JPH0875797A - 電流検出器 - Google Patents

電流検出器

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JPH0875797A
JPH0875797A JP6238565A JP23856594A JPH0875797A JP H0875797 A JPH0875797 A JP H0875797A JP 6238565 A JP6238565 A JP 6238565A JP 23856594 A JP23856594 A JP 23856594A JP H0875797 A JPH0875797 A JP H0875797A
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JP
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conductor
magnetic
current
current detector
magnetic conductor
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Application number
JP6238565A
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English (en)
Inventor
Nobuaki Ito
宣昭 伊藤
Tetsuya Suzuki
徹也 鈴木
Tomotsugu Ota
智嗣 大田
Masami Miyamoto
正実 宮本
Akihiro Sudo
明寛 須藤
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FDK Corp
Original Assignee
FDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被検出電流が流れる導体に別導体が近接配置
されている場合であっても、被検出電流を正確に検出す
ることができる、電流検出器を提供する。 【構成】 導体が巻回されるボビンと、E形コア及びI
形コアからなりボビンに嵌合される磁性体と、基板の表
面に実装され、磁性体をボビンに嵌合した際に、E形コ
アの中脚とI形コア間で形成される空隙部内に配置され
るホール素子とを具備し、ホール素子の近傍に非磁性導
体を配置すると共に、この非磁性導体を接地する。非磁
性導体により、ホール素子が静電遮蔽され、別導体によ
る悪影響が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インバータ装置、無停
電電源装置等の制御回路に使用され、その回路電流を検
出して、各装置を制御する電流検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電流検出器としては、例
えば図15に示すものが知られている。この電流検出器
31は、磁性体33の磁路の一部に空隙部32を形成
し、被検出電流が流れる導体34を、磁性体33に例え
ば絶縁部材39を介して巻回すると共に、磁路の空隙部
32内にホール素子35を配設する。そして、ホール素
子35に入力端子36から定電流を供給すると共に、導
体34の電流による磁束を、ホール素子35で検出して
電圧に変換し、この電圧を出力端子37から所定の処理
回路(図示せず)に出力することによって、導体34の
電流が検出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この電
流検出器にあっては、被検出電流が流れる導体に近接し
て別導体が配置される場合に、導体の正確な電流検出が
難しいという問題点があった。すなわち、図16に示す
ように、被検出電流が流れる導体34に、交流電流が流
れる別導体38が近接配置される場合、別導体38と導
体34間に結合容量C1が、導体34と磁性体33間に
結合容量C2が、また磁性体33とホール素子35間に
結合容量C3、C4が介在することになり、この結合容量
1〜C4によって、静電誘導が発生する。
【0004】特に、磁性体33とホール素子35間に結
合容量C3、C4が介在することから、ホール素子35の
出力電圧に、別導体38の交流電流に基づく交流成分
(静電誘導電圧)、すなわちノイズが重畳され易い。こ
れにより、導体34の電流による正確な電圧(電流)を
検出することが難しくなる。そして、別導体38を流れ
