JPH0885746A - 防曇性樹脂組成物 - Google Patents

防曇性樹脂組成物

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JPH0885746A
JPH0885746A JP16861795A JP16861795A JPH0885746A JP H0885746 A JPH0885746 A JP H0885746A JP 16861795 A JP16861795 A JP 16861795A JP 16861795 A JP16861795 A JP 16861795A JP H0885746 A JPH0885746 A JP H0885746A
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resin composition
weight
plasticizer
resin
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JP16861795A
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Kozo Kotani
晃造 児谷
Taiichi Sakatani
泰一 阪谷
Tatsuma Kuroda
竜磨 黒田
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ポリオレフィン系樹脂とEVOHを含む樹脂組
成物のスクラップ分を低コストで製品に有効に利用でき
る樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】エチレン含有量25〜75モル%でケン化
度70%以上のケン化エチレン酢酸ビニル共重合体10
0重量部、少なくとも一部が不飽和カルボン酸又はその
無水物で変性され、該不飽和カルボン酸又はその無水物
が0.002〜5重量%である変性ポリオレフィン系樹
脂を40〜100000重量部、該ケン化エチレン酢酸
ビニル共重合体を可塑化する可塑剤を、220〜500
重量部含み、該可塑剤中、界面活性剤である成分を60
重量部以上含有することを特徴とする樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、これまで透明性が
悪く、再生が困難であったケン化エチレン酢酸ビニル共
重合体とポリオレフィン系樹脂を含む樹脂組成物を、再
生可能にすると共に、防曇剤の濃縮をも可能にした樹脂
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ケン化エチレン酢酸ビニル共重合体(以
下、EVOHと略記することがある。)は、現在市販さ
れている熱可塑性樹脂の中で最もガスバリア性に優れた
樹脂の1つであり、従来、内容物の酸化劣化を防ぐ用
途、例えば食品、薬品の包装、容器、瓶、トレー等に成
形され広く使用されている。しかしながら、EVOHは
ヒートシール性、力学的強度、耐湿性、加工性、高価格
などに欠点を持ち、単層で使用されることは非常に稀で
あり、通常、ポリオレフィン系樹脂との多層構造で使用
されている。EVOHとポリオレフィン系樹脂との多層
成形品は、共押出や押出ラミネートによって製造される
が、EVOHとポリオレフィン系樹脂の界面には接着性
を付与するために、不飽和カルボン酸で変性されたポリ
オレフィン系樹脂を介在させるのが一般的である。一
方、多層構造よりなる資材は、最終製品に仕上げるまで
の過程で、耳、バリ等のロスが生じ、一般的にはその発
生率が20%以上、ある場合には50%にも達すること
がある。 相溶性の良い材料同士の多層資材であれば、
これらのロス分をリサイクルすることにより製品のコス
トダウンを図れるものの、EVOHとポリオレフィン系
樹脂は相溶性が悪いために、製品の透明性を著しく害す
ることと、接着性の向上のために用いられる不飽和カル
ボン酸で変性されたポリオレフィン系樹脂がフィッシュ
アイ、ゲルを誘発し、フィルム外観を著しく悪化させる
ので、リサイクルすることが非常に困難であり、製造コ
ストが高くなる傾向がみられた。そこでこれらのロス分
を有効に利用できる技術の開発が求められてきた。例え
ば、特開平5-125232号公報には、再生用樹脂組成物中の
ポリオレフィンのメルトインデックスより大きいメルト
インデックスの不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン
を、特定量混合する方法が提案されている。また、特公
平5-6578号公報には、エチレンービニルアルコール共重
