JPH0885190A - 防曇性フィルム - Google Patents

防曇性フィルム

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JPH0885190A
JPH0885190A JP14307495A JP14307495A JPH0885190A JP H0885190 A JPH0885190 A JP H0885190A JP 14307495 A JP14307495 A JP 14307495A JP 14307495 A JP14307495 A JP 14307495A JP H0885190 A JPH0885190 A JP H0885190A
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JP
Japan
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film
resin composition
weight
plasticizer
carboxylic acid
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JP14307495A
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English (en)
Inventor
Kozo Kotani
晃造 児谷
Taiichi Sakatani
泰一 阪谷
Tatsuma Kuroda
竜磨 黒田
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】不飽和カルボン酸またはその無水物で変性され
たポリオレフィン系樹脂とEVOHを含む樹脂組成物を
用いて、美麗で、しかも防曇性をもったフィルムを提供
すること。 【構成】エチレン含有量25〜75モル%、ケン化度7
0%以上のケン化エチレン酢酸ビニル共重合体100重
量部と、少なくとも一部が不飽和カルボン酸又はその無
水物で変性され、該不飽和カルボン酸又はその無水物が
0.002〜5重量%である変性ポリオレフィン系樹脂
40〜100000重量部と、該ケン化エチレン酢酸ビ
ニル共重合体を可塑化する可塑剤を、100〜500重
量部含み、該可塑剤中、界面活性剤である成分が60重
量部以上である樹脂組成物層を少なくとも一層含むこと
を特徴とする積層フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂のスクラップを再
利用した低コストでかつ防曇性に優れた積層フィルムに
関する。
【0002】
【従来の技術】ケン化エチレン酢酸ビニル共重合体(以
下、EVOHと略記することがある。)は、現在市販さ
れている熱可塑性樹脂の中で最もガスバリア性に優れた
樹脂の1つであり、従来内容物の酸化劣化を防ぐ用途、
例えば食品、薬品の包装、容器、瓶、トレー等に成形さ
れ広く使用されている。しかしながら、EVOHはヒー
トシール性、力学的強度、耐湿性、加工性、高価格など
の点で問題を有し、単層で使用されることは非常に稀で
あり、通常、ポリオレフィン系樹脂との多層構造で使用
されている。EVOHとポリオレフィン系樹脂との多層
成形品は、共押出や押出ラミネートによって製造される
が、EVOHとポリオレフィン系樹脂の界面には接着性
を付与するために、不飽和カルボン酸で変性されたポリ
オレフィン系樹脂を介在させるのが一般的である。一
方、多層構造よりなる資材は、最終製品に仕上げるまで
の過程で、耳、バリ等のロスが生じ、一般的にはその発
生率が20%以上、ある場合には50%にも達すること
がある。 相溶性の良い材料同士の多層資材であれば、
これらのロス分をリサイクルすることにより製品のコス
トダウンを図れるものの、EVOHとポリオレフィン系
樹脂は相溶性が悪いために、製品の透明性を著しく害す
ることと、接着性の向上のために用いられる不飽和カル
ボン酸で変性されたポリオレフィン系樹脂がフィッシュ
アイ、ゲルを誘発し、フィルム外観を著しく悪化させる
ので、リサイクルすることが非常に困難であり、製造コ
ストが高くなる傾向がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、不飽