る電流が、特に高周波電流の場合に、ホール素子35
が、この高周波電流による悪影響をより受け易く、正確
な電流検出が一層困難になる。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、その目的は、被検出電流が流れる導体に別導
体が近接配置された場合であっても、導体の電流を正確
に検出することができる、電流検出器を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、請求項1記載の電流検出器は、導体が巻回される
ボビンと、E形コア及びI形コアからなりボビンに嵌合
される磁性体と、基板の表面側に実装され、磁性体をボ
ビンに嵌合した際に、E形コアの中脚とI形コア間とで
形成される空隙部内に配置される磁電変換素子とを具備
し、磁電変換素子の近傍に非磁性導体を配設すると共
に、この非磁性導体を接地することを特徴とする。
【0007】また、請求項2記載の電流検出器は、非磁
性導体を、磁電変換素子の一方の面を覆う如く、基板の
表面側に配設したことを特徴とし、請求項3記載の電流
検出器は、非磁性導体を、磁電変換素子の両面を覆う如
く、基板を包囲して配設したことを特徴とする。また、
請求項4記載の電流検出器は、非磁性導体を、E形コア
の中脚が嵌挿されるボビン孔部の基板側端面に配設した
ことを特徴とする。
【0008】また、請求項5記載の電流検出器は、非磁
性導体を、基板の裏面側に配設したことを特徴とし、請
求項6記載の電流検出器は、非磁性導体を、基板に他の
基板と共にサンドイッチ状に配設したことを特徴とす
る。また、請求項7記載の電流検出器は、非磁性導体
を、少なくとも磁電変換素子の近傍に位置する磁性体の
表面に接触させて配設したことを特徴とし、請求項8記
載の電流検出器は、非磁性導体に、接地用の端子を一体
的に形成したことを特徴する。
【0009】
【作用】まず、請求項1記載の電流検出器によれば、ボ
ビンに巻回された導体に流れる電流は、磁電変換素子に
よって電圧に変換される。この時、例えば導体に交流電
流が流れる別導体が近接配置されている場合でも、この
別導体の電流によって発生する交流成分、すなわちノイ
ズは、非磁性導体を介して接地されて除去される。これ
により、磁電変換素子の出力電圧に、ノイズが重畳する
のを防止することができ、導体の電流が正確に検出され
る。
【0010】また、請求項2〜4記載の電流検出器によ
れば、非磁性導体を、基板の表面側であるE形コアの中
脚側に配設したり、磁気変換素子の両面に、すなわち、
磁電変換素子が実装される基板を取り囲むように配設し
たり、E形コアの中脚が嵌挿されるボビンの孔端面に配
設することにより、別導体による交流成分が除去され
る。また、請求項5及び6記載の電流検出器によれば、
非磁性導体を、基板の裏面に配設したり、基板に他の基
板と共にサンドイッチ状に配設することにより、別導体
による交流成分が除去される。
【0011】また、請求項7記載の電流検出器によれ
ば、接地された非磁性導体を、磁電変換素子近傍の磁性
体の表面に接触させることにより、別導体の電流によっ
て発生する交流成分が、非磁性導体を介して接地されて
除去される。また、請求項8記載の電流検出器によれ
ば、非磁性導体に接地用の端子を一体的に設けることに
より、接地構造の簡略化が図れる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1は、本発明に係わる電流検出器の基
本原理図を示している。図において、電流検出器1は、
磁路の一部に空隙部2を有する磁性体3と、この磁性体
3の磁路に交差する如く配設される導体4と、空隙部2
に配置された磁電変換素子としてのホール素子5と、こ
のホール素子5の近傍に配設された非磁性導体6等を有
している。
【0013】導体4の両端は、被検出電流が流れる回路
に接続され、ホール素子5には、図示しない入力端子を
介して、例えば定電流が供給されている。そして、導体
4に電流が流れると、この電流による磁路が磁性体3内
に形成され、この磁路の磁束密度に対応した電圧が、ホ
ール素子5で検出され、出力端子7から処理回路(図示
せず)に出力される。
【0014】この時、導体4に別導体8が近接配置され
ている場合、この別導体8を流れる交流電流及び導体4
を流れる電流により、別導体8と導体4間に結合容量C
1が、導体4と磁性体3間に結合容量C2が、また、磁性
体3と非磁性導体6間に結合容量C3、C4が介在し、こ
の結合容量C1〜C4によって静電誘導電圧が発生する。
