JPH088031A - コネクタ組立機 - Google Patents

コネクタ組立機

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JPH088031A
JPH088031A JP13460794A JP13460794A JPH088031A JP H088031 A JPH088031 A JP H088031A JP 13460794 A JP13460794 A JP 13460794A JP 13460794 A JP13460794 A JP 13460794A JP H088031 A JPH088031 A JP H088031A
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Yukihiro Okuda
行宏 奥田
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TENRYU SEIKI KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 一連の動作時間を短縮して端子をハウジング
に自動挿入が可能であるコネクタ組立機を提供する。 【構成】 複数本の端子が形成された端子フープ材から
切り離した端子を、コネクタ用のハウジングに設けられ
た端子挿入用の複数本のスリットに順次挿入するコネク
タ組立機において、該端子が挿入されるハウジングのス
リットの各々と端子挿入位置とを順次一致させるよう
に、前記ハウジングが挿入された送り爪58を間欠的に
微送するハウジング搬送装置50と、前記端子挿入位置
に到達したハウジングのスリットに端子フープ材から切
り離した端子を挿入する端子挿入装置10と、ハウジン
グ搬送装置50に連繋され、且つ端子挿入装置10の各
動作に連動されているカム装置であって、ハウジング搬
送装置50の送り爪58に、ハウジングの挿入動作・取
出動作を行わせる送り爪用カム装置22とを具備するこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコネクタ組立機に関し、
更に詳細には複数本の端子が取り付けられた端子フープ
材から切り離した端子を、コネクタ用のハウジングに設
けられた端子挿入用の複数本のスリットに順次挿入する
コネクタ組立機に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント基板等に設けられたコネクタに
連結される外部配線の端末には、複数本の端子が設けら
れたコネクタが連結されている。かかるコネクタは、図
14に示す様に、プラスチック製のハウジングHに略平
行に形成された複数本の端子挿入用のスリットの各々
に、端子102、102・・・が端縁に形成された長尺
なキャリア104から成る端子フープ材106から切り
離された端子102′を順次挿入することによって形成
される。この様な、ハウジングHのスリットに端子10
2を順次挿入する作業は、工業的には自動挿入装置によ
って行われる。この自動挿入装置においては、ハウジン
グHのスリットを端子挿入位置に搬送する搬送装置と、
端子フープ材106のキャリア104から切り離した端
子102′をハウジングHのスリットに挿入する端子挿
入装置とから構成される。
【0003】かかる自動挿入装置の端子挿入装置では、
端子フープ材106の最下端に形成された端子102を
所定位置に移送した後、キャリア104から切り離した
端子102′をハウジングHのスリットに挿入する。ま
た、搬送装置では、ハウジングHのスリットに端子10
2′を挿入した後、端子未挿入のスリットが端子挿入位
置に到達するように、ハウジングHを間欠的に順次移送
する。この様な自動挿入装置においては、搬送装置のハ
ウジングHの移送動作と、端子挿入装置の端子フープ材
106の移送動作、端子102の切り離し動作、及び切
り離した端子102′のハウジングHのスリットへの挿
入動作等の各動作とは、互いに電気的に連動されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる自動挿入装置に
よれば、ハウジングの各スリットに端子を高速で挿入す
ることができ、コネクタを工業的に生産することができ
る。しかし、従来の自動挿入装置においては、通常、一
の動作完了をセンサ等で確認した後、次の動作を開始す
るため、一の動作完了と次の動作開始との間にどうして
も無駄時間が発生する。このため、かかる無駄時間を解
消すべく、本発明者等は、端子挿入装置における一連の
動作をカム装置によって機械的に行うことを試みたとこ
