JP4815097B2 - プラテン - Google Patents

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本発明は、被記録材を支承すると共に、記録ヘッドから吐出され、被記録材の端辺から外れて打ち捨てられるインクを凹部に装着したインク吸収材によって吸収し回収するようにしたプラテン及び該プラテンを設けた記録装置に関する。
更に本発明は、インク等の液体をそのヘッドから吐出(噴射)して被記録材(被液体噴射材)に記録を実行する(液体を付着する)インクジェット式記録装置などの液体噴射装置及び該液体噴射装置において設けられるプラテンに関するものである。
ここで液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録材に記録を行なうプリンタ、複写機およびファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録材に相当する被液体噴射材に噴射して、前記液体を前記被液体噴射材に付着させる装置を含む意味で用いる。
ここで、液体噴射ヘッドとして、前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレー等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーや面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。
以下、インクジェット式記録装置あるいは液体噴射装置の一例としてインクジェットプリンタを採り上げて説明する。近年、ホームDPEと称されるが如く、銀塩写真並みの超高画質印刷を家庭で容易に実現可能なインクジェットプリンタが一般に広く普及してきている。このようなインクジェットプリンタには銀塩写真と同等な出力結果を得るために、4辺に余白無しで印刷する、いわゆる「フチ無し印刷」が実行可能に構成されたものが存在する。
このようなインクジェットプリンタの構成としては、記録ヘッドと対向して設けられ、用紙と記録ヘッドとの間のギャップ(いわゆるペーパーギャップ)PGを規定するプラテンに凹部を設け、用紙端辺から外れた領域にインクを吐出すると共に、当該外れた領域に吐出するインクを前記凹部に打ち捨てる構成が一般的である。
ここで前記凹部には、打ち捨てられるインクのミスト化による浮遊を極力防止するためにインクを吸収するインク吸収材が設けられる。そしてインク吸収材に吸収されたインクはプラテンの下方に設けられた廃液回収手段としての廃液トレイ等に滴下するような構成が採用される(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−86757号公報
ところで、インク吸収材にある程度のインクが吸収されている状態で、例えば、輸送時等にインクジェットプリンタ等が傾いた姿勢(特に、使用時の姿勢から横に90°寝かされた状態)に置かれると、吸収されているインクがインク吸収材の端部に集まり、オーバーフローして外部へ溢れ出てしまうおそれがある。
そこで本発明はこのような問題に鑑みなされたものであって、インクジェットプリンタ等が傾いた姿勢に置かれた場合でもインクが外部へ溢れ出ることの無いプラテン及び該プラテンを設けた記録装置等を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために本発明の第1の態様に係るプラテンは、被記録材を支承すると共に、記録ヘッドから吐出され、被記録材の端辺から外れて打ち捨てられるインクを凹部に装着したインク吸収材によって吸収し回収するようにしたプラテンにおいて、前記凹部にはプラテンの凹部を実質的に複数の区画エリアに区画する分散壁が設けられており、該分散壁で集めたインクはプラテンのホームポジション側の端部とは異なる部位で、後段の廃液回収手段に導かれる分散誘導部を備えていることを特徴とするものである。
本発明の第1の態様によれば、インク吸収材中に浸透しインク吸収材の端部に向けて流れるインクは、分散壁の存在により、その進行が妨げられ、分散壁の傾斜に案内されて分散誘導部に至り、区画エリア毎のインク回収誘導経路を通って、廃液回収手段に導かれる。従って、インク吸収材中に含浸しているインクは、その全部がインク吸収材の端部に集中し、オーバーフローを起こすことはなく、区画エリア単位で廃液回収手段に導かれるため、記録装置を傾けたとしてもインクの外部への流出は防止される。
