JPH0883874A - リードフレームの加工方法及びリードフレーム並びにリードフレーム加工用エッチング装置 - Google Patents

リードフレームの加工方法及びリードフレーム並びにリードフレーム加工用エッチング装置

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JPH0883874A
JPH0883874A JP21706894A JP21706894A JPH0883874A JP H0883874 A JPH0883874 A JP H0883874A JP 21706894 A JP21706894 A JP 21706894A JP 21706894 A JP21706894 A JP 21706894A JP H0883874 A JPH0883874 A JP H0883874A
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義幸 宇野
Nobuhiko Tada
信彦 多田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】リードフレーム加工方法において、リードフレ
ーム全体のエッチング加工時間を短縮し、良好な加工形
状及び均一な品質を確保する。 【構成】金属板1の表面にレジスト膜を被覆し、リード
フレーム100の形状に基づくエッチングパターンを形
成する。そして、その金属板1をエッチング液202中
に浸漬しエッチング加工を行い、同時にエッチング液2
02を介してインナーリード102等の微細な部分に局
所的に超音波振動を集束させ、その部分のエッチング加
工速度を集中的かつ大幅に向上させる。また、超音波振
動の集束位置を微細な部分が存在する領域102A内で
走査させ、その走査速度や、走査させるべき軌跡207
Cの単位面積当たりの本数を、リードフレーム100の
形状に対応させて変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多数のリードを有する
リードフレームを、エッチング加工によって形成するリ
ードフレームの加工方法、及びこのリードフレーム加工
方法により加工されたリードフレーム、並びにこのリー
ドフレームを形成するリードフレーム加工用エッチング
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】リードフレームは、薄い金属板にインナ
ーリードやアウターリード等の微細な加工パターンを施
したものであり、このリードフレームにおいて、半導体
チップが搭載された後に半導体チップの端子とインナー
リードとが電気的に接続される。
【0003】近年、半導体チップの高密度実装化、高集
積化がより一層激しく要求されてきており、これに対応
するため半導体チップを搭載するリードフレームも微細
かつ高精度の寸法及び形状を有するものが開発されてき
ている。特に、リードフレームの多ピン化が重点的に進
められており、これに伴って、インナーリード先端部の
ピッチを狭く微細に加工する必要性が出てきている。
【0004】リードフレームを加工するに際しては、従
来、プレス打抜きやエッチング加工が用いられるのが一
般的であった。特に、エッチング加工は、プレス打抜き
に比べてより微細な形状のリードフレームを加工する場
合に用いられている。
【0005】また、エッチング加工を利用して薄い金属
板に微細な加工を施す従来技術として、特開平4−12
8389号公報に記載のものがある。この従来技術にお
いては、金属板にエッチング加工を施す際に超音波振動
をエッチング液を介して金属板全体に作用させており、
これによってエッチング液の撹拌が促進され、エッチン
グ用のレジスト膜の開口幅が狭い場合でも溝の加工を良
好に行うことが可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような多ピンで
かつ狭ピッチのリードフレームは、同一のリードフレー
ムでみても、その中央部分に集中して存在するインナー
リード等の微細な部分と、その外側のアウターリードや
外枠部分等の比較的大きな形状の部分とで加工すべき切
断溝の幅が大きく異なってくる。当然、エッチング加工
用のレジスト膜の開口幅も大きく異なり、そのレジスト
膜の開口幅に応じてエッチング加工速度も大きく異な
る。
【0007】つまり、レジスト膜の開口幅が広ければエ
ッチング液の流動性が良くエッチング液の更新及び交換
が容易であるから、エッチング能力の十分な条件が保た
れ、エッチング加工速度が速くなり切断溝が速やかに貫
通する。一方、レジスト膜の開口幅が狭ければその開口
部を通ってエッチング加工すべき部分、即ち加工途中の
凹部での液の撹拌が不十分で流れ込むべきエッチング液
の交換が十分できず、金属板素材がエッチング能力の劣
化したエッチング液中にいつまでもさらされることとな
り、エッチング加工速度が著しく遅くなる。
【0008】上記のようなリードフレームでは、インナ
ーリード等の微細な部分の加工速度が遅いため、その微
細な部分の加工時間に合せて他の部分も含めた全体のエ
ッチング処理時間を設定する必要があった。即ち、最も
エッチング加工速度の遅い部分の加工時間がリードフレ
ーム全体を完全に処理するための律速時間となってい
た。このため、リードフレーム全体を加工するためには
著しく長い加工時間を要していた。
【0009】また、極めて多ピンかつ狭ピッチのリード
フレーム、例えば、リードの本数が300〜500本で
アウターリード側のリード間ピッチが0.2〜0.5m
m程度のリードフレームの場合には、インナーリード側
のリード間ピッチが0.1〜0.25mm程度と極めて
狭くなるため、このようなインナーリードを分離する切
断溝を通常のエッチング加工で板厚方向に貫通させて形
成することは不可能である。これに対し、上述の特開平
4−128389号公報に記載の従来技術を応用すれ
ば、超音波振動をエッチング液を介して作用させるの
で、上記のようなインナーリード側のリード間ピッチが