ろ、一の動作完了と次の動作開始との間の無駄時間を短
縮することができ、端子挿入装置の一連の動作に要する
時間の短縮を図ることができる。
【0005】しかしながら、搬送装置におけるハウジン
グの移送手段として、ハウジングを挿入して移送する送
り爪を採用する場合には、送り爪にハウジングの挿入動
作・取出動作を行わせる手段として、流体駆動のシリン
ダ装置が用いられていることが多い。この様な場合、送
り爪の挿入動作・取出動作の各動作完了をシリンダ装置
の動作端の位置を確認しつつ次の動作に進行させること
が必要である。このため、送り爪の挿入・取出動作とは
無関係の端子挿入装置の駆動モータ等を停止しなければ
ならず無駄時間が発生し、結局、自動挿入装置における
一連の動作時間の大幅な短縮は困難であった。そこで、
本発明の目的は、一連の動作時間を短縮して端子をハウ
ジングに自動挿入が可能であるコネクタ組立機を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記目的
を達成べく検討を重ねた結果、ハウジング搬送装置に設
けられた送り爪に、ハウジングの挿入・取出動作を行わ
せる手段として、端子挿入装置の各動作に連動している
カム装置を用いることによって、送り爪の挿入・取出動
作の際に発生する無駄時間を減少可能であることを見出
し、本発明に到達した。すなわち、本発明は、複数本の
端子が形成された端子フープ材から切り離した端子を、
コネクタ用のハウジングに設けられた端子挿入用の複数
本のスリットに順次挿入するコネクタ組立機において、
該端子が挿入されるハウジングのスリットの各々と端子
挿入位置とを順次一致させるように、前記ハウジングが
挿入された送り爪を間欠的に微送するハウジング搬送装
置と、前記端子挿入位置に到達したハウジングのスリッ
トに、前記端子フープ材から切り離した端子を挿入する
端子挿入装置と、前記ハウジング搬送装置に連繋され、
且つ端子挿入装置の各動作に連動されているカム装置で
あって、ハウジング搬送装置の送り爪にハウジングの挿
入動作・取出動作を行わせる送り爪用カム装置とを具備
することを特徴とするコネクタ組立機にある。
【0007】かかる構成を有する本発明において、端子
挿入装置において、端子フープ材の送り動作、端子の切
り離し動作、及び切り離した端子の挿入動作の各々の動
作を動作カム装置によって制御することにより、各動作
間の無駄時間を可及的に減少できる。更に、送り爪用カ
ム装置の駆動カムと動作カム装置の駆動カムとを同一回
転軸に設け、且つ送り爪を微送してハウジングの各スリ
ットに端子を順次挿入する際に、前記送り爪用カム装置
とハウジング搬送装置との連繋を一時的に解除する解除
手段を設けることによって、両カム装置間の連動を容易
化しつつ、動作カム装置の作動と送り爪用カム装置の作
動との干渉を防止できる。その際に、解除手段として、
送り爪用カム装置の駆動カムとカムフォロワーとの接触
を強制的に解除する流体駆動のシリンダ装置を使用する
ことによって、送り爪用カム装置とハウジング搬送装置
との連繋の一時的な解除を容易に行うことができる。ま
た、ハウジング搬送装置において、送り爪に挿入された
ハウジングの微送を、駆動手段に連結されたボールネジ
を介して行うことにより、ハウジングのスリットを端子
挿入位置に正確に合わせることができる。尚、各カム装
置のカムの駆動手段をサーボモータとすることによっ
て、各動作相互間の動作開始・動作完了のタイミング合
わせを正確に且つ容易に行うことができる。
【0008】
【作用】本発明によれば、ハウジング搬送装置に設けら
れた送り爪のハウジングに対する挿入動作・取出動作
を、端子挿入装置の各動作と連繋された送り爪用カム装
置によって行うため、ハウジングの送り爪への挿入・取
出動作の開始・完了のタイミング合わせを正確に且つ容
易に行うことができる。しかも、ハウジングの送り爪へ
の挿入手段・取出手段として、従来の流体駆動のシリン
ダ装置に代えてカム装置によって行うため、シリンダ装
置の動作端の位置確認等の時間を不要化でき、ハウジン
グの送り爪への挿入動作時・取出動作時に発生する無駄
時間を可及的に減少できる結果、一連の動作時間の短縮
が可能になったのである。
【0009】
【実施例】本発明を図面によって更に詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例に係る正面図であり、端子挿
入装置10(以下、挿入装置10と称することがある)
とハウジング搬送装置50(以下、搬送装置50と称す
ることがある)とから成る。挿入装置10は、基台12
