JPH0886064A - 外壁落下防止装置 - Google Patents

外壁落下防止装置

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JPH0886064A
JPH0886064A JP21923094A JP21923094A JPH0886064A JP H0886064 A JPH0886064 A JP H0886064A JP 21923094 A JP21923094 A JP 21923094A JP 21923094 A JP21923094 A JP 21923094A JP H0886064 A JPH0886064 A JP H0886064A
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Yasushi Murase
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 たとえば集合住宅のベランダなどを構成する
スラブの一部が経年変化によって劣化して剥離して落下
しても、それを覆うカバー体が外れてしまうことを防止
する。 【構成】 スラブ2には、係止溝18が形成される第1
ブラケット4と、この第1ブラケット4に固定され、複
数の位置決め溝20a〜20cが形成される第2ブラケ
ット5とから成る下部ブラケット10が固定され、この
下部ブラケット10の上部に第3ブラケット6が固定さ
れる。係止片38から上方に立上がる立上がり部40に
固定用ボルト41が螺着される第1カバー体7と、複数
の第4係止部42が形成される第2カバー体8およびそ
の上方に取付けられる第3カバー体9から成る上部カバ
ー体11とが、前記ブラケット4〜6に、その外方から
装着される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば集合住宅のベ
ランダなどを構成する断面凸部の壁体から、熱収縮およ
び乾燥収縮ならびに風雨による劣化あるいは老化などに
よって、コンクリート製の壁本体から剥離したセメント
モルタルから成る被覆層が、落下することを防止するた
めの外壁落下防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術の外壁落下防止の構成として
は、たとえば実開平2−141032号公報に示されて
いる。この従来技術は、建造物のベランダ等の断面凸部
の覆いに関した構成だが、同時に外壁落下防止の機能を
有し、その構成は、上面と、この上面から立下がる側面
および側面の下端から下側にまわり込む下面の3面から
成り、建造物の外壁から横向きに矩形に突出する凸壁に
対し、その上面と、この上面から立下がる側面および側
面の下端から下側にまわり込む下面に沿ってブラケット
を固定し、このブラケットの間に渡らせて、凸壁の長手
方向に沿ってカバー体である覆板を被着し、上記覆板
は、凸壁の側面と下面に沿ってL字形に屈曲する内側片
と下片を有し、両片を凸壁の下面と側面に位置するブラ
ケットに固定する第1覆板と、凸壁の上面と側面に沿っ
て、L字形に屈曲する上片、および前記第1覆板の内側
片の外部側に一部重なり合う外側片を有し、上片を凸壁
の上面に位置するブラケットに少なくとも固定する第2
覆板と、凸壁の上面を少なくとも覆い、前記第2覆板の
上片の上に一部重なり合うとともに、凸壁の上面に位置
するブラケットに固定する第3覆板から構成し、上記第
1覆板の内側片と第2覆板の外側片の重合部分には、そ
の重合状態を変更可能な第1連結手段を設けるととも
に、第2覆板の上片と第3覆板の重合部分には、その重
合状態を変更可能な第2連結手段を設けている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来技術で
は、前述のように壁体に固定される複数のブラケット
と、これらのブラケットの外方から装着されるカバー体
としての複数の覆板とを有し、各覆板とブラケットと
は、上側に位置する覆板を下側に位置する覆板の外部側
に相互にかつ前記ブラケットに係合するようにして取付
けられる。このような従来技術では、各覆板とブラケッ
トとは、相互に係合されているのみで、その係合力によ
ってのみ取付けられているので、取付強度が小さく、し