極めて狭いものでも加工することが可能である。
【0010】しかし、上記従来技術では超音波振動を素
材となる金属板全体に対して作用させているため、イン
ナーリード等の微細な部分の加工時間がリードフレーム
全体を完全に処理するための律速時間となることには変
わりなく、しかもインナーリード等の微細な部分が加工
される間にアウターリードや外枠部分等の比較的大きな
形状の部分が過度にエッチングされ(オーバーエッ
チ)、所望の寸法を実現することができず良好な加工形
状及び均一な品質を確保できないという問題があった。
【0011】本発明の目的は、リードフレーム全体のエ
ッチング加工時間を短縮することができ、良好な加工形
状及び均一な品質を確保できるリードフレームの加工方
法、及びこのリードフレーム加工方法により加工された
リードフレーム、並びにこのリードフレームを形成する
リードフレーム加工用エッチング装置を提供することで
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、半導体チップを搭載すると共にそ
の半導体チップの各端子と接続される多数のリードを有
するリードフレームを金属板から形成するリードフレー
ムの加工方法において、前記金属板の両面に耐エッチン
グ性のレジスト膜を被覆しそのレジスト膜に前記リード
フレーム形状に基づくエッチングパターンを形成する第
1の工程と、第1の工程の後に前記金属板をエッチング
液中に浸漬してエッチング加工を行うと共にそのエッチ
ング液を介して形成すべきリードのうち少なくとも微細
な部分に局所的に超音波振動を集束させる第2の工程と
を有することを特徴とするリードフレームの加工方法が
提供される。
【0013】また、上記目的を達成するため、本発明に
よれば、上記のようなリードフレームの加工方法におい
て、前記金属板の両面に耐エッチング性のレジスト膜を
被覆しそのレジスト膜に形成すべきリードのうち少なく
とも微細な部分の形状に基づくエッチングパターンを形
成する第1の工程と、第1の工程の後に前記金属板をエ
ッチング液中に浸漬してエッチング加工を行うと共にそ
のエッチング液を介して形成すべき微細な部分に局所的
に超音波振動を集束させる第2の工程と、前記金属板の
両面に耐エッチング性のレジスト膜を被覆しそのレジス
ト膜に前記微細な部分を除く部分の形状に基づくエッチ
ングパターンを形成する第3の工程と、第3の工程の後
に前記金属板をエッチング液中に浸漬してエッチング加
工を行う第4の工程とを有することを特徴とするリード
フレームの加工方法が提供される。
【0014】ここで、上記リードフレームの加工方法に
おいて、好ましくは、第2の工程で集束させる超音波振
動の集束位置を前記微細な部分の領域で走査させ、エッ
チング処理に要する時間がリードフレーム全体において
ほぼ等しくなるように、前記集束位置の走査速度を形成
すべきリードの寸法に合わせて変化させる。
【0015】または、上記において、前記集束位置の走
査軌跡の単位面積当たりの本数を形成すべきリードの寸
法に合わせて変化させてもよい。
【0016】また、本発明によれば、上記のようなリー
ドフレームの加工方法で加工されたリードフレームが提
供される。
【0017】さらに、上記目的を達成するため、本発明
によれば、金属板をエッチング液中に浸漬してエッチン
グ加工を施すことによりリードフレームを形成するリー
ドフレーム加工用エッチング装置において、超音波振動
を発生する超音波振動子及びその超音波振動を前記エッ
チング液を介して前記金属板に集束させる音響レンズ備
えた超音波発生部と、前記超音波振動の集束位置を前記
金属板上の任意の軌跡に沿って任意の速度でで走査させ
る走査手段とを有することを特徴とするリードフレーム
加工用エッチング装置が提供される。
【0018】
【作用】液体中で超音波振動を用いると、以下のように
種々の作用があることがよく知られている。
【0019】(1)液の撹拌作用 超音波振動を印加すると液中には急激な振動が強制的に
加えられ、その液が撹拌される。これにより、化学反応
によって劣化した反応溶液の交換やその濃度分布の不均
一さの解消などが促進される。その結果、被反応物は常
に反応性に豊む反応液中にさらされ反応速度は低下しな
い。
【0020】(2)反応生成物の排除の作用 反応生成物が被反応物の反応面に付着しようとした時、
超音波振動によってその反応生成物が分解及び除去され
る。いわゆる超音波洗浄は、これと同様の作用である。
特に、キャビテーション現象を伴なうと、その除去作用
は非常に強烈である。また、反応生成物が除去されるこ
とにより、反応速度は低下しない。
【0021】(3)表面洗浄の作用 被反応物の反応面に付着しているゴミ、ホコリ、油脂、
酸化物等の異物を超音波振動によって除去することがで
き、反応面は清浄に保たれる。その結果、反応速度が低
下しない。
【0022】(4)表面の活性化及び液のイオン化促進
の作用 超音波振動を印加すると、溶液中のイオン化を促進する
ことが知られており、これによって、当然化学反応も促
進される。
【0023】上記のような作用を利用した用途として、
超音波洗浄、超音波溶接、超音波加工(穴あけ加工)な
どが比較的よく知られており、この他にも、超音波振動
を利用することにより、種々の物理的、化学的、及び電
気化学的作用が期待できることが公知である。特に、エ
ッチング反応の反応速度が向上することはよく知られて
いる。この原理については、種々のことが言われている
が、おおむね上記種々の作用が化学的及び物理的に複合
された結果、エッチング加工反応速度の大幅な向上が実
現されているものと考えられる。
【0024】発明者が行った実験によれば、特開平4−
128389号公報に記載の従来技術と同様にエッチン
グ加工時に金属板全体に対して超音波振動を作用させた
場合、超音波振動を印加しない単なるエッチング加工に
比べるとエッチング加工速度を5〜10倍程度速くする
ことができた。さらに、エッチングされた部分の反応生
成物も超音波振動によって積極的に排除され、エッチン