本発明の第2の態様に係るプラテンは、第1の態様において、前記分散壁はプラテンの凹部にインク吸収材を装着した状態において、インク吸収材の表面に露呈しないような構造が採られていることを特徴とするものである。本発明の第2の態様によれば、特に顔料系のインクを使用した場合に問題となる分散壁部分でのインクの流れの一時的停止、これにより引き起こされる大気との接触による乾燥、乾燥によって生ずる団化、堆積を防止できる。
本発明の第3の態様に係るプラテンは、第2の態様において、前記インク吸収材には分散壁と対応する位置に切り込みが設けられており、インク吸収材をプラテンの凹部に装着する際に、該切り込みに分散壁を嵌め込むようにすると共に、分散壁の高さはインク吸収材の厚さ以下になるように設定されていることを特徴とするものである。本発明の第3の態様によれば、インク吸収材を装着する際の位置合わせが容易になり、切り込みを押し広げて分散壁を嵌め込むことから、装着後のインク吸収材の位置ずれも防止される。
本発明の第4の態様に係るプラテンは、第1〜第3のいずれか1つの態様において、前記分散壁は平面視ハの字状に形成されており、プラテンの長手方向に沿うように横向きに配設されると共に、プラテンの短手方向両端に延びる分散壁の端辺側の高さは分散壁における他の部位の高さに比べて低くなるように形成されていることを特徴とするものである。本発明の第4の態様によれば、特にプラテンの凹部における短手方向側の壁面付近で問題となるインク吸収材の浮きのおそれが低減できる。またインク吸収材中を流れるインクの分散誘導部への流入を円滑にすることが可能となる。
本発明の第5の態様に係るプラテンは、第4の態様において、前記プラテンの短手方向両端に延びる分散壁の端辺側の高さはゼロであることを特徴とするものである。本発明の第5の態様によれば、プラテンの凹部における短手方向側の壁面付近ではインク吸収材の浮きの問題は生じない。
本発明の第6の態様に係るプラテンは、第4または第5の態様において、前記プラテンの短手方向両端に延びる分散壁の端部はプラテンの凹部における短手方向側の壁面に対して空隙部を有するよう、非接続状態で設けられていることを特徴とするものである。本発明の第6の態様によれば、プラテンの凹部における短手方向側の壁面付近には分散壁は存在しないから、当該部位ではインク吸収材の浮きの問題は生じない。
本発明の第7の態様に係るプラテンは、第4または第5の態様において、前記プラテンの短手方向両端に延びる分散壁の端部はプラテンの凹部における短手方向側の壁面に対して接続状態で設けられていることを特徴とするものである。本発明の第7の態様によれば、プラテンの凹部自体の区画はより明確になるから、プラテンの凹部上、あるいは凹部底面近傍のインク吸収材中を流れるインクについては、区画エリア毎のインクの回収が確実に実行できるようになる。
本発明の第8の態様に係るプラテンは、第2の態様において、前記インク吸収材は前記分散壁と対応する位置において明確に区画される複数の部材を組み合わせることによって構成されていることを特徴とするものである。本発明の第8の態様によれば、インク吸収材は分散壁の部分で完全に分離されているから、区画エリアを跨ってのインクの流入は生じない。
本発明の第9の態様に係るプラテンは、第1〜第8のいずれか1つの態様において、前記分散壁及び分散誘導部は記録装置の左右方向への傾きに対応できるように構成されていることを特徴とするものである。本発明の第9の態様によれば、特にプラテンの凹部を明確に区画した場合において問題となる、記録装置の傾き方向に左右されない区画エリア毎のインク回収誘導経路の確保が図られる。
本発明の第10の態様に係る記録装置は、被記録材に記録を実行する記録ヘッドと、記録ヘッドに対向して所定のギャップを隔てて設けられ、被記録材を支承するプラテンとを備える記録装置において、前記プラテンは第1〜第9のいずれか1つの態様のプラテンであることを特徴とするものである。本発明の第10の態様によれば、インク吸収材の長手方向両端でのインクの集中が防止されるから、記録装置を左右どちらの方向に傾けた場合でもインクのオーバーフローは起こらず、インクの外部への流出は防止される。