たがって壁体の一部分が残余の部分から剥離して落下し
たときに、その壁体の一部分が覆板に当接して、覆板が
ブラケットから外れて落下するおそれがある。また上部
側に位置する覆板の下端部は、その下側に位置する覆板
に当接しており、上側に位置する覆板を伝って流れ落ち
てくる雨水などの水が上側の覆板と下側の覆板との隙間
を介して浸入してしまうので、前記水が、その継目部分
から毛細管現象によって内部に浸入するおそれがある。
【0004】したがって、本発明の目的は、カバー体を
剥離した壁体の一部分の重量によって落下しないよう
に、たとえばビスによって下部カバー体を下部ブラケッ
トに堅持することができ、かつ上側に位置するカバー体
と下側に位置するカバー体との継目から水が毛細管現象
などによって浸入することを確実に防止することができ
る外壁落下防止装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、建物のベラン
ダなどを構成する断面凸部の壁体に、外壁面の上部から
下部にわたって複数のブラケットが固定され、これらの
ブラケットに、外方から複数のカバー体が固定される外
壁落下防止装置において、前記複数のブラケットは、上
方に開口する係止溝が形成される下部ブラケットと、前
記下部ブラケットの外部側に取付けられる上部ブラケッ
トとを含み、前記複数のカバー体は、前記下部ブラケッ
トに装着され、前記下部ブラケットの係止溝に上方から
嵌まり込む係止片およびこの係止片の上部に立上がる立
上がり部が形成され、この立上がり部に固定用ボルトが
螺着される下部カバー体と、この下部カバー体および前
記上部ブラケットとを外方から覆い、下端部が前記下部
カバー体との連結部から外方に間隔をあけて設けられ、
前記上部ブラケットの外部側に装着される上部カバー体
とを含むことを特徴とする外壁落下防止装置である。
【0006】
【作用】本発明に従えば、壁体に複数のブラケットが固
定され、これらのブラケットに複数のカバー体が固定さ
れる外壁落下防止装置の、前記複数のブラケットは、上
方に開口する係止溝が形成される下部ブラケットと、前
記下部ブラケットの外部側に取付けられる上部ブラケッ
トとを含み、前記外壁落下防止装置の複数のカバー体
は、前記下部ブラケットに、その外方から覆うように装
着され、前記下部ブラケットの係止溝に上方から嵌まり
込む係止片およびこの係止片の上部に立上がる立上がり
部が形成され、この立上がり部に固定用ボルトが螺着さ
れる下部カバー体と、この下部カバー体および前記上部
ブラケットとを外方から覆い、上部ブラケットの外方か
ら装着される上部カバー体とを含む。これによって、下
部カバー体は、その係止片を、下部ブラケットの係止溝
に嵌め込み、固定用ボルトによって締付けて固定するの
で、剥離した壁体の一部分の自重が下部カバー体に作用
しても、下部カバー体が下部ブラケットから外れて落下
しないように堅持することができる。また上部カバー体
は、下部カバー体から外方に間隔をあけて装着される。
これによって、上部カバー体を伝って流れ落ちてきた雨
水などの水は、下部カバー体に導かれることなく下方に
落下し、上部カバー体と下部カバー体との間から毛細管
現象などによって内部に浸入することを防止することが
できる。
【0007】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の外壁落下防止1
を示す鉛直断面図である。外壁落下防止装置1は、たと
えば集合住宅に設けられるベランダなどの断面凸部の壁
体としてのスラブ2の外壁面を有する外側部3の下部に
取付けられる第1ブラケット4と、この第1ブラケット
4の上部に取付けられる第2ブラケット5と、この第2
ブラケット5の上方で前記外側部3の上部に取付けられ
る上部ブラケットとしての第3ブラケット6と、前記外
側部3の下部を前記第1ブラケット5の外方から覆う下
部カバー体としての第1カバー体7と、この第1カバー
体7の上方で、第1カバー体7の外方から前記外側部3
を覆う第2カバー体8と、この第2カバー体8の上方
で、第2カバー体8の外方から前記外側部3の上部を覆
う第3カバー体9とを含んで構成される。前記第1およ
び第2ブラケット4,5によって、下部ブラケット10
が構成される。また前記第2および第3カバー体8,9
