JPH0876636A - 像加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents
像加熱装置及び画像形成装置Info
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- JPH0876636A JPH0876636A JP6232038A JP23203894A JPH0876636A JP H0876636 A JPH0876636 A JP H0876636A JP 6232038 A JP6232038 A JP 6232038A JP 23203894 A JP23203894 A JP 23203894A JP H0876636 A JPH0876636 A JP H0876636A
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Abstract
知部材5を有し、温度検知部材の検知温度が所定温度に
維持されるように加熱体へ通電する像加熱装置及び該像
加熱装置を有する画像形成装置について、定着不良(加
熱不良)を生じさせることなしにファーストプリントタ
イムを短縮化させること、フィルム加熱方式の装置にあ
っては冷え状態時の潤滑剤の高粘性に起因するフィルム
移動の起動トルクの増大の問題を解消すること等。 【構成】 記録材の給紙を行う前に加熱体1に通電を行
い、加熱体の温度上昇を検知することによって画像形成
時に加熱体が上記所定温度に達するまでに必要な加熱時
間T1をあらかじめ予測する手段13を有すること。
Description
段により記録材上に形成担持させた顕画像を加熱して定
着や表面性の改質を行なう像加熱装置及び該像加熱装置
を有する電子写真装置・静電記録装置等の画像形成装置
に関する。
検知する温度検知部材を有し、温度検知部材の検知温度
が所定温度に維持されるように加熱体へ通電する像加熱
装置の制御構成、及び該像加熱装置を有する画像形成装
置に関する。
て、電子写真プロセス・静電記録プロセス・磁気記録プ
ロセス等の適宜の作像プロセスにより転写方式もしくは
直接方式にて記録材(転写材・エレクトロファックス紙
・静電記録紙等)に形成担持させた目的の画像情報であ
る未定着顕画像(トナー像)を記録材面に熱定着もしく
は仮定着させる、或いは記録材に支持させた顕画像をつ
や等の表面性の改質のために加熱処理する像加熱装置と
しては、従来より熱ローラ方式が多用されており、また
近時はフィルム加熱方式の装置が実用されるようになっ
た。
の熱源を配設した回転熱ローラ(定着ローラ、ヒートロ
ーラ)と、これに圧接させた回転加圧ローラからなり、
この一対の回転ローラの圧接ニップ部に被加熱材として
の記録材を導入して挟持搬送させることにより熱ローラ
の熱とローラ対の圧接力により記録材面の顕画像を加熱
・加圧して記録材に定着(もしくは熱処理)させるもの
である。熱ローラは内蔵ヒータにより加熱され、該ロー
ラの表面温度が所定温度に維持されるように温度検知部
材を含む温調系によりヒータに対する通電が制御され
る。
の熱容量が大きいため、ローラが所定の温度に達するの
に時間(立上がり時間、ウォームアップ時間、ウェイト
タイム)がかかり、素早く使用するためには装置を使用
していないときも熱ローラをある程度の温度に温調して
いなければならない。
−157878号公報・特開平4−44075号公報・
特開平4−204980号公報等に提案されており、加
熱体(一般にセラミックヒータ)と、該加熱体に密着し
て移動する耐熱性フィルムを有し、このフィルムを介し
て被加熱材としての記録材を加熱体に密着させてフィル
ムと一緒に加熱体位置を移動させて加熱体の熱をフィル
ムを介して記録材に付与する加熱装置である。フィルム
・記録材を加熱体に密着させる加圧部材を有している。
装置の一例の要部の拡大横断面模型図を示した。(b)
は加熱体の途中部省略・一部切欠き平面模型図である。
低熱容量のヒータ基板(アルミナ等のセラミック基板)
2と、この基板2の一方面に長手に沿って形成具備させ
た抵抗発熱体層(銀パラジウム等の通電発熱体層、発熱
体)3と、この抵抗発熱体層3の両端部に具備させた端
末電極層(銀等の導電層)3a・3bと、基板2の抵抗
発熱体層形成面を被覆(コート)させた表面保護層(ガ
ラス層等)4等からなる。
接触摺動面であり、この表面保護層4面側を外部露呈さ
せて加熱体1を断熱性のステー7を介して支持部に固定
支持させてある。
・3b間に、ACドライバ12・CPU13・A/Dコ
ンバータ14等からなる通電制御回路11にて電圧印加
がなされて抵抗発熱体層3が発熱することで昇温する。
させて設けたサーミスタ等の温度検知部材であり、その
検知温度情報がA/Dコンバータ14を介してCPU1
3へ入力され、この温度検知部材5の検知温度が所定温
度に維持されるように抵抗発熱体層3への通電が制御さ
れて加熱体1の温度が所定温度に温調される。即ち、加
熱体1の温度制御は温度検知部材5による加熱体1の検
知温度が一定となるように抵抗発熱体層3への通電を制
御する。
電圧の14波を基本単位として、このうちの何れかを抵
抗発熱体3に通電するかで入力電力を変化させる。ON
/OFFの比率はデューティー比で表し、0〜100%
の間で変化させることができる。
ューズ(温度ヒューズ)であり、抵抗発熱体3に対する
通電路に直列に接続して加熱体1のヒータ基板2の背面