和カルボン酸またはその無水物で変性されたポリオレフ
ィン系樹脂とEVOHを含む樹脂組成物を用いて、美麗
で、しかも防曇性を有する積層フィルムを開発すること
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は生産コスト
を重視し、そのためにはリサイクル樹脂組成物を単なる
回収に用いるのではなく、積極的に新しい機能を付与す
ることを考えて、あらゆる方法を鋭意検討してきた。そ
の結果、EVOHの可塑剤のうち、界面活性剤であるも
のを、他の一般的な可塑剤と特定割合で配合し、リサイ
クル樹脂組成物と混合することによって、防曇性に優れ
かつブリードが少ないフィルムが得られ、さらに予期せ
ぬことに、界面活性剤と可塑剤を特定割合で含むことに
よってフィルムのゲル発生率を低く抑え、透明性も著し
く向上することを見出し、本発明に至った。すなわち本
発明は、エチレン含有量25〜75モル%、ケン化度7
0%以上のケン化エチレン酢酸ビニル共重合体100重
量部と、少なくとも一部が不飽和カルボン酸又はその無
水物で変性され、該不飽和カルボン酸又はその無水物が
0.002〜5重量%である変性ポリオレフィン系樹脂
40〜100000重量部と、該ケン化エチレン酢酸ビ
ニル共重合体を可塑化する可塑剤を、100〜500重
量部含み、該可塑剤中、界面活性剤である成分が60重
量部以上である樹脂組成物層(以下、樹脂組成物層
(A)と略記することがある。)を少なくとも一層含む
ことを特徴とする積層フィルムを提供するものである。
【0005】本発明は、EVOHとポリオレフィン系樹
脂を含む樹脂組成物のスクラップを再利用し、高い防曇
性を有するフィルムを提供することにある。防曇剤とし
ての界面活性剤は通常ポリオレフィン系樹脂等に混合す
るが、両者は相溶性が乏しく、良好な防曇性を得ようと
防曇剤の配合量を増やせば、フィルム外に防曇剤が滲み
出し、ハンドリングや風合いの悪いものしか得られなか
った。本発明で得られる樹脂組成物層に含まれるケン化
エチレン酢酸ビニル共重合体は、高濃度の界面活性剤の
担持を可能とし、本発明で得られたフィルムは、界面活
性剤の滲み出しが少なく、防曇性の良好なフィルムであ
る。しかもこれまで回収が難しく、利用価値の乏しかっ
たロス分を使用しているので非常に有利である。
【0006】本発明で用いられる少なくとも一部が不飽
和カルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂としては、高密
度、中密度或いは低密度ポリエチレン、エチレンと酢酸
ビニル、アクリル酸エステル、或いはブテン、ヘキセ
ン、4ーメチルペンテン−1等のαーオレフィン類を共
重合したポリエチレン、アイオノマー樹脂、ポリプロピ
レンホモポリマー、エチレンをグラフト重合したポリプ
ロピレン、或いはポリプロピレンとエチレン、ブテン、
ヘキセン、4ーメチルペンテン−1等のαーオレフィン
類を共重合したポリプロピレン、ゴム系ポリマーをブレ
ンドした変性ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ4
−メチルペンテン−1、或いは上記のポリオレフィン系
樹脂のうちから選んだ2種以上の混合物に、アクリル
酸、メタクリル酸、ケイ皮酸、マレイン酸、フマル酸、
イタコン酸、安息香酸ビニル等の不飽和カルボン酸、該
不飽和カルボン酸の無水物、または該不飽和カルボン酸
のエステルを0.002〜5重量%の割合でグラフト共
重合したものが用いられる。上記のポリオレフィン系樹
脂を不飽和カルボン酸又はその無水物でグラフト変性す
る方法としては、ポリオレフィン系樹脂の溶融状態でパ
ーオキサイド等を用いて導入される方法等の公知の方法
を用いることができる。生成された変性ポリオレフィン
系樹脂は少なくとも一部が不飽和カルボン酸又はその無
水物で変性されたものであるが、例えば、多量に不飽和
カルボン酸またはその無水物をグラフト導入した変性ポ
リオレフィン系樹脂を未変性のポリオレフィン系樹脂で
希釈することにより、または変性ポリオレフィン系樹脂
層と未変性ポリオレフィン系樹脂層を部分的にも構成層
とする多層構造物を溶融させることにより、該不飽和カ
ルボン酸又はその無水物含有量を0.002〜5重量
%、好ましくは0.04〜1重量%としたものが簡便に
