JP2019105546A - 電流センサ及び電力量計 - Google Patents

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Abstract

【課題】一次電流に流れる高周波成分による影響を受けることなく、測定対象である低周波成分の電流信号を精度良く測定することができる電流センサ及び電力量計を提供する。【解決手段】電流を流す電流バー1を囲むように形成された集磁コア2と、集磁コア2のギャップ3に介在して磁気検出を行う磁気検出素子5が設けられ、電流バー1に流れる電流信号を検出する基板4とを有した電流センサ100であって、ギャップ3の端面と磁気検出素子5との間に導電性シールド板6a,6bを設ける。導電性シールド板6a,6bは、不要な除去対象周波数及び材質の表皮深さに対応する厚さであることが好ましい。【選択図】図2

Description

本発明は、一次電流に流れる高周波成分による影響を受けることなく、測定対象である低周波成分の電流信号を精度良く測定することができる電流センサ及び電力量計に関する。
従来、用いられている電流センサとしては、変流器(カレントトランス:CT)や、集磁コアのギャップ部にホール素子などの磁電変換素子を配置した構成や、集磁コアのギャップ部に、巻線コイルや誘電体基板上にコイルパターンを形成した素子をもつ構成などがある。特に、集磁コアのギャップ部に、基板上にホール素子などの磁電変換素子やコイルパターンを形成した素子を配置する方法は、測定対象である一次電流が流れる回路とは電気的に分離されているため、一次電流側の回路に影響を与えることなく、精度よく電流を計測可能な点で優れている。さらにコイルパターンを形成した素子を配置する方法は、直線性および温度特性に優れ、部品点数が少なく製造が容易となる特徴を有する(特許文献1参照)。
特許文献1に記載された電流センサは、環状の集磁コアの中央開口部に電流バーを通し、集磁コアのギャップ部にコイルパターンが施された基板を配置するものである。電流バーに電流が流れると、電流路の周辺には、電流バーに流れる電流の大きさに比例する磁束が発生する。発生した磁束は、集磁コアによって集磁される。電流が周期的電流である場合、その周期に応じて発生する磁束も周期的に変化する。これにより、コイルパターンをもつ検出コイルには、電流の大きさ及び周波数に応じた誘導電圧が発生し、この誘導電圧を電流バーに流れる電流の検出信号として用いている。
特開2010−48755号公報
ところで、測定対象となる電流の周波数は、主に商用周波数である50Hzや60Hzなどの数十Hzの成分である。ここで、一次側の回路に省エネルギー化などを目的としてインバータなどの変換回路が接続されていると、商用周波数の他に数kHz以上の高周波電流が重畳する場合がある。このような電流が商用周波数に重畳すると、電流センサの出力が大きくなり、レンジオーバにより測定対象である商用周波数成分の電流信号を正確に測定できなくなってしまう。また、電流信号に電圧信号を掛け合わせて電力量を計測する場合、電流信号による誤差が影響して正確な電力量が計測できない場合がある。特に、コイルパターンによる電流センサ出力は、電流信号出力が周波数により比例するため、重畳した高周波電流の影響が大きくなってしまうという問題がある。
ここで、電流センサ出力に重畳した高周波成分は、電流センサ出力の後段に、ローパスフィルタなどの信号処理を行って除去することができる。しかし、ローパスフィルタなどの信号処理を飽和させないために、電流センサからの信号入力を低くしたフィルタ処理を行った後、増幅回路により信号を増幅する必要がある。このため、電流センサ出力以降の配線、信号処理回路に由来するノイズの影響を受けてしまい、商用周波成分の電流信号の計測を精度良く行うことができない場合がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、一次電流に流れる高周波成分による影響を受けることなく、測定対象である低周波成分の電流信号を精度良く測定することができる電流センサ及び電力量計を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる電流センサは、電流を流す電流バーを囲むように形成された集磁コアと、前記集磁コアのギャップに介在して磁気検出を行う磁気検出素子が設けられ、前記電流バーに流れる電流信号を検出する基板とを有した電流センサであって、前記ギャップの端面と前記磁気検出素子との間に導電性シールド板を設けたことを特徴とする。
