JPH087485B2 - 導電性ロール - Google Patents
導電性ロールInfo
- Publication number
- JPH087485B2 JPH087485B2 JP62224483A JP22448387A JPH087485B2 JP H087485 B2 JPH087485 B2 JP H087485B2 JP 62224483 A JP62224483 A JP 62224483A JP 22448387 A JP22448387 A JP 22448387A JP H087485 B2 JPH087485 B2 JP H087485B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- conductive
- resin
- dielectric layer
- photosensitive drum
- layer
- Prior art date
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- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は電子写真複写機の帯電ロール等に用いられ
る導電性ロールに関するものである。
る導電性ロールに関するものである。
一般に電子写真複写機は、第3図に示すように感光ド
ラム1の外周面にコロナ放電器2からコロナ放電をし、
感光ドラム1の外周面上を一定の電荷に帯電(図ではマ
イナス)させる。この場合、電源3から10KV程度の電圧
が上記コロナ放電器2に印加される。ついで、上記のよ
うにして一定の電荷に帯電された感光ドラム1の外周面
に、原紙(複写したい画像等が記入されている用紙)の
画像に光を照射し、反射部分の帯電を解除し、感光ドラ
ム1上に上記画像の静電潜像を形成させる。そして、こ
の静電潜像に対して、上記とは別の極性に帯電されてい
るトナー4を飛翔させて付着させ、これを複写用紙5に
転写することにより、複写画像を複写用紙5上に形成す
るようになつている。この場合複写画像の転写は、上記
複写用紙5上に第2のコロナ放電器2′からコロナ放電
を施して、上記静電潜像とは反対極性に帯電させ、それ
によつて上記複写画像を複写用紙5上に転写することに
より行われる。このようにして複写を行う従来の電子複
写機においては、コロナ放電用に大きな電圧を印加しな
ければならないため、消費電力を大きく、また、大電圧
に対する安全性およびコロナ放電によるオゾン発生に対
する衛生性等にも配慮が要求されている。
ラム1の外周面にコロナ放電器2からコロナ放電をし、
感光ドラム1の外周面上を一定の電荷に帯電(図ではマ
イナス)させる。この場合、電源3から10KV程度の電圧
が上記コロナ放電器2に印加される。ついで、上記のよ
うにして一定の電荷に帯電された感光ドラム1の外周面
に、原紙(複写したい画像等が記入されている用紙)の
画像に光を照射し、反射部分の帯電を解除し、感光ドラ
ム1上に上記画像の静電潜像を形成させる。そして、こ
の静電潜像に対して、上記とは別の極性に帯電されてい
るトナー4を飛翔させて付着させ、これを複写用紙5に
転写することにより、複写画像を複写用紙5上に形成す
るようになつている。この場合複写画像の転写は、上記
複写用紙5上に第2のコロナ放電器2′からコロナ放電
を施して、上記静電潜像とは反対極性に帯電させ、それ
によつて上記複写画像を複写用紙5上に転写することに
より行われる。このようにして複写を行う従来の電子複
写機においては、コロナ放電用に大きな電圧を印加しな
ければならないため、消費電力を大きく、また、大電圧
に対する安全性およびコロナ放電によるオゾン発生に対
する衛生性等にも配慮が要求されている。
このため、このような欠点を解消する目的で、上記コ
ロナ放電による感光ドラム外周面の帯電にかえて、第4
図に示すように、帯電ロール6,6′を感光ドラム1の外
周面上に、接触部が一定幅で面接触するよう弾性変形さ
せながら圧接すると同時に、接触部が感光ドラム1の外
周面上を滑るように帯電ロールを回転させ、接触部の摺
動摩擦によつて感光ドラムの外周面を帯電させるもので
ある。一般に、このような帯電ロールとしては、金属シ