上に載置されたサーボモータ14によって駆動される複
数枚の駆動カムから成る駆動カム群16が設けられてい
る。この駆動カム群16の各駆動カムの回転角等はエン
コーダ18によって検出される。また、搬送装置50
は、基台52上に載置されたサーボモータ52により駆
動されるボールネジ56によって、図面に対して垂直方
向に送り爪58が移動可能に設けられている。この送り
爪58は、挿入装置10に設けられた送りレール20に
載置されたハウジングを移送する。尚、送り爪58は、
バネ60によって挿入装置10の送りレール20方向に
付勢されているレール59に固着されいる。
【0010】かかる本実施例のコネクタ組立機におい
て、挿入装置10と搬送装置50とは、送り爪用カム装
置22を介して連結されている。この送り爪用カム装置
22では、駆動カム群16を構成する駆動カムの一枚に
当接可能に設けられたカムフォロワー23に連結された
ロッドの一端が、連結部材62を介して搬送装置50の
レール59に連結されている。このため、送り爪用カム
装置22が作動した場合、レール59をバネ60の付勢
力に抗して挿入装置10の送りレール20と離れる方向
に押圧し、送り爪58をレール20上のハウジングから
離れさせ、次のハウジングの移送等のために移動でき
る。
【0011】図1に設けられた駆動カム群16を構成す
るカム16aは、リンク24によってピッチ送り装置2
6を構成するレバー25を上下方向に駆動し、端子フー
プ材のピッチ送りを行う。また、バネ28は、図2に示
す様に、端子フープ材から切断した端子をハウジングの
所定のスリットに仮挿入する仮挿入装置34を後端方向
(サーボモータ14方向)に付勢し、バネ30は仮挿入
した端子を本挿入する本挿入装置36を後端方向(サー
ボモータ14方向)に付勢する。かかる仮挿入装置34
及び本挿入装置36は、駆動カム群16を構成するカム
16cによって制御される。これらカム16a、16c
と共に、駆動カム群16を構成するカム16bは、クラ
ンプした端子フープ材から端子を切断するクランプ・カ
ット装置32を制御する。
【0012】図2に示すバネ30によって後端方向(サ
ーボモータ14方向)に付勢されている本挿入装置36
は、図3に示す様に、カム16cに当接するカムレバー
38の一端が本挿入装置36の一部に連結されている。
このため、カム16cが回転してカムレバー38が3
8′の位置に回動したとき、本挿入装置36の全体をバ
ネ30の付勢力に抗してレール20方向に移動し、端子
をハウジング内に本挿入する。同様に、図2に示すバネ
28によって後端方向(サーボモータ14方向)に付勢
されたいる仮挿入装置34も、カム16cによって装置
34の全体がバネ28の付勢力に抗してレール20方向
に移動される。また、カム16bの曲面に曲折して形成
された溝には、クランプ・カット装置31を構成するカ
ムレバー33の一端が挿入され、溝の曲折に合わせて図
4に示すピン35を中心にしてカムレバー33の他端を
回動させる。このカムレバー33の他端に装着され、先
端にクランプ部37とカット部39とが先端に設けられ
たクランプ・カット部31は、カムレバー33の他端の
回動に伴って移動し、端子フープ材のクランプ及び端子
の切断を行う。尚、この際に、端子フープ材の位置決め
穴に、図5に示す様に、パイロット27、27の先端が
挿入され、端子フープ材の位置決めが行われる。
【0013】かかるクランプ・カット部31には、カム
レバー13の一端21をクランプ部37方向に付勢する
バネ11が設けられ、カムレバー13の他端23は本挿
入装置36に設けられた板カム17の屈曲面19に当接
している(図4では、他端23の構造を明確にすべく、
屈曲面19から離して描いた)。このため、図3に示す
様に、カム16cに当接するカムレバー38が38′に
回動して本挿入装置36をレース20方向に移動させた
とき、板カム17もレール20方向に移動するため、カ
ムレバー13の他端23も屈曲面19に沿って移動し、
クランプ・カット部31に設けられたバネ11の付勢力
に抗してカムレバー13の一端21をピン15を中心に
して回動する。一方、クランプ・カット部31は、端子
フープ材がクランプされ、且つ端子の切断がなされた状
態にあるが、カムレバー13の一端21がバネ11の付
勢力に抗して回動されてクランプ部37をアンクランプ
とするため、本挿入装置36に設けられた挿入部材40
による本挿入動作を、クランプ部37によって干渉され
ることなく行うことができる。
【0014】9ところで、図6に示す様に、本実施例で
は、レール20上に載置されたハウジングHに対し、端
子フープ材をクランプするクランプ部37、カット部3