合体を可塑化する可塑剤を特定量配合して再生可能な樹
脂組成物とする方法が記載されている。しかし、いずれ
も回収処理されたリサイクル組成物は、EVOH層へリ
サイクルすることは難しく、ポリオレフィン系樹脂への
リサイクルしかできず単に資材を増量するだけの価値し
かもたず、実用上有利なリサイクル法とは言い難いもの
であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、EV
OHとポリオレフィン系樹脂を含む樹脂組成物のスクラ
ップ分を低コストで製品中に有効に再利用できる樹脂組
成物を開発することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、生産コス
トを重視し、そのためにはリサイクル樹脂組成物を単な
る増量に用いるのみではなく、新しい機能を付与するこ
とを考えて、あらゆる方法を鋭意検討してきた。その結
果、EVOHの可塑剤のうち、界面活性剤であるもの
を、他の一般的な可塑剤と特定割合で配合し、リサイク
ル樹脂組成物と混合することによって、非常に高濃度の
防曇剤マスターバッチが作製でき、さらにこのマスター
バッチを用いると予期せぬことにゲル発生率を低く抑
え、透明性も著しく向上できることを見出し、本発明を
完成するに至った。すなわち本発明は、エチレン含有量
25〜75モル%でケン化度70%以上のケン化エチレ
ン酢酸ビニル共重合体100重量部、少なくとも一部が
不飽和カルボン酸又はその無水物で変性され、該不飽和
カルボン酸又はその無水物が0.002〜5重量%であ
る変性ポリオレフィン系樹脂を40〜100000重量
部、該ケン化エチレン酢酸ビニル共重合体を可塑化する
可塑剤を、220〜500重量部含み、該可塑剤中、界
面活性剤である成分を60重量部以上含有することを特
徴とする樹脂組成物を提供するものである。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明
は、EVOHとポリオレフィン系樹脂を含む樹脂組成物
のスクラップ分を再利用することができ、また、製品に
防曇性を付与するためのマスターバッチとして使用でき
るものである。防曇剤としての界面活性剤は通常ポリオ
レフィン系樹脂等に混合してマスターバッチとして使用
されているが、両者は相溶性が乏しく、従来、含有量は
7重量%程度が限度であり、このためマスターバッチを
大量に必要とし、製品のコストをあげる原因となってい
た。これに対し、本発明の組成物は、防曇剤を多く含有
することができるので、これを防曇剤マスターバッチと
して用いると、防曇剤マスターバッチの量を従来より少
なくすることができ極めて有利である。
【0006】本発明で用いられる少なくとも一部が不飽
和カルボン酸またはその無水物で変性されたポリオレフ
ィン系樹脂としては、高密度、中密度或いは低密度ポリ
エチレン、エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸エステ
ル、或いはブテン、ヘキセン、4ーメチルペンテン−1
等のαーオレフィン類を共重合したポリエチレン、アイ
オノマー樹脂、ポリプロピレンホモポリマー、エチレン
をグラフト重合したポリプロピレン、或いはポリプロピ
レンとエチレン、ブテン、ヘキセン、4ーメチルペンテ
ン−1等のαーオレフィン類を共重合したポリプロピレ
ン、ゴム系ポリマーをブレンドした変性ポリプロピレ
ン、ポリブテン−1、ポリ4−メチルペンテン−1、或
いは上記のポリオレフィン系樹脂のうちから選んだ2種
以上の混合物に、アクリル酸、メタクリル酸、ケイ皮
酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、安息香酸ビニ
ル等の不飽和カルボン酸、該不飽和カルボン酸の無水
物、或いは該不飽和カルボン酸のエステルを0.002
〜5重量%の割合でグラフト共重合したものが用いられ
る。
【0007】上記のポリオレフィン系樹脂を不飽和カル
ボン酸又はその無水物でグラフト変性する方法として
は、ポリオレフィン系樹脂の溶融状態でパーオキサイド
等を用いて導入する等の公知の方法を用いることができ
る。生成された変性ポリオレフィン系樹脂は少なくとも
一部が不飽和カルボン酸又はその無水物で変性されたも
のであるが、例えば、不飽和カルボン酸またはその無水
物を多量にグラフト導入した変性ポリオレフィン系樹脂
を、未変性のポリオレフィン系樹脂で希釈することによ
り、或いは、変性ポリオレフィン系樹脂層と未変性ポリ
オレフィン系樹脂層を部分的にも構成層とする多層構造
物を溶融させることにより該不飽和カルボン酸又はその
無水物含有量を0.002〜5重量%、好ましくは0.