グファクターの改善を図ることができた。
【0025】前述のように構成した本発明においては、
レジスト膜を被覆すると共にそのレジスト膜にエッチン
グパターンを形成した金属板をエッチング液中に浸漬し
エッチング加工を行う際に、そのエッチング液を介し
て、形成すべきリードのうちインナーリードとなる部分
等の少なくとも微細な部分に局所的に超音波振動を集束
させる。
【0026】これにより、超音波振動の集束した部分の
音圧が高まり、その周りの部分との音圧の差によって局
所的なエッチング液の流れが生起され、その流動性が改
善される。その結果、エッチング加工速度が遅い微細な
部分、即ちレジスト膜の開口幅が狭い部分においてエッ
チング液の撹拌及び交換が促進され、エッチング加工速
度が集中的かつ大幅に向上し、レジスト膜の開口部の狭
い部分と広い部分のエッチング加工速度の差が短縮され
る。さらに、リードフレーム全体のエッチング加工時間
を律速する微細な部分の加工速度が向上できるため、リ
ードフレーム全体のエッチング加工速度を向上させるこ
とが可能となる。
【0027】一方、レジスト膜の開口部の広い比較的大
きな形状の部分は、エッチング液中に加工に必要な所定
の時間浸漬されるだけであるため、その部分の過度なエ
ッチング加工(オーバーエッチ)を回避することができ
る。従って、リードフレーム全体で加工処理に要する時
間をほぼ均一にすることができ、良好な加工形状及び均
一な品質を確保できる。
【0028】また、金属板のうち除去すべき必要な部分
のみを必要な速度でエッチング加工することが可能であ
るため、リードフレーム全体としてエッチング液と反応
させる金属の重量を必要最小限に減らすことができる。
その結果、エッチング液の消費量を減らすことが可能と
なり、エッチング液が劣化して交換するまでの時間、即
ちエッチング液の寿命を長くすることができ、同一のエ
ッチング液で加工できるリードフレームの数が増える。
このことは、エッチング加工のコスト削減に寄与する。
【0029】また、局所的に超音波振動を集束させるこ
とにより、エッチング加工によって生成された反応生成
物(金属の酸化物や金属イオンなど)が励振され、エッ
チング液の局所的な流れによってそれらが流動し、反応
した部分、即ちエッチング加工の途中で形成される微細
な凹部の底部から分離または剥離して排除される。つま
り、エッチング液の流動やエッチング反応を妨げる要因
である反応生成物の付着を解消することができる。これ
により、エッチングファクターの一層の改善を図ること
ができ、従ってエッチング速度の低下が防止され、常に
エッチング加工に最適な条件を実現することができる。
【0030】また、微細な部分の形状の形成と、微細な
部分を除く比較的大きな形状の部分の形成とを別々のエ
ッチング工程により形成してもよい。この場合、微細な
部分の形状を形成する際には、レジスト膜にインナーリ
ード等の微細な部分の形状に基づくエッチングパターン
を形成しておき、その金属板をエッチング液中に浸漬し
て局所的に超音波振動を集束させ、一方、比較的大きな
形状の部分を形成する際には、レジスト膜にその部分の
形状に基づくエッチングパターンを形成しておいてから
エッチング液中で通常のエッチング加工を行う。但し、
上記別々のエッチング工程の順序は、いずれが先であっ
てもよい。
【0031】また、リードフレームではインナーリード
等の微細な部分はある程度の広さをもった領域に分布し
ており、これに比べ超音波振動の集束範囲は極小さい範
囲である。本発明では、集束させる超音波振動の集束位
置を微細な部分の領域で走査させることにより、その微
細な部分の領域全体に渡って超音波振動の集束によるエ
ッチング加工速度向上の作用を発揮させることができ
る。さらに、その集束位置の走査速度や走査軌跡の単位
面積当たりの本数(上記領域内における密度)を、形成
すべきリードの寸法に合わせて適宜変化させることによ
り、リードの形状や寸法が変化したとしても、ほぼ同じ
加工時間でその領域全体、従ってリードフレーム全体を
エッチング加工することができる。
【0032】また、本発明のリードフレーム加工用エッ
チング装置においては、音響レンズによって超音波振動
子から発生する超音波振動をエッチング液を介して所定
の集束位置に集束させ、その超音波振動の集束位置を走
査手段によって金属板上の任意の軌跡に沿って任意の速
度で走査させる。これにより、上記のような本発明のリ
ードフレームの加工方法を実施することができ、本発明
のリードフレームを製造することができる。
【0033】
【実施例】本発明によるリードフレームの加工方法及び
リードフレーム並びにリードフレーム加工用エッチング
装置の一実施例について、図1〜図9を参照しながら説
明する。
【0034】まず、本実施例によって加工されるリード
フレームの構成を説明する。図2において、リードフレ
ーム100の中央部分には、半導体チップを搭載するダ
イパッド101が設けられており、このダイパッド10
1を囲むようにして多数のインナーリード102と、こ
れらインナーリード102に連続するアウターリード1
03が配設されている。これら隣合うインナーリード1
02とアウターリード103とはダムバー104により
互いに連結状に支持されている。また、ダイパッド10
4の周辺は腕105以外は切欠き部106が設けられて
おり、この切欠き部106によりインナーリード102
はダイパッド101と分離され、かつ隣合うインナーリ
ード102はこの切欠き部106によりそれぞれ分離さ
れている。さらに、リードフレーム100の外周部分に
は半導体チップの端子とインナーリード102との接続
時の位置決め用に位置決め穴107が設けられている。
ダムバー104は、半導体チップのモールド時にレジン
を堰止める役割とインナーリード102及びアウターリ
ード103を補強する役割を有し、モールド後に除去さ
れる。
【0035】また、インナーリード102は、ダイパッ
ド101の方へ収束するように延びており、その先端部