に接触させて設けてある。加熱体1が所定以上に過昇温
したとき溶断して抵抗発熱体層3への通電を断つ働きを
する。
のポリイミド等の耐熱性フィルム、10は該フィルム9
を加熱体1のフィルム摺動面である表面保護層4面に押
圧する加圧部材としての加圧ローラである。
熱体1に押圧され、不図示の駆動手段により、或いは加
圧ローラ10を駆動手段として該加圧ローラ10の回転
駆動力により、矢示方向に所定速度で加熱体1面に接触
摺動しながら移動する。
7との摺擦によるフィルム駆動トルクの増大やフィルム
の削れ・よれ等を低減化してフィルムの円滑な移動を行
なわせるために、フィルム9と加熱体1・ステー7の接
触部、具体的にはフィルム内面にグリス等の潤滑剤が付
与される。
1を所定温度に昇温させ、またフィルム9を加熱体1に
摺動移動させた状態においてフィルム9を挟んで形成さ
れる、加熱体1と加圧ローラ10との圧接ニップ部(定
着ニップ部)Nのフィルム9と加圧ローラ10との間に
被加熱材としての記録材Pが導入されることで、記録材
Pがフィルム9面に密着してフィルム9と共に加熱体1
位置を移動通過する。その移動通過過程で加熱体1から
フィルム9を介して記録材Pの顕画像t(未定着トナー
像)に熱エネルギーを付与して軟化・溶融せしめる(加
熱溶融定着)。次いで定着ニップ部N通過後のフィルム
9と記録材Pを分離点で離間させるものである。
は、非常に熱容量が小さく昇温の早い加熱体1を用いる
ことができ、加熱体1が所定の加熱温度に達するまでの
時間を大きく短縮できる。
ルム)を磁気(電磁)誘導加熱手段で加熱して発熱させ
るようにし、この磁性導電フィルムに被加熱材としての
記録材を密着させて加熱する、もしくは磁性導電材を磁
気誘導加熱手段で加熱し、この磁性導電材にフィルムを
介して記録材を密着させて加熱する磁気誘導加熱方式・
フィルム加熱方式の装置も提案されている。この装置も
上述のフィルム加熱方式の装置と同様の利点を有する。
(以下、定着装置と記す)において、定着器(加熱体
等)への入力電圧の変動、定着器の抵抗発熱体層の抵抗
値にばらつきがあると、定着器の電力の変動が発生した
り、雰囲気の温度によって定着器が所定の温度に達する
までの時間が変化する。
かじめある一定温度、例を挙げると150°Cに定着器
(熱ローラ等)を温調しておき、所定の定着温度180
°Cまでの温度差30°を一定に制御することで、プリ
ント信号が入力されてから定着器が所定温度に達するま
での時間を予想することができた。
も、プリント信号を受けてから定着器(加熱体)に通電
し、一定温度に達するまで待ってから画像形成を開始す
れば定着器が所定の温度に達するまでの時間をある程度
予想することができた。
置の利点である、昇温が速くあらかじめ待機時に加熱し
ておく必要がないという特性を十分活かすためには熱ロ
ーラ方式の定着装置のように定着器に常時通電を行なう
ことは好ましくない。
も、雰囲気温度から所定の定着温度に達する時間が上記
述べた理由から不確定であるため、実際にはプリント信
号を受けてから定着器にある程度通電を行い、定着器が
所定の定着温度に達した後、もしくはある一定の温度に
達して給紙後に記録材が定着部に達するまでに定着温度
にまで昇温することが予想された後でないと、記録材の
給紙を行うことができなかった。
のプリンター・複写機等の電子写真装置ではプリント信
号を受けてから最初の一枚が排紙されるまでに要する時
間であるファーストプリントタイム(以下、FPTと記
す)を短くすることが要求されている。
記録材を搬送するために要する時間が必然的に長くなっ
てしまうことからFPTを短くすることは難しかった。
にはプリント信号を受けるとほぼ同時に記録材の搬送を
開始し、記録材が給紙されてから定着部に達するまでに
定着器を加熱し、所定の定着温度に温調することが望ま
れていた。
のように定着器がある温度に昇温するまで記録材の給
紙、搬送を待つ必要がなくなり、画像形成時の前回転時
間が短くなることによってFPTの短縮を実現すること
ができるようになる。
度によって定着器が定着温度に達するまでの時間は変化
するため、低温環境や低電圧入力時には記録材が定着器
に達した時に定着器が未だ定着温度に達しておらず、定
着不良を起こし、出力された画像上の未定着トナーがユ
ーザーの手を汚したり、他のプリントにトナー像が移転
する等の問題点を発生させる可能性があった。
を制御できるレジストローラ、斜送ローラ等の機構を持
った装置では、プリントと同時に給紙を行い、これらの
機構に達するまでの定着器の昇温状態を検知して、昇温
が不十分な場合には記録材の搬送を停止し、定着器の昇
温を待つことが可能であり、このような状態をプレフィ
ードと称するが、このような装置においてもある一定温
度に達するまでレジストローラ等で記録材を止めておく
必要がなくなるため有効である。
装置では、必然的に紙搬送路を短くする必要が生じるた
めこれらのレジストローラ、斜送ローラ等の機構を設け
ることは難しく、今後は給紙を行った後には記録材を止
めることのできない装置構成が主流になると考えられ、
このような場合における有効なFPTの短縮化手段が望
まれている。
ム内面に塗布した潤滑材としてのグリス等は定着温度近
辺の高温では十分な潤滑性を有しているが、定着器が冷
えている朝一状態等では粘性をもち、むしろ摩擦係数が
大きくなってしまい、起動トルクが非常に大きくなると
いう問題点を有していた。