によって上部カバー体11が構成される。
【0008】前記スラブ2は、外部側端部に上方に立上
げられる立上げ部2aを有する。このスラブ2の内部の
壁本体12aは、鉄筋コンクリートで形成される。また
このスラブ2の外側部3および上部12bには、前記壁
本体12aのコンクリートよりも収縮率の大きいセメン
トモルタルによって、被覆層16が形成される。また前
記立上げ部2aの上面48は、内方に向かうにつれ下方
に傾斜して形成され、この立上げ部2aには、手摺の支
柱17が、上方に突出して埋設される。このようなスラ
ブ2が、経年変化による劣化や、たとえば夏と冬または
昼と夜の気温の変化に伴うコンクリートとセメントモル
タルの温度の変化に伴う熱収縮率の違い、ならびに風雨
による劣化あるいは老化によって、被覆層16にひび割
れ13が生じ、被覆層16の一部が、スラブ2の壁本体
12aから剥離し、落下するおそれがある。このような
スラブ2の外側部3を外方から覆うように前記外壁落下
防止装置1が取付けられる。
【0009】前記第1ブラケット4は、スラブ2の下面
21に沿って設けられる第1水平部14と第1水平部1
4の外部側端部から上方に立上がり、外側部3に沿って
設けられる第1垂直部15とから成り、大略的にL字状
に形成される。前記第1垂直部15の上端部付近には、
上方に臨んで開口する係止溝18が形成される。また第
1水平部14には、図1の紙面に垂直な方向に延びる長
孔32が形成される。このような第1ブラケット4は、
第1水平部14が、第1ライナ28を介在させて、長孔
に挿通されたアンカーボルト19によって取付けられ、
スラブ2に固定される。
【0010】前記第2ブラケット5は、外側部3に沿っ
て設けられる。第2ブラケット5には、上下に間隔をあ
けて水平方向(図1の紙面に垂直な方向)に延びる複数
(本実施例において3)の位置決め溝20a,20b,
20cが形成される。このような第2ブラケット5は、
前記位置決め溝20a〜20cを外方に臨ませた状態
で、その下端部5aがビス27によって、第1ブラケッ
ト4の上端部4aに、第1ブラケット4の外部側に固定
される。
【0011】前記第3ブラケット6は、外側部3に沿っ
て設けられる第2垂直部22と、第2垂直部22の上端
部から水平方向に内方に向けて延びる第2水平部23と
から成り、大略的にL字状に形成される。前記第2垂直
部22の下端部付近には、内方に向けて突出し、前記位
置決め溝20a〜20cに嵌合される位置決め突起24
が形成される。また下端部付近には、位置決め突起24
よりも上方で、外方に向けて突出する第1係止部25が
形成される。前記第2水平部23には、上方に立上が
り、外方に向けて屈曲する第2係止部26が形成され
る。また第2垂直部22には、上下方向に延びる長孔3
3が形成される。このような第3ブラケット6は、前記
位置決め突起24を、位置決め溝20a〜20c(図1
に示す例において最も上方に設けられる位置決め溝20
a)に嵌合させた状態で、ビス29によって、第2ブラ
ケット5の外部側に固定される。このような状態で、第
3ブラケット6は、第2垂直部22が第2ライナを介在
させて、長孔33に挿通されたアンカーボルト30によ
って、スラブ2に固定される。
【0012】このようなブラケット4〜6は、相互に固
定された状態で、第3ブラケット6の第2水平部23が
外側部3の上端部3aに当接するように固定される。前
記位置決め突起24を嵌め込む位置決め溝20a〜20
cを選択し、第1ライナ28の厚みあるいは枚数を選ぶ
ことによって、上述のように第2水平部23を、外側部
3の上端部3aに当接させた状態で固定することができ
る。これらのブラケット4〜6は、アルミニウム合金か
ら成る押し出し形材であって、いわゆる短尺材である。
【0013】前記第1カバー体7は、スラブ2の下面2
1に沿って水平に設けられる第3水平部34と、この第
3水平部34の外部側端部から上方に垂直に立上がる第
3垂直部35とから成り、大略的にL字状に形成され
る。前記第3水平部34の内部側端部には、上方に垂直
に立上がり、外方に向けて屈曲する第3係止部36が設
けられる。この第3係止部36には、上方に臨んでスラ
ブ2との隙間を塞ぐ第1パッキン37が取付けられる。
前記第3垂直部35の上端部には、内方に向けて突出