ヤフトの外周面に105〜108Ω程度の導電性を有するゴム
製の導電弾性体層を形成することによつて構成されてい
る。上記導電弾性体層は、一般にシリコンゴム等の合成
ゴムをマトリツクスとし、導電性カーボンブラツク,金
属粉末等の導電性粉末を分散させて構成されている。し
かしながら、このような帯電ロールによる感光ドラムの
帯電においては、感光ドラム1の表面の感光層にピンホ
ール等があると、帯電ロールの導電弾性体層からピンホ
ール等に向かつて火花放電を生じ感光ドラム表面に孔を
あけるという不都合を生じていた。また上記のように、
帯電ロールは、その外周の導電弾性体層を感光ドラムの
外周面に圧接させて回転するのであるが、その圧接によ
り導電弾性体層内に分散されている導電性粉末の粒子間
の間隔が狭くなつて不均一(圧接を解くと元に戻る)に
なり、上記層の電気抵抗値がかなりの幅で変化するとい
う難点もある。このように導電弾性体層の電気抵抗値が
変化すると、複写画像に濃淡の色むらが生じるという問
題を生ずる。すなわち、複写画像の色の濃淡は、上記導
電弾性体層による感光ドラム表面の帯電状態を基準(例
えば、標準を10とする)にし、原紙の画像を通して照射
され、画像の色の濃淡に応じて強度が変化している照射
光によつて、上記画像に対応する感光ドラム1の表面部
分の電荷を、上記照射光の強度に比例して消し、付着ト
ナー量に変化を生じさせることにより形成される。しか
しながら、帯電ロールの導電弾性体層の電気抵抗が変化
すると、それによつて感光ドラム表面の帯電状態が不均
一になる。その結果、感光ドラム表面の帯電量が変化す
る(標準を10とすると、8になつたり11になつたりす
る)こととなり、基準となる色の濃度が変化することと
なるため、複写画像に色の濃淡むらが生ずるようにな
る。このように上記帯電ロール式の電子複写機には、感
光ドラム表面に火花放電による孔をあけたり、複写画像
に色むらを生じたりするという難点がある。また、上記
導電弾性体層は軟質ゴムから構成されており、軟質ゴム
中に多量に配合されている軟化剤が使用中に感光ドラム
表面に移行し汚損するという問題も生じている。
ロナ放電による感光ドラム外周面の帯電にかえて、第4
図に示すように、帯電ロール6,6′を感光ドラム1の外
周面上に、接触部が一定幅で面接触するよう弾性変形さ
せながら圧接すると同時に、接触部が感光ドラム1の外
周面上を滑るように帯電ロールを回転させ、接触部の摺
動摩擦によつて感光ドラムの外周面を帯電させるもので
ある。一般に、このような帯電ロールとしては、金属シ
ヤフトの外周面に105〜108Ω程度の導電性を有するゴム
製の導電弾性体層を形成することによつて構成されてい
る。上記導電弾性体層は、一般にシリコンゴム等の合成
ゴムをマトリツクスとし、導電性カーボンブラツク,金
属粉末等の導電性粉末を分散させて構成されている。し
かしながら、このような帯電ロールによる感光ドラムの
帯電においては、感光ドラム1の表面の感光層にピンホ
ール等があると、帯電ロールの導電弾性体層からピンホ
ール等に向かつて火花放電を生じ感光ドラム表面に孔を
あけるという不都合を生じていた。また上記のように、
帯電ロールは、その外周の導電弾性体層を感光ドラムの
外周面に圧接させて回転するのであるが、その圧接によ
り導電弾性体層内に分散されている導電性粉末の粒子間
の間隔が狭くなつて不均一(圧接を解くと元に戻る)に
なり、上記層の電気抵抗値がかなりの幅で変化するとい
う難点もある。このように導電弾性体層の電気抵抗値が
変化すると、複写画像に濃淡の色むらが生じるという問
題を生ずる。すなわち、複写画像の色の濃淡は、上記導
電弾性体層による感光ドラム表面の帯電状態を基準(例
えば、標準を10とする)にし、原紙の画像を通して照射
され、画像の色の濃淡に応じて強度が変化している照射
光によつて、上記画像に対応する感光ドラム1の表面部
分の電荷を、上記照射光の強度に比例して消し、付着ト
ナー量に変化を生じさせることにより形成される。しか
しながら、帯電ロールの導電弾性体層の電気抵抗が変化
すると、それによつて感光ドラム表面の帯電状態が不均
一になる。その結果、感光ドラム表面の帯電量が変化す
る(標準を10とすると、8になつたり11になつたりす
る)こととなり、基準となる色の濃度が変化することと
