫針N1、N2の針穴
01、02のいずれかに対向させるため、高さ方向の位
置合せ手段を説明する。図12(a)において、Aは位
置合せ手段であり、糸通し機構Dの回動軸2に設けられ
る円形当接体A1と、縫針N1、N2が固定された針棒
1に設けられる係止体A2とから成っている。円形当接
体A1と係止体A2とは上記移動手段によって移動させ
た後の移動位置により、糸掛け体6の高さ位置を変化さ
せることができる形状で構成される。そして、移動手段
で縫針N1、N2のいずれかに移動後、糸通し機構Dに
備えるレバーLを降下させると、円形当接体A1と係止
体A2との作用により縫針N1、N2の高さ幅分Hだけ
移動できる。以上、説明したように、この二本針ミシン
の糸通し装置によれば、水平方向に往復動させる移動手
段と高さ方向の位置合せ手段による2段階の操作によ
り、二本の縫針を備えた二本針ミシンの各縫針に対して
糸通し機構を移動させることができるが、各手段等が独
立して設けられているので、糸通し装置を設置するスペ
ースが限られている複数針のミシンには適さなかった。
【目的】本発明は、このような従来の問題点を解決する
ためになされたもので、操作の安定性、信頼性が高く、
しかも機構が簡単で糸通し装置自体がコンパクトなユニ
ット構造をなすミシンの糸通し装置を提供することを目
的とする。
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
る本発明のミシンの糸通し装置は、糸通し用糸掛け爪を
糸穴の高さ位置の異なる複数のミシン縫針のいずれかに
対向させてミシン縫針の糸穴に挿通させるための糸通し
機構を有するミシンの糸通し装置において、ミシンの機
枠に固定された支軸と、支軸を介して糸通し機構に枢着
され糸通し用糸掛け爪を糸穴の高さ位置の異なる複数の
ミシン縫針のいずれかに対向させるために枢動及び上下
動させられる糸通し取り付け台と、機枠及び糸通し取り
付け台に軸着され糸通し取り付け台の枢動及び上下動を
連動して行なうための駆動軸と、駆動軸及び糸通し取り
付け台間に設けられ糸通し取り付け台に枢動を行わせる
ための偏心カムと、駆動軸及び機枠間に設けられ機枠に
対して糸通し取り付け台上下動を行わせるための円筒
カムとを備える。更に、ミシンの機枠に固定された支軸
と、支軸を介して糸通し機構に枢着され糸通し用糸掛け
爪を糸穴の高さ位置の異なる複数のミシン縫針のいずれ
かに対向させるために枢動及び上下動させられる糸通し
取り付け台と、機枠及び糸通し取り付け台に軸着され
通し取り付け台の枢動及び上下動を連動して行なうため
駆動軸と、駆動軸及び糸通し取り付け台間に設けられ
糸通し取り付け台に枢動を行わせるための偏心カムと、
駆動軸及び機枠間に設けられ機枠に対して糸通し取り付
け台上下動を行わせるためのネジとを備えたものや、
又、ミシンの機枠に固定された支軸と、支軸を介して糸
通し機構に枢着され糸通し用糸掛け爪を糸穴の高さ位置
の異なる複数のミシン縫針のいずれかに対向させるため
に枢動及び上下動させられる糸通し取り付け台と、機枠
及び糸通し取り付け台に軸着され糸通し取り付け台の枢
動及び上下動を連動して行なうための駆動軸と、駆動軸
及び糸通し取り付け台間に設けられ糸通し取り付け台
枢動を行わせるための偏心カムと、駆動軸及び機枠間に
設けられ機枠に対して糸通し取り付け台上下動を行わ
せるための端面カムとを備えたものでもよい。尚、機枠
は機枠に固着された部材も含むものである。
【作用】糸通し機構に備えられた糸通し用糸掛け爪を並
立する複数のミシン縫針のいずれかに対向させるため
に、レバー等により駆動軸を回動させると、円筒カムで
構成された駆動軸は回動と共に上下動する。この駆動軸
の運動に伴い糸通し取り付け台が駆動軸に固定された偏
心カムにより枢動するので、糸通し機構に備えられた糸
通し用糸掛け爪を所定のミシン縫針の位置に、1回の操
作で糸通し機構を上下動させると共に枢動させて位置決
めすることができる。
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。まず本発明の糸通し装置が適用されるミ