し、前記係止溝18に嵌まり込む係止片38が形成され
る。また前記上端部には、係止片38と反対方向に外方
に向けて突出する第4係止部39が形成される。また前
記上端部には、係止片38からさらに上方に立上がる立
上がり部40が形成され、この立上がり部40には、固
定用ボルト41が螺着される。この第1カバー体7は、
第3係止部が第1ブラケット4の第1水平部14の内部
側端部14aに係止され、係止片38が係止溝に嵌まり
込んで係止され、第1ブラケット4にその外部側から取
付けられる。
【0014】前記第2カバー体8は、外側部3に沿って
垂直に設けられる。この第2カバー体8には、内方に向
けて突出し、上下に、前記位置決め溝20a〜20cと
同一の間隔をあけて複数(本実施例において3)の連結
部である第5係止部42a,42b,42cが形成され
る。また第2カバー体8の上端部には、内方に向けて突
出する第6係止部43と、外方に向けて突出する第7係
止部44とが形成される。また下端部には、前記第5係
止部42a〜42cよりも下方に立下がる第1立下がり
部45が形成される。このような第2カバー体8は、第
1カバー体7の第4係止部39に前記第5係止部42a
〜42cのうちの1つ(本実施例において42c)を係
止させ、第6係止部43を第3ブラケット6の第1係止
部25に係止させ、第1カバー体7の外方から取付けら
れる。
【0015】前記第3カバー体9は、外側部3に沿って
垂直に設けられる第4垂直部46と、この第4垂直部の
上端部から内方に向けて屈曲し、スラブ2の立上げ部2
aの上面48に沿って設けられる傾斜部47とから成
り、大略的にL字状に形成される。前記第4垂直部46
は、2段に形成され、上段部46aが、下段部46bよ
りも外方に配置され形成される。上段部46aの下端部
には、下方に立下がる第2立下がり部49が形成され
る。下段部46bの下端部すなわち第4垂直部46の下
端部には、内方に向けて突出する第8係止部50が形成
され、この第8係止部50よりも下方に立下がる第3立
下がり部51が形成される。前記傾斜部47は、内部側
の端部は、前記支柱17まで延びて形成される。この内
部側の端部には、下方に向けて立下がり、外方に向けて
屈曲する鈎状部52が形成される。この鈎状部52に
は、下方に臨んでパッキン53が取付けられる。また傾
斜部47には、下方に立下がり内方に向けて屈曲する第
9係止部54が形成される。このような第3カバー体9
は、第8係止部50を第2カバー体8の第7係止部44
に係止させ、第9係止部54を第3ブラケット6の第2
係止部に係止させて、第2カバー体8の外方から取付け
られる。
【0016】このようなカバー体7〜9は、アルミニウ
ム合金から成る押し出し形材であり、いわゆる長尺材で
ある。これらのカバー体7〜9は、ブラケット4〜6に
装着され、スラブ2の外側部3を外方から覆うように取
付けられる。前記第2および第3カバー体8,9の立下
がり部45,51は、それぞれ下方に配置される第1お
よび第2カバー体7,8から外方に間隔をあけて設けら
れる。これによって雨水などの水は、下方に配置される
第1および第2カバー体7,8から外方に間隔をあけた
位置で、第2および第3カバー体8,9の立下がり部4
5,51によって下方に導かれ、落下される。したがっ
て、各カバー体7,8,9の相互の継目部分から水が毛
細管現象などによって内部に浸入することを防止するこ
とができる。また第2立下がり部49は、下段部46b
から外方に間隔をあけて設けられ、これによって、水を
下段部46bに導くことなく、下段部46bから外方に
間隔をあけた位置で下方に導くことができる。これによ
って第3カバー体9の第4垂直部46から、第3カバー
体9の下方に設けられる第2カバー体8に導かれる水を
少なくすることができる。また、これらの立下がり部4
5,49,51を設けることで、意匠上好ましいカバー
体を得ることができる。また第1および第3カバー体
7,9の内部側の端部には、パッキン37,53が設け
られ、第1および第3カバー体7,9と、スラブ2の壁
21および立上げ部2aの上面48との間の隙間をなく
すことができ、外側部3に向けて水の浸入を防止するこ
とができる。
【0017】図2は、図1の第2カバー体8付近を拡大