しかし、ホール素子5は、接地された非磁性導体6で静
電遮蔽された状態となり、別導体8の電流による交流成
分は、非磁性導体6を介して接地され、ホール素子5に
は何等影響しない。すなわち、ホール素子5は、導体4
の電流に基づく磁束のみを電圧に変換することになる。
【0015】次に、非磁性導体6の具体的な配置構造
を、図2〜図7に示す各実施例に基づいて説明する。な
お、各実施例の同一箇所には同一符号を付して説明す
る。まず、図2に示す電流検出器1は、磁性体3として
E形コア10及びI形コア11を有し、E形コア10の
中脚10aが、ボビン12の孔13内に嵌挿されてい
る。このボビン12には導体4が巻回されている。そし
て、E形コア10の中脚10aとI形コア11間には空
隙部2が形成され、この空隙部2内に、例えばプリント
基板14に実装されたホール素子5が配置されている。
【0016】ホール素子5の表面側、すなわち、ホール
素子5が実装されるプリント基板14の表面側には、例
えばアルミニウムや黄銅の薄板、箔等からなる非磁性導
体6が配設されている。これにより、ホール素子5とE
形コア10の中脚10a間に、非磁性導体6が位置する
ことになる。非磁性導体6は、例えばプリント基板14
の表面側に接着固定することによって、プリント基板1
4の全面を覆う如く配置されると共に、リード線15に
よって、例えばプリント基板14のアースラインに接地
されている。この非磁性導体6によって、ホール素子5
が静電遮蔽される。以下、この実施例を実施例1とす
る。
【0017】図3に示す電流検出器1は、非磁性導体6
が、プリント基板14を包囲する如く配置されることに
より、ホール素子5の全周が覆われている。この非磁性
導体6は、プリント基板14を包んだ後、例えばその端
部をプリント基板14に接着固定することにより配置さ
れ、リード線15によって、上記実施例1と同様に接地
されている。この電流検出器1にあっては、ホール素子
5を完全に包み込む状態で配置される非磁性導体6によ
って、ホール素子5が静電遮蔽される。以下、この実施
例を実施例2とする。
【0018】図4に示す電流検出器1は、非磁性導体6
が、ボビン12の孔13部の端面に配置されている。す
なわち、ボビン12のE形コア10の中脚10aが嵌挿
される孔13の、プリント基板14と対向する側の端面
に、非磁性導体6が接着等によって固定され、リード線
15によって、例えばプリント基板14のアースライン
に接地されている。この非磁性導体6により、ホール素
子5が静電遮蔽される。以下、この実施例を実施例3と
する。
【0019】図5に示す電流検出器1は、非磁性導体6
が、プリント基板14の裏面側に配置されている。この
非磁性導体6としては、例えばプリント基板14の裏面
のパターンが使用され、このパターンがリード線15で
接地されることにより、ホール素子5が静電遮蔽され
る。以下、非磁性導体6としてこのパターンを使用する
実施例を実施例4とする。
【0020】図6に示す電流検出器1は、非磁性導体6
が、プリント基板14の裏面側に、例えば他のプリント
基板16と積層されて、すなわちサンドイッチ状に配置
されている。そして、積層されたプリント基板14、1
6間に位置する非磁性導体6が、リード線15によって
接地されている。この非磁性導体6としては、例えば多
層基板の層間パターンが使用され、この層間パターンが
接地されることによって、ホール素子5が静電遮蔽され
る。以下、非磁性導体6として、この多層基板の層間パ
ターンを使用する実施例を実施例5とする。
【0021】この実施例1から実施例5においては、非
磁性導体6を、ホール素子5の近傍に、すなわち、ホー
ル素子5と、E形コア10間及びI形コア11間あるい
は両コア10、11間等に適宜配置すると共に、この非
磁性導体6をリード線15によって接地しているため、
非磁性導体6によって、ホール素子5が静電遮蔽され
る。これにより、図1の基本原理図に示すように、磁性
体3であるE形コア10及びI形コア11とホール素子
5との間に結合容量が介在しなくなって、別導体8の電
流による交流成分は、非磁性導体6で接地される。その
結果、ホール素子5の出力電圧に、別導体8の電流によ
る交流成分、すなわちノイズ等が重畳されることがなく
なり、ボビン12に巻回された導体4の電流を正確に検
出することができる。
【0022】このことは、図13に示すホール素子5の
出力電圧波形からも明らかである。すなわち、図13に
示す波形は、上記実施例1におけるホール素子5の出力