得られる。
【0007】本発明で用いられるEVOHは、エチレン
含有量25〜75モル%、好ましくは26〜45モル
%、かつケン化度70%以上、好ましくは96%以上、
さらに好ましくは98%以上のものである。本発明で用
いられるEVOHを可塑化する可塑剤としては、例え
ば、 グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン等の
ポリグリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、ペン
タエリスリトール、プロピレングリコール等の多価アル
コール類;りん酸トリエチル、りん酸トリオクチル等の
りん酸エステル類;エタノールアセトアミド、エタノー
ルフォルムアミド、トリエタノールアミン酢酸塩等、エ
タノールアミン塩類;こはく酸モノ(β,γ−ジヒドロ
キシプロピル)モノセロソルブエステル、グリコール酸
(β,γ−ジヒドロキシプロピル)エステル等のカルボ
ン酸エステル等が挙げられる。さらに界面活性能をもつ
可塑剤としては、非イオン系、アニオン系及びカチオン
系の界面活性剤が使用され、例えば、ポリオキシアルキ
レンエーテル、多価アルコールの部分エステル、多価ア
ルコールのアルキレンオキサイド付加物の部分エステ
ル、高級アルコール硫酸エステルアルカリ金属塩、アル
キルアリールスルホネート、四級アンモニウム塩、脂肪
族アミン誘導体があげられる。具体的には、ポリオキシ
エチレンラウリルエーテル、ポリオキシステアリルエー
テル、ポリオキシノニルフェニルエーテル、ポリエチレ
ングリコールモノパルミテート、ポリエチレングリコー
ルモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモ
ノパルミテート、グリセリンモノラウレート、グリセリ
ンモノパルミテート、グリセリンモノステアレート、グ
リセリンモノオレート、ペンタエリスリトールモノラウ
レート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノ
ベヘネート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタン
ジステアレート、ジグリセリンモノオレート、ジグリセ
リンセスキオレート、ジグリセリンモノラウレート、ジ
グリセリンジオレート、トリグリセリンジオレート、ナ
トリウムラウリルサルフェート、ドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム、ブチルナフタレンスルホン酸ナトリ
ウム、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、アル
キルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ドデシ
ルアミン塩酸塩、ラウリン酸ラウリルアミドエチルりん
酸塩、トリエチルセチルアンモニウムイオダイド、オレ
イルアミノジエチルアミン塩酸塩、ドデシルピリジニウ
ム硫酸塩の塩基性ピリジニウム塩などがあげられる。
【0008】本発明では上記可塑剤のうち、界面活性剤
であるものと界面活性剤でないものとには特に制限はな
いが、例えばジグリセリン脂肪酸エステルとジグリセリ
ンを組合せるというように、相溶性の良いもの同士を配
合するのが均一な樹脂組成物を得るのに好ましい。これ
ら成分の混合割合は、EVOH100重量部に対し、少
なくとも一部が不飽和カルボン酸又はその無水物で変性
されたポリオレフィン系樹脂が40〜100000重量
部、好ましくは100〜20000重量部、さらに好ま
しくは200〜10000重量部であり、かつ可塑剤の
配合量は該EVOH100重量部に対し、100〜50
0重量部、好ましくは220〜400重量部であり、こ
のうち界面活性剤である成分が60重量部以上、好まし
くは100重量部以上である。ポリオレフィン系樹脂が
上記範囲を越えるときは、界面活性剤との相溶性が悪く
可塑剤を担持しにくく、上記範囲未満のときは、EVO
H部が著しく可塑化されてフィルム強度が充分でないの
で好ましくない。可塑剤量が上記範囲以下のときは、界
面活性剤を多く含むことができるという本発明の効果を
充分に享受できず、上記範囲を超えるときは可塑剤を充