置を有する画像形成装置について、上記のような問題点
を解消すること、即ち定着不良(加熱不良)を生じさせ
ることなしにFPTを短縮化させること、フィルム加熱
方式の装置にあっては冷え状態時の潤滑剤の高粘性に起
因するフィルム移動の起動トルクの増大の問題を解消す
ること等を目的とする。
徴とする像加熱装置及び画像形成装置である。
温度検知部材を有し、温度検知部材の検知温度が所定温
度に維持されるように加熱体へ通電する像加熱装置にお
いて、記録材の給紙を行う前に上記加熱体に通電を行
い、加熱体の温度上昇を検知することによって画像形成
時に加熱体が上記所定温度に達するまでに必要な加熱時
間T1をあらかじめ予測する手段を有することを特徴と
する像加熱装置。
は、加熱体に通電を行い、その温度上昇率に基づき予測
を行うことを特徴とする(1)に記載の像加熱装置。
は、一定時間加熱体に通電を行い、これによって検知さ
れた加熱体の温度に基づき予測を行うことを特徴とする
(1)に記載の像加熱装置。
加熱体への通電をホスト側からのプリント信号を受け取
る前に行っておくことを特徴とする(1)乃至(3)の
何れかに記載の像加熱装置。
加熱体への通電を少なくとも電源投入時に行うことを特
徴とする(1)乃至(3)の何れかに記載の像加熱装
置。
するフィルムを有し、顕画像はフィルムを介して上記加
熱体からの熱で加熱されることを特徴とする(1)乃至
(5)の何れかに記載の像加熱装置。
あらかじめ加熱することを特徴とする(6)に記載の像
加熱装置。
与するための物質が塗布されていることを特徴とする
(6)または(7)に記載の像加熱装置。
スであることを特徴とする(8)に記載の像加熱装置。
材に顕画像を形成担持させるプリント部と、記録材に支
持された顕画像を加熱する像加熱装置を有し、像加熱装
置は、加熱体と、加熱体の温度を検知する温度検知部材
を有し、温度検知部材の検知温度が所定温度に維持され
るように加熱体へ通電する装置である画像形成装置にお
いて、上記像加熱装置は、記録材の給紙を行う前に上記
加熱体に通電を行い、加熱体の温度上昇を検知すること
によって画像形成時に加熱体が上記所定温度に達するま
でに必要な加熱時間T1をあらかじめ予測する手段を有
し、上記予測手段によって予測された加熱時間T1と、
プリント信号が入力されてから記録材が像加熱装置に突
入するまでに要する時間T2を比較し、T1>T2なる
関係を満たすときにはプリント信号入力後所定の時間T
3給紙を行わないで加熱体への通電を行うことを特徴と
する画像形成装置。
ることを特徴とする(10)に記載の画像形成装置。
何れかに記載の装置であることを特徴とする(10)ま
たは(11)に記載の画像形成装置。
タイム(FPT)を短縮するために本発明では記録材の
給紙前にあらかじめ定着器(加熱体)に通電を行い、こ
れの温度上昇率やこれによっての昇温分を測定して、所
定の温度(定着温度、加熱温度)に達するまでの時間T
1を予測する。そしてこの時間が記録材が給紙・搬送さ
れて定着部(加熱部)に達するまでの時間T2よりも短
ければ即座に記録材の給紙・搬送を開始し、考えられる
最短のFPTを実現する。
製造時のバラつき、入力電源の事情等により時間T1よ
りも時間T2が長いと予想される時には記録材の給紙・
搬送を時間T3だけ遅らせて、定着器の昇温を待つこと
によって定着不良画像(加熱不良画像)の出力を防止す
ることを特徴とする。
を減じたものでも良いし、定着器がある程度の温度まで
昇温するまで待機する時間でも良い。また、ある程度の
マージンを見込んだ既低値であってもかまわない。
度までの昇温時間が不確定であるためにプリント信号を
受けてもすぐに記録材を給紙できなかったが、本発明の
ような構成をとることによって、最短のFPTを実現し
ながらも、万一の条件下でも定着不良画像を出力しない
ような像加熱装置もしくは画像形成装置を実現すること
ができるようになった。
フィルムと定着器・ステーの間に介在する潤滑剤として
のグリス等が朝一等の冷えた状態で起動トルクを大きく
していると言う問題は、フィルムを駆動して移動を開始
させる前にあらかじめ定着器に通電し、グリスを温める
ことによって粘性を低下させることによって起動トルク
を大幅に低下させることができるようになった。
熱装置を備えた画像形成装置の一例の概略図である。本
例の画像形成装置は転写式電子写真プロセス利用のレー
ザビームプリンターである。
子写真感光体である。本例の感光体21は直径30mm
のOPC感光体であり、矢示の時計方向にプロセススピ
ード(周速度)25mm/secで回転駆動される。
ラ22により−650Vに均一帯電処理される。S1は
帯電ローラ22に対する帯電バイアス印加電源である。
れる、目的の画像情報の時系列電気デジタル画素信号で
変調されたレーザビームによる画像露光を受けることに
より、感光体周面に目的の画像情報に対応した静電潜像
が形成される。
り磁性一成分トナーでジャンピング現像されてトナー像
として可視化される。24aは現像スリーブ、S2は現
像スリーブ24aに対する現像バイアス印加電源であ
る。
25の接触ニップ部(転写部)26に、給紙部28から
所定のタイミングで給紙された記録材(転写材)Pの面
に転写される。給紙部28において、29は記録材載置
トレイ、30は給紙ローラ、31は給紙ガイドである。
給紙ローラ30が回転駆動されることによりトレイ29