本発明の第11の態様に係る液体噴射装置は、被液体噴射材に液体を噴射する液体噴射ヘッドと、液体噴射ヘッドに対向して所定のギャップを隔てて設けられ、被液体噴射材を支承するプラテンとを備える液体噴射装置において、前記プラテンには液体噴射ヘッドから吐出され、被液体噴射材の端辺から外れて打ち捨てられる液体を回収する凹部が設けられており、該凹部にはプラテンの凹部を実質的に複数の区画エリアに区画する分散壁が設けられており、該分散壁で集めた液体はプラテンのホームポジション側の端部とは異なる部位で、後段の廃液回収手段に導かれる分散誘導部を備えていることを特徴とするものである。
以下、本願発明に係るプラテン及び該プラテンを設けた液体噴射装置の一例である記録装置について説明する。最初に本願発明の液体噴射装置の一例である記録装置の一実施の形態としてインクジェットプリンタを採り上げて、その全体構成の概略を図面に基づいて説明する。図1はインクジェットプリンタのプリンタカバーを拡開した状態を示す斜視図、図2はインクジェットプリンタの概略を示す側断面図である。
インクジェットプリンタ100には、被液体噴射材の一例である被記録材P(以下単に用紙Pともいう。)に記録を実行する液体噴射実行手段の一例である記録実行手段の主たる構成要素として、主走査方向Xに往復可能にキャリッジガイド軸12によって軸支されたキャリッジ10が設けられている。そして、該キャリッジ10には用紙P等に液体の一例であるインクGを吐出(噴射)して記録を行なう液体噴射ヘッドの一例である記録ヘッド13が搭載されている。またキャリッジ10には液体カートリッジの一例であるインクカートリッジ11が装着されている。
記録ヘッド13の下方には、記録ヘッド13と対向して記録ヘッド13のヘッド面と用紙P等との間のギャップPGを規定するプラテン28が設けられている。そしてキャリッジ10とプラテン28との間に用紙P等を主走査方向Xと直交する副走査方向Yに所定の搬送量で搬送する動作と、記録ヘッド13を主走査方向Xに一往復させる間に記録ヘッド13から用紙P等にインクを噴射する動作とを交互に繰り返すことによって用紙P等に記録が行われる。
次に、用紙Pの搬送経路に従ってインクジェットプリンタ100の構成を更に説明する。先ず最も搬送方向上流側に用紙Pを積畳する被液体噴射材積畳部の一例である給送用トレイ5が設けられている。また給送用トレイ5には、用紙Pの側端面に当接し、副走査方向Yへの円滑な搬送を案内するエッジガイド15が設けられている。給送用トレイ5上の用紙Pは、給送用ローラ14の回転軸17の回転に伴って、ホッパ16が所定のタイミングで上昇し、給送用ローラ14に向けて押し上げられる。
また、これらの給送用トレイ5、給送用ローラ14及びホッパ16を含む装置が自動給送装置2であり、給送用ローラ14の回転に伴って最上面に位置する用紙Pから順番に給送用ローラ14近傍に設けられる分離作用部の一例である分離パッド等の力を借りて単位数ずつピックアップして搬送方向下流に向かって送られる。
給送用ローラ14の下流には、用紙Pの通過を検出する被液体噴射材検出手段の一例である図示しない被記録材検出手段(以下単に検出レバーという)が設けられており、検出レバーの下流には搬送用駆動ローラ19aと搬送用従動ローラ19bとによって構成される搬送用ローラ19が設けられている。このうち搬送用従動ローラ19bは、搬送用従動ローラ用のローラホルダ18の下流側において軸支され、当該ローラホルダ18は、図示しない回転軸を中心に回動可能に設けられ、かつ図示しないねじりコイルばねによって搬送用従動ローラ19bが常に搬送用駆動ローラ19aに圧接したニップ状態になるように回動付勢されている。
搬送用ローラ19によって挟圧された状態で搬送される用紙Pは、記録ヘッド13の下方の記録ポジション26に導かれ、上述のキャリッジ10及び用紙Pの動作によって用紙Pの記録面のほぼ全面に亘って所望の記録が実行される。記録ヘッド13とその下方において、これと対向して設けられるプラテン28とのギャップPGは高精度の記録を実行する上で極めて重要な要素となっており、用紙Pの厚さの変化に応じて適宜調節されるようになっている。
記録ヘッド13の下流には、排出用駆動ローラ20aと、排出用ギザローラ20bとによって構成される被液体噴射材排出手段の一例である排出用ローラ20が設けられ、この排出用ローラ20によって排出された用紙Pは更に下流に位置する被液体噴射材受け部の一例である排出用スタッカ50上の載置面51に排出されるようになっている。