9、及び端子フープ材から切断した端子をハウジングH
のスリットに本挿入する挿入部材40の順序で設けられ
ている。このため、図7に示す様に、端子フープ材Fを
クランプ部38及びカット部39で正確にクランプして
カットすべく、位置決め用のパイロット27、27(図
5)の先端が挿入される穴29、29と、端子フープ材
Fの位置決め穴とが一致するように、端子フープ材Fを
正確に移送することが必要である。本実施例では、図8
に示す端子スープ材Fのピッチ送り装置26が設けられ
ている。図8において、フープ送り爪49は、図1に示
す上下運動するレバー25に伴い、レール47上を上下
方向に移動可能に設けられ、且つピン42を中心にして
回動可能にも設けられている。このフープ送り爪49の
一端側に設けられた爪が端子フープ材Fの方向に回動す
るように付勢するバネ46がフープ送り爪49の他端側
に設けられている。更に、フープ送り爪49の途中から
突出する突出部に設けられたローラ44の近傍に、図4
〜5において説明したカムレバー33の回動に伴い移動
するL字状部材45の先端が位置するように、L字状部
材45が設けられている。
【0015】かかるフープ送り爪49の一連の動作を図
9に示す。図9において、図1に示すレバー25の下方
への移動に伴いフープ送り爪49も下方に移動し、フー
プ送り爪49の爪が位置決め穴に挿入された端子フープ
材Fを下方に移動させる〔図9(a)〕。このフープ送
り爪49の下方への移動は、レバー25が端子フープ材
Fを所定ピッチ下方に移動させたとき停止する〔図9
(b)〕。その後、L字状部材45がカムレバー33の
回動に伴い矢印A方向に移動し、ローラ44と当接して
ピン42を中心にしてフープ送り爪49を回動させ、フ
ープ送り爪49の爪を端子フープ材Fの位置決め穴から
外す。この様に、端子フープ材Fの位置決め穴から爪が
外されたフープ送り爪49は、ローラ44にL字状部材
44に当接しつつレバー25の上昇に伴い上昇する。次
いで、所定高さに上昇したフープ送り爪49は、L字状
部材45がカムレバー33の回動に伴い図9(a)に示
す位置に戻るため、バネ46の付勢力によって回動し端
子フープ材Fの位置決め穴に爪を挿入する。
【0016】かかる図1〜図9に示すカム16a〜16
cは、駆動カム群16として同一回転軸に設けられてお
り、図10のタイミングチャートに示す様に、回転軸が
一回転すると端子フープ材の送りから端子の本挿入まで
を行う。ところで、カム16a〜16cの挿入装置10
における動作と搬送装置50との動作との同調、例えば
搬送装置50の送り爪58にハウジングHを挿入・取出
する動作を、流体駆動のシリンダ装置によって行うと、
前述した様に、無駄時間が多く発生する。この点、本発
明においては、図11に示す様に、カム16a〜16c
と同一回転軸にカム16dを設けた送り爪用カム装置2
2によって、搬送装置50の送り爪58にハウジングH
の挿入・取出動作を行わせている。このため、送り爪5
8の直接の動作に流体駆動のシリンダ装置を使用するこ
とを要せず、無駄時間を可及的に少なくすることができ
るのである。
【0017】一方、ハウジングHの各スリットに端子の
挿入が完了するまでは、送り爪58にハウジングHを挿
入しつつ微送することを要する。このため、本実施例で
は、図11の送り爪用カム装置22においては、ハウジ
ングHの各スリットに端子の挿入が完了するまでの間、
カム16dによる送り爪58に対するハウジングHの挿
入・取出動作を回避すべく、カム16dに当接するカム
フォロワー70をカム16dと当接しない位置70′に
強制的に回動させることにしている。かかる送り爪用カ
ム装置22について、以下、詳細に説明する。駆動カム
16dに当接可能に設けられたカムフォロワー70の途
中には連結ロッド72の一端が連結され、連結ロッド7
2の他端には連結ブッロク74の一端部が連結されてい
る。このブロック74の他端部は、挿入装置10の基部
12上に載置された部材76に形成された溝部78に挿
入されている。ブロック74の回動方向を規制するため
である。かかるブロック74には、操作ロッド80の一
端が連結され、操作ロッド80の他端には搬送装置50
の連結部材62が装着されている。この様に、操作ロッ
ド80が連結されているブロック74には、操作ロッド
80と反対側となるように、圧空駆動のシリンダ装置8
2を構成するロッドが連結されている。
【0018】図11に示す送り爪用カム装置22によれ
ば、カムフォロワー70をカム16dに当接するように
シリンダ装置82を作動した場合、連結部材62を介し