上の積載記録材Pの最上位の記録材が不図示の分離部材
との共働で1枚分離され、ガイド31に案内されて、転
写部26へ導入される。S3は転写ローラ25に対する
転写バイアス印加電源である。
写を受けた記録材Pは転写部26を通過して感光体21
面から分離され、ガイド32を通って、次に説明する定
着装置33の定着ニップ部Nへ導入されてトナー像の定
着処理を受け、機外に排出される。
の転写残りトナーは、クリーニング装置27において、
感光体21面に当接させたウレタンゴム製のクリーニン
グブレード27aによって感光体21面から除去され、
感光体21は繰り返して作像に供される。
前述した図6の装置と共通する構成部材・部分には共通
の符号を付して再度の説明を省略する。
ルム9はエンドレスベルト状のものを使用し、これを駆
動ローラ34、テンションローラを兼ねる従動ローラ3
5、ステー7に保持せさせた加熱体(定着器・ヒータ)
1の3部材34・35・1間に懸回張設させてある。
熱体1の下面に所定の押圧力を持って圧接させてある。
駆動ローラ34が駆動モータMにより矢示の時計方向に
回転駆動されることにより、エンドレスベルト状の耐熱
性フィルム9が加熱体1の下面に密着して該加熱体面を
摺動しながら所定の周速度、即ち転写部26側からガイ
ド32に案内されて搬送されてくる、未定着トナー像を
担持した記録材Pの搬送速度と略同じ周速度で回転駆動
される。
には潤滑剤(グリス)を付与している。加圧ローラ10
はこのフィルム9の回転に従動して回転する。
様の構成であり、フィルム9の移動方向と直交する方向
を長手とする横長部材である。
導性のアルミナ等のセラミツクである。
の銀パラジウム等である。
ミスタ5の出力信号はA/Dコンバータ14を介してC
PU13に入力される。CPU13はこの入力信号に基
づきACドライバ12を介して加熱体1の抵抗発熱体層
3への通電電力を制御し、加熱体1の表面温度を温調す
る。
1を所定温度に昇温させ、またフィルム9を回転駆動さ
せた状態において、フィルム9を挟んで形成される圧接
ニップ部(定着ニップ部)Nのフィルム9と加圧ローラ
10との間に転写部26側から記録材Pが導入されて加
熱体1からフィルム9を介して記録材Pのトナー像に熱
エネルギーが付与され、該トナー像が記録材P面に対し
て熱定着される。
電源投入後一定時間毎に定着装置33の加熱体1に通電
を行い、この時の加熱体の温度上昇率を温度検知手段
(サーミスタ)5で検知し、これによってプリント命令
を受け取った時即座に給紙を行うか、もしくは給紙遅延
させるかを判断することを特徴とする。
の通電電力を決定する方法は、立ち上がりからサーミス
タ検知温度が定着温度である180°Cまで、100%
のデューティーでフル通電する。そして、160°Cか
ら180°Cまで上がるまでのスピードから加熱体1へ
のフル通電時の供給電力を想定し、180°Cに温調す
るのに最適な電力になるように通電割合を決定する。
にまで達する時間は、立ち上げ時の雰囲気温度、定着装
置の温度、電源電圧等で変化する。
30°Cの時では、通電時の加熱体1の温度上昇カーブ
はほぼ一定であり、雰囲気温度から定着温度に達するま
での時間はそれぞれ5.5秒と5.0秒であり0.5秒
の差を生じる。
朝一状態で、加熱体1やその周辺部材であるヒータ・ス
テー7・加圧ローラ10等が雰囲気温度とほぼ等しい温
度である場合と、前回画像形成直後でそれ等が暖まって
いる状態では、それ等の熱容量に食われる熱量が少なく
てすむため、前回画像形成直後の状態の方が同様に加熱
体1が定着温度に達するまでの時間は短くてすむ。
力電圧V、該発熱体層3の抵抗R、発熱量Wの関係はW
=V・V/Rの関係で表されるため、電源電圧Vの変動
の二乗、抵抗発熱体層3の抵抗Rのばらつきの逆数に比
例して発熱量Wは変動する。
時の抵抗Rのばらつき等のよって抵抗発熱体層3に供給
される電力Wはばらつくため、この要因によっても加熱
体1が雰囲気温度から定着温度に達するまでに必要な時
間は大きく変化する。
気温度25°C、R=30Ω、V=110[V] の時には
W=400[W] であるため加熱体1が定着温度である1
80°Cにまで昇温する時間は3.9秒で済んだが、B
で示すように雰囲気温度15°C、R=33Ω、V=8
5[V] の時にはW=219[W] であるため入力電力が足
りず、加熱体1が180°Cにまで昇温するためには
7.5秒も要してしまった。
は、給紙位置Aから定着ニップ部Nまでの記録材搬送路
の距離L(本例では150mm)とプロセススピード
(25mm/sec)から換算すると、給紙を行って
6.0秒後には記録材Pが定着ニップ部Nに達してしま
い、これまでに加熱体1を定着温度にまで昇温させてお
く必要がある。
5°C、R=33Ω、V=85[V]の時には給紙と同時
に加熱体1への通電を行ったのでは昇温が間に合わず、
定着不良を起こしてしまうことが明らかである。
保するためには加熱体1の抵抗発熱体層3の抵抗値を下
げることが考えられるが、これでは通常の入力電圧で1
80°Cにまで昇温させるときのデューティーを100
%で行った時、電源電圧が高い場合には過大な電流が流
れる可能性があり消費電力が大きくなってしまうこと
や、その後の温調時に電力のON/OFFに基づく供給
電源電圧の変動を引き起こしてしまいフリッカーと呼ば
れる蛍光灯のちらつき等を引き起こしてしまう可能性が
あるため好ましくない。
うな昇温が早い装置においても、加熱体1が定着温度に