シンの構成を簡単に説明する。本発明の糸通し装置が適
用されるミシンの本体には主軸(図示せず)の回転によ
って上下動する針棒31を備え、この針棒31にはミシ
ン縫針12a、12b、12cが固定された針止め27
が装着される。ここで三本のミシン縫針12a、12
b、12cには上下方向に若干のずれが設けられている
が、これはオーバーロックミシンにおけるミシン縫針と
ルーパーの関係から決められる。即ち図2に示すよう
に、ミシン縫針12a、12b、12cは上記のように
主軸の回転によって上下動し、やはり主軸の回転によっ
て、下ルーパ42は針板41の下方で円弧状の往復運
動、上ルーパ43は針板41の側面を通過して曲線往復
運動をする。このようなオーバーロックミシンにおいて
は、左針12a、中針12b、右針12cの各軌跡が下
ルーパ42あるいは上ルーパ43の軌跡とそれぞれ交叉
して糸がすくわれることによりオーバーロック縫いが形
成されるのであるが、例えば下ルーパ42が左針12a
と交叉してから中針12b、中針12bから右針12c
へ移動する間に図1(b)に示した針棒31は上方に移
動していくので、これら上昇する中針12b、右針12
cがそれぞれ下ルーパ42と交叉するために左針12a
と中針12bと右針12cとには、それぞれ上下方向に
若干のずれが設けられる。以下説明する本実施例のミシ
ンの糸通し装置は、以上のように構成される3本針ミシ
ンに適用されるもので、図1(a)はその正面図、図1
(b)は側面図である。この糸通し装置は主としてミシ
ンの本体に備えられた機枠5に固定された針糸通し土台
8と、支軸である支持軸4により針糸通し土台8に連結
された糸通し取り付け台14と、糸通し取り付け台14
を枢動するための駆動軸2及び駆動軸2に固定され糸通
し取り付け台14に嵌装された偏心カム9とから構成さ
れている。糸通し取り付け台14には後述する糸通し部
材10が備えられた糸通し機構部14′が設けられてお
り、糸通し機構部14′は糸通し部材10をミシン縫針
12a、12b、12cのいずれかに貫通させる機構で
ある。針糸通し土台8は、ミシンの本体に備えられた機
枠5にネジや位置決め用ピン等により任意の位置に取り
付けられ、機枠5と一体になっている。支持軸4は、針
糸通し土台8に固定されるとともに、糸通し取り付け台
14に枢着され糸通し取り付け台14を支持軸4を中心
として枢動可能に支持する。駆動軸2は、針糸通し土台
8に軸支されるとともに、糸通し取り付け台14を貫通
し、後端にカラー30が固定されている。また駆動軸2
には、針糸通し土台8に固定された針高さ案内ピン6と
係合する案内溝7が設けられ、針糸通し土台8とともに
円筒カムを構成する。従って針高さ案内ピン6と案内溝
7との係合により、駆動軸2は回転に伴い上下動する。
この駆動軸2の回転は、偏心カム9を介して糸通し取り
付け台14を水平面内の方向に移動する。即ち、駆動軸
2には偏心カム9が固定され、偏心カム9は糸通し取り
付け台14の楕円形の溝14aに嵌合している。楕円形
の溝14aは、駆動軸2の回転に伴う偏心カム9の回転
を許容する。即ち、偏心カム9の回転によって糸通し取
り付け台14が水平面内を移動されることを許容する。
この際、駆動軸2が挿通された糸通し取り付け台14の
挿通溝14b(図4(a)、(a′))は、糸通し取り
付け台14の運動により駆動軸2と干渉しないように楕
円形の形状に構成されている。駆動軸2の一端に固定さ
れているカラー30は、上述のように糸通し取り付け台
14を回転自在に係止するとともに、偏心カム9の底面
と協働して糸通し取り付け台14の上下方向の移動を規
制し、糸通し取り付け台14が駆動軸2と一体に上下方
向に移動するようにする。駆動軸2を回動させるための
位置決めレバー1が駆動軸2の上面にネジ等により固定
される。位置決めレバー1は、駆動軸2の回転量(即ち
垂直方向の移動量)を、例えば3段階に位置決めする。
この位置決めは、三本のミシン縫針12a、12b、1
2cに対応した糸通し部材10の3つの異なる位置に対
応している。即ち、図3に示すように位置決めレバー1
の任意の位置に凹部を3箇所設け、この凹部に係合させ