電圧波形を示し、この波形と、従来例に示す図17の出
力電圧波形を比較すると、実施例1における波形が、電
圧レベルも低く、かつ振幅も少なく安定しており、別導
体8による悪影響、すなわちノイズの重畳が少なくなっ
ていることが明白である。
【0023】なお、この波形は、雑音許容度試験機を使
用し、別導体8にインパルスノイズを供給した場合の、
ホール素子5の出力電圧波形を測定したもので、縦軸が
電圧vを横軸が時間tを示している。この図13に示す
波形のレベルを、説明の便宜上、効果「大:○」とす
る。そして、他の実施例2〜5について同様の測定を行
ったところ、下記表1に示す結果が得られた。
【0024】
【表1】
【0025】この表1から、実施例2〜5も、効果
「大」か「非常に大:◎」で、実施例1と同等以上の効
果が得られることが明らかである。但し、製造工数につ
いて従来例と比較した場合、実施例1〜3の製造方法に
おいては、工数が「増加する:×」か「やや増加する:
△」といった結果が得られた。この表1から、安価で高
精度の電流検出器1を得るには、実施例4及び実施例5
が好ましい構成と言える。
【0026】図7は、本発明に係わる電流検出器の他の
実施例の基本原理図を示している。この実施例は、ホー
ル素子5の近傍の磁性体3に、接地された非磁性導体6
を接触させるように構成したものである。以下、上記実
施例と同一箇所には、同一符号を付して説明する。この
実施例においては、図7に示すように、接地された非磁
性導体6を、ホール素子5の近傍の磁性体3に接触させ
ることにより、磁性体3とホール素子5間に結合容量が
介在しなくなる。これにより、ホール素子5が静電遮蔽
され、別導体8の電流によるホール素子5への悪影響が
防止される。
【0027】以下、この非磁性導体6の具体的な配置構
造を、図8〜図12に基づいて説明する。まず、図8に
示す電流検出器1は、導体4が巻回されたボビン12
に、磁性体としてのE形コア10及びI形コア11を嵌
合させ、E形コア10の中脚(図示せず)とI形コア1
1で形成される空隙部2(図7参照)内にホール素子5
(図7参照)が配置されている。このホール素子5は、
プリント基板(図示せず)に実装されてボビン12内に
装着され、このボビン12と端子ホルダー20を一体的
に結合させることによって、電流検出器1が形成されて
いる。なお、端子ホルダー20の下端には、プリント基
板の端子21と、導体4の端末部が端子22として突出
している。
【0028】そして、電流検出器1の裏面側、すなわ
ち、ホール素子5が実装されるプリント基板が位置する
側の、I形コア11の裏面と端子ホルダー20の裏面に
は、非磁性導体6が接触状態で配置されている。この非
磁性導体6は、例えばアルミニウム、黄銅の薄板等で形
成され、I形コア11及び端子ホルダー20の裏面に、
例えば接着剤によって固着されている。また、非磁性導
体6の下端には、リード線15が半田付けされ、このリ
ード線15は、プリント基板のアース用の端子21に接
続されている。これにより、ホール素子5の近傍に配置
されるI形コア11が接地され、ホール素子5が静電遮
蔽される。以下、この実施例を実施例6とする。
【0029】図9に示す電流検出器1は、非磁性導体6
がコ字状に屈曲され、I形コア11の裏面及び両側面と
E形コア10の両側面の一部、すなわち、ホール素子5
が位置にする近傍の両コア10、11の表面に、接触状
態で配置されている。この非磁性導体6の一部は、端子
ホルダー20の側面に沿って下方まで延設され、その下
端には、接地用の端子23が一体的に形成されている。
この端子23は、図示しない実装用プリント基板に、電
流検出器1を実装する際に、端子22と同様に、実装用
プリント基板の孔(図示せず)に挿入されて、該基板の
アースラインに半田付けされる。これにより、非磁性導
体6が接地され、ホール素子5が静電遮蔽される。な
お、非磁性導体6は、例えば接着剤によってI形コア1
1及びE形コア10に固着されている。以下、この実施
例を実施例7とする。
【0030】図10に示す電流検出器1は、上記実施例
7と同様、非磁性導体6をコ字状に屈曲させて、I形コ
ア11の裏面及び両側面と、E形コア10の両側面の一
部に接触させると共に、E形コア10の一方の側面に当
接する部分の上部に、リード線接続用の端子24を一体
的に形成する。この非磁性導体6は、端子24にリード
線15を接続して、このリード線15を、例えば実装用
プリント基板のアースラインに接続することにより接地
され、ホール素子5が静電遮蔽される。以下、この実施