分に担持出来ず、可塑剤がブリードアウトしてくるので
フィルム外観が悪くなり好ましくない。本発明のフィル
ム組成物にはこれらの成分の他に本発明の効果を損わな
い範囲で他の樹脂組成物、ゴム成分、各種安定剤、核
剤、着色剤、滑剤等の付加的成分を配合することができ
る。
【0009】本発明の樹脂組成物(A)は、上記各成分
を汎用の混練機で溶融混練して得られるが、多層構造物
のバリや耳等に所望成分を配合して溶融混練することに
よっても得ることができる。本発明の樹脂組成物層
(A)は、防曇性の点で最外層として用いられるのが一
般的ではあるが、防曇剤を担持する層として内部に配置
することも可能である。
【0010】本発明によって得られる積層フィルムの製
造方法は、特に制限はないが、一般的な成形方法即ち共
押出やインラインラミネート等によることができる。積
層例としては、樹脂組成物層(A)/ポリオレフィン層
/樹脂組成物層(A);ポリオレフィン層/樹脂組成物
(A)/ポリオレフィン層;樹脂組成物層(A)/EV
OH層/樹脂組成物層(A);樹脂組成物層(A)/ポ
リプロピレン層/EVOH層/ポリプロピレン層/樹脂
組成物層(A)等のような構成である。また一般的に行
なわれる延伸加工、例えば一軸延伸、ゾーン延伸、フラ
ット逐次、同時二軸延伸、チューブラー同時二軸延伸等
も本発明によって得られるフィルムに施すことができ
る。
【0011】
【発明の効果】本発明によれば、これまで透明性が悪
く、利用価値が乏しかったケン化エチレン酢酸ビニル共
重合体と不飽和カルボン酸で変性されたポリオレフィン
系樹脂からなる樹脂組成物を用いて、該樹脂組成物にケ
ン化エチレン酢酸ビニル共重合体を可塑化する界面活性
剤を配合し、フィルムに成形することによって、透明性
が良く、防曇性に優れたフィルムを得ることができる。
【0012】
【実施例】以下実施例により、本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。エ
チレン酢酸ビニル共重合体ケン化物、無水マレイン酸変
性ポリプロピレン、ポリオレフィンを以下の様に混合し
たものを再生用樹脂組成物と称し、これに可塑剤を配合
したものを還元用樹脂組成物と称する。さらに還元用樹
脂組成物を他のポリオレフィン樹脂とペレットブレンド
にて配合し、フィルム成形機に供して得られたフィルム
を還元フィルムと称する。また、還元フィルムが多層構
造である場合は還元用樹脂組成物が配合された層を還元
用樹脂組成物層と称することとする。以下各工程を更に
詳しく説明する。実施例、比較例における試験方法を以
下に示す。 ヘイズ測定 フィルムをアセトンで洗浄し、23℃,50%RHの恒
温室内で、スガ試験機(株)製、直読ヘーズコンピュー
ターHGM−2DPを用いて測定した。 NAS測定 フィルムをアセトンで洗浄し、23℃,50%RHの恒
温室内で、東洋精機(株)製、視覚透明度試験機(NA
S)を用いて測定した フィッシュアイ(FE)測定 フィルム1000cm2 中に存在する直径100μm以
上のフィッシュアイの個数を調べた。
【0013】(実施例1)表1に示すようにエチレン含
有量が44モル%、ケン化度が99%以上、密度が1.
14g/ml、MFRが3.5g/minの日本合成化
学工業(株) 製エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物
(EVOHと略記する)と、密度が0.89g/ml、
MFRが5.7g/10min、無水マレイン酸含有量
0.2重量%の変性ポリプロピレン(変性PPと略記す
る)と、密度が0.912g/ml、MFRが2g/1
0minの住友化学工業(株)製高級アルファオレフィ
ン リニアポリエチレン(以下LLと略記する)と、エ
チレン含有量が5wt%、密度が0.89g/ml、M
FRが3.5g/10minの住友化学工業( 株) 製エ
チレンプロピレンランダム共重合体(PPと略記す
る)、をEVOH/変性PP/LL/PP=100/2
17/108/408重量部(12/26/13/49
wt%)の構成比で混練して再生用樹脂組成物を得た。
この再生用樹脂組成物を、池貝( 株) 製PCM45同方
向二軸押出機を用い、シリンダー途中から可塑剤とし
て、ジグリセリンおよびジグリセリンセスキオレート