なるため、複写画像に色の濃淡むらが生ずるようにな
る。このように上記帯電ロール式の電子複写機には、感
光ドラム表面に火花放電による孔をあけたり、複写画像
に色むらを生じたりするという難点がある。また、上記
導電弾性体層は軟質ゴムから構成されており、軟質ゴム
中に多量に配合されている軟化剤が使用中に感光ドラム
表面に移行し汚損するという問題も生じている。
この発明はこのような事情に鑑みなされたもので、感
光ドラム表面に対する孔の形成や複写画像に色むらを生
じさせたり、感光ドラム表面を汚損したりすることのな
い導電性ロールの提供をその目的とする。
光ドラム表面に対する孔の形成や複写画像に色むらを生
じさせたり、感光ドラム表面を汚損したりすることのな
い導電性ロールの提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、この発明の導電性ロール
は、軸体の外周に導電弾性体層が同心円状に形成され、
この導電弾性体層の表面が、内部に電気抵抗が101〜105
Ω・cmの導電粒子を分布させた樹脂誘電体層で被覆され
ているという構成をとる。
は、軸体の外周に導電弾性体層が同心円状に形成され、
この導電弾性体層の表面が、内部に電気抵抗が101〜105
Ω・cmの導電粒子を分布させた樹脂誘電体層で被覆され
ているという構成をとる。
すなわち、上記導電性ロールは、これを感光ドラム表
面に圧接すると、樹脂誘電体層は殆ど圧縮変形せず、導
電弾性体層のみが圧縮変形し、それによつて樹脂誘電体
層は一定の接触幅をもつた状態で感光ドラム表面に面接
触する。そのため、上記誘電体層によつて感光ドラム表
面が一様に帯電されるようになる。すなわち、上記誘電
体層自体は、ゴムではなく、導電弾性体層より硬度の高
い樹脂から構成されているため、上記圧接状態において
も厚みが変化せず、したがつて内部に分布する導電粒子
の間隔が変化し電気抵抗値が変化するという現象を生じ
ない。その結果、複写画像に色の濃淡むらが生じない。
また、導電弾性体層の表面がそれよりも導電性の小さい
誘電体層で被覆されているため、感光ドラム表面に対し
て火花放電を生ずることがない。特に、この発明は、上
記導電粒子として電気抵抗が101〜105Ω・cmのものを使
用するため、誘電体層を所定の電気抵抗に設定するの
に、適当量の導電粒子を使用でき導電粒子の不適正使用
による弊害を生じない。また、導電弾性体層中の軟化剤
の移行によつて感光ドラム表面が汚損されることもな
い。
面に圧接すると、樹脂誘電体層は殆ど圧縮変形せず、導
電弾性体層のみが圧縮変形し、それによつて樹脂誘電体
層は一定の接触幅をもつた状態で感光ドラム表面に面接
触する。そのため、上記誘電体層によつて感光ドラム表
面が一様に帯電されるようになる。すなわち、上記誘電
体層自体は、ゴムではなく、導電弾性体層より硬度の高
い樹脂から構成されているため、上記圧接状態において
も厚みが変化せず、したがつて内部に分布する導電粒子
の間隔が変化し電気抵抗値が変化するという現象を生じ
ない。その結果、複写画像に色の濃淡むらが生じない。
また、導電弾性体層の表面がそれよりも導電性の小さい
誘電体層で被覆されているため、感光ドラム表面に対し
て火花放電を生ずることがない。特に、この発明は、上
記導電粒子として電気抵抗が101〜105Ω・cmのものを使
用するため、誘電体層を所定の電気抵抗に設定するの
に、適当量の導電粒子を使用でき導電粒子の不適正使用
による弊害を生じない。また、導電弾性体層中の軟化剤
の移行によつて感光ドラム表面が汚損されることもな
い。
つぎに、この発明を実施例を参照して詳しく説明す
る。
る。
第1図(A)は、この発明の一実施例の横断面図、第
1図(B)はその縦断面図である。これらの図におい
て、10は金属シヤフトであり、左右の両端面から軸部11
が突出している。この金属シヤフト10の外周面には、同
心円状に、ゴムマトリツクス中にカーボンブラツク,金
属粉末等の導電性粉末を分散させた導電弾性体層12が形
成されている。そして、その導電弾性体層12の表面に、
101〜105Ω・cmの導電粒子が分散されている樹脂誘電体
層13が形成されている。上記導電弾性体層12は、JIS−
A硬度が40以下、好適には10〜30の範囲内に設定され、
電気抵抗が104Ω以下、好適には103Ω以下に設定され