また、本発明にかかる電流センサは、上記の発明において、前記導電性シールド板は、除去対象周波数及び材質の表皮深さに対応する厚さであることを特徴とする。
また、本発明にかかる電流センサは、上記の発明において、前記導電性シールド板は、各キャップの端面と前記磁気検出素子との間のそれぞれに設けられたことを特徴とする。
また、本発明にかかる電流センサは、上記の発明において、前記導電性シールド板は、非磁性材料で形成されていることを特徴とする。
また、本発明にかかる電流センサは、上記の発明において、前記磁気検出素子は、前記基板に形成された1以上のコイルパターンであることを特徴とする。
また、本発明にかかる電流センサは、上記の発明において、前記導電性シールド板または一方の前記導電性シールド板は、中央部分に空洞が形成され、前記磁気検出素子は、前記空洞が形成される領域に配置されるとともに、前記導電性シールド板または前記一方の導電性シールド板に対して絶縁されていることを特徴とする。
また、本発明にかかる電流センサは、上記の発明において、前記コイルパターンは、前記基板内部に複数層として埋め込まれたことを特徴とする。
また、本発明にかかる電力量計は、上記の発明のいずれか一つに記載した電流センサが検出した電流信号と電圧センサが検出した電圧信号とをもとに前記電流バーを流れる電力量を算出することを特徴とする。
本発明によれば、集磁コアのギャップの端面と磁気検出素子との間に導電性シールド板を設けているので、一次電流に流れる高周波成分による影響を受けることなく、測定対象である低周波成分の電流信号を精度良く測定することができる。
図1は、本発明の実施の形態1である電流センサの概要構成を示す平面図である。 図2は、図1に示した電流センサの側面図である。 図3は、図1に示したギャップに介在する基板の平面図である。 図4は、本発明の実施の形態2である電流センサの側面図である。 図5は、図4に示したギャップに介在する基板の平面図である。 図6は、本発明の実施の形態3である電流センサの基板の平面図である。 図7は、本発明の実施の形態4である電流センサの基板に形成した磁気検出素子の平面図である。 図8は、図7に示した磁気検出素子のA−A線断面図である。 図9は、基板の内層に形成されるコイルパターンを示す図である。 図10は、本発明の実施の形態5である電流センサの基板に形成した磁気検出素子の平面図である。 図11は、図10に示した磁気検出素子のB−B線断面図である。 図12は、導電性シールド板を設けない場合、空洞がない導電性シールド板を設けた実施の形態1の場合、空洞がある導電性シールド板を設けた実施の形態2の場合における信号強度の周波数依存性を示す図である。 図13は、空洞がない導電性シールド板を設けた実施の形態1の場合と、空洞がある導電性シールド板を設けた実施の形態2の場合とにおける高周波成分の低減率の周波数依存性を示す図である。 図14は、実施の形態1〜5で示した電流センサを用いた電力量計の一例を示すブロック図である。 図15は、三相電流及び三相電圧間のベクトル図である。
以下、添付図面を参照してこの発明を実施するための形態について説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1である電流センサ100の概要構成を示す平面図である。また、図2は、図1に示した電流センサ100の側面図である。さらに、図3は、図1に示したギャップ3に介在する基板4の平面図である。図1〜図3において、電流センサ100は、電流を流す電流バー1を囲むように形成された集磁コア2と、集磁コア2のギャップ3に介在して磁気検出を行う磁気検出素子5が設けられ、電流バー1に流れる電流信号を検出する基板4とを有する。ギャップ3の端面と磁気検出素子5との間に、それぞれ導電性シールド板6a,6bが設けられる。導電性シールド板6aは、ギャップ3の上部の端部に取り付けられ、導電性シールド板6bは、ギャップ3の下部の端部に取り付けられる。磁気検出素子5は、基板4の上面であってギャップ3の端面間に配置される。基板4の下面と導電性シールド板6bとの間には絶縁板7が配置される。なお、導電性シールド板6a,6bの面積は、少なくともギャップ3の端面の断面積以上の大きさである。また、磁気検出素子5の断面積は、少なくともギャップ3の端面の断面積以下の大きさである。導電性シールド板6aと磁気検出素子5を含む基板4とは空気を介して絶縁され、導電性シールド板6bと磁気検出素子5を含む基板4とは絶縁板7を介して絶縁される。