るための位置決めストッパー3がミシンの本体に備えら
れた機枠5に、ネジ等により任意の位置に取り付けられ
る。このような構成において位置決めレバー1を回動さ
せると、駆動軸2に設けられた案内溝7が針高さ案内ピ
ン6に沿って滑動して駆動軸2を上下動させると共に回
動させ、同時に偏心カム9により糸通し取り付け台14
を偏心させながら回動させる。これにより糸通し取り付
け台14は駆動軸2と一体に所定量上下動すると共に支
持軸4を中心に所定量枢動し、糸通し機構部14′を所
定の位置に位置決めさせることができる。次に、糸通し
取り付け土台14に備えられている糸通し機構部14′
について説明する。糸通し機構部14′は、主として糸
通し軸26と糸通し軸26を上下方向に移動させるため
の操作レバー29及びスライダー21とから成る。糸通
し軸26は糸通し機構部14′に軸着され、その下端に
糸通し部材10が固定されている。糸通し部材10は、
その先端に並設された糸通し用案内11と糸通し用糸掛
け爪13とが固定されるとともに、糸道順序に従って通
しておいた縫糸をガイドするための糸道ガイド34が設
けられる。又、糸通し軸26には案内ピン23が固定さ
れ、この案内ピン23は図5に示すような糸通し機構部
14′に設けられた階段状の案内面19を滑動する。こ
れにより糸通し軸26が下方向へ移動すると共に回転
し、布押え32と布押え32が固定された押え棒33と
が干渉することなく糸通し部材10を移動させることが
できる。更に糸通し機構部14′にはストッパー面20
が設けられ、上記案内ピン23が階段状の案内面19を
滑動後ストッパー面20で停止し、糸通し軸26、糸通
し部材10の下方向への移動を規制する。次に操作レバ
ー29は、糸通し機構部14′に設けられた案内溝15
を貫通させて備えられている。この操作レバー29に
は、引っ張りバネ18が固定されており、引っ張りバネ
18は下端を操作レバー29の取付け穴に、上端を糸通
し機構部14′に設けられたフックにより固定され操作
レバー29を上方へ付勢している。更に操作レバー29
にはスライダー21が一体的に設けられており、このス
ライダー21には糸通し部材10の回動手段として傾斜
溝22が設けられている。このようなスライダー21は
糸通し軸26に貫通しており、この糸通し軸26は傾斜
溝22に係合するように作動ピン17が固定されてい
る。圧縮バネ24は糸通し軸26に巻着するように設け
られ、上端をスライダー21、下端を糸通し軸26に設
けられた溝に嵌入してあるE形止め輪25にそれぞれ当
接し作動ピン17が傾斜溝22の下端に位置するようス
ライダー21を上方へ付勢している。このような構成に
おいて操作レバー29を降下させてスライダー21が一
体として降下し、その傾斜溝22の下端と糸通し軸26
の作動ピン17との係合により糸通し軸26を押上げ、
図6(a)に示すように案内ピン23とストッパー面2
0の上部とが当接するまで糸通し軸26を降下させる。
この状態で更に操作レバー29を降下させると糸通し軸
26はその下方への移動を規制されているのに対し、ス
ライダー21が降下することにより図6(b)に示すよ
うに作動ピン17がスライダー21に設けられた傾斜溝
22に沿って滑動し、これにより糸通し軸26を回動さ
せる。ここで案内ピン23は糸通し軸26と共にストッ
パー面20の上部で回転するが、糸通し機構部14′に
はこれに対応して開溝部16が形成されているで、案内
ピン23は糸通し機構部14′に当ることなく回転する
ことができる。次に安全機構について説明する。この安
全機構はミシン縫針12a、12b、12cが所定の位
置にない場合、ミシン縫針、糸通し用糸掛け爪等の破損
防止のために糸通し機構部14′に備えられている糸通
し部材10を降下させないことを目的とする。このよう
なミシンの糸通し装置を誤動作させないための安全機構
の構成は、主として糸通し部材10と連動する操作レバ
ー29を降下させることができない上方の位置に係止す
るための案内ピン23を保持する安全ピン51と、安全
ピン51を水平方向に移動させるための安全ピン作動レ
バー53とから成る。安全ピン51は図7に示すように