04〜1重量%としたものが簡便に得られる。
【0008】本発明で用いられるEVOHは、エチレン
含有量25〜75モル%、好ましくは26〜45モル
%、かつケン化度70%以上、好ましくは96%以上、
さらに好ましくは98%以上である。本発明で用いられ
るEVOHを可塑化する可塑剤としては、例えば、グリ
セリン、ジグリセリン、トリグリセリン等のポリグリセ
リン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポ
リエチレングリコール、ソルビトール、ペンタエリスリ
トール、プロピレングリコール等の多価アルコール類;
りん酸トリエチル、りん酸トリオクチル等のりん酸エス
テル類;エタノールアセトアミド、エタノールフォルム
アミド、トリエタノールアミン酢酸塩等、エタノールア
ミン塩類;こはく酸モノ(β,γ−ジヒドロキシプロピ
ル)モノセロソルブエステル、グリコール酸(β,γ−
ジヒドロキシプロピル)エステル等のカルボン酸エステ
ル等である。さらに界面活性能をもつ可塑剤としては、
非イオン系、アニオン系及びカチオン系の界面活性剤が
使用され、例えば、ポリオキシアルキレンエーテル、多
価アルコールの部分エステル、多価アルコールのアルキ
レンオキサイド付加物の部分エステル、高級アルコール
硫酸エステルアルカリ金属塩、アルキルアリールスルホ
ネート、四級アンモニウム塩、脂肪族アミン誘導体があ
げられる。具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエ
ーテル、ポリオキシステアリルエーテル、ポリオキシノ
ニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールモノパ
ルミテート、ポリエチレングリコールモノステアレー
ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、
グリセリンモノラウレート、グリセリンモノパルミテー
ト、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノオレ
ート、ペンタエリスリトールモノラウレート、ソルビタ
ンモノパルミテート、ソルビタンモノベヘネート、ソル
ビタンモノステアレート、ソルビタンジステアレート、
ジグリセリンモノオレート、ジグリセリンセスキオレー
ト、ジグリセリンモノラウレート、ジグリセリンジオレ
ート、トリグリセリンジオレート、ナトリウムラウリル
サルフェート、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、ブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、セチルト
リメチルアンモニウムクロライド、アルキルジメチルベ
ンジルアンモニウムクロライド、ドデシルアミン塩酸
塩、ラウリン酸ラウリルアミドエチルりん酸塩、トリエ
チルセチルアンモニウムイオダイド、オレイルアミノジ
エチルアミン塩酸塩、ドデシルピリジニウム硫酸塩の塩
基性ピリジニウム塩などがあげられる。
【0009】本発明では上記可塑剤のうち、界面活性能
を有するものと界面活性能を持たないものには特に制限
はないが、例えばジグリセリン脂肪酸エステルとジグリ
セリンを組合せるというように、相溶性のより良いもの
同士を配合するのが均一な樹脂組成物を得るために好ま
しい。これら成分の混合割合は、EVOH100重量部
に対し、少なくとも一部が不飽和カルボン酸又はその無
水物で変性されたポリオレフィン系樹脂が40〜100
000重量部、好ましくは100〜20000重量部、
さらに好ましくは200〜10000重量部であり、か
つ可塑剤の配合量は該EVOH100重量部に対し、2
20〜500重量部、好ましくは250〜400重量部
であり、このうち界面活性剤である成分が60重量部以
上、好ましくは100重量部以上である。ポリオレフィ
ン系樹脂が上記範囲を超過するときは、界面活性剤との
相溶性が悪く可塑剤を担持しにくく、上記範囲未満のと
きは、EVOH部が著しく可塑化されてハンドリングし
にくくなるので好ましくない。可塑剤量が上記範囲より
少ないときは、界面活性剤を濃縮できるという本発明の
効果を充分享受できず、上記範囲を越えるときは可塑剤
を充分に担持出来ず、可塑剤がブリードアウトしてくる
ので好ましくない。
【0010】本発明の組成物にはこれらの成分の他に本
発明の効果を損わない範囲で、他の樹脂組成物、ゴム成
分、各種安定剤、核剤、着色剤、滑剤等の付加的成分を
配合することができる。本発明の樹脂組成物は、上記各
成分を汎用の混練機で溶融混練して得られるが、多層構
造物のバリや耳等に所望成分を配合して溶融混練するこ
とによっても製造することができる。
【0011】
【発明の効果】本発明によれば、これまで透明性が悪
く、再生が困難であったケン化エチレン酢酸ビニル共重
合体とポリオレフィン系樹脂からなる樹脂組成物に、ケ
ン化エチレン酢酸ビニル共重合体を可塑化する界面活性
剤を高濃度に配合することによって2つの効果が得られ
る。1つは、透明性良く、再生可能な樹脂組成物に改良
できること。2つめは高濃度の界面活性剤を含む樹脂組
成物として製品に使用することによって、従来使用して
いた防曇剤マスターバッチの量を大幅に削減できること
である。
【0012】
【実施例】以下実施例により、本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実
施例、比較例における試験方法を以下に示す。 ヘイズ測定 フィルムをアセトンで洗浄し、23℃,50%RHの恒
温室内で、スガ試験機(株)製、直読ヘーズコンピュー
ターHGM−2DPを用いて測定した。 NAS測定 フィルムをアセトンで洗浄し、23℃,50%RHの恒
温室内で、東洋精機(株)製、視覚透明度試験機(NA
S)を用いて測定した。 フィッシュアイ(FE)測定 フィルム1000cm2 中に存在する直径100μm以
上のフィッシュアイの個数を調べた。 また、実施例に於いて、エチレン酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、ポリオレ
フィンを以下の様に混合したものを再生用樹脂組成物と
称し、これに可塑剤を配合したものを還元用樹脂組成物
と称し、さらに還元用樹脂組成物を他のポリオレフィン
樹脂とペレットブレンドにて配合し、フィルム成形機に
供して得られたフィルムを還元フィルムと称する。
【0013】(実施例1)表1に示すようにエチレン含
有量が44モル%、ケン化度が99%以上、密度が1.