して示す断面図である。第1垂直部15には、外方に向
けて水平に突出する第1水平突出部55と、この第1水
平突出部55の外部側の端部に、鉛直に設けられる鉛直
壁部56とによって、略T字状の突出部57が形成され
る。この略T字状の突出部57と第2垂直部15とによ
って、前記係止溝58が形成される。前記係止片38
は、第3垂直部35の上端部から内方に向けて突出し、
内部側に向かうにつれて上方に傾斜して形成される傾斜
突出部58と、この傾斜突出部58から鉛直に下方に屈
曲し、立下がる第4立下がり部59と、この第4立下が
り部59から外方に向けて水平に屈曲し、突出する第2
水平突出部60とによって、鈎状に形成される。このよ
うな係止片38は、第2水平突出部60を第1水平突出
部55に当接させるようにして、前記係止溝に嵌合され
る。
【0018】前記第4係止部39は、外部側に向かうに
つれて、下方に傾斜して形成される。この第4係止部3
9と相互に係合し合う第5係止部42a,42b,42
cは、内部側に向かうにつれて上方に傾斜して形成され
る。また、第6、第7および第8係止部43,44,5
0についても同様に、内部側が外部側よりも上方に傾斜
して形成される。このように係止部39,42a〜42
c,43,44,50を、その内部側を外部側よりも上
方に傾斜して形成することで、水が内部に浸入すること
を防止することができる。
【0019】前記第3ブラケット6の第1係止部25
は、外方に向けて突出し、その外部側端部が、下方に屈
曲し、鈎状に形成される。この第1係止部25には、そ
の付け根部分25aには、上方に臨んで凹所63が形成
される。前記第6係止部43は、その内部側端部に鉛直
に設けられる第2鉛直壁部64を有し、大略的にT字状
に形成される。この第2鉛直壁部64の下端部64a
を、前記凹所63に埋め込むようにして、第1係止部2
5と、第6係止部とが相互に係合される。前記第1立下
がり部45は、第1カバー体よりも外方に間隔L1をあ
けて設けられる。また前記第3立下がり部51は、第2
カバー体よりも外方に間隔L2をあけて設けられる。こ
のような間隔L1,L2をあけて、立下がり部45,5
1が設けられ、第1〜第3カバー体7〜9が取付けられ
るので、前述のように各カバー体7〜9の相互の継目か
ら水が毛細管現象などによって浸入することを防止する
ことができる。
【0020】図3は、第2ブラケット5を示す斜視図で
ある。第2ブラケット5は、前述したように、押し出し
形材であり、板状であって、前述のように短尺材であ
る。この第2ブラケット5に形成される複数の位置決め
溝20a〜20cは、相互に平行に設けられる。これら
の位置決め溝20a〜20cは、矩形の空間を有するよ
うに形成される。このような第2ブラケット5は、押し
出し成形された後、その幅方向(矢符A方向)中央部
に、上端部から上下方向中央部付近まで、上下に延びる
切欠き溝61が形成される。この切欠き溝61は、厚み
方向に貫通して形成される。この切欠き溝61は、厚み
方向に垂直な平面における断面形状が、略U字状に形成
される。
【0021】図4は、第1〜第3ブラケット4〜6の取
付手順を説明するための図である。第1ブラケット4に
は、その外部側に第2ブラケット5が、第1ブラケット
4の外方から取付けられる。第1ブラケット4の第1垂
直部15の上端部4aと、第2ブラケット5の下端部5
aとが重ね合わされて、内方(図4の右方向側)からビ
ス27によって、第1ブラケット4と、第2ブラケット
5とが相互に固定される。このような第1ブラケット4
と第2ブラケット5との固定作業は、一般に工場で行わ
れる。これによって、現場での作業を少なくすることが
できる。
【0022】このように第1ブラケット4に第2ブラケ
ット5を固定した後、前記外側部3の上下幅に適合する
位置決め溝20a〜20c(本実施例において20a)
に位置決め突起24を嵌合させる。位置決め溝20a〜
20cに位置決め突起24を嵌合させ、第2ブラケット
5の外部側に第3ブラケット6を配置させた状態で、第
2ブラケット5と第3ブラケット6とが外方からビス2
9によって、固定される。このような第2ブラケット5
と第3ブラケット6との固定作業は、現場で行われる。
位置決め溝20a〜20cが複数形成されることによっ