図3に示すように、基板4上には磁気検出素子5が設けられ、ギャップ3内に配置される。磁気検出素子5は、基板4上に形成されたコイルパターン21である。コイルパターン21は、ギャップ3内の磁束変化を誘導電圧として検出する。図3では、コイルパターン21は、図上、右巻きで同一方向に巻かれ、上下に配置された2つのコイルパターンで形成されている。上部に配置された1つのコイルパターンと、下部に配置され、基板4の内部に形成された他の1つのコイルパターンとは、ビア22aで接続される。コイルパターン21は、インダクタンスを高くすると磁気検出感度が増すため、コイルパターン数は多い方が好ましい。コイルパターン21の端子22b,22cは、ギャップ3に覆われない領域に形成された端子22d,22eにそれぞれ接続線23a,23bを介して接続される。端子22b,22c,22d,22eは、ビアであり、接続線23a,23bは基板4の内部に形成される。
信号処理回路10は、基板4のギャップ外で端子22d,22eを介して磁気検出素子5に接続される。信号処理回路10は、フィルタ回路11、増幅回路12、及び出力回路13を有する。フィルタ回路11は、ローパスフィルタであり、磁気検出素子5から出力される電流信号から高周波成分を除去し、電流バー1を流れる50Hzや60Hzの商用周波数成分を透過させる。増幅回路12は、フィルタ回路11で透過した電流信号を増幅する。出力回路13は、増幅回路12で増幅された電流信号を外部出力する。
導電性シールド板6a,6bは、導電性材料である銅やアルミニウムなどの金属で形成される。電流バー1を流れる電流は交流であるため、導電性シールド板6a,6bには渦電流が発生する。そして、この渦電流は電流バー1を流れる電流により発生する磁界を打ち消す向きに発生する。また、渦電流は周波数に比例し、表皮効果により高周波成分ほど導電性シールド板6a,6bの表面に発生する電流密度が大きくなる。このため、導電性シールド板6a,6bを0.1mm〜2mm程度の薄板とすることで、低周波の磁界は低減せず、高周波となるほど大きく磁界を打ち消すことができる。これにより、導電性シールド板6a,6bは、電流バー1に流れる、測定対象の50Hzや60Hzの商用周波数成分の検出感度を低下させることなく、高周波成分のみを磁気遮蔽して低減することが可能となる。この導電性シールド板6a,6bの厚さは、除去対象周波数及び材質の表皮深さに対応する厚さとすることが好ましい。
導電性シールド板6a,6bは、導電性の材質であれば鉄やパーマロイなどのニッケル−鉄合金などの材質でも、高周波電流の影響を渦電流の効果で低減させることができるが、磁性材料である鉄やパーマロイは磁性を持っているため、測定対象の周波数にも影響を与える。ギャップ付きの集磁コア2では、ギャップ3の間隔により磁気検出素子5のセンサ出力信号を調整する役割を持っているため、非磁性である銅やアルミニウムを使用する方が、導電性シールド板6a,6bによる測定電流への影響を考慮しなくて良いため、設計しやすく好ましい。すなわち、導電性シールド板6a,6bは、非磁性材料であることが好ましい。
また、導電性シールド板6a,6bは、導電性材料であるため、基板4に配置されている磁気検出素子5などの電子部品とは絶縁して配置する必要がある。本実施の形態1では、導電性シールド板6aと磁気検出素子5を含む基板4とは空気を介して絶縁され、導電性シールド板6bと磁気検出素子5を含む基板4とは絶縁板7を介して絶縁される。
本実施の形態1では、磁気検出素子5を挟むように2つの導電性シールド板6a,6bを配置しているが、導電性シールド板6a,6bの一方のみをギャップ3内に配置しても、測定対象の50Hzや60Hzなどの低周波成分の検出感度を低下させることなく、高周波成分を低減する効果を奏する。ただし、同じ板厚の導電性シールド板を1つのみ配置した場合は、2つ配置した場合に比して高周波成分の低減効果は半分程度となる。
本実施の形態1では、導電性シールド板6a,6bによって磁気検出素子5を挟み、導電性シールド板6a,6bが測定対象である所望低周波成分の検出感度を低下させることなく、高周波成分を低減するようにしているので、磁気検出素子5が所望低周波成分信号のS/N比を高くして信号処理回路10に出力することができ、所望低周波成分信号を精度高く検出することができる。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2である電流センサ101の側面図である。また、図5は、図4に示したギャップ3に介在する基板4の平面図である。図4及び図5に示すように、本実施の形態2では、実施の形態1の導電性シールド板6a,6bに替えて導電性シールド板8a,8bを設けている。導電性シールド板8aは、中央部分に空洞9aが形成され、この空洞9aの領域に磁気検出素子5が配置される。導電性シールド板8aは、四方に設けたパッド26によって基板4の表面に半田付けなどによって取り付けられる。一方、導電性シールド板8bは、基板4の裏面から磁気検出素子5を覆うように取り付けられる。すなわち、導電性シールド板8a,8bは、基板4に直接接触するように接続される。なお、導電性シールド板8a,8bは、それぞれ対向配置され、磁気検出素子5を挟み込むように配置される。