は半導体チップ(図示せず)をダイパッド101に搭載
した後に行われる電気的接続を行うのに十分な幅となっ
ている。従って、インナーリード102の内側における
相隣合うリード間の切断溝108は特に狭く、極めて微
細な構造となっており、しかもこの部分の加工はリード
フレームの加工において最も寸法精度や清浄度が厳しい
部分である。
【0036】次に、本実施例のリードフレームの加工方
法を説明する。図3は、本実施例のリードフレームの加
工方法を示す流れ図である。
【0037】まず、図3のステップS1に示すように加
工準備を行う。即ち、コイル状に巻かれた帯状の金属
板、例えば鋼、銅合金、42アロイ、コバール等の金属
板をレベラーにかけ、巻きぐせを取り除く。続いて、そ
の金属板の表面を洗浄し、汚れや油分等を除く。上記の
ように素材としてコイル状に巻かれた帯状の金属板を使
用することにより、これを巻き出して多数のリードフレ
ームを連続的に加工することができ、大量生産が可能と
なる。
【0038】次に、ステップS2においてレジスト処理
を行う。即ち、金属板の両面に感光性を有する耐エッチ
ング性レジスト剤を塗付し、乾燥後、図2のようなリー
ドフレーム形状に基づく所定のエッチングパターンを有
する原版を重ねて露光処理し、そのパターンを転写す
る。さらに、露光処理された金属板を現像液に浸漬し、
露光によってできた溶解度差を利用して現像処理を行な
う。このようにして、耐エッチング性のレジスト膜にリ
ードフレーム形状に基づく所定のエッチングパターン
(開口部)が形成される。特に、図2のインナーリード
102の部分は、切断溝の幅を狭くするためにレジスト
膜の開口部の幅を狭くしなければならない。このレジス
ト処理は、従来より行われている方法と同様である。
【0039】次に、ステップS3において、エッチング
加工を行う。図1は、この時使用されるエッチング装置
の一例を示す図であり、図4は図1のIV−IV方向からの
断面図である。
【0040】図1及び図4において、エッチング装置2
00は、基盤201の上に固定されたエッチング液20
2を貯えるエッチング液槽203、エッチング液槽20
3を覆う上蓋204、上蓋204に固定されたXY駆動
台205、XY駆動台205に取り付けられた支持フレ
ーム206、支持フレーム206に固定された複数個
(図4では6個)の超音波発生部207、素材である金
属板1を搬送するローラ208を備える。但し、簡単の
ため、図1及び図4では超音波発生部207を模式的に
表した。
【0041】金属板1は帯状の素材であって、エッチン
グ装置200にロ−ラ208で図中矢印で示す方向に搬
入され、エッチング液槽203中のエッチング液202
に浸漬される。そして、金属板1に対し、超音波発生部
207よりエッチング液202を介して超音波振動を局
所的に集束させる。また、XY駆動台205は通常のレ
ーザ加工装置等に備えられたワークを載置するためのX
Yテーブルと同様のものであり、金属板1の面内の互い
に直交する2軸方向(これをX軸及びY軸とする)に支
持フレーム206を移動させ、支持フレーム206の移
動によって超音波発生部207がXY平面内で走査する
ようになっている。この超音波振動を集束させるべき位
置は、例えば図2のインナーリード102等のような形
成すべきリードのうち少なくとも微細な部分が存在する
領域である。
【0042】上記超音波発生部207の構成を図5に示
す。図5において、超音波振動源207aが100KH
z〜3MHzの励起交流電圧を超音波振動子207b
(圧電素子)に印加することにより、超音波振動子20
7bから超音波振動が発生し、凹面を有する音響レンズ
207cがその超音波振動を所定の集束位置に集束させ
る。図5では、音響レンズ207cの前面に形成される
超音波音場207Bを模式的に示した。上記のような所
定の焦点位置に超音波振動を集束させる音響レンズを備
える構成自体は従来より知られている。
【0043】次に、上記のように超音波振動を集束させ
る際の集束位置及びその集束位置における音波の寸法に
ついて説明する。
【0044】まず、各物理量を下記のように定める。
【0045】f :超音波振動の振動数(Hz) ve:水中の音速(m/sec) vs:レンズ材質中の音速(m/sec) λ :超音波振動の波長(cm) a :音源即ち音響レンズの半径(cm) r :音響レンズの凹面の曲率半径(cm) ここに、fは数10kHz〜数10MHz程度、ve
1400〜1500m/sec程度である。また、vsはf
によって大きく異なるが、例えば、鉄では5180m/
sec、アルミニウムでは5040m/sec、石英では53
70m/sec、ポリエチレンでは650m/sec、ポリプ
ロピレンでは800m/sec、ポリスチレンでは174
0m/sec、ナイロンでは2380m/secである。さら
に、λ=ve/fである。
【0046】これらの物理量を用いて、集束する超音波
振動の焦点距離FL、集束位置即ち焦点における音波の
直径dL及びd-6は、以下のように表わせる。但し、dL
は焦点面上で音圧が最初に零となる音波の直径を、d-6
は音圧がピーク値の1/2(強度が−6dB)となる音
波の直径である。
【0047】
【数1】
【0048】
【数2】
【0049】
【数3】
【0050】例えば、a=3cm,r=6cm,ve
1400m/s,vs=5000m/sとして、f=1
00KHzの場合のFL,dL,d-6を式(1)〜式
(3)を用いてそれぞれ求めると、以下のようになる。
【0051】
【数4】
【0052】
【数5】
【0053】
【数6】
【0054】ここに、f=100KHz=105c/
s,ve=1400m/s=1.4×105cm/s,λ
=ve/f=1.4cmであることを利用した。
【0055】一方、f=2MHzの場合には、FL
L,d-6を同様に計算すると、以下のようになる。
【0056】
【数7】
【0057】
【数8】
【0058】
【数9】
【0059】ここに、f=2MHz=2×106c/
s,ve=1.4×105cm/s,λ=ve/f=0.