て、外側部3の上下幅に応じて、好適な状態で、第1〜
第3ブラケット4〜6を取付けることができる。
【0023】図5は、第1カバー体7の取付手順を説明
するための図である。図5(1)に示されるようにし
て、まず第1カバー体7の第3水平部34の内部側の端
部に設けられる第3係止部36が、第1ブラケット4の
第1水平部14の内部側の端部14aに引掛けられ係止
される。このように第3係止部36を第1水平部14の
内部側の端部14aに係止させた状態で、第1カバー体
7の第3垂直部35が上方へ矢符Bで示されるように移
動される。
【0024】第1カバー体7の第3垂直部35が上方に
移動され、すなわち、第3係止部36をほぼ中心にし
て、矢符B方向に角変位され、第3水平部34が水平に
すなわち第3垂直部35が垂直部に近付くと、第1カバ
ー体7全体が下方から上方に向けて矢符Cで示されるよ
うに押圧付勢され、図5(2)に示されるように第3水
平部34が水平に、すなわち第3垂直部35が垂直に配
置される状態にされる。このような状態に至ると、前記
係止片38は、第1ブラケット4の係止溝18の上方に
配置された状態になる。
【0025】図5(3)は、図5(2)の係止片38付
近を拡大して示す図である。このように係止片38は、
係止溝18の鉛直上方に配置される。すなわち、係止溝
18を形成するT字状突出部57の鉛直壁部56よりも
内方で、かつ第1水平突出部55の上方に、係止片38
の第4立下がり部59および第2水平突出部60が配置
される。このとき第2立上がり部40に螺着されている
固定用ボルト41は、外方へ退避されている。
【0026】このような状態から、前記矢符Cで示した
ような押圧力を除去すると、第1カバー体7は、下方に
移動し、図5(4)に示されるように係止片38が、係
止溝18に嵌まり込む。このように係止片38が係止溝
18に嵌まり込んだ状態で、固定用ボルト41は、内方
に向けて螺進され、仮想線で示されるような締付け位置
62に配置される。これによって係止片38の第2水平
突出部60の外部側の端部60aが係止溝18を構成す
るT字状の突出部57の鉛直壁部56に当接され、締付
けられる。このように、固定用ボルト41によって、係
止片38を係止溝18に締付けて固定することで、第1
カバー体7を第1ブラケット4に堅持することができ
る。すなわち、前述のようにスラブ2の被覆層16にひ
び割れなどが生じ、その一部分が壁本体12aから剥離
した場合などに、その剥離した一部分の自重が第1カバ
ー体に働いたとしても第1カバー体7の第1ブラケット
4から外れることを防止し、スラブ2の一部分および第
1カバー体7が落下することを防止することができる。
【0027】第1カバー体7が取付けられた後に、第2
カバー体8が、取付けられる。ここで再び図2を参照し
て、第2カバー体8の取付手順は、まず第5係止部42
a〜42c(本実施例42c)を第1カバー体7の第4
係止部39に引掛けて、係止させる。次に第5係止部4
2a〜42cを第4係止部39に係止させた状態で、第
2カバー体8の上端部を内方に向けて移動させて第6係
止部43を、第2鉛直壁部64が第1係止部25の凹所
63に嵌まり込む状態で、第3ブラケット6の第1係止
部25に引掛けて、係止する。このようにして、第2カ
バー体8が、第1カバー体7および第3ブラケット6
に、その外方から取付けられる。
【0028】第2カバー体8が取付けられた後に、第3
カバー体9が取付けられる。ここで再び図1を参照し
て、第3カバー体9の取付手順は、まず第3カバー体9
の第8係止部50を、第2カバー体8の第7係止部44
に引掛け、係止する。次に第8係止部50は、第7係止
部44に係止させた状態で、仮想線で示されるような状
態65から第3カバー体9の上端部を内部側へ移動さ
せ、すなわち、第8係止部50をほぼ中心にして矢符D
方向に角変位させ第3カバー体9の第9係止部54を第
3ブラケット6の第2係止部26に引掛けて、係止させ
る。このようにして、第3カバー体9が第2カバー体8
および第3ブラケット6にその外方から取付けられる。
【0029】このようにして、外壁落下防止装置1が、
スラブ2の外側部3を覆うようにして、スラブ2に取付
けられる。これによって、雨水などの水は、上方からの
水については、第3カバー体の傾斜部47および立上げ