取付け板54と安全ピン支持板56とに軸支されてお
り、この安全ピン51には圧縮バネ52が巻着するよう
に設けてある。圧縮バネ52は右端を取付板54、左端
を安全ピン51に設けられた溝に嵌入してあるE形止め
輪55にそれぞれ当接し、安全ピン51が案内ピン23
を係止することができる位置まで、安全ピン51を左側
へ付勢している。また取付板54と安全ピン支持板56
とは、ミシンの機枠5にネジや位置決め用ピン等により
任意の位置に取付けられる。安全ピン作動レバー53
は、ミシン本体の任意の位置に可動可能なように取付け
られており、その一端に設けられた位置決め部53bが
安全ピン51に係合、解除する。一方、ミシン主軸部の
端に固定されたプーリー57には切欠部57aが設けら
れ、安全ピン作動レバー53に設けられた位置決め部5
3aと係合する。即ち、ミシン縫針が上死点にある時、
この位置で安全ピン作動レバー53を上方向へ移動させ
ると、切欠部57aに位置決め部53aが係合するので
安全ピン51を図中右側に移動させることができる。し
たがって安全ピン51により案内ピン23の係止が解か
れ操作レバー29は動作可能な状態になる。このような
安全機構によれば、ミシンが動作中には糸通し作業が行
なえず、又、糸通し作業中にはミシンは動作させること
ができない。尚、ミシン縫針は上死点に限らず任意の位
置でも構わない。又、安全機構は上述したものに限らず
ミシン縫針を任意の位置に保持できれば、他の機構でも
構わない。次に糸通し動作について説明する。位置決め
レバー1の初期位置が例えば図3に示すC位置とする
と、図4(c)に示すように駆動軸2は針糸通し土台8
に対して最も下方に位置する。この時、図4(c′)に
示すように糸通し取り付け台14に設けられた糸通し機
構部14′に備えられた糸通し部材10は、縫針12c
に対向する位置にある。この位置決めレバー1を図3に
示すB位置に回転させると、駆動軸2は円筒カムの作用
により回転と共に上昇しながら針糸通し土台8に対して
図4(b)に示すように、位置決めレバー1がC位置に
ある場合より上方に位置する。この時、図4(b′)に
示すように駆動軸2の回転により偏心カム9が糸通し取
り付け台14を偏心させると、支持軸4を中心に糸通し
取り付け台14が枢動と共に上昇し糸通し部材10を縫
針12bに対向させることができる。同様に位置決めレ
バー1を更に図3に示すA位置まで回転させると、駆動
軸2は図4(a)に示すように、位置決めレバー1がB
位置にある場合より上方に位置する。この時、図4
(a′)に示すように駆動軸2の回転により偏心カム9
が糸通し取り付け台14を偏心させると、支持軸4を中
心に糸通し取り付け台14が枢動と共に上昇し、糸通し
部材10を縫針12aに対向させることができる。次に
糸通し機構に備えられた操作レバー29を操作させるた
めに安全機構を解除する。即ち、まずミシン縫針12を
上死点に移動させる。この時にミシン主軸部の端に固定
されたプーリー57に設けられた切欠部57aと安全ピ
ン作動レバー53に設けられた位置決め部53aとが係
合することができる位置になる。この位置で安全ピン作
動レバー53をプーリー57側へ移動させると安全ピン
作動レバー53の位置決め部53bにより、安全ピン5
1は右側に移動し、操作レバー29を降下させることが
できる。これにより操作レバー29を降下させると糸通
し軸26に固定された案内ピン23が階段状の案内面1
9を滑動する。この状態で糸通し用糸掛け爪13は収納
位置からミシン縫針12a後方の位置に移動する。更に
操作レバー29を降下させるとスライダー21が降下す
る結果、糸通し軸26に固定された作動ピン17がスラ
イダー21に設けられた傾斜溝22に沿って滑動し、糸
通し部材10が固定された糸通し軸26を回転する。こ
れにより糸通し部材10に固定された糸通し用糸掛け爪
13はミシン縫針12cの糸穴28cに後方から貫入す
る。ここですでに糸道順序にしたがって通しておいた縫
糸を図8に示すように糸道ガイド34に掛け、更に他方
の手で糸通し用案内11に引掛けるようにして引張り、