る。また、上記樹脂誘電体層13は、シヨア−D硬度で50
〜100で、電気抵抗が105〜108Ωに設定される。上記導
電弾性体層12を形成するマトリツクスゴムとしては、特
に制限するものではなく、通常のゴム弾性を有するもの
であれば、あらゆる種類のゴムを使用することができ
る。特に、好適なのはポリノルボーネン等の合成ゴムで
ある。この導電弾性体層に対して、導電性を付与するた
め上記ゴムマトリツクス中に均一分散される導電粒子と
しては、先に述べたような導電性カーボンブラツク,金
属粉末等があげられる。また、上記半硬質樹脂誘電体層
を形成する樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂,
ポリウレタン樹脂,エチレン・酢酸ビニル樹脂およびス
チレン・ブタジエン樹脂等の熱可塑性を有する樹脂が用
いられる。
1図(B)はその縦断面図である。これらの図におい
て、10は金属シヤフトであり、左右の両端面から軸部11
が突出している。この金属シヤフト10の外周面には、同
心円状に、ゴムマトリツクス中にカーボンブラツク,金
属粉末等の導電性粉末を分散させた導電弾性体層12が形
成されている。そして、その導電弾性体層12の表面に、
101〜105Ω・cmの導電粒子が分散されている樹脂誘電体
層13が形成されている。上記導電弾性体層12は、JIS−
A硬度が40以下、好適には10〜30の範囲内に設定され、
電気抵抗が104Ω以下、好適には103Ω以下に設定され
る。また、上記樹脂誘電体層13は、シヨア−D硬度で50
〜100で、電気抵抗が105〜108Ωに設定される。上記導
電弾性体層12を形成するマトリツクスゴムとしては、特
に制限するものではなく、通常のゴム弾性を有するもの
であれば、あらゆる種類のゴムを使用することができ
る。特に、好適なのはポリノルボーネン等の合成ゴムで
ある。この導電弾性体層に対して、導電性を付与するた
め上記ゴムマトリツクス中に均一分散される導電粒子と
しては、先に述べたような導電性カーボンブラツク,金
属粉末等があげられる。また、上記半硬質樹脂誘電体層
を形成する樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂,
ポリウレタン樹脂,エチレン・酢酸ビニル樹脂およびス
チレン・ブタジエン樹脂等の熱可塑性を有する樹脂が用
いられる。
上記半硬質樹脂誘電体層を構成するマトリツクス樹脂
の熱可塑性樹脂は、電気抵抗が1010Ω・cm以上のもので
あることが好適である。このように、熱可塑性樹脂の抵
抗を限定するのは、半硬質樹脂誘電体層の電気抵抗の上
限値である108Ωを、たとえば30μm厚の誘電体層で構
成する時、それに使用する熱可塑性樹脂の電気抵抗は10
10Ω程度が要求されるからである。この場合、熱可塑性
樹脂の抵抗が、1010Ω・cmを下回ると、樹脂自体の電気
的性質(イオン導電性)が現れ、絶縁性マトリツクス樹
脂中に導電粒子を分散させた意味が薄れてしまう。ま
た、上記熱可塑性樹脂マトリツクス中に分散させる導電
粒子は、電気抵抗が101〜105Ω・cmの範囲のものである
ことが好適である。すなわち、電気抵抗が101Ω・cmを
下回る粒子を分散させると、配合量に対する抵抗の変化
が急激すぎ、製造の実際において抵抗値制御が困難とな
る。逆に、105Ω・cmを超えるものを使用すると、所定
の電気抵抗の半硬質樹脂誘電体層を構成するために、多
量の導電粒子を配合する必要が生じ、それによつて半硬
質樹脂誘電体層自体の機械的強度が低下(もろくなる)
し、寿命が短くなる傾向がみられるからである。なお、
上記導電粒子の配合量が容量基準で全体の10%以下にな
ると、導電粒子が電気抵抗値の調節にあまり寄与しなく
なり、逆に40%を超えると、半硬質樹脂誘電体層がもろ
くなり、やはり寿命が短くなる傾向がみられるようにな
る。また、樹脂誘電体層の硬度がシヨア−Dで50未満で
あると、感光体への圧接時に圧縮変形し、電気抵抗の変
化が生じるという傾向がみられるようになる。
の熱可塑性樹脂は、電気抵抗が1010Ω・cm以上のもので
あることが好適である。このように、熱可塑性樹脂の抵
抗を限定するのは、半硬質樹脂誘電体層の電気抵抗の上