例を実施例8とする。
【0031】図11に示す電流検出器1は、非磁性導体
6が、E形コア10及びI形コア11の下面に接触状態
で配置されている。すなわち、E形コア10及びI形コ
ア11の形状と略同一形状の非磁性導体6を、両コア1
0、11の下面と、ボビン12に設けられている両コア
の嵌合部25との間に介在させることにより、両コア1
0、11の下面に接触している。この非磁性導体6は、
上記実施例7と同様、その一部が端子ホルダー20の側
面に沿って下方まで延設され、その下端には、接地用の
端子26が一体的に形成されている。
【0032】そして、この端子26を実装用プリント基
板のアースライン等に半田付けすることによって、非磁
性導体6が接地され、ホール素子5が静電遮蔽される。
なお、非磁性導体6は、例えば、図示しないE形部と、
端子26が形成されたI形部とに分割されており、ボビ
ン12の嵌合部25にセットした後、E形部とI形部の
端面を接触させることによって導通されている。以下、
この実施例を実施例9とする。
【0033】図12に示す電流検出器1は、非磁性導体
6が、上記実施例9と同様、E形コア10及びI形コア
11の下面に接触状態で配置されると共に、非磁性導体
6のI形コア11の裏面に位置する部分に、リード線接
続用の端子27が一体的に形成されている。この端子2
7を、上記実施例8と同様、リード線15で接地するこ
とによって、非磁性導体6が接地され、ホール素子5が
静電遮蔽される。以下、この実施例を実施例10とす
る。
【0034】なお、上記実施例9、10においては、非
磁性導体6を、E形部とI形部で形成し、コア10、1
1の下面の略全面に接触させたが、例えばE形の外側形
状(コ字状)とI形形状に形成しても良いし、E形コア
10及びI形コア11の下面に部分的に接触させる形状
でも良い。また、非磁性導体6を、E形コア10及びI
形コア11の上面に接触させるように配置しても良い
し、下面及び上面の両面に接触させるようにしても良
い。
【0035】この実施例6から実施例10においては、
非磁性導体6を、ホール素子5の近傍の、E形コア10
及びI形コア11の表面に接触する状態で配置し、この
非磁性導体6が、端子24、27に接続されたリード線
15、もしくは端子23、26等を介して接地されるた
め、ホール素子5が非磁性導体6で静電遮蔽される。こ
れにより、図7の基本原理図に示すように、磁性体3で
あるE形コア10及びI形コア11と、ホール素子5と
の間に結合容量が介在しなくなり、上記実施例と同様、
ホール素子5の出力電圧に、別導体8の電流による交流
成分(ノイズ)が重畳されなくなって、ボビン12に巻
回された導体4の電流を正確に検出することができる。
【0036】このことは、上記図13に示す出力電圧波
形と同様の、図14に示すホール素子5の出力電圧波形
からも明らかである。すなわち、図14に示す波形は、
上記実施例6におけるホール素子5の出力電圧波形を示
し、この波形と、従来例に示す図17の波形、及び図1
3に示す実施例1の波形と比較しても、電圧レベルが極
めて低く、かつ振幅も非常に少なく安定しており、別導
体8による悪影響、すなわちノイズの重畳がほとんどな
いことが明白である。他の実施例7〜10について同様
の測定を行ったところ、下記表2に示す結果が得られ
た。
【0037】
【表2】
【0038】この表2から、実施例7〜10も、実施例
6と同等の効果が得られることが明らかである。但し、
製造工数については、各実施例6〜10とも、従来例に
比較して、工数が増加するかやや増加する。したがっ
て、この実施例6〜10においては、精度を重視する電
流検出器1に使用して好適であると言える。また、実施
例7及び実施例9においては、非磁性導体6に、実装用
プリント基板に実装し得る端子23、26が一体的に形
成されているため、電流検出器1の半田付けと同時に接
地させることができ、実装作業の効率化を図ることがで
きる。
【0039】このように、上記各実施例における電流検
出器1にあっては、接地された非磁性導体6によって、
ホール素子5を静電遮蔽することができ、被検出電流が
流れる導体4に別導体8が近接配置される場合であって
も、ホール素子5にこの別導体8の電流による静電誘導
が発生せず、ホール素子5によって導体4の電流を正確
に検出することができる。その結果、高精度な電流検出
器1を得ることができる。また、非磁性導体6を配置す
る構造は、電流検出器1のコストと性能に応じて、上記
各実施例1〜10の構造を適宜採用することができる。