14g/ml、MFRが3.5g/minの日本合成化
学工業(株) 製エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物
(以下、EVOHと略記する)と、密度が0.89g/
ml、MFRが5.7g/10min、無水マレイン酸
含有量0.2重量%の変性ポリプロピレン(変性PPと
略記する)と、密度が0.912g/ml、MFRが2
g/10minの住友化学工業(株)製高級アルファオ
レフィン リニアポリエチレン(以下LLと略記する)
と、エチレン含有量が5wt%、密度が0.89g/m
l、MFRが3.5g/10minの住友化学工業
(株) 製エチレンプロピレンランダム共重合体(PPと
略記する)、をEVOH/変性PP/LL/PP=10
0/217/408/108重量部(12/26/49
/13wt%)の構成比で混練して再生用樹脂組成物を
得た。この再生用樹脂組成物を、池貝(株) 製PCM4
5同方向二軸押出機を用い、シリンダー途中から可塑剤
として、ジグリセリンおよびジグリセリンセスキオレー
ト(いずれも阪本薬品( 株) 製)を液体用ポンプで注入
しながら表1に示す可塑剤の配合となるよう、混練処理
して還元用樹脂組成物を得た。混練条件はシリンダー温
度200℃、スクリュー回転数200rpm、吐出量9
kg/hrであった。 この還元用樹脂組成物を、密度
が0.912g/ml、MFRが2g/10minの住
友化学工業(株)製高級アルファオレフィン リニアポ
リエチレン(LLと略記する)とペレットブレンドにて
表2に示すように配合し、樹脂温度200℃でサーキュ
ラーダイから押出し、ブローアップ比2、引取り速度6
m/minで40μmフィルムをインフレーション方式
にて成形して還元フィルムを得た。このフィルムは透明
性に優れ、フィッシュアイ数が少なく、防曇性の良いも
のであった。
【0014】(実施例2)表1に示すようにEVOH、
変性PP、LL、PPを配合する以外は実施例1と同様
にして再生用樹脂組成物を得、可塑剤として、ジグリセ
リンおよびジグリセリンモノオレート(いずれも阪本薬
品(株) 製)を配合する以外は実施例1と同様の方法に
て再生用樹脂組成物を処理して還元樹脂組成物を得、実
施例1と同様にしてフィルム成形して還元フィルムを得
た。このフィルムは透明性に優れ、フィッシュアイ数が
少なく、防曇性の良いものであった。
【0015】(実施例3)表1に示すようにEVOH、
変性PP、LL、PPを配合する以外は実施例1と同様
にして再生用樹脂組成物を得、可塑剤として、ジグリセ
リンおよびジグリセリンモノラウレート(いずれも阪本
薬品(株) 製)を配合する以外は実施例1と同様の方法
にて再生用樹脂組成物を処理して還元樹脂組成物を得、
実施例1と同様にしてフィルム成形して透明性に優れ、
フィッシュアイ数が少なく、防曇性の良いものであっ
た。
【0016】(実施例4)実施例1と同様にして得られ
た還元用樹脂組成物を表2に示すようにLLに配合し、
実施例1と同様にフィルム成形して還元フィルムを得
た。このフィルムは透明性に優れ、フィッシュアイ数が
少なく、防曇性の良いものであった。
【0017】(実施例5)実施例2と同様にして得られ
た還元用樹脂組成物を表2に示すようにLLに配合し、
実施例1と同様にフィルム成形して還元フィルムを得
た。このフィルムは透明性に優れ、フィッシュアイ数が
少なく、防曇性の良いものであった。
【0018】(実施例6)実施例3と同様にして得られ
た還元用樹脂組成物を表2に示すようにLLに配合し、
実施例1と同様にフィルム成形して還元フィルムを得
た。このフィルムは透明性に優れ、フィッシュアイ数が
少なく、防曇性の良いものであった。
【0019】(比較例1)表1に示すように100部の
EVOHをLLに替える以外は実施例1と同様にして還
元用樹脂組成物を作製しようとしたが、可塑剤と再生用
樹脂組成物樹脂とが相分離して作製できなかった。
【0020】(比較例2)表1に示すように100部の
EVOHをPPに替える以外は実施例2と同様にして還