導電性シールド板8a,8bと基板4上の導電性部分とが接触しないように、端子22b〜22e等のビアを用い、接続線23a,23bを基板4内の中間層に配線している。
導電性シールド板8a,8bは、絶縁性の接着剤を用いて基板4に取り付けてもよい。要は、導電性シールド板8a,8bと基板4の導電性部分とが接触せず、絶縁性を確保できればよい。
上記の実施の形態1では、導電性シールド板6a,6bと基板4との間の絶縁性を確保するために、導電性シールド板6a,6bの設置や絶縁板7を設けるなどの組立工程が必要であったが、本実施の形態2では、導電性シールド板8a,8bと基板4とが予め一体形成してギャップ3内に配置することができるので、組立工程が簡易かつ容易に行うことができる。
なお、本実施の形態2では、実施の形態1に比して導電性シールド板8aの空洞9aの領域の磁気遮蔽を行うことができないが、必要最小限の磁気遮蔽を行うことができる。
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3である電流センサの基板4の平面図である。上記の実施の形態2では、磁気検出素子5としてコイルパターン21を用いていたが、図6に示すように、コイルパターン21に替えてホール素子31を用いた磁気検出素子35としてもよい。この場合、ホール素子31側の端子32a〜32dと信号処理回路10側の端子32e〜32hとは、ビアで形成され、各端子間を接続する接続線33a〜33dは、基板4内の中間層に形成され、基板4と導電性シールド板8a,8bとの絶縁性を確保している。なお、実施の形態2と同様に、導電性シールド板8a,8bは、パッド36を用いて基板4に接続される。なお、実施の形態1の磁気検出素子5にホール素子31を用いてもよい。
(実施の形態4)
図7は、本発明の実施の形態4である電流センサの基板44に形成した磁気検出素子45の平面図である。また、図8は、図7に示した磁気検出素子45のA−A線断面図である。図7及び図8に示すように、基板44は多層基板であり、2つのコイルパターン41a,41bを有する磁気検出素子45は、基板44内に形成されている。2つのコイルパターン41a,41bは、ビア42の導電部材で接続されている。ビア42は、内層にスルーホールを埋め込んだインナーバイアホールである。各コイルパターン41a,41bは、端子43a,43bに接続される。端子43a,43bは、導電性シールド板40a,40bが設けられる領域外の基板44に設けられたスルーホールに導電材が埋め込まれたものである。
なお、図9は、基板44の内層に形成されるコイルパターン41a,41bを示す図である。図9に示すように、コイルパターン41a,41bは、磁場の変化により発生する誘導電圧が足しあわされるように、巻き方向を同一にし、インナーバイアホールであるビア42内の導電部材を介して直列接続される。なお、図9では、各コイルパターン41a,41bの巻き方向は、それぞれ右巻きになっている。
したがって、磁気検出素子45を挟み込む導電性シールド板40a,40bが取り付けられる基板表面には、導電部分が露出していないため、導電性シールド板40a,40bはそのまま基板44に取り付けることができる。この導電性シールド板40a,40bの基板44への取付は、パッド46を用いた半田付けであってもよいし、接着剤を用いた接着であってもよい。
なお、図示しない信号処理回路は、端子43a,43bを介して接続される。信号処理回路と端子43a,43bとの接続は、導電性シールド板40a,40bが設けられない領域であるため、信号処理回路側に端子43a,43bと同様な端子を設け、基板44の内層で接続してもよいし、基板44の外部で接続してもよい。
本実施の形態4では、実施の形態2のように空洞9aを設ける必要がないため、導電性シールド板40a,40bによる高い磁気遮蔽効果を得ることができる。
(実施の形態5)