07cmであることを利用した。また、FLはf=10
0KHzの時と同じ値になる。
【0060】このように、a,r,fを適宜に選択する
ことにより、エッチング液202を介して所望の集束位
置(焦点)に適切な寸法で超音波振動を局所的に集束さ
せることができる。これにより、超音波振動の集束した
部分の音圧が高まり、その周りの部分との音圧の差によ
って局所的なエッチング液202の流れ(直径数mm程
度)が生起され、その流動性が改善される。その結果、
エッチング加工速度が遅いレジスト膜の開口幅の狭い部
分においてエッチング液の撹拌及び交換が促進され、エ
ッチング加工速度が集中的かつ大幅に向上し、レジスト
膜の開口部の狭い部分と広い部分のエッチング加工速度
の差が短縮される。さらに、リードフレーム100全体
のエッチング加工時間を律速する微細な部分の加工速度
が向上できるため、リードフレーム100全体のエッチ
ング加工速度を向上させることが可能となる。
【0061】一方、レジスト膜の開口部の広い比較的大
きな形状の部分は、エッチング液202中に加工に必要
な所定の時間浸漬されるだけであるため、過度なエッチ
ング加工(オーバーエッチ)を回避することができる。
従って、リードフレーム100全体で加工処理に要する
時間をほぼ均一にすることができ、良好な加工形状及び
均一な品質を確保できる。
【0062】また、金属板のうち除去すべき必要な部分
のみを必要な速度でエッチング加工することが可能であ
るため、リードフレーム100全体としてエッチング液
と反応させる金属の重量を必要最小限に減らすことがで
きる。その結果、エッチング液の消費量を減らすことが
可能となり、エッチング液202が劣化して交換するま
での時間、即ちエッチング液202の寿命を長くするこ
とができ、同一のエッチング液202で加工できるリー
ドフレームの数が増える。このことは、エッチング加工
のコスト削減に寄与する。
【0063】また、局所的に超音波振動を集束させるこ
とにより、エッチング加工によって生成された反応生成
物(金属の酸化物や金属イオンなど)が励振され、エッ
チング液202の局所的な流れによってそれらが流動
し、反応した部分、即ちエッチング加工の途中で形成さ
れる微細な凹部(切断溝が貫通する前の状態)の底部か
ら分離または剥離して排除される。つまり、エッチング
液202の流動とエッチング反応を妨げる要因である反
応生成物の付着を解消することができる。これにより、
エッチングファクターの一層の改善を図ることができ、
従ってエッチング速度の低下が防止され、常にエッチン
グ加工に最適な条件を実現することができる。
【0064】次に、上記のように集束させた超音波振動
の適用条件について説明する。図6は、f=1.4MH
z,a=3cm,FL=10cmの音響レンズ207c
を用いた場合の水中の超音波の強度分布例であり、
(a)は音響レンズ207cの中心軸上における超音波
の強度分布、(b)は集束位置(焦点)における超音波
の断面の強度分布を示す。図6に示すように、集束位置
の近傍において超音波の強度が局所的に大きくなる。そ
の領域は、例えば図5の破線で示す領域207Aであ
る。但し、この例における最大強度は図中I0であり、
(1/2)I0となる音波の直径d-6は約0.22mm
である。
【0065】超音波振動を金属板全体に印加するだけで
も、通常の(超音波振動を印加しない)エッチング加工
に比べて5〜10倍のエッチング加工速度が得られる
が、それにも増して、本実施例では超音波振動を集束さ
せて図6のように音波の強度を局所的に大きくするた
め、その集束位置付近におけるエッチング加工速度が1
0〜30倍程度に速くなり、エッチング加工速度を大幅
に向上することが可能となる。
【0066】図7及び図8は超音波振動の作用する環境
におけるエッチング速度を模式的に示した図である。図
7に示すように、金属板表面のレジスト膜の開口幅が狭
すぎると、エッチング加工がほとんど進行しない(図中
Gの範囲)。そして、ある程度以上の開口幅になるとエ
ッチング加工速度は次第に速くなる(図中A〜C)。一
方、図8に示すように、超音波の音圧が大きくなると共
にエッチング加工速度は次第に速くなる。従って、エッ
チング加工すべきレジスト膜の開口幅に応じて、超音波
発生部207の振動条件や形状を設定し超音波の音圧を
適切に決めればよい。例えば、レジスト膜の開口幅が狭
い図7中Aのような条件では、超音波の音圧を図8中F
の条件にしてエッチング加工を行う。
【0067】また、図2に示したリードフレーム100
においてインナーリード102等の微細な部分はある程
度の広さをもった領域に分布しており、これに比べ超音
波振動の集束範囲は直径数mm程度の極小さい範囲であ
る。そのため、本実施例では、前述のように集束させる
超音波振動の集束位置をインナーリード102等の微細
な部分が存在する領域で走査させる。その走査方法の一
例を図9に模式的に示す。図9において、中央の二点鎖
線で囲まれた部分はダイパッド101(図2参照)を示
しており、その外側の斜線を付した領域がインナーリー
ド102等の微細な部分が存在する領域である。そし
て、超音波振動の集束位置を例えば軌跡207Cに沿っ
て走査させる。
【0068】これにより、微細な部分の領域102A全
体に渡って超音波振動の集束によるエッチング加工速度
向上の作用を発揮させることができる。また、その集束