(いずれも阪本薬品( 株) 製)を液体用ポンプで注入し
ながら表1 に示す可塑剤の配合となるよう、混練処理し
て還元用樹脂組成物を得た。混練条件はシリンダー温度
200℃、スクリュー回転数200rpm、吐出量9k
g/hrであった。 この還元用樹脂組成物を、密度が
0.912g/ml、MFRが2g/10minの住友
化学工業(株)製高級アルファオレフィン リニアポリ
エチレン(LLと略記する)とペレットブレンドにて表
2に示すように配合し、樹脂温度200℃でサーキュラ
ーダイから押出し、ブローアップ比2、引取り速度6m
/minでインフレーション方式にて成形し、還元フィ
ルムを得た。層構造は、還元用樹脂組成物層/PP層/
還元用樹脂組成物層(10/10/10μm)であっ
た。得られた還元フィルムは透明性に優れ、フィッシュ
アイ数が少なく、防曇性の良いものであった。
【0014】(実施例2)表1に示すようにEVOH、
変性PP、LL、PPを配合する以外は実施例1と同様
にして再生用樹脂組成物を得、可塑剤として、ジグリセ
リンおよびジグリセリンモノオレート(いずれも阪本薬
品(株) 製)を配合する以外は実施例1と同様の方法に
て再生用樹脂組成物を処理して還元樹脂組成物を得、実
施例1と同様にしてフィルム成形して還元フィルムを得
た。得られた還元フィルムは透明性に優れ、フィッシュ
アイ数が少なく、防曇性の良いものであった。
【0015】(実施例3)表1に示すようにEVOH、
変性PP、LL、PPを配合する以外は実施例1と同様
にして再生用樹脂組成物を得、可塑剤として、ジグリセ
リンおよびジグリセリンモノラウレート(いずれも阪本
薬品(株) 製)を配合する以外は実施例1と同様の方法
にて再生用樹脂組成物を処理して還元樹脂組成物を得、
実施例1と同様にしてフィルム成形して還元フィルムを
得た。得られた還元フィルムは透明性に優れ、フィッシ
ュアイ数が少なく、防曇性の良いものであった。
【0016】(実施例4)実施例1と同様にして得られ
た還元用樹脂組成物を表2に示すようにLLに配合し、
実施例1と同様にフィルム成形して還元フィルムを得
た。得られた還元フィルムは透明性に優れ、フィッシュ
アイ数が少なく、防曇性の良いものであった。
【0017】(実施例5)実施例2と同様にして得られ
た還元用樹脂組成物を表2に示すようにLLに配合し、
実施例1と同様にフィルム成形して還元フィルムを得
た。得られた還元フィルムは透明性に優れ、フィッシュ
アイ数が少なく、防曇性の良いものであった。
【0018】(実施例6)実施例3と同様にして得られ
た還元用樹脂組成物を表2に示すようにLLに配合し、
実施例1と同様にフィルム成形して還元フィルムを得
た。得られた還元フィルムは透明性に優れ、フィッシュ
アイ数が少なく、防曇性の良いものであった。
【0019】(比較例1)表1に示すようにジグリセリ
ンセスキオレートをジグリセリンに替える以外は実施例
1と同様にして還元用樹脂組成物を作製しようとした
が、可塑剤と再生用樹脂組成物樹脂とが相分離して作製
できなかった。
【0020】(比較例2)可塑剤を配合しない以外は実
施例1と同様にして還元用樹脂組成物を得た。これは実
施例1の再生用樹脂組成物と同じ組成のものである。フ
ィルム成形に際しては、この組成物には防曇剤(界面活
性剤)が配合されていないため、LLにジグリセリンセ
スキオレートを7wt%配合した防曇剤マスターバッチ
(防曇MBと略記する)を別途作製し、これらを表2に
示すようにペレットブレンドにて配合して実施例1と同
様の界面活性剤量になるようにし、実施例1と同様にし
てフィルム成形して還元フィルムを得た。得られた還元
フィルムは透明性が悪いものであった。
【0021】(比較例3)防曇剤(界面活性剤)を配合
しない以外は実施例1と同様にして還元用樹脂組成物を
得た。これを、実施例1と同様にしてフィルム成形して
還元フィルムを得た。得られた還元フィルムは透明性が
悪く、フィッシュアイが多く、防曇性のないものであっ
た。
【0022】(比較例4)非界面活性剤成分としてグリ
セリンを使用し、表1の様に配合する以外は実施例1と
同様にして還元用樹脂組成物を得た。これを、実施例1
と同様にしてフィルム成形して還元フィルムを得た。得
られた還元フィルムは透明性が悪く、フィッシュアイが
多く、防曇性のないものであった。