まで昇温する時間が予測できない限りプリント信号を受
けたからといってむやみに見切り給紙を行えない。
リンターのようにファーストプリントタイム(FPT)
にあまり気を使わなくてもよかったプリンター、フィル
ム加熱方式の像加熱装置を用いても給紙位置Aから定着
ニップ部Nまでの距離Lが長くて記録材Pを搬送してい
る最中に十分に加熱体1を昇温させることができたプリ
ンターでは、プリント信号を受け取っても給紙を行わ
ず、加熱体1に通電を行ってある程度まで加熱体1を昇
温させた後に給紙を行うことによって十分な定着性を満
足することができた。
速昇温という利点を最大限に生かすことや、近年重要視
されているFPTの短縮のためには、プリント信号を受
け取ったと同時に給紙を行うことが望まれる。
ったのでは電源電圧が低い、雰囲気温度が低い等の限定
条件下では先に述べたように定着不良を発生させてしま
うため、このような条件をあらかじめ検知して、定着温
度に達するまでの時間が長いと予想される場合にのみ給
紙を待つという手段を用いることで、通常の条件下では
最短のFPTを実現することが可能になる。
投入時、または一定時間毎に加熱体1に通電を行いその
時の加熱体1の温度上昇率を検知し、このデータを基に
して、プリント信号を受けたときに即座に給紙を行うか
もしくは一定時間給紙を遅らせるかを判断することを特
徴とする。
入された時に加熱体1に通電を行い温度上昇率を検知す
る。また、本実施例では電源スイッチ投入後プリントが
3時間以内に行われなかったときには、電源電圧・雰囲
気温度等が変化した可能性を検知するため再度検知を行
う。このようにして本体電源投入後、または最後のプリ
ントが行われてから3時間毎に検知を繰り返して、常に
加熱体1の昇温に必要な時間を予測しておくこととす
る。
合にはプリント信号を受けると同時に180°Cになる
まで加熱体1に100%のデューティー通電を行うた
め、この時の温度上昇率を検知しておくことによって次
回の画像形成時の昇温の予測値とすることができる。
ートとして示す。
間隔を表わすCPU13内のタイマーを0にリセットし
(S2)、1秒間加熱体1に通電を行い、その温度上昇
率と到達温度より加熱体1を定着温度180°Cに昇温
するために必要と考えられる時間T1を検知する(S
3)。
の記録材搬送に要する時間T2(本例では6.0秒)を
減じた値を給紙待ち時間T3(=T1−T2)として記
憶しておく(S4)。
T3の値をホールドし(S5のYes)、タイマーが3
時間を越えた場合には再び1秒通電を行ない時間T3の
値を更新する(S5のNo)。
まずホールドされている時間T3の値の正負を判別し
(S8)、負であれば給紙を待つ必要がないとしてプリ
ント信号を受けると同時に給紙・画像形成を行う(S9
・S10)。
を給紙を遅延させた後(S12)、同様の給紙・画像形
成を行う(S9・S10)。
電したときには、通電後始めの1秒間の温度上昇率と到
達温度を検知し次の画像形成に備えて時間T3の値を更
新しておくこととする。
にデューティー100%で1秒間通電を行い、この際の
加熱体1の温度上昇率をサーミスタ電圧で検知する。一
般的には定着温度の測定用に用いられているサーミスタ
5は、検知温度と出力電圧の関係が線形ではなく、室温
近辺での温度検知能力、分解能が低いが、33Ωの抵抗
を持つ発熱体層3に1秒間程度通電すれば加熱体1を約
55°C程度にまでは昇温させることができるため、こ
の範囲では通電中の温度上昇率と1秒間通電後の温度を
精度良く測定することができる。
9の駆動回転)しても、停止したままでも検知を行うこ
とは可能であるが、駆動した場合には加圧ローラ10が
加熱体1の熱を奪い加熱体近辺の熱容量が変化する。従
って装置の停止状態と駆動駆動では加熱体1の温度上昇
率が異なるため検知の際にはどちらの状態か一方に決め
ておくことが望ましい。加圧ローラ10の熱容量を含め
て加熱体1の温度上昇率を測定した方が実際のプリント
中の動作に近く、雰囲気温度の要因も含めて精度良く検
知が行えるため本実施例では駆動状態で検知を行うこと
とする。
を行い、電源電圧V、抵抗発熱体層3の抵抗R、雰囲気
温度の条件が異なったときの温度上昇率を図2に示す
が、加熱体1に1秒間通電した時の温度と温度上昇率を
測定すれば、加熱体1を180°Cにまで昇温するため
に必要な時間T1を予測することができることがわか
る。
成は図1に示すようにFPTの短縮を狙ったもので、給
紙位置Aから、感光体1と転写ローラ25の圧接ニップ
部である転写ニップ部26との間にはレジストローラ等
の記録材の搬送を制御する機構はなく、更に給紙位置A
から定着ニップ部Nまでの距離Lは150mmと短い。
このため、一旦給紙を行ってしまうと150/25=
6.0sec後には記録材が定着ニップ部Nに達してし
まい、この時点で加熱体1は定着温度にまで昇温してい
なければならない。
は通電開始から4秒以内に180°Cにまで昇温してお
り、プリント信号と同時に給紙と加熱体1への通電を行
っても十分な定着性を得ることができる。この条件下で
は、FPTを決定する要素は記録材Pの長さ、プロセス
スピード、記録材搬送路の長さだけであり、余分な待機
時間もなく最短のFPTで出力を行うことができる。
ータ抵抗値35Ω、雰囲気温度15°Cの時には180
°Cにまで達するためには7.5秒必要であり、プリン
ト信号と同時に給紙を行ってしまうと通電開始から6.