図10は、本発明の実施の形態5である電流センサの基板54に形成した磁気検出素子55の平面図である。また、図11は、図10に示した磁気検出素子55のB−B線断面図である。図10及び図11に示すように、磁気検出素子45に対応する磁気検出素子55は、2つのコイルパターン41a,41bに対応する2つのコイルパターン51a,51bを有する。実施の形態5は、実施の形態4のビア42に替えて、基板54の表面まで貫通するスルーホールのビア52とし、導電性シールド板40a,40bに替えて、それぞれビア52に対応する位置に小さい空洞60a,60bを設けた導電性シールド板50a,50bとしている。空洞60a,60bは、基板54に形成されたビア52の導電部に接触しないようにするためである。
なお、端子53a,53b、パッド56は、それぞれ端子43a,43b、パッド46に対応する。
本実施の形態5では、多層基板である基板54を形成する各層のすべてを積層した後、ドリルでスルーホールのビア52、端子53a,53bをあけ、その後銅メッキをして導電部材を満たせばよい。このため、インナーバイアホールの形成と異なり、ビア形成のプロセスが1回で済み低コストで基板54を製作することができる。また、本実施の形態5では、実施の形態2の大きな空洞9aと異なり、小さな空洞60a,60bで済むため、空洞を設けない導電性シールド板6a,6bとほぼ同じ磁気遮蔽効果を得ることができる。
(具体的な磁気遮蔽効果の比較)
ここでは、導電性シールド板6a,6bを設けた実施の形態1と導電性シールド板8a,8bを設けた実施の形態2との磁気遮蔽効果を比較する。図12は、導電性シールド板を設けない場合、空洞9aがない導電性シールド板6a,6bを設けた実施の形態1の場合、空洞9aがある導電性シールド板8a,8bを設けた実施の形態2の場合における信号強度の周波数依存性を示す図である。曲線L1は、導電性シールド板を設けない場合を示し、曲線L2は、空洞9aがない導電性シールド板6a,6bを設けた実施の形態1の場合を示し、曲線L3は、空洞9aがある導電性シールド板8a,8bを設けた実施の形態2の場合を示している。なお、導電性シールド板6a,6b、8a,8bは、厚さ1mmの銅で形成されている。この導電性シールド板の厚さ1mmは、導電性シールド板の材質が銅のとき、周波数が3kHz程度の時の表皮深さである。なお、図12は、50Hzでの出力信号を1としたとき、コイルパターンである磁気検出素子に発生している誘導電圧を検出信号としている。
曲線L1は、導電性シールド板を設けていないので、周波数に比例した出力が発生し、高周波になるに従って信号強度が大きくなっている。信号強度は、測定対象の50Hz以外の信号が重畳している場合、大きくなる。したがって、信号強度が1よりも大きくなればなるほど、計測誤差が生じていることになる。
これに対し、曲線L2では、導電性シールド板6a,6bによってノイズ成分である高周波成分が大幅にカットされ、信号強度が低減されている。また、曲線L3でも、導電性シールド板8a,8bによってノイズ成分である高周波成分が大幅にカットされ、信号強度が低減されている。曲線L3は、曲線L2に比して信号強度が高くなっているが、これは導電性シールド板8aに形成された空洞9aの影響であると考えられる。
図13は、空洞9aがない導電性シールド板6a,6bを設けた実施の形態1の場合と、空洞9aがある導電性シールド板8a,8bを設けた実施の形態2の場合とにおける高周波成分の低減率の周波数依存性を示す図である。曲線L11は、空洞9aがない導電性シールド板6a,6bを設けた実施の形態1の場合の低減率を示し、曲線L12は、空洞9aがある導電性シールド板8a,8bを設けた実施の形態2の場合の低減率を示している。
図13に示すように、曲線L12は、曲線L11に比して高周波の低減率は低いものの、いずれの場合も周波数が3kHz以上で90%程度の低減率を得ることができる。
これにより、導電性シールド板6a,6b、8a,8bを設けることによって不要な高周波成分を除去でき、測定対象の所望低周波成分を高感度に検出することができる。すなわち、S/N比が高い状態で、測定対象の所望低周波成分を得ることができる。この結果、後段の信号処理回路のゲインを低く抑えることができ、信号処理回路由来のノイズによる影響も低減することができる。これにより、測定対象の所望低周波成分を精度良く検出することが可能になる。
(電力量計)
図14は、実施の形態1〜5で示した電流センサを用いた電力量計200の一例を示すブロック図である。この電力量計200は、電源SPと負荷LDとの間の三相電力量を計測するものであり、2電力計法により求めている。なお、図15は、三相電流IR,IS,IT及び三相電圧VR,VS,VT間のベクトル図を示している。