排出用ギザローラ20bは、その外周に複数の歯を有する歯付きローラであり、排出用ギザローラ用の図示しないローラホルダによって自由回転可能に軸支されている。排出用ギザローラ20bの上流には補助ギザローラ22が設けられ、用紙Pは該補助ギザローラ22によってやや下方に押し付けられるようになっている。また搬送用従動ローラ19bは搬送用駆動ローラ19aよりその軸芯位置がやや下流側に配設されていて、更に排出用ギザローラ20bは排出用駆動ローラ20aよりその軸芯位置がやや上流側に配設されている。
このような構成によって用紙Pは、搬送用ローラ19と排出用ローラ20との間において僅かに下に凸となる俗に「逆ぞり」と呼ばれている湾曲状態となり、記録ヘッド13に対向する位置にある用紙Pはプラテン28に押し付けられ、これにより用紙Pの浮き上がりが防止され、正常に記録が実行されるようになっている。尚、補助ギザローラ22は排出用ギザローラ20bと同様に歯付きローラから構成されており、図示しない補助ギザローラ用のローラホルダに軸支されている。
[実施例]
次に、このようなインクジェットプリンタ100に対して適用される本願発明に係るプラテンの構成を中心にインク回収誘導経路の構成とその作用状態について説明する。図3はインク吸収材を装着した状態のプラテンを示す平面図、図4は同上、ホームポジション側の一部を拡大して示す縦断正面図である。図5は同上、ホームポジション側の一部を拡大して示す平面図、図6はインク吸収材を装着する前の状態のプラテンを示す平面図である。
用紙Pと記録ヘッド13との間のギャップPGを規定するプラテン28の上面には、記録ヘッド13と対向する面に直接、用紙Pを下方から支承するリブ29が形成されている。またプラテン28の上面には、記録ヘッド13から吐出され、用紙Pの端辺から外れて打ち捨てられるインクGを回収するための凹部30が設けられており、これにより、用紙Pの端部において余白無く印刷を行う、いわゆる「フチ無し印刷」が実行可能となっている。
凹部30には凹部30に至ったインクGを吸収し、吸収したインクGを液体回収誘導経路の一例であるインク回収誘導経路後段に位置する廃液回収手段を構成する廃液トレイ31に導く液体吸収材の一例であるインク吸収材1が装着される。インク吸収材1は、インクの吸収性に優れると共に、適度な柔軟性を有する材料、例えばフォーム(発泡体)材料によって形成される。インク吸収材1は、図3と図5に示す如く、所定の形状に打ち抜かれた平板形状をした一体部材であり、更にインク吸収材1には本発明の特徴的構成である分散壁32と対応する位置に切り込み33が貫通状態で設けられている。
プラテン28の凹部30における長手方向の一方の端部(本実施例ではキャリッジ10のホームポジション側)寄りには分散壁32が設けられている。分散壁32は、2本のリブ状の突起を平面視ハの字状に配置することによって構成されている。また分散壁32はプラテン28の長手方向に沿うように横向きに配設されており、プラテン28の短手方向両端に延びる分散壁32の端辺と、これと対向する凹部30の壁面との間には、空隙部36が形成されている。
分散壁32の高さは、インク吸収材1を装着した状態において、インク吸収材1の表面に分散壁32が露呈しないよう、具体的にはインク吸収材1の厚さ以下になるように設定されている。また分散壁32はプラテン28の凹部30を実質的に複数(本実施例では2つ)の区画エリア30a、30bに区画する役割を有しており、これにより、区画エリア30a、30b毎のインク回収誘導経路が形成されている。
この他、プラテン28の凹部30には、凹部30内を流れるインクGをプラテン28の下方に位置する廃液トレイ31内に導くための連絡用の穴部40が凹部30の底面に、インク吸収材1の装着を確実にするための係止爪41が凹部30の側壁にそれぞれ複数設けられている。このうちプラテンのホームポジション側における穴部40の側縁付近には、断面コの字状で、正面視矩形状のメインシュータ37が下方に垂直に延長形成されている。
一方、他の部位における穴部40の側縁付近には、分散誘導部として機能する断面コの字状で正面視三角形状の分散誘導シュータ38が下方に向けて延長形成されている。尚、分散誘導シュータ38のプラテン28における凹部30底面に対する取付角度は通常、水平状態にして使用されるプラテン28を垂直に起立させた状態にした時に、分散誘導シュータ38が幾分下向きに傾斜した状態となるような角度に設定されている。