0秒後には加熱体1は145°Cにまでしか昇温してお
らず、定着不良を発生してしまう。
を行うことはできず、入力電圧、加熱体1の抵抗発熱体
層3の抵抗等の条件に関わらず最悪条件と考えられる図
2中Dの立ち上がり8.5秒を見込んで、プリント信号
を受けた後2.5秒待機して給紙を行っていた。このた
め最悪条件を除くほとんどの場合にもFPTは2.5秒
長くなってしまうのが現状であった。
先に述べた検知方法で定着温度に達するまでの時間を予
測し、この時間をT1とし、本実施例で用いたプリンタ
ーの給紙位置Aから記録材Pが定着ニップ部Nに達する
までに要する時間T2とを比較し、T1≦T2であれば
プリント信号と同時に給紙を行い、それ以外では時間T
3だけ待機する。
することや、これに若干のマージンを上乗せした時間と
すること、更には図2中Dの例で示した、考えられる最
悪条件で必要な時間8.5秒から時間T2を減じた値等
とすることが可能である。
見込んで1.0secを加算した値を給紙待ち時間とし
た。
に先立って加熱体1に通電を行い、この時の温度上昇率
と到達温度から、加熱体1が雰囲気温度から定着温度に
達するまでに必要な時間を予測し、これによって給紙を
行うタイミングを変化させる。
抵抗発熱体層3の抵抗、雰囲気温度等によって決定され
る最悪条件下を見込んで決定されていたプリント信号か
らの給紙待ち時間を最悪条件を除いたほとんどの場合ゼ
ロとすることが可能になり、与えられた装置構成の中で
考えられる最短のファーストプリンタイムを実現するこ
とができるようになった。
ンピュータからプリント信号を受けた後、給紙前に加熱
体1に通電を行い一定時間の間での温度上昇率を検知
し、これから予測される、加熱体1が定着温度に達する
までの時間を基に給紙のタイミングを決定することを特
徴とする。
に通電を行い、加熱体1がある一定温度、例を挙げると
130°Cに達したことを確認した後には給紙を行って
いた。このため、先に図2で説明したように通常の条件
であるCの場合には雰囲気温度である25°Cから13
0°Cに達するまで3.5秒要しているため、本来なら
ばプリント信号を受けてからすぐに給紙を行っても記録
材Pが給紙位置Aから定着ニップ部Nに達するまでに十
分昇温させることができるにもかかわらず130°Cに
まで昇温させるための無駄な給紙待機時間がかかってい
た。
リント信号を受けた後加熱体1に対して100%デュー
ティーで通電を行い、通電開始から所定時間ここでは
0.5秒間の温度上昇率、または到達温度によって給紙
のタイミングを決定することを特徴とする。
施例では検知を行っている0.5秒間はフィルム9を駆
動回転させず、所定時間経過後に駆動を開始することを
特徴とする。
熱方式の装置ではフィルム内面に塗布されて加熱体1と
の接触摩擦を低減するために耐熱性のグリスが塗布され
ることが一般的であるが、これはフィルムが冷えた状態
ではグリスの粘性が高いため駆動トルクが大きいという
問題がある。プリンタ本体の駆動トルク全体に占める像
加熱装置の駆動トルクは大きく、これを小さくすること
は駆動モータの負荷、モータドライバの容量を小さくす
ることに効果的である。
通電し、加熱体1とフィルム9間に介在するグリスを熱
して粘度を低下させることによって解決することに成功
した。
ム9を駆動回転させる前に加熱体1に通電することによ
って、フィルム駆動トルクの低減と、加熱体1が定着温
度に達するまでの時間の予測の両方を行うことができる
ようになる。
は加熱体1への通電から加熱体1が130°Cに達する
まで最短でも約3.5秒間経過してからでないと給紙が
行えなかったものが、本実施例では最悪の条件下を除い
て0.5秒後に給紙が可能になるため、この差である
3.0秒間FPTを短縮することが可能になる。
33は前述第1の実施例の図1のものと同じである。
熱体1との摩擦係数を低減させるために耐熱性のフッ素
グリス、本実施例ではダウコーニング社製商品名HP3
00を塗布してある。
38センチストークスと十分な潤滑性を有しているが、
室温近辺では250センチストークス程度と比較的粘性
か高い。このため、特に低温時のフィルム回転駆動開始
トルクは駆動中のトルクと比較して約8.0%高くなつ
てしまう。
けると、まず0.5秒間加熱体1に通電を行う。通電量
は規定の値であればデューティー何%であってもかまわ
ないが、本実施例ではグリスの加熱と同時に加熱体1の
定着温度に達するまでの時間も予測するため100%の
フル通電を行う。
電圧により温度上昇率並びに0.5秒間通電後の到達温
度を測定する。ここでは温度上昇率と到達温度より時間
VS加熱体の温度の補完式を作り、加熱体1が定着温度
に達するまでに必要な時間を予測するが、サーミスタ5
の低温部での温度分解能が低いのであれば到達温度だけ
でもおおよその予想値を得ることは可能である。
抗発熱体層3の抵抗値33Ω、入力電圧100[V] の条
件で実験を行ったところ、加熱体1の0.5秒間通電後
の到達温度は40°C、温度上昇率30deg/sec と測定
された。この関係から加熱体1が定着温度である180
°Cに達するにはこの後4.7秒必要であることが予想
された。
で用いたもの(図1)と同じであるため、給紙された記
録材Pが給紙位置Aから定着ニップ部Nへ至るまでに要
する時間は6.0秒であることから、この場合にはプリ
ント信号を受け取ってから0.5秒検知した後に給紙を
開始しても、十分な定着性を確保した出力画像を得るこ
とができた。
抗発熱体層3の抵抗値33Ω、入力電圧85[V] の条件
で、加熱体1の0.5秒間通電後の到達温度は26°
C、温度上昇率22deg/sec と測定された。これから加
熱体1の、予測される定着温度への到達時間は7.0秒
であり、6.0秒より長いことから給紙を遅延させる。
時間が0.5秒と短く、到達温度が比較的低いため加熱
体1の定着温度への到達予想時間の検知精度は若干悪
い。このため、その後も100%でデューティーで通電
を継続し、検知温度が180°Cにまで達した後に給紙
を行うこととした。
取った後、加熱体1が130°Cまで昇温するまで無条
件に給紙しなかったため通常条件下では平均3.5秒程
度給紙待ち時間を必要としていたものが、本実施例のシ
ーケンスを取ることによって、最悪条件を除いては0.
