JP3714975B2 - すくい縫いミシンにおける糸倒れ防止装置 - Google Patents
すくい縫いミシンにおける糸倒れ防止装置 Download PDFInfo
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、すくい縫いミシンにおいて、針の下死点部分に形成された糸のループが横に倒れるのを防止する糸倒れ防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
すくい縫いミシンとして、図4ないし図7に示すものが知られている。このすくい縫いミシンは、針板1の針案内部1a,1bに沿って動かされて布等の被縫製物2に糸3を刺し通す針4と、この針4の下死点部分に形成された糸3のループLを引っ掛けるルーパー5との協働作用によって布等の被縫製物2をすくい縫いする構成となっている。
【0003】
なお、針4は、針振り軸6に固定された針付け7の自由端に針留め8によって取り付けられている。糸3は針留め8に設けられたリング状の糸通し9と針4に形成された糸溝4aで導かれて針穴4bに通されている。糸3のループLは、針4が布等の被縫製物2に刺し通されて下死点に達してから後退する際に形成される。符号10は、針4の移動面に布等の被縫製物2を押し上げる布上げプランジャ、11は押え金である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のすくい縫いミシンにおいては、縫い目が形成されずに目飛びを生じることがある。目飛びはいつも生じるとは限らないが、糸3や被縫製物2の種類、或いは縫い速度等によっては比較的頻繁に起こることがあり、製品の品質を著しく低下させる。
【0005】
本発明の提案者は、目飛びの原因が糸ぐせや風圧等によって糸3のループLが図7のように横に倒れてしまい、ルーパー5がこれを引っ掛けることができないことにあることを突き止めた。
【0006】
本発明はこの知見に基づいてなされたものであり、ループの倒れを防止して、これに起因する目飛びをなくすことができるすくい縫いミシンにおける糸倒れ防止装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、針板の針案内部に沿って動かされて布等の被縫製物に糸を刺し通す針と、該針の下死点部分に形成された糸のループを引っ掛けるルーパーとの協働作用によって布等の被縫製物をすくい縫いするすくい縫いミシンにおいて、上記針の下死点部分の針案内部のルーパー前進側に、上記被縫製物に刺し通された上記針が下死点から後退するときに上記針の下死点部分に形成される上記ループを形成した糸を係止させてループに起立状態を保たせる所要の係止部材を設けた構成とした。係止部材を、針板に止めねじで着脱自在に取り付けた構成とすることができる。係止部材の係止部を、前進したルーパーの一対の剣先の間に入る位置に配設した構成とすることが好ましい。
【0008】
【作用】
係止部材は、ループを形成した糸を係止させてループに起立状態を保たせるので、ループが横に倒れることがない。したがって、ルーパーは糸のループを的確に引っ掛けるようになり、目飛びを生じることがない。係止部材を針板に着脱自在に構成すると、係止部材のルーパー等に対する位置の微調整や保守がやり易くなる。係止部をルーパーの一対の剣先の間に配設すると、ルーパーの剣先にループがより的確に引っ掛るようになる。
【0009】
【実施例】
本発明のすくい縫いミシンにおける糸倒れ防止装置の一実施例を図1ないし図3を参照して説明する。なお、図4ないし図7と同一の部材等には同一の符号を付してその詳しい説明は省略する。
【0010】
図において符号20は係止部材である。係止部材20は固定座20aと係止部20bとからなる。固定座20aは係止部材20を針板1に固定するもので、平らに形成されており、固定穴20cを有する。係止部20bは、ループLを形成した糸3を直接係止して起立状態を維持させるものであり、固定座20aに対してほぼ垂直に折り曲げられて上に突き出している。係止部20bの先端20eは半円形に形成され、また係止部20bの折曲部にはU字状の切欠き20dが形成されている。
【0011】
係止部材20は、係止部20bを、前進したルーパー5の一対の剣先5a,5bの間に入る位置に配して、針4の下死点部分の針案内部1bのルーパー前進側(図で手前側)に、止めねじ21を固定座20aの固定穴20cから針板1に螺着して固定されている。固定穴20cは針4の移動方向(図2で左右方向)に長く形成されている。係止部材20は着脱自在であり、また、止めねじ21が挿通された固定穴20cの遊び分(長さ分)だけ固定位置を微調整することができる。
【0012】
次に上記の構成とされた本発明のすくい縫いミシンにおける糸倒れ防止装置の作用を説明する。