部2aの上面48に案内され、スラブ2に設けられる排
水溝66に導かれ、側方(図1の左方向)からの水につ
いては、前記立下がり部45,49,51によって、下
方に案内される。したがって、外側部3のセメントモル
タルによって形成される被覆層16は、風雨にさらされ
ることがなく、外側部3の風雨による劣化あるいは老化
を抑制することができる。すなわち、前記ひび割れ13
などの形成あるいは進展を抑制することができ、外側部
3の被覆層16の壁本体12aからの剥離を抑制し、そ
の落下を防止することができる。さらに水がひび割れ1
3などから建物の内部に浸入し、雨漏りなどの原因にな
ることを防止することができる。また、外壁落下防止装
置1は、アンカーボルト19,30および固定用ボルト
41などによってスラブに大きな強度で固定されている
ので、前記ひび割れ13などが生じて、被覆層16が剥
離しても、前述のようにブラケット4〜6に大きな強度
で取付けられているカバー体7〜9によって、その落下
を防止することができる。
【0030】図6は、図1〜図5に示される実施例の外
壁落下防止装置1を、上下幅の小さい外側部3bを有す
るスラブ2bに取付けた状態を示す鉛直断面図である。
同様の構成を有する部分には、同一の参照符号を付し、
説明は省略する。第1および第2ブラケット4,5は、
前述のようにして、スラブ2に固定される。前記第3ブ
ラケット6は、外側部3aの上下幅に対応して、位置決
め突起24が、第2ブラケット5の位置決め溝20a〜
20cのうち最も下方の位置決め溝20cに嵌まり込ん
だ状態で、ビス29によって、相互に固定され、アンカ
ーボルト30によって、スラブ2に固定される。このと
きアンカーボルト30は、前記第2ブラケット5の切欠
き溝61に挿通されている。このように、位置決め突起
24を嵌合させる位置決め溝20a〜20cを選択する
ことによって、外側部3aの上下幅に対応して、第1〜
第3ブラケット4〜6をスラブ2に取付けることができ
る。
【0031】前記第1カバー体7は、前述のようにして
第1ブラケット4に装着される。第2カバー体8は、外
側部3bの上下幅に対応して、複数設けられる第5係止
部42a〜42cのうち最も上方の第5係止部42a
が、第1カバー体7の第4係止部39に引掛けられ、係
止され、第6係止部43が、第3ブラケット6の第1係
止部25に引掛けられ係止され、第1カバー体8および
第2ブラケット5に取付けられる。第3カバー体9は、
前述したようにして、第2カバー体8および第3ブラケ
ット6に取付けられる。このように、外側部3bの上下
幅が図1〜図5に示した外側部3の上下幅よりも小さい
場合についても、図1〜図5に示した場合と同様の効果
を得ることができる。このようにして、外壁落下防止1
は、外側部3bの上下幅に対応して、スラブ2bに取付
けることができる。
【0032】上述の実施例において、下部ブラケット1
0は、別体に形成される第1および第2ブラケット4,
5によって構成されたけれども、一体的に形成するよう
にしてもよい。また位置決め溝20a〜20cは、3つ
形成されたけれども、2つあるいは4つ以上形成される
ようにしてもよい。またこのような位置決め溝20a〜
20cが、第3ブラケット6に形成され、位置決め突起
24が第2ブラケット5に形成されるようにしてもよ
い。また位置決め溝20a〜20cが複数形成されたけ
れども、位置決め突起24を複数形成し、位置決め溝2
0a〜20cを1つだけ形成するようにしてもよく、位
置決め溝20a〜20cおよび位置決め突起24を共に
複数形成するようにしてもよい。
【0033】また、上述の実施例において、上部カバー
体11は、別体に形成される第2および第3カバー体
8,9によって、構成されたけれども、一体的に形成す
るようにしてもよい。また第5係止部42a〜42cは
3つ形成されたけれども、位置決め溝20a〜20cま
たは位置決め突起24に対応して、2つあるいは4つ以
上形成するようにしてもよい。また第5係止部を1つ形
成し、第1カバー体7の第4係止部39を複数形成する
ようにしてもよく、第4係止部および第5係止部39,
42a〜42cの両方を、複数形成するようにしてもよ
い。
【0034】また上部カバー体11に固定用ボルト41