操作レバー29を離す。この際、縫糸を糸通し用糸掛け
爪13にかけなくても糸通し用案内11に引掛ければよ
いので操作が極めて容易である。操作レバー29を離す
ことにより操作レバー29は圧縮バネ24のバネ力で復
帰し、糸通し部材10は回転しながらミシン縫針12c
の後方に後退し、同時に糸通し用糸掛け爪13はその釣
状の先端で縫糸を引掛けたまま糸穴28cを脱出して後
退する。この際、操作レバー29は引張りバネ18によ
り上方へ付勢されているので、スライダー21の上端が
ストッパー面20の下面に当接し、糸通し用糸掛け爪1
3は収納位置に戻る。次いで図9に示すように糸穴28
cをループ状に通された縫糸を引張り、その先端を引抜
くことにより糸通し動作が完了する。尚、位置決めレバ
ー1が図3に示すA位置やB位置にある場合においても
同様に、ミシン縫針12を上死点に移動させた後、操作
レバー29を操作させることにより、それぞれの縫針1
2a、12bの糸穴28a、28bに糸通しを確実に行
なうことができる。以上述べたように例えば左手で位置
決めレバー1の1回の操作で縫針12a、12b、12
cのいずれかに対向させ、右手で操作レバー29を降下
させて糸通し用糸掛け爪13を所定の縫針12a、12
b、12cに貫入させることができるので、本発明の糸
通し装置は右手と左手の極めて簡単な操作によって糸通
しを行なうことができる。この場合、糸通し部材10は
ミシン縫針12a、12b、12cの所定の位置、本実
施例では上死点でなければ糸穴28a、28b、28c
に貫入するように回動しないので、誤動作によるミシン
縫針、糸通し用糸掛け爪の破損のおそれがない。又、糸
通し部材10は引張りバネ18によって大幅に上昇した
位置にあるので縫製時等に邪魔になることがない。尚、
本実施例においては駆動軸2に案内溝7が設けられ、針
糸通し土台8に針高さ案内ピン6が固定されて、案内溝
7と針高さ案内ピン6とが係合する円筒カムを構成させ
ているが、駆動軸2に針高さ案内ピン6を固定し、針糸
通し土台8に案内溝7を設けて、案内溝7と針高さ案内
ピン6とが係合する円筒カムを構成させても構わない。
又、本実施例においては円筒カムにより糸通し機構部1
4′を上下動させていたが、この糸通し機構部14′を
上下動させる駆動軸2は図10に示すように駆動軸21
のようなネジ構造を用いても糸通し機構部14′を上下
動させることができる。更に駆動軸2は図11に示すよ
うな針高さ案内ピン6aを滑動する端面カムを形成した
駆動軸22を用いても、針高さ案内ピン6aに沿って端
面カムが上下運動するので、糸通し機構部14′を上下
動させることができる。
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、本
発明のミシンの糸通し装置は位置決めレバーを回転させ
ることによって、1回の操作で糸通し機構を上下動させ
ると共に枢動させて所定の縫針の位置に位置決めさせる
ことができる。これにより糸通し操作が極めて容易にな
るので、複数針を備えたオーバロックミシンやインター
ロックミシンには好適である。更に、針糸通しの土台と
糸通し機構と糸通し取り付け台とがユニット構造になっ
ているので操作の安定性、信頼性が高く、しかも機構が
簡単で糸通し装置自体をコンパクトにすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のミシンの糸通し装置を示す図で
(a)は正面図、(b)は側面図。
【図2】 針とルーパとの関係を示す図。
【図3】 本発明のミシンの糸通し装置の位置決め部の
斜視図。
【図4】 (a)、(b)、(c)は本発明のミシンの
糸通し装置の円筒カムによる動作を示す図。(a′)、
(b′)、(c′)は(a)、(b)、(c)の偏心カ
ム部の断面図。
【図5】 図1の本発明のミシンの糸通し装置の部分斜
視図。
【図6】 (a)、(b)は図1(b)の本発明のミシ
ンの糸通し装置の動作図。
【図7】 本発明のミシンの糸通し装置の安全装置の詳
細図。
【図8】 糸掛け動作を示す図。
【図9】 糸通し後の動作を示す図。
【図10】 本発明のミシンの糸通し装置の他の実施