限値である108Ωを、たとえば30μm厚の誘電体層で構
成する時、それに使用する熱可塑性樹脂の電気抵抗は10
10Ω程度が要求されるからである。この場合、熱可塑性
樹脂の抵抗が、1010Ω・cmを下回ると、樹脂自体の電気
的性質(イオン導電性)が現れ、絶縁性マトリツクス樹
脂中に導電粒子を分散させた意味が薄れてしまう。ま
た、上記熱可塑性樹脂マトリツクス中に分散させる導電
粒子は、電気抵抗が101〜105Ω・cmの範囲のものである
ことが好適である。すなわち、電気抵抗が101Ω・cmを
下回る粒子を分散させると、配合量に対する抵抗の変化
が急激すぎ、製造の実際において抵抗値制御が困難とな
る。逆に、105Ω・cmを超えるものを使用すると、所定
の電気抵抗の半硬質樹脂誘電体層を構成するために、多
量の導電粒子を配合する必要が生じ、それによつて半硬
質樹脂誘電体層自体の機械的強度が低下(もろくなる)
し、寿命が短くなる傾向がみられるからである。なお、
上記導電粒子の配合量が容量基準で全体の10%以下にな
ると、導電粒子が電気抵抗値の調節にあまり寄与しなく
なり、逆に40%を超えると、半硬質樹脂誘電体層がもろ
くなり、やはり寿命が短くなる傾向がみられるようにな
る。また、樹脂誘電体層の硬度がシヨア−Dで50未満で
あると、感光体への圧接時に圧縮変形し、電気抵抗の変
化が生じるという傾向がみられるようになる。
上記導電弾性体層および半硬質樹脂誘電体層は、先に
述べたような硬度および電気抵抗値を有するように設定
することが好適である。すなわち、上記硬度および電気
抵抗値は、本発明者らが、上記導電性ロールの開発研究
の過程で見出したものであり、上記のような硬度および
電気抵抗値に設定することにより、良好な特性を有する
導電性ロールが得られるようになるからである。特に、
上記半硬質樹脂誘電体層のマトリツクス樹脂を熱可塑性
樹脂とし、それに導電粒子を均一に分散させて、電子導
電型の半導電性樹脂層を構成すると、イオン導電性に起
因する温度の影響をなくすことができるようになる。そ
して、上記のような半硬質樹脂誘電体層の厚みは、火花
放電の発生の防止ならびにロール全体の弾性を考慮する
と、30〜500μmの範囲内に設定することが好適であ
る。また、導電弾性体層の厚みは、1〜5mm程度に設定
することが好ましい。
述べたような硬度および電気抵抗値を有するように設定
することが好適である。すなわち、上記硬度および電気
抵抗値は、本発明者らが、上記導電性ロールの開発研究
の過程で見出したものであり、上記のような硬度および
電気抵抗値に設定することにより、良好な特性を有する
導電性ロールが得られるようになるからである。特に、
上記半硬質樹脂誘電体層のマトリツクス樹脂を熱可塑性
樹脂とし、それに導電粒子を均一に分散させて、電子導
電型の半導電性樹脂層を構成すると、イオン導電性に起
因する温度の影響をなくすことができるようになる。そ
して、上記のような半硬質樹脂誘電体層の厚みは、火花
放電の発生の防止ならびにロール全体の弾性を考慮する
と、30〜500μmの範囲内に設定することが好適であ
る。また、導電弾性体層の厚みは、1〜5mm程度に設定
することが好ましい。
上記導電性ロールは、例えばつぎのようにして製造す
ることができる。すなわち、金属シヤフトの外周に接着
剤を塗布し、これを金型に入れ、ポリノルボーネン等の
合成ゴムに導電性カーボンブラツクを配合したゴム組成
物を添加し、加硫したのち脱型し、研磨して金属シヤフ
トの外周に同心円状に導電弾性体層を形成する。つぎ
に、所定の熱可塑樹脂を適当な溶剤に溶解し、この溶液
中に酸化亜鉛粉末等の導電粒子を添加し、ボールミル等
で均一分散させることにより、樹脂組成物溶液をつく
る。つぎに、第2図に示すように、この樹脂組成物溶液
20を容器21に入れ、これに上記のようにして得られた導
電弾性体層つきの金属シャフト10をデイツピングし、上
記樹脂組成物溶液20をコーテイングすることにより、金
属シヤフト10外周の導電弾性体層の表面に、半硬質樹脂
誘電体層を被覆形成する。この場合、誘電体層の厚みの
調節は、溶液粘度とデイツピング速度およびデイツピン
グ回数ならびに乾燥時間等の条件の調節によつて行われ
る。
ることができる。すなわち、金属シヤフトの外周に接着
剤を塗布し、これを金型に入れ、ポリノルボーネン等の