位置の走査速度や軌跡207Cの単位面積当たりの本数
(上記領域102A内における密度)を形成すべきリー
ドの寸法に合わせて適宜変化させることにより、リード
の形状や寸法が変化したとしても、ほぼ同じ加工時間で
その領域102A全体、従ってリードフレーム100全
体をエッチング加工することができる。尚、軌跡207
Cの単位面積当たりの本数(密度)を変化させる代わり
に、軌跡207C相互の間隔を変化させてもよい。
【0069】また、微細な部分を除くアウターリード1
03や外枠部分等(図2参照)の比較的大きな部分は、
超音波振動を印加しない従来のエッチング加工でも十分
に加工できる。従って、図1及び図4のエッチング装置
200において超音波振動をインナーリード102等の
微細な部分に集束させて加工を行うのと同時に上記比較
的大きな部分がエッチング加工により形成される。
【0070】また、例えば、超音波振動を集束させてイ
ンナーリード102等の微細な部分をエッチング加工す
る速度が十分速い場合には、インナーリード102等の
微細な部分がほぼ加工できた後に超音波振動の印加を停
止し、比較的大きな部分のエッチング加工が完了するま
でそのままエッチング液202に浸漬しておけばよい。
この場合、超音波振動停止後のインナーリード102等
の微細な部分のエッチング加工はほとんど進まないた
め、インナーリード102等の微細な部分と比較的大き
な部分のエッチング加工をほぼ同時に完了させることが
できる。
【0071】上述のようなエッチング加工が終了する
と、金属板1、即ちリードフレーム100はロ−ラ20
8(図4参照)によって図4中矢印の方向に搬出され
る。その後、表面のレジスト膜を適当な溶剤等によって
除去し、さらに洗浄及び乾燥を施して加工が終了する。
【0072】以上のような本実施例によれば、エッチン
グ液202を介してインナーリード102等の微細な部
分に局所的に超音波振動を集束させるので、その部分の
エッチング液202の流動性が改善され、エッチング加
工速度を集中的かつ大幅に向上させることができ、ま
た、レジスト膜の開口部の狭い部分と広い部分のエッチ
ング加工速度の差を短縮することができる。さらに、リ
ードフレーム100全体のエッチング加工時間を律速す
る微細な部分の加工速度が向上できるため、リードフレ
ーム100全体のエッチング加工速度を向上させること
が可能となる。
【0073】また、アウターリード103や外枠部分等
の比較的大きな部分の過度なエッチング加工(オーバー
エッチ)を回避することができる。従って、リードフレ
ーム100全体で加工処理に要する時間をほぼ均一にす
ることができ、良好な加工形状及び均一な品質を確保で
きる。
【0074】また、リードフレーム100全体としてエ
ッチング液と反応させる金属の重量を必要最小限に減ら
すことができるため、エッチング液202の消費量を減
らすことができ、その寿命を長くすることができる。従
って、エッチング加工のコスト削減を図ることができ
る。
【0075】また、局所的な超音波振動の集束により反
応生成物を金属板から排除することができるので、エッ
チング液202の流動とエッチング反応を妨げる要因を
解消することができる。これにより、エッチングファク
ターの一層の改善を図ることができ、従ってエッチング
速度の低下が防止され、常にエッチング加工に最適な条
件を実現することができる。
【0076】さらに、集束させる超音波振動の集束位置
をインナーリード102等の微細な部分が存在する領域
102A内で例えば軌跡207Cに沿って走査させるの
で、領域102A全体に渡って超音波振動の集束による
エッチング加工速度向上の作用を発揮させることができ
る。また、その集束位置の走査速度や軌跡207Cの単
位面積当たりの本数を、形成すべきリードの寸法に合わ
せて適宜変化させるので、リードの形状や寸法が変化し
たとしても、ほぼ同じ加工時間でその領域102A全
体、従ってリードフレーム100全体をエッチング加工
することができる。これにより、加工工程の管理が容易
になる。
【0077】次に、本発明によるリードフレームの加工
方法の他の実施例を図10により説明する。本実施例
は、インナーリード等の微細な部分の形成と、微細な部
分を除くアウターリードや外枠部分等の比較的大きな部
分の形成とを別々のエッチング工程により形成するもの
である。
【0078】まず、図10のステップS11において、
図3のステップS1と同様に素材となる金属板にレベラ
ーがけ及び表面洗浄等を施し加工準備を行う。
【0079】次に、ステップS12において、第1のレ
ジスト処理を行う。即ち、金属板の両面に感光性を有す
る耐エッチング性レジスト剤を塗付し、乾燥後、リード
フレーム形状に基づく所定のエッチングパターンに従っ
て露光処理し、さらに現像処理を行なう。但し、このレ
ジスト処理により形成されるエッチングパターンは、イ
ンナーリード102等の微細な部分に対応するものであ
り、それ以外のアウターリード103や外枠部分等の比
較的大きな部分に対応する部分は全てレジスト膜によっ
て覆われる。
【0080】次に、ステップS13において、第1のエ
ッチング加工を行う。即ち、図3のステップS3と同様
に、金属板をエッチング液に浸漬すると共に、インナー
リード102等の微細な部分にエッチング液を介して超
音波振動を局所的に集束させつつエッチング加工を実施