次に、図4を使用して区画エリア毎に形成されるインク回収誘導経路の構成とその作用状態について説明する。本実施例では、分散壁32は一個所のみ設けられている。これにより区画される区画エリアは2つであり、そのうちホームポジション側のものを区画エリア30a、これと反対側のフラッシングポジション側のものを区画エリア30bとし、両者を識別する。区画エリア30a、30bにはそれぞれ連絡用の穴部40が設けられており、この穴部40を起点として各区画エリア30a、30b毎のインク回収誘導経路が形成されている。
最初に区画エリア30aのインク回収誘導経路の構成とその作用状態について説明する。区画エリア30aは、穴部40、メインシュータ37、廃液トレイ31及びメイン吸収材34によって構成されている。穴部40には区画エリア30a内のインク吸収材1中に含浸しているインクGの他、区画エリア30b内のインク吸収材1中に含浸しているインクGで、空隙部36を通って、あるいは分散壁32を乗り越えて区画エリア30a内に進入したインクGも流入する。穴部40から流入したインクGはメインシュータ37を伝って下方に滴下され、廃液トレイ31内のメイン吸収材34の一段低い端部寄りの部分に到達する。
一方、区画エリア30bのインク回収誘導経路は、穴部40、分散誘導シュータ38、廃液トレイ31及びメイン吸収材34によって構成されており、更に穴部40の上流側には、穴部40へのインクGの流入案内作用をする分散壁32が設けられている。穴部40には基本的に区画エリア30b内のインク吸収材1中に含浸しているインクGのみが流入する。
穴部40から流入したインクGは、分散誘導シュータ38の傾斜に沿って伝い、下方に向けて流れ、廃液トレイ31内のメイン吸収材34の一段高い部分に到達する。従って、インク吸収材1中に含浸しているインクGはインクジェットプリンタ100を傾けたとしても1個所に集中してしまうようなことはなく、分散された状態で、廃液トレイ31内に回収されるのである。
[他の実施例]
本願発明に係るプラテン及び該プラテンを設けた記録装置等は、以上述べたような構成を基本とするものであるが、本願発明の要旨を逸脱しない範囲内の部分的構成の変更や省略等を行なうことも勿論可能である。例えば、図7(a)〜(c)に示す如く、分散壁32の高さは一様でなくてもよく、図7(a)、(b)に示す如く、凹部30の短手側壁面に近付くに連れて徐々に高さが減少して行くものであってもよいし、図7(c)に示す如く、凹部30の短手側壁面に近い部分が他の部位に比べて一段低くなるような構成であってもよい。
また凹部30の短手側壁面との間には、図7(b)〜(d)に示す如く、空隙部36を有しない構成とすることも可能である。このうち図7(d)に示す分散壁32はプラテン28の凹部30を完全に区画するものであり、その場合において、インクジェットプリンタ100を左右何れに傾けた場合でもインク回収誘導経路が形成されるようにする図8に示すような構成を採用することが可能である。
図8に示す実施例では、インク吸収材1をホームポジション側の吸収材要素1aと、フラッシングポジション側の吸収材要素1bとの2部材によって構成すると共に、これらを図7(d)ないし図8に示す如く、凹部30の短手側壁面に接続された分散壁32によって区画された、各区画エリア30a、30bにそれぞれ別個に装着する。
プラテン28の凹部30には、分散壁32の中央寄りの端辺に臨む位置に1個と、凹部30の短手側壁面との接続部における楔状スペースに2個の、計3個の連絡用の穴部40が設けられている。また穴部40の側縁近傍には下方に向けてそれぞれ所定の方向に傾斜した分散誘導シュータ38が延長形成されている。
このような構造のプラテン28がホームポジション側が下になるように傾いた場合において、フラッシングポジション側の吸収材要素1bに含浸されたインクGは分散壁32の正規の傾斜面に案内されて、中央の穴部40に流入し、廃液トレイ31内のメイン吸収材34中に至る。逆にフラッシングポジション側が下になるように傾いた場合において、ホームポジション側の吸収材要素1a中に含浸されたインクGは分散壁32の背面側の傾斜面に案内されて隅部の2つの穴部40内に流入し、それぞれの分散誘導シュータ38を伝って、廃液トレイ31内のメイン吸収材34中に到達し回収されるのである。
本発明は、インクジェットプリンタ等の記録装置の製造分野、より具体的には記録装置を傾けた場合にインクが外部に流出してしまうおそれがある場合に利用できる。