合成ゴムに導電性カーボンブラツクを配合したゴム組成
物を添加し、加硫したのち脱型し、研磨して金属シヤフ
トの外周に同心円状に導電弾性体層を形成する。つぎ
に、所定の熱可塑樹脂を適当な溶剤に溶解し、この溶液
中に酸化亜鉛粉末等の導電粒子を添加し、ボールミル等
で均一分散させることにより、樹脂組成物溶液をつく
る。つぎに、第2図に示すように、この樹脂組成物溶液
20を容器21に入れ、これに上記のようにして得られた導
電弾性体層つきの金属シャフト10をデイツピングし、上
記樹脂組成物溶液20をコーテイングすることにより、金
属シヤフト10外周の導電弾性体層の表面に、半硬質樹脂
誘電体層を被覆形成する。この場合、誘電体層の厚みの
調節は、溶液粘度とデイツピング速度およびデイツピン
グ回数ならびに乾燥時間等の条件の調節によつて行われ
る。
このようにして、第1図に示すような導電性ロールが
得られる。
得られる。
以上のように、この発明の導電性ロールは、軸体の外
周に導電弾性体層を同心円状に形成し、この導電弾性体
層の表面を特定の電気抵抗を有する導電粒子分散半硬質
樹脂誘電体層で被覆しているため、感光ドラムに対する
均一帯電を実現でき、複写画像の色むらの発生を防止す
ることができる。そのうえ、上記誘電体層の作用によ
り、火花放電の発生を防止し、感光ドラム表面に対する
孔あき現象の発生を阻止することができるとともに、感
光ドラム表面の汚損も防止できるようになる。
周に導電弾性体層を同心円状に形成し、この導電弾性体
層の表面を特定の電気抵抗を有する導電粒子分散半硬質
樹脂誘電体層で被覆しているため、感光ドラムに対する
均一帯電を実現でき、複写画像の色むらの発生を防止す
ることができる。そのうえ、上記誘電体層の作用によ
り、火花放電の発生を防止し、感光ドラム表面に対する
孔あき現象の発生を阻止することができるとともに、感
光ドラム表面の汚損も防止できるようになる。
つぎに、具体例について説明する。
〔具体例1〜4、比較例1〜3〕 直径8mmの金属シヤフトの外周に、接着剤を介し下記
の導電性ゴム組成物を巻き、金型に入れて加硫したのち
脱型し、ついで外径を20mmに研磨し、金属シヤフトの外
周に導電性弾性体層を形成した。
の導電性ゴム組成物を巻き、金型に入れて加硫したのち
脱型し、ついで外径を20mmに研磨し、金属シヤフトの外
周に導電性弾性体層を形成した。
(導電性ゴム組成物) ポリノルボーネン(日本ゼオン社製,ノーソレツクス
5NA) 250重量部 エチレン・プロピレンゴム(住友化学社製,エスプレン
600F) 60 〃 酸化亜鉛 5 〃 ステアリン酸 1 〃 導電性カーボン 70 〃 アロマ系オイル 250 〃 テトラメチルチウラムジスルフイド(TMTD) 1.0重量部 テトラブチルチウラムジスルフイド(TBTD) 1.0 〃 2−メルカプトベンゾチアゾール(MB) 1.0 〃 テリウムジエチルジチオカルバメート(TeEDC)0.5 〃
イオウ 1.5 〃 (組成物の電気抵抗2×103Ω・cm,JIS−A硬度17Hs) つぎに、半硬質樹脂誘電体層形成用の樹脂として、ポ
リビニールブチラール(積水化学社製,エスレツクBM−
2)をメタノールに溶解した後記の表に示す導電粒子を
加えたのち、ボールミルで撹拌して分散させ樹脂溶液を
つくつた。この樹脂溶液の粘度を300センチポイズに調
整した後、第2図に示すように上記導電弾性体層付の金
属シヤフトを2回繰り返しデイツピングし、常温で風乾
したのち、80℃で2時間加熱し溶剤を除去し、目的とす
る導電性ロールをつくつた。
5NA) 250重量部 エチレン・プロピレンゴム(住友化学社製,エスプレン
600F) 60 〃 酸化亜鉛 5 〃 ステアリン酸 1 〃 導電性カーボン 70 〃 アロマ系オイル 250 〃 テトラメチルチウラムジスルフイド(TMTD) 1.0重量部 テトラブチルチウラムジスルフイド(TBTD) 1.0 〃 2−メルカプトベンゾチアゾール(MB) 1.0 〃 テリウムジエチルジチオカルバメート(TeEDC)0.5 〃
イオウ 1.5 〃 (組成物の電気抵抗2×103Ω・cm,JIS−A硬度17Hs) つぎに、半硬質樹脂誘電体層形成用の樹脂として、ポ
リビニールブチラール(積水化学社製,エスレツクBM−
2)をメタノールに溶解した後記の表に示す導電粒子を