【0023】(実施例7)実施例1と同様にして得られ
た還元用樹脂組成物を表3に示すようにLLに配合し、
還元フィルムの層構成を還元用樹脂組成物層/LL/還
元用樹脂組成物層(5/20/5μm)とする以外は実
施例1と同様にフィルム成形して還元フィルムを得た。
得られた還元フィルムは透明性に優れ、フィッシュアイ
数が少なく、防曇性の良いものであった。
【0024】(比較例5)比較例2と同様にして得られ
た還元用樹脂組成物を表3に示すようにLLおよび防曇
MBに配合し、還元フィルムの層構成を実施例7と同様
にしてフィルム成形して還元フィルムを得た。得られた
還元フィルムは透明性が悪いものであった。
【0025】(実施例8)実施例1と同様にして得られ
た還元用樹脂組成物を表4に示すようにLLに配合し、
還元フィルムの層構成をLL/還元用樹脂組成物層/L
L(5/20/5μm)とする以外は実施例1と同様に
フィルム成形して還元フィルムを得た。得られた還元フ
ィルムは透明性に優れ、フィッシュアイ数が少なく、防
曇性の良いものであった。
【0026】(比較例6)比較例2と同様にして得られ
た還元用樹脂組成物を表3に示すようにLLおよび防曇
MBに配合し、還元フィルムの層構成を実施例8と同様
にしてフィルム成形して還元フィルムを得た。得られた
還元フィルムは透明性が悪いものであった。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23/26 LDM

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン含有量25〜75モル%、ケン化
    度70%以上のケン化エチレン酢酸ビニル共重合体10
    0重量部と、少なくとも一部が不飽和カルボン酸又はそ
    の無水物で変性され、該不飽和カルボン酸又はその無水
    物が0.002〜5重量%である変性ポリオレフィン系
    樹脂40〜100000重量部と、該ケン化エチレン酢
    酸ビニル共重合体を可塑化する可塑剤を100〜500
    重量部含み、該可塑剤中、界面活性剤である成分が60
    重量部以上である樹脂組成物層を少なくとも一層含むこ
    とを特徴とする積層フィルム。
  2. 【請求項2】樹脂組成物層が、最外層に積層されている
    請求項1記載の積層フィルム。
  3. 【請求項3】可塑剤中、界面活性剤でない成分が、30
    重量部以上である請求項1記載の積層フィルム。
  4. 【請求項4】可塑剤中、界面活性剤でない成分がポリオ
    ールまたはジグリセリンである請求項1記載の積層フィ
    ルム。
  5. 【請求項5】可塑剤中、界面活性剤である成分がポリオ
    ールの脂肪酸エステルまたはジグリセリンの脂肪酸エス
    テルである請求項1記載の積層フィルム。
  6. 【請求項6】ケン化エチレン酢酸ビニル共重合体のケン
    化度が96%以上である請求項1記載の積層フィルム。
  7. 【請求項7】可塑剤量が、220〜500重量部である
    請求項1記載の積層フィルム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005532440A (ja) * 2002-07-05 2005-10-27 デグサ アクチエンゲゼルシャフト ポリマーとイオン性液体とからなるポリマー組成物
WO2008047579A1 (fr) * 2006-10-19 2008-04-24 Nitto Denko Corporation Composition de résine contenant une poudre inorganique et substrat ayant une couche diélectrique formée sur celui-ci
JP2008101131A (ja) * 2006-10-19 2008-05-01 Nitto Denko Corp 無機粉体含有樹脂組成物及び誘電体層形成基板
JP2016135833A (ja) * 2015-01-23 2016-07-28 豊田合成株式会社 圧力容器用樹脂組成物及び圧力容器

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