カバー拡開持のインクジェットプリンタを示す斜視図である。 インクジェットプリンタの概略を示す側断面図である。 インク吸収材装着後のプラテンを示す平面図である。 同上、その一部を拡大して示す縦断正面図である。 同上、その一部を拡大して示す平面図である。 インク吸収材装着前のプラテンを示す平面図である。 分散壁の他の実施例を示す側断面図である。 プラテンの他の実施例を示す部分拡大平面図である。
符号の説明
1 インク吸収材、1a (ホームポジション側の)吸収材要素、
1b (フラッシングポジション側の)吸収材要素、 2 自動給送装置、
5 給送用トレイ、10 キャリッジ、11 インクカートリッジ、
12 キャリッジガイド軸、13 記録ヘッド、14 給送用ローラ、
15 エッジガイド、16 ホッパ、17 回転軸、
18 ローラホルダ(搬送用従動ローラの)、19 搬送用ローラ、
19a 搬送用駆動ローラ、19b 搬送用従動ローラ、20 排出用ローラ、
20a 排出用駆動ローラ、20b 排出用ギザローラ、22 補助ギザローラ、
26 記録ポジション、28 プラテン、29 リブ、30 凹部、
30a (ホームポジション側の)区画エリア、
30b (フラッシングポジション側の)区画エリア、
31 廃液トレイ(廃液回収手段)、32 分散壁、34 メイン吸収材、
36 空隙部、37 メインシュータ、38 分散誘導シュータ(分散誘導部)、
40 (連絡用の)穴部、41 係止爪、50 排出用スタッカ、51 載置面、
100 インクジェットプリンタ(記録装置)、 P 用紙(被記録材)、
X 主走査方向、 Y 副走査方向、 PG (記録ヘッドと被記録材との間の)ギャップ、 G インク

Claims (7)

  1. 被記録材を支承すると共に、記録ヘッドから吐出され、被記録材の端辺から外れて打ち捨てられるインクを凹部に装着したインク吸収材によって吸収し回収するようにしたプラテンであって、
    第1の端部と前記第1の端部の反対側の端部である第2の端部を備えた2本のリブ状の突起により構成され、前記2本のリブ状の突起を前記凹部に間隔を空けて、プラテンの長手方向の一方の端部であるホームポジション側の端部とは異なる部位に配設された分散壁であって、前記2本のリブ状の突起が、互いに前記間隔を徐々に狭めていくようにプラテンの長手方向の前記ホームポジション側の端部に向けて延びた、分散壁と、
    前記インク吸収材の下方に備えられた廃液回収手段と、
    前記分散壁において前記間隔が狭まった方の端部である前記第1の端部の間に設けられた穴部と、
    前記分散壁の背面側の傾斜面において前記第2の端部に設けられた穴部と、
    前記分散壁で集めたインクを前記第1の端部側の前記穴部あるいは前記第2の端部側の前記穴部から前記廃液回収手段に導く下方に延びた分散誘導部と、を備えたことを特徴とするプラテン。
  2. 請求項1において、前記分散壁はプラテンの凹部に前記インク吸収材を装着した状態において、前記インク吸収材の表面に露呈しないような構造が採られていることを特徴とするプラテン。
  3. 請求項1又は2において、前記インク吸収材には前記分散壁と対応する位置に切り込みが設けられており、前記インク吸収材をプラテンの前記凹部に装着する際に、当該切り込みに前記分散壁を嵌め込むようにすると共に、前記分散壁の高さは前記インク吸収材の厚さ以下になるように設定されていることを特徴とするプラテン。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、前記第2の端部の高さは前記分散壁における他の部位の高さに比べて低くなるように形成されていることを特徴とするプラテン。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において、前記分散壁の前記第2の端部の高さはゼロであることを特徴とするプラテン。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項において、前記分散壁の前記第2の端部はプラテンの前記凹部における短手方向側の壁面に対して空隙部を有するよう、非接続状態で設けられていることを特徴とするプラテン。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項において、前記分散壁の前記第2の端部はプラテンの前記凹部における短手方向側の壁面に対して接続状態で設けられていることを特徴とするプラテン。
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