て図1に示すレール59をバネ60の付勢力に抗して挿
入装置10の送りレール20と離れる方向に押圧し、送
り爪58を送りレール20上のハウジングから離すこと
ができる。このため、送り爪58を左右方向に大きく移
動できる。一方、カムフォロワー70を駆動カム16d
から離れた位置70′になるようにシリンダ装置82を
作動した場合、送りレール20上のハウジングを挿入し
た送り爪58をボールネジ56によって微送できる。
尚、カム16a〜16dの位置は、エンコーダ18によ
って検出可能であるため、エンコータ18の検出値によ
ってシリンダ装置82の作動や搬送装置50のサーボモ
ータ54の回転数等を容易に制御できる。
【0019】かかるハウジングHの移送状態を図12に
示す。挿入装置10のレール20に載置されたハウジン
グHと搬送装置50の送り爪58とが離れている〔図1
2(a)〕。カム16dの突出部分にカムフォロワー7
0が当接し、搬送装置50のレール59(図1)をバネ
60の付勢力に抗して送り爪58がレール20から離れ
る方向に押圧しているからである。カム16dが回転し
てカム16dの切欠部にカムフォロワー70が当接した
とき、レール59をレ−ル20から離れる方向に押圧す
る力が消滅するため、バネ60の付勢力によってレール
59をレール20の方向に移動させ送り爪58にハウジ
ングHを挿入する〔図12(b)〕。ハウジングHが挿
入された送り爪58によって、第1番目のスリットを端
子挿入位置となるようにハウジングHを移送した後、カ
ム16a〜16cによって端子102を挿入する〔図1
2(c)〕。次いで、ハウジングHが挿入された送り爪
58を間欠的に微送し、端子102をスリットを挿入す
る〔図12(d)〕。この際、カム16dとカムフォロ
ワー70とが当接しないように、シリンダ装置82によ
ってカムフォロワー70を位置70′にするため、端子
102の挿入途中で送り爪58とハウジングHとが外れ
ることを防止できる。端子102がハウジングHの所定
のスリットに挿入が完了した後、シリンダ装置82によ
ってカムフォロワー70をカム16dにシリンダ装置8
2によって当接させ、ハウジングHを送り爪58から取
り出す〔図12(e)〕。その後、送り爪58は、レー
ル20に搭載された新しいハウジングHの方向に移動し
〔図12(f)〕、図12(a)からの動作を繰り返
す。かかるシリンダ装置82の作動方向は、エンコーダ
18の検出値に基づいて搭載されたマイクロコンピュー
タ等によって判断される。また、送り爪58の微送もマ
イクロコンピュータ等によって制御される。
【0020】ここで、ハウジングHのスリットに端子1
02を挿入する手順を図13によって説明する。先ず、
ピッチ送り装置26によって端子フープ材を所定位置に
移送した後〔図13(a)〕、端子フープ材に穿設され
た位置決め穴にパイロット27によって端子フープ材の
位置決めを行うと共に、カム16bによってカムレバー
33を介してクランプ部37が端子102をクランプす
る方向に移動し、端子102の端部をクランプする〔図
13(b)〕。クランプされた端子フープ材は、カム1
6bによってカムフォロワー33を介してカット部39
が端子フープ材のキャリア104を切断する方向に移動
し、キャリア104を切断する〔図13(c)}。この
際に、端子102はクランプ部37によってクランプさ
れている。更に、端子102をクランプしたクランプ部
37は、図3に示す様に、カム16cによってバネ30
の付勢力に抗してハウジングH方向に移動し、端子10
2の一部をハウジングHのスリットに挿入する仮挿入を
行う〔図13(d)〕。次いで、板カム17によってカ
ムレバー13を介してクランプ部37をアンクランプし
〔図13(e)〕、挿入部材40によって仮挿入された
端子102を本挿入〔図13(f)〕して一連の端子1
02の挿入動作を完了する。
【0021】図1〜図13に示す本実施例のコネクタ組
立機による端子挿入に要する時間を、一の動作完了をセ
ンサ等で確認した後、次の動作を開始する従来方式の自
動挿入機での端子挿入時間と比較した。その結果を下記
に示す。 ハウジングHの各スリットへの端子102の挿入を完
了した後、次のハウジングHのスリットへの端子102
の挿入開始までの時間 本実施例 従来方式 短縮時間 0.284秒 0.690秒 0.406秒 ハウジングHのスリットへの端子一本当たりの挿入時
間 本実施例 従来方式 短縮時間 0.184秒 0.215秒 0.030秒 上記から明らかな様に、本実施例によれば端子挿入動作
を従来方式の組立機よりも短縮することができ、コネク