加えたのち、ボールミルで撹拌して分散させ樹脂溶液を
つくつた。この樹脂溶液の粘度を300センチポイズに調
整した後、第2図に示すように上記導電弾性体層付の金
属シヤフトを2回繰り返しデイツピングし、常温で風乾
したのち、80℃で2時間加熱し溶剤を除去し、目的とす
る導電性ロールをつくつた。
このようにして得られた、導電性ロールの半硬質樹脂
誘電体層の厚みは概ね100μmであつた。なお、上記比
較例1において、EPDMゴムに導電性亜鉛華を配合した組
成物はトルエンに溶解し、デイツピング法で100μmの
厚みにコーテイングした後、170℃×30分オーブンで熱
空気加硫して導電性ロールを形成した。
誘電体層の厚みは概ね100μmであつた。なお、上記比
較例1において、EPDMゴムに導電性亜鉛華を配合した組
成物はトルエンに溶解し、デイツピング法で100μmの
厚みにコーテイングした後、170℃×30分オーブンで熱
空気加硫して導電性ロールを形成した。
つぎに、上記のようにして得られた導電性ロールの性
能を試験し、その結果を次表に示した。
能を試験し、その結果を次表に示した。
上記の表において、比較例1はマトリツクス樹脂にゴ
ムを使用しておりロール表面に摩耗が生じ、かつロール
の電気抵抗にばらつきを生じる。比較例2は樹脂を使用
しているが導電粒子として導電性が大きなものを使用し
ているため、ロールの電気抵抗のばらつきが大きくなり
成績が悪い。また比較例3はマトリツクス樹脂に樹脂を
使用しているが導電粒子として抵抗のおおきなものを用
いているため耐久性に問題がある。これに対して、具体
例は抵抗のばらつきも小さく、かつ圧縮下での抵抗変化
が小さく、したがつて、複写画像の濃淡のむらがないこ
とがわかる。また、上記のようにして得られた導電性ロ
ールを実際に電子写真複写機に取りつけた結果、火花放
電も感光体汚染もなく、良好な結果を示した。
ムを使用しておりロール表面に摩耗が生じ、かつロール
の電気抵抗にばらつきを生じる。比較例2は樹脂を使用
しているが導電粒子として導電性が大きなものを使用し
ているため、ロールの電気抵抗のばらつきが大きくなり
成績が悪い。また比較例3はマトリツクス樹脂に樹脂を
使用しているが導電粒子として抵抗のおおきなものを用
いているため耐久性に問題がある。これに対して、具体
例は抵抗のばらつきも小さく、かつ圧縮下での抵抗変化
が小さく、したがつて、複写画像の濃淡のむらがないこ
とがわかる。また、上記のようにして得られた導電性ロ
ールを実際に電子写真複写機に取りつけた結果、火花放
電も感光体汚染もなく、良好な結果を示した。
第一図(A)はこの発明の一実施例の横断面図、第1図
(B)はその縦断面図、第2図はその製造説明図、第3
図および第4図は従来例の説明図である。 10……金属シヤフト、12……導電弾性体層、13……半硬
質樹脂誘電体層
(B)はその縦断面図、第2図はその製造説明図、第3
図および第4図は従来例の説明図である。 10……金属シヤフト、12……導電弾性体層、13……半硬
質樹脂誘電体層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 康仁 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600 東海 ゴム工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−168667(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】軸体の外周に導電弾性体層が同心円状に形
成され、この導電弾性体層の表面が、内部に電気抵抗が
101〜105Ω・cmの導電粒子を分布させた樹脂誘電体層で
被覆されていることを特徴とする導電性ロール。 - 【請求項2】導電弾性体層が、JIS−A硬度40以下,電
気抵抗104Ω以下のものであり、樹脂誘電体層が、シヨ
ア−D硬度50〜100,電気抵抗105〜108Ωのものである特