する。エッチング加工後、レジスト膜を除去し、洗浄及
び乾燥を施す。この段階ではインナーリード102等の
微細な部分のみが形成される。
【0081】次に、ステップS14において、第2のレ
ジスト処理を上記ステップS12と同様の方法で行う。
但し、このレジスト処理により形成されるエッチングパ
ターンは、アウターリード103や外枠部分等の比較的
大きな部分に対応するものであり、ステップS13で加
工したインナーリード102等の微細な部分は全てレジ
スト膜によって覆われる。
【0082】次に、ステップS15において、第2のエ
ッチング加工を行う。このエッチング加工は、通常のエ
ッチング加工と同様に金属板をエッチング液に浸漬する
だけで十分である。また、金属板にエッチング液を吹き
付けてエッチング加工してもよい。エッチング加工後、
レジスト膜を除去し、洗浄及び乾燥を施して加工が終了
する。
【0083】以上のような本実施例によっても、前述の
実施例と同様の効果が得られる。
【0084】尚、ステップS14及びステップS15の
工程においてアウターリード103や外枠部分等の比較
的大きな部分を加工する工程を先に実施し、ステップS
12及びステップS13においてインナーリード102
等の微細な部分を加工する工程を後で実施してもよい。
また、アウターリード103や外枠部分等の比較的大き
な部分は、上記ステップS14及びステップS15のよ
うなエッチング加工によらず、従来のプレス打抜き法に
よって別途形成してもよい。
【0085】
【発明の効果】本発明によれば、エッチング液を介して
インナーリード等の微細な部分に局所的に超音波振動を
集束させるので、その部分のエッチング加工速度を集中
的かつ大幅に向上させることができ、また、レジスト膜
の開口部の狭い部分と広い部分のエッチング加工速度の
差を短縮することができる。さらに、全体のエッチング
加工時間を律速する微細な部分の加工速度が向上できる
ため、リードフレーム全体のエッチング加工速度を向上
させることが可能となる。
【0086】また、アウターリードや外枠部分等の比較
的大きな部分の過度なエッチング加工(オーバーエッ
チ)を回避することができるので、リードフレーム全体
で加工処理に要する時間をほぼ均一にすることができ、
良好な加工形状及び均一な品質を確保できる。
【0087】また、リードフレーム全体として反応させ
る金属の重量を必要最小限に減らすことができるため、
エッチング液の消費量を減らすことができ、その寿命を
長くすることができる。従って、エッチング加工のコス
ト削減を図ることができる。
【0088】また、局所的な超音波振動の集束により反
応生成物を金属板から排除することができるので、エッ
チング液の流動性及び反応能力を低下させることがな
い。これにより、エッチングファクターの一層の改善を
図ることができ、従ってエッチング速度の低下が防止さ
れ、常にエッチング加工に最適な条件を実現することが
できる。
【0089】さらに、集束させる超音波振動の集束位置
を微細な部分が存在する領域内で走査させるので、その
領域全体に渡って超音波振動の集束によるエッチング加
工速度向上の作用を発揮させることができる。また、そ
の集束位置の走査速度や軌跡の単位面積当たりの本数
を、形成すべきリードの寸法に合わせて適宜変化させる
ので、ほぼ同じ加工時間でリードフレーム全体をエッチ
ング加工することができ、加工工程の管理が容易にな
る。
【0090】また、本発明によれば、素材としてコイル
状に巻かれた帯状の金属板を使用するので、リードフレ
ームの大量生産が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるリードフレームの加工
方法において用いられるエッチング装置を示す図であ
る。
【図2】図1のエッチング装置によって加工される本発
明のリードフレームの構成を示す図である。
【図3】図1のエッチング装置を用いたリードフレーム
の加工方法を示す流れ図である。
【図4】図1のIV−IV方向からの断面図である。
【図5】図1のエッチング装置における超音波発生部の
構成を示す図である。
【図6】図5の超音波発生部から水中に発せられる超音
波の強度分布の一例を示す図であり、(a)は音響レン
ズの中心軸上における超音波の強度分布を、(b)は集
束位置(焦点)における超音波の断面の強度分布を示す
図である。
【図7】超音波振動の作用する環境におけるエッチング
速度を模式的に示した図であって、レジスト膜の開口幅
に対するエッチング速度を表す図である。
【図8】超音波振動の作用する環境におけるエッチング
速度を模式的に示した図であって、超音波の音圧に対す
るエッチング速度を表す図である。
【図9】集束させる超音波振動の集束位置を走査させる
走査方法の一例を示す図である。
【図10】本発明の他の実施例によるリードフレームの
加工方法を示す流れ図である。
【符号の説明】
1 金属板 100 リードフレーム 101 ダイパッド 102 インナーリード 103 アウターリード 108 (インナーリードの)間隙 200 エッチング装置 202 エッチング液 203 エッチング液槽 204 上蓋 205 XY駆動台 206 支持フレーム 207 超音波発生部 207a 超音波振動源 207b 超音波振動子 207c 音響レンズ 207A 集束位置の近傍において音波の強度が局所的