を設けるようにしてもよく、また、たとえば仮想線で示
されるような略L字状の取付用部材67(図1に図示)
を用いて、上部カバー体11を支柱17に固定するよう
にしてもよい。これによって、上部カバー体11を堅持
することができる。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、外壁落下
防止装置は、上方に開口する係止溝が形成される下部ブ
ラケットと、前記下部ブラケットの外部側に取付けられ
る上部ブラケットと、前記下部ブラケットにその外方か
ら覆うように装着され、前記係止溝に上方から嵌まり込
む係止片およびその係止片の上部に立上がる立上がり部
が形成され、この立上がり部に固定用ボルトが螺着され
る下部カバー体と、この下部カバー体および前記上部ブ
ラケットとを外方から覆い、上部ブラケットに外部側で
装着される上部カバー体とによって構成され、下部カバ
ー体は、その係止片を下部ブラケットの係止溝に嵌め込
み、固定用ボルトによって固定するので、堅持すること
ができ、たとえば壁体の一部が剥離し、その自重が作用
しても下部カバー体が、下部ブラケットから外れてしま
うことが防止でき、前記壁体の一部が落下することを防
止できる上、新たに水が浸入し、壁体が劣化して外壁面
などの壁体の一部の新たな剥離および落下を防止するこ
とができる。また上部カバー体の下端部は、下部カバー
体との連結部から外部側に間隔をあけて装着されるの
で、上部カバー体を伝って降りてきた水は、下方に落下
し、上部カバー体と下部カバー体との間から内部に浸入
することを防止して、壁体の水による劣化を防止し、外
壁面などの壁体の一部の落下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の外壁落下防止装置1を示す
鉛直断面図である。
【図2】図1の第2カバー体8付近を拡大して示す断面
図である。
【図3】第2ブラケット5を示す斜視図である。
【図4】第1〜第3ブラケット4〜6の取付手順を説明
するための図である。
【図5】第1カバー体7の取付手順を説明するための図
である。
【図6】図1〜図5に示される実施例の外壁落下防止装
置1を、上下幅の小さい外側部3aを有するスラブ2b
に取付けた状態を示す鉛直断面図である。
【符号の説明】
1 外壁落下防止装置 2 スラブ 3,3b 外側部 4 第1ブラケット 5 第2ブラケット 6 第3ブラケット 7 第1カバー体 8 第2カバー体 9 第3カバー体 10 下部ブラケット 11 上部カバー体 12a 壁本体 12b 上部 16 被覆層 18 係止溝 20a〜20c 位置決め溝 24 位置決め突起 38 係止片 40 立上がり部 41 固定用ボルト 45 第1立下がり部 49 第2立下がり部 51 第3立下がり部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物のベランダなどを構成する断面凸部
    の壁体に、外壁面の上部から下部にわたって複数のブラ
    ケットが固定され、これらのブラケットに、外方から複
    数のカバー体が固定される外壁落下防止装置において、 前記複数のブラケットは、上方に開口する係止溝が形成
    される下部ブラケットと、前記下部ブラケットの外部側
    に取付けられる上部ブラケットとを含み、 前記複数のカバー体は、前記下部ブラケットに装着さ
    れ、前記下部ブラケットの係止溝に上方から嵌まり込む
    係止片およびこの係止片の上部に立上がる立上がり部が
    形成され、この立上がり部に固定用ボルトが螺着される
    下部カバー体と、 この下部カバー体および前記上部ブラケットとを外方か
    ら覆い、下端部が前記下部カバー体との連結部から外方
    に間隔をあけて設けられ、前記上部ブラケットの外部側
    に装着される上部カバー体とを含むことを特徴とする外
    壁落下防止装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109881908A (zh) * 2019-01-29 2019-06-14 上海圣奎塑业有限公司 建筑外墙保温快速修理方法

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