タ組立の作業効率を向上することができる。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、コネクタ組立装置の各
動作における無駄時間を可及的に短縮することができ、
ハウジングのスリットへの端子挿入時間等を短縮するこ
とできる結果、コネクタ組立の作業効率の向上を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るコネクタ組立機の正面
図である。
【図2】図1に示すコネクタ組立機の平面図である。
【図3】図1に示すコネクタ組立機の端子挿入装置10
を構成する端子挿入装置を説明するための説明図であ
る。
【図4】図2のコネクタ組立機を構成する端子挿入装置
10の部分拡大図である。
【図5】図2のコネクタ組立機を構成する端子挿入装置
10の部分拡大図である。
【図6】レール20に載置されたハウジングHとクラン
プ部38等との位置関係を説明するための説明図であ
る。
【図7】図2のコネクタ組立機を構成する端子挿入装置
10のレール20に載置されたハウジングHとの関係を
説明する説明図である。
【図8】図2のコネクタ組立機を構成する端子挿入装置
10のピッチ送り装置26を説明するための説明図であ
る。
【図9】図8に示すピッチ送り装置26の送り爪49等
の動作を説明するための説明図である。
【図10】カム16a〜16cのタイミングチャートで
ある。
【図11】図2のコネクタ組立機を構成する端子挿入装
置10の送り爪用カム装置22を説明するための説明図
である。
【図12】レール20に載置されたハウジングHと送り
爪58との動作を説明するための説明図である。
【図13】ハウジングHに端子102を挿入する動作を
説明するための説明図である。
【図14】ハウジングHの内部構造と端子フープ材10
6とを説明するための説明図である。
【符号の説明】
10 端子挿入装置 12 基台 14、54 サーボモータ 16 駆動カム群 18 エンコータ 20、59 レール 22 送り爪用カム装置 26 ピッチ送り装置 28、30 バネ(付勢部材) 32 クランプ・カット装置 34 アンクランプ装置 36 仮挿入・本挿入装置 50 ハウジング搬送装置 58 送り爪 H ハウジング

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の端子が形成された端子フープ材
    から切り離した端子を、コネクタ用のハウジングに設け
    られた端子挿入用の複数本のスリットに順次挿入するコ
    ネクタ組立機において、 該端子が挿入されるハウジングのスリットの各々と端子
    挿入位置とを順次一致させるように、前記ハウジングが
    挿入された送り爪を間欠的に微送するハウジング搬送装
    置と、 前記端子挿入位置に到達したハウジングのスリットに、
    前記端子フープ材から切り離した端子を挿入する端子挿
    入装置と、 前記ハウジング搬送装置に連繋され、且つ端子挿入装置
    の各動作に連動されているカム装置であって、ハウジン
    グ搬送装置の送り爪にハウジングの挿入動作・取出動作
    を行わせる送り爪用カム装置とを具備することを特徴と
    するコネクタ組立機。
  2. 【請求項2】 端子挿入装置において、端子フープ材の
    送り動作、端子の切り離し動作、及び切り離した端子の
    挿入動作の各々の動作が動作カム装置によって制御され
    る請求項1記載のコネクタ組立機。
  3. 【請求項3】 送り爪用カム装置の駆動カムと動作カム
    装置の駆動カムとが同一回転軸に設けられ、 且つ送り爪を微送してハウジングの各スリットに端子を
    順次挿入する際に、前記送り爪用カム装置とハウジング
    搬送装置との連繋を一時的に解除する解除手段が設けら
    れている請求項1〜3のいずれか一項記載のコネクタ組
    立機。
  4. 【請求項4】 解除手段が、送り爪用カム装置の駆動カ
    ムとカムフォロワーとの接触を強制的に解除する流体駆
    動のシリンダ装置である請求項3記載のコネクタ組立
    機。
  5. 【請求項5】 ハウジング搬送装置において、送り爪に
    挿入されたハウジングの微送が、駆動手段に連結された
    ボールネジを介して行われる請求項1〜3のいずれか一
    項記載のコネクタ組立機。
  6. 【請求項6】 各カム装置のカムの駆動手段がサーボモ
    ータである請求項1〜5記載のいずれか一項記載のコネ
    クタ組立機。
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