に大きくなる領域 207B 超音波音場 207C 超音波振動の集束位置の軌跡 208 ローラ a 音響レンズの半径 r 音響レンズの凹面の曲率半径 FL 集束する超音波振動の焦点距離 dL 焦点面上で音圧が最初に零となる音波の直径 d-6 音圧がピーク値の1/2となる音波の直径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 緒方 浩二郎 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体チップを搭載すると共にその半導
    体チップの各端子と接続される多数のリードを有するリ
    ードフレームを金属板から形成するリードフレームの加
    工方法において、 前記金属板の両面に耐エッチング性のレジスト膜を被覆
    しそのレジスト膜に前記リードフレーム形状に基づくエ
    ッチングパターンを形成する第1の工程と、前記第1の
    工程の後に前記金属板をエッチング液中に浸漬してエッ
    チング加工を行うと共に前記エッチング液を介して形成
    すべき前記リードのうち少なくとも微細な部分に局所的
    に超音波振動を集束させる第2の工程とを有することを
    特徴とするリードフレームの加工方法。
  2. 【請求項2】 半導体チップを搭載すると共にその半導
    体チップの各端子と接続される多数のリードを有するリ
    ードフレームを金属板から形成するリードフレームの加
    工方法において、 前記金属板の両面に耐エッチング性のレジスト膜を被覆
    しそのレジスト膜に形成すべき前記リードのうち少なく
    とも微細な部分の形状に基づくエッチングパターンを形
    成する第1の工程と、前記第1の工程の後に前記金属板
    をエッチング液中に浸漬してエッチング加工を行うと共
    に前記エッチング液を介して形成すべき前記微細な部分
    に局所的に超音波振動を集束させる第2の工程と、前記
    金属板の両面に耐エッチング性のレジスト膜を被覆しそ
    のレジスト膜に前記微細な部分を除く部分の形状に基づ
    くエッチングパターンを形成する第3の工程と、前記第
    3の工程の後に前記金属板をエッチング液中に浸漬して
    エッチング加工を行う第4の工程とを有することを特徴
    とするリードフレームの加工方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のリードフレーム
    の加工方法において、前記第2の工程で集束させる超音
    波振動の集束位置を前記微細な部分の領域で走査させ、
    エッチング処理に要する時間が前記リードフレーム全体
    においてほぼ等しくなるように、前記集束位置の走査速
    度を形成すべきリードの寸法に合わせて変化させること
    を特徴とするリードフレームの加工方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載のリードフレーム
    の加工方法において、前記第2の工程で集束させる超音
    波振動の集束位置を前記微細な部分の領域で走査させ、
    エッチング処理に要する時間が前記リードフレーム全体
    においてほぼ等しくなるように、前記集束位置の走査軌
    跡の単位面積当たりの本数を形成すべきリードの寸法に
    合わせて変化させることを特徴とするリードフレームの
    加工方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のうちいずれか1項記載
    のリードフレームの加工方法で加工されたリードフレー
    ム。
  6. 【請求項6】 金属板をエッチング液中に浸漬してエッ
    チング加工を施すことによりリードフレームを形成する
    リードフレーム加工用エッチング装置において、超音波
    振動を発生する超音波振動子及び前記超音波振動を前記
    エッチング液を介して前記金属板に集束させる音響レン
    ズを備えた超音波発生部と、前記超音波振動の集束位置
    を前記金属板上の任意の軌跡に沿って任意の速度で走査
    させる走査手段とを有することを特徴とするリードフレ
    ーム加工用エッチング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010090417A (ja) * 2008-10-06 2010-04-22 Denso Corp ハニカム構造体成形用金型及びその製造方法
JP2010147479A (ja) * 2008-12-22 2010-07-01 Asm Assembly Materials Ltd リードフレームに対するマイクロブラスト処理
CN115198274A (zh) * 2022-08-02 2022-10-18 江苏恒美幕墙材料有限公司 一种基于大数据的无缝幕墙铝板智能生产装置

Cited By (4)

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CN115198274B (zh) * 2022-08-02 2023-10-20 江苏康士格新材料科技有限公司 一种基于大数据的无缝幕墙铝板智能生产装置

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