5秒の待ち時間で済むようになりFPTを短縮すること
ができるようになった。
熱体1に通電することによってグリスを昇温させ、フィ
ルム9の初期駆動トルクを低減させることも可能になっ
た。
加熱方式の装置を用い、プリント信号を受けた後一定時
間励磁コイルに通電し、これによる定着器の昇温を測定
して給紙タイミングを決定することを特徴とする。
式・フィルム加熱方式の定着装置の概略の構成模型図、
(b)は磁界発生手段としての界磁コイルユニットを下
側からみた斜視図である。
フィルム)であり、フィルム基層41aと、この基層フ
ィルム1aの外周面に設けた磁性金属層41b、本例は
導電性で磁性を持つニッケル層と、該磁性金属層41b
の外周面にコーティングした離型層41c、本例はPT
FE(4フッ化エチレン樹脂)層、の3層構成フィルム
である。
材)42aに励磁コイル42bを巻つけてなる磁界発生
手段としての界磁コイルユニットであり、磁性材フィル
ム41・記録材Pの移動方向と直交する方向を長手とす
る横長部材である。
し、磁性材フィルム41の走行を保つためのステーであ
り、液晶ポリマー・フェノール樹脂等で構成され、フィ
ルムと接触する部分に摺擦板が張り付けられている。
のE型心材の3本足側を下向きにして、その長手両側を
挟み込むように配設された横長部材である。
の下向き面に設けたフィルム加圧板(滑板)であり、磁
性材フィルム41との摩擦抵抗の少ないガラス等であ
る。更にその表面にグリス・オイル等の潤滑剤を塗布し
てある。
3・フィルム加圧板44等からなるアセンブリ(磁気誘
導加熱構造体)の外側にエンドレス状(円筒状、シーム
レス)の前記の耐熱性・磁性材フィルム41をルーズに
外嵌させてある。
リコーンゴム、フッ素ゴム等を被覆して構成される。こ
の加圧ローラ45は不図示の軸受手段・付勢手段により
所定の押圧力をもって上記アセンブリ42・43・44
のフィルム加圧板44の下面に対して磁性材フィルム4
1を挟ませて圧接してあり、フィルム圧板44の下面と
の間に磁性材フィルム41を挟んで圧接ニップ部(定着
ニップ部)Nを形成する。
の反時計方向に回転駆動される。この加圧ローラ45の
回転駆動による該ローラとフィルム外面との摩擦力で磁
性材フィルム41に回転力が作用して、該磁性材フィル
ム41がフィルム加圧板44の下面に密着摺動してアセ
ンブリ42・43・44の外回りを回転する。
ル42bに対する通電制御回路であり、高周波発振回路
47・制御回路(CPU)48・A/Dコンバータ49
等からなる。
Hzの電流は制御回路48でON/OFFされること
で、励磁コイル42bへの通電制御(電力制御)がなさ
れる。制御を行われた電流は励磁コイル42bに導か
れ、定着ニップ部Nに矢示Hのように磁気回路が形成さ
れる。そしこの磁気回路Hによって定着ニップ部Nにお
いてこの定着ニップ部Nに位置する磁性材フィルム部分
の磁性金属層41bに誘導電流(うず電流)が励起され
て流れ、該磁性金属層部分が発熱する(磁気誘導加
熱)。
材フィルム41の回転がなされ、通電制御回路46から
界磁コイルユニット42の励磁コイル42bへの電流印
加がなされて磁性材フィルム41の磁性金属層41bが
発熱した状態において、圧接ニップ部Nに記録材Pが導
入されて磁性材フィルム41面に密着して該フィルムと
一緒に定着ニップ部Nを通過することで、磁気誘導加熱
された磁性材フィルム41の熱が記録材Pに付与され未
定着トナー像tが加熱定着される。
の定着装置は、磁性材フィルム41の表層近くを直接発
熱させるので、フィルム基層41aの熱伝導率、熱容量
によらず、急速に加熱できる利点がある。また磁性材フ
ィルム41の厚さも依存しないために、高速化のために
磁性材フィルム41の剛性を向上するため磁性材フィル
ム41の基層41aを厚くしても迅速に定着温度にまで
加熱できる。更にはフィルム基層41aは低熱伝導性の
樹脂にすることで断熱性が良く、フィルム内側にあるコ
イル等の熱容量の大きなものとは断熱ができるので連続
プリントを行っても熱のロスが少なく、エネルギー効率
が良い。かつフィルム内側のコイルに熱が伝わりにくく
コイルとしての性能低下も生じない。そして熱効率が向
上した分、装置内の昇温も押えられて、該加熱装置を画
像加熱定着装置として用いた電子写真装置等の画像形成
装置の像形成部の影響も少なくできる。
ローラ45の温度を温度検知部材としてのサーミスタ5
0で検知して、その検知情報をA/Dコンバータ49を
介して制御回路48へフィードバックし、制御回路48
で高周波発振回路47を制御することでなされる。
としての磁性材フィルム41と直接接触していないた
め、フィルム41の発熱と検知温度の間には時間遅れが
生じる。このため、前実施例のように温度上昇率から定
着温度に達するまでの時間を予測すると若干の誤差を生
じる可能性がある。
を受け取った後0.5秒間フル通電を行い、これによっ
て達した加圧ローラ45の温度を測定して給紙タイミン
グを決定することとする。
は定着器周りの熱容量で決定されるため、単位時間あた
りの温度上昇分を測定すればだいたいの検知を行うこと
が可能である。
ターにおいて定着装置として図4の磁気誘導加熱方式・
フィルム加熱方式の装置を用いた。
後のサーミスタ45で検知された温度と、定着温度であ
る180°Cにまで達する時間との相関を測定した結果
を図5に示す。
いで温度上昇分の絶対値によって検知を行うため、プリ
ンター本体が使用されると考えられる最も低い雰囲気温
度を前提として考える必要がある。
と、サーミスタ45の検知温度が40°C以上であれば
給紙から6.0秒以内に定着器は180°Cにまで昇温
することがわかるため、この場合にはプリント信号を受
け、検知のために0.5秒通電した後に即座に給紙を行
うこととする。
の関係に基づき、予想される定着温度への到達時間T1
から、給紙位置Aから定着ニップ部Nへ記録材Pを搬送
するために要する時間T2を減じた値T3だけ給紙を遅
延させ、T3通電を行った後に給紙を行なうこととす
る。
においても、短時間通電を行うことによる昇温を測定す