図14に示すように、電力量計200は、実施の形態1〜5で示した電流センサに対応する電流センサ1a,1b、電圧センサ201a,201b、電力量算出部202、出力部203を有する。電流センサ1aは、R相の電流信号を検出する。電流センサ1bは、T相の電流信号を検出する。また、電圧センサ201aは、R相とS相との間の電圧信号を検出する。電圧センサ201bは、T相とS相との間の電圧信号を検出する。
電力量算出部202は、電流センサ1aの電流信号と電圧センサ201aの電圧信号とを乗算して瞬時電力信号を生成し、これをローパスフィルタで平滑した有効電力を求めるとともに、電流センサ1bの電流信号と電圧センサ201bの電圧信号とを乗算して瞬時電力信号を生成し、これをローパスフィルタで平滑した有効電力を求め、各有効電力を加算した有効電力を電力量として算出する。出力部203は、この算出された電力量を表示出力あるいは外部出力する。
なお、2電力計法で求める三相電力Pは、
P=VRS・IR+VTS・IT
=(VR−VS)・IR+(VT−VS)・IT
=VR・IR+VS・(−IR−IT)+VT・IT
=VR・IR+VS・IS+VT・IT
となり、各相の電力を合計した電力を求めたことと同じになる。
また、上記の実施の形態及び変形例で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置及び構成要素の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
1 電流バー
1a,1b,100,101 電流センサ
2 集磁コア
3 ギャップ
4,44,54 基板
5,35,45,55 磁気検出素子
6a,6b,8a,8b,40a,40b,50a,50b 導電性シールド板
7 絶縁板
9a,60a,60b 空洞
10 信号処理回路
11 フィルタ回路
12 増幅回路
13 出力回路
21 コイルパターン
22a,42,52 ビア
22b〜22e,32a〜32h,43a,43b,53a,53b 端子
23a,23b,33a〜33d 接続線
26,36,46,56 パッド
31 ホール素子
41a,41b,51a,51b コイルパターン
200 電力量計
201a,201b 電圧センサ
202 電力量算出部
203 出力部
L1,L2,L3,L11,L12 曲線
LD 負荷
SP 電源

Claims (8)

  1. 電流を流す電流バーを囲むように形成された集磁コアと、前記集磁コアのギャップに介在して磁気検出を行う磁気検出素子が設けられ、前記電流バーに流れる電流信号を検出する基板とを有した電流センサであって、
    前記ギャップの端面と前記磁気検出素子との間に導電性シールド板を設けたことを特徴とする電流センサ。
  2. 前記導電性シールド板は、除去対象周波数及び材質の表皮深さに対応する厚さであることを特徴とする請求項1に記載の電流センサ。
  3. 前記導電性シールド板は、各キャップの端面と前記磁気検出素子との間のそれぞれに設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載の電流センサ。
  4. 前記導電性シールド板は、非磁性材料で形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の電流センサ。
  5. 前記磁気検出素子は、前記基板に形成された1以上のコイルパターンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の電流センサ。
  6. 前記導電性シールド板または一方の前記導電性シールド板は、中央部分に空洞が形成され、
    前記磁気検出素子は、前記空洞が形成される領域に配置されるとともに、前記導電性シールド板または前記一方の導電性シールド板に対して絶縁されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の電流センサ。
  7. 前記コイルパターンは、前記基板内部に複数層として埋め込まれたことを特徴とする請求項5に記載の電流センサ。
  8. 請求項1〜7のいずれか一つに記載した電流センサが検出した電流信号と電圧センサが検出した電圧信号とをもとに前記電流バーを流れる電力量を算出することを特徴とする電力量計。
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