元用樹脂組成物を作製しようとしたが、可塑剤と再生用
樹脂組成物樹脂とが相分離して作製できなかった。
【0021】(比較例3)表1に示すように100部の
EVOHを変性PPに替える以外は実施例3と同様にし
て還元用樹脂組成物を作製しようとしたが、可塑剤と再
生用樹脂組成物樹脂とが相分離して作製できなかった。
実施例1〜3および比較例1〜3によって、EVOHが
存在することにより高濃度の防曇剤を含んだ樹脂組成物
が得られることがわかる。
【0022】(比較例4)表1に示すようにジグリセリ
ンセスキオレートをジグリセリンに替える以外は実施例
1と同様にして還元用樹脂組成物を作製しようとした
が、可塑剤と再生用樹脂組成物樹脂とが相分離して作製
できなかった。実施例1および比較例4とから、可塑剤
を高濃度に配合するには防曇剤が必要であることがわか
る。
【0023】(比較例5)可塑剤を配合しない以外は実
施例1と同様にして還元用樹脂組成物を得た。これは実
施例1の再生用樹脂組成物と同じ組成のものである。フ
ィルム成形に際しては、この組成物には防曇剤(界面活
性剤)が配合されていないため、LLにジグリセリンセ
スキオレートを7wt%配合した防曇剤マスターバッチ
(防曇MBと略記する)を別途作製し、これらを表2に
示すようにペレットブレンドにて配合して実施例1と同
様の防曇剤量になるようにし、実施例1と同様にしてフ
ィルム成形して得られた還元フィルムは透明性が悪いも
のであった。
【0024】(比較例6)防曇剤を配合しない以外は実
施例1と同様にして還元用樹脂組成物を得た。これを、
実施例1と同様にしてフィルム成形して得られた還元フ
ィルムは透明性が悪く、フィッシュアイが多く、防曇性
が悪いものであった。
【0025】(比較例7)非界面活性剤成分としてグリ
セリンを使用し、表1の様に配合する以外は比較例6と
同様にして還元用樹脂組成物を得た。これを、実施例1
と同様にしてフィルム成形して得られた還元フィルムは
透明性が悪く、フィッシュアイが多く、防曇性が悪いも
のであった。
【0026】
【表1】 *1:EVOH 100重量部に対する重量部 *2:還元用樹脂組成物中の界面活性剤濃度(重量%)
【0027】
【表2】 * :EVOH 100重量部に対する重量部 *2:透明性わるく測定困難

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン含有量25〜75モル%でケン化
    度70%以上のケン化エチレン酢酸ビニル共重合体10
    0重量部、少なくとも一部が不飽和カルボン酸又はその
    無水物で変性され、該不飽和カルボン酸又はその無水物
    が0.002〜5重量%である変性ポリオレフィン系樹
    脂を40〜100000重量部、該ケン化エチレン酢酸
    ビニル共重合体を可塑化する可塑剤を、220〜500
    重量部含み、該可塑剤中、界面活性剤である成分を60
    重量部以上含有することを特徴とする樹脂組成物。
  2. 【請求項2】可塑剤中、界面活性剤でない成分が、請求
    項1に記載のケン化エチレン酢酸ビニル共重合体100
    重量部あたり、30重量部以上である請求項1記載の樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】可塑剤中、界面活性剤でない成分がポリオ
    ールまたはジグリセリンである請求項1記載の樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】可塑剤中、界面活性剤である成分が、ポリ
    オールの脂肪酸エステルまたはジグリセリンの脂肪酸エ
    ステルである請求項1記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】ケン化エチレン酢酸ビニル共重合体のケン
    化度が、96%以上である請求項1記載の樹脂組成物。
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