許請求の範囲第1項記載の導電性ロール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62224483A JPH087485B2 (ja) | 1987-09-08 | 1987-09-08 | 導電性ロール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62224483A JPH087485B2 (ja) | 1987-09-08 | 1987-09-08 | 導電性ロール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6466675A JPS6466675A (en) | 1989-03-13 |
JPH087485B2 true JPH087485B2 (ja) | 1996-01-29 |
Family
ID=16814504
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62224483A Expired - Lifetime JPH087485B2 (ja) | 1987-09-08 | 1987-09-08 | 導電性ロール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH087485B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012105987A1 (en) * | 2011-02-04 | 2012-08-09 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Charge rollers and apparatus including charge rollers |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH039381A (ja) * | 1989-06-06 | 1991-01-17 | Canon Inc | 帯電用部材 |
JP2575209B2 (ja) * | 1989-07-05 | 1997-01-22 | キヤノン株式会社 | 電子写真用帯電部材および電子写真装置 |
JP2705780B2 (ja) * | 1989-12-25 | 1998-01-28 | キヤノン株式会社 | 接触帯電部材 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57181569A (en) * | 1981-05-01 | 1982-11-09 | Ricoh Co Ltd | Developing device for electrostatic latent image |
JPS58194061A (ja) * | 1982-05-10 | 1983-11-11 | Toshiba Corp | ロ−ラ−帯電装置 |
JPS61184563A (ja) * | 1984-10-11 | 1986-08-18 | Canon Inc | 静電記録装置 |
JPS61184564A (ja) * | 1984-10-11 | 1986-08-18 | Canon Inc | 静電記録装置 |
JPS61166459A (ja) * | 1985-01-18 | 1986-07-28 | Richo Denshi Kogyo Kk | 吸着移送体 |
JPS63168667A (ja) * | 1987-01-06 | 1988-07-12 | Canon Inc | ロ−ラ帯電装置 |
-
1987
- 1987-09-08 JP JP62224483A patent/JPH087485B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012105987A1 (en) * | 2011-02-04 | 2012-08-09 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Charge rollers and apparatus including charge rollers |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6466675A (en) | 1989-03-13 |
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