布等の被縫製物2(図4)に刺し通された針4が下死点から少し後退すると、糸3が緩んでループLが形成される(図2)。ループLは、正常時においては起立状態を保つが、糸3に縒りぐせがあったり、ミシンの動作に伴う振動や風圧がかかったような場合、自力では起立状態を保てなくなる。しかし、その部分には係止部材20の係止部20bが突き出していてループLを支えるため、ループLは倒れることなく、そのまま起立状態を維持する。
【0013】
ループLが形成されると、ルーパー5が前進してループLに近づき、そのループLに図3のように剣先5a,5bをくぐらせてこれを引っ掛けるが、上記のように、ループLがいつも正常に起立しているので、引っ掛け損なうことがなく、したがって目飛びが防止される。糸3は、係止部20bの半円形に形成された先端20eの斜面を滑って剣先5aの所定の位置につく(図3)。係止部材20の係止部20bは、前進したルーパー5の剣先5a,5bの間に入る位置に配設されており、ループLのほぼ中央部を係止するため、ルーパー5の剣先5a,5bが係止部20bの前後(図では左右)において一層的確にループLに挿通され、これを引っ掛けるようになる。
【0014】
係止部20bの位置の調整は止めねじ21を緩めて行う。また必要があれば、切欠き20dが形成された折曲部の折曲度を変えて係止部20bの姿勢や位置を微調整する。
【0015】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のすくい縫いミシンにおける糸倒れ防止装置は、針板の針案内部に沿って動かされて布等の被縫製物に糸を刺し通す針と、該針の下死点部分に形成された糸のループを引っ掛けるルーパーとの協働作用によって布等の被縫製物をすくい縫いするすくい縫いミシンにおいて、上記針の下死点部分の針案内部のルーパー前進側に、上記被縫製物に刺し通された上記針が下死点から後退するときに上記針の下死点部分に形成される上記ループを形成した糸を係止させてループに起立状態を保たせる所要の係止部材が設けられた構成とされているので、ループの倒れを防止して、これに起因する目飛びをなくすことができる。
【0016】
係止部材を針板に止めねじで着脱自在に構成した場合は、係止部材のルーパー等に対する位置をその時の作動状況等に合わせて微調整することができ、また保守が容易になる。係止部を、前進したルーパーの一対の剣先の間に入るようにした場合は、ループのほぼ中央が係止部に支えられるようになるので、ルーパーの剣先にループがより一層確実に引っ掛かるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示すもので、本発明の糸倒れ防止装置を設備したすくい縫いミシンの要部の外観図である。
【図2】 ループ形成直後におけるループとルーパー及び係止部材の関係を示す外観図である。
【図3】 ルーパーが糸のループを引っ掛けた状態を示す一部破断の外観図である。
【図4】 すくい縫い状態を示す断面図である。
【図5】 針の横断面図である。
【図6】 従来のすくい縫いミシンにおけるループ形成直後のループとルーパーの関係を示す外観図である。
【図7】 ループが倒れた場合の外観図である。
【符号の説明】
1 針板
1a 針案内部
1b 針案内部
2 被縫製物
3 糸
4 針
5 ルーパー
5a 剣先
5b 剣先
20 係止部材
20a 固定座
20b 係止部
20c 固定穴
21 止めねじ
Claims (3)
- 針板の針案内部に沿って動かされて布等の被縫製物に糸を刺し通す針と、該針の下死点部分に形成された糸のループを引っ掛けるルーパーとの協働作用によって布等の被縫製物をすくい縫いするすくい縫いミシンにおいて、
上記針の下死点部分の針案内部のルーパー前進側に、上記被縫製物に刺し通された上記針が下死点から後退するときに上記針の下死点部分に形成される上記ループを形成した糸を係止させてループに起立状態を保たせる所要の係止部材が設けられたことを特徴とするすくい縫いミシンにおける糸倒れ防止装置。 - 係止部材は、針板に止めねじで着脱自在に取り付けられたことを特徴とする請求項1記載のすくい縫いミシンにおける糸倒れ防止装置。
- 係止部材の係止部は、前進したルーパーの一対の剣先の間に入る位置に配設されたことを特徴とする請求項1、又は2記載のすくい縫いミシンにおける糸倒れ防止装置。
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JP (1) | JP3714975B2 (ja) |
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1994
- 1994-03-24 JP JP05419294A patent/JP3714975B2/ja not_active Expired - Fee Related
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