例。
【図11】 本発明のミシンの糸通し装置の他の実施
例。
【図12】 (a)は従来のミシンの糸通し装置の正面
図、(b)は側面図
【符号の説明】
1‥‥‥位置決めレバー 2‥‥‥駆動軸 3‥‥‥位置決めストッパー 4‥‥‥支持軸 6‥‥‥針高さ案内ピン 7‥‥‥案内溝 8‥‥‥針糸通しの土台 9‥‥‥偏心カム 14‥‥糸通し取り付け台 14a‥楕円形の溝 30‥‥カラー

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】糸通し用糸掛け爪(13)を糸穴(28
    a、28b、28c)の高さ位置の異なる複数のミシン
    縫針(12a、12b、12c)のいずれかに対向させ
    てミシン縫針の糸穴に挿通させるための糸通し機構を有
    するミシンの糸通し装置において、ミシンの機枠に固定
    された支軸(4)と、前記支軸を介して前記糸通し機構
    に枢着され前記糸通し用糸掛け爪を前記糸穴の高さ位置
    の異なる複数のミシン縫針のいずれかに対向させるため
    に枢動及び上下動させられる糸通し取り付け台(14)
    と、前記機枠及び前記糸通し取り付け台に軸着され前記
    糸通し取り付け台の前記枢動及び上下動を連動して行な
    うための駆動軸(2)と、前記駆動軸及び前記糸通し取
    り付け台間に設けられ前記糸通し取り付け台に前記枢動
    を行わせるための偏心カム(9)と、前記駆動軸及び前
    記機枠間に設けられ前記機枠に対して前記糸通し取り付
    け台に前記上下動を行わせるための円筒カム(7)とを
    備えていることを特徴とするミシンの糸通し装置。
  2. 【請求項2】糸通し用糸掛け爪(13)を糸穴(28
    a、28b、28c)の高さ位置の異なる複数のミシン
    縫針(12a、12b、12c)のいずれかに対向させ
    てミシン縫針の糸穴に挿通させるための糸通し機構を有
    するミシンの糸通し装置において、ミシンの機枠に固定
    された支軸(4)と、前記支軸を介して前記糸通し機構
    に枢着され前記糸通し用糸掛け爪を前記糸穴の高さ位置
    の異なる複数のミシン縫針のいずれかに対向させるため
    に枢動及び上下動させられる糸通し取り付け台(14)
    と、前記機枠及び前記糸通し取り付け台に軸着され前記
    糸通し取り付け台の前記枢動及び上下動を連動して行な
    うための駆動軸(2)と、前記駆動軸及び前記糸通し取
    り付け台間に設けられ前記糸通し取り付け台に前記枢動
    を行わせるための偏心カム(9)と、前記駆動軸及び前
    記機枠間に設けられ前記機枠に対して前記糸通し取り付
    け台に前記上下動を行わせるためのネジ(21)とを備
    えていることを特徴とするミシンの糸通し装置。
  3. 【請求項3】糸通し用糸掛け爪(13)を糸穴(28
    a、28b、28c)の高さ位置の異なる複数のミシン
    縫針(12a、12b、12c)のいずれかに対向させ
    てミシン縫針の糸穴に挿通させるための糸通し機構を有
    するミシンの糸通し装置において、ミシンの機枠に固定
    された支軸(4)と、前記支軸を介して前記糸通し機構
    に枢着され前記糸通し用糸掛け爪を前記糸穴の高さ位置
    の異なる複数のミシン縫針のいずれかに対向させるため
    に枢動及び上下動させられる糸通し取り付け台(14)
    と、前記機枠及び前記糸通し取り付け台に軸着され前記
    糸通し取り付け台の前記枢動及び上下動を連動して行な
    うための駆動軸(2)と、前記駆動軸及び前記糸通し取
    り付け台間に設けられ前記糸通し取り付け台に前記枢動
    を行わせるための偏心カム(9)と、前記駆動軸及び前
    記機枠間に設けられ前記機枠に対して前記糸通し取り付
    け台に前記上下動を行わせるための端面カム(22)と
    を備えていることを特徴とするミシンの糸通し装置。
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