ることによって、最悪条件下を除いてファーストプリン
トタイムを短縮することができることがわかった。
度から検知を行う手法は、本実施例でのような磁気誘導
加熱方式の装置に限定されるものではなく、第1、第2
の実施例で述べたようなフィルムタイプの装置等でも適
用可能であることは言うまでもない。
に直列に介入させ、界磁コイルユニット42の芯材42
aに当接させて配設した安全素子(サーマルプロテクタ
ー)であり、芯材42aが所定以上に過昇温したとき溶
断して励磁コイル42bへの通電を断つ働きをする。
41を図1の定着装置と同様の磁性金属層を含まない耐
熱性フィルムにし、フィルム加圧板44を磁性金属部材
にし、これを界磁コイルユニット42で磁気誘導加熱で
発熱させ、その熱を上記耐熱性フィルムを介して記録材
Pに付与する構成とすることもできる。
ルム1・41はエンドレスフィルムでなく、ロール巻き
にした長尺の有端フィルムとし、これを繰り出し走行さ
せて用いる構成にすることもできる。
前にあらかじめ像加熱装置の加熱体(定着器)に通電
し、その温度上昇率や到達温度を検知し、所定の定着温
度にまで達する時間T1を予測し、給紙を行ってから定
着部(加熱部)に記録材が達するまでの時間T2と比較
を行い、T1<T2の場合にはファーストプリントタイ
ム(FPT)を短縮するために即座に給紙を開始し、そ
うでないときにはT2ーT1以上の時間給紙を遅延させ
ることによって定着不良画像の出力を防止することがで
きるようになった。
無駄な給紙待機時間が必要なくなり、近年重要されてい
るファーストプリントタイムを短縮できるようになっ
た。
ては加熱体に通電し、フィルムの内面に塗布されている
グリス等の潤滑剤を昇温させて粘性を低下させてからフ
ィルムを駆動させることによって、従来問題となってい
た起動トルクの大きさを低減することができるようにな
った。
熱方式の定着装置)及び該像加熱定着装置を備えた画像
形成装置の一例の概略図。
図。
気誘導加熱方式・フィルム加熱方式の定着装置)の概略
の構成模型図、(b)は界磁コイルユニットを下からみ
た斜視図。
わす図。
の要部の拡大横断面模型図、(b)は加熱体の途中省略
・一部切欠き平面模型図。
(定着フィルム) 10・45 加圧ローラ 11・46 通電制御回路 12 ACドライバ 13・48 制御回路(CPU) 14・49 A/Dコンバータ 47 高周波発振回路 P 記録材 t 未定着トナー像 N 定着ニップ部 H 磁気回路 21 感光体 22 帯電ローラ 23 レーザダイオード 24 現像装置 25 転写ローラ 26 転写部 27 クリーニング装置 28 給紙部 30 給紙ローラ A 給紙位置
Claims (12)
- 【請求項1】 加熱体と、加熱体の温度を検知する温度
検知部材を有し、温度検知部材の検知温度が所定温度に
維持されるように加熱体へ通電する像加熱装置におい
て、 記録材の給紙を行う前に上記加熱体に通電を行い、加熱
体の温度上昇を検知することによって画像形成時に加熱
体が上記所定温度に達するまでに必要な加熱時間T1を
あらかじめ予測する手段を有することを特徴とする像加
熱装置。 - 【請求項2】 上記加熱時間T1を予測する手段は、加
熱体に通電を行い、その温度上昇率に基づき予測を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の像加熱装置。 - 【請求項3】 上記加熱時間T1を予測する手段は、一
定時間加熱体に通電を行い、これによって検知された加
熱体の温度に基づき予測を行うことを特徴とする請求項
1に記載の像加熱装置。 - 【請求項4】 上記加熱時間T1を予測するための加熱
体への通電をホスト側からのプリント信号を受け取る前
に行っておくことを特徴とする請求項1乃至同3の何れ
かに記載の像加熱装置。 - 【請求項5】 上記加熱時間T1を予測するための加熱
体への通電を少なくとも電源投入時に行うことを特徴と
する請求項1乃至同3の何れかに記載の像加熱装置。 - 【請求項6】 顕画像を支持した記録材と共に移動する
フィルムを有し、顕画像はフィルムを介して上記加熱体
からの熱で加熱されることを特徴とする請求項1乃至同
5の何れかに記載の像加熱装置。 - 【請求項7】 フィルムが移動を行う前に加熱体をあら
かじめ加熱することを特徴とする請求項6に記載の像加
熱装置。 - 【請求項8】 加熱体とフィルムの間に潤滑性を付与す
るための物質が塗布されていることを特徴とする請求項
6または同7に記載の像加熱装置。 - 【請求項9】 潤滑性を付与するための物質がグリスで
あることを特徴とする請求項8に記載の像加熱装置。 - 【請求項10】 記録材給紙部と、給紙された記録材に
顕画像を形成担持させるプリント部と、記録材に支持さ
れた顕画像を加熱する像加熱装置を有し、像加熱装置
は、加熱体と、加熱体の温度を検知する温度検知部材を
有し、温度検知部材の検知温度が所定温度に維持される
ように加熱体へ通電する装置である画像形成装置におい
て、 上記像加熱装置は、記録材の給紙を行う前に上記加熱体
に通電を行い、加熱体の温度上昇を検知することによっ
て画像形成時に加熱体が上記所定温度に達するまでに必
要な加熱時間T1をあらかじめ予測する手段を有し、 上記予測手段によって予測された加熱時間T1と、プリ
ント信号が入力されてから記録材が像加熱装置に突入す
るまでに要する時間T2を比較し、T1>T2なる関係
を満たすときにはプリント信号入力後所定の時間T3給
紙を行わないで加熱体への通電を行うことを特徴とする
画像形成装置。 - 【請求項11】 T3≧T1−T2の関係を満足するこ
とを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。 - 【請求項12】 像加熱装置が請求項2乃至同9の何れ
かに記載の装置であることを特徴とする請求項10また
は同11に記載の画像形成装置。
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