なお、上記実施例1〜10における、非磁性導体6の配
置構造及び接地構造は一例であって、例えば各実施例を
適宜に組み合わせる等、種々の構造を採用し得ることは
言うまでもない。
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の電流検出
器にあっては、被検出電流が流れる導体に別導体が近接
配置される場合であっても、別導体による悪影響を受け
ることがなく、導体の正確な電流検出が可能になる等の
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる電流検出器の基本原理図
【図2】同その具体的構成を示す断面図
【図3】同他の例を示す断面図
【図4】同さらに他の例を示す断面図
【図5】同さらに他の例を示す断面図
【図6】同さらに他の例を示す断面図
【図7】本発明に係わる電流検出器の他の実施例の基本
原理図
【図8】同その具体的構成を示す斜視図
【図9】同他の例を示す斜視図
【図10】同さらに他の例を示す斜視図
【図11】同さらに他の例を示す斜視図
【図12】同さらに他の例を示す斜視図
【図13】本発明に係わる電流検出器の出力電圧波形
【図14】同他の電流検出器の出力電圧波形
【図15】従来の電流検出器を示す正面図
【図16】同その基本原理図
【図17】同その出力電圧波形
【符号の説明】
1・・・・・・・・電流検出器 2・・・・・・・・空隙部 3・・・・・・・・磁性体 4・・・・・・・・導体 5・・・・・・・・ホール素子(磁電変換素子) 6・・・・・・・・非磁性導体 8・・・・・・・・別導体 10・・・・・・・E形コア 10a・・・・・・中脚 11・・・・・・・I形コア 12・・・・・・・ボビン 13・・・・・・・孔 14、16・・・・プリント基板 15・・・・・・・リード線 20・・・・・・・端子ホルダー 21、22・・・・端子 23、26・・・・(接地用)端子 24、27・・・・(リード線接続用)端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮本 正実 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電気 化学株式会社内 (72)発明者 須藤 明寛 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電気 化学株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導体が巻回されるボビンと、E形コア及び
    I形コアからなり前記ボビンに嵌合される磁性体と、基
    板の表面側に実装され、前記磁性体をボビンに嵌合した
    際に、E形コアの中脚とI形コア間とで形成される空隙
    部内に配置される磁電変換素子とを具備し、前記磁電変
    換素子の近傍に非磁性導体を配設すると共に、この非磁
    性導体を接地することを特徴とする電流検出器。
  2. 【請求項2】前記非磁性導体を、前記磁電変換素子の一
    方の面を覆う如く、前記基板の表面側に配設したことを
    特徴とする、請求項1記載の電流検出器。
  3. 【請求項3】前記非磁性導体を、前記磁電変換素子の両
    面を覆う如く、前記基板を包囲して配設したことを特徴
    とする、請求項1記載の電流検出器。
  4. 【請求項4】前記非磁性導体を、前記E形コアの中脚が
    嵌挿されるボビン孔部の基板側端面に配設したことを特
    徴とする、請求項1記載の電流検出器。
  5. 【請求項5】前記非磁性導体を、前記基板の裏面側に配
    設したことを特徴とする、請求項1記載の電流検出器。
  6. 【請求項6】前記非磁性導体を、前記基板に他の基板と
    共にサンドイッチ状に配設したことを特徴とする、請求
    項1もしくは請求項5記載の電流検出器。
  7. 【請求項7】前記非磁性導体を、少なくとも前記磁電変
    換素子の近傍に位置する磁性体の表面に接触させて配設
    したことを特徴する、請求項1記載の電流検出器。
  8. 【請求項8】前記非磁性導体に、接地用の端子を一体的
    に形成したことを特徴する、請求項1〜7のいずれか一
    項に記載の電流検出器。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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